平成25年度議事録

平成26年2月19日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
興治 英夫
内田 隆嗣
砂場 隆浩
市谷 知子
浜崎 晋一
前田 八壽彦
小谷 茂
銀杏 泰利
欠席者
(なし)

 
 

説明のために出席した者
 岡村商工労働部長、西山農林水産部長外次長、課長、室長

職務のために出席した事務局職員
 上野課長補佐、若松課長補佐、前田係長

1 開会 午前9時2分

2 休憩 午後0時5分、午後3時45分、午後4時44分

3 再開 午後0時47分、午後3時50分、午後4時46分

4 閉会 午後5時10分

5 司会 興治委員長

6 会議録署名委員 浜崎委員、銀杏委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


 

会議の概要

                                午前9時02分 開会

◎興治委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元に配付しております日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 今回の予備調査は、平成26年度当初予算等に係るもので分量が多いため執行部の入れかえを行うこととし、本日は商工労働部、企業局、労働委員会について、あすは農林水産部について行うこととしておりますので、よろしくお願いします。
 なお、平成26年度当初予算においては事業の所管の変更が予定されていますが、旧所管の課長から説明することとしていますので、御了承願います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の署名委員は、浜崎委員と銀杏委員にお願いします。
 それでは、ただいまから商工労働部の付議案の予備調査を行います。
 まず、平成26年度当初予算関係及び予算関係以外について、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。

●岡村商工労働部長
 それでは、2月定例会に提案しております商工労働部所管の平成26年度の議案について説明いたします。
 お手元にあります議案説明資料の1ページをごらんください。議案第1号は平成26年度一般会計予算に関するもので、当部関係では141億7,334万円余をお願いしております。また、議案第7号は平成26年度中小企業近代化資金助成事業特別会計予算に関するもので、1億1,202万円余をお願いしております。
 平成26年度商工労働部当初予算の主なポイントといたしましては、全国的な景気回復が進む中で、本県においても雇用状況の改善や受注回復が見られるものの、その効果は十分に波及しておりません。今後消費税の引き上げによる景気の腰折れ等なども懸念されています。先般、2月の臨時議会においてお認めいただきました経済対策事業を中心に、来年度も引き続き中小企業の経営安定化にきめ細やかに対応するとともに、需要獲得に向けた積極的な後押しや主要製造業の立て直し及び成長軌道への業態転換や人材育成に努めていく所存であります。
 来年度は、平成23年度に策定しました雇用創造1万人プロジェクトが最終年度を迎えることから、目標の達成と正規雇用率のアップを図るため、企業誘致はもとより農林水産業、福祉分野など幅広く雇用を生み出していきたいと考えております。また、成長分野を切り開くための新たな取り組みといたしまして、県内企業の集積や強みを生かし、ウエアラブル技術や医療・介護機器分野における市場参入支援、農産物、加工食品の国内外市場での販路拡大や競争力強化に向け、農商工連携をより一層進め、鳥取県フードバレーを目指し、戦略的に取り組むこととしております。
 昨年秋にタイに開設いたしました東南アジアビューローやウラジオストクのロシアビジネスサポートセンターを拠点に、海外市場参入にも積極的に取り組んでまいります。ロシアにおけるビジネス支援体制を強化するとともに、DBSにつきましても航路の定着、安定化に向けて引き続き支援してまいりたいと考えております。
 また、鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト事業や緊急雇用創出事業を活用し、企業ニーズに応じた高度専門人材の育成やグローバル人材の育成、女性の操業支援などに取り組むこととしております。
 今後とも急がれる経済雇用対策については、機動的かつ柔軟に対処してまいる所存であります。
 予算関係以外の議案では、新たに附属機関の設置に伴う附属機関条例の一部改正、技能検定試験の実施、試験に係る手数料の額の改定を定めた鳥取県行政財産使用料条例等の一部改正などがございます。
 詳細につきましては、担当課長、室長が説明いたします。よろしく御審議のほどをお願いいたします。
 あわせて、平成25年度の組織改正についてであります。予算でも御説明いたしましたが、農商工連携を強化し、県産物の生産から加工、販売までを戦略的に取り組み、新たな市場拡大につなげるため、市場開拓局市場開拓課を販路拡大輸出促進課へ改め、新たに輸出促進担当を設置いたします。また、食のみやこ推進課に新たに6次化農商工連携担当を設けることとしております。よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

◎興治委員長
 続いて、担当課長等から順次説明を求めますが、今回、説明が長時間に及びますので、質疑につきましては分量等を見て適宜区切って行います。
 最初は立地戦略課まで説明を受けて、その後質疑をしたいと思っております。政務調査会で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いしたいと思います。できる限り2日間で終了させたいと思います。計算してみますと、説明は1ページ平均1分以内です。1分以内が必要ですので、それをめどにお願いしたいと思います。質疑もできるだけ要点を絞って効率よく、かつ中身のある議論をお願いしたいと思います。

●小濱商工政策課長
 それでは、簡潔にやりたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、議案説明資料の2ページをお願いいたします。まず上の欄が、これが商工労働部の中の、そこに書いてございます課の職員65名分の人件費でございます。それから、下の欄が商工労働部内で事務を行うための事務費でございます。
 めくっていただきまして、3ページでございます。きのうの全員協議会でも知事から御説明があったと思いますけれども、雇用創造1万人プロジェクトは来年度が最終年度になっております。中ほどのところに実績見込みが書いてございますけれども、1万人に対して1万1,000人強という数字を今考えております。ここに上げております事業は、その1万人雇用の事業はそれぞれの部局が行うわけですけれども、ここではその取りまとめ、あるいは民間の方も入っていただきまして推進体制を整備するための会議の経費をここに計上させていただいております。
 次、4ページでございます。経済成長戦略推進事業ということで、昨年の3月に再生成長戦略というものをこしらえたわけでございますけれども、当然そのとおりいかない部分、いく分がいろいろあると思いますので、いろいろ有識者の委員さんに随時変更点なり、その場その場に応じた助言をいただくための事務費をここに計上させていただいております。
 めくっていただきまして、5ページでございます。鳥取県中小企業BCP策定支援事業ということで、これは昨年度から取り組んでおりますけれども、主な事業内容のところに啓発あるいはそういうBCPをつくられる企業さんに対して上限30万円ということで補助制度を設けております。来年度につきましては、20社分を上限に行っております。現在、今年度も十五、六社程度、今見込みがありますので、ほぼそれに見合う数字を計上しておるところでございます。
 次に、おもてなしのキャビネット事業でございますけれども、従来、商工労働部は商業、工業が中心に施策をつくっておったわけでございますけれども、昨年度つくりました成長戦略の中でも、特にサービス業の部分で付加価値向上を図っていく必要があるという御意見をいただきました。それをやっていくためにいろいろセミナー、あるいは分科会、ワーキング等を開催いたしたいと、ことし取り組んでおりますけれども、来年度も引き続きその流れでやりたいということで考えております。その中で、行政としてはどういうかかわり方ができるのか、どういう支援が必要なのかということを今後いろいろ議論をしていただきたいと思っております。
 7ページでございます。産業政策形成事業ということで、これはその時々の経済情勢に応じまして、オーダーメード型で施策検討を行うというための経費をお願いしておるところでございます。3の欄に25年度の取り組み状況ということで、主に大きなサービス業の関係でワーキングを行う、それから、まんが博の後を受けましてコンテンツ産業というものをどういう格好で今後県内で伸ばしていったらいいかということ、この2つのテーマを25年度から取り組んでおりますけれども、26年度も引き続きそのテーマでいろいろ検討を重ね、施策に結びつけていけたらということで考えております。
 7ページの下の職員人件費は、これは派遣職員の共済費の県負担分をここに掲げさせております。
 8ページでございます。フードディフェンス強化支援事業ということで、これは2月の臨時会でお認めいただいた事業の26年度版でございますので、中身の説明は省略させていただきますけれども、26年度の新規ということで3社分を考えております。それに伴って債務負担行為もあわせて168ページのところに掲げてございますので、ごらんいただきたいと思います。
 最後でございます。9ページでございます。素形材産業高度化支援事業ということで、いろいろ金型、あるいは金属加工、プレス、そういう素形材の集積というのはまだ県内にありまして、製造業の中でも重要な分野を占めております。ただ、ものづくりの状況が若干変わってきております。海外シフトというのもありますけれども、日本国内でも、特に鳥取県の中でも特殊な技術といいますか、ここでしかできないオンリーワンという技術を持っておられるメーカーさんが幾つかございますので、そういうところを中心としまして県内で研究開発、次の新たな産業、次のステップに上がっていただくためのそういう補助制度を掲げておりまして、2のところにそういう研究会を設置して、そういう補助制度を使って、そういう企業さんにさらに新たな技術を開発していただくという制度を設けております。これにつきましても債務負担を168ページのところに用意しておりますので、あわせてごらんいただきたいと思います。

●吉田商工労働部参事
 続きまして10ページ、超小型モビリティ導入実証事業をお願いします。創造特区で、米子市内でe-モビリティ交通サービスを目指していますけれども、国においても超小型モビリティの導入促進というのをやっております。県内においても超小型モビリティの導入に向けていろいろ動きが出ておりますので、鳥取県としても実証事業に対して支援を行っていきたいと思っております。
 主な事業内容としては、車両購入・リース料に3分の1、国が2分の1出ていますので、6分の5の補助、その他の経費も6分の5の補助ということで取り組みを進めてまいりたいと思っております。
 続きまして11ページですけれども、総合特区を推進している、それに係る費用でございます。2番で主な事業内容としまして、推進協議会の運営費ということで、協議会の運営に係る旅費であるとか謝金であるとか、そういったものを計上しております。それから、資金事業ということで、総合特区の推進に係る例えば制度融資であるとか利子補給とか、そういったものを予算の要求をしております。それから、再生可能エネルギーによる災害時無停電サービスにつきましては、中国電力と電線の借用の交渉をしておりますけれども、具体的なデータが必要だということで、今年度は地域の電力消費量調査を行いました。このデータに基づきまして、具体的な電力需給シミュレーションをやるということで委託料を計上させていただいております。それから、健康情報を高度利用する健康づくりサービスでございますけれども、南部町でアミノインデックスの取り組みを行っておりますけれども、来年度も引き続きこの取り組みを支援をしてまいりたいと思っております。
 続きまして、12ページです。とっとりEVカーシェア推進事業ですけれども、昨年度新規事業でお認めいただきましたけれども、予算としましては、主な事業内容でカーシェアを運営する経費の3分の2の補助というのを考えております。今年度5件採択をしております。その部分と、新たに来年度5件の分を予算計上させております。今年度は主に東部地区が中心でしたけれども、来年度は西部地区での実施を考えております。
 続きまして、13ページでございます。エコカー関連産業育成・支援事業ですけれども、これにつきましては、平成23年度から産業振興機構にエコカーマネジャー、スタッフの配置ということで取り組んでまいりました。超小型モビリティ、具体的にはナノ社のEV、超小型モビリティの立ち上げ支援ということで取り組んでまいりましたけれども、御存じのとおり、ナノ社は当面ユニモという電動の車椅子を中心に取り組んでまいりたいと聞いております。超小型モビリティにつきましては、まだ来年度につきましては試作開発が中心、それから27年度以降に具体的な量産体制に入ると伺っております。そういうことですので、エコカー関連事業として、本事業としましては事業の終了としておりますけれども、後ほど説明があると思いますけれども、産業振興機構の中に基幹業務として自動車支援マネジャー、スタッフということで2名配置する予定にしております。こういったところで県内企業の自動車産業への支援をしていく、それから、ナノ社の支援につきましてもこの枠組みの中で引き続き行っていきたいと思っております。
 あとは、169ページに債務負担行為で何件か予算計上をさせていただいております。

●池田立地戦略課長
 それでは、14ページをお願いいたします。リサイクル技術等開発促進事業でございます。これは企業、大学等が行うリサイクルの技術、製品開発に対する助成でございまして、26年度3件の新規分を予定しておりまして、あわせまして169ページに債務負担行為、2カ年ということでお願いしております。それと、25年度採択分の3件の26年度の新規分、これらをあわせまして計上させていただいておるというところでございます。
 引き続きまして、15ページでございます。リサイクル産業事業化促進事業でございます。これは、昨年まではリサイクルクラスターコーディネーターと申しておりましたが、産業振興機構の中にコーディネーターを配置いたしましてリサイクル産業の研究会等を実施する経費でございまして、人件費は本体の機構の運営費交付金で計上しておりまして、こちらの事業では主に活動費等について計上させていただいております。これまで10件以上の研究会を立ち上げておりまして、近年でも中海の海藻であるとか鉱さいであるとか、そういった形での実績を出しておるといったところでございます。
 引き続きまして16ページ、リサイクルビジネスモデル支援事業でございます。こちらは、これまで事業化予測が困難であった分野、そういった分野で新しいリサイクルビジネスモデルの創出を促進するための調査等の経費、こういったものについて3分の2、限度額200万円で補助するものでございまして、3件を予定させていただいたということでございます。昨年度も機密文書リサイクルの調査といったようなことを鳥取の商工会議所がやっておられたりしております。
 引き続きまして17ページ、環境産業整備促進事業、制度融資でございまして、施設整備等のインフラ整備をする企業に対しまして、いわゆる過去分の預託分と、18年度以降については利子補給制度に変えましたので利子補給と、これらについて計上させていただいておるということでございまして、融資期間は10年、融資率は1.66%ということで、来年見込まれる1件について計上させていただいておるというところでございます。
 引き続きまして、リサイクル製品普及・販売促進事業でございます。事業は2つございまして、1つはグリーン製品の認定ということでございます。こちらの認定に係る事業と審査事業、PRの経費、それから、グリーン商品の普及促進の協議会が設立されておりますが、こちらの行ういわゆる販促活動に対する補助金等を計上させていただいておるところでございます。もう1点はリサイクル製品販売促進ということでございまして、今のグリーン商品の認定事業者等を中心といたしまして、県外での展示会、見本市、こういったものへの出展に対する経費を2カ年にわたりまして助成させていただくということで、別途169ページに債務負担行為も設定させていただいておるということで、来年度2件を予定させていただいておるところでございます。
 引き続きまして19ページ、環境ビジネス交流会事業費でございます。これは毎年、毎年というか、平成22年以降ですか、鳥取産業フェスティバルと合同開催いたしておりますけれども、環境ビジネス交流会ということで大学、企業、研究機関等のいわゆる商談とか情報公開等の場を設定させていただくということで、来年度は26年9月に西部地区で実施予定というところでございまして、それらに係る会場設営等に係る経費もろもろを計上させていただいております。
 引き続きまして、20ページでございます。鳥取県企業立地促進資金貸付金でございます。制度融資でございまして、こちらは県内工業団地等に新増設、移転する企業に対して制度融資を行うものでございまして、制度概要はこちらに記載してあるとおり、一定の要件のもとで限度額がそれぞれございまして融資をさせていただくということで、設備の資金と運転資金と2種類ございまして、設備は15年、運転は10年ということで、それぞれの保証ありなしで融資率が決まっておるというところでございまして、平成25年度、今年度につきましても既に4件の見込みがあるといったところでございます。
 引き続きまして21ページ、企業立地事業補助金でございます。27億円余ということで、昨年度から2億3,000万円余の増ということになっております。制度につきましては、臨時議会でもお認めいただいた新しい加算制度を含めまして、こちらの補助制度の概要に記載してあるとおりのような形で制度を充実させてきておりまして、来年度は26年度に認定を受けている企業で支払いのある、現在見込まれるものにつきまして20件、27億円余を計上させていただいておるというところでございます。なお、企業誘致、新増設の今の見込みは下にございますとおりでございまして、1月現在では県外企業の誘致は7件となっておりますが、現在で10件、859名の計画雇用人数ということになっております。県内企業の新増設につきましては現時点で25件の805名ということでございまして、件数は昨年度は県外は特に15件でしたですけれども、県外と県内新増設を合わせまして昨年の51件に迫るような形で、特に県内につきましてはまだ認定を控えているものがございます。また、雇用計画人数につきましては、現時点では既に前年の1,591名を超過して1,664名ということになっております。
 引き続きまして、22ページでございます。情報通信関連雇用事業補助金でございまして、こちらは情報通信関連企業の立地を促進するために、条例に基づきまして借室料、通信回線料の一部を補助するといったようなことでございまして、補助事業の概要にございますとおり、20名以上の新規雇用を要する場合に操業から5年間、2分の1ということで、年額ですが回線料ですと2,000万円、借室料ですと1,200万円を上限に補助させていただくということでございます。
 続きまして、23ページでございます。コンテンツ・事務管理関連雇用事業でございます。こちらもコンテンツ関連事業や事務管理事業の企業の立地促進のためにそれぞれ5年間、人件費、通信料、借室料及びリース料、これらについて一部補助するといったようなことで、主な制度の内容につきましては記載のとおりでございます。もう1点、これは昨年度立ち上げた事業でございまして、サテライトオフィス@とっとり構築支援事業ということで、いわゆる空き家等を活用いたしまして、特にIT企業等を想定しておりますが、空き家、空き店舗の撤去、清掃、リフォーム、こういったものについて補助させていただくということで、昨年度は実は市町村を窓口とした間接補助という形で制度を構築しておったのですけれども、やはり誘致交渉のタイミング等を逸するといったこともございまして、今年度から県からの直接補助という制度に変えさせていただきました。補助率は2分の1、限度額は200万円といったようなことでやるということで、特に空き家等については、県でもデータベースで一元管理するような形で、物件紹介がうまくいくような形の体制を整備したということでございます。
 引き続きまして24ページ、こちらは正規雇用奨励金及び大量雇用奨励金についてでございまして、昨年度同様の予算額を措置させていただいておるということで、昨年度までの事業を1年間延長させていただくということでございます。制度の概要につきましては記載のとおりでございまして、正規雇用については100万円、大量雇用は70万円といったようなことで支給させていただくというところでございます。取り組みのところにございますけれども、25年度でも48社、451人に現在奨励金を支給しておりまして、やはり支給件数というものは立地もふえるということで、どんどん増加しているということでございます。特に正規雇用を控える傾向がある中でこういう設備投資の実行を確保するために有効なツールでございますので、引き続き実施させていただきたいということでございます。
 次に25ページ、製造業生産等改善支援事業ということでございまして、これは県内中小企業の生産活動改善を支援するためのいわゆる生産工程の高度化、省力化等に関する経費でございますが、今年度は別途44ページのほうで経営改善設備投資支援事業という形でのほうにくらがえさせていただいておりますので、ここの中では昨年度までの既認定分についてのみ予算計上をさせていただいておるということでございます。
 次に26ページ、企業立地促進費でございます。これは誘致活動に必要なもろもろの経費でございまして、東京、関西、名古屋、あとは課内等に置く企業誘致専門員の配置に関する経費、その他誘致の貢献者表彰であるとか企業立地セミナー、これは名古屋で実施するのですが、中京圏における名古屋の企業立地セミナーの開催経費といったようなもの、それともう一つ、水環境影響評価委員会というものがございまして、これは米子市の二本木に立地しておりますニッポン高度紙工業さんなのですけれども、平成22年9月に協定を結んでおりまして、必要な工業用水の確保に関しまして、特に地下水の取水、こういうことに関しまして第2期分の操業に係る影響評価に係る審査に係る経費と実際の検証に係る用水の試験、こういったような実施に係る経費を企業と市と鳥取県3者で分担するということで1,000万円、来年は計上させていただいておるところでございます。
 続きまして27ページ、地域産業活性化基本計画の推進事業ということで、これは企業立地促進法に基づきまして、19年度に一旦策定しておりますが、24年4月、去年再度策定し直しております。これらの計画に基づいて各種事業を推進するための経費ということでございまして、協議会の開催であるとか、あとは市町村等を含めた研修会を開催するといったようなことでございます。実際計画が認定されますと、計画に沿って企業が企業立地計画、事業高度化計画といったようなものを策定いたしますと、それぞれ地方税の減免であるとか政策金融公庫の融資が受けられるといったような優遇措置がございます。なお、ここの企業立地計画のところに法人税の特別償却という優遇措置を書いておりますけれども、これは現在、平成26年度の税制大綱の中では25年度で終了ということになっております。現在審議中ということになっております。
 28ページでございます。米子市の崎津地区の基盤整備の推進事業でございまして、これは11年6月の覚書に基づきまして、崎津団地で行う道路等の基盤整備、こういったものについて経費の一部を補助するといったようなことで、過去に実施した道路整備等の起債償還に関する経費を計上させていただいております。
 それと、下の同じく崎津地区の承水路の維持管理の経費でございます。こちらも61年4月の覚書や先ほどの11年の覚書に基づきまして、崎津団地の承水路、準用河川ですが、こちらの維持管理、清掃であるとか樋門管理であるとか、こういった経費の2分の1を補助させていただいております。
 29ページ、境港の竹内工業団地の企業立地補助金でございます。これは過去の竹内工業団地の取得に関して代金の20%、10億円という形で補助しておりますが、現時点では分譲価格を引き下げておりますので現在は発動しておりませんけれども、過去の分で分割納付を行っている企業に対して補助金を交付しております。
 30ページでございます。工業団地再整備事業補助金でございます。これは、市町村で行ういわゆる団地の整備、オーダーメード貸し工場の整備、こういったものに対して基本2分の1ということでやらせていただいております。昨年の今年度9月に制度を大幅に拡充させていただきまして、一つは産業活性化基本計画に基づく企業が立地する場合で、波及効果がある場合について上限を20億円まで引き上げるということ、さらに県内経済に波及がある場合に限って財政力指数であるとか製造品出荷額、中山間地域にあるか、こういったことを勘案しまして、6億円を超える部分についてそれぞれ一定の補助率、引き下げの優遇補助率を設定したところでございます。このたび当初予算で新たに、特にでございますけれども、知事がやむを得ないという事情があると認めるときについては、その6億円の部分を3億円まで引き下げさせていただきたいというものでございます。このやむを得ないというのはどういうことかというと、例えば基本的には中山間地域を抱える町村部というのは財政力が非常に脆弱な部分はあるのですけれども、特にそういった地区で事業所が撤退するような形で地域の雇用が多く失われるとか、そういう緊急の場合であるとか、または造成に係って一定の自然災害であるとか土砂流出であるとか、そういう不測の事態が生じるようなことがございます。そういった場合に備えて、一定の財政裁量をするために3億円まで引き下げさせていただきたいという制度改正をお願いしております。
 31ページでございます。新規工業団地整備支援、政調・政審でも説明させていただきましたですけれども、用地取得とか立地企業が見込まれない造成費、こういったものは工業団地再整備補助金の対象外になりますので、これを市町村が実施する場合、支払い利息の2分の1について補助させていただくということ、また、同じく市町村が空き工場の解体撤去みたいないわゆる起債の対象にもならないようなものにも取り組みたいというところがございます。そういった場合に備えて、市町村資金貸付金制度というのを地域振興課のほうで持っておりますが、ここに工業団地整備資金というのを新たに加えまして、これが発動された場合の利息について同じく2分の1を補助させていただくと、こういった制度と考えております。
 32ページ、旧高等農業学校校舎改修事業でございます。御案内のとおり、また後ほど報告の事業のところで新規に決まった企業の、LASSICという企業なのですが、説明させていただきますけれども、もともと鳥取市から建物を取得いたしまして、9月補正で情報ハイウェイのアクセスポイントを設置させていただいて、情報系の企業を中心に誘致活動を進めておりました。基本的にはまずは企業に取得いただくという方向でも進めておったのですけれども、譲り受け側の事情等も勘案いたしまして、賃借という形で方向で企業と折衝を行っておらせていただいたと。その際に、建物が最低限必要となる基本機能、耐震度の調査であるとか構造図面の作成、給排水の設備、こういったものを改修させていただくということで交渉を進めておりました。現実には企業さんがめでたくちょっと決まったところなのですけれども、改修等につきましては、当初予算でお認めいただいた場合、実際の耐震度調査を、いわゆる耐震のパターンを考えさせていただいて、実際の耐震工事をまた実施させていただくということになると思います。その結果生ずる賃借料等については、公有財産の取扱要領に基づきまして一定の賃借料に加算をさせていただいて企業さんに貸し付けるといった形で進めさせていただきたいと思います。
 引き続きまして、33ページでございます。企業立地事業環境整備補助金でございますが、排水処理の整備であるとかデータセンター等の運用環境安定化の経費の2分の1を補助させていただく制度でございます。26年度は対象事業がございません。ゼロでございます。
 34ページ、雇用維持企業再構築支援事業でございます。これは事業が25年度で事業終了しておりますので、以上のとおりでございます。
 引き続きまして35ページ、次世代環境ビジネス創出事業でございます。これは、再生可能エネルギー、LED関連企業の育成振興ということで、さまざまな事業を用意しております。1つは次世代環境産業創出プロジェクトということで、事業化の可能性の高い、県の施策に合致したテーマについて企業に委託させていただくということで、25年の採択させていただきました1件の26年度支払い分。25年度は太陽電池の過電流遮断器の配置等を実施させていただいております。26年度は、債務負担行為も別途設定させていただいておりますが、2カ年にわたって来年度は蓄電池関連、県内にそういう集積のある蓄電池関連機器の開発等に取り組ませていただきたいと考えております。それともう一つ、新技術応用事業ということで、このプロジェクト事業で有効性の見出された事業の新たな分野での試作品開発ということで、昨年度からやらせていただいております小型水力発電機の試作開発で得られた知見をもとにしたモーター開発、こういったものの26年度実施分でございます。その他、次世代環境ビジネス補助金200万円であるとか、あとは県が事務局を務めております、こちらに書いております協議会等の運営に関する経費、セミナー開催等の経費を計上させていただいております。
 続きまして、36ページでございます。次世代環境ビジネスを支える技術等向上ということで、特に再生可能エネルギーの整備の施工・維持管理分野というのが県内の企業さんの入り込める可能性のある分野ということで、24年度から実施させていただいております。これまで基礎研修等を実施してまいりましたが、来年度はステップを上げて応用・実践指導研修を実施させていただきたいというところでございます。これまで研修を修了された方が24年、25年合わせまして50名超、60名近くいらっしゃるのですけれども、これらの修了者の方をホームページで公表することで、企業の信頼性をPRをさせていただくといったようなことにも取り組んでおります。
 次に37ページ、LED産業競争力強化事業ということで、県内産のLED製品の認知度、信頼性の向上を図るためのさまざまな取り組みでございまして、24年度から産業振興機構の中にLED商品の企画支援チームというものを設けさせていただいております。これは、企業の保有技術を生かした商品企画の支援であるとか光や電気の制御であるとか商品の構造、こういった技術支援、こういったものを行っていただくチームでございまして、これまでにも量産型の製品の完成であるとか試作品の完成であるとか、そういった支援が現実に成果として上がってきておるというところでございます。それと、もう一つはLED製品の市場競争力の強化ということで、一定の性能や安全性をクリアした統一性能評価基準というものを産業技術センターと一緒になって今つくっております。こちらをクリアした製品について一定の認証を与えて、特に性能面、安全面で担保した上で商品を売っていくような、そういう競争力をつける事業でございます。県有施設の直管形LED導入に係る標準仕様書というのをつくって今進めておりますけれども、こちらの基準を準用するような形で安全性の認証製品を進めていきたいと考えております。
 38ページ、環境経営の推進事業でございまして、これは低炭素社会の推進であるとか企業競争力の強化、こういったことに向けて省エネ診断を前提とした省エネ設備の導入に対して補助するといったようなことで、対象事業にございますような事業でございますが、このたび新規で革新的エネルギー事業ということで、これは都市ガスとかLPガスを利用した、いわゆるコジェネですね、コージェネレーションの設備導入というものを新たに対象事業に加えさせていただいておるところでございます。なお、今年度までは、いわゆる省エネ診断について無料で県で支援するといったような制度を設けておりましたけれども、国、省エネルギーセンターでその取り扱い範囲が拡大されたということで、廃止させていただいておるということでございます。
 39ページ、鳥取工水事業に対する出資金でございます。これは、殿ダムの利水参加に係る鳥取工水の整備、これについて産業振興の観点から一般会計からの財政支援を11年から実施しております。現実には企業債の元金償還について出資するというような形をとっておりますけれども、その後、完成したのですけれども、大口ユーザーの大幅な減量等によって予定計画水量まで達しないということで、一定期間、収支改善できるまで当面出資を継続させていただきたいというものでございます。
 最後に40ページでございますが、これは経済対策、2月の臨時議会でお認めいただいた緊急雇用事業、企業立地による雇用拡大、あとはマネジメント人材の雇用に関する事業の26年度分でございます。

◎興治委員長
 では、一旦ここで区切りたいと思います。
 それでは、ただいままでの説明について、質疑ございますか。

○市谷委員
 まず、商工政策課からです。前にも確認したかもしれませんけれども、9ページの素形材産業というのが特に鳥取県でも何か強みがある分野にもなっているということなのでしょうけれども、何社ぐらいあって、その発展の可能性を確認をさせてください。
 11ページの鳥取県地域活性化総合特区推進事業ですけれども、進捗状況を改めて確認をさせてください。
 13ページのエコカー関連産業育成・支援事業について、ナノオプトの立ち上げ支援にも使われたということですけれども、実際ナノさんがこちらが思っていような事業計画になっていないということはあるのですけれども、そうであるならばこの支援事業でどういう支援をされてきたのでしょうか。逆に支援のあり方がどうだったのかと思うわけです。これがどのように支援されてきたのか、確認をさせてください。

●小濱商工政策課長
 まず、素形材の関連ですけれども、県内にどれだけあるかというのは、今、細かいデータはないのですけれども、実は……(「40社ぐらい」と呼ぶ者あり)ごめんなさい、40社程度あります。その中で重立ったところの企業さんが今5~6社ぐらいが現実ワーキングということでメンバーに入っていただいているのですけれども、その中でいろいろ御意見を聞いております。私も技術的なことはよくわからないのですけれども、新たな素材を使った部品をつくるですとか、それから金型をつくるですとかということで、部品ですから曲げたり切削したりというかなり細かい技術が要るのですけれども、そういうものを新たな分野にチャレンジした、これは当然そういう需要が国内で生まれつつあるからそこの需要をとりに行こうということでやっております。現在、25年度ですと6社、そういう企業さんに対しまして、素材の開発ですとかそういう技術の技術開発に今支援を行っておるところでございます。

●吉田商工労働部参事
 まず、特区の進捗状況につきましてですけれども、3つのプロジェクトがあります。詳細は後の別の報告事項でもペーパーがありまして、そちらで詳しくということでよろしいですか。では、そのようにさせてください。
 エコカーにつきましては、平成23年度から支援をしてまいりました。当然エコカーということでナノ社なり、それからデンバさんの支援というのもやっていたのですけれども、それだけではなくて、例えば県内企業さん、自動車関連の企業があります。例えば技術開発であるとか商談会のマッチングであるとか展示会に出るときの支援であるとか、そういったところで企業さんには支援をしてまいりまして、そちらでは幾つかマッチングが成功したとか、そういった成果というのも聞いております。

○砂場委員
 今のエコカーですけれども、今までの支援額が幾らで、それで生まれた効果は幾らだったのですか。

●吉田商工労働部参事
 予算額については実績をはじけますけれども、具体的な成果で幾らというのはこの場では持ち合わせておりません。(「では後ほど」と呼ぶ者あり)はい。

○内田(隆)副委員長
 30ページをお願いします。
 これは制度の概要がつらつらと書いてあるのですけれども、教えてください、使えない市町村はどこですか。

●池田立地戦略課長
 基本的には制度に、いわゆるここの要件ですね、財政力指数から3つの要件に合致すればどの市町村でも使えるのですが、まずこれは1の財政力指数が0.5未満のところは基本的には使えないです。今時点で……。ちょっとお待ちください。鳥取市と米子市と日吉津村が今は0.5以上だと認識しております。

○内田(隆)副委員長
 私は確かにこれは中山間を支援するというのがメーンの施策なのかと思うのですけれども、企業立地、工業団地と考えたときに、やはり集積があったり足りなかったりするというのは、鳥取市と米子市と日吉津村はどうしても進出企業としても目が行くところなのですけれども、何で使えないのでしょうか。どうでしょう、部長。

●池田立地戦略課長
 基本的に財政力指数を持ってきたというのは、やはり財政の体力というものをまず重視させていただくというところがあるものですから。

○内田(隆)副委員長
 では私は、財政力指数だけで評価されると言いますけれども、投資的経費が使える指数というのは全く違うのですよ、実質公債費比率とか経常収支比率で精査するべきではないかと思うのですけれども、私は納得……。どれだけ余残が投資にできるかというのは、ここを見なくてはいけないでしょう。違いますか。

●池田立地戦略課長
 確かにこの制度を仕組むときにいろいろな指標、どういった指標がいいのかというのは考えさせていただいた経過はございます。財政力指数というのは言ってみれば一般財源の余裕度を見るところですので、まずはここで指数を使わせていただくのがいいのではないかと。

○内田(隆)副委員長
 違います。財政力指数は一般財源の余裕度を見るのではなくて、トータル予算に対する自分たちの税収の多さを見る指数にすぎないのです。だから、おかしいでしょう、今の発言は。余裕度を見るのだったら、実質収支比率か実質公債費比率を見なくては出せないです。なぜなら、投資的経費が制限されるからです。このあたりは考えていないのですか。

●池田立地戦略課長
 委員のおっしゃることももっともであると考えておりますけれども、基本的には財政力指数というのは今おっしゃられたように税収ですね、全体のトータルに対する税収等の割合だと思いますので。(「いいですか」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 ちょっと待ってください。こっちの指示に従って発言してください。

○内田(隆)副委員長
 失礼しました、委員長。確認しますけれども、財政力指数というのはトータル収入に対する税収の割合です。それで、実質公債費比率というのは簡単に言うと借金の割合です。経常収支比率というのがトータル使えるお金に幾ら残余があるかです。投資的に余裕があるということを見るに当たっては、普通は経常収支比率を見るのですよ。経常収支比率の高いところといったら米子ですよ。実質公債費比率が鳥取県よりも10%高い。鳥取県が13%ぐらい、米子が24%前後です。つまり、投資ができる能力がないと判断されるのが普通です。だから、そういう説明をするのであれば、1番は消さないといけません。

●池田立地戦略課長
 ただいま実際のそれぞれの指標の具体的な分母、分子を今直接に持ち合わせておりませんですけれども、基本的に今、相当分母が、総計費と言いましたけれども、たしか基準財政需要額だったような気がします。分子が……(「違いますよ。いいですよ、いいですよ」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 どうぞ説明してください。

●池田立地戦略課長
 ですので、そういったことで今は財政力指数ということでやらせていただいておりますけれども、これからいろんな市町村の意見等も聞きながら、この辺の指標というのは柔軟に考えるということは当然あってもいいとは思っておりますので。

○内田(隆)副委員長
 いいですか、財政力指数の分母は基準財政需要です。でも、基準財政需要というのはたくさん、いろんな全てのことを、交付税とか補助金の算定基礎になる分母です。投資ができるかどうかというのは、そこではないのですよ。余裕があるかどうかというのは、分母でどれだけ必要経費を差し引いた余裕があるかというところを見なくてはいけないので。だから部長、これは検討してください。比較すればわかりますから。財政力は総務省が毎年出していますので、財政収支比較……(「比較ではない。1を削除」と呼ぶ者あり)そう、1を削除してください。お願いします。

●岡村商工労働部長
 これは別に財政力の裕福なところを排除するのが目的ではありません。おっしゃるとおりいかに、例えば鳥取にしても米子にしても集積があるところに企業が集積するときに、団地整備をしていくための支援制度であるというのが基本的な認識です。先ほど池田立地戦略課長も申し上げましたけれども、とはいえ、ある程度基準を設けるべきだろうということで議論をしたのが今回なのですけれども、これは前回からもお認めいただいているという経緯もありますので、いただいた指摘事項はしっかり議論してまいりますし、柔軟に見直すことは我々も考えていきたいと思っています。これは個別の案件を抱えながらやるというのが我々のやり方ですので、そういうものが正直言いますと今やはり市町村ですね、特に町村です。町村でこういうことをやろうとしたときに最初の、例えば今回の知事特認もそうなのですけれども、6億円までは2分の1ずつの負担になりますと、今これがルールなのですね。これはどこでも財政力関係なしですね。それとて、一町村が取り組むには結構やはりハードルが高そうだという感じがありまして、そういうこともあって今回こういう特認を設けさせていただいたということもあります。
 先ほど申し上げたように、米子市にしても鳥取市にしても倉吉市にしてもそれぞれの産業集積の特性がありまして、やはり地元に裾野があるような企業の業態がそこに集まってくる。できるだけ近いほうがいいというのは、これは当たり前のことです。そのようなことを考えると、財政力指数というのが必ず最初のハードルでなくてはいけないかというところは、まず我々は財政力があるから市町村みずからがやっていただけるというところで制度設計をしたのです。今回の2分の1の制度設計もそうです。これで市町村から特に問題がなかったものですからこういう提案をさせていただいていますけれども、先ほどの御指摘は少し立地戦略としての県の思いもちょっと加味しなくてはいけないと思いますので、少し時間をまたいただいて検討させていただけたらと。それで、個別案件を抱えながら具体的な検討もさせていただきたいと考えております。

○砂場委員
 同じ30ページなのですけれどもね、例えば布袋の工業団地についていえば、これはごみ処理場と一体となって整備を進められるもので、その本体については住民訴訟が提起されている案件です。それから、若葉台についても随分昔からこの整備をやっていて、全然売れなくて困ってという形になっていて、やはり市町村を助けるのはいいのだけれども、きちっと個別案件を見て、失敗しましたから県が面倒見て売れるように手伝ってあげますというのでは、やはり納得できない方もおられると思うのですけれども、そのあたりでこの案件を選ばれてやるという協議がどのようになされたのか、それと、そのような問題を指摘する声がたくさんある、僕はたくさん聞いていると思っているのですけれども、そういった人たちの声も聞いてこの事業が採択されたのか、2点について教えてください。

●池田立地戦略課長
 今、布袋の件、ごみ処理場とおっしゃられましたけれども、この布袋は実はアロイ工業さんの案件ですので、例の河原の団地の件ではございません。
 ということと、若葉台につきましても、これはJCBさんの案件の、いわゆるオーダーメード貸し工場の件でございますので、ここに上げております1番から3番というのは、いわゆる特定していない団地整備というよりは個別の企業に当たります。例えば3番の西倉吉というのは、これはトンボさんのオーダーメード貸し工場なのですけれども、というような形で基本的には企業、あとそういった関係者とある程度話のついて調印を行ったものを計上させていただいておるというところでございます。

○砂場委員
 いや、そういうことを言っているのではなくて、布袋の件は僕の勘違いでした。ごめんなさい。若葉台についても、オーダーメード型をここまでやらなくてはいけないのは土地が売れなかったからです。だから、そういうところで非常に高い、売れないから、今度どんどんどんどんそこの企業にメリットを与えて売れるようにしていくという中で、やるのはいいのだけれども、きちんと計画そのものができていたのかどうかを一旦検証した上でやられたのか、それともとりあえず重荷になっているから県としては何とか助けないといけないから、計画そのものがずさんであったのはわかっているけれども、せっかく売れるのだから県としても助けますとしているのか、そのあたりはどうなのですかね。そこを聞きたいのです。

●池田立地戦略課長
 基本的にこれ全ての案件を県だけが主導してやっているわけではなくて、基本的には市町村がこの工業団地のここに例えば誘致する、立地するということを市でもある意味主導的に進められているところも県も一緒になって誘致させていただいておるという経過がございますので、個別のそれぞれの事情はございますけれども、全く無計画にそれぞれ立地を進めておるということではないとは考えておりますが。

○砂場委員
 若葉台はいつからこれ分譲開始しているか知っていますか。市の公社からお金が回らなくなったからガイナーレの形で取得原価で市が買ったりしていて、そういう指摘が幾つもなされているわけではないですか。だから腹をくくってね、もう売れなければ困るのだから、県が主導で個別の補助も出してとにかく売ってもらってきちっとやりますというのであれば、それはそれでいいと思うのですが、今みたいにきちんとやられていると思いますから2億5,000万円認めてくださいと言われるのだったら、それは違うのではないですかと、市の責任できちんとおやりになったらいいと思う。そこら辺は政策的にどのように考えておられるのかを聞きたいわけです。

●池田立地戦略課長
 基本的には市町村の工業団地ですから、市が主体的というのはそうなのですが、そのために県も、例えばオーダーメード貸し工場みたいなようなものにも支援するというような形で、要はこういったところの立地を促進するための制度というものは一緒になって制度改正する中で取り組んできたということだと認識しております。

○市谷委員
 13ページのエコカーのことで御答弁をいただきました。さっき言われたデンバさんなどいろいろマッチングなどを支援してきたということだったのですけれども、営業が難しくなって撤退されるというようなこともありました。それからナノさんも方向転換ということがあるのですけれども、ただ、こういう電気自動車関係の支援は産業振興機構の中で残していくということなのですけれども、もともと電気自動車の産業に鳥取県の企業が入ってやっていくということの展望がこれから本当にあるのかと私は思っているのです。何か電気自動車何だか研究会というのをつくって、最初スポーツカーだということでスタートしたのですけれども、なかなかそういう分野は大手さんがされるという流れになってきたのでということでナノさんも方向転換されるわけなのです。だから、この電気自動車産業に県内業者がかかわっていくということを追い続けるのかどうか。私は引き際ではないかと思うのです。いわゆるナノさんがやっておられるような、本当に中小企業などでもかかわれるような地域のニーズに合ったような電気関係の産業というものにかかわっていくということは、当然伸ばしていったほうがいいと思うので、その電気自動車の関係を今日的にどういうふうに捉えておられるのか確認もさせていただきたいし、電気自動車何だか研究会というのが今それでどうなっているのかということを確認させてください。あと、ナノに対する支援もどのように考えておられるのか確認させてください。

◎興治委員長
 では、答弁をお願いします。

●吉田商工労働部参事
 電気自動車につきましては、電気自動車をメーンにするというのではなくて、自動車産業はこれからいろいろ景気の回復もあって今後も広がっていくということで、県内企業にはいろいろそういった分野に取り組んでいきたいということがあります。そのようなところを支援していくということで、EVに限ってマネジャーさんを投入するというわけではありません。あくまでも企業さんが自動車産業に入っていきたい、そういった取り組みに対して支援を行う、その中にEVもあるでしょうし、そうではない部分もあるでしょうし、そういったところでマネジャーさんを置くと、来年度につきましても産業振興部の中に置くということを考えております。
 もう一つ、協議会ですけれども、次世代電気自動車推進協議会です。シムドライブの研究会に入って、平成22年度だったと思いますけれども、それにつきましては県としてプロジェクトに参加をいたしまして、シムドライブの車で、1年かけて車ができました。その成果については各企業さんにその成果をお渡ししまして、各企業さんにおいてはその成果を活用されていると伺っております。

○市谷委員
 では具体的に県内の中小業者の方がどのようにかかわっておられるのか、その電気自動車ですか、ちょっと具体的に紹介していただきたいと思いますけれども。

●吉田商工労働部参事
 具体的に企業の名前……。

○市谷委員
 いやいや、どういうことに実際、企業名はいいですから。

●吉田商工労働部参事
 例えば電気自動車の中のモーターの部分であるとか、部材を提供したりとか、そういったところでかかわってございます。

○市谷委員
 わかりました。よくわかりませんけれども、全然かかわっていないのではなくて、何らかのかかわりは今できているということですね。
 ナノオプトに対する支援というのが、自動車ではないけれども、電気関係の事業にかかわるということについてのこういう産業支援というのはどのようになっていますか。

●吉田商工労働部参事
 御存じのとおり、ナノさんはユニモという車をつくるということで、その価格が非常に高いということで、原価の低減ということで今取り組みを進めています。そういったところでもこの自動車マネジャーさんにかかわっていただいて、例えば原価低減のためのいろんな技術支援であるとか企業さんの紹介とか、ナノさんのユニモの開発についてはマネジャーさんも今後引き続きかかわると考えています。

○市谷委員
 では、この件は終わります。
 そうしましたら、次に行きますけれども、16ページ以降、立地戦略課です。16ページのリサイクルビジネスモデル事業で3件予定しておられて、今まで商工会議所の紙を再生利用するということでかかわっておられるということ、これはいいと思うのです。ただ実際にこういう事業系のごみが一般廃棄物として市町村のごみ処理場に入ってくる関係があるので、非常にごみの減量化ということにも役立っている事業だと思うのですが、どのように各事業者に広げていくということにしておられるのか、あと市町村との関係というのはどのようにかかわりを持とうとしているのか、そのことを教えていただきたいと思います。リサイクルビジネスといっても実際にはごみを減らしていくということに役立つわけですから、そのごみに関与している事業所とか市町村との関係は大事だと思いますけれども、その点を確認させてください。
 22ページの情報通信関連雇用事業補助金について、これはコールセンターなどが使われるのですけれども、パートタイムも対象ということで雇用について書かれていますけれども、なかなか非正規で使い捨てみたいなのが過去ありまして、正規雇用というのはどれぐらい実績があるのか、この20人以上ということで制度があって、今後の見込みとしては正規雇用がどの程度ふえる見込みなのか確認させてください。
 23ページのコンテンツ事務管理関連雇用事業について、これは実績が24年度は3件ありますけれども、25年度は実績があったのでしょうか。非常にこういう分野での事業を始めて雇用をふやすというのは困難ではないかと思っていまして、25年度の実績、今後の見込みについて教えてください。
 26ページの企業立地推進費について、水環境影響評価委員会の関係で、県もお金を出すということです。この地下水の関係の調査は必要なのですけれども、ほかにも地下水を使っていろいろ事業をやっておられるところがありまして、そのほかのところにはこういう環境影響調査のお金を県が出すということになっているのでしょうか。本来であれば、企業の社会的責任としてみずからの責任でこれは調査されるべきではないかと思うのですけれども、そのあたりの認識だとか、他の地下水を使っている企業に対してこういうお金を支援して環境影響評価をされているのかどうか確認させてください。
 最後に、31ページ、これは新規工業団地整備支援事業ですけれども、これから市町村が工業団地を整備するのにこの基金を使って利子補給をするということなのですけれども、これは工業団地が今後ふえるという可能性があってこの制度を仕組んでおられるのかどうか、工業団地が足りないということでされているのか、考え方を確認させてください。

●池田立地戦略課長
 まず、16ページ、リサイクルビジネスモデルの件ですが、それはこのリサイクルビジネスモデル支援の事業内容、事業所や市町村にということではなくて、その成果のことでしょうか。

○市谷委員
 成果も含めて制度そのものもお願いします。
●池田立地戦略課長
 市町村等に、特に一般廃棄物等につきましては、循環型社会推進課と一緒になって、市町村への説明会であるとか、企業については基本的にはホームページを中心に、あとチラシをつくったりしてPRはさせていただいています。特に先ほど紹介した鳥取商工会議所の取り組みというのは、これは廃棄物を減らすという観点もあるのですが、このビジネスモデルというのは、今までリサイクルになかなか取り組めなかった分野に対する補助ということで、特に機密文書というものについてはなかなか廃棄ができないので、こういったものを廃棄できるような、いろんなところから機密文書を集めて、それで商工会議所が一体となってそれをある業者さんに渡すというシステムをつくるというような中身だったので、商工会議所を通じてこういう取り組みについては関連の企業さんには当然のように、その調査の、実際にはこれは調査業務なので、実際にこれが軌道に乗るようなことになれば企業さんにはそちらの方面からもPRしていって、この仕組みに入っていただくような取り組みをつくっていきたいと考えております。
 22ページの情報通信関連企業の正規雇用の実績ということですが、これは今持ち合わせておりません。基本的には雇用計画を出すときに一体どういう計画で出てきているかというのを見なくてはいけないので、これは後ほど回答させてください。
 23ページ、コンテンツ関係です。実際24年度に3件です。今年度は今のところゼロ、0件ですが、具体的に相談いただいた案件は複数あります。今年度認定できるかどうかというのは別ですけれども、引き続きこれはやっていきたいということと、これはいわゆるこのコンテンツの従来のものとサテライトオフィスのような本当の空き家みたいなところを使っていただくようなものも、一体的に制度をPRして呼び込もうという形で来年は考えております。
 26ページの水環境評価の件ですが、これは一義的にはいわゆる社会的責任とか、企業がやっていただくというのが本来であろうと思います。ただ実際これは、サントリーさんとかをお呼びしたときにもやはりこういう協定を結んでいますけれども、誘致していただく際に、一定の水の取水に関する環境の影響について、例えば一体となって進めるという中で負担をやるというような協定を結んだ例というのはそういったサントリーさんであるとか今回のNKKさんぐらいですので、他の地下水の取水にかかわるような企業に対してはこういった評価委員会というのは設けていない、あくまでも個別の誘致案件に応じてやらせていただいておるというところでございます。
 31ページ、工業団地整備の支援の関係なのですけれども、これは足りないということも大前提にあるのですが、市町村からいろいろ聞くときに、やはり工業団地再整備の穴の部分というか、基本的には用地取得に対しても補助できないかとか、あとは実際には潰れた企業等があって、施設等があるのだけれども、こういったところを活用できないか、いろんなお話がある中で、そういうところに市町村がリスクをとってお金を突っ込んで進めていこうというときに、その本体の部分にはお金は突っ込まないですけれども、せめてその利息部分については一部支援したらどうかといったような形で進めているというものでございます。

○前田委員
 10ページと11ページをちょっと比較してみてください。何かよく似ているのです。この3番目、これまでの取り組み状況と改善点の違いを教えてください。

●吉田商工労働部参事
 10ページにつきましては、特に超小型モビリティということで、今世の中に出つつある、例えばコムスであるとか日産のニューモビリティ……。

○前田委員
 いやいや、いいけれども、3番目が両方よく似ているのだ。10ページと12ページの3番目、これまでの取り組み状況、改善点、よく似ているのだ。違いを教えてください。

●吉田商工労働部参事
 いずれも目的としましては総合特区の取り組みで米子の中心市街地でe-モビリティ交通サービスを……。

○前田委員
 いやいや、違いを教えてくれと言っている。

●吉田商工労働部参事
 同じです。

○前田委員
 これは同じですか。

●吉田商工労働部参事
 同じ……。

○前田委員
 そうすると、超小型モビリティについてはナノ社のことを言っているのですか。違うのですか。これを説明してください。

●吉田商工労働部参事
 ナノの車ではありません。今想定しているのは、今世の中に出ている日産のニューモビリティコンセプトとかトヨタのコムスという、今走れる車というのを想定しております。

○前田委員
 なぜそんなことをする必要があるのですか。885万円と2,000万円、約3,000万円、両方で使っているのだ。
 それで、カーシェアリングというのは鳥取県になじむのですか。これで3,000万円を使っているのですよ。こんなこと必要ないではないですか。特に12ページです。運営事業者に3分2補助して2,000万円もかけるのです。今、車を買って世の中を元気にしようとしているのにカーシェアリングしてもうやめろということですか。これはどういうことですか。思想を教えてください。

●吉田商工労働部参事
 カーシェアリングは1台の車を複数の方で使うもので、それで今実際にニーズもあります。実際にやっているのは若葉台です。

○前田委員
 なぜその事業者に……。

◎興治委員長
 その理念を聞きたいというわけです。なぜカーシェアリングするか。

○前田委員
 何で事業者に対してカーシェアリングで2,000万円も出すのかと言っている。そこを説明してください。

◎興治委員長
 岡村商工労働部長、答えられますか。

○前田委員
 岡村商工労働部長でないとだめだろう。

●岡村商工労働部長
 もともとEVのカーシェアリングというのが今までなかったサービスです。レンタルとかなんとかはあったのですけれども。今やっているのは、若葉台もありますけれども、駅のところで事業所が今、日産のリーフとかアイミーブですね、そういうものを自社で持たずに使いたいときに使いたいだけお金を払ってシェアしていくというスタイルを実験している、これが果たして鳥取県になじむのか、なじむ地域はどこなのかとかも含めて実験しようというのがこのEVカーシェア推進事業の12ページです。ここで主に使われているのはリーフ、アイミーブです。10ページは、これは国土交通省が新たに認証しようとしているものですから、全く事業の意味合いが違うというところで御理解いただきたいのですが、先ほどの質問は自動車をどんどん買わなければいけないのにシェアリングしてというのはおかしいのではないかという話だったのですけれども、今のEV自体も価格帯が全然下がっていないことがありまして、非常に高いというところと、ただEV自体の機能は非常に有用だと言われているので、こういうシェアリングサービスの中で実験を行って、その地域のサービスとしてそれがなじむのかなじまないのかというのを検証しているというところの期間です。これは一定期間を切ったらもう補助制度は終わりますので、それで成果を検証して、なじむのであれば浸透させていこうと、なじまなければ場合によっては廃止ということもあり得ると思っています。基本的には需要があるということで実験をさせていただいているというのが現状です。

○前田委員
 反対です。12ページ、3年間の債務負担行為になっているのです。単年度だったら僕は納得できるのです。成果を見届ける。3年間もやるのです。やめてください。こんなことは認められません。債務負担というのは認められません。
 もう一つ。

◎興治委員長
 ちょっと待ってください。別案件ですか。

○前田委員
 別です。

◎興治委員長
 では、今のに答えてもらいましょう。

○前田委員
 言いたい放題だから結構です。

◎興治委員長
 言うだけですか。

○前田委員
 言いたい放題です。(「関連」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 関連ですか。どうぞ。

○砂場委員
 僕は前田委員のおっしゃるとおりだと思っていて、熊本県の場合にはEVシェアリングをやるのだけれども、観光地で駐車場もないし歩く横で通るから電気自動車をたくさんやるということでした。観光地でたくさん見せるところで、あそこはホンダが工場を持っていて、研究所を持っているからホンダの応援だと、これは産業政策としてよくわかる。ここの場合には、産業政策としたら、そういうモビリティのリース会社の支援策としかとれないのです。だから、ナノ社がやるからそれを想定して最初から見せますということであれば、県内の自動車産業の育成策としてなるほどとは思うのだけれども、これで産業政策として何をしたいのかです。要するにリース会社を応援したいということですか。それとも県外の自動車会社を応援したいということですか。これが環境政策ならわかるのだけれども、商工政策としての目的を教えてください。

●岡村商工労働部長
 先ほどおっしゃったように、観光地でやるとかというのは確かに先行して行われているのは私も知っています。鳥取の場合、そういう具体的な提案は今回出てこなかったのですけれども、先ほど申し上げたように、リース会社というか、ここだとたしか智頭石油さんだったと思うのですけれども、新しいサービスの開発実験と捉えていまして、いろいろ工夫はされています。例えば1台の車を置いて、どういう形で借りるのかとか、彼らなりの工夫をされていて、それに対して対価を支払って、その対価が果たしてリーズナブルなものかどうなのかというようなところも含めて実験をやる。これは私はいいと思うのですけれども、先ほどおっしゃったように3年間というのがどうかというと、確かにそこは検証しなければいけないという気はしておりますので、3年間やらないとそれが検証できないのか、1年間で果たして検証が可能なのか、そのあたりはしっかり検討いたします。
 債務負担を認めないと言われるとそうなってしまうのですけれども……。

○前田委員
 認めない。

●岡村商工労働部長
 それは、政策の意図はそういう実証実験の場の提供であるということでありますので、そこは御審議いただければと思います。

○前田委員
 砂場委員が言ったのと僕は同じ意見なのですよ。運営事業者に3分の2の公費補助です。県の補助事業で3分の2というのは余りないのだ。特別に高いのだ。何でここまでする必要があるかと聞きたい。言っておきます。
 今度は、岡村商工労働部長、工業団地などをしっかり誘致されて、一方、若者が雇用の場がなくて県外に流出していますね。一説には3,000人ぐらいあるのでしょうか。それが大分減ったのでしょうか。岡村商工労働部長として今、企業誘致してその人たちをどのように引きとめたか、実感しておられますか。企業誘致して流出を何人とめたのか教えてください。

●岡村商工労働部長
 若者ということでも、若者仕事ぷらざのデータを見たりしましても、我々の評価している若者というのは40歳未満という感覚なのですけれども、20代、30代前半の方々が流出しているという現状は認識しております。今回そのマッチングがしっかりできているかというと、やはり特に情報系、通信系において最初取っかかりで入っていただいたのですけれどもなかなか定着しなかった例とか、それから特に女性を中心とするような業務を中心としたりとか、きれいにマッチングができているかというとそうではないという認識です。
 今、若者自身がどういう職につきたいのかとか、それから鳥取の地でどういう仕事をやっていこうとするのかというところをやはりしっかり腰を据えて見きわめなければいけないだろうという認識はあります。その中で、では彼らの要望を満たすような企業をしっかり誘致できるのかというと、それもそう簡単にはいかないと思っています。いろんな分野があると思います。私は基本的にはやはり鳥取県の強みの部分に若者に定着してほしいと思っています。なぜなら、例えばですけれども、先ほども説明しました素形材などもそうなのですけれども、どうしても長い年数をかけて技術が形成される分野というのは、若くして入って、その職場の中でスキルアップしていく、これが一つの力となって競争力になるのです。そういう形で若者を地元に定着させていくというのを一つの政策にしたいと思っていまして、今回戦略ものづくりにしても素形材してもかなり力を入れているのはそういうところです。ここはまずしっかりしたいのですけれども、全ての部分でそれをきちんと網羅できているかというと、残念ながら今はそれはできていないというのが現状だという認識です。

○前田委員
 昨年たくさん企業誘致されたのだけれども、雇用の面ではどういう人たちが雇用されたのですか。鳥取も製菓会社がありました。倉吉も被服があったのかな。大山もそうでしょう。どういう人たちを雇用されるのですか。

●岡村商工労働部長
 基本的には、大山電機さんですとか三洋電機さんですとか日立金属さん等の中途で離職された方々を即戦力で雇っていただくというような形のものが多かったというところです。ただ、縫製の場合、なかなかマッチングがうまくいかなかったのも事実でして、そこできれいにマッチングができている状況ではありません。それと、通信系とかでも事務系を中心にありました。これは女性の方を中心にかなりの需要で結びついたと認識しています。あと技術屋を中心とする製造業の分野は今、技術職が足りません。これは今、技術バンクの中に県外の人材も含めて、Uターンも含めて登録していただいて、こちらに帰っていただかないとマッチングができないというのが技術分野の今の現状という認識をしております。

○前田委員
 鳥取県の活力を持続させるためには若者をとにかく鳥取県に定着させることです。それを念頭に入れながら企業誘致を進めてほしい。それから県内産業を巻き起こしてほしいと思います。岡村商工労働部長、どうですか。

●岡村商工労働部長
 その幾つかのヒントを今回の当初予算の中に入れ込んでおります。例えば医療機器ロボットとかウエアラブルとか、ある程度先を見通したような日本の新しい需要を掘り起こせるような仕掛けづくりをやりたいというのが今回の当初予算の中に幾つか盛り込んでおります。こういう分野に鳥取県の若い人たちが意識を持っていただいて定着いただくと、そのためにないもの、例えば医療機器産業とか、ないものは誘致である程度実現する部分も必要だと思いますし、企業を連れてきたからといって、モリタの場合もそうなのですけれども、裾野産業があるからこそ来るわけです。ですから、その関連産業がないと来ていただけません。本県の場合、電子デバイスと素形材の集積というのは、恐らく今残っている企業さんは日本の中でもある程度レベルの高い企業さんが集積しています。この集積を生かして、そこに若者も入ってもらいたい。それが誘発効果を生んで企業誘致につながる。こういう循環をつくっていきたいと考えておりまして、その先駆けとなるような、きっかけとなるような事業を今回何件か提案させていただいているというのが現状です。よろしくお願いします。

○前田委員
 年度末を楽しみに、実績をお聞きしたいと思っています。

○砂場委員
 3ページの雇用創造1万人プロジェクトについてです。特別委員会でずっと議論してきたところなのですけれども、これでいくと、目標も達成できて1万1,000人からの雇用が生まれた。ところが失業率だとか有効求人倍率を見ると、改善はされていますけれども劇的に改善されわけではなくて、当初の話では1万人ができればすごく改善できるだろうと思っていたのですけれども、その実感ですとかそういう数値になかなか、もちろん年末の特に正規の有効求人倍率でいくと0.41から去年の0.53に0.1改善はしているものの、これだけできてそれくらいなのかと思うのです。そうすると、雇用をつくるという戦略が雇用状況の改善に役立っていないのではないかと。むしろ雇用が、離職者対策や失業対策のほうが重要ではなかったのかという気もするのです。ですから、この1万1,000人の新規雇用が生まれた、正規雇用が生まれていながら雇用状況が劇的に改善しなかったところはどのように考えればいいのか。やはり雇用問題でいうと雇用創造力という戦略中心にやってきたけれども、そうではなくて、実は離職者対策、離職させないほうが大事だったのではなかったのかという思いもするのですけれども、総括してどのように考えておられるかをお答えいただきたいと思います。

●小濱商工政策課長
 今おっしゃられる、確かにこれは新規の純増分だけの1万人をここに掲げておりますけれども、当然労働市場というのは伸びたり縮んだりするわけですので、御承知のとおりここ2~3年、県下、大きな事業所の閉鎖とか、そういうものがありましたので当然マイナスの部分もあります。その分が今、砂場委員がおっしゃられるように有効求人倍率、またお昼から報告させてもらいますけれども、特に東部地域のところがなかなか回復してこないという数字もあります。ですから、離職対策ということは当然、もうちょっと突っ込んだ見方をすれば、企業さんに何とか潰れないように頑張ってもらうと、そういう施策も当然我々やっておる都合です。三洋電機とか、それからその関連でいろいろ行ったときにもかなりの支援策は幾つか用意しまして幾つか使っていただいて、実際県でも雇用維持ということで新たな分野に出ていただく、あるいは業態を転換していただくときの人件費とか研究開発の経費という助成制度もいろいろ盛り込んでおりますので、それが相まって今の状況にあるのではないかとは思っておりますけれども、要は並行してやっていくべきものではないかと思っておりますけれども。(発言する者あり)

◎興治委員長
 一応予定では質疑は10時15分ぐらいまでと思っていたのです。15分、今経過しているのですけれども、そのことも念頭に入れて質疑をしてください。

○砂場委員
 では、絞ります。
 1つは、4ページですけれども、経済成長の戦略推進事業という形のベースになっている経済成長戦略ですね。ここも議論してきたところですけれども、例えば素形材についての事業ということであれば、ものづくり基盤産業の戦略に乗っかってるから非常にわかりやすいのですけれども、ページをめくって27ページに、今度はまた地域産業活性化基本計画というのが出てきて、そこの集積産業で見ると、必ずしも成長戦略の分と、似てるとまた言われるかもしれないけれども、表現を一緒にしているわけではないと。鳥取県の商工政策の柱は経済再生成長戦略だと認識をしてきて、同じベクトルを向いていっているはずなのに微妙に違います。だったらきちっとそこら辺は皆さんが各課でやるときに成長戦略を横に置いて、みんなそろえて同じ方向性でやると、鳥取県の商工政策は一つだとすべきではないかというのが1点目の質問。
 2点目は、6ページなのですけれども、ここにおもてなし経営の実現と書いてあるのですけれども、おもてなしという言葉は接待なのですね。お遍路さんに対する接待、ただで御飯食べさせたり泊めてあげることを言うのだけれども、これはどういう意味か僕はよくわからない。付加価値の高いサービスを提供するおもてなしって、やはり利潤をきちんと上げていってもらってサステナビリティーを維持しなければいけないのに、そういうボランタリティーの言葉がぽんと出てくるのは意味がわからないので、その意味を説明をしていただきたい。
 3点目は、フードディフェンス、フードバレーだとかいろいろ御提案をしてきた中で、やはり鳥取県で2,000億円の食品関係の生産額があって、やはり200社から300社ぐらいとざっとこの前に教えてもらいましたよね。そうすると、200~300社もある中で、3社の分だけで、これで、モデル事業みたいなものではなくて、やはり皆さんが使えるものにしなければならないのではないかと思うのですけれども、それはいかがなのか。
 最後の質問ですけれども、制度融資に関して本会議でも質疑のときに言わせていただいたのですけれども、今回よかったと思っているのです。信用保証料を含めた考え方が前面に出てきたので、101ページですけれども、これでいくと0.68まで最高利率が下がっているのにもかかわらず新しく出てきた事業が17ページだったら1.68ですし、20ページでも1.68、高いままのところで、この対象事業になっていないのです。この2つも企業の立地促進であるとか環境上やりましょうと非常に戦略的な事業なのではないかと思うのだけれども、これが今回の戦略資金から外れているのはどうしてなのかを教えてください。

●小濱商工政策課長
 まず、1点目でございます。ベースにあるのは、もちろん成長戦略があるというのはそのとおりなのですけれども、立地の27ページ、これは国の法律に基づく計画をつくるということでして、当然立地対象業種というのは成長戦略にはまったところだけが来ていただけるわけではないわけですから、そういうところまで広げておかないと計画がなかなか進まないという意味で、ちょっと成長戦略のコアにもうちょっと回りがくっついたということで御理解いただければと思います。
 おもてなしの件ですけれども、ボランタリティーという御発言があったのですが、商工労働部ですから当然高付加価値、それに伴って雇用の増ということを主眼にやっておるわけでございます。いろいろセミナーで専門の先生とか講師さんにもおいでいただいてお話を聞いたのですけれども、我々、そこで一番というか、何点かあったのは、当然サービス業ですからリピーターを確保しなければさっきおっしゃられた継続性がないということで、そうなると、同じ料金をもらう以上はよりおもてなしの心で高い付加価値をしないとリピーターにつながらないという御発言がありまして、ボランタリティー、その言葉もなくはないのでしょうけれども、我々そういう理解でやっておるところでございます。
 フードディフェンス、3社分というのはマックス3社分です。そこに掲げております、対象事業のところにいろんな類型が掲げてあるのですけれども、一番高い、我々が想定していますある程度の値を、異物混入装置とか大きな設備をつけられた場合が300万円ぐらいかかるのだろうということで考えておりまして、例えばセキュリティーカメラとか、もうちょっと少額で済む事業もございますので、とりあえず我々、今、実は2月の臨時会でお認めいただいたものを今、募集の準備をしておるのですけれども、どれぐらい出てくるかまだちょっと読めないところもあります。一応これを枠として要求を、お願いをしておりますけれども、応募がもしいろいろ来るようでありましたら、枠をふやすなり、いろいろ対応は検討してみたいと思います。

○砂場委員
 まだ答弁漏れがあります、融資について答えてください。

●池田立地戦略課長
 信用保証料の料率の話、引き下げの話です。

○砂場委員
 そういうことを聞いているわけではなくて、この2つの自立サポート事業の新しくできる制度融資と、2つあるではないですか。企業立地促進の貸付金であるとか環境産業の整備というものは極めて戦略的な色彩を持った融資なのですから、戦略資金として取り扱ってあげてもいいのではないですかと聞いているのです。これは戦略的にやっているわけではないのですか。

●池田立地戦略課長
 戦略的にここまで引き下げしているものだと理解しておるのですけれども。戦略的にやっているからこそ、このような低い料率でやらせていただいていると思っているのですが。

○砂場委員
 だから、信用保証料を含めてこれから戦略的資金については0.68まで下げていきますよと、そこのところをしっかりやりますよという話をして、言われたからいいですねという話をしたのに、新しい制度融資ができたらできる限りそっち側にのっかった制度設計されるのだろうと期待をしていたのだけれども、新しく提案されている2件の分がそれに該当していないから、どうして今までどおりの融資の利率というか、せっかくつくられた制度が利用できないのですかとお聞きしたのです。

◎興治委員長
 砂場委員、17ページともう一つは何ページですか。

○砂場委員
 17ページと20ページ。もとの制度……。

●岡村商工労働部長
 リサイクルはといいますか、企業立地の貸付金は実は保証料なしの場合もあります。例えば、中堅クラスの企業さんが多かったものですから、保証つきではなくても金融が貸すという場合があるのです。保証を義務としていないものですから、今回は外しているというのが一つあります。
 今回保証料を下げたのは、通常の中小零細企業の活用いただきやすい環境整備ということも考えて今回は制度設計しましたので、今回その需要を見定めた上で、できるだけ中小零細企業に効果が発現するように、そこに政策の重点を置いたということで今回企業立地は外れているという状況です。

○銀杏委員
 5ページです。前にも聞いたかもしれませんが、目的・概要に国土交通省によりBCP認定、入札時の加点といった動きが出ているということなのですが、現状を一つ教えていただきたいということと、あと、これは商工の施策の中にこうした記述があるのですけれども、県土整備部では特に何か考えられておるのかということと、そういう動きがあるのであれば、今の建設・土木関係者の取得状況と、それからこれからとらせようと、とってもらわなければいけないということであるならば、これで足りるのかといったことについて教えてください。
●小濱商工政策課長
 先ほどおっしゃられた国交省の関係の建設業者の方の分ですけれども、実は我々、25年度ですと今13社、あと2社ぐらいたしか今、申請が来ていると思うのですけれども、その中で、実績からいいますと、6社がいわゆる建設業関係の方の利用をしていただいております。ある程度、建設業の中でも、固有名詞はちょっと申し上げられませんけれども、中堅どころのところです。これは、いろいろお話を伺いますと、今おっしゃられたように国交省の入札のために資格が要るのだということでそういうことをやっておられるところもありますけれども、それ以外に製造業ですとか、そういうサービス業の方でもそういう計画をとっておられます。県土整備部でそういう支援事業があるのかというのは私は余り聞いたことがないのですけれども、確認をします。我々、このBCPの事業を組んだら、そういう国土交通省のこともありますけれども、それ以外にこういう大きな災害があるわけで、あったときに企業さんが当然地域を維持するためにはすぐ事業を再開していただきたいということでこの事業を組んでおります。今おっしゃられた、来年度、一応20社程度の枠をお願いしているところですけれども、今のところ聞くとやはり15~16社程度はあるのではないかとは思っております。本当はもうちょっと普及をしたいのですけれども、セミナーとかでいろいろ企業さんに集まっていただいて、計画そのものがなかなかまだなじまない部分がありますので、計画とはこんなものです、こういうメリットがあるのですということを今普及しているところですので、それが浸透してくればもう少し出てくるのではないかとは思っているところであります。

○銀杏委員
 それで、国はそういう方向に来ていて、対応した中堅どころの会社がとろうとしているということで、とっているところもあるということなのですが、鳥取県発注のこの入札に関してはちょっと部署が違うわけでありますけれども、どのように聞いておられますか。そうした入札について加点などは考えておられるのでしょうか。

●小濱商工政策課長
 今手元にありませんので、それは調べて御報告させていただきたいと思います。

○浜崎委員
 提案的に一つ話をしたいと思います。37ページ、LED産業競争力強化事業というところであります。LEDが本当に県民にもしっかり周知をされて、また産業という部分でも活性化が非常に図られていると思いますが、私は以前この件につきまして議場で質問させていただきました。いわゆる研究型の企業開発、研究開発という位置づけというのは非常に重要だろうと。これは皆さんも御存じのように、釈迦に説法だと思いますが、大企業からの下請ということで、たたかれてたたかれて、これはやはり研究していかないといけないという部分で、これは岡村商工労働部長を始め皆さんの思い、それと産業振興機構、委託が産業振興機構だから、そことの連携ということだと思います。それで、確かに企画支援チームだとか、それからこの場合は工学設計ということになります。あと機構設計。設計関係の支援。一企業では足らざるところをこうやってやっていくというのは本当に狙いとしては非常にいいのではないかと。他県にどこまでそういうものがあるかどうかわかりませんが、これはぜひ引き続きやってほしいと思うわけです。
 それで、このたび人材不足、資金不足、こういう部分をしっかりとフォローしていくということなのですが、私は以前も議場で言ったのだけれども、これを、岡村商工労働部長、やはりほかの分野にも応用していくという、そういった部分を、今ここが大事ですから、ここの検証もこれからしっかりやっていかなければならないということであります。先ほど前田委員からも若者定着という話がありました。そのときに岡村商工労働部長は、いわゆる関連産業が集積している、そういった環境が整っているというところでないといけないと。私も昔、個人的に関係がありましたけれども、素形材の産業であるとか、それからデバイスであるとか、そういった部分をとおっしゃいました。それをぜひ、そこをということではないけれども、いわゆるこの研究開発型というこれをしっかりと温めてもらって、このたびの経験で、実績も出てくると思うし、これを今後のほかの分野にぜひシミュレーションとしていろいろと検討してもらいたい。これはやはり産業振興機構ではなくて商工労働部がやらなければならない、そう思っております。やらなければならないということはありませんが、サジェスチョンとしてお聞きいただきたいと思います。どうですか。

●岡村商工労働部長
 今回、こういう取り組みも初めての取り組みであります。ただ、ここに配置されている方々も元三洋電機の技術者であったりということもありまして、今まで上から下におろしていたものを、今度はフラットな状態をつくっていって、それぞれの業態を活性化して、鳥取県ならではの開発チームをつくりたいという意図があってこういう取り組みを試行しています。その取り組みはぜひ横展開をしたいとは考えています。そのターゲットをどこに置くかというところは商工労働部である程度絞らなければいけないと思っています。例えば医療機器の分野であるとか、今回も提案しています介護ロボットの分野であるとか、そういうのはある程度こちらで方向性を示す必要があるという認識です。ただ、実際のオペレーションになるとやはり商工労働部で全てできることは不可能ですので、いかに産業振興機構との連携、それから独法の産業技術センターとの連携を図るか、それを一つのコアにして鳥取県ならではのチームをつくりたいとは思っています。その試行として今戦略産業雇用創造プロジェクトで人づくりをテーマにしてそういうチーム編成をしています。ここからもまたこのような取り組みが派生しないかなと期待しておりまして、極力鳥取県ならではのこういうチーム編成で仕掛けをしてみたいと考えております。

○浜崎委員
 この仕掛けというのは非常に今後の鳥取県の産業ということから、そういう観点からしても大変大事な重要な位置づけになると思います。ぜひしっかりと連携をとってお願いしたいと思います。

◎興治委員長
 もうそろそろ次に移りたいのですけれども、簡単に御質問いただけますか。

○市谷委員
 その企業誘致の関係なのですけれども、過去、下請体質からの脱却をしないといけないと、ピラミッド型の産業構造が崩れたということで、さっき言ったことも、LEDなどもそうでしょうけれども、地元の企業さんが力をつけていくということが非常に重要でシフトしてきたと思うのです。ただちょっと今回いろいろ予算を見てみますと、結局また医療関係にしても企業誘致をして、またその下請産業にしてしまうのではないかということをちょっと危惧するのです。そのあたりをどのように整理しておられるのか確認させてください。

●岡村商工労働部長
 従来型の大企業が鳥取県に立地して裾野を育てていくという構造は恐らくまず皆無、あり得ないと思います。今ある可能性とすれば、今残っているデバイス企業、素形材企業が能力を発揮して、彼らを引きつけていく、仕事をとってくるという体制しかないと思っていますので、従来型の下請大企業構造というのは余り意識はしておりません。どちらかというと、今の大企業でも、自動車産業ですらピラミッドを日本の中で崩そうという業態変化が起こっていますので、やはりいかに本当に技術力、人材があるところに仕事が集まってくるかということだと思いますし、海外のマーケットにとりに行く仕掛け、これもつくらないとやはり仕事は天から降ってきませんので、そういう人材育成にも力を入れていきたいと認識しております。

◎興治委員長
 では、質疑はここで一旦打ち切ります。
 次また説明をしていただきますが、説明について、経済産業総室を一まとめでいきたいと思います。ですから、104ページまでです。ここまでの説明をお願いします。

●西村経済産業総室産業振興室長
 産業振興室、非常に多うございますので、早目の展開で説明させてもらいたいと思います。
 それでは、41ページをお願いいたします。建設業多角化経営支援事業でございますが、これは建設業者、公共事業依存体質からの脱却を目指して新分野進出等を支援するものでございます。内容的には、東・中・西部に配置しておりますアドバイザーの企業訪問等による支援、それから新分野への進出の際の補助事業が介護分野と通常分野ということで2本立ての内容でございます。これにつきましては、補助事業のほうにつきましては、最近の建設業者を取り巻く景況感も大分変わってきておりまして、新分野への取り組みというか、そういったニーズというのが大分減少している傾向がございますので、事業につきましては、そこに2の(2)に掲げておりますが、中小企業調査研究開発支援補助金という統合メニューに統合したい、それから一部につきましては経営革新支援補助金で対応したい、そういった見直しをしたいと思っております。
◎興治委員長
 従前からやっている事業については変更点だけで結構です。

●西村経済産業総室産業振興室長
 今のが変更点ということです。

◎興治委員長
 だから、そこだけポイント絞って言ってください。

●西村経済産業総室産業振興室長
 申しわけございません。
 鳥取フードバレー戦略事業でございます。これは、県の食に関する施策等の強化をして、フードバレーとも言うべき食の産業基盤を形成していこうという事業でございます。フードコンソーシアムを中心に戦略的な検討をしていきたいと思っております。主要事業で説明しておりますので、以下省略させてもらいます。
 続きまして、43ページでございます。ウエアラブル技術コンソーシアム、これにつきましては、現在着目されております眼鏡を着用したカメラ的な先端的なウェアラブルデバイス、それから腕時計方式みたいなものがございます。そういったものの取り組みについての県内企業での検討組織を設けたいというものでございます。
 続きまして、44ページでございます。経営改善設備投資支援事業、これは主要事業経済対策で既に説明しておりますので省略させてもらいますが、現在、商工団体との打ち合わせを行っており、速やかに要綱化して施行したいと考えております。
 続きまして、45ページでございます。経営革新支援事業、これは国の報奨に基づく補助制度でございます。内容としましては、企業への補助金、それから雇用奨励の創出を奨励する奨励金という内容でございます。
 46ページでございます。こちらは先ほどと違いまして県版で比較的短い各種の取り組みを支援する県版の経営革新でございます。これにつきましても補助事業、それから奨励金という内容でございます。
 続きまして、47ページでございます。経営革新企業ステップアップ設備投資支援事業でございますが、これは法承認もしくは県版の経営革新に取り組む企業者で、さらに大きな設備投資を行う場合の資金を経営革新貸し付けということで支援しております。それについて利子補助を行うものでございます。
 続きまして、48ページをお願いいたします。コンテンツビジネス支援事業でございますが、これはコンテンツ産業の振興を図るためにコンテンツビジネスにいろんな新たな取り組みを展開する事業者を支援するものでございます。今回、海外展開型ということで、東南アジア等で人気の高まっています漫画市場のほうに打って出る事業者を支援する枠を設けさせてもらっております。
 続きまして、49ページでございます。製造業新分野展開緊急支援事業でございます。これは近年の家電業界の再編とか製造業を取り巻く厳しい状況を反映しまして、新分野に展開する事業者への支援を事業的には25年度から2カ年程度で実施しているものでございます。26年度も引き続き同内容で継続したいと考えております。
 50ページでございますが、中小企業調査・研究開発支援事業でございます。これは先ほど建設業のところで御案内いたしましたが、各種の補助金を、研究開発型の支援型の補助金を統合いたしまして、総合メニュー化したいと考えております。2の(1)の表の統合した各事業のところでございますが、ものづくり事業化応援補助金というものがございましたが、これをベースとしまして、ICTでございますとか建設業関連、それから農医連携、共同受注、それから雇用維持企業再編等、三洋電機の再編対策で施行した補助事業などもこういった中で取り込んで、引き続き制度の趣旨を生かしたいと考えているものでございます。
 続きまして、51ページでございます。ICT企業底力アップ支援事業ということで、県内ICT産業の振興を図るために、情報産業協会が行います研修でありますとか、それからICTを活用したビジネスモデルを補助する事業でございますが、先ほど申し上げましたように、このICT化ビジネスモデル開発支援補助金につきましては、先ほどの研究開発型の統合補助金に新年度から統合させていただきたいと思います。予算のほうは継続分の過年度決定分を措置しております。
 続きまして、52ページでございます。共同受注促進支援モデル事業、これも補助事業でございますが、共同受注対策ということで取り組む事業につきまして、先ほどの統合型補助金で対応したいと考えております。
 続きまして、53ページでございます。雇用維持企業再編構築開発補助金、これも取り組み状況のところに書いておりますが、三洋CCEの再編対策として持った補助事業でございます。利用が大分低減化しておりますので、先ほどの統合化補助金にメニュー化したいと考えております。
 54ページでございますが、産学金官連携強化推進事業、これにつきましては、内容としましては、産業フェスティバルの開催、それから美容・健康商品の創出のための鳥取大学や産業技術センターに対する研究委託事業、それから農医連携を推進するための補助事業、そういった内容でございます。美容・健康につきましては、新規案件につきましては、今年度で終了したいと考えております。継続分だけの予算措置でございます。それから農医連携の促進事業につきましては、先ほどの調査研究開発支援補助金のほうで統合をいたしたいと考えております。
 続きまして、55ページでございます。戦略的知的財産活用推進事業でございますが、これは知的財産の活用ということが今後の企業の成長で非常に重要なポイントになっているということで、産業振興機構等を通じましたセミナーでございますとかフェアへの参加、それから定着を図るためのコーディネーターの配置、そういった経費でございます。
 続きまして、56ページでございます。県有知的財産マネジメント事業でございますが、これにつきましては、先ほどの知的財産の活用を県としても積極的に行っていこうということで、県の農業試験場等でのそういった知的財産の取得の取り組みにつきまして産業振興室で予算を設けまして、取得についてマネジメントを行っているものでございます。
 続きまして、57ページでございます。これはちょっと変わり種のものでございますが、ワクワク商品開発支援事業としておりまして、最近の新商品の開発に当たりまして消費者目線で売れ筋商品を探るというようなことが重視されているようでございまして、3番のこれまでの取り組み状況に書いてございますが、無印良品でございますとかP&G、それからサッポロビールなどでも消費者の外部のアイデアを活用するという「共創」ということで、ウエブサイト等でそういったアイデアを募集するという取り組みを行っております。本県におきましても、中小企業者にそういう場を提供するということで新規事業として出させていただきたいと考えております。
 続きまして、58ページでございますが、オープンデータ活用ベンチャー支援事業、これにつきましては昨年の6月補正でお願いいたしましたオープンデータやビッグデータの活用につきまして検討を行うものでございます。来年度はそういったアプリ開発も視野に入れた講座などを行いたいと考えております。情報政策のほうでの情報公開制度のあり方についての動きとあわせて連携して事業を行っていきたいと考えております。
 続きまして、59ページでございます。東京ビジネスオフィスでございますが、これにつきましては、来年度アンテナショップが鳥取県、岡山県共同で移転するということで、それにあわせましてビジネスセンターも同じアンテナショップの2階に設けたいというふうに考えております。今後、その具体の内容は岡山との協議の中で、料金設定でありますとか、そういったことを詰めていきたいと考えておりますが、現在8ブースのものを10部屋程度に設けて拡充するとか、利便性とあわせて充実をしていきたいと考えております。
 続きまして、60ページでございますが、バックアップ型トライアル発注事業でございます。これは県内の中小企業が新たな商品開発をした新商品、そういったものの有効性というか、商品価値を高めるために発注実績をつくる、それから県で使用して評価する、そういったことで新商品の販路拡大を充実したいと考えているものでございます。引き続き来年度も継続したいと考えております。
 続きまして、61ページをお願いいたします。起業創業チャレンジ総合支援事業でございますが、これにつきまして、新たな企業の開業、創業というものを産業振興機構を通じて補助事業、それから専門家活用という観点で支援しているものでございますが、このたびは昨年事業棚卸しの意見を受けまして広く活用を図るべきというようなこともございましたので、第二創業、いわゆる分社化なのでございますが、これも対象としたり、それから事業の対象期間を創業後1年以内のものを決定後2年以内とするとか、そういった利便性の向上を図ることとしております。
 続きまして、62ページでございますが、とっとりバイオフロンティアの管理運営費でございます。これは産業振興機構を通じまして管理運営をしておりますバイオフロンティアに要する経費でございます。昨年の9月議会で債務負担をお願いしておりまして、その範囲で要求するものでございますが、ことしの4月に消費税アップがございますので、実はその分を予算で反映させて上回った額でしておりますが、昼からも2月補正で債務負担行為の変更をお願いしようと考えているものでございます。
 続きまして、63ページでございますが、地域イノベーション戦略支援事業、これは、2の主な事業内容のところでございますが、鳥取大学発の染色体工学技術の成果を活用した認定事業者、現在クロモセンターとジーピーシーでございますが、この認定事業者に対する補助の内容でございます。一部、最初表の上のところでございますが、創薬支援型ベンチャー企業支援事業補助金ということで新たな支援事業を構築しております。内容といたしましては、今後各ベンチャー企業が製薬企業への創薬支援ビジネスを展開していく、そういった販路開拓でございますとか、各製薬メーカーのニーズに合わせた商品改良、そういったものに必要な経費を補助するものでございます。あとバイオ産業支援資金でありますとかバイオ産業支援利子助成、これは従来の支援メニューの内容でございます。現在、そのバイオベンチャーの動向でございますが、1社につきましては神戸市のほうで経済産業省認定の次世代バイオ医薬品の技術研究会組合に参加し、その参加メンバーのうちの主要企業、三菱ガスとバイオ研究についての覚書を締結したり、そういった足がかりをもとに今後販路を積極的に開拓していきたいという方向でございます。もう1社につきましても、バイオジャパンでございますとかバイオヨーロッパ、そういったところへの出展を通じましていろんな製薬企業等とのつながりを構築しておりまして、今後、第3期の地域イノベの5年間の中で、そういったビジネス化ということが非常に大事な時期に差しかかっているものでございます。
 続きまして、64ページでございます。医工連携推進事業でございますが、これは機構を通じてコーディネーターを配置し、県内企業に医工連携の産業の定着を図っていきたいと考えているものでございます。
 65ページでございますが、医療介護ロボット未来戦略事業、これにつきましては、主要事業で説明しておりますとおり、ロボットについての県内企業への部材供給とか、そういったビジネスチャンスをつくり出すための研究委託、試作品開発委託を行いたいと、そういった事業を機構を通じて実施したいと考えているものでございます。
 続きまして、66ページでございますが、医療・介護機器国際フォーラム開催事業でございますが、これは現在御承知のとおり鳥取大学を中心にさまざまな医療関係の先端技術が世に出ている状況がございます。そういったものを今後さらに県内の企業に定着させることが必要だということで、その大きな機運づくりということで国際フォーラムを米子市のほうで開催したいと考えているものでございます。
 続きまして、67ページでございます。北東アジア地域産業技術交流事業でございますが、これは平成18年度から韓国の江原道と中国の吉林省でお互いの技術交流を図るということで取り組みを行っているものでございます。テーマ的には現在、自動車でございますとか医療機器の分野の交流を重点的に行っているものでございます。来年度は吉林省で開催されるものでございます。それについての出展とか参加の経費でございます。
 続きまして、68ページでございますが、鳥取県産業振興機構運営費交付金でございます。これは産業振興機構の人件費でございますとか事業費を措置するものでございますが、特筆すべき動きとしましては、2の主な事業内容でございますが、自動車関連産業への参入や販路開拓を支援する自動車マネジャー・スタッフを2名配置したいと考えております。これは県内の事業者さんで現在自動車の系列の仕事をしたいというニーズが結構数がございまして、予算要求時点で把握しているものでも20社程度ございますし、もう既にそういった支援に取り組む案件も結構出ております。こういったものをしっかり取り組んでいきたいということで、マネジャーの配置、それから企業の製品開発を専門的観点で支援するマネジャーの配置、そういったポイントで事業を行っていきたいと考えております。各予算事業でも移行連携推進のためのコーディネーターの配置とか交付金以外の事業費のほうでそういった人員を配置している状況でございます。
 続きまして、69ページでございます。産業振興機構の施設管理支援事業でございますが、これは平成14年に新産業創造センターを機構が引き継ぐ際の必要な財源を貸付金で措置したものでございます。これについての無利子貸し付けを鳥取市と協調して行うものでございます。その下のとっとりバイオフロンティア指定管理候補者審査委員会運営費でございますが、これは26年度からの新たな指定管理者の審査を行う体制のものでございまして、一応審査会等の手続が終了しましたので、26年度は廃止ということでございます。
 続きまして、70ページでございますが、鳥取県産業技術センター運営事業でございます。これは産業技術センターが必要とする業務費でございますとか人件費でございますとか、そういった経費を措置するものでございますが、現在の取り組み状況としましては、4番目に書いてございますが、1万件近くの技術相談や現地指導の実施、それから700社弱の企業訪問等を実施し、企業との接点を強めた取り組みを進めているという状況でございます。研究開発につきましても、10件の研究成果を企業への技術移転し商品化を達成するなど、内容、ボリュームともに取り組みを行っている状況でございます。
 続きまして、71ページでございます。同じく産業技術センターに酒づくりプラントを設置しておりまして、これの利用を行う企業に対する助成を予算措置するものでございます。
 続きまして、下の段でございますが、これは鳥取産業技術センターの冷温水発生機としておりますが、要は冷暖房設備の改修が経年経過で必要となりましたので、その経費を要求させてもらっているものでございます。
 72ページでございます。鳥取県産業技術センター運営費補助金、食品開発研究、これは現在整備を進めているものでございますが、これにつきまして、昨年、当初要求していた分が不用となっておりますので、廃止事業として出しております。
 下の、同じく産業技術センターの電波暗室、強電実験室の改修も25年度終了いたしましたので、廃止事業ということでございます。
 続きまして、73ページでございます。これは緊急雇用基金事業でございますが、産業支援機関に来年度から障害者の方の雇用を進めたいということがございまして、これはまさに基金の事業の趣旨にかなった内容でございますので、26年度に試行採用期間といたしまして1年間採用いたしまして、その状況を見て27年度以降は定数内の採用に切りかえていく、そういったことを行いたいというものでございます。
 続きまして、74ページでございますが、バイオベンチャー正規雇用奨励事業、これは先ほどバイオフロンティア事業で御案内しました、県が鳥大のベンチャー企業として認定しました2社におきまして、まさに研究開発要員の育成ということが非常にポイントでございますので、このたびの基金を活用しまして、そういった研究者の育成を行いたいというものでございます。予算につきましては以上でございます。
 あと、債務負担行為の関係でございますが、171ページの2番目の枠から173ページの上から4番目の枠まで、今年度新たに債務負担行為を設定させていただいておりますので、今ごらんいただけたらと思います。
 あと、後ろのページに過年度設定分もございますが、時間の関係で省略をさせていただきたいと思います。
 続きまして、予算以外の中身でございますが、197ページでございます。附属機関条例の一部改正ということで、先ほど予算で御案内しましたオープンデータ、ビッグデータの検討組織につきまして、これが審議会に該当するということで、今回そういった委員につきまして審議会条例の組織として提案をさせていただくものでございます。
 201ページでございますが、産業技術センターの料金の上限の変更の認可ということで、地方独立行政法人法で定められております産業技術センターが料金を定める際に最高額について県の認可を議会の議決を得て受ける必要があるということで、その内容を報告させてもらうものでございますが、このたびの消費税導入に伴いまして5%から3%の引き上げ、その影響分を改正するものでございます。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 それでは、75ページをお願いをいたします。運輸事業振興助成事業でございます。鳥取県トラック協会が行います交通安全対策とか環境対策等につきまして、法律に基づいて協会に対して交付金を交付するものでございます。
 事業内容は2番にあるとおりでございます。出捐事業につきましては、全日本トラック協会に一旦は出捐はしますけれども、全国的な事業として、また全協会に還元されるような、そういう仕組みになっております。
 76ページをお願いをいたします。環日本海圏航路利用促進事業でございます。これは環日本海圏航路の広報による認知度の向上と、それから来年度は5周年に当たりますので、5周年の関連イベント等を実施したいと思っております。
 77ページをお願いをいたします。環日本海圏航路の就航奨励事業でございます。境港、東海、ウラジオストクの航路につきましては、運航経費の一部を助成してまいりましたけれども、その効果とか位置づけが非常に重要なものではありますが、競合航路等の就航等がありまして非常に厳しい運航状況でございます。これら、この航路の有意性とか今後の鳥取県の発展という部分も含めまして、支援を延長させていただきたいというものでございます。
 見直す点でございますけれども、就航5年目まで、いわゆる平成26年の6月末までは今までどおり1航次につき150万円を限度に運航経費の10分の1を支援させていただきたいと思いますけれども、6年度以降につきましては自立的な運航に移行していくという意味合いも含めまして、境港-東海の運航経費のうち固定的経費の部分に限って、その10分の1を100万円を限度に低減をさせていただいて支援を続けたいと考えております。
 次に、78ページをお願いをいたします。環日本海圏の物流円滑化推進事業でございます。環日本海定期貨客船航路はフェリー・RORO船ということで非常に有利な運搬手段でございますので、この航路を利用しまして中ロ国境とかシベリア鉄道との接続とか、そういうトライアル輸送をやる者に対して委託をしまして、その成果等を取りまとめて実用化に結びつけるものでございます。それとあと、中国東北地方とかロシアのほうからの輸入貨物に対する助成、荷主企業に対する助成という事業の内容でございます。
 次に、79ページをお願いをいたします。GTIとっとりフォーラム推進事業でございます。GTI大図們江開発計画の北東アジア地方協力委員会を本県において開催するための経費でございます。あわせて、地域開発フォーラムを開催をしたいと思います。
 GTIの中では輸送回廊の物流の円滑化ということが大きなテーマになっていますので、鳥取県としましても、DBS航路を活用したGTI地域と日本を結ぶ物流の円滑化というところで大いにPRをする場にしていきたいと思っております。
 フォーラムでは、民間分野から講師を招いて環日本海圏の経済交流に関する講演でございますとか、関係者のパネルディスカッション等もあわせて行うことによって、県民参加のもとで進めていきたいと思っております。
 次に、80ページをお願いをいたします。鳥取県東南アジアビューローの設置運営事業でございます。昨年の11月にタイのバンコクに鳥取県の拠点としまして東南アジアビューローを開設しました。製造業関係の受注拡大とか観光客の誘致、あるいは販路拡大、情報発信等を目的としております。早速観光関係者の招致でございますとか、それからタイ工業省の方の訪問とかいろいろと活動をしているところでございますけれども、これについて来年度も引き続き当運営をお願いをしたいということでございます。
 なお、来年度の運営事業者でございますけれども、現在、一般社団の貿易アドバイザー協会に委託をしております。3月末に実績評価を1度やりたいと思いますけれども、基本的には円滑に業務をやっていただいていますので、この委託先に引き続き委託をするという方向で、実績を確認した上で契約を行いたいと考えております。
 続きまして、81ページでございます。北東アジア地方政府国際交流・協力地方政府サミットでございます。26年度はモンゴル中央県においてサミットが開催されます。これに関連して開催されます経済協議会に参加するための経費でございます。
 82ページをお願いします。アジア地域経済交流推進事業でございます。韓国、ロシア、中国を初め、東南アジア、あるいはその他の地域との経済交流を進展させるために、訪問団の受け入れや派遣、あるいは商談会への参加、航路運航に関する協議会の開催など、それらに対して機動的に対応するための予算でございます。
 続きまして、83ページをお願いをいたします。とっとり国際ビジネスセンター運営事業でございます。現在、境に窓口を一元化しておりますけれども、鳥取県産業振興機構のとっとり国際ビジネスセンターが行う鳥取県内の企業の貿易支援等に関する必要な経費でございます。
 26年度は主にはものづくり系のマッチングというところに力を入れていこうということで、上海とか台北において、そのものづくりのマッチングに関する商談会等の取り組みを強化していきたいと思います。それからまた、中国語スタッフをちょっと1名追加をしまして、中国東北部とか中国とのものづくり系も含めたところでのビジネス展開を支援するところに重点を置いていきたいと考えております。
 次に、84ページをお願いをいたします。ロシアビジネスサポート体制強化事業でございます。ウラジオストクにビジネスサポートセンターを置きまして、県内企業の貿易等の支援をしているところでございますけれども、それにより加工食品等の販路拡大という部分では成果も上がっております。今後、多様な産業分野へのいわゆる範囲を拡大していって、県内企業と経済的な結びつきを強めていこうということで、少し見直しをさせていただきたいと思っています。
 内容につきましては、まず沿海地方とのネットワークを構築していくということで、人脈とか、それから連携会議を開催をすることによりまして、いろいろなプロジェクトが沿海地方で進んでいますので、そのプロジェクトにもかかわっていくことができないかというあたりを検討してまいりたいと思っております。
 そのプロジェクトのいわゆる結び役ということで、ロシアビジネス専門マネジャーというものを県庁の中に配置をしまして、鳥取県と現地を行き来していただいて、いろいろな連携を図っていきたいと思っています。なお、ウラジオストクのビジネスサポートセンターにつきましては、若干1名ほど体制を絞りましてスリム化したいと考えております。
 次に、85ページをお願いをいたします。貿易支援体制整備事業、これはジェトロの負担金でございます。ジェトロのセンターが鳥取市にセンターがございますけれども、ジェトロの海外ネットワークやノウハウを活用して鳥取県内の企業の海外ビジネスを支援する事業に対する負担でございます。県の負担につきましては、項目としましては管理費と地方事業費ということになりますけれども、県が80%、残り20%は4市が負担するというような仕組みになっております。
 26年度は特にこの地方事業費のところですね、2番の地方事業費のところをごらんいただきたいのですけれども、県内企業の貿易実態調査とか、そういうことも取り組んでいただきたいと考えているところでございます。
 86ページをお願いをいたします。海外における販路拡大拠点支援事業でございます。これは県内にも先行的に海外に出かけていっていろいろなビジネス展開をされていらっしゃる企業がありますので、そういう企業に引っ張っていただいて、その他の企業の方も販路を拡大していただくということを支援する事業でございます。
 まず、海外でのショップの整備に関するハード事業の補助金、それから、その拠点でもって物を売るための輸出手続に対する支援、それから三社以上が集まって海外で商談会をやる、物産展に参加をするというものに対する支援でございます。
 続きましては、87ページをお願いをいたします。境港の利用促進事業でございます。これは境港の貿易振興会が行いますポートセールスとか荷主企業に対するインセンティブと助成について予算化をするものでございます。
 境港の利用促進事業につきましては、新規荷主への助成、あるいは昨年に比べて利用拡大をした企業への助成、あるいは小口貨物で輸送する事業者、荷主への助成という内容と、それから環日本海航路を使って輸送をされる企業に対する陸送の助成でございます。
 あと、貿易振興会の補助金につきましては、これは貿易振興会の活動に関する経費でございまして、島根県と境港市と鳥取県、それから会員の会費収入で賄っておりまして、鳥取県の負担分として560万円余でございます。
 あわせて、境から東南アジアに結ぶ輸送ルートの実証を行う事業についても予算計上させていただいております。
 次に、88ページをお願いをいたします。境港の大量貨物誘致促進支援事業でございます。これにつきましては、境港の定期航路を新たに利用する荷主、あるいは他港から振りかえる荷主について3年間、1TEU当たり20フィートコンテナ1本当たり1万5,000円を助成するものでございます。26年度の予算につきましては、既認定事業者分として1,450万円、新規認定事業者分として150万円の予算計上をさせていただいております。
 次に、89ページをお願いをいたします。企業立地認定事業者貨物誘致支援事業でございます。これは企業立地を促進するためのインセンティブとして、企業誘致ですね、それと境港の利用促進を2つあわせて実現したいという、そういう目的を持った制度でございます。
 今のところ1件見込みがあるのですが、多分平成26年度の補助金の支出になるということが要請されておりますので、この制度につきましては来年の予算として250万円を計上させていただいています。
 ちょっと前後しましたけれども、これは立地が実現した企業について境港を利用していただいた場合に2年間、1TEU当たり2万5,000円を1,000TEUに達するまで助成するというものでございます。基本的には企業立地を推進するための、いわゆる事業ということになります。
 90ページをお願いをいたします。境港の輸出入拠点化支援事業でございます。これは境港の機能強化をするために、その機能強化に資する施設整備とかソフト事業をやるような、そういう企業に対する支援でございます。
 ソフト事業と、それからハード事業、雇用拡大支援事業という3つになっております。平成26年度につきましては、ソフト事業1件分の200万円と、それから既に山陰トリニティーセンターということでヤマトパッキングサービスが米子市で今業務を行っていますけれども、この運営費、あるいは人件費に関する経費としまして1,750万円を計上させていただいているものでございます。

●島田経済産業総室経営支援室長
 では、91ページをごらんください。商業振興費でございます。これは商業振興費関係の標準事務費が大半でございますけれども、それ以外は大規模小売店舗の審議会の開催経費でありますとか、中心市街地活性化協議会の参画、あるいは商店街振興組合等の補助金、青年経済団体等の加入に要する経費でございます。
 92ページをお願いいたします。小規模事業者等経営支援交付金でございます。当該交付金は商工会、商工会連合会及び商工会議所の経営支援活動のための人件費と活動費を助成するものでございます。昨年同様、商工会、商工会連合会につきましては115名の人員措置、商工会議所につきましても前年同様35名の人員措置を行うものでございます。マイナスの17万6,000円は標準事務費を商業振興費にまとめたものでございます。
 93ページをお願いいたします。中小企業連携組織支援交付金でございます。これは中小企業団体中央会が行う中小企業の組合設立、あるいは運営資金、企業間連携の支援に要する経費でございます。これも人件費、事業費を助成するものでございます。昨年同様、引き続き14名の人件費の支援を行う予定になっております。
 94ページをお願いいたします。まちなか振興ビジネス活性化支援事業でございます。昨年度同様の計上をしております。まちなか振興のために実施する地域課題の解決に資する事業に対して支援を行うものでございます。不足業種、業態の誘致等の出店促進でありますとか、商店街が行うテナントミックス事業、あるいはアーケード改修等の支援を行うものでございます。
 95ページをお願いいたします。とっとり支援企業ネットワーク連携強化事業でございます。これにつきましては昨年同様、事業内容を書いておりますけれども、経営再生サポートセンターの引き続きの設置、外部専門家との連携強化、専門家等の派遣ですね。あと、3番目の事務費、ネットワーク連携強化に係る事務費ということでございまして、マイナスが立っているのは、3番目のネットワーク連携強化事業の事務費部分を実績見込みに応じて減をしたものでございます。
 96ページをお願いいたします。これは経済対策で既にお願いしているものの引き続きでございます。経営力強化緊急支援事業でございます。マイナスが立っていますのは、事業内容のところの需要創出等推進事業のところで3,000万円が1,500万円になっておりますけれども、これは商工団体が2年目の事業ということでございまして、その実績見込みに合わせて減を行ったものでございますし、3番目の企業経営力強化支援事業、これもマイナスが立っておりますけれども、これも2年目の事業ということで、商工団体の実績見込みに合わせて減を行っているものでございます。
 済みません、ちょっと上に上がりますが、職員の配置につきましては、経済対策で7名の増援をお願いしていますけれども、当初では、それとは別に6名の相談体制の充実ということで計上いたしております。よろしくお願いいたします。
 97ページをお願いいたします。これも経済対策の引き続きの事業でございまして、1,700万円の予算をお願いしております。
 主な事業内容のところでございますけれども、消費喚起型3件600万円、調査検討型2件600万円、事業改善型2件500万円。500万円としましたのは、執行率の2分の1を見込んで500万円としております。これにつきましては、消費喚起型、調査検討型につきましては169ページに債務負担行為で、附帯行為ということで27年度の債務負担行為をお願いしておりますし、事業改善型につきましては24カ月の2年間の事業ということで、27年度、28年度の債務負担行為をお願いしているところでございます。
 98ページをお願いいたします。中四国ブロック商工会女性部交流会開催補助金でございます。これは25年度終了に伴いましてゼロになっております。
 レディース中央会全国フォーラム開催費補助金につきましても、25年度事業終了によりゼロになっております。
 まちなかビジネス創出支援事業につきましては、モデル事業として22年度から25年度に行いましたけれども、モデル事業として終了いたしまして、現在まちなか振興ビジネス活性化支援事業へ引き継がれております。
 99ページをお願いいたします。これも経済対策の引き続きでございます。企業自立サポート事業でございます。マイナスが立っておりますのは、新規分につきましては増額予算になっておりますけれども、継続分、過去分につきまして繰り上げ償還、借りかえ等によって予算額は減になっているものでございます。
 事業内容につきましては、既に経済対策で説明したとおりでございます。損失補償につきましては、(2)の円滑なニューマネーというところで県の損失補償も設定をしておりますけれども、過去の損失補償分、あるいは26年度新たに行う損失補償分につきましては、170ページから187ページにつきまして債務負担行為の設定を事業ごとに、資金ごとに掲げておりますので、ごらんいただけたらと思います。
 101ページをお願いいたします。信用保証料負担軽減補助金でございます。これにつきましても、経済対策の引き続きでございます。設備投入に伴う業態転換、戦略的推進分野への進出、商圏拡大、規制強化への対応、あるいは創業、消費税、小規模事業者への信用保証料の補助を、さらなる保証料軽減を図るものでございます。
 102ページをお願いいたします。信用保証協会出捐金でございます。これにつきましては、平成17年度以前に保証承諾をされた経営安定関連保証、国のオール保証制度の代位弁済にかかわる保証協会のリスク負担分の2分の1相当額を出捐するものでございます。200万円の予算をお願いしております。
 103ページをお願いいたします。金融対策費でございます。これにつきましては、貸金業の登録、監督、割賦販売事業者の監督等に要する事務費、あるいは制度金融の事務費に関する経費でございます。前年度と同額をお願いしております。
 その103ページの下、中小企業ハイテク設備対応資金貸付事業でございます。これにつきましては、過去にリース事業を行っていたものにつきまして既存債券がいずれも完済となったために予算計上はゼロとなっております。
 104ページをお願いいたします。鳥取県中小企業近代化資金助成事業特別会計への繰出金でございます。これにつきましては、特別会計を設けまして、高度化資金の貸し付けや債権回収等の事務費等をお願いしておりますけれども、それにかかわる特別会計に繰り出しに要する経費でございます。
 これにつきましては、済みません、ページが飛びます。特別会計の予算をちょっと見ていただきますと、193ページをごらんいただけますでしょうか。一般会計から繰り出したものを財源といたしまして、主な事業内容のところを見ていただきますと、中小企業高度化資金の貸し付け事業ということで、来年度は中国ガス事業協同組合さんが耐震性、あるいは耐久性の高いガス管への取りかえ事業ということでの貸し付けを予定しております。
 下の貸付運営費につきましては、サービサー、債権管理のために要する経費をお願いしております。
 済みません、もとに返っていただきまして104ページ、小規模企業者等設備貸与事業に関する損失補償ということでございます。リース事業をやっていた債権先に未収債権がないということで来年度見込めるため、来年度の損失補償を見込んでないものでゼロということでお願いしております。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑を求めます。

○前田委員
 75ページのトラック協会、これは法律になったのですか、びっくりしました。これは民主党政権ですね。それだけ言いたい。
 77ページ、これ江原道は補助をしていますか。
 1つずついこうか、ではこの江原道についてお願いします。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 江原道側の補助は4年までで終わりましたので、昨年の6月末で終わっております。
 ただ、公費のいわゆる減免とか、東海港に係る経費の減免とかについては引き続き行っております。

○前田委員
 鳥取県側の負担金を決める際に、江原道とは話していないのですか。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 協議はしております。そもそも江原道側が1航次当たり1万ドルの支援をするという話がもともと就航前からありまして、そのあたりと連携をとって支援をしようということで就航をしたわけなのですけれども、江原道は条例で、いわゆる支援期間を区切っております。それ以上の支援が今できない状態でございますけれども、県は、いわゆる境港への継続した寄港というところを鑑みて予算をお願いをしているところでございます。

○前田委員
 経済効果はあるのですか、鳥取県のみがやるという大義名分はあるのですか。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 まず、旅客を一つ見ますと、大体1万2,000人ぐらい韓国人観光客が来て、1泊2日の旅行商品です。内地に1泊しています。大体JNTOとかの試算でいきますと、旅行消費が1万円ちょっとという平均になっていますので、大体で文化観光局が調査をしたら、それを少し上回るぐらいの支出をしていました。そうしますと、経済波及効果が大体2億円程度はあるということを試算しております。
 あと、物流についても、ちょっと明確な試算の仕方というのがないのですけれども、いわゆる生産したものを輸送するという前提で考えれば、当初、就航のときに試算しておりましたのが年間大体20億円程度はあるであろうと見ております。

○前田委員
 後からでいいので、その乗客ではないのですよ、鳥取県の生産物が、農産物から工業製品からいろいろ、その韓国に輸出できることによって地域経済が活性化するのだよというのが主だったです。旅客は従だと思うのです、その主のほうはどうなっているのですかと聞きたいのです。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 金額的には、明確には現在の就航後のものははじいておりませんけれども、例えば県内の製造業の方が、いわゆる輸入コストを削減をして調達できたとか、それから輸出コストを削減して輸出できたというケースも今出てきています。それから、韓国だけではなくて、ロシアへのいわゆる販路拡大ということで、加工食品を中心にして販路をかなり拡大をしております。それから、いわゆる間接的な効果かもしれませんけれども、クルーズ船がたくさん来るようになったりとか、それから港湾の整備にも重要な航路になっているというところもありますので、いろいろな波及効果があると考えております。

○前田委員
 最後にしますけれども、江原道と協調してやられたらどうですか、それだけ言っておきます。

○市谷委員
 では今のに関連して、77ページの環日本海航路の関係ですけれども、ちょっと私も江原道の支援をやめたのだと思いまして、それなら鳥取もやめるべきだと思いましたし、加えて、鳥取県の場合は初動支援ということで始めたのに、今度は安定化支援ということで名目を変えて、結局この税金投入を続けるということは非常に節度のない話だと思うので、これはよろしくないと思います。
 それで、その定着安定化支援ということで名目を変えたのですけれども、では何をもって定着安定化と言うのか、その考えはどういうところに置かれるのですか。要するに、定着安定化だといえば、いつまでもずっと財政支援をするということになってしまうので、その目安はどのように考えておられるのか教えてください。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 まず、航路が運航されることによっていろんな波及効果が出てくるということで、インフラ的な支援であるというふうに前提として考えております。
 いつまで支援をするかということでございますけれども、基本的には運航会社の、いわゆる経営状況とかというのも確認をしておりまして、2013年の暫定集計では大体4億円程度、ちょっと赤字だという話を暫定で聞いております。ですから、境港に寄港しながらこの事業が安定的に継続をされるというところまで、いろいろな貨物とかの発掘も含めて、いわゆる定着化をしていくと、この航路が継続されるのだということを安心できるところですね、いわゆる赤字がなくなっていく、そういうところをやはりめどにしていくということだと思うのですけれども。

○市谷委員
 その赤字がなくなるまで一企業を支援するというのは異常だと思います。県内企業で赤字がなくなるまで支援している企業があるのでしょうか。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 企業としてはそうなのですけれども、やはり企業がサービスするものがそういういろんな人が使えるものであると、観光客も来るし、それから物流も担えると、境港には大変重要なものであるというところで、やはりその航路を継続的に維持していくというところを重点に置いて支援をやりたいと考えております。

○市谷委員
 終わりにしますけれども、当初3年間で赤字を回復すると、黒字化だと言いながら、それができなかったということで、こんなにずるずると。では、結局赤字がなくなるまでやるなどという理屈は、成り立たないと思います。私はもうやめるべきだと思います。
 次に、48ページのコンテンツビジネス支援事業で、さっきもちょっと同じようなコンテンツビジネスの関係がありましたけれども、その海外展開というのが今回新たに加わるということで、これはちょっとどういう見通しがあるのか、見通しがあってこれ事業を立てておられるのか教えていただきたいのと、それから、(3)でコンテンツ産業コーディネート事業というのがあって、山陰コンテンツビジネスパーク協議会が、何か事業を受けてやっておられるようですけれども、成果がどのように出ているのか教えていただきたいです。
 加えて、このコンテンツビジネスパーク協議会というのは秋葉原にも、いわゆる漫画のアンテナショップみたいなのをつくってやっておられますけれども、こちらの成果は今どうなっているのでしょうか。こういう業者が自分で委託を受けていろいろ販路拡大のコーディネートをしながらみずからも秋葉原でやっているわけですよね、自分で自分を支援するようなものだと思いますけれども、成果のほどがどんなでしょうか。
 アルファビルのことも、ここにるる書かれていますけれども、こちらのアルファビルもどういう成果が出ているのか、かなり国のお金もつぎ込んで設備投資もしましたけれども、確認をさせてください。

●西村経済産業総室産業振興室長
 コンテンツビジネス関係の事業でございますが、まず最初にコンテンツビジネスチャレンジ補助金、海外展開型でございますが、これは正直申し上げて今時点で具体の動きを踏まえたものではございません。ただ、左の国内展開型もあの事業者さんで、公募をされた事業者の中で、やっぱり東南アジアとか、ああいった市場に打って出たいけれどもというような御要望がありまして、そのあたりについて事業化を1件ぐらいは想定したものを予算化させていただいたという考え方でございます。
 次に、コンテンツ産業コーディネート事業でございますが、これちょっと言いわけがましくなるのですが、実は予算の事業立ての関係で、西部総合事務所から移管して事業統一をいたしたものでございます。これにつきましてはコンテンツの委託事業でございますが、これは県内事業者に対してコンテンツビジネスへ算入へのコンサルティング、それから県外へのそういった大手の事業者とのビジネスマッチング、そういったものの活動を行っておるものでございます。実際には昨年の12月あたりにもビジネスマッチングの説明会等を実施いたしまして、スマホアプリのキャラクター関係のビジネスについての、そういったマッチングの場を設けた、それから今月でございますが、大手企業でありますグーグルとかとクリエーターとのビジネスマッチングを実施する計画、そういった状況でございます。
 あと、アルファビルの関係なのでございますけれども、こちらは、島田経営支援室長から補足させます。

●島田経済産業総室経営支援室長
 所管が商店街の振興で、実は国の補助金とおっしゃったのは経済産業省の補助金だと思うのですけれども、こちらは、コンテンツ振興のための補助金ではございませんでして、空き店舗対策的な意味での補助金ということです。アルファビルを改修することによって入居者がふえるということで、実際に入居者数がふえて、あちらの人通りがふえたりだとか、空き店舗がへっただとか、そういったことを目安にして補助をする支援でございまして、そういう意味での成果が上がったということです。米子市も統計をとっておりますけれども、空き店舗数が減ったというような評価を米子市から伺っております。ですから、コンテンツ関係での支援ではないということでございます。

◎興治委員長
 わかりました。

○市谷委員
 それと、秋葉原の。

◎興治委員長
 秋葉原の成果。

●西村経済産業総室産業振興室長
 済みません、ちょっと今、その秋葉原の活動状況を私で持ち合わせていませんので、後ほどの対応にさせていただければと思います。

○市谷委員
 それで、ちょっとこの漫画関係というか、コンテンツと名乗られていますけれども、ここは所管が違いますけれども、まんが博の関係も補助金の活用などが非常にずさんであったということがあったり、今言いました幾つかの事業は大体同じような方がやっておられて、余りいい表現ではないかもしれませんけれども、幾つも補助金を受けて、本当にこれ成果が出るのかと。今伺っても、説明会だとか、そういうマッチングの場をつくったと言いますけれども、お金が本当にたくさん流れていますけれども、県内産業の向上にどれだけ役立っているのかと。しかも、これ本当に失敗したらどうするのかと私は思っておりまして、これは大変危険だということを指摘しておきたいと思いますし、内容についてチェックされるべきだと思います。
 続けていいでしょうか。

◎興治委員長
 はい、どうぞ。

○市谷委員
 78ページの環日本海物流円滑化推進事業ですけれども、(1)と(2)の支援事業、これは事業を始めてから何件の成果があったのかというのを両方教えてください。
 80ページの東南アジアビューローの設置運営事業ですけれども、これは立ち上がってまだ間もないわけですけれども、成果の中で富有柿だとかあたご梨だとか農産品が書いてありますけれども、主は、でも産業関係というか業者関係だったと思うのです。だから、その辺の見通しが、本当これ、きちんとビジネスマッチングできるような見通しが出てきているのかどうか確認させてください。
 84ページのロシアビジネスサポート体制強化事業ですけれども、なかなかこのウラジオストクのビジネスサポートセンターというのが成果が出ないということで、そのあり方についてが再検討されて、ロシア側のビジネスサポートセンターは廃止をすると、今回新たにマネジャーを配置するということなのですけれども、そもそも今までのロシアのビジネスサポートセンターの成果が出なかった理由というのはどのように総括されているのでしょうか。私は本当にこのロシアとのビジネスというのは非常に困難な点がいろいろあると思っていまして、どこが受けても難しいだろうと思っているのです。だから、今までのうまくいかなかったことについてどのように総括しておられるのか、今度商工労働部に専門家のマネジャーを置くということで、どう克服されるのか確認をさせてください。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 78ページの実績でございますが、トライアル輸送につきましては中ロ国境ルートが4件、それからシベリアルートが1件、それから韓国、中国を結びます渤海ルートが3件の今までの実績がございます。
 また、輸出入促進支援事業でございますけれども、これにつきましては、一応制度を導入をしまして貨物の誘致を図ろうとしておりますけれども、今のところ実績はありません。
 80ページでございます。いわゆる製造業とかの部分についてもというお話だと思うのですけれども、1月にタイの工業省も鳥取県を訪問をされました。その中で中小企業の連携とかということが具体的に議論をされておりますし、それから鳥取県をごらんになって、鳥取県の企業からいろいろと技術とかを学んだりというところがあるというような話もあります。確かに現地の需要をとっていくということは、そう簡単ではないとは思いますけれども、そのあたり、全然人材育成とかという部分も含めて脈がないわけではないと思いますので、必要な取り組みであると考えております。
 あと、84ページのビジネスサポートセンターなのですけれども、ウラジオのサポートセンター自体は効果がなかったというわけではなくて、いわゆる鳥取県の知名度は非常に上がっていまして、昨年、議会も訪問されたと思いますけれども、認知度はかなり上がりました。東京と同じぐらい有名だということになっています。
 食品関係の販路では、今実際に5社の商品がウラジオストクのスーパーで売られているというようなことで、販路拡大は進んできております。そういう意味で、ウラジオのサポートセンターというのは効果があったのですけれども、ただ、もう少し分野をもっと広げていく必要があるのではないかと、それ以外の分野ですね。ちょうど今、沿海地方もいろんなプロジェクトの予定があります。そういう中で、体制を見直す必要があるのではないかというのが今回の予算でございます。
 それで、ビジネスセンター自体はやめるのではなくて、いわゆる規模を縮小して継続をさせていただくということです。ただ、今までの経緯で、やはりある程度公共、官もかかわっていろいろな信用のある企業さんとかとつき合いながら、そのプロジェクトにかかわっていくということが必要であろうという判断のもとに、県にそういう専門マネジャーを配置をしたり、それから沿海地方とのネットワーク会議ということも仕掛けまして、いわゆる県内企業のいろんな産業活動とか、例えば資材を送ったりというところに食い込んでいけるような、そういうところを行政としても支援をしていこうということで見直しをさせていただきましたのが26年度の予算案でございます。

○砂場委員
 まず、その東南アジア、タイの分ですけれども、タイは今、内情がよくないではないですか、内政が、その影響というのはあるのかどうか。
 タイの分と、それからロシアに設ける事務所ですけれども、この事務所ができたことで、幾つか上げている、経済的に実際どれくらいの商いができたか、件数、金額ベースで。そして、5年でもいいですよ、3年でもいいですけれども、そちらでお持ちだと思うので、将来的にこのようにしていくだろうと、どれくらいの商いができそうなのかということを教えてほしいです。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 どれぐらいの商いかということについては、ちょっと金額までは試算はしていないのですけれども、例えばウラジオストクで物が売れたのがどれぐらい売れたかとかいうことがあろうかと思いますけれども、そのあたりはちょっと確認をしてみたいと思います。
 タイの政情不安でございますけれども、ちょっとまたけさ、いろんな報道があったりはしておりますけれども、基本的には製造業とかが立地している郊外は安定をしているということもありますし、それからタイへの観光客というのは減っていると聞いていますけれども、タイからのアウトバウンドということについてはそんなに影響がないと、サービス業については市街地中心の店舗等が少し時間を早く切り上げているというようなことがあるという程度で、そんなに大きく今のところ、タイに拠点を設けたことによってリスクができているという、そういう認識はしておりません。
 実際にタイでの商いについては、まずはやはり観光とかという部分も重要な要素だと思いますので、タイの観光協会の会長さんが見えて、今度チャーター便をやろうとかという話にもなっていますし、それから米子空港と成田を結ぶというような話もありますので、そのあたりも含めて、今後そういう効果が出てくるものと思っております。

○砂場委員
 いいですか、大事なのはやっぱりある程度数字を押さえながらやっていくことなので、今回だとお金を使うわけではないですか。市谷委員も言われていたけれども、例えば1,000万円使って、その10倍だとか20倍の経済効果があるのだったら誰も反対はしないわけです。ところが、投資効果だけの経済効果がなければ誰もやめたほうがいいだろうと判断ができるのだけれども、やはりそこは政策決定するときには毎年毎年いろんな方法でどれくらいの経済効果があるのか、認知度がどれくらい上がったのかを可視化することが大事だと思うのです。
 もう一つ大事なのは長期戦略で、5年間なら5年間でこれくらい経済効果を生んで、これくらいの認知度を上げるのだというような目標値を持ってやらないと、ずるずるずるずる税金を使って、その評価もできないということになるので、やはり一つは計画性と、それと可視化をしながら評価をしていくというのが大事だと思うんですけれども、そういう発想にはなりませんか。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 いわゆるそこのあたり、もっともだと思いますので、そういうことを少し整理をしてみたいと思います。

◎興治委員長
 では、ちょうど12時になるので、ここで休憩をしてもいいですか。

○市谷委員
 今の件の続きだけ。

◎興治委員長
 今の件だけ。では、ちょっと待ってください、今の件だけ。

○市谷委員
 さっきのウラジオストクですけれども、ビジネスサポートセンター。これは今まで私も決算でいろいろデータもとらせてもらいましたけれども、はっきり言って成果が出ないのですよ、宣伝したとかそんな話で。だから、経済効果を狙ってやっているのに、知名度が上がったというのは、これは成果とは言えないと思います。
 今度は官がかかわることによってと、県がかかわることによって成果が出やすくなるのだみたいな話で県にマネジャーを置くと言うけれども、官がかかわるというのはどのようにかかわるつもりなのか説明していただきたいです。
 78ページにちょっと戻りますけれども、環日本海の物流です。これトライアル輸送はやったけれども、実際に事業化になっていないということだと思います。これはもともと無理があるものだと私は思います。それは意見として言わせてもらいます。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 まず、ロシアでございますけれども、官がかかわるところなのですけれども、今までいろんなビジネスをやろうとしても、やはり相手方が本当に信頼できる人かというところが、一応県内企業の人とかにもいろいろ聞いてみるのですけれども、本当にうまくいくのかというところがあっています。それから、いわゆる官主導でいろんなプロジェクトが今後進むというところもありますので、大統領とかもかなり力を入れると言っています。そういう中で情報をとったりとか、それから信頼のできる人、企業を紹介していただいたりというところで、少し官がかかわることによって、向こうの連邦政府とか沿海地方政府と連携をすることによって、少し安心ができるようなビジネスが実現できるのではないかという、そういう思いです。
 知名度とかについては、例えば、実際に鳥取大学では医療関係の技術交流も始まりました。そういう観光とかも含めて、いわゆるこれからも効果が望めると思います。その橋渡しもウラジオのサポートセンターがやっておりますので、いわゆる貨物だけではなくて、これから交流を通じた医療交流への進展とかというところでも効果が見込めるというふうに考えております。
 トライアル輸送の件でございますけれども、渤海ルートですね、いわゆる韓国を陸送して、またフェリーに積んで中国へ行くということについては、これはいわゆるコスト削減とかができて、実際にもう実用化がされています。ですから、これはもう効果が出ていると思います。
 中ロ国境を越えるというところの話を多分されていると思うのですけれども、これについては来年度、GTIの会議を開催させていただくことを提案をさせていただいていますけれども、やはり国のいわゆる制度が変わっていかないとなかなかできないところがありますので、地方政府とかとも連携をしながらGTIの枠組みを活用をして、その中ロ間でかかっている煩雑な手続、通過の手続とかいろいろな通過の手続の差異みたいなものを埋めていくような、そういうところを目指しております。それで、物量がふえていくと、いわゆるコストも下がってきて商業ベースに乗っていくのだろうと思っていますので、そういうビジョンを持ってやっているところでございます。

◎興治委員長
 では、いいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、45分再開でいいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、休憩いたします。

午後0時05分 休憩
午後0時47分 再開

◎興治委員長
 再開いたします。

○銀杏委員
 2点です。41ページの建設業多角化経営支援事業、だんだんこの事業自体が必要なくなってきているのではないかと思っておりまして、そのほかの業種に対しての支援が多角化なり異業種算入の支援が必要ではないかという話をさせてもらいました。41ページの補助金はなくなっていくということでよろしいのですが、しっかりとアドバイザーの設置事業自体は続いております。一方、49ページの製造業新分野展開緊急支援事業については、こうしたアドバイスするような事業がありませんが、どうしてされないのですか。

●西村経済産業総室産業振興室長
 ありがとうございます。
 まず、建設業の関係なのでございますけれども、アドバイザーの設置は継続しております。実は建設業の新分野だけではなくして、他業種のアドバイザリーも行っている現状がございます。それで、製造業新分野とかほかの補助事業も含めてなのですけれども、そういったコーディネート機能もやってもらうという前提で今活動していただいておるという状況はございます。

○銀杏委員
 いやいや、そうではなくて、なぜその必要性が少なくなってきた建設業では続けながら、そのほかの製造業の分野についてはアドバイスする事業をなぜ設けないのですかということを聞いているのです。

●西村経済産業総室産業振興室長
 建設業につきましては、今状況は大分変わってきて、そういった新分野の進出というニーズがちょっと低下している状況はございますが、引き続きやはり公共事業依存型体質という状況は変わりませんので、やはりそのあたりのてこ入れは必要なのではないかという問題意識を持っております。
 ほかの業種につきましては、商工団体、それから県の産業振興機構で補助事業の活用も見据えた、そういった企業支援、そういった取り組みを展開いたしているものと考えております。そういったスキームだと考えております。

○銀杏委員
 そのあたりをはっきりしてください。どういう事業があって、どのくらいの支援が具体的にそうした商工団体等からあるのかということも聞かずに、はい、わかりましたとはちょっと言えません。必要ならば、今回だめでも、また検討していただきたいということです。
 もう一つ、少し大まかな話になって済みません。環日本海定期貨客船航路で、特にウラジオ等について議論があったのですが、これはこの航路が継続するのかしないのかといった観点で、この活用について国へのアクションというのは起こされていますか。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 航路でどういうような物が運ばれているかとか、それからGTIの取り組みも含めて、年末に経済産業省とか国土交通省、外務省とかを全部回りました。そういうことで県の取り組みを理解していただくとともに、そのGTIに対しても周知をすることと協力をお願いをしたという経過です。

○銀杏委員
 私も去年ですね、ロシアを訪問して現地を見て、ロシア側の力の入れようというのは相当なものがあるということと、最近の首脳同士の会談も頻繁に行われておりますし、あと資源を日本に輸入していこうという動きもある中で、国が動き出せばこうした境港を起点とした貨客船航路は無視されて、一気に新たな航路の設置であるとか、国主導で進むような心配も実はありまして、だからうまいぐあいに乗っていかないといけないと思っているのです。ということで、昨年の末に行かれたということでありましたけれども、そうした観点もよくよく頭に入れていただいて、今は船は鳥取の境港しかないと、唯一だと言っておりますけれども、どうなるかわかりません。そうしたことで、これは意見と要望ですけれども、ぜひ国に対しても力を入れて発信をしていただきたいと思います。

○砂場委員
 41ページの建設業多角化についてですけれども、実際商工労働部に教えてもらった成功例を見に行かせていただいたのが2件ありました。1つは建築業が農業でお花をつくっているというところに行かせてもらったのと、もう一つは、だしをつくっているところに行かせていただきました。300万円を使って非常にありがたかったという話は聞いたのですけれども、それが今度なくなって、2つ、経営革新の支援事業と中小企業の調査研究事業になるわけですけれども、そうすると、多分経営革新の場合には経営革新計画を立てて、その認可をとらないと補助制度対象にはなりませんし、もう一つの中小企業の調査研究になりますと、開発リスクが高くて高度な技術が関係しないと助成対象になりません。そうすると、成功事例として教えてもらった2カ所は、多分該当となるには経営革新計画をつくらなければいけない形になってしまって、ハードルが高くなるのではないかと思うのですけれども、大丈夫ですか。

●西村経済産業総室産業振興室長
 御指摘の件でございますが、経営革新は当然そういったトータルの計画策定を前提としたもので、そのあたりの要件が必要になってくるのは事実でございます。
 もう一つ、中小企業調査研究開発支援事業でございますが、これにつきましては、この開発リスクという言葉がちょっとひっかかる部分はあるかもしれませんが、やはり新しい分野に取り組むということで、そのあたりの後支えが必要だというような観点で拾っていけるものというふうに考えておりますので、運用に当たりまして、余りこの門戸を狭くするという発想は持っておりません。そのように御理解いただければと思います。

○内田(隆)副委員長
 経営革新の続きなのですけれども、この県版経営革新は非常に評判がよい事業で、トライされる業者さんがたくさんいるから新たに300万円のフレームをつくられたと思うのです。そのフレーム自体もやはり中小企業さんは早いですから、もう大分周知が進んでいますし、それに対して、多分、今度は商工会議所経由になりますから、月に2回なので担当者さんが非常にタイトなスケジュールで上げてきます。そのあたりの支援をしっかりしていただきたいという要望をしておきます。300万円のフレーム枠ですけれども、予算規模から言ったら、募集がやはり夏とか秋にはなるようなフレーム枠です。それは、やはりいっぱいになった時点で補正を考えてください。よろしくお願いします。後半の補正は絶対お願いします。
 次、57ページ、これは良品計画がすごく有名ですよね。良品計画で奥さん、主婦のアイデアを入れて雑巾を切ったりして商品開発につながっていくという非常にいいものなのですけれども、普通このケースというのですか、このケースは自社でやって、自社が商品開発につなげていくというのか、あるいはコンサルに委託して自社1社を応援するスキームでやります。でも、この場合、サイトを構築して広く募集している、いっぱい商品をトライアウトしてくださいという形になると思うのですけれども、管理をするのが非常に重要になると思うのです。
 僕、これは非常にいい取り組みだとは思うのですけれども、できれば公募プロポーザルではなくて産業振興機構が責任を持ってするべきだったのではないかと思うのです。商品開発とかの指導をしておられるわけですし、そういう能力がある職員さんがいっぱいいますから、これは委託に出されたらいいのではないですかというのが1点、ここをお願いします。

●西村経済産業総室産業振興室長
 競争型の商品開発支援の事業でございますが、県として今回少しモデル的にやってみたいという発想がございます。ウエブの管理につきましては、その委託の中でプロポーザルで選定された会社に当然やっていただくのですけれども、そのウエブの選考につきましても、やはりそのあたりのちょっと目ききのきく方に審査員に入っていただいて選びたいと思っていまして、まず、ウエブ自体のしっかりとした会社さんをちょっとグリップして今年度はやってみたいと思います。

○内田(隆)副委員長
 いい取り組みだし、サイトとして構築していくのはいいと思うのです。しっかりとしたサイトをつくられるというのは当たり前の話ですけれども、それをどうやって使っていくかです。今、県では、具体的な商品開発の、こう改良したほうがいいとかという具体的なアドバイスを商工労働部がされるわけです。そこは商工労働部の職員さんがやるよりも、産業振興機構さんがやられたほうがよいのではないかと思っての提案でした。
 済みません、続けて行きます。91ページ……。

○内田(隆)副委員長
 答えられますか。

●西村経済産業総室産業振興室長
 済みません。

○内田(隆)副委員長
 はい。

●西村経済産業総室産業振興室長
 少し説明不足でございました。この委託の中には、そのウエブなり商品開発についてのノウハウを持っている、そういった会社なのですけれども、応募された会社さんへ出向いてもらって会社の企画から販売戦略までをトータルコーディネートというかアドバイスしてもらうような、そういった考え方でおります。

○内田(隆)副委員長
 わかりました。

●岡村商工労働部長
 だから、機構でやればいい。

○内田(隆)副委員長
 そう、サイトだけを構築してもらって管理だけやってもらって、機構でしたらいいのではないですかという……。

●西村経済産業総室産業振興室長
 参考とさせてもらいます。

○内田(隆)副委員長
 そうしてください。
 済みません、91ページです。これはちょっと外れるのですけれども、大規模小売店のところについて言います。岡村商工労働部長、天満屋の賃貸契約が来年度までなのです。27年度以降はどうなるかわからないというのが状況です。これは必ず注視して、間に入ってください。
 岡山県知事とせっかくアンテナショップでかかわりを持つわけですから、まさか東京でしっかり握手を組んで米子から逃げるようなことはないと思いますけれども、フォローは……(発言する者あり)そうですね。そうならないようにフォローアップをするなり、今あそこ自体、しんまちさん、近代開発さんがもめている案件もあと2カ月くらいである程度の司法判断が出ると聞いていますから、やはりあそこがなくなると大きいですから、きちんと対応を考えてください。
 それと、どこで聞いたらいいかわからないので、クルーズとか海外商品販路拡大の中の一環だとは思うのですが、今回の税制改正大綱の税制要望の中で、地ビールとか地酒に対する免税措置が新しくできるというのは御存じですよね。地元の蔵元さんなどたくさんある中、クルーズで寄られたときに免税対応になるわけです。そうすると、かなりでかいですね。ここはどこで見ておられるのかというのを教えてください。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 文化観光局で、いわゆるどういうものについて、どういう仕組みで消費税を取らないようにするかということを今検討をされております。

○内田(隆)副委員長
 いいですか。
 消費税ではなく、免税です。関税です。関税の免税、要は免税点のワインとかウイスキーが免税になるように地酒も対象になるのです。デューティーフリーになる、これというのは大きいと思いますが、岡村商工労働部長いかがですか。

●岡村商工労働部長
 それはうちではなくて、さっき申し上げたように文化が所管で、幾つか複数の店舗を形成していこうという話を今考えていると聞いていますし、天満屋さんの話は注視して、岡山県というわけにはならないかもしれませんけれども、米子市とも話は聞いてみたいと思いますし、確かに米子市の中心市街地の中で非常に大事な施設ですので、話は聞いておきたいと思っています。

○市谷委員
 済みません、89ページと90ページの輸出の支援の関係ですけれども、これは何年かやられていますけれども、実績を教えていただきたいと思います。
 201ページの産業技術センターの料金の引き上げについてなのですけれども、消費税増税に伴って料金を値上げするということで、これまでの実績から行くと、大体どれぐらい負担増の料金収入になってくるのかというのがわかれば教えていただきたいですし、なければ後で試算したものをください。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 89ページの企業立地のものについては、今のところは補助金の支出としては実績はありません。ただ、今年度誘致が決まった企業で境港を使われる予定がありますので、その部分については来年度から実績が出てくると考えております。
 90ページでは、現在まで3件のハード整備等がございました。代表的なものはヤマトパッキングサービスが米子につくりました山陰トリニティーセンターでございまして、雇用をしていただいていますので、それに係る運営費等を来年度の予算で計上をさせていただいております。

●西村経済産業総室産業振興室長
 産業技術センターの料金の消費税に伴う引き上げでございますが、今回この表で示させてもらっておりますのは、実は最高料金という部分についての報告です。それも、この最高料金は、実は県内企業向けは半額でございまして、これは取り扱い上、県外企業が利用する場合に2倍の料金を徴集するということになっておりまして、これは県外向けの単価なのですね。
 例えば試験分析手数料、これは8品目ぐらいの試験手数料をセットで設定した料金なのですが、この場合、この他県利用分の場合は3,000円です。この半分ですから、マックスで1,500円で大体料金的に低い額は数百円単位のものがございますから、料金の引き上げの影響は100円未満、四捨五入していますので、大体100円からこの1,500円ぐらいと御判断をいただければと思います。

○市谷委員
 ちょっと今の話ですけれども、結局、最高額のところも上げるので県内業者の半額も当然上がるということになりますよね。

●西村経済産業総室産業振興室長
 はい。

○市谷委員
 ですね。それで、それが1社当たりが大体100円からということですか。

◎興治委員長
 もう一回説明してください。

●西村経済産業総室産業振興室長
 申しわけございません。産業技術センターの料金設定がいろんな検査項目がございまして、100種類以上の料金設定がございまして、100円単位のもの、1,000円程度のもの、数千円のもの、いろいろ散らばっておりまして、今申し上げましたのは最低が100円ぐらい引き上げの影響がある。それから、最高がさっき言った県内企業ベースで行きますと1,500円ぐらいの範囲内ということでございます。

◎興治委員長
 では、いいですか。

○浜崎委員
 まず43ページ、ウエアラブルの技術コンソーシアムですが、端的に言いますと、新たにウエアラブルデバイスの調整するという問題のことなのですが、これまでにICタグ、この分で研究会というものを立ち上げされたという経過があります。これらの経過を踏まえ、これをどのような戦略にということをお聞きしたい。
 46ページで先ほど内田(隆)副委員長がおっしゃった話なのですが、大変支援制度として使いやすくて好評だったということはあると思います。ただ、これはやっぱり目的というのは中小、零細、そういった企業の県内経済における底上げ、これをしっかりと役立ってほしいということが根底にあると思うのです。そういうことからすると、結構声を聞いておるのは、零細企業の事業主などが計画策定から実績報告、いわゆるそこまでの報告までが難しいというところの話があるようにも聞いております。せっかくの制度ですから、もっと事務的なフォローというものをしっかりと対応してもらいたいということをお願いしたいと思います。
 73ページ、障害雇用の件であります。まず1点お聞きしますが、この雇用になっている障害種別はどういった種別かということをお聞きしたいと思います。
 多分、初めてということになるのかと思うのですが、今回の1名は継続的な雇用ということにされるかどうかということをお聞きしたいのと、もう一つは、多分法定雇用率というのが下回っておるという状況だと思います。それで、その産業振興機構というのは、これは言ってみれば公的な役割の機関の一つでありますから、その辺のことも十分踏まえていただいて、機構で事務的な研修というのをどんどんやってほしいと、これが最終的には民間にその人が活躍できるような、そういった準備段階での対応というものをしっかりと位置づけてしてほしいと思います。
 最後、86ページであります。海外における販売拡大拠点の支援事業ということでありますが、ハード事業とソフト事業に分かれておるということなのですが、これは一応、通商物流室が実施するということなのですが、このたび組織の改正がありました。農林からも農政課になるのかな、そこから1人、市場開拓にということがあるのですが、ここのところの役割分担です。販路拡大と輸出促進課、ここと通商物流の役割分担は一応どうなっているのか、それをお聞きしたいと思います。

●西村経済産業総室産業振興室長
 順番が逆になるかもしれませんが、産業振興機構での障害者雇用の件なのですけれども、障害の程度というのはちょっと今設定はいたしておりません。逆に機構の業務に適応できる方で障害をお持ちの方ということで採用を進めたいと考えております。
 要は特別な仕事をあえてつくって、そこで仕事をさせるということはちょっと私もいかがかという疑問がございまして、障害をお持ちの方で機構の業務に適応できる方、それを1年間試験雇用をして、その勤務状況を見て次年度以降も正規雇用につなげていきたいという考えてございます。
 それと、法定雇用率でございますが、機構の場合は大体100人規模でカウントされておりまして、いろんな団体が入っているという寄せ集めの組織なのですけれども、1名でございます。今回、その1名をクリアしたいということで予算でも立てさせていただいたということでございます。
 それと、県版経営革新でございますが、この取り扱いはやはり御指摘のとおりスピーディーな決定と計画の策定ということで商工団体にほぼ決定権を委ねて事務手続を進めていただいているものでございます。公金を扱う関係で、どうしてもある程度の計画は必要だと思います。それと実績の確定ということも必要でございますので、そこはいま一度、商工団体の状況をお伺いして、改善できる点があればその辺は正していきたいと考えております。
 それとウエアラブルの関係でございますが、これまでもこういった時代時代の先端的なものについての組織というものは立ち上げていっておったという経緯の中で、これまでそういったものに、どのように参入していいのかわからないという意識啓発の部分で、実際にその後は補助事業で支援したりというような流れがあったものだと考えております。
 今回もこのウエアラブルということに着目しましたのは、こういった分野が今後日常化してくるのではないかという発想のもとに、県内企業はまさにこれの第一線の企業化するということはなかなか極めてベンチャー的な取り組みなので現実性はどうかということもあるのですが、ただ、部材の供給であるとか、ノウハウの提供であるとか、そういった面での県内企業のかかわりということを勉強しながら、深められるものは次年度以降の施策だとかにつなげていきたいと考えております。
 現在、まだ事業者さんには声かけはしておりませんが、そういったニーズなりノウハウをお持ちの方の企業を大体40社ぐらいリストアップしておりまして、できるだけふやしたいとは思っているのですけれども、早目にこういった機運を盛り上げていくというか、取り組みに関心を持ってもらうように動いていきたいと考えております。

●小濱商工政策課長
 海外に物を売っていく話で、組織の関係ですので私から御説明させていただきますけれども、きのうの全員協議会の資料の中にも書いてございますけれども、農林水産部から移管してくる部分というのは主に農産物の輸出に特化した組織ということで考えております。
 ただ、いずれにしても打って出るのは海外でございますので、海外、商工労働部でロシアにしても韓国にしても拠点を持っておりますので、そのあたりは連携してやっていくということになると思いますけれども、農林水産部は農産物の生産振興からつながって最後は輸出という流れの中で、そういうことを主眼に今回組織を変更させていただくという理解でおります。

○浜崎委員
 まず、障害者の雇用の関係ですけれども、今お話を聞かせていただきました。
 それで、産業振興機構という公的機関としての役割、仕事内容からすると、今おっしゃったとおりなのです。そこのところが、逆に頑張ってもらって自信になると思うのです。とにかく何でも障害雇用だということではなくて、そのことを十分に大事に考えながら、今おっしゃった部分というのは、逆に言うと、非常に障害者の方からすると産業振興機構でも仕事を頑張れたんだという部分が、ことしは障害者イヤーということもあるのですけれども、ほかの方々に自信を抱かせるというか、そういった部分もありますので、ひとつしっかりとやっていただきたいと思います。

◎興治委員長
 よろしいですか。

○浜崎委員
 はい。

◎興治委員長
 その他ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では次、執行部の説明のほうに移ります。
 雇用人材総室から当初予算の最後まで行きたいと思います。
 では、説明をお願いします。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 まず、105ページの鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト事業費でございますけれども、こちらにつきましては主要事業で説明させていただきましたので省略をさせていただきます。
 次に107ページ、戦略産業雇用創造プロジェクト推進利子補助金でございます。こちらの補助金は、先ほどの戦略産業雇用創造プロジェクトに参加されました企業が人材育成を行って、次に売り上げを立てていこうとされる際に、例えば設備投資ですとか、運用資金ですとか、そういうものが必要になってきます。その資金を金融機関が融資する際に、今この事業に対しまして国が1.0%以内という補助制度を持っておりますので、県も同調しまして1.0%以内の利子補助をしようとするものでございます。
 次に108ページ、中小企業の求人情報発信支援事業でございます。これは県内中小企業の人材確保を支援するためにリクナビですとかマイナビ、これらの就職情報サイトを初めて活用しようとする際に、その経費の一部を企業に助成するものです。
 事業の中ほどに記載しているとおりで、就職情報サイトへの掲載料金、こちらを補助する補助率2分の1で支援しようとするものでございます。
 おめくりいただきまして109ページ、未来プラン研修生就職支援事業でございます。鳥取雇用創造未来プランは、国からの委託を受けまして鳥取県雇用創造協議会が人材育成研修を24年度、25年度と実施しております。この事業は今年度をもって終了いたしますけれども、就職者向けの研修は3月までやっております。その際、今年26年1月以降の修了生につきましては研修終了期間間もないために、過去の修了生との就職支援期間に不公平を生じる、こういうことがございますので、現在鳥取県雇用創造協議会が雇用しております就職相談支援員を引き続き県の非常勤としまして3カ月雇用をさせていただきまして集中的に就職支援を行おうとするものでございます。
 110ページ、労働行政費でございます。これは中ほど、主な事業に記載しておりますとおり、企業等における人権同和問題への啓発等を実施いたします企業内人権啓発推進事業ですとか、建設労働者の雇用の改善に係る表彰ですとか、労働者団体が実施する社会貢献活動への助成、このような事業を労働行政全般に要する事務費等の経費でございます。
 下のほうですけれども、職員人件費、これは雇用人材創出の職員16名の人件費でございます。
 おめくりいただきまして111ページ、鳥取県地域雇用創造計画推進事業でございますが、これは国からの委託事業が今年度で終了いたしますので廃止とさせていただきます。
 112ページ、勤労者福祉事業費でございます。これは中ほどの事業内容に記載しておりますとおり、県内で働く皆様が育児や介護休業を取得された場合に仕事との両立支援をするために生活資金を低利で貸し付けるという制度を持っております。この利子部分を助成する育児・介護休業者生活支援事業ですとか、県内3カ所に中小企業労働相談所みなくる、こちらを設置しておりまして、労働者ですとか経営者、双方からの雇用ですとか労働に関する相談に対して助言、情報提供を行う、それから労働セミナーを開催する中小企業労働相談所設置事業、そして鳥取県労働者福祉協議会が実施しております情報活動ですとか、文化体育事業への助成、こちを行うために要する経費でございます。
 中小企業労働相談所設置事業につきましては、次に説明いたします職場環境改善支援事業とあわせて24年度から26年度まで3カ年間、鳥取県労働者福祉協議会へ業務委託をしております。
 113ページの職場改善環境支援事業でございます。風通しのよい職場づくりを促進することを目的といたしまして、事業主、それから労働者の双方に対しまして助言とか情報提供、その他の支援を行う事業でございます。
 事業者への社会保険労務士の資格を持つ労務管理アドバイザーの派遣によりまして、職場の改善に向けた助言ですとか、県が持っております各種制度の紹介を行いますとともに、事業所が実施する社内研修、こちらの講師派遣ですとか、働きやすい職場づくりのための研修、セミナーを開催する経費でございます。
 114ページの中小企業職業訓練助成費、これにつきましては主要事業で御説明させていただきましたので省略をさせていただきます。
 115ページの技能振興費ございます。ものづくり産業の現場で働かれる技能を持った方々の技能水準の向上を図り、若者に技能への興味を持たせるために民間の事業団体が行います認定職業訓練への訓練生の募集経費ですとか、訓練生の訓練の実施経費、それから認定職業訓練への入学経費といったものへの補助、それから民間での技能向上や技能振興への取り組みの支援を行います。また、技能検定の実施ですとか、鳥取県技能振興フェアにおける小・中・高校生を対象といたしました技能の魅力発信、こちらへの補助などに要する経費でございます。

◎興治委員長
 小林労働政策室長、従来からの事業は主に変更点を中心に言ってもらったらいいです。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 わかりました。
 116ページの職業訓練行政費でございます。これは職業訓練を受ける際に障害者の方ですとか就職困難な方に手当を支給する事業と職業訓練指導員の免許の交付に要する経費でございます。
 下の職員人件費は、雇用人材創出の産業人材育成センターの職員の人件費でございます。
 職業訓練事業費でございます。こちらは産業育成人材センターのほうで実施する訓練の経費でございます。このたびの変更点といたしましては、22年度から高校卒業生の厳しい雇用状況に対応するために高校卒業未就職者訓練を実施しておりましたが、今般、統計がとられて過去2番目に高い就職率、内定状況ということもありまして、今回は高校未就職者訓練は廃止をさせていただきます。ただし、支援は続けるということで、離職者の委託訓練、3カ月ですとか4カ月ですとか短期ですけれども、こちらに未就職者の優先枠を設けるということで対応をさせていただこうと考えております。
 118ページの障がい者職業訓練事業費でございます。これは障害のある方を対象とした施設内と民間に委託した訓練に要する経費でございます。
 119ページをお願いいたします。鳥取県立産業人材育成センター施設整備費でございます。これは米子校の本館棟につきまして、外壁ですとか窓枠の損傷が激しいためにこれを補修するための経費でございます。なお、米子校本館については既に耐震性ありとの判断をいただいておりますので、修繕という形で対応をさせていただきたいと思います。
 120ページ、若年者への技能承継推進事業です。こちらは地域人づくり事業を活用しまして、若年者に鳥取県の技能承継、こちらを推進しようとするものです。資料の主な事業に記載しておりますとおり、鳥取県職業能力開発協会と技能士を有する企業の共同体、こちらに委託しまして、若年者を期間雇用して訓練や企業実習を実施することによりまして正規雇用に結びつけ、県内の技能承継を推進しようとするものでございます。雇用期間は6カ月、雇用人数は15名を想定しております。
 次に199ページをお願いいたします。

◎興治委員長
 199ページですね。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 199ページ、後ろから2枚目でございます。鳥取県行政財産使用料条例等の一部改正について、手数料徴収条例の一部改正でございます。今回、職業能力開発促進法の規定に基づく技能検定の手数料、実技手数料ですけれども、消費税率の引き上げ等を鑑み、条例で1万5,700円だったものを1万6,500円と改定をさせていただきたいと思います。
 国の標準例というのがございまして、こちらが1万7,700円まで引き上げられましたけれども、鳥取県としましては1回おくれの1万6,500円、ここまでの手数料の改定にとどめたいと考えております。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 そういたしますと、121ページをごらんいただきたいと思います。障がい者就業支援推進事業でございますが、これにつきましては政調・政審で御説明させていただいていますので説明は省かせていただきたいと思いますが、1点訂正をお願いしたいと思います。
 2の主な事業内容の障がい者ソーシャルコミュニティー創業・企業支援事業の事業概要のところでございますが、(1)の創業塾オプション研修の次の行の商工団体がどうのこうので、最後の「自らの起業」の後に点を1つ加えていただきますのと、その次の行の「障がい」の後、平仮名の「がい」の後に漢字の「害」というときがございます。これは「者」でございまして、「障がい者」に御訂正をお願いいたします。申しわけございませんでした。
 続きまして、122ページをお願いいたします。障がい者就業支援事業でございまして、これは継続事業でございます。内容といたしましては、主に障害者就業・生活支援センター体制整備ということで支援員を3名配置します。それから、障害者の職場実習等を行うものでございます。
 123ページをお願いいたします。ふるさと就職促進事業でございます。これにつきましては、ふるさと定住機構に委託をいたしまして定住促進コーディネーターを配置しますとか、あるいは県外に進学された学生のUターン促進ということで保護者宛ての就職情報等を送らせていただくというものでございます。
 124ページをお願いいたします。鳥取県技術人材バンク運営事業でございます。これにつきましては休職中の技術系の人材と県内の求人企業等を適切にマッチングを支援するという技術人材バンクを運営するものございまして、県内に3名、それから大阪に2名、東京に1名のコーディネーターを配置して取り組んでいくものでございます。
 続きまして、125ページをお願いいたします。若年者就業支援事業でございまして、これにつきましては県内3地区に設置している若者仕事ぷらざ、それから、鳥取と米子に設置している若者サポートステーションを運営していくものでございます。
 変更のポイントといたしましては、2の主な事業内容のところの3つ目でございますが、若年者就業支援員の配置というところで、鳥取を3名から4名、1名増員いたします。それからその次の若年者実践型就職講習でございまして、就職基礎講座、これは座学でございますが、これに職場での就労体験のカリキュラムを組み込んだ、こういった実践型の講習を実施してまいります。
 一番下の支援体系というところがございまして、そこの若者サポートステーションの中に、ちょっと小さい字で恐縮なのですが、学び直し支援員というものを1名増員いたします。これはコミュニケーション能力等を再学習する支援を担当するものでございます。
 126ページでございます。中高年者就業支援事業でございまして、これは従来御説明しておりますミドル・シニアプラザを引き続き3年間事業を実施するためのものでございます。3年間の債務負担行為を189ページでお願いしております。
 おはぐりいただきまして127ページでございます。鳥取県ふるさとハローワーク運営事業でございます。これにつきましては、ふるさとハローワーク八頭、境港を設置しまして、職業相談、職業紹介等を提供するものでございまして、支援員2名を配置していくものでございます。
 128ページをお願いいたします。就業基礎能力養成事業でございまして、これにつきましては求職者の早期就職を支援するために基礎的なパソコン講習を実施していくもので、60名を予定しております。
 おはぐりいただきまして129ページでございますが、新規で女性の創業応援事業でございます。これにつきましては政調・政審で御説明させていただいていますので割愛をさせていただきます。
 130ページをお願いいたします。労働移動緊急対策事業でございます。これにつきましては企業間の労働移動を支援していくというもので、1人当たり100万円、想定150人分の支援奨励金をお願いするものでございます。
 続きまして、131ページでございます。正規雇用奨励金、重点分野職場体験型雇用事業でございまして、これにつきましては国の重点分野雇用創造事業、これを活用した鳥取県版のトライアル雇用の後に引き続き正規雇用された場合に100万円を支給するという制度で88名分をお願いしているものでございます。
 続きまして、132ページでございます。専門的技術者等正規雇用促進、正規雇用奨励金でございます。これにつきましては専門的、技術的職業分野のトライアル雇用実施者を引き続き正規雇用された場合に奨励金を支払うもので、2名分でございます。
 おはぐりいただきまして133ページ、雇用維持促進利子助成事業でございます。これにつきましては県の制度融資で経営安定支援借りかえ資金等を活用された事業者で雇用調整助成金を利用されて雇用維持に努められる中小企業者に対して一部を助成するというものでございます。
 134ページでございますが、緊急雇用創出事業でございまして、これにつきましては政調・政審で御説明させていただきますので、内容は御説明を割愛させていただきますが、おはぐりいただきまして135ページと136ページにそのうちの県で行う事業をここに記載しております。
 起業支援型地域雇用創造事業につきましては2事業、それから正規職員、正規雇用の場合の30万円を支払う一時金、管理運営費等でございます。それから地域人づくり事業につきましては、ここに記載の26事業と、あと予備費で6,500万円余、それから管理運営費等、これをお願いしております。
 おはぐりいただきまして137ページでございます。県内主要製造業再生支援事業でございます。これにつきましては雇用規模50人以上の製造業が本県を拠点として再生支援プログラムを策定した事業者に対して経費の一部を補助するというものでございまして、1社30人分をお願いしております。債務負担行為として27年から32年分、これを174ページ、189ページでも債務負担行為をお願いしています。
 特に主な変更点としまして、そこのポンチ絵の下に拡充と書いてある部分がございます。これにつきまして、この県の補助事業の補助裏として使える制度融資を設けさせていただいていまして、その制度融資の金利を補助するという制度を新たに設けさせていただいております。
 138ページをお願いいたします。県内企業魅力発見支援事業でございます。これにつきましては政調・政審で御説明させていただいていますで、説明を割愛させていただきます。
 おはぐりいただきまして139ページでございます。企業立地等事業による新規雇用者研修費補助金でございます。これにつきましては企業立地補助金の認定企業のうち、その新規雇用者に対して研修を行う場合に研修経費を助成するものでございまして、190人程度を想定しているものでございます。
 140ページでございます。産業人材確保対策事業でございまして、これにつきましては求人情報等をチラシによりまして情報提供したり、それから就職フェアとか企業見学会の開催、それから助成制度のパンフレットを作成したりといったところでの取り組みを行うものでございます。
 おはぐりいただきまして141ページでございます。県内産業の人材育成・確保促進事業でございますが、これにつきましては人材育成に関するセミナーでございますとか、ウエブサイトを活用してそういったセミナーの情報を一元的に提供したりとか、そういったものを取り組むものでございます。
 142ページをお願いいたします。これにつきましては人材育成型雇用促進事業でございまして、県内の失業者、これを正規雇用へ移行を前提としまして人材育成型のこの事業に取り組まれる県内企業に委託を実施するというもので、25人程度の雇用を予定しております。
 143ページをお願いいたします。人づくりによる経済成長戦略推進事業でございます。これにつきましては、このたびの地域人づくり事業を活用いたしまして、特に戦略的推進分野の中で在職社員の処遇改善につながる事業計画を募集して審査等を経て事業委託をして行っていただくというものでございまして、1社500万円を上限として、80社から180社程度を予定して実施していこうというものでございます。
 144ページ、女性の就業支援モデル事業でございます。こちらにつきましては、2の主な事業内容のところに記載しておりますように、ちょっと仮称でございますが、女性の再就職支援センター、これを県内3カ所に設置をいたしまして、女性の就職支援、それから育休、産休代替職員等の紹介をしていこうという取り組みでございます。
 おはぐりいただきまして145ページでございます。新規で食品加工業の中堅リーダー育成事業でございます。食品加工業の中堅リーダー向けに業務管理とか効率性の向上等に向けた研修を実施していくもので、30社から40社程度を想定しているものでございます。
 146ページでございます。離職者等人材開拓型再就職支援事業でございます。これにつきましては離職者等を対象に企業実習とか、そういった資格の取得、あるいはステップアップの研修等を人材育成を通じて早期の再就職実現を図るという事業でございまして、4カ月程度で30名程度を予定しております。

●太田市場開拓課長
 市場開拓課でございます。
 147ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取、とっとりの逸品販路拡大支援事業でございます。都市圏の百貨店、量販店等で県フェア等を開催しまして、県内事業者の県外へ向けた販路開拓支援、あるいは県内事業者の量販店とのマッチング、そういったことを行っていくものでございます。
 事業内容はそこに書いておりますとおり、物産展や県フェアの開催、また、それに出店する事業者の皆様への旅費支援、県外での見本市への出店支援、こういったことを行ってまいります。改善点のところに少し書いてございますが、今年度は飛行機の新規路線の就航、あるいは高速道路の開通などがございましたので、フェア開催場所等に当たりましてはそういったことも加味しながら検討していきたいと思っております。
 148ページをお願いいたします。鳥取県物産協会運営費でございます。食のみやこ鳥取県の魅力をさまざまな場面、場所で売り出していくために物産協会が実施いたします物産展、アンテナショップ、民工芸インショップの推進について支援を行うものでございます。
 物産展の開催、あるいはアンテナショップへのコーディネーターを配置しまして、県内商品の掘り起こし、そういったことを行っております。それから民工芸の商店とのマッチング、あるいは関西圏での販路開拓支援、こういったことでマネジャー等を配置しておるものでございます改善等のところに書いてございますが、新に基金事業によりまして首都圏駐在の販路開拓マネジャーを別途設置したいと思います。後ほど御説明させていただきたいと思います。
 149ページをお願いいたします。共販組織自立支援事業でございます。県外への販路拡大を目指している中小企業の中で、小規模であって営業力がなかなか持てないというところが単独でできないということで事業協同組合を設立されました。鳥取県こだわり物産販売共済組合でございますが、この取り組みをモデル的に支援していこうということで、平成24年度から3カ年の補助事業ということで補助、支援をさせていただいております。
 下の事業でございます。銘菓PR事業でございますが、昨年広島で菓子博が開かれました。その出店支援の経費でしたので、今年度はございません。
 150ページをお願いいたします。ふるさと産業支援事業でございます。ふるさと産業に携わる皆さんの意欲ある取り組みを支援するということ、それから、あと手仕事等の技術の伝承と担い手の育成を図るということで、後継者育成に取り組む事業主体に対する支援を行っております。
 主な事業内容のところに書いてございますが、大きなものは、ふるさと産業支援補助金というところで新商品の開発、販路開拓を支援する補助金はございますし、後継者育成事業についても市町村と共同しながら支援をさせていただいているところでございます。
 1つ制度改正を考えておりまして、酒、菓子という食品関係の加工品がございました。ふるさと産業支援補助金のほうで支援をしておりましたが、今年度、食品産業を大きく別のおいしい鳥取PR推進事業という補助金で対象にして支援強化を図っていきたいと思っております。この事業につきましては明日の農林水産部の説明の中で事業説明をさせていただきます。
 はぐっていただきまして151ページ、弓浜絣産地維持緊急対策事業でございます。弓浜絣の事業者が少なくなっておりまして、この産地維持をどうにかしなければならないということがございまして、平成24年度に新たに法律に基づいた第3次振興計画というものを策定いたしました。それによりまして販路開拓等の事業の助成、あるいは後継者育成の研修を今年度の半ばまでやっておったわけですが、その事業の修了者に対する立ち上がり支援、そういったものを行う事業でございます。説明の中でもお話をしましたが、平成19年から後継者の育成事業を始めまして、1期、2期、それぞれ3名ずつ、計6名の方が新たに起業をされまして現在10社となっております。
 152ページをお願いいたします。首都圏販路開拓支援事業でございます。先ほど物産協会のところでお話ししましたが、東京駐在販路開拓マネジャー1名をこの雇用基金事業を使いまして新たに配置することとしたいと思います。特に来年度は岡山県との共同アンテナショップが開設されることになりますので、この機会を逃さず、こういったマネジャーも活用しながら鳥取県産品の一層の販路の拡大を図っていきたいと思っております。

●中本中部総合事務所地域振興局参事
 153ページをお願いします。中部発!町工場活性化支援事業でございます。今年度開始した事業で、産業振興機構に委託してコーディネーター1名を中部総合事務所に配置して実施しております。
 事業期間といたしましては、来年度までの2年間を想定しており、来年度は民間企業にも参入して受注拡大に取り組むとともに、町工場グループのひとり立ちに向けて体制を強化するということとしておりまして、引き続きコーディネーターの配置をお願いするものでございます。

●佐伯西部総合事務所地域振興局商工労働課長
 154ページをお願いいたします。西部総合事務所地域振興局の商工労働施策推進費でございます。本年度予算351万8,000円、前年度105万5,000円、246万3,000円の増ということになっております。
 昨年のこの委員会で、内田(隆)副委員長から業務量に見合うような積極的な予算要求をするようにという御提案をいただきました。26年度におきましては、職員の事務処理負担の軽減、それから外部に向けたPR、広報といったものの充実を図ることを目的としまして、非常勤職員1名を新た要求させていただいております。
 事業内容としましては、商工労働業務の推進に要する事務的経費ということでございます。これまで実施してきました企業ニーズの掘り起こし、商工労働施策の周知、食のみやこ鳥取県の推進などを今まで行ってきましたけれども、こうした業務のさらなる推進と情報発信に努めていきたいと考えております。

◎興治委員長
 ただいままでの説明について質疑はございますか。

○市谷委員
 まず、110ページの労政行政費ついて、この中で労働組合の実態調査ということが行われているということですけれども、何か最近このまとめたものが見れないとか出してくれないという意見を聞くのですけれども、そのあたりを確認させてください。
 112ページの勤労者福祉事業費について、前にも言いましたけれども、この中小企業労働相談所設置事業で、県内3カ所ですか、みなくるに労働相談の業務を委託しているのですけれども、この労働相談を事業を民間に委託しているのは鳥取県だけと聞いたことがあります。本来、やはり県が直でやるべきではないかと思いますけれども、民間委託しているのが本当に鳥取県だけなのかどうか確認させてください。
 その表の一番下の鳥取県労働者福祉協議会補助金ですけれども、これは何か事業にお金が出ているということですけれども、ほかの県はこの協議会そのものの運営に補助をしているという話も聞いたのですけれども、他県との補助金の出し方の違いを教えていただきたいと思います。
 116ページの職業訓練行政費ですが、障害者の方が支給対象になっているのですが、余り支給の実績がないように思っています。その実績を教えていただきたいのと、もし余り利用がないようだったら、それはなぜなのかという理由を教えてください。
 117ページの職業訓練事業費で、さっきも説明がありました一番下のところに高校卒業生の枠を今回なくしたと言われたのですけれども、それで優先枠を離職者枠の中に設けると言われました。では優先枠というのはどれぐらい設けられるのか、それと同時にその訓練の内容が離職者向けのものでいいのかどうかというのがあると思うのですけれども、その訓練の内容についてどう違うのか、それでいいのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 まず、110ページの労働行政費の労働関係総合実態調査のお話ですけれども、これは国からの委託で実施しているものでして、もう今年度分の速報が出ていまして、それは私どものホームページにも掲載しております。
 112ページの勤労者福祉事業費で、みなくる中小企業労働相談所の委託です。うろ覚えなのですけれども、たしか鳥取県だけが委託していると思います。ほかの県も委託したいということでいろいろお問い合わせはありますけれども、鳥取県としましては、県が持っていると相談員が異動でかわってしまうので、委託してその相談員の質を担保していると考えております。
 補助金なのですが、他県の補助金の出し方というのは承知していないものですからわかりませんが、鳥取県としましては、自主事業として労働者福祉協議会が提案してこられる事業、こちらのほうがどういう事業をされるかによって、それに対しての補助金を出していると。ですので、最近で言えば働き始める方たちに労働法だとか、いろいろな働き始めるときに必要な知識を入れたような冊子を3年前から事業立てをされてきたので、それに対しての補助金をプラスでつけていますし、今年度については、去年教育委員会で高校3年生に対して10ページぐらいの簡易版というのをつくられたのです。それを教育委員会ではなくて、労働者福祉協議会が連合と鳥取県と労働者福祉協議会と労金さんで合同でつくられますので、それに対しても別途プラスで支援をさせていただくというような形で事業ごとに案件を考えながら補助をしているところでございます。
 訓練手当の実績なのですけれども、ちょっと件数を覚えていないのですが、障害者の方がハローワークに相談されて、公共職業訓練を受けられるときには漏れなく訓練手当を支給している実態でございます。ですので、障害者の方に訓練手当は出ていないということはないと思います。

○市谷委員
 実績がありますか。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 ただ、比較して金額は少なくなっているというのは、雇用情勢がよくなって訓練を受けに来られる方自体が少ないという現状はあります。
 117ページの職業訓練事業費の中で、高校未就職者訓練を廃止して優先枠を設定したということについてでございますけれども、これは4月の1日以降まで募集をしている4月、5月に開設するITビジネスと介護系の訓練、この2つの訓練につきまして、東部、中部、西部でそれぞれ実施します訓練に優先枠を設定しております。東部と西部では3人ずつ、中部では2名ずつの優先枠を設定しております。

○市谷委員
 112ページの労働相談の委託について、これは考え方が違うということなのですけれども、確かに民間にお願いすれば、その民間が系統的に同じ方がということもあるかもしれません。ただ、県として労働者がどういう悩みを持ち、相談をしたいと思っているのか、県として直接つかめないというところが、やはり委託してしまうと直接実感したり相談を聞く機会がないので、県が直接つかまない、つかめないということが、そのことが深刻だと思うのです。だから、これは考え方が違うのですけれども、私は本来県が直営でされるべきではないかと思います。そのことによって、県としても実態を知って施策に反映したり、県の職員としてもノウハウを蓄えていくということになると思います。
 あと、116ページの障害者の方の職業訓練なのですけれども、受けに来る人が少ないというのは、その障害者の方で受けに来られる方が少ないということでしょうか。それで、経営状況、景気がよくないので、障害者の方がなかなか就職が困難になっているので、こういう訓練をする機会だとかが、むしろ広げられて周知されてたくさんの方が参加される状況が本来であればつくられるべきだと思いますけれども、何で減っているのかと。だから、訓練を受けられる環境をもっと整備すべきだと思いますけれども、どのような努力をされているのかを教えていただきたいと思います。
 117ページの高校生の新卒の訓練ですけれども、枠はわかりましたけれども、その訓練内容が離職者向けのものと新卒の高校生のものというのがマッチするのかというのも心配ですけれども、もう一度そこを説明してください。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 みなくるの労働相談の問題につきましては、労働相談の窓口というのはうちだけではなくて労働委員会にもありますし、みなくるに労働相談のあったことにつきましては、名前とかそういう個人情報まではわかりませんけれども、内容については共有をさせていただいております。
 障害者訓練のお話ですけれども、市谷委員は景気が悪くて就職が難しいのではないかというお話なのですけれども、逆に障害者雇用率の目標数値が上がったことで、すぐに就職できそうな方というのは訓練を受けずにすぐに就職されてしまうのです。そういうのもあって、そうではなかった福祉作業所に行かれる方もありまして、なかなかうちも障害者訓練、実は倉吉校では障害者訓練をやっているのですけれども、ここの入校生自体もだんだん減ってきているというが現状です。ですので、ハローワークに御相談があった方については、訓練を受けられるということになれば訓練手当を全員に支給しているというのが実態です。
 高校生の優先枠なのですけれども、もともと高校生の未就職者訓練の新卒高校生だけではなくて、既卒3年まで枠を広げて実施していました。それでなかなか入校生が少ないものですから、若者仕事ぷらざ、こちらにも実態だとか、ここら辺でも訓練はどうですかというお話をしていただいているので、いろいろお話を伺いました。そうしたところが、やはり1年間の通年の訓練というのは、やはり就職したいというほうが先に立っているので、なかなかその思い切りがつかないと。短期のほうが受けやすいのですというお話がありました。それと今まで事務系、事務系といって、今回ITビジネス系につけていまして、パソコン能力ですとかあとは社会人のマナーですとか、そういう一連の社会人として習得すべき知識、技能を身につけるような訓練に設定しています。ただ、それについてはそういうもののほうが受けやすいと、一旦早期に離職された方とかは受けやすいのですというお話もありましたので、こちら優先枠を設定しました。
 それともう一つは福祉系です。今まで施設内訓練で未就職者訓練をやっていたときは全て事務系だったのですが、やはり福祉に向かいたいというお話も聞きました。それで福祉系にも介護という分野に優先枠を幾らか設定をして対応をさせていただきたいと考えて、このような設定にしたところです。

○砂場委員
 144ページです。女性就職支援センターがまた設けられるということなのですけれども、いっぱい就職の支援のところができてきていて、例えば若い女性だったら若者ミドルぷらざに行くのかこっちに行くのか。ハローワークもあっていろいろなものがあります。こういうのが同じ場所にあるのだったら、まあまあその話だったら隣にとか言えるのだろうけれども、親切なようで実はたくさん回らなければいけなくなったりとか、同じように就職情報が分散してしまうとかいうことにならないのかと思うのです。やはり失業した人であったならば同じところに行ってワンストップでいろいろな相談ができたり就職データが見れたほうがいいと思うのですけれども、今回のセンターはどこにできるのですか。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 女性就職支援センターの設置の場所についてでございますが、まだここについては具体的には検討はまだしておりませんが、想定といたしましては駅周辺ですとか、あるいはショッピングセンター等で女性が買い物がてら立ち寄りやすいような、そういったところを想定をしております。特にここのセンターでは女性向けのそういった求人情報とか、そういったものを専門的に取り扱って、そういったものを中心に女性に職業を紹介していくといったところになっていくと考えております。

○砂場委員
 質問に答えていないと思うのだけれども、僕が聞いているのは若い女性だったら2カ所に行かないといけなくなるでしょう。だから同じところにあって机が並んでいるぐらいだったら、どうぞ隣へ、隣へぐらいであって失業した人に対しても支援ができるけれども、やはりこれはできる限りワンストップのほうがいいと思うわけですよ。新しくつくって女性の応援もしていますよ、若者の応援もしていますよというのは見た目はいいかもしれないけれども、では、若い女性はどっちに行けばいいのですかということになるでしょう。2カ所に行かないといけなくなるから、そして同じところでやれるような形の場所の設置だとか、いろいろな窓口があるではないですか。そういうものを統合していって、例えば本当はミドル・シニアぷらざに聞いている求人だけれども、若い人でもいいというのがあるかもしれないし、そういう意味ではやはりできる限りこういうものが、だんだん毎回ふえていくのではなくて、できれば同じ場所で統合して、国とも話し合ってハローワークに統合してとか、1カ所でサービスできるようにしてあげないと失業者は大変なのではないかと思うので、そこのところを答えてほしかったのです。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 ワンストップ化につきましては、例えば御承知かもしれませんが、京都などでは本当に若者とか障害者の方とか、そういったワンストップ化のそういった設置をされております。今回につきましてもそういったワンストップ化になるべく近いような形で設置場所等も検討してまいりたいと考えております。

○砂場委員
 岡村商工労働部長、どうですかね。すぐにとは言わないけれども、窓口をつくるのはいいのだけれども、やはり同じ場所でワンストップでできるような形にして、そうするとたくさんの人が配置されれば求人情報だとかいろいろなものも情報共有できると思うので、すぐとは言いませんけれども、ちょっと余りにもたくさんになり過ぎているのも問題と思うので、それを長期的に考えてみたらどうでしょうか。

●小林雇用人材総室長
 おっしゃることもよくわかるのですが、逆に窓口が一緒だと困るという、入りにくいという方もいらして、だからこれはいろいろ意見があります。したがって、特化して支援する若者とか、あとミドル・シニアと、それからあとマザーズコーナーもありますし、ハローワークの中にもいろいろそのように考えておられます。突き詰めますとハローワークだけあればいいということになってしまうのですけれども、そうではなくて、きめ細やかにやっていって入りやすい雰囲気をどうやってつくろうかということで今ちょっと考えさせていただいて、こういったモデル事業というのをさせていただいているのですけれども、こういう形で女性たちが入りやすいのではないかという形で、これを1年間モデル事業でやらせていただこうと思っています。

○砂場委員
 ちょっと理解できないのですけれども、入りにくいとはどういうことなのですか。

●小林雇用人材総室長
 いろいろな方が来るところでは私は行きたくないという方もいらっしゃる。

○砂場委員
 意味がわかりません。男と一緒には嫌だというわけですか。高齢者と一緒は嫌だというわけですか。

●岡村商工労働部長
 私も同じ質問を実は内部でしたのです。ワンストップのほうがいいではないかというのは、私も同じ認識です。例えばぽつんとあってしまったのでは、やはりいろいろな周辺情報、関連情報も入手しにくいし、さっき小林雇用人材総室長が言った場所の問題は中でのコーナーの仕分けとかフロアの仕分けとか、そういうのがあるかと思います。できるだけ本当はワンストップ化を目指したいと思っていまして、これはハローワークの話もありますし、どことどういう形でつなげていくのがいいのかというのを検討しながら設置したいと思っています。

○市谷委員
 関連していいですか。今、安倍政権がすごく女性をということで意識して出してきている一連の流れかと思うのですけれども、行きやすいところとはそうかもしれないのですけれども、ただ就職とは今男女だとか年齢で差別しないということになっているのに、この女性だけを切り出してこうやってやるというのは何かかえって変だと思うのです。行きやすいかどうかというのはわかりますけれども。そんな女性向けだけの就職支援とは内容が差別できるのかと思ってね。(「区別」と呼ぶ者あり)区別。このあたりに違和感をすごく感じるのです。だって女性だけ、女性をということに私はならないと思うのです。だから立ち寄りやすい場所というのはわかるのだけれども、女性の就職支援で女性向けだけの就業募集というのも何かすごく違和感があるのです。(「関連で」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 今の答弁はいいですか。

○市谷委員
 答弁をもらってからにして。

◎興治委員長
 では、答弁をまずしてください。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 確かに女性という切り口ではそうかもしれませんが、例えば子育てをされている母親の方とか、ひとり親家庭の方とか、そういった方々を対象にした職業紹介ということは現在も既にやられておりまして、そういったところを切り口としてやっていきたいと考えております。

○内田(隆)副委員長
 私、逆に小林人材総室長の話は非常に身にしみてわかるというか、南部町長さんがこのように言われておったのです。南部町の窓口に不妊治療の受け付けに来ない。県の総合事務所までわざわざ行って不妊治療の受け付けをしていくと。だから逆にきちんと窓口が近くにあったりということもあるというのはワンストップだということもあるのですけれども、個々のニーズというのは違うというところも、ああ、なるほどと思いますので、1年だということがありますし、やってみられたらいいのではないかと逆に思います。意見として。

○前田委員
 125ページ。私がよく遭遇するのは、この若者サポートステーション、この流れですよ。ニートとか、これね、ここですよ、私がよく遭遇するのは。必ずここに連れていくのだけれども。ここにならないようにしてやりたいというのが私の実感です。それでずっと言っているのだけれども、高校のキャリア教育はどうなっていますか、連携してくれといつも言っているのだけれどもと。はい、小林さんが3人おるから、小林雇用人材総室長にお願いします。

●小林雇用人材総室長
 高校生の教育の問題で教育委員会とも連携して、まず、高校生の就職についての話はずっとしています。どうやって支援するかというのをやっているのです。その際に県内高校のことがよくわからないということもあって、今回、県内企業魅力発見支援事業というのをやらせていただく……。

○前田委員
 違う。要はこのニート等を発生させてほしくないのです。僕らが遭遇するわけだから、その対応を、連れてこられて。そうすると大概この下のコースです。だからここにならないようにキャリア教育を高校でやってくれというのが私の気持ちです。それを連携してほしいのだ。

●小林雇用人材総室長
 今、話をさせていただいた事業の中で、高校の中で、教育の中で企業人に行っていただいて話をいただいたりするようなキャリア教育もやっていただくように今話をしていますが、多分委員はもっと深い教育の中でのキャリア教育でしょうか。そこはもう一回ちょっと教育委員会と話をしてみたいと思います。

○前田委員
 ぜひとも来年度、補正でもいいから、ここに出てくるような。すごい離職者ですよ。もう高校には帰らないのだからそれでぶらぶらする。親御さんが困って僕のところに連れてくる。聞くと大体この下ですよ。だから若者仕事ぷらざに連れていくのだ。
 そのことで2つ目。僕はとてもよく働いてもらっておると思う、この仕事ぷらざ。ただ、鳥取は場所が大分狭くなったのだ。相談内容が聞こえるよ。あれはどうですか。広くすべきだと思うのです。もうあそこは手狭になった。部屋もない。部屋も2つぐらいしかないのだ。広くしてください。

●小林雇用人材総室長
 人数もまだ鳥取は雇用情勢がいま一つなものですから、減らさずに4人のままいこうとしていまして、その分だけ、委員がおっしゃるように手狭になると。隣にはヤングハローワークがありますし。中の様子をもう一回よく見て。

○前田委員
 では、点検してください。

●小林雇用人材総室長
 はい、点検してみたいと思います。

○前田委員
 それで再度。それでそのコースとして117ページになるのです。進路決定して、まだ就職までいかないのです。通常この下のケースは。次は117ページの職業訓練に行くのです。私は何が言いたいかといったら、ほとんど若者は事務系を言うのです。僕は絶対だめだと、手にほかのほうの職をつけたらどうなのですかといって、大体そういうふうになるのだけれども、もっと若者が飛びつけるようなメニューをふやしてほしい。それは委託訓練もしているのでしょう。だからもっともっと甘んじてではなしに、もっともっと訓練を、子供たちに興味がわくような職業を委託訓練でもふやしてほしいのです。どうですか、小林さん。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 訓練の受講ニーズにつきましては、ハローワークの窓口でとっています。とってその情報を提供いただいているのですが、やはり前田委員は事務系はいけないとおっしゃいますが、ニーズは事務系、それと介護系にあります。それで若い方に委託訓練のメニューがたくさんあるのでとおっしゃってくださるのですが、委託訓練はもともと国から10分の10をいただいています。これは民間活用というのが条件になっているのです。民間で訓練ができるところ、それを探しながら委託訓練のメニューを組んでいかないといませんので、前田委員からこういうメニューがというようなことがありましたらぜひ教えていただければ検討させていただきたいと思います。

○前田委員
 何だい、開き直りかい。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 いえ。

○前田委員
 ちょっと怠けるなよ。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 どのようなメニューを……。

○前田委員
 それはケース・バイ・ケースだ、子供たちのニーズに。自分が聞きに行きなさい、若者ぷらざに行って。何、開き直りだ。怠けるな。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 ただ、その場合は委託訓練の中に企業実習型というのもあるのです。それでそれは例えば……。

○前田委員
 何だい、その言い方は。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 いいですか。

○前田委員
 もうやめろ、もういい。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 もう一つ言わせてください。ちょっともう一つの訓練の……。

○前田委員
 もういい。ただ言っておくけれども、若い人は事務系をごっつい望むのだわ。実態がないのだ、募集は。そのことだ、いけないと言っていないよ。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 それで委託訓練の中にも……。

○前田委員
 もうやめろ、もういいから。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 言わせてください。

◎興治委員長
 もういいです。座ってださい。

○前田委員
 もういけない、聞きたくない。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 もう一つ。

○前田委員
 聞きたくない。

●岡村商工労働部長
 事務系、若者は事務系を望むというのは確かにわかるのです、何か入りやすくて。実は事務系の要望が高いので、事務系の企業誘致というのをやっています。それでこれは東部・中部・西部全県にわたってまだ需要開拓をやろうと思っていまして、特に事務系の企業誘致をあと何社か。それもある程度安定した県外ですとかの事務をこちらに持ってきてもらって雇用が生まれる、マッチングさせると。こういう案件はハローワークを通して、それから高校にも出かけてマッチングをさせていこうと思っています。
 今ニートの話がありました。実は最初質問があった部分で特に若者がという部分で、私は先端技術になぞってものづくり系で答えましたけれども、実はそれが全てではありません。おっしゃるように特に技術系とか技能とか、そういう分野についても幅広く訓練をして、それが高校教育の中とうまくつながっていかないと意味がないと実は思っていまして、実は倉吉産高、倉吉総合、そういう学校のときも例えば鍛造だとか鋳造だかの学課があったのです。だけれどもそれがなくなったとか。高校教育の中でなぜこれがなくなったのかというのはちょっと私も残念だったのですけれども、そういうところにもう一回高校教育に入り込んでいくような形で技能訓練とかいうものも充実させたいと思っていまして、そういう意味で産業人材育成センターと訓練校の名前を変えたのはそういう意図であります。ぜひ事務のみならず、技能の訓練ですとか現場の訓練も充実させたいと思っていまして、今、訓練校の見直しも実は今回、ものづくりで戦略プロジェクトをやっていますけれども、そのあたりの成果はぜひ訓練校に国の補助制度が終わっても残したいと思っていますし、できるだけ高校を巻き込んだ形で訓練体制をつくっていきたいと思っていますので、そういう認識で順次広げていきます。

○前田委員
 次に、そういう観点で150ページです。先週、私は京都工芸美術大学校にここを勉強しに行ったのです。知っているな。河原町の三条の烏丸。非常にここで、これですよ。この学校は若者を育成しているのです。調べると県内の高校から5校ぐらいここの学校に行っていた。実演もやって見せてくれていたけれども、みんな技術が高いのです。私はやはり若者にこういう面にも進んでほしいと思うのです。僕が見に行ったのは彫金と陶器の絵つけとそれから漆器、漆をやっていたのですけれども、そのあたりも大いにPRをしたらどうですか。

●岡村商工労働部長
 私もその取り組みは実は認識しています。実はうちのプロジェクトでかかわっている人が1人、そのデザイナーでたしかこの先生もやっていまして、そういうところからいろいろな情報をもらっています。産業技術センターに樹脂系の3Dプリンターが、産業人材育成センターですね、倉吉と米子とかに3Dプリンターが入るのです。この3Dプリンターというのはまさにこういう民工芸とか造形の分野の必要な技術です。3Dですから、設計技術は全て3D技術、設計もそうですね。そういうことでこの今の技術がものづくりに非常に応用ができるということもあって、そういう分野は若者が非常に関心を持つ分野だと思うのです。これ今この事業は市場開拓課の事業にはなっておりますけれども、部としてそこをうまくベクトル合わせをしてつなげていって、それが教育訓練にも波及するような仕組みができたらいいと思っています。まだちょっと体制はできていませんけれども、そういうことは視野に入れて取り組みたいと思っています。

○前田委員
 この学校は後継者を受け入れしてもいいと言っていました。事実、鳥取県も高校から4校ぐらい行っていました。あそこに置いてある作品を見ると、事実もうかなり学生のレベルが高いのです。私はやはり一つの切り口は後継者育成はこの学校などいいなと思ったのです。ぜひともあの学校と連携してほしい。どうですか。

●岡村商工労働部長
 私もそういうその分野のある造形の先生がちょっとうちのアドバイザーをやってくれていたものですから、それで知り得たことです。その学校との連携がどのように進めれるのかも含めて、少し検討させてください。

○前田委員
 もう一つ最後です。それでここは売り込みなのだけれども、県内にこういうふるさと産業の展示施設がないのです。先週行ったところの京都市のみやこめっせの地下に京都市の77民芸を一堂に集めていましたよ。やはりすごく感激した。何でか。京都市の伝統地域産業という本を小学校3年の教材に特集でつくっていました。それをまさに全部並べている。子供たちに教えていく。後継者をつくる。それから毎年500万円から300万円、わずか本当にもう涙金で職人に頼んでつくってもらえませんかといったら、もう損得なしにもう絶対的な後世に残すものをつくってくれると。それを集めていくのだと、それを展示出すのだというような一貫したシステムを京都市はつくっていました。どうでしょうか。

●三木市場開拓局長
 前田委員がおっしゃられることは確かに京都とか鎌倉市もたしかそんな取り組みをやっているような記憶があります。すばらしいことだと思って、できたらそういう展示館をつくりたいのですけれども、そうは多分ならないのでしょう。いろいろな例えば大丸とか、そういう展示をいろいろやっていますけれども、冊子を紹介したり、今年度の予算にも「鳥取の手仕事」の改訂版をつくったりしたりして、いろいろな面でご覧いただけたらと思っています。学校等にも、さっきおっしゃられたように、そういういわゆる後継者も含めて、いろいろな職業訓練とあわせて紹介してもいいと。僕らは知らないですから、若い人がそういうことがあるということを。そういうこともしていきたいと思っています。

○前田委員
 もうやめますけれども、民工芸というのはここに入っておりますね。会派要望で民工芸官、あれはどこに置きました。私は観光部局に置くのはおかしいとずっと言っているのです。回答は何か組織をつくるのだという回答だったのです。民工芸官はどうされていますか。彼の所在。私は観光部局ではなしに商工労働部でないのと、こう言うのだけれども。

●太田市場開拓課長
 民工芸振興官につきましては、平成26年度につきましても今のところ観光政策課に配置するという格好になっております。それでひもといてみますと、平成18年に民工芸振興官というのを……(発言する者あり)民工芸振興官というポストをつくりました。それはもともと商工サイドで市場開拓でいろいろ商品の販路拡大であるとか後継者の育成などもやっておったわけですけれども、それ以外にどうしても商工サイドでやりますと、端的に言いますと物売りばっかりになってしまうというところがありはしないかという当時の問題意識もございました。それを少し全庁的に民工芸を所掌する民工芸振興官というものを文化観光局に置かれたという経緯がございます。その意識は今も変わらず全体調整を民工芸振興官がしながら、特に商売、販路の拡大、後継者育成といったところについては我々が担っていると、連携をとりながら担っているという格好で今は進めておるところです。

○前田委員
 もう最後。民工芸振興官がまさにきょうさっきからしゃべっていることをやる人だと思っているのです。皆さんの予算は商工に出てきたわけです。この予算は地域振興常任委員会では出てこないのです。単なる振興官を置いているだけですよ。予算が出てきているのだから商工労働部ではないのですか。きょうさっきから言っているのは売るだけではない、全て包含したことを言っているのだ。それをやるのが民工芸振興官ではないのですか。だからこれは回答と違いますよ会派要望の回答を誰が書いたの。組織を検討いたしますと書いてありました。

●太田市場開拓課長
 直接的には私どもがやらせていただいたということではないのですが、民工芸につきましては、産業の側面からも重要であると認識しておりまして、それぞれを所管する文化観光局と市場開拓局のより一層の連携強化が可能となる体制を検討したいという……。

○前田委員
 だから強化の体制をといったら、太田市場開拓課長、全然していないではないのですか。今と変わりませんと言っている。

●太田市場開拓課長
 済みません。今、民工芸振興官が観光政策課に配置されているという実態の部分では変わっていないかもしれないのですが、そこは我々と民工芸振興官との連携でありますとか、物によりましては兼務の体制であるとか、そういったことも考えられるのではないかと思っております。

○前田委員
 もう今の答弁では絶対納得できない。

●岡村商工労働部長
 いろいろなアプローチがあると思うのです。確かに先ほどから前田委員がおっしゃっているようなやり方というのは今後非常に大事になってくるという認識です、部としても、部長として、私は。それでそういう意味で産業人材育成センターの基本的なものづくりの機能強化と、それからこれも民工芸も基本的にはものづくりが原点でありますので、それとデザイン性だとか、それに新しい技術を組み合わせていくとか、何かそういうものを総括したような取り組みが必要なのだろうという気はしています。それを直ちに民工芸振興官を商工労働部に配置すれば、では、すぐすっとおさまるのかというとそうでもないと思っていまして、その方向性はちゃんと見定めようと思っていますけれども、その中でどの機能にそれを集約すればいいのか。例えば産業人材育成センターとそれから市町村が持っているような物産館みたいなものというものをどうやってつなげていけばいいのかとか、何かやはりグランドデザイン的というか、デザイン的なものをお互いをマッチングするところをつくらないと、いきなり組織を変えたからできるかというとできないと思いますので、少しそういうのを1年間かけて検討させてもらえたらと思っています。産業人材育成センターは間違いなくそういう方向性で、少しベクトルを変えるというほど変えませんけれども、少し機能強化したいと思っていますので、その過程の中でこの組織をうまく束ねることができれば、商工労働部の中の市場開拓局とうまく連動ができると思います。それは少し時間をいただければと思います。

○前田委員
 約束事項です。覚えました。

○内田(隆)副委員長
 120ページをお願いします。先ほど来、前田委員が言われていることも含むことなのですけれども、やはり雇用する側とつきたい職業というもののミスマッチというのはやはり非常に大きいです。この取り組みはすごくよいと思うわけです。やはりとびもそうだし、鉄工も内装のクラス技師とかという技術者がいないぞと、なる者もいない。あと20年後に内装屋さん、誰が張るのだというような業界もあるわけです。そこにいかに入りやすくしていくか、若者に興味を持たせていくかというのがすごくポイントになるので、この協会さんの取り組みというのは非常にいいと思うのですけれども、逆に産業振興の観点も兼ね合わせると、ただ若い技術者を育成する体力もないという側面もあるわけです。だからこういう取り組みというのは非常にマッチするものだと思うのです。新分野でも何でもなくて技術者を育成するという意味で、人材育成型の雇用補助金というのがこのスキームで各企業が使いやすいようなものができたら、非常にプラスになると思うのです。それは2年も3年も技術者になるのにはかかるのだけれども、1年養成させてもらえるかどうかというのもやはり雇用をする側の観点からするとやはり違うので、技術者の養成という観点でこれの応用版をつくっていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 今、委員がおっしゃったとおり、今回基金があってこの事業ができます。これを今回モデル事業として次年度以降考えたいと考えております。

○内田(隆)副委員長
 モデルとして考えていただけるというのはありがたいです。ただ、この共同体だとアクセスがしづらいという側面もあるということを意識してください。アクセスがしづらいというのは、個々のインテリア屋さん、内装屋さんとかとび職業者さんとかという個々の業者さんがいわゆる親方として育成したいというのもあるわけです。でもここの仮にこの共同体に入っていないという方も往々にしてあるわけです。そうすると必然的に継続雇用になっていきますから、そのあたりどうでしょうか。このスキームではなくて考えてもいいと思うのです。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 実は事業者さん自体がこういう県の制度を使っていただくときに手続、交付申請ですとか、いろいろな補助金なり委託という手続がなかなか難しいという、面倒だとおっしゃる部分もあって、この部分を職業能力開発協会と共同体ということで、ここに半分その支援をしていただきながらそういう手続をやっていただこうと思っていたところです。それでこういうスキームを今回とりました。

○内田(隆)副委員長
 最後にします。それ聞き取り方によっては両方にとれるのです。では、ここに全部聞いてもらえばいいわけですか。ということですよね。ここがまとめて全部さばいてくれるならすごいいい制度です。ただ、ここに入っていないと使えなかったら何の意味もないのです。だからここにいわゆる電話一本入れて、私はこういう職業をしていますと。うちの企業は内装屋さんです、クロス屋さんです、鉄工業屋さんです、とび職屋さんです。新しい技術者を育成したいから協力してくれと言ったら、ばしっと応えてくれるわけですね。そういう理解でいいですね。そういうことを言っておられますよね。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 今はまずこのスキームはこの共同体というものの中に広く声をかけて、事業者に入っていただこうと思っています。職業能力開発……。

○内田(隆)副委員長
 それではいけないと言っている。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 それではいけないというのは。

○内田(隆)副委員長
 それでは、業者さん、共同体に入ってもらうのではなくて、それがコーディネートしたりアレンジしてくれるのならいいです。だからそういうことなのですよね。(「いやいや、個人なのか団体なのか、彼が言っているのは個人と言っている」と呼ぶ者あり)個人も企業もです。(発言する者あり)法人も。(「だけれどもそれはちょっと僕は関係者としては異論がある、いろいろな意見がある」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 いや、だからちょっとここで考えていることをもう一回、では、説明してみてください。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 今考えておりますのは、先ほどお話ししましたけれども、まずは職業能力開発協会と、職業能力開発協会は県下の全ての企業さんに職業能力という視点でいろいろな施策も御案内したりしておりますので、そこから発信していただいて共同体をつくっていただくと。それぞれの事業者さんに入っていただいて共同体をつくっていただいて、そこに委託するというようなスキームを今考えております。

○内田(隆)副委員長
 このスキームは共同体と個々の企業の契約になるわけでしょう。

◎興治委員長
 それはそうですか。今の内田(隆)副委員長が言ったのは。

○内田(隆)副委員長
 ここに書いてあります。(「全部網羅できません」と呼ぶ者あり)

●小林雇用人材総室労働政策室長
 共同体と……。

○内田(隆)副委員長
 個々の業者との委託になるのでしょう。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 ですので、そこに委託をしたものを個々の事業者さんと契約をしていただいて、そこに雇用を……。

○内田(隆)副委員長
 では、私が言っていることとどう違うわけですか。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 もともとその事業を受けるところが個々の事業に直接1社1社と県が契約をするか、共同体として契約をするかというところの違いです。

○内田(隆)副委員長
 いいですか。ごめんなさいね、しつこくて。だったらそれで構いません。だから個々の業者さんが鳥取県職業能力開発協会に依頼をすればいいわけですね。そこがワンストップで処理してくれるという考え方でいいのですよね、岡村商工労働部長。

◎興治委員長
 明確に答えられますか。

●岡村商工労働部長
 実は協会の方が来られたときにこういうそれぞれの専門の業者さんがなくてはならないのだけれども、なかなか後継者育成が難しいと。なおかつ新しいフレームを考えないとやはり後継者育成はできないと言われて、それが今回の人づくり基金の中でうちが工夫したわけです。これはぜひこういう分野の業種もほかにもあるだろうと思いますから、横展開できるような仕組みはぜひつくりたいと思っていますし、それからあくまでこの業者、企業、業態を鳥取県になくてはならないという意味での後継者育成が目的です。ですから、そのためには職業能力開発協会がしっかり機能を発揮していただいて幅広くやっていただくという……(「幅広でやっていく」と呼ぶ者あり)そうです。そういう認識でおります。

○内田(隆)副委員長
 だから左官でも何でもいいということですよね。

●岡村商工労働部長
 何でもいいというか、やはりそこは我々と職業能力協会できちんとすり合わせをして、業界の実態を把握した上で出させていただこうかと思っています。

○内田(隆)副委員長
 はい、いいです、いいです。ありがとうございました。だから後ろで小林労働政策室長さんがうなずいておられましたので、確かな技術を必要として鳥取県の建築業界を含めてさまざまな技術力を維持するために必要であれば、積極的に能力開発協会さんが間に入って技術者の育成をしていきますということでいいのですね。

●岡村商工労働部長
 基本的にはそういう役割を担っていただきたいと思っていますけれども、そうはいっても協会もいろいろと今のマンパワーでいろいろな問題があるかもしれませんので、そのあたりの意見も伺いながら必要な施策は応じていきたいと考えています。

○内田(隆)副委員長
 はい、よろしくお願いします。

○砂場委員
 128ページのところで、前田委員が言われたことは若者だけではなくて中高年も一緒なのです。僕は失業して職業訓練を受けようといったときに、受けたいと思う講座がなかった。パソコンを見たらエクセルとかワードとか、今さらこんなの当然知っているよと多分多くの中高年の失業者で扱えるレベルだと思うのです。では、そこで貿易実務だとか通訳だとかいろいろな、それを技術訓練を受けることで直接就職につながるようなスキルがとれるというのはCAD/CAMとか本当に少なかったです。だからやはり中高年も、ここのを見たらまた基礎訓練ということでワードとエクセル、何かいつもいつもワード、エクセル、ワード、エクセル、初歩の初歩の初歩で。だから何か失業者の能力を余りに低く思っているのではないのという。だから受ける人だって少ないと思うのです。それが1点。
 もう1点は、147ページと148ページなのですけれども、見るといろいろなフェアがあって物産展とか県のフェアとかたくさんあるのですけれども、これはやはりいろいろなものが、農林水産部もあるし、それから観光もやっているし、そういうのはどこが統括をしていて、どういうメーカーさんが出るかという情報の共有ができているのかということです。やはり商売ですから何回も何回も売りに行ったほうがいいに決まっているわけだから、それがきちっとどこの業者さんがどういうふうでどういう影響、成果だったというようなものがきちんと、ただ物産協会さんなら物産協会さんでもいいですけれども、どこかにその情報が集約されておかないと、もうみんなめいめいばらばらやって、はい、よかったですではだめだと思うので、どこかでコーディネートとかデータの集約しているような部門はあるのか、やっておられていないのかどうか。
 これを見ると物産協会は補助率が10分の10なのですけれども、やはりこれは物を売られているわけでそこは収益が上がっているわけですか。それであれば応分の負担というものも考えて。大体3分の1か2分の1の補助率なので、考えてもいいかと思うのですけれども、その10分の10になっている理由も教えてください。

●小林雇用人材総室長
 128ページの就業基礎能力、基礎能力と言っていますけれども、今さらパソコンという話も前回からもいただいているのですけれども、これが最低ラインと思っていただいたらいいのです。パソコンができないとまず入り口に立てないというところで、では、その入り口に立てない人が低く見過ぎているのではないかとおっしゃいましたが、実際県で非常勤職員さんとかの試験をやらせていただいています。私が受けただけで20数人見させていただいたのですけれども、同時にパソコンの試験も行います。ワードとエクセルでやらせていただきました。両方とも合格するのは20数人中2~3名です。これが現実です。ですから、これは実際の話なのですけれども、これだからこそやはりまずはここからスタートと思っていただきたいのです。これは得意な方から見れば何でもないことなのかもしれないですけれども、できない方も結構いらっしゃるという現実があって、ぜひともやらせていただきたいということです。

○砂場委員
 だから全員が全員、それだけでは、要するにこれをやってはいけないと言っているわけではないけれども、これしかやらないから、ほかのものをやってくださいと。

●小林雇用人材総室長
 ここからです。

○砂場委員
 そこだけやっておければそれでいいような対応にしか見えないから。実際に見に行っても受けたいと思うのがありません。小林雇用人材総室長は失業したことがないからです。失業して子供を抱えて、さあ、給料を稼がなければいけないといったときに、失業手当をもらいながらその間に職業訓練を受けてまた働こうといったときに、これが入り口ですからと言うけれども、それ以外の人もいるわけです。実際に行ったとき、本当にこれが職業訓練の現実化かというのを実感で、もう嫌というほど思ったから言っているわけです。もちろんそういう人にはそういう人の対応をしてあげればいいけれども、やはりそれはいろいろな失業者がいるわけだからその対応をしないと。特に中高年、40、50で失業した人たちというのは家族も抱えていて学費も出さなければいけないような厳しい人たちには、ちゃんとしたその訓練を受けたことがすぐ就職につながるようなものを考えたらどうですかと。これをやったらいけないと言っているわけではないけれども、いつもいつも能力基礎訓練みたいなのしか出てこないから。

●岡村商工労働部長
 実は以前、中央職業能力開発協会がつくったビジネスキャリア教育というのがあって、初級・中級・上級というのがありまして、そのカリキュラムは非常によくできていました、テキストも。それをこちらで購入して導入して教育訓練に使ったことがあります。例えばそういうものを選択していただけるような仕組みとか、当時はもう狙い撃ちをしてこれが役立つだろうというのをちょっと予算をつけて訓練したのです。その2~3年でもうやめてしまったのですけれども、何かそういう選択ができるような仕組みとか、そういうものを考えてみたいと思います。

●太田市場開拓課長
 県のフェア等のお話がございました。県のフェア等につきましては、主に物産系のフェアを県庁内部でやっておりますのは私どもとあと県外本部とがやっておりまして、ここにつきましては、内部的に情報交換をして、データベースのような形で情報のやりとりをしておりますので、どういう業者がどういうところに出てどういうような状況であったかというのは把握できるようにしております。あと物産協会も、私ども補助しておりますので、そこの実績につきましては日々やりとりをさせていただいています。あと若干我々でちょっと弱いのが産業振興機構であったり商工会連合会であったりの部分で、リアルタイムでなかなか情報が入ってこない部分がありますが、そこは今のところはうちと集まった機会などに応じて情報を共有をさせていただいているという状況でございます。
 物産協会につきましてでございます。一応10分の10とは書いてございますが、彼らの自己財源をこれらの事業に補助の裏で充てていただいているという部分もございます。ただ、実は会費収入等、それほど潤沢な団体ではございませんので、そこについては県としてアンテナショップの産品の発掘の支援であるとか民工芸のマッチングであるとか関西圏の販路開拓であるとか、そういった用務もやっていただいておりますので、そこについては応分の補助をさせていただいているという状況でございます。

○砂場委員
 ほかにも農林とか文化観光局もいろいろなフェアとかをやっていますし、海外に出ている分もありますので、どうですかね。太田市場開拓課長のところで音頭をとってそういうフェアがあったら各企業がどんなものを売ってどうだったのかというようなデータベースみたいなのを構築して、それぞれがやったらそこで集めると。それを見ながら太田市場開拓課長でいろいろなフェアとかいろいろなときにお誘いをするとか、今度は次の政策立案につなげていくような仕組みづくりを検討していただきたいのですけれども、どうでしょうか。

●太田市場開拓課長
 来年度は販路拡大・輸出促進課ということで今まで以上に販路の拡大というものに取り組んでいくということになろうかと思いますので、少しそういったことも頭に入れてしっかり取り組んでいきたいと思います。

○市谷委員
 142ページの人材育成型雇用促進事業について、過去のトライアル雇用の制度とどう違うのかというのを説明してください。それでトライアル雇用ならトライアル雇用で諦めもつくのですけれども、一旦有期雇用して、いや、仕方がない、トライアルだからということなのですけれども、この場合は有期雇用をして人材育成だというのでいろいろ研修を受けた末に採用にならないというのは、非常にこれは期待外れなことに雇われる側からすればなってしまうということになるのではないかと思うのですけれども、そのことを説明してください。
 もう一つは、199ページの使用料、手数料の関係で、これはここの部だけではないのですけれども、この消費税の増税分を乗せて取って、この消費税というのはどこにおさめるのでしょうか。それで大体こういう行政関係の手数料関係は何か国にも納めなくていいということを聞いているので、あえて上げる必要はないと思うのですけれども、確認させてください。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 人材育成型雇用促進事業とトライアル雇用との違いでございますけれども、トライアル雇用は要するに例えばハローワークでやっているものは、3カ月間、一月1人について4万円を支給しながら、一旦試行的に雇用していただいて、それを正規雇用に転換していこうという取り組みでございます。この人材育成型のほうは、これは基金を活用した事業でございまして、県から企業に委託をしてその委託の中で緊急雇用的に人材育成していただく。その中でそれを正規雇用につなげていくというものでございます。25年度の実績でいきますと、この人材育成型では103名の方の雇用をしていただいています。また、この方々のどれぐらいが正規雇用につながるかというところはまだ出てきていませんが、これと同じような重点分野の事業がございまして、こちらでは6割ぐらいの正規雇用につながっているという実績もございますので、それぐらいの正規雇用につながっていくのではないかと見ております。ちなみにこの人材育成型で正規雇用になられた場合は、先ほどちょっと触れました1人30万円という国の基金を活用した奨励金もございますので、そういったものも活用しながら正規雇用につなげていきたいと思っております。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 手数料の関係ですけれども、この手数料は技能検定手数料ということになっていますが、実はこれは実技試験でその実技試験に購入する材料に全て消費税がかかっています。その材料代が全てかかって上がってくるというところから手数料を上げさせていただくという。

○市谷委員
 そしたらそれは材料代ということで、特に何か消費税分としてどこか納めなければいけないということがあるわけではないのですよね。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 これ実際に実施していますのは鳥取県ですと職業能力開発協会が技能検定を実施して、技能検定手数料を収入しています。そちらのほうですので、消費税の取り扱いがうろ覚えなのですけれども、そこは確認をさせていただきます。

○銀杏委員
 今の使用料条例の関係で消費税という話が、コストのほうに材料代にかかっているのだということなのですが、これは計算すると5%なのですね。3%ではないのですけれども。だから消費税等云々の話だけではないのでしょう。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 消費税も一つの要件ではありますけれども、実はこの検定手数料1万5,700円というのは鳥取の場合、18年度から据え置いていまして、今回はこの間の物価上昇率、これも加味しております。

◎興治委員長
 いいですか。
 それでは次に、補正予算のほうに移ります。(「いやいや、ちょっと」と呼ぶ者あり)まだありますか。

○前田委員
 総括です。中小企業中央会、商工会議所、商工会連合会について、人件費を補助していますよね。これの働きぶりというか、外部評価などするような仕組みはあるのですか。

●島田経済産業総室経営支援室長
 交付金につきましては、実はこのたびの当初予算の経営力強化緊急支援事業のところで、この補助した人件費であるとか、ものについては実績を見て交付金化していくという中で、この2~3年の、現行においては交付金で人件費を措置しているものについて客観的な評価であるとか実態評価みたいなことというのは十分できていない部分はございますけれども、それを評価した上で必要な人件費だとか、あるいは活動事業費というものを新たに措置することを検討していきたいと思っております。
 実態的には先ほどもちょっとお話にありました県版経営革新400件ほど支援しているというのがこの商工団体としてありますけれども、あと操業とか県のさまざまな補助金の実際のコーディネートなり事業を表しているというのが商工団体でありましす。この国の経済対策、県の経済対策も含めてかなり業務量が多くなっている面がございまして、そういう面も含めまして実態を踏まえて交付金、今の定数措置でいいのかどうかも含めて検討していきたいと思っているところであります。

○前田委員
 いや、検討されるのはいいのだけれども、第三者の目で本当に商工業の発展に尽くしておられるかどうかという目で見るべきでないかと言っているのです。

●島田経済産業総室経営支援室長
 交付金化の検討に当たっては、交付金を補助するに当たっての要綱等でそういう第三者評価的な組織も含めて盛り込むことを検討したいと考えております。その中で実際の事業者の意見、あるいは実際に補助事業等を使われた方々の意見も含めて、商工団体の支援活動の評価もしていきたいと思っております。今はその仕組みはありませんけれども、交付金の中でそういう仕組みを入れ込んでいきたいと考えております。

○前田委員
 いや、だから外部評価みたいな第三者の目で見るような仕組みをつくるとはっきり言ってください。

●島田経済産業総室経営支援室長
 交付金化の中でそういうことを実施する方向で検討したいと思います。よろしいでしょうか。

○前田委員
 はい。

◎興治委員長
 それでは、補正予算に移ります。
 まず、平成25年度補正予算関係について、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。簡単で結構ですよ。

●岡村商工労働部長
 それでは、2月定例会に提案しました商工労働部所管の補正の議案の説明をいたします。
 1ページをごらんください。第21号議案、平成25年度一般会計補正予算に関するもので、よろしいですか、補正です。

◎興治委員長
 はい、どうぞ。

●岡村商工労働部長
 関するもので、当部関係では10億538万円余の減額をお願いしております。それぞれ実績見込みによる増額及び減額でございます。予算関係以外ではバイオフロンティアに係る指定管理の指定がございます。
 詳細につきましては、担当課長、室長が説明いたしますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎興治委員長
 それでは、担当室長から順次説明を求めます。

●小濱商工政策課長
 それでは、2ページをお願いいたします。3つ掲げてございますけれども、上とそれから一番下のはこれは職員人件費の実績見込みに係る補正でございます。それから真ん中どころにあります企業BCPの関係でございます。これも先ほど当初のところでも若干触れましたけれども、企業に対して補助金を交付しておりますけれども、その交付見込みに伴う補正でございます。
 それでちょっとこの場をおかりして1点ご報告です。先ほど銀杏議員から企業BCPをとった建設業についての県土整備部の加点の関係なのですけれども、確認したところ、今のところ加点する検討はしていないというのが県土整備部の答えでございます。
 続きまして、3ページでございます。食の安心・安全プロジェクト推進事業費、これも認証に係る経費の補助金の、これは過年度、24年度に交付決定した分につきまして若干減額がございましたので、それに伴う補正でございます。それから真ん中どころの素形材高度化総合支援事業でございますけれども、これは真ん中どころに書いてございますけれども、鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクトが去年の6月補正でお認めいただきまして、その中で代替できる事業がございましたので、その分を国庫に財源を振りかえて事業を実することによる減額でございます。
 一番下のコンテンツ産業創出検討事業でございますけれども、昨年の秋に米子でフォーラムを開催いたしました。その経費の確定に伴う減額でございます。

●池田立地戦略課長
 4ページをお願いいたします。リサイクル技術開発促進事業でございますが、補助金につきましては2カ年、25、26の事業になっておりますので、25支払い分の確定によります補正減ということでございます。
 環境産業整備促進事業でございますけれども、こちらは継続預託見込み額について繰り上げ償還等があったことによる減ということでございます。
 5ページですが、工業団地再整備事業補助金でございます。これは債務負担行為の設定ということで、倉吉の西倉吉工業団地、トンボですけれども、オーダーメード貸し工場整備、25年度から実施するということで債務負担行為を設定させていただきたいというものでございます。
 6ページでございます。「環境経営」推進事業ですけれども、これは補助金の執行見込み額の減によるものでございます。
 次世代環境ビジネス創出事業でございますが、1つは補助金2件の予定1件ということ、それから委託料、これは2カ年のプロジェクト、債務負担行為の事業で、受託企業との調整等で若干時間を要して、25年の支払いが確定したということでの減でございます。

●西村経済産業総室産業振興室長
 7ページをお願いいたします。産業振興室の関係なのですが、補助事業の数が多くてその補助事業の実績減によるものが大半でございます。7ページの一番上の建設業多角化経営支援事業から始まりまして、ひとまず9ページの上から2つ目、農・医連携促進事業、これが補助事業関係なのでございますけれども、減額理由は執行減で、中身的には詳しく申し上げますと新規案件が見込み減がなったということが1つ理由がございます。それと昔は補助金は単年度で全て決着するルールだったのですけれども、今例えば2カ年事業とか3カ年事業を強いておりまして、例えば1年目に決定して2年目、3年目でどう配分するかという見込みが予算上出てまいります。例えば真ん中の2年目が平成25年度の今回といたしますと、25で見込んでいた分が24で前倒しで実施されて予算が執行された。もしくは25でやる見込みのものが後ずれして26年度のほうにシフトした。あと当初見込んでいた事業が取りやめになったようなもの、そういったものが複合的に合わさってそれぞれの事業の減額要因となっております。大体原因はそういったところでございます。見込み方につきましては、引き続き適正な見込みをしてまいりたいと考えております。
 続きまして、9ページでございますが、9ページの一番下でございます。バイオフロンティアの指定管理。当初予算でも申し上げ、若干触れましたが、消費税の引き上げに伴う分を今後26年から30年度までの5カ年の債務負担行為額に反映できておりませんでして、その分の
1,640万円余を債務負担行為の増額補正をするものでございます。債務負担の状況調書は30ページに掲げてございます。
 続きまして、10ページでございますが、産業技術センターの食品開発研究所の施設整備、現在進行形のものでございますが、これを起債を財源で充てておりましたが、その起債が充当できない部分が判明いたしまして、その財源更正をするものでございます。金額の変更はございません。起債を800万円減じて、当該年度の一般財源分として800万円を増額するという補正でございます。
 続きまして、これも産業技術センターでございますが、酒づくりプラント補助金ということで、平成24年に設置しました酒づくりのプラントにつきまして、利用減に伴う減でございます。5件見込んでおりましたが、年度中途からの1件の利用にとどまりましたので、その分を補正するものでございます。
 産業技術センターの台風の大雨によるのり面が崩壊した工事でございますが、これにつきまして、26年度に事業がまたがるという関係で、消費税分の税率引き上げ、それと一部工法の難しい部分が出てまいりまして、そこをちょっとやりくりを変えるということで100万円余りの補正をお願いしたいということでございます。
 それと、最後でございますが、バイオフロンティアの指定管理の関係の議案でございます。32ページに、これまで9月の債務負担行為の予算の承認から、その都度、指定管理審査の経過とか踏まえて御報告申し上げておりますが、平成26年4月1日から31年3月31日までの5カ年間、改めまして産業振興機構を指名して管理ということでお願いしたいということでございます。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 11ページをお願いいたします。まず、境港の輸出入拠点化支援事業でございます。これは、平成23年度に整備をしました山陰流通トリニティーセンターの雇用拡大事業分の運営費と人件費の支払い見込みが明確になることによる補正でございます。
 次に、環日本海物流円滑化推進事業でございますけれども、これは、輸入貨物の支援を見込んでおりましたけれども、300万円限度の2社分について今回減額補正を、利用見込みを勘案しまして減額補正をお願いをするものです。
 次に、大量貨物の誘致促進事業でございますけれども、認定企業の年度内の貨物量の輸出量を精査しました結果、約550万2,000円ほどの減が見込まれるため、減額補正をお願いをするものでございます。
 企業立地認定事業者の貨物誘致支援事業でございますけれども、認定予定企業はできたのですが、実際の認定及び貨物の輸送が来年度にずれ込む見通しとなりましたので、今年度につきましては250万円を減額をさせていただきたいという、そういう理由でございます。

●島田経済産業総室経営支援室長
 経営支援室でございます。12ページをお願いします。制度金融の損失補償にかかわるものでございます。債務負担行為により保証協会と県とで損失補償契約を結んでいるもので、平成26年度分の損失補償を実行する予算でございます。企業数46社につきまして、経営活力再生緊急支援資金等の損失補償を行うものでございます。
 13ページをごらんいただけますでしょうか。制度金融の補正減でございます。これは、平成17年度以前融資分に係る継続預託時代の繰り上げ償還、借りかえ資金等による補正でございます。
 下の信用保証料負担軽減補助金でございます。これにつきましては、当初分につきましての資金につきましての保証料減でございます。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 14ページをお願いします。一番上の職員人件費と4番目の職員人件費、これにつきましては、人件費の実績見込みによる補正でございます。増額補正となっております。
 2番目の中小企業の求人情報発信支援事業ですが、これは、活用しようとした事業者の数が当初の予定した数を下回りましたことから、減額をするものでございます。
 鳥取県地域雇用創造計画推進事業は、未来プランの受講奨励金なのですが、もともと想定していた受給人数より受講率が減りましたのでその部分が減ったこと、それからほかの制度、雇用保険ですとか訓練手当の利用者が多く、その分執行減となったものでございます。
 一番下の職業訓練行政費ですが、これは、訓練手当の支給ですけれども、これも先ほどの当初の中でもお話ししましたように、実際の受給者が減ったことから1,000万円余の減額を行うものでございます。
 15ページの技能振興事業費ですが、これは、認定職業訓練への補助金の減です。
 職業訓練事業費ですが、これは、職業訓練の中で委託訓練、これは1人当たり単価で委託をしていますけれども、この委託人数の減と、あとは入札残、それから訓練実施事業者に出しております訓練の報償金、こちらのほうの残額の減でございます。

◎興治委員長
 余り細かく言わなくていいですよ。後で必要なら質問しますから。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 はい。職業訓練事業費は、これは人数の減でございます。
 県立高等技術専門校の施設整備費は、耐震診断の入札減、このようなことでございます。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 そういたしますと、16ページをお願いいたします。上2つの正規雇用奨励金の重点分野、それから専門的技術者等の正規雇用促進事業でございますが、これにつきましては、対象者の減によります奨励金の支給見込み額の減に伴うものでございます。
 3つ目の緊急雇用創出事業でございますが、これにつきましては、まず減額で2億円しております。これは、25年度の支出見込み額、これが企業支援型の雇用創造事業が、当初9億円が支出見込みで7億円に減ったことに伴うものでございます。それから、債務負担行為で5,200万円余をお願いしております。これにつきましては、25年度の執行残を債務負担行為を設定して26年度にわたって使わせていただくように設定するものでございます。
 一番下の若年者就業支援事業、それから17ページの一番上の就業基礎能力養成事業でございますが、これは受講者の見込みが下回ったことに伴う減でございます。
 その次の雇用維持促進利子助成事業、それからその次の労働移動緊急雇用対策事業、これにつきましては、対象者の数が見込みを下回ったことによります減でございます。
 最後の、県内主要製造業再生支援事業でございますが、これにつきましては、補助金の見込み額が当初4件で想定しておりましたものが、1件に減りましたことに伴う減額でございます。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明についての質疑はございますか。

○前田委員
 12ページ。この2番目のその負担割合のイメージ図です。これはさっきもあったのだけれども、15年に改正されたと。以後ずっとこれは変わらないということです。一時大騒ぎになりましたね。代位弁済でこの保証協会部分が大きくなって、それで保証協会が厳しく査定して、保証がしてもらえなかったということで大騒ぎになって、改正したのだけれども、これはあのときの記憶は、一時的だと思っておったのだけれども、ずっとこの仕組みでいくということですか。

●島田経済産業総室経営支援室長
 現在、この責任共有制度という中で、20%が基本的に金融機関のリスク、8割が保証協会が保証するという中で、この保証割合につきましては、基本的にはオール保証制度ということでなっておりまして、全てそういう意味では金融機関はリスクがないという中で、保証協会と全国信用保証協会が本来なら金融機関が負う部分のリスクを担うということで今やっておりました。ここの負担割合の細かいところになりますと、制度によって基本的に変わっていく可能性があるということで、現時点の制度においてはこういう負担割合になっているということでございます。(「既往分について」と呼ぶ者あり)既往分につきましては、今後新規分につきましてどうなるかということにつきましては、また新たなその都度制度で変わってくる可能性があるということでございます。

●網濱経済産業総室長
 補足しますと、今回補正でお願いしますのは、リーマンショック以降に数々創設しました制度融資の融資を実行した結果、損失が、事故があって保証協会に損失が生じたものについてということでございます。
 それで、ここに書いてあるイメージ図は、この下にある資金でいいますと、いわゆるセーフティーネット保証、全業種対応を国が一時期していましたけれども、そこで融資を借りられて事故があったものが、今回相当程度出てきているということで、その部分については、平成25年3月末まで、3月末まではここに書いてある、保証協会が98%ですか、のリスク負担で、2%が県負担ということになります。ですから、25年4月以降、融資実行分があっているものについての県負担はこれではありません。今はですね。それ以降は鳥取県負担は6%……

○前田委員
 6%。

●網濱経済産業総室長
 はい。セーフティーネット保証分については6%になっております。
 これはあくまで全国的な業況悪化業種分についてはそういう扱いなのですが、全国的な業況悪化業種から外れた業種についてどうかといいますと、これは従前から同じでありまして、保証協会が大体、この帯でいいますと、信用保険のところが56%から64%ということでして、あと金融機関が2割、20%、それで鳥取県と保証協会は8~12%というリスク分担になります。

○前田委員
 それはどこで決まるのですか、その負担割合は。法律なのか、その中小企業庁、日本政策金融公庫が決めていくのか、全国の信用保証協会連合会が決めていくのか。

●網濱経済産業総室長
 それは、中小企業庁が業種指定をいたします。全国的な業況悪化業種の指定をいたします。

○前田委員
 鳥取県の中小企業の実態から、本当は私はこの仕組みを今の負担割合のイメージぐらいでやらないと、保証協会の査定が厳しくなると思うのだ。

●網濱経済産業総室長
 おっしゃる点は我々も認識をしておりまして、従前、この全業種指定が外れるときから、外れる業種に対しては、今までそこに県の損失補償をずっとつけてきておりますし、今回の先般の経済対策の中でも、その外れる業種に対しても、協会のリスクの2分の1に対しては県は損失補償をつけるということで提案をさせていただいて議決をいただいているところです。

○市谷委員
 32ページのバイオフロンティアの指定管理の指定なのですけれども、結局、産業振興機構が受けるという提案ですけれども、料金ですね。利用料金は従前のとおりということになっていますけれども、これも消費税増税に合わせて値上げするのかどうかを確認させていただいて、その値上げが前提でこれはもう委託をするという理解でいいでしょうか。

●西村経済産業総室産業振興室長
 消費税分の値上げは予定いたしております。計画の段階では消費税の面は金額上反映されておりませんが、それだけでの判断は当然ないということと、消費税というその後の、中身のその経費積み上げの話ではないということで、審査会とか計画認定につきましてはこのベースではさせてもらっておりますが、計画変更という手続は当然ございますので、そういった手続的にはそういったルールに従って手続をし、最終的には指定管理契約の協定を結びたいと考えております。

○市谷委員
 それは多分、議会で議決することにならないと思うのですけれども、何か報告があるとに理解したらよろしいですか。何か料金設定について、こういう協議でこうなりましたということが。

●西村経済産業総室産業振興室長
 その料金の設定につきましては、議会承認事項ではございません。県知事認可でございます。その中で対応させていただきたいと考えています。

○市谷委員
 それで、報告はしていただけるのですか。その承認は議会がするわけではないのですけれども、こう変わりましたというのは、何か報告を常任委員会でしていただけるのでしょうか。

●西村経済産業総室産業振興室長
 では、計画にない変更ということで、次回ペーパーで報告させていただきたいと思います。

○砂場委員
 人件費の補正なのですけれども、大体各総室等を見させていただくと、一人頭20万円から30万円ぐらいですけれども、そうすると月2万5,000円ぐらいだったら、残業だろうと思うのだけれども、雇用人材総室だけが一人頭90万円を超える増になっていて、月でも7万6,000円ぐらいになると。非常にその雇用環境といいますか、過重に働いているというか、という状況。せっかくここブレーキをやっている中で、これは何か特別な理由があるのですか。

●小林雇用人材総室長
 最初の時間外の見込みというのがございまして、商工政策課の10分の1ぐらいを見越して1人当たりを設定していたら、それなりになったみたいな感覚です。要は1人当たりの当初の見込みがかなり、今までの例でいくと、低かったわけです。ところが、今回、基金事業もあるのですけれども、新しいプロジェクトも入るし、さまざまな事業がふえて、ほかの課並みに残業した結果、時間外がふえたということでありまして、雇用環境がそんなに悪くなった、確かに時間外は多いのですけれども、そこまでではありません。

◎興治委員長
 いいですか。
 では、補正はこれで終わりますけれども、休憩しましょうか。(「いやいや、もうやろう」と呼ぶ者あり)では、報告いきますか。(「ああ」と呼ぶ者あり)
 それでは続いて、報告事項に入ります。
 なお、質疑については、説明終了後一括して行っていただきたいと思います。
 議題1、鳥取県の経済雇用情勢について及び議題2、「平成25年度鳥取県緊急経済・雇用対策会議」の開催結果について、小濱商工政策課長の説明を求めます。

●小濱商工政策課長
 それでは、商工労働部常任委員会資料、よろしいでございましょうか。1ページをお願いいたします。これは、毎定例会ごとに報告しておりますけれども、今回は、25年11月から12月の指標をもとに一応コメントをさせていただきます。
 特徴的なところだけかいつまんで申し上げますけれども、需要面でございますけれども、上から2番目の表のところに、乗用車の新規登録台数を掲げてございます。エコカー補助金が廃止になってしばらく落ち込んでおったのですけれども、9月ぐらいからいわゆる自動車の販売台数が伸びておりまして、12月はプラス40%ということで、これは消費税の駆け込みもあるのではないかということで思っております。
 産業面でございますけれども、鉱工業等の生産指数は若干は上向いておりますけれども、まだ低水準ということでございます。
 雇用面でございます。先ほど来、議論があってございますけれども、11月の有効求人倍率が0.94ということで、対前年若干下がったわけでございますけれども、労働局の見解では、依然として、若干一服感はありますけれども、改善傾向が続いているということでございます。
 それで、正規雇用の求人数ということで、倍率ということで、一応0.53というのを、これは季節調整がしてございませんけれども、労働局から伺っております。
 めくっていただきまして、地区別の原数値でございます。倉吉、米子につきましては、有効求は1を上回っておりますけれども、鳥取はまだ0.93ということでございます。
 4番目の企業倒産の状況でございますけれども、10月、12月につきましては9件、負債額
2,000万円強ということでございます。
 設備投資の状況でございますけれども、若干数字は上回っておりますけれども、なかなか全体的な上昇傾向にはつながっていかないというところでございます。
 それで、6番目に参考までに日銀の松江支店、あるいは鳥取財務事務所の見解を記載しておりますけれども、緩やかに回復しておる、持ち直しの動きがあるということですけれども、抜本的な改善にはつながっていかないというところでございます。
 それでは、3ページをお願いいたします。去る2月14日に鳥取市内におきまして、議題のところに掲げてございますけれども、先般議決いただきました臨時補正の対策、それから今お願いしております当初予算案等につきまして、4のところに掲げてございますけれども、経済団体、金融機関、それから行政関係、本来はここに連合もお呼びしたのですけれども、お声はかけたのですけれども、ちょっと日程が合わないということで連合さんは欠席でございますけれども、そういう機関が集まりまして意見交換、あるいは施策の推進について協力、あるいは連携して進めるということでお願いしたところでございます。
 主な意見でございますけれども、ゴシックで強調したところがございますけれども、おおむねは異論はございませんで、官民挙げてやっていこうということで申し合わせができたものと考えております。

◎興治委員長
 議題3、鳥取県地域活性化総合特区の状況について及び議題4、国家戦略特区の提案(とっとり「医療機器発明」産業化特区)について、吉田商工労働部参事の説明を求めます。

●吉田商工労働部参事
 それでは、4ページ、まずお願いします。地域活性化総合特区の状況ということで、モデル事業が3つあります。表で、最初に事業名、それから目標、平成28年度を目標にどういう数値を掲げて取り組んでいるかということを示しております。
 まず、商店街の利便性を高めるe-モビリティ交通サービスですけれども、米子の中心市街地で小型の電気自動車を使ってカーシェアリングを実施しようという取り組みです。現状では、規制緩和上は特に問題はないという回答をいただいております。それから、25年度でEVカーシェアリングの取り組み、それから地域でいろいろ検討した結果、今後の予定としてはEVカーシェアリング、先ほど説明しましたけれども、EVカーシェアリングであるとか、超小型モビリティの導入実証事業で、具体的には米子の法勝寺というところでリーフ、それからコムス2台、そういったのでモデル的な事業を進めようという方向で進んでおります。こういう取り組みが米子の中心市街地でどんどん広がればいいということで取り組んでおります。
 再生可能エネルギーによる災害時集落無停電サービスですけれども、経済産業省なり中国電力といろいろ協議をしていますけれども、なかなかやっぱり中国電力の電線を借りるということに対してかなりハードルが高いというのが実情です。具体的なデータを持って交渉に当たるということで、今年度は電力の消費量の調査というのを実施しております。来年度につきましては、そのデータをもとにシミュレーションを行いまして、その結果をもとに改めて関係者と協議を行っていきたいと思っております。
 健康情報を高度利用する健康づくりサービスということで、南部町で取り組んでおりますけれども、南部町の西伯病院でアミノインデックスを、12月末現在2,500件のデータがたまっております。それから、健康診断のデータであるとか、そういったデータを蓄積するシステムも南部町にできております。こういうのをベースに、今後の予定ですけれども、まず、ロコモティブシンドローム、いわゆる動きづらくなるといいますか、そういった対策として、具体的な食事指導、運動指導、それから味の素さんの協力をいただいてアミノ酸のサプリをつくる、そういったことで具体的な健康予防プログラムをこの5月から実施する予定になっております。それから、ロコモ以外にもメタボにも活用できるということもありますので、そういった検討も図っていきたいと思っています。
 関連事業として、よなごスマートライフ・プロジェクトということで、米子市と中海テレビさんが一緒になって、この3つのモデル事業を実現するような、無停電サービスとか、それから健康、それからカーシェアリング、そういった取り組みもしておりますので、こういう成果も活用しながらモデル事業の実現を図っていきたいと思っております。
 次に、5ページですけれども、国家戦略特区の提案(とっとり「医療機器発明」産業化特区)ということで、これは米子にあります医学部の、いわゆるロボトミーの現場ニーズであるとか、ロボット手術の技術であるとか、そういったものを活用して特区にしようというような取り組みでございます。
 名称は、とっとり「医療機器発明」産業化特区になります。
 内容、プロジェクトとしては、1つ目は、医療機器バレーの構築。具体的には規制の特例措置でありますけれども、例えば国際安全規格の策定とか、第三者機関の設置、こういったことを実施することによって、産学官連携した新しい医療機器の開発を進めていこうというような取り組みでございます。
 2つ目が、世界トップレベルのロボット手術センターの設立ということで、例えばそのロボット手術につきましては、今、前立腺がんのロボット手術については保険適用にはなっていますけれども、それ以外については保険適用にはなっておりません。そういったところで保険外併用療養の緩和と、許可という規制緩和を用いることによって、いろんな手術が安くできるようになると。そこで技術が高まって、新しいロボット手術、手術支援ロボットの新規開発につながる。そういったことを目指しております。
 先進的医療による国際交流拠点の形成ということで、医学部はロシアのウラジオストクの病院といろんな業務提携というか、交流の提携というのを結んでいるのですけれども、そういったようなものも活用しながら、外国人医療スタッフによる医療行為の規制緩和であるとか、そういったことをすることによって、こちらに実際来ていただいて、ロボット手術の指導をしたり、あとは医療ツーリズム、海外からこちらに来ていただいて医療ツーリズムを盛んにしようというような取り組みをしたいと思っております。
 期待される効果としては、有用な医療技術をいち早く国民に届ける、あとは医療機器管理の国際競争力を高める、経済の活性化といったところが効果として見込まれています。
 国家戦略特区につきましては、2番のところで今後のスケジュールをざっと書いております。2月中旬でありますけれども、これは先日、2月17日月曜日にヒアリングがありまして、こちらから岡村商工労働部長とあとは鳥取大学医学部附属病院の院長である北野病院長とでヒアリングに出席をしております。それから、2月、3月にワーキング、諮問会議で、下に書いてあります指定基準に沿って検討が行われまして、3月には区域指定があるというようなスケジュールになっております。

◎興治委員長
 議題5、株式会社広電の鳥取市進出に係る調印式の開催についてから議題7、株式会社テムザックによる医療ロボット等の研究所(株式会社テムザック技術研究所)の米子市への開設について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 6ページをお願いいたします。このたび三洋電機の跡地ですが、図にございますけれども、全体約7ヘクタールのうち、上の5.1ヘクタールについては鳥取市です。下の1.8ヘクタールについては、もともと三井倉庫ロジスティクスさんがお借りしておられたために、別段の直接の売買交渉を三洋電機さんはやっておられたのですが、このたび株式会社広電さんがこちらの土地及び建物を取得されまして、100%子会社のライフオンが立地されるということになりました。
 企業名は、株式会社広電。事業所については、大阪のほか海外、中国蘇州であるとかベトナムにお持ちで、いわゆる家庭用電気器具の電気マットとか電気毛布、電気あんか、こういったものを製造しておられまして、国内の販売シェア1位といったような会社でございます。
 100%子会社のライフオンですけれども、代表者が濱頼章社長でございます。事業内容といたしましては、その家庭用電気暖房器具の製造、研究開発を行っていくということで、特に国内向けに高付加価値製品を開発、製造していくといったような予定になっております。
 立地計画については、こちらの建物、1ヘクタールの敷地の中の建物をまず活用いたして製造していくということですが、2期、3期には横の土地のほうに新たな研究開発拠点を建てて、広電ブランドの新しい商品もつくっていくということで、このたびそのカントリーリスクであるとか震災リスクの分散といったことであるとか、交通アクセスによる神戸港、境港の活用、こういったようなこととか、地域の電気産業のそういう集積とか人材とか、そういうことを考えられて、このたび進出されたということでございます。
 調印式は2月17日にとり行っております。
 7ページは協定書でございます。
 引き続きまして、8ページでございます。旧高等農業学校校舎の活用についてでございますが、先ほど当初予算の説明で説明させていただきましたとおりの方針に基づきまして、基本的には建物に改修を施すような形で賃貸をしていくということで交渉を進めておりましたですけれども、当初予算のスキームはお認めいただくという前提のもとでになりますけれども、県内のシステム開発業者であるLASSICさんがこのたび手を挙げていただいたということでございます。
 企業の概要、株式会社LASSICで、所在地は、現在、産業振興機構の中のサテライトルームの中に立地されておられまして、鳥取、米子、また東京に事業所をお持ちということでございます。概要の中身は以上のとおりですが、一応事業としてはICTサービス事業ということで、いわゆる各企業からいろんなシステムの受託を、開発を受けて受託をするといったようなことと、自社で新たなサービスを研究開発される。例えば、農業体験を通じたメンタルヘルスプログラムを開発されるといったようなことにも手を広げておられるといったようなことでございます。
 このたび、立地の計画でございますけれども、雇用拡大、かなりバックオーダーもあるということで、雇用拡大に伴って現事務所が手狭になるといったことで、この市街地に近いこの地を取得して、事業所も活用いただくということになります。当然、県でこのたび設置しておりますアクセスポイントの活用ということも念頭に入れられる進出ということでございます。
 事業概要については、投資額がほぼ2~3億円程度で、うち土地取得が7,200万円程度。まずはこの建物について、県のほうで耐震の調査の上、改修を施すという前提なのですが、ここ1~2年のうちに徐々に移ってこられるといったようなことで、将来的にはそのあいた敷地に新たな建物を建てられて事業を拡大される。こういったような予定で、雇用計画は130名程度で、うち鳥取市に100名程度予定しているといったようなことでございます。
 それと最後に、9ページ、株式会社テムザックによる医療ロボット研究所の開設ということでございまして、災害救助とか医療ロボット関係の開発、製造、こういったことを手がけておられる、福岡に拠点がございます株式会社テムザック、こちらが米子市の中海テレビ放送センタービルの3階にテムザック技術研究所というものを開設されるということになりました。このたびは、以前から鳥大の医学部附属病院との間で共同研究をやっておられます。具体的には、経産省の委託事業を受けて内視鏡ロボットの開発等を県内企業等も含めて共同で開発しておられる、そういったような環境もございまして、米子の地を選ばれたということです。このたびはいわゆるテムザックの中の医療ロボットの研究開発の部門、研究開発に限ってまずは進出していただくといったような立地計画になっておりまして、まずは研究者を既存のテムザック社の事業所から移されて、徐々に地元での雇用、研究者を数名程度雇われるということで、研究開発を手がけたいということでございます。
 開設時期は、もう既に昨年12月に法人登記は済ませておられますが、操業は年度内には行っていくということでございます。
 下にございますとおり、例えば歩行支援ロボットといったようなもので、今、台湾の工業技術研究院と鳥大附属病院等と共同研究を手がけられるといったような予定になっておりまして、今後の当県の医工連携の関係でいろいろとこちらも支援等を考えさせていただきたいと考えております。

◎興治委員長
 議題8、神戸学院大学との就職支援に関する連携協定の締結について、小林就業支援室長の説明を求めます。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 そういたしますと、10ページをお願いいたします。このたび神戸学院大学との就職支援協定を締結しまして調印式を実施することになりましたので御報告を申し上げます。
 神戸学院大学は、関西圏で龍谷大学に次ぎます県出身者、在籍者がおられまして、従来から本県へのUターンの就職率も高いというところでございます。神戸学院大学との連携協定を締結することは、県内の人材確保におきまして有効と考えております。
 協定の内容でございますが、まずこの協定は、県と大学、それからふるさと定住機構の3者で締結をいたします。内容の項目は、2に記載していますように、学生に対する県内の企業情報、各種就職イベント等の周知、それから学生の保護者に対するIJUターンの就職に係る情報提供等のこの5項目が内容となっております。
 調印式の日程でございますが、2月22日土曜日に神戸学院大学で、岡田学長、平井知事、それから池上ふるさと定住機構の理事長等の御出席で行われる予定でございます。

◎興治委員長
 議題9、鳥取県・岡山県共同アンテナショップに係る基本計画策定業務の委託について、太田市場開拓課長の説明を求めます。

●太田市場開拓課長
 市場開拓課でございます。11ページをお願いいたします。共同アンテナショップに係る基本計画の策定業務の委託等につきまして決定しましたので御報告いたします。
 業者につきまして、1月16日に調達公告を出しまして、2業者から応募がありました。先日の2月10日に審査会を開催いたしまして、厳正なる審査の結果、岡山市に本店を持ちます株式会社天満屋アドセンター事業部に委託させていただくこととなりました。
 契約金額につきましては、両県合わせて435万7,000円余でございまして、そのうち鳥取県負担額は217万8,000円余でございます。こちらにつきましては東京本部の予算での執行ということになります。
 業務内容につきましては、6番に書いてあるとおりでございますが、運営コンセプトの作成でありましたり、外観装飾などのデザインの素案の作成、それから物販店舗、飲食店舗、あるいは催事スペース等の効率的な配置するためのレイアウト素案の作成、そのほか工事実施計画素案の作成、物販店舗、軽飲食店舗などの経営のシミュレーションといったことについて行っていただく予定でございます。
 今後のスケジュールでございますが、3月7日に業者、運営事業者の募集に必要となりますレイアウト素案、あるいは物販・飲食店舗等の経営見通しの報告書の提出をいただきます。それを受けまして、3月中旬に運営事業者の募集を開始させていただきたいと思っております。4月中旬に運営事業者を決定いたしまして、この基本計画の素案を運営事業者の意見を入れながら修正を加えまして、4月下旬以降に改修工事等の実施設計、施工の委託を新たに発注するという格好を予定しております。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明についての質疑はございますか。

○銀杏委員
 済みません、広電の分ですけれども、聞き漏らしたことがあったら申しわけありませんが、最初は4名程度で操業をしてということですね。雇用規模、最後は100人の新たな製造開発拠点ということなのですが、第2期、第3期の事業内容の説明には製造ラインというのがないのですが、何かこれは研究開発だけなのですか。どうなのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 基本的には、第1期のところで製造ラインというのは基本的にはおおむね整備されますけれども、それで第2期に建てられる新事業所の中にも、今お聞きしているところでは一定の設備整備もやるということなので、将来的には当然量産等も見越したような計画になっておると考えております。

○銀杏委員
 わかりました。よろしいです。

○市谷委員
 済みません、そうしたら、今の広電の関係ですけれども、これは県の企業立地補助金の対象になるのですか。それで、どういう額になって、どの枠の分が使われるのかを確認させてください。

●池田立地戦略課長
 今、投資規模については約14億円ということになっておりますけれども、基本的には分けて考えたい。基本的には第1期は製造業、第2期以降については自然科学研究所というか、研究開発拠点ということなので、基本的には第1期部分については、10%に、いわゆるリスク分散と、あと大量雇用で20%。それで、第2期以降については、研究開発ということで30%の支援といったようなことを今は想定しておりますけれども、そういたしますと、大体14億円強の投資に対して4億円程度、4億円弱ぐらいの投資と補助金になるということでございます。別途、正規雇用奨励金が、正規雇用30人ということなので3,000万円ということが想定されます。

○市谷委員
 確認なのですけれども、この企業補助金というのは、同じ会社でもやる事業によっていろんなメニューの中で、さっきみたいに1期、2期でそれぞれもらえるということなのですか。そうすると、すごいことになると思うのですけれども。

●池田立地戦略課長
 基本的には、これが一定の一個の投資だとすれば当然出すものですから、それを場合分けして、基本的には一つの大きな補助率で適用するということではなくて、きちんとその製造部分、研究部分と分けた形で出していくと。そんな計算をしております。

○市谷委員
 一つとして見たら上限が決まっていたりとか、率が1割と決まっているのですけれども、今みたいに、製造業だったら1割のが、研究所だったら30%まで出るということになると、何か合計すると逆にこれはすごいたくさん出すことになるのではないかと思うのですけれども、そうではないのですか。

●池田立地戦略課長
 今のところ、1期についてはほぼ4億円弱ぐらいの投資と考えております。それは、いわゆる建物、土地の購入費等も含めた、だからその4億円弱のところに先ほどの20%というような率を掛けて大体7,000万円強ぐらいになるのではないかと。第2期、第3期合わせて、そうすると残りが大体10億円ぐらいあるので、そこについて30%の支援をすると仮定して、大体3億円弱ぐらい。そんなような計算で、基本的にこれが一気に投資がある場合についても同様の計算でさせていただくような形にはなると思いますので、条例に基づいた計算にはなっております。

○市谷委員
 1期目が研究所……。1期目が製造で、製造だったら10人以上の雇用をしないといけないというのが立地補助金なのですけれども。

●池田立地戦略課長
 基本的には、1期で最初は4人程度とは言われていますけれども、50名を超える雇用には1期でなると考えておりますので、一応それで大量雇用の50名の5%の加算をさせていただくというような計算です。自然科学研究所は基本的には技術者が5名程度ということになっておりますので、ただこれはあくまでも今の想定ですので、実際には計画が出た段階でしっかりと判断してまいりたいと考えております。

○市谷委員
 それでその雇用要件というのを満たさなくても、補助金がその分は、満たして……。

●池田立地戦略課長
 いや、雇用要件は必ず満たしていただく必要がございます。

◎興治委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 それ以外の分で、5ページの国家戦略特区の関係で、外国人医療スタッフによる医療行為の規制緩和というのがあるのですけれども、現状はどういう規制があるのかということと、そういうことを想定してはいないと思いますけれども、安い医療労働者を入れてくるみたいな、よくやられていることがあって、そういうこととは違うとは思うのですけれども、これは何か医師、専門的な医師ということに限定して医療スタッフを呼んでくるという話なのか、ちょっとその2つを確認させてください。
 それで、9ページのそのテムザックというののこの医療ロボットの開発については、この結局国家戦略特区の医療機器のところのものに当てはまるということなのでしょうか。その確認をさせてください。

●吉田商工労働部参事
 それでは、医療スタッフの件について回答します。鳥取大学から聞いていますのは、具体的にはそのロシアのウラジオストクの大学だったと思いますけれども、そちらにも、例えば医療機器ですね。ダヴィンチを導入していると聞いております。例えばそちらの方、お医者さんの方がこちらに来て、鳥取で実際にダヴィンチの手術で、何ていいますか、実技でもないですけれども、そういったことをしながらダヴィンチのその技術を習得をしてもらう。そこについては、医療法だったですかね、そういったところで今のところはどうも規制、簡単にはできないという規制があると聞いております。

●池田立地戦略課長
 国家戦略特区につきましては、基本的にはロボット手術に限ってはその保険外併用療養の許可のようなところが規制の対象になってきておるので、テムザックの開発される例えばロボットで、そういうものに該当するようなものがあれば、国家戦略特区とのかかわりも出てくるのではないかと考えております。

○市谷委員
 さっき聞けばよかったのですけれども、国家戦略特区のいろいろ議論の中で、テーマに応じたインフラや環境が整っていることということが指定要件になっているようですけれども、具体的にはこれどういうことかを教えてください。
 あと、アンテナショップの、11ページですけれども、計画策定業務の手を挙げた業者が2社あったということですけれども、結果的には天満屋さんという岡山の業者なのですけれども、もう1社は鳥取の、応募された業者というのは鳥取の業者だったのでしょうか。それをちょっと確認させてもらいたいのと、私、よく知らないのですけれども、その岡山の知事と天満屋が関係があるような話がよく出てくるのですけれども、何かそういう、何か行政の関係者と何か直接関係あるような業者が受けられるのはちょっといかがなものかと思うのですけれども、そのあたりの線引きはされていないのでしょうか。
 あと、岡山の業者さんだということで、この計画をつくる際に、鳥取県側の意向というのがきちんと盛り込まれていくのだろうかという心配を漠然とするのですけれども、そのあたりはどうなるのか。
 それで、前に聞いたときに、面積も別に半分ずつにするわけではなくて合同でやっていくというお話だったので、鳥取の関係が不利にならないようにこれしないといけないと思いますけれども、そのあたりどのようになるのでしょうか。

●吉田商工労働部参事
 インフラの件について回答します。例えば、その国際的ビジネス拠点ということで、具体的な内容にもよるのですけれども、一般的に考えますと、例えば交通インフラが整っているとか、海外から来やすい、そういったインフラが整っている。それから医療の国際イノベーションであれば、それにふさわしい医療拠点がある、水準の高い医療拠点がある。そういったことを想定しているものと思われます。具体的なイメージというのはこれ以上のものはありません。

●太田市場開拓課長
 アンテナショップについてお尋ねがございました。
 2社の応募でございます。もう1社も実は岡山市内のコンサルタント会社でございます。
 線引きはどうなのかというお話がございました。岡山県知事さんが知事に立候補されるときに、資本関係、経営関係からは退かれておりますので、特段の問題はないと考えております。
 岡山の業者だから鳥取の意向はどうかということでございました。このたびの契約は、この事業者と岡山県と鳥取県の3者の契約ですので、発注側として鳥取県の意向をきちんとお伝えしていくということでございます。

○市谷委員
 その鳥取県側の意向というのは誰がどのように言われるのですか。

●太田市場開拓課長
 主査としては東京本部がやっておりますけれども、東京本部と私どもとで一緒になりまして、今も岡山県なり運営事業者と調整をさせていただいているところでございます。

○市谷委員
 実際に店をやられる方たちの意見だとか、ちょっとここにもそういう内容というのは当然出していただけると思うのですけれども、報告していただくことだとか、運営業者の意見として、どういう意向を持っておられるかとか、いろいろここにきちんと出して、偏りがないようにやっていただきたいと思いますけれども、その点についてはどうですか。

●太田市場開拓課長
 鳥取県におきましては、実はもう5年前からアンテナショップを開設しておりますので、岡山県に比べましても、その出店されたい事業者の皆様の声とかは岡山県の担当課以上に私どものところに届いておりますので、そういったことをきちんと相手方に、委託業者なり、岡山県なりにもお伝えをして、鳥取県の意向を反映させていくようにしていきたいと思います。

◎興治委員長
 では次に、その他です。
 その他、執行部、委員のほうで何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、商工労働部の予備調査については以上で終わります。
 入れかえを行います。

午後3時45分 休憩
午後3時50分 再開

◎興治委員長
 再開します。
 それでは、ただいまから企業局の付議案の予備調査を行います。
 平成26年度当初予算関係、予算関係以外及び平成25年度補正予算について、一括して行います。
 山田企業局長に総括説明を求めます。

●山田企業局長
 それでは、議案説明資料の26年度当初予算関係の資料を見ていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 1ページでございます。このたびは、1ページの総括表のとおり、電気事業並びに工業用水道事業、埋立事業の予算をお願いするものでございます。26年度から新しい会計制度による予算の組み立てになっておりますが、引き続き再生可能エネルギーの導入を図り、工業用水道の需要拡大、さらに竹内団地の販売促進に着実に取り組み、経営の合理化、さらに効率化を図りながら、健全な経営の確保に努め、地域の産業や環境保全に貢献してまいりたいと思います。
 まず、電気事業でございますけれども、電気事業に係る運営費用、さらに再生可能エネルギーの小水力並びに太陽光の導入促進事業、さらに既設の水力発電所のリニューアルについて主に要求させていただいております。
 工業用水道事業でございますけれども、工業用水道事業に係る運営経費並びに日野川の漏水防止対策工事等を主な事業として予算を組ませていただいております。
 埋立事業でございますけれども、工業団地の管理に必要な経費を予算計上しておりますし、一般会計への借入金の返済の推進ということで予算計上をしております。
 以上が予算関係でございます。
 次に、予算関係以外で、鳥取県行政財産使用料条例等の一部改正についてお願いしております。
 次に、議案説明資料の平成25年度補正予算関係の資料をお願いしたいと思います。
 1ページでございますけれども、電気事業会計の小水力発電導入事業についての補正でございます。25年度におきまして、現地調査、さらに詳細設計等を行ってきたところでございますが、その中で非常に現地を調査いたしましたら発電効率等々がよくなりまして、発電規模の見直し等が必要になりまして、債務負担行為の期間の延長と減額の補正をお願いするものでございます。

◎興治委員長
 続いて、担当課長から説明を求めますが、説明は要領よく簡潔にお願いします。1ページ1分見当ぐらいでお願いしたいと思います。

●亀井企業局経営企画課長
 そういたしますと、まず26年度の当初予算から御説明をさせていただきます。事業は簡潔にさせていただきますが、先ほど山田企業局長から、来年度から新会計制度が始まるという話がございまして、そのことをちょっと、1分だけいただきましてお話をさせていただきたいと思います。
 この会計基準、11項目の見直しということが今回あります。その中で、企業局が直接今回影響してくる話として6つございまして、その1つが、借入資本金制度と見直しでございます。他会計借入金につきまして、これまで資本ということで整理しておったのですけれども、これが負債という整理になります。(発言する者あり)順次また説明をさせていただきますので、一応項目だけ最初御説明をさせていただきます。
 補助金等で取得した固定資産の償却制度の見直し、これ条例改正に伴うものでございます。それから、退職給付だとか修繕だとかの引当金について義務化をされたということ。それから、棚卸資産、これ埋立会計に伴うものでございますけれども、これが低価法が導入されたということで時価評価をしないといけないという話になったということ。それから、セグメントといいまして、事業別、所在地ごとの財務情報を公開しないといけないという話。あと最後に、キャッシュフロー計算書ということで、従来、資金計画書というものを出しておりましたけれども、より資金の動きがわかりやすいように、このキャッシュフロー計算書というものをつくることになりました。具体的にはまた御報告で説明をさせていただきます。
 そういたしますと、2ページをおはぐりいただきたいと思います。電気事業でございます。電気事業につきましては、取り組み、それから主な事業についてはここに掲げているとおりでございまして、冒頭にも山田企業局長からございましたけれども、来年度は小水力発電所の工事が3カ所、それから太陽光発電の事業が4カ所、それ以外にもろもろの調査事業がございます。そうしたことを通じまして、26年度の供給電力量は17万2,000メガワットアワーということでございまして、これの発電の供給量に努めてまいりたいと思っております。それ以外に経営の合理化、効率化にあわせて、会計制度改正への対応ということも考えていきたいと思っております。
 2番の項目別の明細でございますけれども、電気につきましては17%増の22億3,900万円余という収益になっております。この内訳をちょっと説明でさせていただきますが、水力の電力料、それから風力の電力料、太陽光の電力料合わせたものが19億円余の収入でございます。特に昨年度から水力では賀祥発電所、太陽光では東部事務所、西部事務所、FAZ倉庫といったところが新たに発電を開始しております。そういったこと等を踏まえて収入がふえております。
 それ以外に営業外の収益で2億2,000万円余ふえておりますが、これは一つには長期前受け金の戻り入れということで、これは先ほど冒頭に説明いたしましたけれども、補助金等で取得した固定資産の償却制度が変わったということで、従来は補助金で取得したものについては償却しないで来たのですけれども、新しい制度はこれ償却をするという制度になりました。償却は、費用のほうで出てまいりますけれども、その見合いをこの長期前受け金という格好で受けるという話でございます。
 また、消費税につきましては、当初、水力発電所について相当量、25年度からやるという格好になっていました。2月補正分でまた説明いたしますけれども、土木工事とそれから建築工事については26年度単年度予算にするということになったことから、企業局の消費税というのは、電力会社から収入を受けます。受けたときに消費税が預かり金としていただくことになるのですけれども、一方で、今度はいろんな支出、工事等の支出でお支払いする消費税というのがあります。その差を税務署に払うのですが、支払う側の消費税が預かっている消費税よりかなりふえてしまう。そのふえた分の、約1億8,000万円ぐらいになるのですけれども、これは消費税の還付という格好でいただくという格好になりまして、これを合わせますと大体2億
2,000万円ぐらいになるということでございます。
 電気の費用でございますけれども、19億1,900万円余でございまして、これについては、電気の発電に係るコストでございます。それ以外で、3ページ目の収益の収入・支出の一番最後に特別損失というものが出てまいりますが、ここに過去に積み立てていなかった、今回の会計制度に伴って引き当てが必要になるというもので、退職給付の引当金の繰り入れであるとか、特別修繕引当金の繰り入れであるとか、こういったもろもろのもので9,100万円ということで、トータルで1億9,000万円の増となっております。
 資本的収入・支出でございますけれども、資本的収入は工事をたくさんやる関係で、企業債が33億円ということで、23億円ばかり増ということになっております。それから支出でございますけれども、これもやはり工事の増に伴いまして、建設仮勘定が34億円ということで、24億円ばかりの増と。これに加えまして、一番下の企業債の償還金、これは過去の建設したものの償還でございますけれども、これが5,900万円ということで、トータルでは25億8,400万円の増ということになっております。
 差し引き、資本的収入から支出を引いた8億8,000万円、マイナスということになりますけれども、これは内部留保金で充当するかたちで考えております。
 次に、4ページをおはぐりいただきたいと思います。4ページから6ページにつきましては、これは政調会で一度御説明しておるものでございますので、簡単に触れさせていただきたいと思いますが、再生可能エネルギーの発電施設導入促進事業(太陽光発電)ということでございます。400万円余の予算要求でございますが、境港の旧水産高校のグラウンド跡地に1,000キロワット規模の太陽光発電をやろうということでございます。現在、国の調達価格検討委員会で単価の検討がされております。ちょうどきのう、ちょっと新聞でも情報が出ていたかと思いますけれども、家庭用がかなり下がるのではないかというような情報が出ております。事業用の1,000キロ超えるものについては、そこまではいかないのではないかと。ただ、きのうの2回目の会議でございますけれども、具体的な単価はまだ示されておりませんので、25年度の単価に比べてどれだけの単価になるのかというのは、3月を待たないとわからないということで、今回は基本設計までということで、単価が出次第、補正等でまたお願いをするということにしております。
 5ページでございますけれども、再生可能エネルギー発電施設導入促進事業ということで
6,500万円余のお願いでございます。これは、私都川で基本設計、実施設計、それから糸白見川のほうで基本設計をお願いしたいと思っております。
 6ページでございます。水力発電所のリニューアル事業でございまして、これは3,400万円余の予算を掲げております。企業局で水力発電所の100年運転ということを掲げておりまして、もうかなり50年以上経過して古くなっているものですから、これをリニューアルし、なおかつ、うまくいけばFIT制度に乗せることができるのではないかということを考えておりまして、これに乗せるべく、今、これから調査をしていこうということでございます。
 7ページでございます。キャッシュ・フロー計算書でございます。これが従来は資金計画書と言われたものでございまして、大きく3つのフローで構成をされております。業務活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー、それぞれの一番下の合計を足すと、下から3番目の1年間の資金増加額というものが出てまいりまして、これが3億8,100万円ということでございます。資金の期首の残高が10億円でございますので、26年度末には6億3,000万円余が資金として残るということでございます。
 次に、給与明細書でございます。企業局は3つの会計にそれぞれ分けて、これは記載しております。電気は39人分の給与等を載せさせていただいております。
 次に、11ページをおはぐりいただきたいと思います。26年度の県営企業の予定貸借対照表でございます。ここで会計制度の見直しに伴いまして変わった部分を少しだけ御紹介させていただきます。
 他会計借入金、一般会計からも含めてですけれども、これが従来はここの中の資本の中の資本金のところに計上されておりました。会計制度の改正に伴いまして、これが負債の部に計上されることになっております。企業債が固定の負債と流動負債に分かれておりますが、流動負債は1年以内に償還期間が到来するもの、それ以上のものが固定の負債のところに上がっております。
 あと、資本の部分に剰余金の(1)のロに建設助成金というのが上がっておりますけれども、ここには補助金で取得した部分について、補助金の助成額が従来上がっていたのですけれども、これがなくなりまして、その部分が上の負債の繰り延べ収益のところの長期前受け金、こちらに数字が移ってきておるという状況でございます。
 次に、12ページをおはぐりいただきたいと思います。注記ということで、これも新しい会計制度の取り扱いで定めるようにということになっております。大体今まで説明したことと重複しますので、重複しないところだけをちょっと説明させていただきます。12ページの3、セグメント情報の開示ということでございます。内容的には13ページをおはぐりいただきたいと思いますけれども、電気事業につきましては、2の報告セグメントごとの営業収益等ということで、水力発電所、風力発電所、太陽光発電所に分けて収益等をあらわすと考えております。
 次に、4番でございます。リース契約により使用する固定資産ということで、企業局にあるリース契約のものとしては、コピー機であるとか、ファクスであるとか、あるいは財務会計のシステムであるとか、こういったようなものがございますけれども、鳥取県の企業局のように中小のものについては、いわゆるファイナンス・リースという売買等の取引に係る方法によらなくても、通常の賃貸借取引でいいという取り扱いになっておりまして、その場合は未経過リース料を明記しなさいということになっておりまして、ここに書かせていただいておるところでございます。
 14ページ、15ページは前年度の損益、それから貸借でございますので省略をさせていただきます。
 次に、16ページ、済みません、急いで申しわけございません。債務負担行為でございます。
 まず、当該年度分に係るものということでございまして、26年度の再生可能エネルギーの発電施設事業化調査事業。調査事業ということで、26年から27年にやる予定にしておりますが、この27年度分の420万円余をお願いするものでございます。それから、小鹿第一発電所の関係が2つ出てまいりますが、26年度から27年度にかけまして、送電線の張りかえ工事というのが予定されております。これは中国電力が行うということでございますが、これにあわせて、オーバーホールということで、12年に1回の改修を行うことになっております。これにあわせまして、いろんな施設の取りかえであるとか、計量器の取りかえをこれにあわせて行おうということで、それぞれ3,100万円、あるいは1,200万円余をお願いするものでございます。それから、佐治発電所エレベーターの保守委託ということで、26年から、これは28年までの3カ年でやるということで、27、28年の160万円をお願いするものでございます。
 次に、17ページをおはぐりいただきたいと思います。過年度議決済みに係る分ということで、既にこれは債務負担行為としてお認めいただいている分について、26年度以降分の額の承認をお願いするということでございます。
 発電集中監視制御システムの更新事業ということで、26年から32年、330万円余をお願いするものでございます。それから、25年度ということで、発電集中監視制御システム、これは補正で後で出てくると思うのですけれども、これは消費税が上がる関係で、その上がり幅の3%分の追加をお願いするというものでございます。それから、続きまして、平成25年度再生環境エネルギー発電施設導入促進事業ということで、これは後で補正で御説明もいたしますけれども、債務負担行為が25から26年が26から27年に変わったということで、額も6億3,200万円ということでお願いをするものでございます。それから、次に、25年度東部事務所の運転監視業務委託ということで、26年から30年、5年間の債務負担行為をお願いするものでございます。それから、同じく25年度の財務会計システムの更新ということで、26から30年の1,800万円余をお願いするものでございます。
 なお、財務会計システムにつきましては、工業用水とか埋め立てでも使いますので、電気のほうで9割、後で5パー、5パーということで割り振りをさせていただいております。
 続きまして、工業用水道事業について御説明をさせていただきます。
 工業用水道事業につきましては、需要拡大と地元企業への貢献であるとか、経営の合理化・効率化ということを進めながら取り組んでおるところでございますが、去年とちょっと違うところだけ御説明をさせていただきます。
 (3)の丸の2つのところでございます。日野川工業用水道事業におきまして、耐用年数が経過した配水本管の漏水対策について、車線中央部の配水管の漏水対策工事を集中して行おうということを考えておりますし、あわせて耐震バイパス管の布設計画の検討もあわせて行いたいと思っております。それから、3つ目の当面厳しい状況が見込まれるがということで、一番最後に平成35年度から経常損益は黒字化の見込みと書いてございます。これが25年度の予算要求のときには34年度からということに書いておりますので、若干ちょっと1年ずれるということでございます。
 次に、細目別の明細を少しお話をさせていただきます。工業用水道事業の収益でございますが、トータル5億9,500万円で1,600万円の増でございます。備考欄の表を見ていただきますと、一応これは括弧が25年度の予算、それから括弧の外が26年度の予算ということでございます。ちょっと理解をよりよくしていただくために、現状の数字をちょっと申し上げておきますが、1月末現在で日野川工業用水は81社、2万9,700立米ということでございます。それから鳥取工水については11社で6,100立米ということでございまして、去年の予算のベースでは、日野川はさほど変わらないのですけれども、鳥取が大きく下がっております。これはジャパンディスプレイさんの年度中途の1,200立米の減量というのが非常に大きく響いてきているという状況でございます。
 細目別のところで、大きな数字があるのが営業外収益のところでございます。ここが1億
1,000万円増になっておりますが、これはみなし償却の関係で、長期前受け金の額がここにぼんと1億1,700万円出ているということでございます。
 工業用水道事業でございますけれども、次の19ページをごらんいただきたいと思います。費用でございますが、8,500万円の増ということになっております。これの大きな要因といたしましては、減価償却費のところ1億1,000万円ぐらいふえております。これはみなし償却の今まで償却していなかった分を一括して償却するということから、これが全てではないのですけれども、ここに大半が含まれているということでございます。
 資本的収入・支出でございますけれども、収入は企業債と、それから午前中に商工労働部からも説明がありましたけれども、一般会計からの出資を受けております。2億2,800万円というのは、今年度26年度に償還を行おうとする元金に連動したものでございます。
 資本的支出でございますけれども、設備費ということで、新規のユーザーさんへの入り口まで企業局で配管の敷設工事を行うことにしておりますけれども、これが7,800万円余ということ、それから企業債の償還金が4億円ということで、収入から支出を引きますと1億8,000万円ぐらいマイナスになりますので、これは内部留保資金で充当したいと思っております。
 次に、20ページのキャッシュ・フロー計算書は、電気のところでも少し御説明いたしましたので、説明を省略させていただきますけれども、期末の残高は6億3,000万円ということになっております。
 次に、給与明細書、21ページからでございますけれども、工水で2人の職員の給与を見ております。21から23ページまででございます。
 24ページをおはぐりいただきたいと思います。工業用水道事業の貸借対照表でございます。
 電気と同じように、他会計からの借入金については、従来、資本に分類されておったものが、26年度から負債に上がってくるということで、固定負債のところに企業債であるとか、他会計借入金だとか、そういうものが上がってきておりますし、また、資本の部に今、国庫補助金ということで2億2,000万円ばかりございます。ここには従来、固定資産の部分も合わせて取得価格がここに上がってきていたわけですけれども、これは土地だけになりまして、これの見合いのここに上がっていた補助金相当になるものは、負債の繰り延べ収益の長期前受け金に移動したということでございます。
 25ページは注記でございまして、ここはちょっと省略をさせていただきますが、26ページ、セグメントのところだけ御説明させていただきます。
 工業用水のセグメントの概要の2番を見ていただきたいと思いますが、ここに日野川と鳥取地区、この2つに分けて情報の開示を行おうというぐあいに考えております。
 28ページ、29ページは、前年度の分でございますので、ちょっと省略をさせていただきます。
 次に、30ページをおはぐりいただきたいと思います。財務会計システムの更新事業、先ほど電気のところで申し上げました。5%相当分を工水のほうで債務負担をお願いするものでございます。それから、日野川工業用水道の監視及び保全業務委託、これは11月補正でお認めいただいたものでございまして、26年度からの5年間の債務負担をお願いするものでございます。
 最後に、埋立事業会計でございます。31ページをおはぐりいただきたいと思います。経営改善の取り組みと主な事業ということで、工業団地の分譲の促進、あるいは収益の向上と借入金の返済ということで、特に26年度については、予算ベースではございますけれども4億8,000万円の返済を行います。それと、今回、会計制度の改正に伴いまして、一番大きな影響を受けるのがこの埋め立て事業でございまして、販売用の土地の時価評価を行うということで、相当大きな数字が出てまいります。詳細は、また後で御説明をさせていただきます。
 では、2番をごらんいただきたいと思います。まず、収益でございます。2億5,100万円余の増の5億6,100万円という予算になっております。この内容につきましては、営業収入が5億2,500万円、営業外が3,600万円ということでございます。特に土地の売却収入、長期貸付料という、この2つ立てで成り立っておりまして、26年度の新規については、今のところまだ想定でございますけれども、竹内で1件、旗ヶ崎で1件と考えておるところでございます。
 埋め立ての費用でございますが、53億円の増の56億7,600万円余ということになっております。
 32ページをおはぐりいただきたいと思います。特別損失ということで、52億3,000万円余の損失を計上させていただいておるところでございまして、これが大きく響いて、トータルは51億円のマイナスということになっております。
 資本的収入・支出でございますけれども、借入金の返済ということで4億8,000万円をすることと考えております。
 あと、下の方に1月末現在でございますけれども、竹内団地のまだ未売却のところをあらわしております。これは参考までにということでございます。
 33ページ、キャッシュ・フロー計算書でございますが、期末の残高は4億1,500万円というぐあいに考えております。
 次に、34ページから36ページでございますが、これについては、2人の職員の給与を埋め立て事業で見ておるということでございます。
 37ページをおはぐりいただきたいと思います。会計制度の見直しに伴いまして、負債の部の6、流動負債について、他会計借入金ということで34億円余をここに計上をしております。一方、当年度未処理欠損金が、先ほどの予算の説明のところにありましたとおり51億円余の計上となっておるところでございます。
 次に、38ページでございますけれども、ここは省略をさせていただきます。
 39ページ、40ページは、昨年度のものでございます。もう前年度のものは要らないのではないかという御意見もあろうかと思いますけれども、法律の施行規則で定まっておるものですから、一応ここはつけさせていただいているということでございます。
 最後に、41ページをごらんいただきたいと思いますが、財務会計システム更新事業ということで、工水のところにもありましたけれども、埋め立て事業分ということで100万円余の予算の債務負担をお願いするものでございます。
 最後の最後になりましたが、42ページをごらんいただきたいと思います。鳥取県行政財産使用料条例等の一部改正ということで、この中の一部ということで、鳥取県営企業の設置等に関する条例の一部改正を行おうというものでございます。内容的には、消費税の一部が改正されたことに伴って、工業用水道の料金を改めるために率を変えるというもの、それから先ほど来ずっと説明しております補助金等に取得した固定資産の償却制度が変更されることに伴いまして、資本剰余金の条文を削ると、この2つでございまして、施行期日は26年4月1日からと考えております。
 当初は以上のとおりでございます。
 では、補正をさせていただきます。

◎興治委員長
 お願いします。

●亀井企業局経営企画課長
 補正をちょっと簡単に説明させていただきます。
 2ページをおはぐりいただきたいと思います。ここで補正の全体が出てまいります。今回の補正は、水力発電所の3カ所の減額等に伴うものでございます。
 3カ所の減額に伴いまして、営業外費用が4,000万円増となっております。これは、先ほど当初で申し上げましたけれども、企業局の消費税というのが電力会社からの電力収入、その中に含まれる消費税、それから工事等で払う消費税、両方あるのですが、補正の場合は工事等で払う消費税が、当初予定していたよりも非常に少なくて済んでしまったということで、逆に支払う必要が生じたということでございます。それから、資本的収入は企業債の減、それから資本的支出は建設改良費の減ということでございます。
 3ページでございます。これは政調・政審で御説明したものでございますが、3カ所の事業について……(「政調・政審で説明したのは省けと言っている」と呼ぶ者あり)わかりました。ということでございます。済みません。
 あと4ページでございます。1点だけ、営業費用のところで3,000万円余、先ほど消費税、全体で4,000万円と申し上げましたけれども、消費税は企業局は4期に分けて払っておりまして、3期分までを年度末に払うものですから、4,000万円等のうちの3,000万円をここに掲げております。残りの1,000万円については、次の貸借対照表のところの未払い金ということで整理をさせていただいているところでございます。
 最後になりますけれども、6ページ、債務負担行為でございます。これは当初のところで説明いたしましたので、同じものでございます。省略をさせていただきたいと思います。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑を行っていただきます。

○前田委員
 亀井経営企画課長、会計制度が改正されたということで、この数字上から何が見えてきましたか。例えば電気事業といいますか、2ページと3ページを見て、今までと違って何がわかるのですか。

●亀井企業局経営企画課長
 きちんとした明記をしていない部分もありますけれども、従来、固定資産……。

○前田委員
 いやいや、これを見てやってください。2ページ、3ページ、数字を見て教えてください。

●亀井企業局経営企画課長
 一つには、電気事業の収益のところで営業外収益というのがあろうかと思いますが、ここで長期前受け金の戻り入れと、こういったものは25年度の予算ではございませんでした。ここが3,900万円余ございます。それからあと、支出の減価償却費ということで3億7,000万円あるのですが、この中に、いわゆるみなし償却の部分で今まで償却していなかったものを一括償却するということで2,500万円ぐらいここに隠れておりますし、それから、3ページのほうの風力発電のところの減価償却の中にも1,400万円程度の今まで償却されなかったものが出てまいります。あわせて、一番下の特別損失のところの退職給与引当金、これが2,500万円ぐらい、それから特別修繕引当金、これが4,600万円ぐらいというようなことになっております。

○前田委員
 いやいや、わかったけれども、それで何が見えたの。いや、この会計制度が、その隠れたものが出てきたのでしょう。

●亀井企業局経営企画課長
 そうです。

○前田委員
 だから、実態を反映したのですか。それはどうなのですか。

●亀井企業局経営企画課長
 そのように理解をしております。

○前田委員
 そしたら、今までであったら、その数字というのはどういう処理をされていたのですか。隠れておったのは。

●亀井企業局経営企画課長
 先ほどの償却の話でいきますと、固定資産を最後に処分するときに利益剰余金から補填するというような格好にして、そういった処理をしておりました。

○前田委員
 だから、結論的に言うと、本当の企業会計をまさに数字であらわせることができたということですか。

●亀井企業局経営企画課長
 はい。

○前田委員
 3ページの下を見ると、電気も埋め立ても工業用水も全て三角ですよね。その財源を見ますと補填しているのですよね。例えば3ページの右側、5億3,800万円でしょう。それから、工業用水でいけば、19ページで1億7,400万円、埋め立てでいくらかあったね、4億8,000万円か。補填しておるのですよね。この補填した金はどこに出てくるのだ。いやいや、だから補填しなければ、これはおかしいのだ。銀行から借りてきたわけか。

●亀井企業局経営企画課長
 いや、内部留保金ということで……。

○前田委員
 いやいや、それはこのどこに出てくるのだ、この内部留保金というのは。この勘定のどこに。

●山田企業局長
 いいですか。11ページに出ていますね。

○前田委員
 11ページ。

●山田企業局長
 例えば電気事業でございますと、現金預金というのがございますけれども……(「ちょっと聞こえません、もう一回」と呼ぶ者あり)現金預金というのが11ページに6億2,900万円余が出てきますけれども……。

○前田委員
 どこですか。

●山田企業局長
 11ページの下ですね。流動資産のところです。

○前田委員
 下の流動資産の現金預金6億2,900万円。

●山田企業局長
 はい。これを補填財源として出しています。

○前田委員
 補填財源として補填したと。

●山田企業局長
 はい。

○前田委員
 そうすると、では、電気の貸借対照表はどこですか。

●山田企業局長
 電気は11ページです。

○前田委員
 ああ、電気は11ページ。そしたら、次は、工水の貸借対照表は。

●山田企業局長
 24ページです。

○前田委員
 24ページで、現金預金6億3,000万円あるな。これか。

●山田企業局長
 はい。

○前田委員
 だから、この項目別明細とこの貸借対照表を両方見なければいけないということか。

●山田企業局長
 そうです。

○前田委員
 両方見て、これは、この企業会計は見てほしいと、こういうことなのですか。

●山田企業局長
 そうなのです。

○前田委員
 わかりました。

●山田企業局長
 よろしくお願いします。

○内田(隆)副委員長
 今の続きになるですけれども、では、過年度の、いわゆる内部留保がいつまでもあるわけではないではないですか。今後、どのように会計がなるのですか。1回、一番影響が出たという時価見直しですよね。そこも含めて、どのようになっていくのかというのが非常に気になるのです。特に7ページのキャッシュ・フロー計算書で、3番、財務活動によるキャッシュ・フローというので、一時借入金が33億円くらいあります。だから、資金ショートをしないように一時借入金を起こしているということです。これは、電気事業は33億円と割とでかいし、ほかでも見たら一時借入金を起こしております。そういうことを考えると、今後どのようになっていくのかというのは、やはりちょっと不安がよぎるわけです。だから、この予算書はわかりましたので、今後の経営計画とかというのを出されたほうが、僕らも受け入れやすいし、わかりやすいと思うのです。今でなくても構いませんので、いわゆる財政シミュレーションということをお願いしたいです。健全化計画まではいかない、それは健全なので。ただ、それでも財政シミュレーションは見せていただきたいと思います。それと一時借入金に関してはどうですか。

●亀井企業局経営企画課長
 最初の電気事業のところで説明いたしましたとおり、太陽光だけでも来年度4つの事業を一挙にやることになっておりまして、年度当初、起債が借りれないものですから、その一時的なしのぎということで、一借を今回はたまたまさせていただいているという状況でございます。

○前田委員
 もう一回。あのね、内田(隆)副委員長の質問の関連。もう一回、頭の整理したいのだけれども、例えば3ページの補填財源があったからいいのだけれども、なかったらどうなるのですか。これが補填できなかったら。企業としては成り立たないということですか。(「公会計繰り入れ」と呼ぶ者あり)

●山田企業局長
 そうです。

○前田委員
 だから、ここを見ていけばいいわけ、要はこの会計は。補填財源があるかないか、要はプラスになるのかマイナスになるのか。マイナスになったら補填財源を確保しておかなければいけないということですか。

●山田企業局長
 そうです。

○前田委員
 わかった。

○内田(隆)副委員長
 公会計繰り入れもしないといけなくなる可能性もあるということですか。

●山田企業局長
 将来的に、先ほど委員がおっしゃいましたように、シミュレーションをしてみると、そういう事業も出てくると。

○内田(隆)副委員長
 ということもある。

●山田企業局長
 あり得る。

○内田(隆)副委員長
 いいですか、事業はあり得るという言い方はちょっといけないのではないですか。だって、セグメントごととは幾ら言っても連結ですからね、連結ベースで見ないといけないと思うので、それを余り口酸っぱく言っても、一生懸命取り組まれておるので、少しずつでよくなることしかないと思いますけれども、そのあたりをきちんと説明をされておいたほうがよいのではないかと思います。

●山田企業局長
 はい。

◎興治委員長
 ほかに。

○市谷委員
 ちょっと私も会計処理の変更の点がよくわからなくて、今少し聞いてわかった点もあるのですけれども、最初の電気でいったら2ページ、3ページの分で見て、差し引きのマイナスの分は貸借対照表を見て、流動資産の現金預金が内部留保だから補填されると言われるのですけれども、こちらの貸借対照表は資産と負債で合計額が当然一緒になっていまして、何か、その浮き部分があるわけではないだろうと思ったのですけれども、私もよく意味がわからないのです。(「一緒にならないといけない」と呼ぶ者あり)一緒にならないといけないのですけれども。(「貸借対照表、ならないので」と呼ぶ者あり)ならないけれども、補填……。それはそうだけれども、穴があいているというのは負債に入っているということでいいのですか。(「穴があかないように現金」「貸借対照表を埋めていかないと、報告なんてできないでしょう」と呼ぶ者あり)そうなのだけれども。(「簿記の話でしょう」「ええ、簿記です、全くそうとおりです」「ここは一緒にならざるを得ないとか、一緒になっていないとおかしい」と呼ぶ者あり)だから、いわゆる負債の部分に、このあれが入っていると思ったらいいのですか。差し引きでマイナス8億円になったようなものが入っていると見たらいいわけですか。(「個別に僕が教えてあげる」と呼ぶ者あり)ちょっと意味がよくわからない。

◎興治委員長
 それなら、いいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)今のところは。その他いいですか。

○市谷委員
 その他。済みません。債務負担で消費税のかけ方が、要するに補正であるものがあったりとか、当初でかけるものがあったりして、何か消費税の払い方がどうのこうのとさっきおっしゃっていたのですけれども、消費税の支払いの時期が何期何期というのがあるからとおっしゃっていたのですけれども、意味がわからないのです。

●亀井企業局経営企画課長
 補正の話ですね。補正で、例えば2ページで営業外費用4,000万円払いますよという話をここでさせていただいたかと思うのですけれども、消費税というのは、確定の申告と、それから中間の申告とありまして、合わせて企業局で4回に分割して払っているのですけれども、これの関連で4ページを見ていただきますと、ここの営業費用のところで3,030万円が乗っかっております。この3,030万円というのは4分の3部分、3月までに払うであろう部分をここに上げております。残りの1期分については、今度は5ページの予定貸借対照表のところの未払い金のところに書いておりまして、こういう会計上の整理になっているということで御理解をいただければと思います。

○市谷委員
 それはそれなのです。債務負担で消費税の増税分を払う分と、当初の分で払う分というのは、違いは何ですかね。契約の起点の違いですかね。

●亀井企業局経営企画課長
 消費税は、だから、今から契約する分は全て8パーで契約しますので、債務負担だからというので特に変更はないと思います。

○市谷委員
 債務負担、その……。

●亀井企業局経営企画課長
 具体的にどれかと言っていただいたら。

○市谷委員
 そしたら、補正の6ページの発電集中監視制御システムというのは、これは補正で追加で消費税増税分を組みますよね。

●亀井企業局経営企画課長
 はい。

○市谷委員
 これは当初ではなくて補正で組む理由は何ですかね。

●亀井企業局経営企画課長
 いや、だから、これは上の事業と連動していますので、これは22年度に債務負担を工事から委託料まで全てフルで債務負担行為をいただいておりまして、今回、26年度から消費税が上がることに伴いまして、上がる3%部分を要求させていただいているという、そういう話です。

○市谷委員
 そしたら、もう既に債務負担で何年か取っているものについては補正で上げるようにしていると。新しく債務負担を組むものというか、契約するものについては当初予算で対応すると。それで、でも26年度からの発生になるから、当初予算でということにはこれはならないのですか。当初予算で組むということにはならないのですか。それはできないのですか。その仕分けはわかりましたけれども、それは技術的にできないのですか。

●亀井企業局経営企画課長
 前年度中というか、25年度中に契約をしないといけないので、その関係で補正で上げさせていただいて、当初では、既に過年度ということで、こちらで承認をされるという前提で、当初予算にもあわせて上げさせていただいているということです。

○市谷委員
 わかりました。

◎興治委員長
 いいですか。
 それでは、次に、報告事項に入ります。
 なお、質疑については、説明終了後に行っていただきます。
 議題10、談合情報が寄せられた工事への対応について、亀井経営企画課長の説明を求めます。

●亀井企業局経営企画課長
 では、報告をさせていただきます。委員会資料、企業局の分の1ページをおはぐりいただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 先月22日に談合情報が寄せられたということで、鳥取県談合情報対応マニュアルに基づきまして対応を行いましたので、その概要について御報告をさせていただきます。
 まず、談合情報が寄せられた時期、それから内容でございますが、1月22日の午前11時ごろ、企業局に次のような電話で情報提供を受けたところでございます。あす、あすというのは23日になるのですが、入札のある太陽光工事は3社JV、これは3社というのは、中電工、岡田電工、吉備総合電設が落札するという情報でございました。
 談合情報が寄せられた工事名、工事名自体はなかったのですけれども、これが推測される工事名としては、ここに掲げている鳥取空港太陽光発電所建設工事ということでございます。今回の太陽光発電建設工事については、技術提案評価型総合評価競争入札方式ということで、価格だけではなくて、施工能力であるとか、技術提案を加味した総合点で落札者を決定する方式でございます。
 経緯・対応でございますけれども、22日に鳥取県企業局の中に公正入札調査委員会を開催をいたしまして、談合があることを示す情報があるときには、入札を無効または落札者の決定を保留する場合がある旨の条件を付して入札を実施したところでございます。
 そういたしまして、24日に開札がございまして、2つのJVから応札がございまして、情報どおりの3社のJVが最低価格を提示されたということでございます。一つのJVは中電工のJV、もう一つのJVは山口電業のJVでございました。
 総合評価でございますので、もう一回、27日に技術提案を加味いたしまして総合トータルを出しましたら、中電工のほうが118.95、山口電業のほうが102.272ということで、この総合評価のほうでも中電工が高いという結果になったわけでございます。ただ、ここは談合の最初の情報と一緒だったものですから、マニュアルに従いまして、一旦、落札を保留にいたしまして、入札者の事情聴取と入札価格の積算の分析を行ったところでございます。
 その上で、県のマニュアルによりますと、最低の入札価格が予定価格の95%以上であるときには、鳥取県建設工事等入札・契約審議会、これは外部の委員さんで構成されている審議会でございますけれども、こちらのほうの招集を求めなさいということになっておるものですから、2月4日に、こちらの招集をお願いをしておりまして、12日、先週でございますけれども、テレビ等でも報道されたかと思いますが、審議会が開かれまして、談合が行われた事実を確認できなかったという判定を受けたところでございます。翌々日の14日に、総合評価で最高点だった中電工、岡田電工、吉備総合電設のJVを落札者と決定したところでございます。
 今後の対応につきましては、これは県のマニュアルにあるのですけれども、今回の入札結果等について、公正取引委員会に報告をしたいというぐあいに考えております。

◎興治委員長
 では、質疑はございますか。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)

○内田(隆)副委員長
 その他で1点だけ確認させてください。

◎興治委員長
 では、ちょっと待ってください。
 次に、その他ですが、執行部、委員のほうで何かございますか。

○内田(隆)副委員長
 さっきの話ですけれども、公会計から繰入金をした場合に、公会計には基準財政需要扱いまでならないですよね。交付税措置されるのですか。(「ないですね」「企業会計はないで、これ」と呼ぶ者あり)基準財政需要扱いにはならないということは、繰り入れということは繰入金はそのまま真水を出すということになる。(「そういうことです」「単独費は出すのだ」と者あり)

●亀井企業局経営企画課長
 児童手当とか、そういったものは一定の繰り出しの基準がありますので、その分は……。

○内田(隆)副委員長
 基準内だったら。

●亀井企業局経営企画課長
 基準内で。

○内田(隆)副委員長
 それで水道とかもそうですが、でも、基準外だからならないということは、繰入金にするか、借入金にするかという話。公会計借り入れにするかどうかも考えないといけないわけでしょう。

○前田委員
 繰り出しだったでしょう、さっきの商工のは、借り入れではなかった。
○内田(隆)副委員長
 繰り入れか繰り出しか。

○前田委員
 繰り出しになっておった。

○内田(隆)副委員長
 今後、借り入れにするのかも含めて、どっちが県民にわかりすいのかというのは、きちんと処理をされておかないといけない。今度、報告をされる際に、そういうことも含めて検討されておいたほうがいいのだろうか。基準財政需要扱いにならないとだめです。

◎興治委員長
 では、意見が尽きたようですので、企業局の予備調査については以上で終わります。
 では、執行部入れかえをいたします。

●山田企業局長
 どうもありがとうございました。

午後4時44分 休憩
午後4時46分 再開

◎興治委員長
 労働委員会事務局の付議案の予備調査を行います。
 平成26年度当初予算関係及び平成25年度補正予算について、一括して行います。
 説明は簡潔に要領よくお願いいたします。

●丸労働委員会事務局長
 そうしますと、議案説明資料、予算に関する説明書、労働委員会分をお願いいたします。
 1ページでございます。労働委員会費、全体で当初予算で9,500万円余、これは後ほど説明しますが、補正を経ますと大体1億円前後の大台になっております。ただ、その中で、委員報酬が2,500万円、それから職員人件費が5,600万円で、8,000万円ぐらいが人件費ということになりますので、本当の意味の活動費というのは1,300万円余というような中で日々頑張っております。
 太田会長が常日ごろ言っていますのは、労働委員会というのは必ずもうけなければいけない機関なので、確かに受け身ではあるけれども、県民の皆さんにその存在を知っていただいて、使いたいときに使っていただいて、その成果を喜んでいただけるような委員会でありたいということを言っていますので、それをモットーにしまして、委員あるいは事務局一体となりまして、日々の業務に励んでいるところでございます。
 2ページをお願いいたします。2番が私ども労働委員会が受け持っておる事業の内容でございますが、1つは労働組合法7条に基づきます不当労働行為審査請求の審査でございます。
 2つ目は、そこに書いていませんけれども、組合法の関係では、もう一つ、労働組合の審査というのがございます。これは、組合が法人登記をされたい場合、あるいは労働者側の委員の推薦をされたい場合、それから不当労働行為の審査請求をされたい場合に、その資格があるかどうかを審査させていただくものでございます。
 3つ目が、そこの2に書いておりますが、労働関係調整法に基づきます調整行為を行っております。
 3つ目が条例、先般、前田委員に聞かれまして、正式条例名をよく答えませんでしたけれども、そこにありますように、鳥取県個別労働関係紛争の解決の促進に関する条例に基づいて、14年度から知事から委任を受けまして、労働委員会でこの事務を行っております。
 4番は、これも14年からちょっとおくれまして、17年からその経験が生かせるのではないかということで、労働委員会でも労働相談を受け持っております。
 それをこなすために、そこにありますように定例総会、それから公益委員会議、これは不当労の審査あるいは資格審査の場合には、公益委員だけで対応しますので、労使の委員は参与ということで意見を言ったりすることができますけれども、決定権はないという格好になっております。それからあと、委員の資質を高めるための研修、調査、あるいはあっせん候補者、これは関係調整法に基づきまして、事件が起きてからでなしに常時あっせん候補者を指名しておくということで、労働委員15名と有識者等11名、それから事務局長、次長の2名、合計28名をあっせん候補者として登録しておりますが、それの資質を高めるための研修をやったり、あるいは関係機関との連絡調整をするための会議をやりまして情報交換等をやっております。それから労働相談会等をやっております。
 今、お手元にお配りしましたけれども、会長は個別でしか鳥取県労働委員会は生きれないということを言ったものですから、事務局のちょっとそごがありまして、集団を抜いておりまして、今配らせていただきましたけれども、最近のうちの労働委員会が扱っている事件の概要でございます。
 不当労につきましては、15年に3件、これはいずれも命令書を出しております。それから18年の1件、22年の1件はありましたけれども、これはいずれも和解勧告という格好で解決しております。ですから、命令書を出したのは15年の事件3件以来、もう10年以上、命令書を出したことがないという状況になっております。
 資格審査につきましては、先ほど言いましたように、委員の改選があるとき特に多くなっております。なお、18年の12件につきましては、労働者側委員の欠員がありまして、2回、委員の推薦してもらった関係で5件がそれです。それから、あともう1件は、上にあります不当労がJAの関係でして、当事者が7組合ありましたので、その関係で突出した数字になっております。
 あと、調整事件につきましては、大体1件から2件、それで25年からになっていますけれども、新年に入りましてから1件出ております。
 個別のあっせんにつきましては、12月までに17件でございましたけれども、この1、2月、きょうまでで5件、さらに出ておりますので、今現在22件というような状況になっております。
 以前、御報告しまして、どうかなと思っていますのは、労働相談が若干ちょっと伸びが緩いなと、緩いといいますか、減少傾向にあるというのが最近の実情でございます。
 資料の3ページに戻っていただきまして、それで個別の部分がどうなっているかということで、12月末現在で221件を受けまして、中ほど下になりますが、解決率73.3%という高率を誇っております。中労委がまとめられました資料を見ますと、全国の労働委員会の平均が55.8%、あるいは労働紛争あっせんが39.9%、いずれも24年の数字でございますけれども、それに比べると非常に高率で解決に導いておるということが言えるのではないかと思います。
 もう一つは、平均処理日数も33.6日ということで非常にスムーズに解決に導いておるということが言えるのではないか。これは解決だけではなしに、打ち切りもありますし、取り下げもありますので一概には言えないのですけれども、非常に早い対応ができておると認識しております。
 それと2ページの経費につきましては、主に労働委員さんの報酬あるいは活動費、それから事件に対する活動費を計上しています。
 4ページでございますが、ここは私どもは一生懸命やっておりますし、市谷委員からも盛んに言われるのですけれども、まず、労使ネットを知っていただく。せっかくおいでいただいたら、それに満足して帰っていただけるように、委員あるいは職員の資質向上を図るということで、PRをやったり、あるいは外部の講師等に来ていただいて研修等を行っております。
 2の(1)でございますけれども、昨年は既定の予算の中で最近ふえております職場のいじめ、嫌がらせをテーマにしまして、労働紛争予防セミナーをやっておりました。これを26年度から正式な予算としてやろうということで、一般の方を対象にしたセミナーを開催したいと、これで一般向けの広報もやっていきたいなということで考えております。
 あと5ページでございますけれども、これは事務局費でございまして、上が職員人件費でございますし、下は事務局の活動費ということになっております。
 次に、補正の説明資料をお願いいたします。今回、職員人件費の見込みに伴います補正で
735万7,000円の補正をお願いしております。
 先ほど商工労働部のときに砂場委員から御指摘がございまして、私も少し多いと思いましたけれども、過去、平成21年度に699万円の補正をお願いしたことがございます。それから、私ども最初申し上げましたように、どうしても受け身の機関でございますので、申請が出てきたら迅速に対応しないといけませんので、時間外手当がないからできないということは許されませんので、管理者としても職員の労に報いるのは手当を払うのをまず第一だと思っておりますので、その分を財政当局に理解をいただきまして、去年から時間外手当の見込みを多めに、それも実績に基づいてでございますけれども多目に組ませていただく関係で、21年度の699万円よりふえた補正額をお願いしておるところであります。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑ございますか。

○前田委員
 労働委員会委員長ですか。

●丸労働委員会事務局長
 会長です。

○前田委員
 会長は非常勤ですか。

●丸労働委員会事務局長
 非常勤です。

○前田委員
 いいのですか、常勤にしてもらいなさいよ。

●丸労働委員会事務局長
 不意な質問で。多分、他県でもないと思う、中労委の会長さんが、前代の会長さんが、三、四年前に、最初は非常勤だったのですけれども、事件の多さ等もありまして、それから全国の労働委員会の活性化を進めなければいけないということで、途中から常勤化された例はございますけれども、今のところ、ちょっとそこまでは考えていませんでしたので、今後の課題として引き継ぎたいと思います。

○前田委員
 いや、引き継ぎたいですか。なぜ常勤を言うのかというと、例えば2ページを見てください。主な事業内容、不当労働行為、労働というのがずっと5つあるのだけれども、これは受け身なのです。店を開いてお客さんをお待ちしているのだ。私は違うのです。ブラック企業等々の問題があるでしょう。前に出ていってやらなければいけないのではないですか。だから、会長を常勤にして、きちっと体制整備すべきだと思うのです。労働者保護からの観点にすれば、どうですか、丸労働委員会事務局長。

●丸労働委員会事務局長
 私も知事部局におりましたときはそういう考えでおりましたけれども、やはり労働委員会の立場になりますと、そこまでしゃしゃり出るのがいいのかどうなのかというのもございまして、今回、去年から労働セミナーというのを一般向けでやったのがやっとのことでございます。これも含めまして、今後の検討課題ということで御容赦いただきたいと思います。

○前田委員
 だって、ブラック企業は不当労働行為につながります。何でもっと、執行部のときは思っていて、労働委員会に行かれたら、何でそう姿勢が後退したのですか。労働委員会というのはそのためにあるのでしょう。

●丸労働委員会事務局長
 労働委員会の委員の中には、御承知のように労働者側が5名おられますし、使用者側も5名おられますし、公益側も5名おられます。ただ、今、全国的な組織率が17%台になっておると、あるいは非正規の方が35%を超えるというような状況の中で、やはり集団として事を構えるだけの体力が組合にあるかということになると、ちょっとどうかという気がしますので、そのあたりも含めて、労働者側の委員も含めまして、今後のあり方の課題として考えてもらいたいと思っております。申しわけございません。

○前田委員
 最後にします。あのね、労働組合ばかりではないのですよ、労働組合があるところは、まだ意見を酌み取れる。ないところです。今、組織率10何パーでしょう、答えは矛盾しています。だから、移動でもやればいいのではないですか、移動労働相談でも。
 だから、何が言いたいかといったら、待ちの姿勢でなしに、前に出てくださいと。そのためには、労働委員会の体制をきちっとして、そのためには会長が常勤でも、何ていうかな、そういう体制整備が必要ではないですかと言いたいのだ。

●丸労働委員会事務局長
 ありがとうございます。ただ、会長を初め委員の皆さんもありますけれども、事務局の存在意義というものもございますので、それも含めまして、どうあるべきかを全体として検討するべきだと考えております。

○前田委員
 事務局は手足の部分です。やはり15人です。15人、ちょっと多過ぎるよ、本当は2人ずつぐらいでいいのだ。事務局は手足だからね。我々がおるから代表でなくたっていいという、そんな論はないよ。責任者は会長ですよ、間違いないようにしてください。

●丸労働委員会事務局長
 はい、わかりました。ただ、労働委員の数につきましては、法定設置で最少が15名ですので、そこだけは減らせませんので。

○前田委員
 いやいや、15名集めて、これが8名か、何するのですか、15名。法改正を言いなさいよ、法改正を、法改正をすればいいのだから。

●丸労働委員会事務局長
 今の私どもの実態からしましても、個別のあっせん事件に労働委員15名と、以外の学識経験の11名の方に加わっていただいて、何とか東・中・西、現場主義で回っているところでございますので、この人数を減らすというのはちょっとできかねるのではないかと。また刺激をするかと思いますけれども。

○前田委員
 いやいや、何、15名が東・中・西で、全員そろわなくてもいいわけか。

●丸労働委員会事務局長
 いや、委員会は全会で総会をやりますけれども、私が言いたかったのは、言葉足らなくて申しわけないですけれども、個別のあっせん事件に対応する場合に、公労使3名に各事件を担当していただきますので、それで、公労使それぞれ東・中・西の地域割、あるいは男女比等を見ながら委員を選考していただいていますので、何とか今回っておるような状況ですので、これの人数を減らすということはちょっと難しいのではないかと、私の頭では思いつきません。

○前田委員
 まあ、いいわ。

●丸労働委員会事務局長
 済みません。

○市谷委員
 私、労働委員会というのは、労働局や基準監督署と違って限界があると思っていまして、それはブラック企業を正したいけれどもあっせんまでしかできないので、結局、企業側が出てきてくれないとか、応じなければそれで終わりになってしまうというところが、いろいろ前田委員も言われてそうなのですけれども、残念ながら、そこはなかなか限界があると思っています。ただ、積極的に外に出てということでの労働相談だとか、今回、周知をもうちょっと広げていただくようなことはあるということですけれども、なかなか使用者側がいるような場で、労働者の権利を主張していくというのは非常に難しいことで、だから積極的にもっともっと労働者の側に出向いて、権利の点等を周知していただくとか、相談に出ていただくとかいうことが、やはり要るのではないかと。そこが精いっぱいなのではないかと思いますので、もっと出ていっていただくというのはやっていただきたいと思います。
 もう一つ、これは処理の日数は30日が平均でということで、早いとおっしゃったのですけれども、何か、そんなに早いのかどうかが余りよくわからなくて、それは何か全国的に比べても、これは早いのでしょうか。それで、早ければいいというものでもなくて、きちんと対処できているかどうかということなのですけれども、最近、割と44日かかったりとか、むしろ処理の日数が延びているのではないかと。それで、その理由は何なのかなと。どっちかというと処理日数が延びているのではないかと思う。

●丸労働委員会事務局長
 一応、1つ目の御意見だったと思いますけれども、あっせんに不参加の場合、けさもございましたけれども、一応、使用者側の委員さんから働きかけをしていただいて、申請者に説明しなければいけませんので、こういう努力をしましたけれども、こういうことで出られませんので打ち切りにしますと、できる限りの努力は、申請者の立場に立ってしているつもりでございます。
 処理日数が延びておるのは、解決が見込めそうな場合は、私どもの場合は何回でもあっせんを繰り返しますので、その関係で粘り強くやっておると、そういうことで延びたと理解しております。

○市谷委員
 だから、私も単純に日数が、それは早ければ早いのがいいのですけれども、その内情によって、一生懸命あっせんでやっている場合もあるので、単純に日にちが短ければいいという、さっき、短く頑張っていますという意味なのでしょうけれども、もう少し中身なども説明していただいたほうがよいのではないかと思いました。

●丸労働委員会事務局長
 ですから、私どもが最優先しておりますのは、解決率、いかに業者に納得していただく、あっせんですのでお互いに譲り合っていただかなければいけないわけですけれども、解決率をいかに上げていくか、それが短い範囲でできればいいということで、期間は従と思うのです。主は解決率ですし、それが先ほど申し上げましたけれども、労働局や他府県の労働委員会に比べてもかなり高い数値を誇っておりますので、そのあたりは、またPRする際に、あわせて県民の方にお知らせしていきたいと思っております。

◎興治委員長
 よろしいですか。

○前田委員
 あっせん打ち切られた場合、そしたら労働者は、あとは訴訟か。残されている手は訴訟。

●丸労働委員会事務局長
 労働局のあっせんをされないでこちらに来られた場合には、労働局のあっせんもございますし、それから労働審判と訴訟と3つ、労働審判と訴訟とできます。

○前田委員
 審判というのは何ですか。

●丸労働委員会事務局長
 今回の個別の案件がふえたことに伴って、司法制度が改正されまして、労働審判制度というのができました。裁判所が労働関係の争議に限ってだけやるという審判制度というのができておりますので、そちらに行くこともできますし、それだと手続の額も少ないでしょう。

◎興治委員長
 どうぞ。

●佐々木労働委員会事務局次長
 事務局の次長の佐々木でございます。ちょっと補足をさせていただきますと、労働審判は、基本的に3回の期日で約60日から90日ぐらいでということで、簡易な労働関係の手続ということです。簡単なものはそちらでされる。それには審判と、それから調停というか、和解もされますのでそうですけれども。それで決着がつかない場合は、訴訟のほうに。なかなか労働審判の期日では難しいという場合は、もう通常訴訟に移行されたりとか、そちらで提起をされたりという仕組みだろうと思います。

○前田委員
 私、相談しに行った件もあるが、あのときちょっと対応が、私は何だろうかと思った。だけれども、難しい難しいだったが。それで、丁寧に言ってこられた人に教えている、こういう審判制度がありますよとか、裁判がありますよとか、教えているのですか。

●佐々木労働委員会事務局次長
 解決の制度、紛争の処理制度に関しては、あっせんと労働審判と、労働局のあっせんも紹介をしております。その中で、相談者の方がどういった方法を選ばれるかということと、今、日数ですとか、それから経費的な負担ですとか、そういったことも含めて御案内はさせていただいております。
 先ほど市谷委員さんがおっしゃったように、あっせんというのが任意の手続ということで、参加に対しての強制力がないとかいうこともありますので、そこのところのデメリットと、それから簡易な手続で経費はかからないということも比較していただいて、あとは相談された方に御判断をいただくということです。前田委員さんのおっしゃった部分がどのお話なのかというのは、今思い出せないんで申しわけないのですけれども。

○前田委員
 一言、丁寧に対応してくださいよ。

●佐々木労働委員会事務局次長
 はい、ありがとうございます。

○前田委員
 ありがとうではないよ。親身になって相談に乗ってあげてくださいよということです。

●佐々木労働委員会事務局次長
 はい。

○市谷委員
 いいですか。労働基準監督署にきちんと紹介していただくとか、何か私も同じような感じで、限界があるとはわかりながらも、もうちょっと何とかならないかなと思ったり、せっかくあるのにね。だから、そのあたりの相談される方に対しての、こういう手だてがあるのだということを言って、ちょっと励ましてもらわないと、なかなか使用者側というのは、何ていうか、労働者が使用者に物を言っていくというのは大変なことなので、本当に丁寧に言っていただきたいし、労働基準監督署に紹介していただくというようなことも、もっとみっちりやっていただきたいと思います。

●丸労働委員会事務局長
 ことしに入りまして5件申請が出ておりますけれども、そのうちの2件か3件は労働局から私ども紹介していただいて来ているものです。毎年、担当者の打合会をやったりしておりますので、それから相談機関の一覧表みたいなものをつくってもらっていますので、それぞれやっていきたい。それで、特に市谷委員がおっしゃっているような賃金の不払いの関係ですと、やはり監督署のほうが強うございますので、あのあたりを紹介するというようなことはしておるつもりでございます。

○市谷委員
 そうですか。向こうから。

◎興治委員長
 いいですか。

○前田委員
 何で労働局から回ってきたのだ。

○市谷委員
 情けないな。それも労働局……。

●丸労働委員会事務局長
 一応、労働局の場合も調整委員会をつくって、3者でやれるというシステムにはなっておるのですけれども、実態といたしまして、学識経験者の方1人でさばかれます。それに対して、うちは公労使の3名の担当あっせん員でやりますので、それぞれの立場を理解していただけるということで満足感が高いように思っていただけているのではないかと、手前みそですけれども感じております。

○前田委員
 いやあ、僕の経験的に労働局のほうが、早くて、スピーディーで丁寧です。おたくのほうのほうが僕は形骸化してなかなか進まないよ。まあ、それだけ言っておきます。

◎興治委員長
 いいですか。
 では、次に、その他ですけれども何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上をもちまして労働委員会の予備調査については終了いたします。
 あすは農林水産部の付議案の予備調査を午前9時から行います。
 本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでした。

                                午後5時10分 閉会

 

 

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