会議の概要
午後2時05分 開会
◎伊藤(保)委員長
ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
本日の日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、稲田委員と森岡委員にお願いいたします。
それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
審査を行います前に、先ほどの予備調査の常任委員会におきまして、錦織委員より質疑のありました件につきまして、池上子育て応援課長より答弁したいという依頼を受けましたので、これを許可いたします。
●池上子育て応援課長
先ほど御質問いただきました利用者支援事業につきまして答弁させていただきます。
まず、利用支援者事業の実施主体は市町村になりますので、市町村で雇用される職員を支援することになります。また、委託の場合も認められることになっております。
また、職員の資格についてはいかがかということでございましたけれども、利用者支援事業に従事する職員は、医療、教育、保育施設などに従事する有資格者でして、保育士や幼稚園教諭などが含まれますし、また育児や保育に関する相談事業についての知識、経験を有する者で、地域の子育て事情や社会資源に精通した者をもって充てることができますので、必ずしも有資格の必要はございませんが、そういった保育士や教諭なども対象となっているところでございます。
◎伊藤(保)委員長
それでは、議案に対する質疑を行っていただきます。
○錦織委員
先ほど利用者支援について報告がありましたが、この利用者支援の委託先はどういうところが考えられるのですか。また、資格については医療や教育、保育士などの有資格者にしてもらうようにとおっしゃったのですけれども、こういった人に資格がなくてもできるということですよね。
●池上子育て応援課長
委託先はNPOなどが想定されております。
◎伊藤(保)委員長
そのほかございませんか。
質疑がないようでありますので、付託議案に対する討論を行っていただきます。
○錦織委員
それでは、議案第1号、平成25年度鳥取県一般会計補正予算の当委員会に係る予算のうち、新規事業の地域の結婚・妊娠・出産・子育て応援事業について、まず討論したいと思います。
これは好循環実現のための経済対策である地域少子化対策強化基金を財源にして事業を行おうとするものです。好循環実現のための経済対策では、経済のグローバル化や少子高齢化が進む中で持続可能な経済成長を実現するためには、女性や若者の力を最大限引き出すことが不可欠であるとして、女性の活躍促進や子育て支援、少子化対策として今回予算化されたものです。しかし、もともと経済対策の一環として出されているために、いろいろお聞きしますと施設整備はだめ、保育料軽減など個人の経済負担軽減もだめ、出産祝いなどもだめ、婚活の出会いのセッティングもだめ、そのための自治体ホームページの開設もだめと地域の実情に応じたニーズにはおよそ合わない縛りをかけたものになっています。先日の少子化アンケートでは、子供を産まない理由の1番は、経済的負担が重いからということでした。こういうニーズには対応できないのではないかと思います。また、これまで地域でやってきた効果のある事業も、既存事業は対象外など非常に使いにくく、これでは切れ目のないどころか断絶してしまう名ばかり事業だと指摘したいと思います。
次に、新規事業の鳥取県安心こども基金造成事業についてです。
これは待機児童解消加速化プランの小規模保育は定員6名から19名で、原則ゼロから2歳児の保育を提供する事業ですが、保育所が運営する少人数の分園の移行を想定しているA型、保育ママのC型、その中間のB型が示されていますが、A型は全員有資格者ですけれども、B型は半数が無資格でもよく、そしてC型は研修を受ければ資格は必要ありません。家庭的な環境でと先ほど言われましたが、保育は託児ではありません。規制を緩和して受け入れをどんどんしようというものですが、厚労省の発表でもゼロから2歳児の死亡事故は2010年で12人、11年では14人、12年では18人となっていますが、認可外保育所での死亡事故が圧倒的に多く発生しています。過去3年間の死亡事故を見ても明らかですが、保育の専門性が低下した中で起きていること、また、保育の面積基準も認可保育所とほぼ同じとしているものの、小規模保育を含めた地域型保育事業全体において、地域の実情に応じて面積を決定できる参酌基準になっており、自治体任せになっています。ですから、国基準以下の自治体が出ないとも限らない状況を許すことにもなり、問題があります。
さらに、新制度の先取り事業では、先ほど説明がありました利用者支援事業が加わりました。これは市町村か民間NPOなどの窓口に、先ほどコーディネーターと言っていましたけれども、これまでの県内にはない保育コンシェルジュを採用し、保育サービスの選択の相談に乗るということですが、参考にした横浜市の採用条件を見ますとパソコン操作ができることが唯一の条件となっています。先ほどの説明でも、必ずしも有資格者とはなっていません。27年4月予定の子ども・子育て新制度は、保育所以外は利用者と施設は直接契約になるなど大変多くの問題が指摘される中で、本来市町村窓口でしていた仕事を期間限定の臨時採用で肩がわりさせるという先取り事業は認められません。
最後に、不妊治療をこれまでは国が補助金として出しており、回数制限の見直しをすることはよいのですが、財源が補助金から基金になり、鳥取県にとっては変わりないということでしたが、不安定な財源がかかわることには変わりなく、こういったことは認められません。
以上の点で、これらの事業について賛成できませんので、議案第1号に反対いたします。
◎伊藤(保)委員長
そのほかございませんか。
討論が出尽くしたようでありますので、これより採決に入ります。
なお、採決については議案ごとに採決いたします。
それでは、議案第1号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数であります。したがいまして、議案第1号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第2号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、議案第2号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、委員長報告の作成、内容につきましては、委員長に一任をいただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議がないようでありますので、そのようにさせていただきます。
以上をもちまして……。
○稲田委員
これは委員の皆さん方にもかかわりがあることですが、予備調査の常任委員会で山口委員と私とで申し上げておりました補助金並びに交付金問題の裏負担の件ですが、これは先ほど財政課から私どもに報告がありました。端的に言えば、現在のところ裏負担はないということでありますので、御報告させていただきたいと思います。
◎伊藤(保)委員長
以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。
午後2時16分 閉会
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