1 日時
平成26年4月23日(水)~25日(金)
2 調査箇所及び調査事項
○4月23日(水)
(1)沖縄科学技術大学院大学(国頭郡恩納村)13時~14時50分
・国際化推進及び学生確保の取り組みについて
・科学技術研究について
(2)恩納村役場(国頭郡恩納村)15時10分~16時20分
・観光政策について
○4月24日(木)
(3)沖縄県庁(那覇市)9時30分~11時
・交通体系の整備について
・スポーツツーリズムの推進について
(4)宮古島市役所(宮古島市)14時10分~15時10分
・宮古島スポーツアイランド構想
・スポーツマネジメントプランについて
(5)宮古島海中公園(宮古島市)15時35分~16時
・海洋資源を生かした観光振興について
○4月25日(金)
(6)神戸商工会議所(神戸市)15時50分~16時20分
・観光振興について
・神戸空港利用促進の取り組みについて
(7)神戸フィルムオフィス(神戸市)16時30分~17時40分
・ロケ地誘致の取り組みについて
3 調査議員(8名)
内田委員長、澤副委員長、国岡委員、福間委員、浜田委員(23日は不参加)、藤井委員(24日沖縄県庁後不参加)、上村委員、斉木委員(25日は不参加)
4 随行者
鳥取県議会事務局 調査課 田中課長補佐、梅林係長
5 調査結果
(1)沖縄科学技術大学院大学(以下、「OIST」)
OISTの組織、教育システムを調査して、世界最高の教育研究機関とするべく取り組む熱意、工夫が感じられた。大学本来の目的である教育・研究機関としての取組に留まらず、地元に密着・貢献する活動(見学者の受け入れ、出前授業、地域行事への参加)への取組に積極性が感じられた。ここには「世界に出て行く組織とするためには、地元で愛されることが必要。」と考える大学の運営方針があるように感じた。鳥取環境大学においても、何らかの点において全国に誇れる「セールスポイント」を作っていく必要性を感じた。
(2)恩納村役場
恩納村には、海岸線の風景をセールスポイントにした多くのリゾートホテルが立地している。正しく地域の特徴を生かした観光振興である。しかし、同村は現状に胡坐をかいているのではなく「恩納村むら興し協議会」を設立し、行政、村民、事業所、各種団体等でより良い街づくりに取り組み、その成果を更なる観光業(地域振興)の発展に結び付けている。立地しているリゾートホテルの多さのみに着目して「観光地としての成功」と短絡的に考えがちであるが、「地域づくり」という地味な取組が、リゾート地としての恩納村を支えていると感じた。加えて、その取組が、リゾート地としてもプライドを醸成しているとも感じた。
「観光客にとって心地いい場所は、地元で暮らす住民にとっても心地いい場所」という考え方に感銘を覚えた。
(3)沖縄県庁
【交通体系について】
地域住民の交通手段であるバスを体系的に捉える「基幹バス網、支線バス」の取組みは素晴らしいと感じた。中山間地域のバス運行に対して局所的な施策は、本県でも取られている。しかし、バス運行を体系的に把握して一つのシステム(流れ)として対応しようとする取組は、本県も参考にすべき点が多いと感じた。
【スポーツツーリズムについて】
沖縄県が取組んでいるスポーツツーリズム戦略は、沖縄観光の課題を分析し、その課題を克服するためにスポーツをどのように活用するか等を分析したものであった。流動人口を増やすことで地域振興に繋げるため観光・スポーツ両者を融合させる大変魅力的な取組であった。
本県も観光コンベンションビューロー、観光協会との組織的な整理も視野入れて、観光とスポーツを総合的に捕らえることが重要であると感じた。
(4)宮古島市役所
宮古島市のスポーツマネージメント構想は緒に就いたばかりである。しかし、1つの自治体において、スポーツ振興を総合的に体系化することは有意義なことであると感じた。
限られた人材、スポーツ施設を効率よく利活用するために、この考え方を本県のスポーツ振興施策の中においても積極的に採り入れてもよいと感じた。
(5)宮古島海中公園
境港に整備構想がある「水族館」は、設置の目的(施設の性格)、施設の入館者予測、設置経費、管理運営費、設置に伴う他の施設との影響(相乗効果、相殺される点等)等、総合的に検討する必要があると強く感じた。
(6)神戸商工会議所
神戸市のように歴史、実績がある都市においてさえ、外国人観光客の動向、スカイマークを含めた神戸空港の現状を冷静に分析している。夢や希望を踏まえた将来計画の策定もある意味重要ではあるが、厳しい視点も併せ持ち、本県の空港利用、観光振興の方向付けを行うことが早急に望まれると感じた。
また、米子空港の利用促進と神戸空港との連携について、旅行業者等も含め総合的に検討すべきである。
(7)神戸フィルムオフィス
フィルムコミッションに関して、行政の役割が大きいことを認識した。また、一発勝負的に単発でロケを誘致するのではなく、継続して誘致することの重要性ついて理解することができた。
また、ロケの誘致においても交通体網が大きな比重を占めていることを痛感し、改めて本委員会で所管している交通網整備が多くの分野に波及していることを再認識した。