平成26年度会議録・活動報告

平成26年7月3日会議録

開催概要、資料はこちらです。 
出席者
(11名)
委員長
副委員長
委員

上村 忠史

安田 優子

坂野 経三郎

森 雅幹

国岡 智志

谷村 悠介

濵辺 義孝

伊藤 美都夫

山口 享

藤井 省三

稲田 寿久

欠席者
(なし)
 

説明のため出席した者
   未来づくり推進局長、福祉保健部長外関係次長、課長 

職務のため出席した事務局職員
   木村調査課課長補佐 賴田調査課課長補佐 加藤調査課係長

1 開会  午前10時16分

2 閉会  午後0時04分

3 司会  上村委員長

4 会議録署名委員  稲田委員、濵辺委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

                                午前10時16分 開会

◎上村委員長
 それでは、ただいまより人口減少社会調査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでございますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、稲田委員と濵辺委員にお願いをいたします。
 それでは、議題に入ります。
 質疑につきまして、説明終了後に一括して行っていただきます。
 議題1、若者の定着、移住定住等につきまして、初めに岡﨑未来づくり推進局長に総括説明及び人口減少対策に対する県の推進体制について説明を求めます。

●岡﨑未来づくり推進局長
 おはようございます。では、私から総括と、あと資料1の関係を説明させていただきます。
 全体をざっと話をさせていただきますので、資料2ページをお開きください。
 この対策チーム、実は去年の5月から設置してあります。そのきっかけは、25年3月の国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口が発表されて、2040年の鳥取県人口は44万人になるというふうなことで、危機感を持って去年の5月に人口・活力対策チームを設置しました。この主な活動としては、6月に住もう好きです鳥取未来会議を設置し、そこでいろんな提言をいただこうということでして、ことしの3月にふるさと鳥取で働き暮らすというふうな形の戦略を提言いただきました。それをもとに26年度はさらに強力に進めていこうということで、4月に推進体制を持ったということになります。
 一つおわびですが、人口減少の「減少」はなくて、正式には人口・活力対策チームということです。これは昨年のチームをさらに充実しようということで、本部体制をつくりました。その本部体制の下に10のプロジェクトチーム、あるいはワーキングチームをつくったということになります。ちょっと見にくいかもしれませんが、(5)里山活性化、(6)行政機能のイノベーション、(10)安全・安心づくり、これが全くの新規のチームであります。また、そのほか(1)番、食のみやこ農林水産業、あるいは(2)番、産業振興・雇用再生の中の大交流時代の部分、(4)番、子育て支援、これにつきましては組みかえしてさらに強化していこうというふうなことで、組みかえ新規という扱いで10チームをつくったということになります。本部はこの10チームを総括して、進捗管理をやっていこうということで、具体的な取り組みをしていく体制をつくったということになります。
 分野別の検討内容につきましては、例として次に掲げているとおりです。
 この10のチームを総括しながら、では何を進めていくかということになりますが、今、具体的な検討をしている最中でして、7月、8月あたりには中間のチーム会議を開いて、進捗管理をしながら、来年度に向けて事業を実施していくということになろうかと思いますが、実際、26年度も新規事業をやっていますので、その進行管理もやっていくということになります。
 資料2になりますが、そういう中で、ことしの5月に日本創成会議というものが人口の試算をしております。これはもう御存じかもしれませんが、4ページ、5ページにその試算を書いていますので、詳しくは担当課長のほうで説明をさせますが、着目すべきところは、若年女性、これを20歳から39歳と定義しますが、若年女性の減少率を見ていくと、そこで日本の人口再生がどうなるのだろうかということで試算した結果ということになります。
 次の7ページが資料3でして、そういう意味では、若者定着、移住定住に係る県の施策はどうだろうかということで分析をしている資料が8ページになります。8ページは、人口減少に対する問題の全体像を整理したものでして、今回初めてお渡ししたというふうに思います。これはフィッシュボーン図といいまして、大体課題を整理する場合によく使われる方法なのですが、真ん中あたりをごらんください。社会情勢として、昭和23年に優生保護法ができました。これは余り知られていないかもしれませんが、これで産児制限がかかったということがあります。そこで子供の数が制限されたといいますか、人口爆発が抑えられたというふうなことがあります。昭和35年から高度成長期に入りまして、地方から都会への流出が始まったという社会情勢。平成15年には、それを受けながら、次世代育成、少子化対策の基本法がありますが、最近では未婚化、晩婚化がさらに進行しているということがあります。こういうことで、こういう社会情勢を踏まえて人口減少を分析してみたという、これがフィッシュボーン図であります。
 人口減少は大きく自然減と社会減の2つに分かれていまして、この矢印にぶら下がっていくと、これが魚の骨に似ているのでフィッシュボーン図というのですが、大きく分けて、まず自然減では1から4番まで、子育て環境、働き方等々、4番まで、社会減、ちょっとこれは訂正したいのですが、I・J・Uターンではなくて、これは県外流出の項目になりますが、県外流出と県内雇用ということでいろいろ問題が出てきているという整理をしたものです。真ん中に対応の方向性というのを集めています。それらを含めてこういうふうな対応の方向性が必要ではないかということで、今回改めて図で整理しました。それに基づきまして、以下、担当課長のほうから説明をしたいと思います。

◎上村委員長
 続いて関係部局から順に説明を求めます。
 初めに、日本創成会議の試算結果につきまして、若松企画課長の説明を求めます。

●若松企画課長
 そうしますと、資料の4ページをごらんいただきたいと思います。先ほど説明がありましたとおり、5月8日に日本創成会議の人口減少問題検討分科会、増田元総務大臣が座長でございますが、そちらのほうが人口減少に係る推計結果を公表されました。その試算方法等につきまして御説明申し上げます。
 4ページに記載しておりますが、この推計のもとになりましたのは、一昨年、平成24年1月に国立社会保障・人口問題研究所が推計しました日本国トータルの人口推計、これがもとになっております。次いで国立社会保障・人口問題研究所が昨年の3月に地域別の推計を公表されました。2040年に鳥取県の人口が44万1,000人になるという推計が出たところでございます。
 この推計につきましては、5年ごと、年齢も男女5歳別に推計したものでございますが、推計の中で一定のルールが書いてあります。中ほどに推計方法と記載しておりますが、ここの国立社会保障・人口問題研究所の推計におきましては、先ほどの人口減に関するうち社会減、これについては一定の収束傾向があるというもとに、2010年から2015年にかけて、この社会減の数値を減少させて、2020年以降はその減少させた数値を一定とするという推計になっております。これに対しまして、この5月に公表されました日本創成会議の推計は、中ほどに推計方法のところ、ゴシックで記載しておりますが、2010年から2015年の人口移動の状況が収束しないと、国立社会保障・人口問題研究所が収束するとしたものに対してこれが収束しない前提で推計するとどうなるかと、さらにはそこの中で数値で着目したのは、先ほど局長のほうから説明がございましたとおり、20歳から39歳の女性、若年女性人口がどういうふうに推移するか、これについて着目して、消滅可能性都市という形で公表されたものでございます。この20歳から39歳の女性人口に着目された背景におきましては、人口を維持していく中で出産される女性の人口というのが大事であろうと、平成24年の合計特殊出生率が1.41だったわけですが、このうち95%が20代、30代の女性であったということに着目されて、20代、30代の女性の人口の推計を公表されたものでございます。
 5ページに各都道府県別の推計結果が記載されております。ここに書いております町村数というのは、人口移動が収束しない場合において、人口1万人を切る市町村がどれぐらいになるか、あわせて50%以上若年女性が減少する都市という形で、順位としましては10番目に鳥取県を記載しております。19市町村のうち人口1万人未満になる市町村が10、さらに50%以上減少する市町村が3ということで、19市町村のうち13の町が消滅可能性都市という形で表記されております。
 次に、6ページに市町村別の推計を記載しております。比較としまして、左側にさきに公表されました国立社会保障・人口問題研究所の推計結果、右側に人口移動が収束しない場合、これが日本創成会議の試算結果になります。色塗りで濃くしているところが消滅可能性都市というところに該当する都市になるわけでございますが、黒いところが人口1万人を切る町という形で10町、少し薄くなっておりますが、八頭町、琴浦町、北栄町、この3町が1万人以上でありますが若年女性の人口が50%減少するという形で3町、合わせて13町になります。
 以上が推計結果でございます。

◎上村委員長
 続きまして、若者の定着、移住定住等に係る県の施策につきまして、難波地域振興部参事監の説明を求めます。

●難波地域振興部参事監(地域振興等担当)
 それでは、私のほうから、若者の定着、移住定住等に係る県の取り組みについて、9ページから16ページの資料を使って御説明させていただきたいと思います。
 まず、鳥取県におきましては、23年度からの4年間で移住者2,000人を達成するという目標を掲げておるわけでして、これに向けまして23年7月にはふるさと鳥取県定住機構のほうに鳥取県移住定住サポートセンターを設置したり、あと県で直接事業、あるいは市町村に対する支援、あるいは民間団体等に対する支援等で連携して事業に取り組んできたわけですけれども、こういう施策の充実を図った結果、昨年度までの3年間で移住者数は2,172人ということで、1年早く目標を達成したというところでございます。
 移住の状況につきましてですけれども、1ページめくっていただきまして、10ページ、11ページを見ていただけますでしょうか。10ページが移住の状況についての概略、概要を書いておりまして、11ページはその参考として細かいデータをつけておりますので、11ページはまた後でごらんいただければと思いますけれども、まず、10ページの移住者の調査結果ですけれども、この3年間でどういうふうになってきたか。23年、24年、25年度と、500人、700人、960人と右肩上がりで移住者数がふえてきていると。(2)ですけれども、年代別に見ますと20代、30代が多いというところで、先ほど説明がございましたけれども、20代、30代を移住させていくということからするといい結果になっているのではないかなと思います。
 理由別のほうですけれども、20代、40代、働き盛りのところはやはり就職が中心というところで、結婚とか子育てがいいというところで、子育てにつきましては、この間も移住者の方と話しましたけれども、智頭町にある森のようちえんあたりに、そこを目指して移住してくるという方もおられますので、そういう環境が整っているというのが一つ結果にあらわれているのかなと。
 U・Iターン別では、UターンもIターンも伸びておりますけれども、Uターン者が大体5割増しというところで、Uターン者の増加がふえているというところでございます。
 地域別では、やはり近畿のほうが近いという地理的条件から、近畿圏、それから中国地方、それと関東地方というところから移住者が多くなっている状況にございます。
 移住者数が増加した理由ですけれども、一つは、東日本大震災で安全志向というところがあるのではないかなと。これは移住者の方もやはり食の安全というところで西日本を目指して移住先を探していたという声もありましたので、そういう点は相当根強いのではないかなと思っております。それから、県内企業の求人の増加というところ、あと県とか市町村の施策の充実というところが結果的に移住者が増加になっているのではないかなと思っております。
 9ページに戻っていただきまして、移住者とか市町村の声ですけれども、まず移住者の方の声としましては、町の支援体制が整っていたとか、役場の方がとても丁寧だと、要するに丁寧な対応をしていただいたというところが一つ決め手になっているというところもあるように思います。あとは、鳥取市とか倉吉市の数が多いのですけれども、これはやはり相談体制の充実とか、早目早目の体制を組んだことが好結果につながっているのではないかというふうに意見交換した中で出てきておりまして、やはり早くから相談・受け入れ体制を整えていた市町村ほど移住者が着実にふえてきているのではないかなというところでございます。
 あわせて、地域おこし協力隊制度、今議会でもいろいろ御質問いただきましたけれども、そういう導入のほうも着実に進んでおりまして、その結果につきましては、12ページをごらんいただけますでしょうか。全国的には25年度で約1,000人の隊員数でありまして、受け入れ自治体数が318というところですけれども、鳥取県のところは出足が悪かったのですが、徐々にふえてきておりまして、25年度末の段階では8市町で22名だったのが、現在では12市町41名と着実にふえてきている状況にあります。それで、安倍首相のほうも今度3,000人ということで、枠を3倍にするということも話をされておりますので、今後につきましては、市町村のほうに地域おこし協力隊の受け入れについては積極的にするようにということで、また話し合いをしていきたいと思っているところでございます。
 済みませんが、また9ページに戻っていただきまして、ただ、そうはいいましても先ほどのように今後は非常に厳しい状況にあるということもありますので、県のほうとしましては、まず1点目、右の図のほうでございますけれども、とっとりファンの獲得というところで、今議会でも補正要求させていただいておりますけれども、情報発信、特に都市部に対する情報発信、それも若者に対する情報発信を強化していきたいなというところで、まず鳥取県を知ってもらう必要があるだろうと。どういうことをやっているのかをまず知ってもらうと。入り口のところを強化していくと。それから、鳥取県というところに興味を持っていただきましたら、具体的な情報を提供していくと。これはセミナーですとか合同の移住相談会等、今週末、6日ですね、大阪で、それと20日でしたか、東京なども合同の移住相談会を行いますので、そういうところで積極的に働きかけをしていきたいなと。さらに、鳥取のほうで移住してみたいというか、お試ししてみたいという、興味をさらに持っていただきましたら、とっとり暮らしを体験していただいて、具体的な移住のほうに結びつけていきたいと。
 ただ、そうはいいましても移住者が具体的に定着してもらう、移住してきたけれどもちょっとねということになるとなかなか移住者数はふえませんので、定着していただくにはやはり受け皿、要するに受け入れ地域がしっかりと取り組んでいただくということが非常に大切になろうかと思っております。そういうところで、鳥取県では昨年度、とっとり集落創造シートというのをつくりまして、これは13ページでございます。13ページ、14ページで、ちょっと印刷のぐあいで見にくいのですけれども、集落のコミュニティーを再生するきっかけとして、集落住民が話し合うためのツールと、要するに、この集落は大丈夫か、将来どうなるのかなという漠然とした不安感があるわけですけれども、それに向けて現状をまずしっかりと把握していただいて、地域の方が今後どうしていこうかという話し合いの材料提供ということでこのとっとり集落創造シートを作成しまして、これを使っていただいて、ではこういうことを今後していこうではないかという話し合いをしてもらうツールとして使っていただければと思っております。
 この下の2のシート構成でございますけれども、これは7つのシートから成っておりまして、集落、人口推計、シミュレーション、それで広域も同じ、それと集落の生活、確認・点検と履歴という7つのシートから成っておりますけれども、このうちの集落の人口推計とシミュレーションというところが14ページに印刷してあるものでございます。まず一つは今後の人口予測、これは人口数とか年齢別の分を入れていくということで、ある程度手作業でとんとんと入れていくと、将来的にはこの地域はこんな感じになりますよと、30年後はこういうふうになりますよというのがデータとして示されまして、では今の人口を維持していくためにはどうしたらいいかというシミュレーションをしていきますと、例えばこの例示で挙がっております集落ですと、30代前半夫婦と子供1人を5年間で2組が出ていかないか、あるいは呼び込めば維持できますよというような結果が出てくると。そうすると、具体的に何をするかがわかってきますと、集落のほうで、例えば都会に出ているあなたのところの息子さん、そろそろ呼び戻してはどうかと、働き口がないとなれば、その集落の人が一生懸命探すとかということも可能になってくるのではないかと。具体的に何をしたらいいかというのが目標が出てくるということで、この集落創造シートというのはしっかり活用していただければと思っております。
 これにつきましては、当然市町だけではなくて、県の中山間地域振興チームというのがございますので、そちらのほうと一緒になって集落と話し合いを支援するなどして体制を整えておりますので、今後、そういうふうなチームですとか、こういう施策をより活用しまして、効果的な施策を展開することによって、さらに移住者をふやしていきたいと思っております。

◎上村委員長
 続きまして、池上子育て応援課長の説明を求めます。

●池上子育て応援課長
 資料の17ページをごらんください。子育て王国とっとりの取り組みの説明をさせていただきたいと思います。
 若者の定着、移住定住に係る施策ということで、安心して結婚、それから子育てができる環境づくりを進めていくために、8割の方が子育てや教育にかかる経済的負担を感じておられるという中で、さまざまな経済的負担を軽減する施策、それから保育、教育環境の充実に向けた取り組みを行っております。また、婚活の取り組みなども行っているところです。
 17ページ下のほうにさまざまな事業を条例の5分野に基づいて掲載させていただいておりまして、これにつきましては、当初予算などでも御説明させていただきましたので、詳しいことは割愛させていただきますが、次ページ以降、18ページから事業の内容について記載をさせていただいております。中でも移住定住といった観点でごらんいただきたいのが25ページ、先ほど参事監からも御説明ありましたけれども、森のようちえんへの支援につきましてもことしから子育て施策ということで取り組みを始めさせていただいておりまして、26ページのほうには4番目として保護者の声ということで、移住してこられた方の声を載せさせていただいております。やはり移住の決め手が子育て環境、子供たちを自然の中で遊ばせたいといったようなお声がございます。
 27ページのほうでは中山間のモデル事業について掲載させていただいておりまして、当初予算のころ、2月議会のころには5町で取り組まれる予定だということでお話をさせていただいておりましたけれども、7月から日野町さんも取り組みを始められることになりまして、6町で取り組まれることになっております。
 そして下のほうの4番目のところに市町村の住民の方の声ということで掲載させていただいておりまして、伸びのびトークの際には、日南町では今回の保育料の無償化は3人目も考える要因になって、歓迎したいといったようなお声もございました。

◎上村委員長
 続きまして、小林雇用人材総室長の説明を求めます。

●小林雇用人材総室長
 そうしますと、30ページをお願いします。若者の雇用対策についてということでまとめさせていただきました。若者雇用対策、若者だけということもないのですけれども、とりあえず若者が中心でやっているものでございます。
 まず最初に、就業支援・求人支援という形で、最初の丸に書いておりますけれども、若年者就業支援事業という形で、若者仕事ぷらざですね。実は最近、高校生の就職率が非常に高くて、99%ぐらい行くのですけれども、問題はその後、3年以内に4割ぐらいがやめられるということがありまして、そこのところを支援していくという形で若者仕事ぷらざが活用されております。この中で、一人一人に対して就職の支援を行っていくということでございます。
 同じことにもなるのですが、職業訓練事業費という形で、新卒あるいは離職者を対象に、若いうちから職業訓練というものの受講を促していくという形で、今、産業人材育成センターという名前になっていますけれども、そこが委託して実施するような職業訓練がさまざまございます。
 その後、これは本年度に新しく始めましたけれども、県内企業魅力発見支援事業という形で、これは大学生とか高校生に対しまして、県内の企業のことが余り知られていないということがございますので、まず企業人を学校に派遣させていただいたり、それから学生をインターンシップという形で企業のほうに、これは普通高校も入るのですけれども、インターンシップを経験していただいたりというようなことをやる事業でございます。下に中小企業の求人情報発信支援事業という形で、なかなか中小企業、人材確保のための情報発信が弱いものですから、初めてそういうリクナビとかマイナビとか、学生は今そういうのばかり見るのですけれども、そこに登録するようなことに関しまして支援していくというものでございます。
 2番目が女性の就業促進という形で、これは主に若者なのですけれども、女性全般にも言えます。女性の就業支援モデル事業という形でレディーズ仕事ぷらざを6月、鳥取と倉吉と米子に開設いたしました。そちらのほうでまず女性の就職を支援するということと、それから中小企業はなかなか産休とか育休とかとれないという形があって、結局やめざるを得ないというような状況がございますので、そこに即戦力となる育休・産休代替職員を派遣することによって産休、育休がとれるようにしていこうということを支援するようなこともやっております。
 2番目が女性の創業応援事業という形で、ファーストセミナーという形で、まず女性の起業、就職だけでなしに起業も応援していこうという形のセミナーなどを開くことにしております。1回目は既に鳥取と米子で開かせていただきました。
 職業訓練生託児支援事業、これは今、この議会に提案させていただいているのですけれども、職業訓練を受けている最中に保育料の半分を助成しようというものでございます。それによって子育て中の女性たちが職業訓練を受けやすい状況をつくっていくというものでございます。
 3番目が正社員化・待遇改善の取り組み支援という形で、これは緊急雇用創出事業で厚生労働省の基金を利用しておりますが、地域人づくり事業によりまして、この取り組み、12億円余りでございますけれども、処遇改善という形で、まず賃金アップとか、それから非正規職員から正社員化という形の取り組みをされる企業を支援するものでございます。
 あと細かいですが、4番目に移りますが、I・J・Uターンの就職支援、先ほど地域振興部からありましたけれども、ふるさと就職促進事業という形で、こちらは暮らしの支援プラス職の紹介という形で、東京、大阪に定住促進コーディネーターを配置して、大学生とかその保護者に県内就職情報を提供するとか、それから直接相談に乗るというような形をやっております。この大学生等やその保護者に県内就職情報を提供するというのは、実は2年前から教育委員会と連携いたしまして、県内の高校を卒業して県外の大学に出ていった保護者の方に県内の企業の情報が要りますかという形でお尋ねして、欲しいですという方は全て登録させていただいて、定期的にそちらの保護者のほうに県内の企業の情報を送らせていただいているということでございます。
 最後に、企業立地・設備投資の促進による雇用拡大として、雇用の場の創出という形で、企業立地とか、あるいは県内企業の経営改善の設備投資というようなことを支援していくということでございます。
 31ページをお願いします。最近の雇用情勢でございます。有効求人倍率が、5月が平成10年2月以来、16年3カ月ぶりに1.02倍となりました。これは正規、非正規合わせての数字ですので季節調整済みでございますが、西部では1倍を超えています。東部、中部で、これは原数値ですが、0.8程度になっています。ただ、正規職員となりますと、西部では全国平均を上回っているのですが、東部、中部ではとてもそこに届いていないという状況がございます。
 表がございますが、グラフといいますか、有効求人倍率の推移をちょっとごらんいただきたいのですが、平成3年から上げさせていただいております。実線の部分が鳥取県、点線の部分が全国の動きです。平成3年から、バブル崩壊後の失われた10年でございますけれども、鳥取県はまだ元気な企業がありまして、さほどの落ち込みはなかった時代がございます。ただし、全国的には大きく落ち込んでおりまして、それが今現在どんどんまた復活してきているというのが実態でございますが、平成8年、9年、10年あたりなのですが、鳥取県は社会減がなかった時代があります。社会増だった時代ですが、このときには全国の有効求人倍率が非常に低くて、鳥取県がまだ1倍あったころ、県外に出ようとしても働き口がなかなかなく、そして鳥取県内は雇用が結構あった時代、この時代には社会増になっています。そういうふうに有効求人倍率が働いてくることもございます。

◎上村委員長
 最後に、安養寺農林水産部次長の説明を求めます。

●安養寺農林水産部次長
 それでは、32ページをお願いいたします。若者の定着、移住定住等に係る県の施策ということで、農林水産部の資料をまとめさせていただきました。
 初めに、新規就業の支援ということでございますが、まず、農業の分野についてですが、鳥取県版農の雇用支援事業ということで、農業での雇用を促進するということで、就業希望者を雇用する農業法人等へ研修経費を助成するというものでございます。最長3年間、助成しております。それから、鳥取発!アグリスタート研修支援事業なのですが、これは独立就農を目指す方を対象に実践的な研修をするというものでございますが、県の公益財団法人鳥取県農業担い手育成機構、あるいは市町村の農業公社が研修生として雇用いたしまして、そして先進農家等で実践的な研修をするというような事業でございます。それから、新規就農者総合支援事業ということで、新規就農される方が経営開始のときに必要な機械施設等の整備を支援したり、あるいは就農初期の負担軽減ということで、寄附金を支給しております。青年就農給付金というものは就農時に45歳未満の方を対象にしておりまして、年150万円を5年間支援するという内容のものでございます。それから、単県事業としまして、就農応援交付金ということで、これは就農時に45歳以上の方を対象に、1年目が月10万円、2年目が月6万5,000円、3年目が月4万円という格好で3年間助成するというような事業を行っております。それから、今年度からですけれども、親元就農促進支援交付金ということで、余りこれまで支援がなかったではないかという声がございまして、実際専業的に農業をやっておられる農家の子弟の方が就農しようとするときに、2年間ほど月10万円支援するという形をとっております。
 畜産分野におきましては、和牛増頭対策推進事業の中の新規参入者円滑化支援ということで、和牛の繁殖経営で新規参入をされるという方に対して、畜舎なりの施設整備や繁殖雌牛の導入を支援しております。
 林業におきましては、鳥取県版緑の雇用支援事業ということで、そういった希望者を新たに雇用する林業事業体に対して最長18月、研修費の支援をしております。1年目が10月、2年目が8月という格好でございます。それから、木材産業雇用支援事業ということで、これも新たに雇用する製材所等の事業者に対して最長で15カ月支援しております。
 水産業におきましては、漁業雇用促進対策事業ということで、新規に漁船員等を雇用する経営体に対して、その研修経費を1年間助成するというような形で行っております。
 右のほうにここ3年の雇用実績を上げておりますので、これはごらんいただきたいというふうに思います。
 2つ目に、担い手の育成ということで上げておりますけれども、農業分野で主なものを2つほど上げております。とっとり農(アグリ)ビジネス研修事業ということで、これは今年度から始めるものなのですけれども、いわゆる受け皿整備といいましょうか、経営革新であるとか経営改善をやろうとする意欲のある方を対象に、高度な研修を行おうというようなことで、主に経営管理であるとかマーケティングについて研修していただくことにしております。今年度2回ほど予定しているのですけれども、1回の研修日数が約10日ということで、そういった集中的な研修をしていただいて、経営を発展させていただき、そして雇用を生んでいただく、そういうような形を考えておるところでございます。それから、集落営農体制強化支援ということで、これも受け皿になる集落営農を支援しようというものでございます。
 林業におきましては、森林整備担い手育成対策事業ということで、これは雇用条件の改善ということで、社会保険料の支援を行っております。それから、緑の仲間づくり推進事業ということで、これは若手林業者のグループ活動を支援するということで、主に緑の雇用の研修事業の中で知り合った若者のグループの活動を支援しようというものでございます。
 漁業経営開始円滑化事業ということでございますが、これは漁協が新規着業者にリースする漁船等の支援を行うものでございます。
 主なものを上げておりますけれども、そのほか生産力の強化とか、農林水産業の活力増進に向けた対策もあわせて実施しているというところでございます。

◎上村委員長
 それでは、皆さんのほうで今までの説明につきまして質疑等がありませんでしょうか。どうぞ。

○山口委員
 一つだけ総括的に質問いたしますけれども、今説明された方がほとんどと言っていいほどこの施策を立案されたと思いますけれども、今年度、全部合わせて、この少子化対策を含めて、雇用の問題も含めて、どれだけの財源を投資したか、その財源の内訳はどうかと、まずそれが一つ。
 町村別の人口減少が出て、鳥取県が40何万なのですけれども、町村合併をしておられないところははっきりわかりますけれども、町村合併をされたところというのは同じか、それ以上に人口は減少しておるのではなかろうかと、こう思っておりますので、ただ鳥取市というだけの問題でデータを判断してもらったら困ると。恐らく合併された地域のほうが人口減少につながっておるのではなかろうかと、こう思っております。
 もう一つ、まだありますけれども、実は伊藤委員が農林水産部長の時に限界集落ということがあって農業対策をやったのです。その当時、私が議長をやりましたときが今から25年ほど前なのですが、今、ちょっと本を書いておりますけれども、こういう事態が招来するだろうということがありまして、先進県であります長野県の川上村というところに行ったのです。そうしましたところが、今、川上村というのは25年前からしますとどうなっておるかといいますと、人口は、昭和55年から平成26年の間に500人ほどしか減っておらないです。1戸当たりの農業所得が幾らあるか、ちょっと想像してみてくれるかな。未来づくり。1戸当たりの川上村の農家所得がどのぐらいだと思っておられるかな。

●岡﨑未来づくり推進局長
 わからないですね。

○山口委員
 あなたがそういうことを知っておらないからだめなのです。誰か想像して。ここは1軒当たりの農家所得が3,100万円です。そのころから人口減少社会というのが到来するだろうということで、当時の西尾知事ですけれども、大議論を展開したのです。だけれども全然と言っていいほど彼らは見向きもしなかったと。そういうことがありましたので、婚活事業をやったのです。それは県は一銭も出さなかった。私どもで、当時、対象者は70人かですけれども、相手を入れると倍ぐらいですけれども、その当時は仲人というのがありました。世話人というのがありました。そういうものを巻き込んで、将来の人口減少、それから婚活を含めて対応したのです。今、本を書いておりますけれども。人口減少というのは、これは当然予想された時代なのです。今、どこでもこういう衰退の傾向にあることは間違いないですけれども、最初もありましたけれども、やはりいろいろ施策に財政投資をしておるわけです。財政投資というのも今の財政事情からいきますと限界もあるではないかと、だけれども安倍さんがああいう形で地域再生ということで担当大臣もつくられるといったこともありますが、本当に真剣に対応してもらわなければいけないということと、単独で残っている若桜であるとか、智頭であるとか、岩美町であるとか、こういうところはデータが得やすいけれども、河原町などの合併されたところはもう激変しておると思います。同じ市町村の中でもこの地域のほうの減少率が高くなってきておると、こういうこともありますので、細かな対応をしてもらわなければいけないのではなかろうかと、こう思っておるところです。
 それともう一つ、大学卒ですけれども、大体志望というのは東京、大阪であるとか、そういうところでないと大学を出た気がしないということかもしれませんけれども、そういうところに進学するのです。それが帰ってくる度合いというのはほとんどと言っていいほど、特に先端技術とか、優秀な技術を持っておる者は帰ってきません。鳥取に企業がということなのですが、そういうようなことをちょっと対応してもらって考えないと、スピードが遅いです。25年前、限界集落というものができるので、公共施設を相当つくりましたね。それともう一つ、農村地帯が課題になっておりますけれども、新しくできたニュータウンですけれども、ニュータウンも確かに景気もよかった。鳥取にもかなり新しい団地ができております。米子でもそうです。ここの人口減少が非常に激しいと。ゴーストタウンになってきておると。買い物難民が出てきておると。みんなそういうところの方は就職を求めて若い人が県外に出ておると。あなたは実態を検討しておられるかな。地域が崩壊するようなことは恐らく最近起こるはずなのです。農村ばかりでないと思います。だから総合的に未来を想像してやってもらわないといけない。財政支出も限界があると思いますし。実は私、きょうまで101組ぐらい仲人しました。そのころは仲人するのも人脈を通じてやりました。そういう方は地域に残っておりますけれども、次の世代の者は出ていってしまう。こういうことですので、今申し上げましたようなことと、それから財政支出をこれからやらなければなりませんけれども、これも限界がある。だから、今、あなた方が子育て含めてどれだけ予算、予算ばかりで私どもは成果を判断するわけにはいきませんけれども。
 いくらか言いましたけれども、わかっておるかな。

◎上村委員長
 では、答弁してもらいましょうか。
 岡﨑局長、何点かありますけれども。

●岡﨑未来づくり推進局長
 私から、押さえ切れていない部分もありますけれども、3点お答えしたいと思います。
 まず1点目、事業費と財源ですけれども、事業費のトータルはちょっと今手元にありませんが、実は前回、3月19日にこの特別委員会で26年度のトータルの事業費を上げていますので、計算してみたいと思います。申しわけありませんが、計の金額まで全部出していませんでしたので……。

○山口委員
 アバウトでいいです。

●岡﨑未来づくり推進局長
 全体をちょっと出してみたいと思いますので、それはまた後日出したいと思います。前回こういう形でまとめております。提言に基づいて、ざっと事業費を整理しましたので、それらをちょっと足し加えてみたいというふうに思います。

○山口委員
 それはいいけれども、これ以上の投資もしなければいけない。将来どういう形で本当に負担していくかということと、地域住民と一緒になって、余りコストがかからないような形の運動も展開しなければならないと、こういうことがあるので私は心配して言っておるのです。

◎上村委員長
 ほかの事項も。

●岡﨑未来づくり推進局長
 次に、町村合併前の地域の状況ですが、これはちょっとまだ分析できていませんので、これは分析したいと思います。旧村単位になったときに、その集計ができているかどうか見たいと思いますので、それはまたお答えしたいと思います。
 3つ目ですけれども、ニュータウンの関係、確かにそのとおりだと思います。以前は中山間地域のみの人口対策ということでやっていましたけれども、とっとり暮らし支援課になってから、まちなか対策も加えてまいりました。それは市街地のまちなかということでありましたけれども、今後、御指摘のとおりですので、全体としての人口対策というのは考えていかなければいけないなというふうに思っております。そういう意味では我々未来づくりのほうも総括的に考えていきたいというふうに思います。

○山口委員
 回答はそれだけですか。

◎上村委員長
 ニュータウンは。

●尾崎とっとり暮らし支援課長
 限界集落対策ということでお話がありました。以前、20年ぐらい前なのですけれども、中山間の活性化事業ということで、うるおいのある村づくり対策事業ということで実施をしてまいりました。約60集落ぐらい取り組んでまいりました。結果として言えますことは、いずれにしましても人口は集落ごとに見ますと減少はしているというふうな状況でございます。ただ、集落によってかなり温度差がありまして、地域に強いリーダーがいらっしゃるところは、例えば移住に取り組んでおられるとか、そういう新しい取り組みをされて、人口が減りながらもひとまずは村が生き生きとして運営されているというところもあります。それが全てではございませんが、そういうふうな地域もあると。ですから、人口減少の中で、そういった意欲のあるところに対して直接我々も移住の取り組みでありますとか、新たな中山間対策というふうなものも含めて現在取り組んでいるところでございます。

○山口委員
 人口減少というものは先ほど申し上げました農村社会ばかりではないですが、買い物難民という話もありますけれども、本当にどんどんどんどん膨れ上がったニュータウン、買い物難民が出るとか、地域に2世代以下の者が住んでいるかといったらほとんどと言っていいほどないと、こういうことで地域が守れるか守れないかと、こういうような危機的なところもあるようです。だから、そういうところも含めてやはりきめ細かな対応をしていただくということだと思いますので、やることはやっても、やはりプランする。実行する。結果を見て判断するということです。移住も今、リスク分散型としてかなり鳥取県は見直されておるようですけれども、これも他力本願みたいなものです。

●岡﨑未来づくり推進局長
 おっしゃるとおりでして、それも実は3年前に御指摘があったのです。中山間地域対策の手法をまちなかにも取り入れていこうということがあって、まちなかの人口減とか、例えばニュータウンも含めて、現在の中山間地域のシステムというか補助事業はまちなかにも使えるようなこともさせていただいていますので、人口減対策についてはまちなかを含めて考えていかなければいけないというふうに思います。
 もう一つ、実は私も川上村のことはよくよくは勉強はしていなかったのですけれども、人口減がありながらも活性化はまだまだ衰えていないというところについては、今、尾崎課長が申し上げたとおり、中の活力のある人たちが支えているというのがあります。それで、今回お示ししたものの中にチェックシートというのをつくっております。これは2年ほど前から計画したのですけれども、これらをもとにして、リアル感を持って地域の中で自分たちの村を、町をどうしていこうかという議論をしていただきたい。その中で市町村、県も含めての行政と住民とがきちっとした議論をした中で、町の、自分の村のあり方を考えていって、活性化を図っていこうという気持ちで今回のシートがつくられているということであります。ですので、要するに、財源にも限りがあるというふうなことをもちろん我々も重々これは把握してやっていかなければいけないのですけれども、まず人をいかに確保していくかということを地域ぐるみでやっていこうという体制がそろってきたので、それを今度現場の中で発揮していこうというようなことで、中山間地域の振興チームを去年つくりましたし、そういう形でやっていこうということであります。

○山口委員
 実は川上村なのですけれども、所得が3,100万円ということのようですけれども、これは女性の方は割合東京とかで大規模な農業を経営しておる。高山野菜をつくっておられるということです。25年前といったらカラーテレビが出るころですけれども、そこの部落の中ではほとんどカラーテレビがある。それから村がやはりミンクを育てて、ミンクのコートを。それで今の村長さんは全国の村長会の会長さんもしておられると、こういうことなのです。だから同じような立地条件にあるところについては、川上村を倣えという形で、独自な対応をやっておられると、こういうことです。それは行政主導ということもいいですけれども。それから、男の人は冬になったら東京のスケートリンクに行ってコーチをするとか、本当にやはりそのところどころのいろいろな技術を持っておられるそうです。だから兼業というのがなかなかこれは大変なことだな。建設業もこうですし、兼業もなくなってしまったと。本当にどうしようかということもありますので。全国でもこれに類するところはあると思います。だから倣ってするのではなしに、もうちょっとみんなが工夫するような形でやる。
 もう一つだけ言わせてください。実は私のところの部落ですけれども、県行造林があるのです。今度、話し合いで1億何ぼというのが農林で出ておるでしょう。これは過去に、この庁舎をつくったときに12億円ほど伐採して財源にした。よかった時代があるわけです。だからそれを取り戻そうという形で、そこに県がわずかですが、10何億円充当しておるわけですから、返してもらって、それで若者を含めた林業経営者を育成しようと、こういう今事業をやっているのが何人かおります。後継者が減るということですから。だからいろいろ知恵があると思いますので、総合的に知恵を出してやっていく必要があるのではないかと。山を守るということもありますし。それに対する雇用もありますし。所得もありますし。

◎上村委員長
 ほかに。

○伊藤(美)委員
 山口委員と同じ話になるのかもしれないけれども、私は施策を見ながら、何かやはり上ずった一般的な補助事業みたいな格好にとられるのです。言っておられた24~25年前は、やはり皆が命がけでやったものです。特に中山間でどんどん人が減っていくわけですから。それで総務部長も、各部長、教育長まで動員して、各集落を回りましたから、夜の座談会で。その結果、僕は思うのですけれども、議会のほうの協力を得て、うるおいのある村づくりは非常に成果があるということで、何回も何回も繰り返してやはり予算化してもらったいきさつがあるのです。大体2回ぐらいで終わる都合を3回も4回も形を変えながら。実は島根といつも中山間の競争をやっていたのです。悪いほうの。ところが20何年してみると、島根はおととしですか、82集落が消えたでしょう。消滅集落が。鳥取県はないのですよ。それは結果的にそうなったのかもしれないけれども、やはり県の職員、あるいは普及員も含めて、力いっぱい主導権を握って農村に入り込んだといういきさつがありますから。
 それが一方にあって、もう一方、実は農業というのは、不思議に思うのですけれども、さっき川上村の話が出た。世界スイカサミットというのが平成6年か7年ごろ北栄町でありましたね。あのときの生産額は36億円です。今は18億円です。これを農業の疲弊と見るか何と見るか。しかし、今はスイカ農家は大半が若い者が残っておるのです。ですから全国に通用する立派な産地になった。進物でもどんどん出る産地でしょう。そうすると、あり方として、この間行って計算してみたら2,000万円に近い、スイカ1万個を売る農家がいっぱいできてきているのです。三千何百万円はまだ届きませんけれども。しかし、ハウスですから限界があるのかもしれないですけれども、2,000万円、この目標寸前というようなところが随分出てきたということで、農村地帯も産地づくりも、悪いと言えば叱られますけれども、技術開発についていけないところは全然なのですけれども、そういう後継者がおってついていける農家というのはどんどんどんどん非常に安定したスイカ経営というのですか、今、スイカの味が非常にぶれが少ないでしょう。浜崎議員のまちなか過疎の話も3年ほど前から出てきましたけれども、やはりそこの現場に行って何が課題になっているのかと。予算は、あのときは片山総務部長がおられたかもしれないですけれども、結局片山さんも随分あちこちの集落に出られました。夜も県庁のマイクロで。ですから現場の声や現場の姿というのは県全体が非常につかまえておられて、それで島根と違いが出てきたのかなと思っているのですけれども、これは後々農林省がその手法を使った補助事業を組みましたけれども、やはり私は単に事業を組めばいいという構えではなくて、県として本気で人口減にどう対応するのかと。みんなに共通したこれは課題になっておるのかと。
 一つ事例を挙げると、今、県外の大学に行くのは年間に1,600人ぐらいですか。何人帰ってくるのですか。いい大学へ行くほど帰ってこないと。そうすると、頭脳流出でもある。いろいろな姿で各地域、各町村がもう苦労に苦労を重ねているのは事実です。恐らく町村別には今度はがっと差が出てくるはずです。だから町村間の競争、そして県別の競争というのが今度は出てくるでしょう、人口の減少になって。少なくとも、岡﨑さん、あなたの局長時代に何が44万人だと、うちはまだ50万人をキープしておると言えるような格好の施策をつくられたらどうですか。シミュレーションでそれができる可能性を追っていくと。何だか言葉とあれだけですっと流れてしまうような気がしてならないですけれども。

◎上村委員長
 ただいまの伊藤委員の意見は、農業生産性を上げるという観点で、それと新規の学卒者がどういう流れをして、これを県内にとどめるかという2つがあったと思います。
 農業生産について、安養寺次長からちょっと。

●安養寺農林水産部次長
 伊藤委員がおっしゃられたように、確かにスイカ農家の技術は随分と進歩していると思います。ことしのスイカなどはすごくおいしいのですけれども、規模もやはりあわせてかなり拡大されておりますし、そういった所得をかなり上げられる農家というのが出てきていると思います。ブロッコリーにしても白ネギにしても、規模を拡大しながら雇用も入れてやっていこうというところも出てきていますので、そういったものをさらに広げていってもらいたいということで、ことしからアグリビジネスの事業なども始めているというようなところでございます。

○伊藤(美)委員
 安養寺さん、視点が違うのだ。スイカが済んだら御婦人を中心にして病院通いをやっておるのです。奥さんが病気してまでスイカの生産が要るのかと生活改良普及員たちが笑っていた。考えてみれば今の時代はやはりそうだと思う。川上村に東京のほうからの女性がいっぱい来ると言われるのは、農作業でくたびれてしまって、あとは病院通いというような話が通用する話ではない。その視点がやはり今までは欠けていたのかもしれないと思うのです。だからあそこには若い者には嫁さんが結構おられる。若い人もたくさんおられるし。その辺、働きかたも含めて、2,000万円の農家、それが一つの水準として絵を描けるものなら描いてあげて、そこに到達する補助事業だとか、女性の働き方だとか、そういう話をきちっと整理してあげると、あそこあたりは川上村に匹敵、規模は少ないですけれどもそういうところに、恐らくラッキョウでもブロッコリーでもその辺が出てくると思うのです。

◎上村委員長
 次長、今の御意見に対して何か意見がありますか。

●安養寺農林水産部次長
 ことしいろんなそういった産地の課題等も点検しながらやっていこうとしておりますので……。

◎上村委員長
 所得向上に向けて。

●安養寺農林水産部次長
 はい。頑張っていきたいと思います。

○藤井委員
 これをやっておったら切りがないのですけれども、一人ずつしゃべって終わりというか……。

◎上村委員長
 せっかくですし、貴重な御意見ですので。

○藤井委員
 資料を見る限り、僕は進化していると思いますね。人口・活力対策チーム本部という名称になって、検討事項が人口減少下での未来像を変えるための議論と書いてあるけれども、人口減少というのは、23年に優生保護法云々があって、当時は人が多過ぎたということでしょう。今減っているという。いつも出る話ですけれども、人口減少が必ずしも全て悪いことではないという、そういうことを多少暗示しているかなと。ただ、それを余り表に出すと、やはり人口減少対策というものに対して力が落ちますので、その辺はよくよく考えながらやらなければいけないと思いますけれども、そういう視点も入れる必要があるなと思います。
 要するに人口が全国で減っていく。その奪い合いをしておるわけですから、鳥取県が勝ちましたと、だけれどもほかの県は全部負けましたと、これで正しい政策なのかと考えると、必ずしもそうではないと思いますよ。やはり国としては移民政策などを本気で考えるべきだと思う。一方ではふやしながら、I・J・Uターンというのは地方に分散していく。移民というのは都市のほうで集中的に頑張ってもらうという全体的な構想を持ってもらわないと、この問題は解決しないだろうなという感じはしますね。
 山口委員が仲人の話をいつも言うのですけれども、僕は前回ちょっと言ったけれども、仲人口というか、民生委員にやれとは言いませんけれども、たくさんの人たちがやはりカップルをつくるというか、そういう努力をして、それに対してある程度の報酬なのか、何らかの対応をしてあげるという、やはりあの時代は今ないですから、パーティーを開いたりしているけれども、そこに出るまでに抵抗があるし、出てもまだ抵抗、二重三重の抵抗があって、必ずしもああいう形式は成功しないだろうと思うのですね。やはりこつこつ歩いて、そしてきちっとカップルをつくっていくという、そういうものに対してきちんと対応してあげるべきでないだろうかなというような気がします。
 特に答弁が必要なことは僕は言っていませんが、私の印象です。頑張られた。進歩した。次のときにはもう一歩進歩して、我々が言ったことを入れて対応してもらいたいと。どんどん進歩することによって新しい川上村、がっちりした対策ができるような気がします。

◎上村委員長
 要望ということで。

○稲田委員
 私は、今回のこの資料をざっと見させていただいた中で、8ページの、これはどなたがまとめられたのかわからないけれども、こんなような資料は全体を把握する上でいいのかなと思ってみました。
 そこで、人口減少調査特別委員会という委員会が始まって何回かになるのだけれども、いつも皆さんと議論をしている、執行部からの意見を聞いているという中で、私自身がいつも感じるのは、隔靴掻痒という感じがするのだよね。何かかゆいところにいつも手が届かない状況の中で議論が終わってしまっているという、そういう思いをいつも持つのですよ。
 それで、先ほど藤井委員がおっしゃったことが、私も大体そんなようなことを思っているのですけれども、重複を恐れずに言えば、人口減少社会に対応する策もつくらなければならないが、現実に人口が減ってきているわけですから、その現実にも対応していく施策をつくっていかなければならないということが1点、大きな命題としてあると思うのですね。
 2点目は、では人口が減るからそれでいいのか悪いのか、これは非常にやはり深遠な哲学上の問題みたいな感じがするわけですけれども、フランスなどの場合にはある程度人口減少社会に対応したいい形をとられていっている。それではっきり成果が出たと評価ができるのかは別としても、そういう人口減少社会がではなぜ悪いのかという、この問題もやはりきちんと問うておく必要があるように思うのですよ。
 ところが、一方でそう思いながらも我が鳥取県について考えてみると、現実に人口がどんどんどんどん減ってきている。これは広域自治体として、広域自治体を運営できるのか、経営できるのかというぎりぎりの線も一つやはり考えておかなければならないということもあると思うのですね。だからやはり自分にそういう問いを問いかけてみると、人口の減少の歯どめをする政策をまず一方では強く打ち出していかなければならないのだろうな、さまざまな箇所に影響が及んでいくのだろうなということを思うわけですね。
 そういうことを前提にして、今までの施策の数を数えてみると15~16ぐらい施策めいたものが、報告ではなくて施策めいたものが15ぐらい、例えば男性の子育てしやすい企業支援奨励金とかというの、14ぐらいあるのかな、施策とこれは言えるのかなと思うものもありますから、ちょっとその数が明確ではないのですが、まず1点聞きたいのは、具体的な施策が幾つぐらいこの人口減少社会の調査をするに当たって今までとってこられた、あるいは今現実に実施しておられる施策が幾つぐらいあるのか、それをまず教えてほしいのですよ。何ぼぐらいとってこられたのか。これで全部ではないと思うのですね。それが1点。
 それの効果もやはり教えてもらいたいのですよ。現実にとってこられたのなら、中途であるならば、それの効果も知りたい。そして山口委員が少し話されたのですけれども、以前にとられた人口減少施策というのがあると思うのですね。そういうものが一体どういう結果をもたらしたのか、成功したのか、成功しなかったのか、その検証もする必要があると思うのですよ。だからその検証した、そういう資料も欲しいと思うのです。それをもってこれからどうやって人口をふやすのか、人間をふやしていくのかということを考えてみる必要があるのではないかと私は思っております。ですから具体的な数字と具体的な施策があれば、それをぜひ羅列していただきたいと思います。

●岡﨑未来づくり推進局長
 ざっと言えば、施策として考えられるのが、60項目ぐらいあると思います。

○稲田委員
 そんなにあるのか。

●岡﨑未来づくり推進局長
 もっと多いと思います。事業費とか財源という話もその中でまとめた中で26年度事業は出せます。この資料は提出させていただきたいと思います。

○稲田委員
 出して、それの検証も欲しい。その効果も欲しい。

●岡﨑未来づくり推進局長
 実は今の私の60項目以上というのは、これはことしの3月に鳥取未来会議で提言いただきました。その提言の中で、人口減少に歯どめをかける施策と、あと人口が減ったとしても活力を失わない、こういう2つの戦略に分けたのですね。2つの戦略の中で、ではこの戦略に基づいて実施していく施策というのは何があるだろうかと、何をするのだろうかというのでまとめているのが大体60項目ぐらいあるというふうなことでして、途中で私のほうが発言させていただきますが、おっしゃるとおり、人口減少が何が悪いかという、これも実はまとめております。例えば地域構成がいびつになってきて行政が支えられないとかがあります。これは例えば今までだったら高齢化も同時進行していますので、ピラミッド型の社会構造から、今は騎馬戦型といいまして、例えば支える人が3人で高齢者1人を支える。近い将来、これは肩車的になると。1対1の肩車。これはきっと支えられないということがあってくるので、それは人口減少と高齢化がセットで急速に進んでいますので、この部分を考えなければいけないというのが日本の世界的に特異な例ということになっているわけです。ですから人口減少があったとしても、地域で支えられる仕組みをつくっていくことが一つの命題だというふうに思っていますし、できれば人口減少に歯どめをかける施策というのをこの2つの中で戦略として2つ上げたということになります。おっしゃる意味はよくわかります。またちょっと資料を整理させていただいて、提出させていただきたいと思います。

○山口委員
 今、稲田委員が言われるのは、人口減少社会特別委員会でしょう、と地域活性化……。

○稲田委員
 そうですね。

◎上村委員長
 裏返しですね。

○稲田委員
 今、山口委員が問いかけられたことの先を言わんとすれば、要するにこの戒名を少し変えたほうがいいかもしれないみたいなことにも、いわゆる活力のある地域をつくるのだということになれば、減少しておっても活力ある地域さえできればいいのだ、さえという言葉は適当でないかもしれないけれども、そういうことができればいいのだということになったら、戒名を変える必要も出てくるかもしれないのだね。だけれども、やはり今の鳥取県のこの状況は、人口が減るというのはまずいと思うよ。

○藤井委員
 さっき支えられると言ったでしょう。それは分離するということも考えてくれないといけない。老人がふえて若者が減る、支える人が減りますと困りますではなしに、分けてしまったらいいのではないですかね。そういう発想を編み出してみてください。

○濵辺委員
 済みません。きょうのいただいた資料でちょっと2点ほどお話をさせていただきますけれども、資料9ページ、25年までの3年間で2,172人が移住定住で鳥取におられると。自分が聞いた話では、ここに掲げられている例えば東日本の震災でこちらに来られた方、この方々は鳥取から出られている方もあります。それから、地域おこし協力隊の方などでも、国の政策で地域おこし協力隊で来られますけれども、やはりうまくいかないで、いろいろとあって、出られるようなことがあったりとかという話は聞くのですね。実際この2,172人が、今はおられるけれども、これから将来的に、あと少ししたら出ていかれるのではないかなという気もするのですね。その辺の検証というのはされているのかどうか、ちょっとお聞きしたいのです。皆さんの話をお聞きしますと、やはり生活力、経済力が鳥取ではできないということなのですね。だから将来を考えたときに鳥取にいることは難しいということで出られる方が多くて、これは個人的にですけれども、今、鳥取市の東部の企業さんを回らせてもらったら、県外の仕事をとっている企業さんはなかなか今、結構頑張っておられるところが多いのです。だから横のつながりをしっかりしていただいて、要は県外から鳥取県に仕事を持ってくるといいますか、仕事をふやしていただく、そういう仕組みといいますか、しっかりと取り組んでいただきたいということが1点と、13ページのとっとり集落創造シート、これは非常に期待を持たせてもらいたいと思っているのですけれども、ただ、自分も今回一般質問で集落のシートがあったのですけれども、このシートに関しましては本当に市町村と連携をとっていただいて、しっかりとうまくやっていただきたいという、これは要望でいいと思いますので、よろしくお願いします。

●難波地域振興部参事監(地域振興等担当)
 濵辺委員のほうからの最初の御質問ですけれども、この2,172人というのは転入届を出されたときにアンケートを書いていただいて把握しておりますので、その後どうなったかまでは現在さすがに把握できていない状況でございます。ただ、この間お話をさせていただいた移住者の中に、やはりここの生活が、地域の人がよくしてくれるからということでそのまま残っておられて、その方たちはやはり何らかの職がしっかりと確保されている方でもあると思いますので、そこら辺の支援をどうしていくかということはしっかりと考えていく必要があるかなとは思っております。
 とっとり集落創造シートにつきましては、現在いろいろ市町村に提示しておって、これからそれをどんどんまた活用していくという働きかけですので、県のほうでは中山間地域振興チームというところが積極的に今関与しておりますので、今年度しっかりとそこら辺は働きかけをしていきたいと思っています。

◎上村委員長
 頑張っていただきますように。

○坂野委員
 御説明いただいて、県がいろんなアプローチの仕方で人口減少の歯どめをかける取り組みをされているということがよくわかりました。ありがとうございました。
 私からは2点お願いがございまして、特に答弁は結構ですけれども、今回のこの資料に、山口委員がおっしゃっていたように、何十年たってもほとんど人口を減らしていないというような自治体があるということでありました。そういった自治体がほかにもあるのではないかなと思いまして、そういった自治体、こういうことをやったら人口が減らずにいい調子で来ているよというような自治体の例がもし何点かあれば、そういったものも資料をいただければありがたいなというふうに思いました。そういった成功している自治体から学ぶべきことがやはり多いのではないかなと思いますので、お願いしたいと思います。
 もう1点ですけれども、この資料を拝見しましても、人口減少を食いとめると、減らさないというような政策のアプローチだと思うのですけれども、私は2点の方向からアプローチする必要があると思っておりまして、1点は、この資料にあるように、人口減少を食いとめるというようなアプローチ、そしてもう1点は、どれだけ頑張っても、2040年ですか、44万人の今推計が出ているわけでありますが、この人口がいろんな施策を取り組んでも恐らく50万人を超えるとか、55万人に行くとか、そういったことは100%ないのだろうというふうに思いますので、人口減少を食いとめるというアプローチと、人口減少が実際に訪れたときの社会、このときの社会のあり方を今から検討する必要があるというふうに思いますので、ぜひ資料としてそういった他県の例であるとか成功事例、自治体の例、こういったものをつけていただきたいのが1点と、将来的に人口が減っていくときに、どういった政策を今から打つべきなのかというような資料というか、そうした考え方もまとめていただければありがたいと思います。

◎上村委員長
 コメントがありますか。

●岡﨑未来づくり推進局長
 成功例ですが、探してみたいと思います。ただ、鳥取県の中でもやはり頑張っているところはありますので、ですからそれらも含めてもう1回ちょっと当たってみたいなと思います。
 2点目ですけれども、食いとめる方策と人口減の場合でも社会のあり方がどうなっていくかということにつきまして、我々もちょっとシミュレーション等をやってみたいと思います。いろいろと難しい部分があると思いますが、勉強してみたいというふうに思います。

○谷村委員
 私は、11ページの鳥取県の移住状況についてというところで、まず1つ質問は、11ページの下の行政支援の活用状況、相談窓口、住宅支援制度、お試し住宅・体験ツアーというのが何世帯かアンケートの結果ということで出ていますけれども、これはどこの窓口とかどこの市町村の住宅支援制度が数が多いかというのは把握しておられるでしょうか。その点をお答えください。

◎上村委員長
 尾崎課長、わかりますか。

●尾崎とっとり暮らし支援課長
 この数値についての市町村別というのはちょっと今は持ち合わせていないのですけれども、相談窓口とか、そういうふうなところを持っておられる市町村とか、そういうものについては把握はしております。あと、住宅支援制度とか、そういうものも市町村によって持っている市町村と持っていない市町村がありまして、それもまた個別に市町村ごとの制度について資料を提出させていただきたいと思います。

◎上村委員長
 では、後ほどで結構ですから、全員に渡るように準備してください。
 まだありますか。

○谷村委員
 あとは要望というか、今後考えていただきたいというところなのですけれども、11ページの一番上に出ていますけれども、移住者数962人、世帯数が623世帯ということですけれども、これ、回答があったのは127世帯ということで、かなりパーセンテージが低いですよね。やはり一件一件全部、どういう理由でこの人は鳥取に移住してきたかというのを把握しておくべきだと思うのですよ。今、答弁で、移住してきた後は特にわかりませんと言われましたけれども、それではいけないと思うのです。やはり来る者は拒まず、去る者は追うぐらいの気持ちでないと、一旦来てもらってもどこか行ってしまったというのではもったいないですよ。せっかく来たけれども、やはり鳥取はちょっと合わないなという人たちもいるのですよ。排他的だって言う人もおりますしね。そういう要因をしっかり追っていかないと、せっかく来たって、とりあえず行政の役目でやったのですよというだけでは効果がないと思います。アンケートをきちっととるべきですよ。
 私が住宅メーカーにおったときに、家を渡したときにアンケートをとるのですね。それでかなり過激なことも書いてありましたけれども、こんな監督が悪いとか、ちゃんと連絡もないとか、いろいろそういうのがあるわけです。それはなぜ必ず来るかというと、ちゃんと景品があるのですよ。マクドナルドの500円のカードとか、そういうのを渡して、ちゃんと大体来るのですよ。そういうことに経費をかけてでもきちっと移住定住者の思いというのをやはりまず県も把握してほしい。
 相談窓口で、特に効果があるところは重点的に予算を県からも回してあげてもいいと思うのですよ。それでより効果があるような、しっかり検証していただきたい、そういう気持ちですので、ぜひ参考にしてください。

◎上村委員長
 フォローアップについて。

●難波地域振興部参事監(地域振興等担当)
 確かにアンケートの必要性は非常に重要だと思っております。これは市町村と今一緒になってやっておりますので、実際にどういうことができるのか、ちょっと私も今、何とも言いようがありませんので、そこら辺は一緒になって検討していきたいところと、あと、移住者との意見交換というのも、この間もやっておりますが、こういうのはどんどんやりながら、例えば政策上のどういった点が問題なのかというのは引き続き探っていきたいと思いますので、やはりそういった点はしっかり把握していきたいと思います。

◎上村委員長
 よろしく。

○国岡委員
 6ページに将来推計人口というのが出ていますけれども、先ほど最初のほうに山口委員のほうが言われました。市町村合併をしてから、合併したところの旧市町村の状況というものが欲しいなと思うのですよ。これから市町村間の競争がどんどん激化してきますし、頑張っている町村は確かにあります。そういったモデルもありますけれども、どうしても合併をされたところの旧町というところは、もしかしたら政策が行き渡っていなかったりして急激に人が減っていっているかもしれないと思うのですね。市町村間の応援であったり、県としての応援というのもありますけれども、やはり鳥取県としては昔の町をなくしてはいけない、そして市町村は各集落をなくしてはいけないというふうに努力していかなければいけないと思うのです。ですから私はこういった資料を調べる中で、旧市町村の人口の状況だとか、そういった詳しいことも、出せるかどうかはわからないですけれども、それをやはりしっかり徹底して調査して、提示していただきたいなというふうに思います。要望でお願いします。

◎上村委員長
 いいですか。
 執行部のほうはよろしいですか。
 では、次。

○森委員
 まず、集落創造シート、前は集落点検シートと言っていたのですけれども、あれが集落創造シートになって、その集落の目標をこうやって提示をするというのは、具体的な話ができるようになって非常にいいと思いますので、計算をしなければいけないと思うので、そういう提供できるところをぜひたくさんふやして、会議ができるような準備立てをぜひしていただきたいなというのが1点です。
 6ページに戻りますが、日本創成会議が出したこの数字が非常に衝撃的で、なおかつ自治体が消滅するというふうに書いたというところも非常に衝撃的です。多くのところが中山間地の自治体なわけですね。本当に50%以上減少で、具体的にもう女性の数が少ないですから、本当に減っていくのだということが明らかなわけですよね。そこで、私は、地域の資源を使ってもう1回そこで経済が何か回っていかないと、そこに人は居ついていかないと思うのですよね。そこの資源を使って、そこでないとできないことをやっていくという話になる。
 そうやって考えていくと、昔と今の中山間地で何が変わったかといったら、林家がなくなったのですよね。農家ではなくて。農家はまだ何とか、耕作放棄地も出てきているけれども、何ていうのですか、放棄林地ですか、どんどんどんどんふえていって、一方で、今、切れる大径木がどんどんできているのにもかかわらず、それも切ることができない状態になっていて、森林組合だけがひいひい言いながらほとんどお金にもならない状態でやっていると、こういう状態ですので、谷村委員が本会議で質問しましたけれども、私も大賛成で、やはり林業が何とかならないと、中山間地の人口減少はどうにもならないと思うのです。申しわけないけれども、今の林業政策で、B材、C材だけに偏った形でやっていくということでは、もうこれは未来がないと思うので、やはりA材で建築用材をどんどん出していくことによってたくさんの収入、林家が本当にもうかって、2,000万円の収入が得られて、みんなベンツに乗っておるわみたいなことになれば、そこにやはり人がどんどんどんどん来るので、戻ってくるので、それが一番やらなくてはいけないことだと私は思っていて、谷村委員の質問もありましたけれども、本当に輸出ということを本気で、答弁は私が言ったときにも同じ答弁であったのですけれども、実際に商社が来れば何とかするわみたいな、そんな腕を組んでいく状態ではなくて、県が本当に中国でも韓国でも行って売り込みにかかるという、そういうような意気込みでやっていかないと、今の状態ではよそのところ、例えば宮崎県が本当に進んでいるのですけれども、そういうところがパイプがどんどん太くなっていくだけでは我々は幾ら行ったってそれが売れないということになってしまうので、そこのところを本気でやっていく必要がある。これだけの人口減少に歯どめをかけるには、そこの産業を何とかしなければいけない。その産業は私は林業だと思うので、そういうことをやっていただきたいなということです。

◎上村委員長
 せっかく大北林政企画課長が来ていますので、答弁をお願いします。

●大北森林・林業振興局林政企画課長
 先般もとっとり森と緑の産業ビジョンを公表させていただきました。年間、本当に蓄積がどんどんふえていく中で、林業を何とか復活させていかなくてはいけないというふうに思っておるところでございます。特に林業が発展すればするほど、産業の中で環境がよくなる産業、唯一の産業とも言われておりますので、まず、この産業ビジョンで掲げております素材の生産量20万立米を38万立米、これは平成32年目標でございますが、何とか実現させていって、山に活力、活性化、山の雇用を生み出していきたいというふうに思っておるところでございます。今、林業には追い風が吹いておると思っておりますので、頑張っていきたいと思っております。

○森委員
 もう一つは、今、中山間地の問題とまちなか過疎の問題と2つ出ているのですけれども、もう一つ忘れられがちなのが、都市計画区域の中の調整区域の農家集落なのですけれども、農家集落が、ほぼその周りが全部圃場整備がされて、農振地域、農用地区域になってしまっているところが、今、高齢化が進んでしまって、どんどんどんどん人が減ってきて、ひとり暮らしのおばあさんだけになっているとかというところがふえてきて、集落の維持が非常に難しくなってきているところが出てきています。これが農振地域の整備に関する法律、それと農地法と都市計画法の3つの規制で、分家ができない、それから新しい人が入ってこられないみたいなことに、がんじがらめになっていて、この調整区域の集落というのが忘れられてしまうところなので、そのことをちょっと覚えておいていただいて、規制緩和の問題というところについても考えておいていただきたいということを言っておきます。

◎上村委員長
 安養寺次長、今の意見に対して何か考えがあれば。

●安養寺農林水産部次長
 具体的にどういうことかというのをお聞きしながら対応することになろうかなと思います。

◎上村委員長
 後ほど詰めてください。
 伊藤委員はありますか。いいですか。

○伊藤(美)委員
 もういいです。

○安田副委員長
 人口減少社会に対する対応というのが本当に全体的に講じられていて、きめ細かく対応しておられるということはきょうの説明でも十分承知をさせていただきました。特効薬というのはないと思いますので、一つ一つ丁寧に対応していただくしかないのではなかろうかなというふうに基本的には思っております。
 一つ、私が個人的に思うことは、人口減少というのは、とりもなおさず少子化であり、高齢化を意味するわけで、そうなってきますと、女性は働かなければいけない、どうしても生産労働に携わらなければいけない社会的な任務があります。それから人口減少ですからとにかく産まなければいけない。本当にこの両方の命題を背負って立つのが女性だろうと思います。だけれどもけさも新聞読んでいましたら、鳥取県か島根県の女性かどちらかわからないのですけれども、山陰の女性がやはり妊娠したらやめざるを得なくなったと。いまだにそれが実態としてあるわけなのですよね。こうやって役所はいいことをどんどん政策を進めているように見えるのですけれども、いざ世の中の実態を探ってみると、結構労働局にも相談に訪れる人がいらっしゃったり、そういう形で困っておられる、悩んでおられる、また、弊害をもたらしている実態というのがありますので、やはり私は女性施策というものを丁寧に対応していただく方策を県としてもう少し積極的に推し進めてもらえないかなということを一番期待をするところであります。気持ちよく子供が産めるような、そういう鳥取県でありたいと思っております。

◎上村委員長
 松田部長、何かコメントが。

●松田福祉保健部長兼全国障がい者芸術・文化祭実施本部長
 ありがとうございます。本当にここに来てやはり女性が社会に出てより一層働いてほしいというふうな要請やら、子育てにもかかわり、あるいは出産も促進させたいというふうなことで、委員おっしゃっていただいたように、本当に女性に求められることがたくさんになってきている。改めてですね。女性のほうとしてもやはり社会進出を望むところですし、働きやすい環境というものについては今までもお願いをしてきたわけですし、運動団体の方々と一緒に取り組みを進めてきたわけですけれども、やはり実態としてはやめざるを得ない社会というものは一方である。私たちは公務員という職場で、どんどんと充実してきていただいているのでなかなか見えませんけれども、やはり一般企業ではなかなか産休も育休もとりにくいというふうなこともまだまだあるというふうには思っております。県としても、今までもやってまいりましたけれども、26年に入りましてからも改めていろいろな方々への意見聴取などもしながら1歩2歩前に進めるような取り組みを全庁挙げてやっておりますので、これを具体のものとして一層取り組みを前に進めたいというふうに思います。
 先ほど山口委員からも言われましたように、今までのお仲人さんの制度でありますとか、そういう方々へのお願いなりというものも婚活応援事業の中で実はお願いもさせていただいておりまして、出会いのパーティーなりでの実績も実際には、数字をきょう持ってきておりませんけれども、私が結婚された若い人たちのお話を聞くのに、実は出会いのパーティーがあって、いろいろなパーティーに出やすくなったというふうなこと、それでそこで知り合って、信頼関係をつないで結婚に至ったというふうな方々の話を聞く機会もふえてまいりましたので、少しずつそういう面での機会もふえてきているのかなというふうに思いますので、これをいい形で取り組みを一つずつ進めながら、またそれぞれおっしゃるとおりに県としても施策を1歩2歩進めながら取り組みをしていきたいというふうに思います。女性施策を改めて全庁で頑張りたいと思っております。
○山口委員
 委員長、ちょっとあなたに質問。この特別委員会というのは議会の発議によってつくったのです。

◎上村委員長
 そうでしたよね。

○山口委員
 ですから、議会の特別委員会として独自に提言しなければいけないこともありますし、それから、今の政策について、評価するもの、あるいは前進するもの、こういうものをきちんとまとめないと、聞くだけでは意味がないし……。

◎上村委員長
 そうですね。

○山口委員
 わかったかな。

◎上村委員長
 わかりました。その予定であります。

○山口委員
 それともう一つ、なぜ私がこういうことを言うかといいますと、安倍さんになってから、今度、内閣改造で、地域再生の担当者ができるわけです。ですから、もう景気も都市中心であるとか、こういう形でなくて、地方にもきめ細かな対応をしてもらわないといけない。これは経済対策ではないかもしれないが。総合的な対応ができる、ポストのある大臣をつくるということでしょう。ですからきちんとした、今抱えておる問題点、さらにこういうことに対して対応しなければならない。そのときには財源の問題もあると。こういうやはり総合的な判断を委員長の責任においてやってもらいたい。

◎上村委員長
 わかりました。副委員長と相談してやらせてもらいます。

○伊藤(美)委員
 最後にはまとめないといけないですよ。

○山口委員
 あなた方を呼んだのは現在の認識を私どもは今聞いただけですから、そういうのがこの特別委員会の……(「異議なし」と呼ぶ者あり)

◎上村委員長
 大変厳しい状況だということは皆さんもよくおわかりだと思いますので、また副委員長とも相談させていただいて、何らかの提言ができるとか、あるいは勉強会を別の形でもう一度やるとか、またお願いしたいと思います。
 意見がまだあるかもしれませんけれども、一応時間が参りましたので、次に移ります。
 その他についてはもうほかにはございませんか。

○谷村委員
 今ちょっと話もあったのですけれども、人口減少社会調査特別委員会ということですから、やはり調査をしてほしいなと私は思って……。

○山口委員
 それはわかっている。今、調査の結果やら聞いたわけですから。

○谷村委員
 県内、県外問わず、やはりどこか先進事例を調査しに行くとか、ぜひ委員長、副委員長でちょっと話し合っていただいて……。

◎上村委員長
 調査を。

○谷村委員
 調査をやっていただきたいという要望です。
 お願いします。

◎上村委員長
 また相談しておきます。
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見が尽きたようですので、その他はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見がないようでございます。執行部の皆さんは御退席いただいて結構です。
 委員の皆様は、御相談がございますので、この場にお残りください。
(執行部退席)
 委員の皆さんに御相談です。勉強会、県内、県外への調査につきまして、皆さんの御意見を伺いたいと思います。

○山口委員
 まず鳥取県の現状を、地についた勉強をしなければいけないと、それからどうするのかということを話し合うということ……。

○藤井委員
 委員長がまとめて、そこから出てきたもので提案してみて……。

◎上村委員長
 では、また副委員長と相談しながら進めたいと思います。御一任をいただいたということにさせていただきます。詳細につきましてはまた皆さんに御連絡をいたします。
 以上で終わります。

                                午後0時04分 閉会

 

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