平成26年度議事録

平成26年7月2日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者(8名) 委員長
副委員長
委員

伊藤 保
福田 俊史
坂野 経三郎
錦織 陽子
濵辺 義孝
森岡 俊夫
山口 享
稲田 寿久

欠席者(なし)  
 

説明のため出席した者
 松田福祉保健部長、中山生活環境部長、渡部病院事業管理者
 ほか各次長、課長、関係職員 

職務のため出席した事務局職員
 村中課長補佐、中倉係長、西村主事

1 開会  午前10時01分

2 閉会  午前11時34分

3 司会  伊藤委員長

4  会議録署名委員 山口委員、坂野委員

5  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

                                午前10時01分 開会

◎伊藤(保)委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、山口委員と坂野委員にお願いをいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案につきまして審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。
 質疑はございませんか。
 質疑がないようでありますので、付託議案に対する討論を行っていただきます。

○錦織委員
 それでは、議案第1号、平成26年度鳥取県一般会計補正予算の福祉保健部の部門にかかる補正についてなのですが、27年4月からの消防法の改正に対応するために、障がい者のグループホームへのスプリンクラー設置の上乗せ補助や、借家などで設置困難な場合の簡易型スプリンクラーの設置補助は、利用者の安全性を図る上でも大変評価できる予算だと思います。
 スプリンクラーの事業者負担は、上乗せにより8分の1になるのですけれども、それでも財政基盤が弱い、脆弱なホームなので、さらに無利子だとか低利の貸し付けがあれば事業者にも喜ばれると思います。
 また、新規事業で、東日本大震災で被災した子どもの健康生活支援対策保育料減免事業も、県内で今、4世帯が対象になっているようですけれども、避難の長期化で帰れるめどがない世帯を支援する制度など、いずれも重要な事業であると思います。
 しかし、今回、障がい児・者福祉事業事務費及び特別児童扶養手当支給事業について、社会保障・税番号制度導入に伴うシステム改修費などは、利便性の向上よりも、プライバシーの侵害や各種税、保険料の徴収強化につながるおそれがあります。
 よって、議案第1号は反対いたします。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか討論ございませんか。
 討論が出尽くしたようでありますので、これより採決に入ります。
 それでは最初に、錦織委員より反対のありました議案を採決し、次に反対のあった議案以外を一括して採決を行いますが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、議案第1号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第1号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号を除く全ての議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、議案第1号を除く全ての議案は、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 それでは、請願・陳情の審査を行います。
 今回は、新規分の請願2件及び陳情1件の審査を行います。
 まず、請願26年福祉保健7号、さらなる年金削減の中止を求める意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○錦織委員
 それでは、請願、さらなる年金削減の中止を求める意見書の提出について、これは採択すべきものと考えます。
 理由ですが、厚労省は社会保障審議会年金部会で、年金財政の検証結果を公表しておりまして、30年後の給付水準はどの試算でも50%ぎりぎりになっています。
 皆さんに思い返していただきたいのですけれども、政府は2004年の年金改定で、所得代替率50%を明記し、100年安心と言っていましたが、看板倒れの実態が一層明らかとなっています。
 3年間で約2.5%も削減する年金改悪の第1弾が、昨年10月から1%、そしてことし4月からは1%、消費税とともにこの1%削減を実行しています。そして、来年4月は0.5%削減する予定です。さらには、27年4月以降に年金の増額幅を賃金や物価の伸びよりも抑制するマクロ経済スライドを発動するなど、連続的な年金削減を進めようとしていますが、年金は高齢者の生活を支え、高齢者の多い鳥取県では高齢者の年金が地域経済を支えているとも言えます。
 削減の中止を求めることは当然でありまして、採択を主張するものです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○福田副委員長
 私は、不採択がよろしいかと思います。
 といいますのが、年金の制度改革は、持続可能性、世代間の公平性などの観点から、社会保障制度全体の枠組みの中で国において総合的に検討されるべきものであって、今後、社会保障制度改革推進会議等において中長期的に受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度を確立するための検討が行われる予定であり、これらの議論を通じ、国において責任を持って対応すべきものだからであります。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 意見が出尽くしたようでありますので、これより採決に入ります。
 採択と不採択という声がありました。
 まず、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、請願26年福祉保健7号については、不採択と決定いたしました。
 続いて、請願26年福祉保健8号、「介護・医療総合確保法案」の撤回等を求める意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○福田副委員長
 26年8号についても、不採択がよろしいかと思います。
 理由は、地域医療ビジョンは、地域にふさわしい医療機能の分化、連携を進めるために、各都道府県が策定をするものでありますけれども、国がその指針となるガイドラインを策定する予定でありまして、その動向を見守る必要があると思います。
 また、介護保険制度の改正は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向け、要介護認定者が増加し、介護に必要な費用も急増することから、サービスの提供体制や医療機関のあり方を検討するものであり、国の責任において対応すべきものと考えられることから、不採択がよろしいかと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○錦織委員
 私は、この請願の採択を主張します。
 理由は、法案は既に成立していますが、負担増にとどまらず、介護保険給付の対象を制限し、病院のベッド削減を強制的に進めるもので、国民を公的保険による医療・介護サービスから排除するという内容になっております。
 まず、第1に、要支援者の訪問・通所介護を介護保険の給付から外し、市町村の地域支援事業に置きかえるという問題があります。年金から一方的に保険料を取りながら、ここにきて要支援者を対象外にすることは、国による詐欺行為とも言えるようなものです。お金だけの問題ではなく、市町村で受け皿がなく、かえって重症化が進み、保険財政を圧迫するということになるおそれもあります。同時に、介護事業者の経営を圧迫し、介護事業者の倒産や介護従事者の失業などが懸念されています。
 そして、2番目には、特別養護老人ホームへの入所を原則要介護3以上に限定することの問題があります。今現在でも待機者は52万人、うち17万8,000人が要介護1、2ですが、これらの入所が閉ざされてしまいます。今、高齢者の貧困化ということが非常に問題になっておりますが、有料サービスつきに入れないというのが実態です。ここの常任委員会でも問題になりましたが、お泊まりデイとか、簡易宿泊所を漂流する高齢者を多数出すことにもなりかねません。
 そして、第3に、利用料の2割負担の導入、低収入で介護施設に入所する人に対する補足給付の縮小など、在宅でも施設でも利用料の大幅な負担増を見込んでいること、また地域医療ビジョンでは、病床の再編、削減を推進する見込みが盛り込まれておりますが、これらは憲法25条に定められた社会保障に対する国の責任を放棄するものであります。
 以上のことから、請願を採択することを主張します。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○坂野委員
 陳情趣旨には一定程度理解できますけれども、もう既に法案が成立しているために、趣旨採択がよろしいかと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 意見が出尽くしたようであります。
 採択、趣旨採択、不採択という声がございました。
 まず、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(発言する者あり)
 改めて、改めて、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、請願26年福祉保健8号については、不採択と決定いたしました。
 最後に、陳情26年福祉保健12号、要支援者に対する介護予防給付継続と利用者負担増中止を求める意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○福田副委員長
 12号も、先ほどの8号と同じで、不採択がよろしいかと思います。
 理由も同じでございまして、介護保険制度の改正は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて要介護認定者が増加をし、介護に必要な費用も急増することから、サービスの提供体制や費用負担のあり方を検討するものであり、国の責任において対応すべきものと考えられることから、不採択がよろしいかと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○錦織委員
 先ほどの請願の中身と重複いたしますが、特にこの陳情では、介護保険から外される要支援者への支援を継続、そして利用者負担をふやさないこと、また介護保険財政に国が責任を持つことなどを求めておりまして、採択を主張するものです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○坂野委員
 先ほどと同様に、既に法案が成立をしておりますので、一定程度理解はできるものの、趣旨採択を主張したいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 意見が出尽くしたようであります。
 採択、趣旨採択、不採択という御意見がございました。
 これより採決に入ります。
 まず、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、陳情26年福祉保健12号については、不採択と決定いたしました。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑等につきましては、説明終了後に一括して行うことといたします。
 報告1、社会福祉法人あすなろ会に対する改善勧告の報告について、日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長の説明を求めます。

●日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長
 それでは、お手元の福祉生活病院常任委員会資料、福祉保健部の資料をごらんください。
 1ページでございます。先般、松の聖母学園で虐待事案が発生をいたしました。4月30日付で県としては改善勧告をしたところでございます。期限を2カ月に切りまして、6月30日までに改善措置報告書を提出するよう法人に勧告しておりましたが、おととい、6月30日夕方に報告書が出てまいりましたので、その概要について御説明をいたします。
 まず、左側に勧告事項がございまして、右側に法人からの回答を障がい福祉課で要約したものをつけております。報告書の本体につきましては、別冊でとじておりますので、また適宜御参照いただければと思います。
 中身に入りますけれども、まず勧告事項といたしましては、虐待事案の全貌調査とその結果を報告することということでございます。
 法人からの回答でございますが、法人では調査委員会というものを設置しております。これは外部委員を含めた実態把握をする調査委員会ですけれども、こちらで調査をした結果、13件の虐待と疑われる事案のうち、7件が虐待だと。6件につきましては、虐待の疑いがあると。虐待とまで現段階では判断はし切れないけれども疑いがあるという報告が調査委員会からあったとのことです。ただ、あすなろ会としては、虐待の可能性が高いと判断をしているとのことです。
 続きまして、虐待の発生したユニット、生活の単位でございますけれども、こちらはユニット長が全体的に不適切なかかわりを日常的に行っていたと。暴言、威圧的行為が利用者に恐怖を与え、それが心理的外傷を与えていたということでございます。
 虐待が生じた背景、原因でございますが、ユニット長が10年間異動しなくてワンマン体制になっていたと。ユニット長に対する畏怖、恐怖ですね、これが浸透するにつれて、それが御利用者さん、あと職員を含めて、逆らえない状況になり、それが秩序維持につながっていた面があったと。それに依存してまって、他のよりよい支援方法が検討されなくなっていったと。それと、社会福祉法人の理念の共有とか虐待に関する意識醸成ができていなかったと。法人としても、施設としても、虐待というものを受けとめる土壌がなかったので、内部告発という形で虐待が判明をしたということが書いてございます。
 2点目の勧告事項でございます。松の聖母学園におきまして、利用者の立場に立ったサービス提供、実践をすることを勧告をさせていただきました。
 法人の回答でございますが、まず施設職員の教育、質の向上という面でございますが、倫理綱領の策定、法令遵守マニュアルの作成等を行って、今、勉強会などを実施しているところということでございます。
 利用者、御家族への対応でございますけれども、それぞれの御利用者様に対して個別支援計画という計画を策定しますが、こういったものが利用者、家族の意見を踏まえたものになっているのか再確認をすると。あと、看護師さんによる健康状況の確認を実施しますと。あと、利用者さん、家族への適宜適切な連絡、報告、定期的な意見交換、こういったところを通じて家族も意見を言いやすい環境を整備していくということでございます。
 それと、3点目の勧告事項でございますが、これは松の聖母学園の体制の整備です。人権擁護、虐待防止のための体制を整備するよう勧告をいたしました。
 それに対する回答でございます。まず、1つ目、役職員等の処分ということでございますが、加害職員、あと施設長につきましては、法人としては7月中旬ごろに開催する理事会で確定するそうですが、処分を行う予定とのことでございます。具体的な方向性ですけれども、ユニット長は懲戒解雇、嘱託職員は停職、施設長につきましては諭旨解雇と聞いております。刑事告発につきましては、現段階ではまだ書類が十分でなかったりという面もありまして、さらに踏み込んだ調査が必要だと。当然、利用者さん、御家族の意向もございますので、それを踏まえて検討をしたいということでございます。
 それと、松の聖母学園の体制の整備でございますが、松の聖母学園に限らず、法人の本部、あと全施設に虐待防止委員会、苦情解決責任者、第三者委員等を設置して相談体制を整備しますと。あと、苦情相談窓口の第三者委員会は、松の聖母学園でこの虐待の前もいらっしゃったのですけれども、きちんと機能していなかったということで、家族会への集まりに参加をしたり、利用者と交流したりして、しっかりと関係性をとれるようにしたいということでございます。
 それと、虐待防止委員会の定期的な開催、外部評価の活用、それと管理職を含めた人権研修、あと支援の方法につきましての知識、技術の研修、あと職員一人一人に個別の研修計画を策定、実施をすると。
 あとは、サービスの質の向上というところで、他法人の先進的な障がい者施設の視察や、あと人事交流などでサービスの質の向上を図っていくと。
 あと、必要な書類、規定の整備を行うということでございます。
 それと、つばめユニット、虐待が起きたユニットがちょっと体制が非常に手薄いということがございまして、人員体制の強化、そういったところを強化していくということでございます。
 最後の勧告事項でございますが、これは内部告発ということで発覚をしましたので、法人としての業務管理体制を見直すように勧告をしたところでございます。
 法人からの回答といたしましては、今回の虐待事案を受けた改善プログラムを今現在実施をして、職員の人権意識改革に向けての認識の共有化を行っているところということでございます。
 それと、法人の理事の中に障がいに詳しい者がいないということでございまして、これを任命して、理事としてちゃんと業務を十分に理解して対策を講じていく体制を法人として整備をしていくということでございます。
 法人、理事の手足となる事務局の体制も当然必要なので、専任のコンプライアンス担当を現在配置をしたところとのことでございます。
 最後に、今後の対応でございますが、この報告書が出てきたのが一昨日の夕方ということですので、現在、障がい福祉課で内容を精査しているところでございます。追加措置が必要かどうか判断をしたいと思っていますが、いずれの判断をするにしましても、県としましては厳しく指導していく必要があると思っております。少なくとも報告書に書いてある事項がしっかりと措置されているかどうか、計画どおりに進んでいるかどうか、定期的に立入検査をしたり、報告を求めたり、しっかりと対応していく必要があると考えております。

◎伊藤(保)委員長
 報告2、鳥取県認定こども園に関する条例の改正(幼保連携型認定こども園の認可基準)に関するパブリックコメントの実施について、池上子育て応援課長の説明を求めます。

●池上子育て応援課長
 3ページをごらんください。鳥取県認定こども園に関する条例の改正に関するパブリックコメントの実施について御説明させていただきます。
 平成27年4月1日からスタートの予定の子ども・子育て支援新制度によりまして、現行の認定こども園のうち、幼保連携型認定こども園の認可制度が変わりまして、教育と保育を一体的に行う施設として知事が認可する施設になります。現在、鳥取県認定こども園条例で定めている、また幼保連携型の認定こども園の認定基準にかわる新たな認可基準を設ける必要があり、このたびパブリックコメントを実施させていただこうというものでございます。
 条例改正に先立ちましてパブリックコメントを実施するということで、7月中旬から下旬までさせていただきたいと考えております。
 内容につきましては、3ページの下段になりますけれども、まず認定こども園の概要につきまして説明をさせていただきます。
 3ページの下に図を示しておりますけれども、現在の幼保連携型認定こども園といいますのは、幼稚園と保育所それぞれの認可を受けた施設を知事が認定する仕組みになっております。それが今度、27年4月からは、教育と保育を一体的に行う施設として知事が認可を行うことになります。幼稚園と保育所それぞれの認可は不要ということになります。
 そのほか、幼稚園型、保育所型、届け出保育施設等認定こども園といった3つの施設につきましては、認可認定の仕組みは変更ございません。
 現在、幼保連携型認定こども園となっておられるところにつきましては、11施設ございますけれども、特段の申し出がなければ新たな幼保連携型認定こども園に自動的に移行されることになります。
 続きまして、4ページでございます。改正する条例の概要でございます。
 現在の認定の基準につきましては、保育所、それから幼稚園の設置基準、それから幼保連携型認定こども園の認定基準を基本としてしておりますけれども、現在は条例によって認定基準を決めておりますけれども、今度は国が定めます幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運用に関する基準という省令に従って定めることを考えております。また、県が現在独自の基準で決めております基準はそのまま引き継ぐ予定にしております。
 主な改正事項につきましては、そこに記載しておりますとおり、職員配置、設備、建物、園庭について、現在よりも変更させていただこうと考えております。
 現在の基準と新たな認定こども園の基準の詳しいものにつきましては、5ページに掲載させていただいております。
 まず、職員配置につきましては、現在、年齢に応じて、また幼稚園の基準、それから保育所の基準、それぞれを採用して決められておりますけれども、今度は教育及び保育の従事者の数として、3歳の園児おおむね20人につき1人以上、それから満4歳以上の園児おおむね30人につき1人以上の職員配置となります。
 各学級を担当する専任の保育教諭を置くことになります。保育教諭というのは、幼稚園教諭免許と保育士資格を併有されている方になります。
 設備につきまして、ゼロ・1・2歳は自園調理で変わりませんけれども、今度の調理室は食事を提供する園児数が20人に満たない場合は、独立した調理室を設けないことができることとなります。建物、附属施設は同一敷地または隣接する敷地に設けることということで、今までは安全に移動できるといったことがあれば、別々、隣接しなくても可ということがございましたけれども、例外規定が削除となります。園庭も同じく削除となります。
 今後のスケジュールといたしましては、パブリックコメントの後、また子育て王国とっとり会議へ条例案をお示しさせていただきまして、次の8月の常任委員会でパブリックコメントの結果を報告させていただきまして、9月の議会で条例改正案の提案をさせていただきたいと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、報告3、山陰海岸ジオパーク世界再認定現地審査の日程等について及び報告4、第4回アジア太平洋ジオパークネットワーク山陰海岸シンポジウムの概要について、遠藤緑豊かな自然課山陰海岸世界ジオパーク推進室長の説明を求めます。

●遠藤山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光局共管)
 生活環境部の資料1ページをごらんください。山陰海岸ジオパーク世界再認定現地審査の日程等についてということで、8月3日から6日までの4日間、世界ジオパークの現地審査が行われることになっております。
 審査員につきましては、1のところにございますが、以前にも御報告させていただきましたが、マウリツィオ・ブルランドさんというイタリア人と、金小赤さんという中国人の方がお見えになります。
 現地審査の日程ですけれども、8月3日に、鳥取砂丘の現地視察がありまして、8月4日に鳥取市内、あおや和紙工房、鹿野町の町並み、これが新規エリアになります。この新規エリアの視察の前に、全体概要の説明をホテルで山陰海岸ジオパーク推進協議会が行います。続きまして、昼から岩美町に参りまして、浦富海岸島めぐり遊覧船、城原海岸、渚交流館、山陰海岸学習館といったところを現地視察いただくという予定にしております。8月5日、6日は兵庫県及び京都府のジオサイト等を視察いただく。このようなここに書いてございますようなジオサイトを視察いただくことになっております。
 ただ、この視察日程は、日程案にかかわらず審査員の意向によって滞在時間が、1施設の滞在時間が長くなったり、省かれたりするということで聞いております。
 審査対応ですけれども、全行程については山陰海岸ジオパーク推進協議会の学術部会長や事務局長が対応するほか、日本ジオパーク委員会からも委員が参ります。また、各施設については、ここに書いてございますとおり、各施設の職員、あるいは町の職員といったようなところが対応、説明することになっております。
 今後の取り組みですけれども、7月4日に第2回の山陰海岸世界ジオパーク再認定対策鳥取県連絡会というのを開きまして、この日程について再度説明するとともに、各施設の対応の方針について説明、確認をしていく予定にしております。
 また、7月17日には予行演習として現地シミュレーションということで、実際に回って説明を聞くということをしたいと思っております。
 こうしたことを踏まえて、8月3日から6日の再認定審査を受けまして、9月19日ごろには国際ユネスコ会議がカナダで開催されるのですが、そこで審査結果が発表される予定になっております。
 続きまして、2ページ目をお開きください。第4回のアジア太平洋ジオパークネットワーク山陰海岸シンポジウムの概要についてということでございまして、6月8日にこのアジア太平洋ジオパークネットワークの組織委員会が開催されまして、平成27年に山陰海岸で開催されますこのシンポジウムの開催概要が決定しました。ということで、報告させていただきます。
 名称は、第4回アジア太平洋ジオパークネットワーク山陰海岸シンポジウムでございます。
 目的は、ここに書いてございますとおり、山陰海岸を舞台としてアジア太平洋のジオパーク関係者が集い、意見交換等を行いながら、ジオパークの活動状況や成果をアジア太平洋地域に広く発信していくということでございます。
 アジア太平洋ジオパークネットワークというのは、メンバーは、中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ベトナムの6カ国になっております。この6カ国で30カ所のジオパークがございます。こういった地域から多くの関係者が参加いただけるものと考えております。
 これまでの開催地なのですけれども、マレーシアのランカウイ、ベトナムのドン・バン、第3回で韓国の済州島で開催されております。
 来年のシンポジウムのメーンテーマなのですけれども、「ジオパークネットワークと人々の暮らし」ということで、貴重な地質遺産を保護しながら地域の持続可能な発展を目的とするジオパークをどう進めていくかということを議論していくということになります。
 各分科会、セッションのテーマというのは、ここにございますような、海と人々の暮らしだとか、山陰海岸の特徴も生かしたようなセッションテーマも上がっております。
 会期というのは9月16日から20日までを予定しております。京丹後市から鳥取市まで、山陰海岸全域にわたって開催する予定としております。鳥取市内においては鳥取環境大学が会場になる予定でございます。
 参加予定者数は600名を予定しており、国外から200名、国内から400名といったことで予定しております。
 3ページ目についておりますのがそのチラシで、これからこういったチラシ、ポスターでもって広報活動をしていきたいと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、報告5、鳥取砂丘内での熱中症対策について、堀田砂丘事務所長の説明を求めます。

●堀田砂丘事務所長
 それでは、資料4ページをごらんいただきたいと思います。鳥取砂丘内での熱中症対策について報告させていただきます。
 以前から鳥取砂丘では熱中症患者が発生した場合、東部広域行政管理組合、それから航空局、ヘリコプターですね。各関係機関連携しての搬出作業をとっていたところですが、実際に砂丘内から救急車等駐車場まで搬出するのに人力での対応ということをやっておりましたが、ヘリの要請をしても、例えばほかの現場で救急対応されていたらもう人力で搬出というような状況が多数ありました。その人力によりますと、時間もかかる、またスタッフの負担も大きいということから、迅速に患者さんも搬出するために、写真に載っておりますような、除草作業等でも活用できる運搬車を導入いたしまして、これを利用した迅速な患者搬出を可能にするという体制を整えました。
 それにあわせまして、患者が発生する前の予防策といたしましては、駐車場料金所あたりでは啓発するチラシの配布ですとか、階段入り口あたりには立て看板、さらに階段ステップには以前から熱中症注意という文字だけの看板を入れていましたけれども、そこにまんが王国官房さんの協力もいただきながら、砂丘の中で斜面を駆け上がっている人が体調不良で、後に、寝込んでしまうというような2こまだけの絵なのですけれども、先日から設置させていただいております。観光客の方に2~3、聞きますと、よくわかりますということで、私たちは気をつけますというような反響もいただいているところです。
 また、アナウンスも従来からやっていたのですが、住みます芸人のほのまるさんに、砂丘の熱中症対策、また条例の注意喚起にも協力いただきまして、従前から取り組んでいたものを、より拡充するというような体制もとらせていただいております。
 下には参考として、昨年と今年度の救急対応発生件数等掲げております。
 以上、簡単ですが、説明とさせていただきます。

◎伊藤(保)委員長
 報告6、平成26年チャイルドシート使用状況全国調査結果について、長谷くらしの安心推進課参事の説明を求めます。

●長谷くらしの安心推進課参事
 続きまして、5ページをお願いいたします。平成26年のチャイルドシート使用状況全国調査結果について御報告させていただきます。
 本県のチャイルドシートの使用率は57.0%、全国順位は31位となりまして、平成24年、25年と2年連続最下位というような不名誉な状況でございましたけれども、そのような状況から脱することができました。
 この調査は、ことしは4月20日から30日にかけまして、警察庁とJAFさんが全国100カ所で行われております。本県の場合は、4月26日土曜日、イオンモール鳥取北、イオンモール日吉津店におかれまして計200名の方を調査されたものです。
 使用率が昨年に比べまして、昨年42.2%でしたので、14ポイント余り上昇しているわけですけれども、全国平均が61.9ということで、依然として4.9ポイント下回っております。
 3番目の表ですが、着座状況をごらんいただきたいのですが、真ん中あたりにあります、チャイルドシートにそのまま着座というのが昨年の10.8から1.0%ということで、チャイルドシートの正しい使用に関する認識が高まったと思われる一方で、隣の、車両シートにそのまま着座ですが、これが相変わらず28.0%あるということで、使用されていない保護者の方への啓発が引き続き必要だと考えております。
 3番に本年度の主な取り組みを上げておりますけれども、7月8日から夏の交通安全県民運動がスタートしますので、その中で重点的に取り組むであるとか、あるいは警察、JAFなど関係機関の方と一緒になって、保護者、園児の方向けの安全教室を開催するなどいたしまして、チャイルドシートの適正使用の普及啓発、あるいは交通安全意識の高揚、こういったことを図っていきたいと考えているところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 報告7、鳥取県消費者教育推進計画の策定について、藤本消費生活センター所長の説明を求めます。

●藤本消費生活センター所長
 それでは、消費者教育推進計画の策定計画につきまして御報告させていただきます。最後になりますが、資料6ページをお願いいたします。
 一昨年12月に、消費者教育の推進に関する法律が成立、施行されました。それを受けまして、県でも27年中に鳥取県消費者教育推進計画を策定する計画にしておりまして、策定に係る経費を当初予算で認めていただいたところでございます。
 26年度に県民への意識調査を行い、計画の骨子を作成いたします。27年度に推進計画を策定する予定で進めてまいりたいと考えております。
 1に消費者教育に係る国の視点を記載させていただいております。消費者教育の必要性、その進め方について、国が基本方針の中で示しております。
 2に具体的な今年度の取り組みを記載しております。主には(1)と(2)になります。
 (1)は鳥取県消費者教育推進地域協議会からの意見聴取でございます。計画策定に際しまして、協議会の意見を聞くこととされておりまして、今月7月中の協議会設置の予定で、現在人選を進めておるところでございます。
 計画の中身につきましては、今後になりますが、基本的な項目として4項目を記載しておりますが、鳥取県独自の項目といたしまして、その下でございますが、高齢化が進展していることを踏まえまして、消費者被害の防止、地域での見守りの視点で検討してまいりたいと考えております。
 (2)は消費者教育に係る意識調査の実施と分析でございます。県民の皆様の消費者教育に関する意識調査を行い、結果を計画に反映させたいと考えております。実施方法、時期、内容につきましては記載のとおりでございますが、調査内容につきましては、協議会の御意見を踏まえて今後決めたいと思います。
 (3)でございますけれども、庁内の関係各課との連携でございます。既に3月に連絡会議を開催しておりまして、消費者教育に係る既存事業の洗い出しなど進めております。協議会の御意見を踏まえまして、今後調整や情報の共有を図ってまいりたいと思っております。
 以下、今後のスケジュールを記載しておりますので、参考にごらんいただきたいと思います。
◎伊藤(保)委員長
 ただいままでの説明につきまして、質疑等はございませんか。ございませんか。

○錦織委員
 福祉保健部の5ページですけれども、これからパブリックコメントがされるので、いろいろ意見が出ると思います。それで、この5ページの職員配置のところで、各学級3歳以上の園児、原則35人以下にというところで、この原則とはどういうことか。どの程度、どういう条件下でその原則が外れるのかということで、お聞きしたいのですけれども。

●池上子育て応援課長
 これは幼稚園の基準で、学級の編制につきましてですけれども、あと、原則です。原則35人以下ということで、実際に35人以上というところが県内でないもので、余り、ここは済みません、私が不勉強なもので詰めておりませんので、そこがもし必要でしたら、後ほど調べて御説明させていただきます。

○錦織委員
 そうすると、現実には35人以上になっているというクラスはないということでしょうか。

●池上子育て応援課長
 クラスの編制としてはそこまでになっていないと思っておりますけれども、調べて確認します。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 あすなろ会から改善措置の報告書が出てきました。また、調査委員会からも報告書が出てきたということはまことに結構なことなのですが、加えて、多分松田福祉保健部長にも配付をしたということで手元に届いていると思いますが、鳥取県社会福祉施設経営者協議会総会という会で声明文が出されておるのを御存じでしょうか。

●松田福祉保健部長兼全国障がい者芸術・文化祭実施本部長
 承知しております。

○稲田委員
 内容を読んでみますと、大変立派な内容になっておるわけですが、読まれたこの声明文と……。

◎伊藤(保)委員長
 ちょっとお待ちください。ほかの委員さんにもちょっと共有してもらいます。資料はありますか。

○稲田委員
 そうですか。いいですね。

◎伊藤(保)委員長
 では、稲田委員、再開してください。

○稲田委員
 委員長が皆さんのお手元に配付をされたようでありますが、ざっと見ていただきますと、今日の福祉政策のあり方について、要点、的を射た文章になっているのだろうと思っております。そして、会長さんの話ですと、経営者協議会に入っていない施設にも送ったということであります。この声明文と、あすなろから出ました改善措置報告書並びに調査委員会から出ております報告書を両方をにらんでいただいて、まず松田福祉保健部長の所見を伺いたいと思います。

●松田福祉保健部長兼全国障がい者芸術・文化祭実施本部長
 今回、経営者協会様からこのような声明文を出されましたことにつきましては、大いに評価をさせていただいております。全国的にも、新聞の上でも大きな論議を呼んでいるこの案件につきまして、みずからが会員に向けられてこのような声明を出されたことにつきましては、いい方向であったと考えております。
 今後、これを各会員様がそれぞれ、それこそ中にも書いてありますが、他山の石として自助努力をしていただいて、正しい方向での法人運営に当たっていただけたらと思っております。

○稲田委員
 松田福祉保健部長、このいわゆる鳥取県社会福祉施設経営者協議会、これに入っているメンバーの数と、入っていないメンバーの数を教えてください。

◎伊藤(保)委員長
 わかりますか。

●松田福祉保健部長兼全国障がい者芸術・文化祭実施本部長
 済みません。県内には全体で114法人いらっしゃいまして、この会に入っていらっしゃる法人さんは73ということでございます。

○稲田委員
 73法人入っている。結構です。
◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○濵辺委員
 1ページの報告の中で、初めの虐待事件などというところの法人からの回答で、調査委員会というのは、先ほど説明で外部の調査委員の方だと説明があったと思うのですけれども、この方は、どういう方なのか、また、その方は誰に選ばれた方なのかということをお聞きしたいのと、それから1ページの下で、施設職員の教育ということであるのですけれども、これは誰がその施設職員を教育されるのかということをお聞きしたいのと、2ページの職員の意識改革ということで、今回事案を受けて改善プログラムを実施という内容があるのですけれども、これは、どのような方がこのプログラムをつくられるのか、もしくは以前からあるのかどうかはわかりませんけれども、そのあたりを教えてください。

●日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長
 まず、調査委員会のメンバーでございますが、別冊でおつけしています、あすなろ会の改善報告書及び調査委員会報告書の資料の22ページに調査委員会のメンバーが載っております。このうち委員長の方が弁護士さんで、その下の委員の方は鳥取短大の先生、3番目の方が西部の成年後見関係の方、4番目が弁護士の方、5番目が法人の方です。外部の方が入ったと御説明させていただきましたが、この5人の中で法人の職員というのは1人入っています。その趣旨は、うちの改善勧告の中に、内部告発という形で事案が外に出てきたという形なので、どこに問題があったのか、職員も含めて検討しなさいと勧告書には書いてありまして、それを受けて職員の方が1人入っていると考えております。
 この人選につきましては、あすなろ会で人選しましたけれども、私どもに対しても相談があって、県に相談をしながらあすなろ会が決めたというところが人選の話でございます。
 続きまして、2点目が、施設職員の教育を誰がするのかという話でございますが、こちらにつきましては、一義的には法人でやっていただくということになります。ただ、報告の中にもありましたけれども、理事の中に障がいのわかる方がいらっしゃらないというのもございまして、今、法人では、外部のそういった人材の教育をやるような法人があったりしますので、そこにお願いをしたり、あとは他の法人の先進的な施設と人事交流をすると聞いておりますので、そのようなところを通じて質の改善を図っていくと考えております。
 あと、3点目が、意識改革の関係の改善プログラムでございますけれども、これは今回の事案を受けて、松の聖母学園だけではなくて、特別養護老人ホームとか保育園も含めて、今回の事案をどうみんなで受けとめるのか、これを今回の事案を踏まえて、今後どうやって対応していくのか、全職員を集めてグループワークで認識を共有していくというプログラムをやっていると聞いています。これは、先ほども申し上げましたけれども、そういった人材研修などをやる法人にお願いをしてやっていただいていると聞いております。

○濵辺委員
 では確認なのですけれども、1ページの下の分では、法人が要はそういうマニュアルに対して、法人が法人に、要はお願いをしていただくと。県はそこには絡んでいられないですか。同じように、先ほどの意識プログラムの件も、これは法人同士で、県はそこには絡まないで進められているということなのですかね。

●日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長
 まず、人材研修とか、一義的には法人がみずからやるというのが基本的なスタンスだと思っております。ただ、勝手に法人がやっているわけではなくて、ここは当然虐待事案も絡んでいますし、県に適宜報告していただいて、県としてここが足りないなと思えば必要な指導をしていくという形になっています。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○濵辺委員
 これで最後にしますけれども、報告の形なのですけれども、結局こういう事案が起きた以上、やはりその中に県の職員が入っていく、状況を見るということも必要ではないかと思うのです。ただ書面での報告とか、もしその場所に県の職員が、関係職員の方がおられて、それをきちんと精査、見ておられるということがあればいいですけれども、そこがなければ、今の実態が見えないのではないかと自分は思います。もしそういうことであるのであれば、ぜひ県の職員の方もその場所に絡んで見ていただくことはどうでしょうか。

●日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長
 実際の研修の場にはまだ私どもは入っておりませんけれども、必要があればそれはもちろん入っていきたいと思っています。
 それとあと、県として法人に任せっきりにするつもりは全くなくて、そこは、例えば5月末にも立入検査に入らせていただきましたけれども、やはり進捗状況はしっかりと確認していく必要があると思っています。そこは県として責任を持って対応していきたいと思っています。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○福田副委員長
 山陰海岸ジオパークの世界再認定現地審査の日程が決まってきましたけれども、御努力いただいているわけでありますが、この間、地元のローカルニュースでこのジオパークのことを言っていまして、鳥取砂丘にお越しになられたお客さんに何かお話を聞いてみると、ほとんどの方がジオパークのことを知らないらしいです。一気に砂丘から出雲大社か何かに抜けている可能性があって、完全に通過型になっているみたいな話がありましたけれども、県がやられているエネルギーに対して、意外と、何というのでしょう、以前よりはそれはたくさん来られているのでしょうけれども、本当に、何というのでしょう、連携ができているかといえばそうではないようなニュースだったのですけれども、そのあたりいかがでしょうか。

●遠藤山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光局共管)
 ジオパークの知名度という点なのですけれども、確かにまだまだ低いということで認識しておりまして、山陰海岸ジオパーク推進協議会でアンケートとか京阪神でとったりするのですけれども、やはり低いというようなところは重大に受けとめております。ジオパークの認知度を上げなければいけないということで、京阪神でもキャンペーンをしたりとかしているところですし、いろいろな広報宣伝とかにも取り組んでいるところです。
 ただ、旅行客について言うと、ジオパーク認定後、例えば松島遊覧の客数とかはふえてきたり、シーカヤックとかの客数もふえておりますので、確実にそういう効果は上がっていると感じているところです。
 ただ、そういう認知度の向上ですとか旅行商品化とかというところはまだまだ努力の余地があると思っておりますので、これからしっかり取り組んでいきたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 今のジオパークです。この前、関西広域連合で質問をしたのだけれども、このたび権限移譲の話が起こって、今度、環境調査の事務所も権限の移譲を受けるということで、知事も少し質問したのです。その中で、その担当の課としてどのように権限移譲と、これから例えばジオパークの認知度を高めていくということについて、権限が一つ、関西広域連合にもおりてくるわけです。そのあたりの調整をどうやるのかということを伺いたいと思います。それが1点。
 もう1点は、山本長寿社会課長、先ほどこの鳥取県社会福祉施設経営者協議会という会の入会法人が、全部で114のうち、73法人がこれに入っていると。結局41法人が入っていないということです。そもそもこの鳥取県社会福祉施設経営者協議会なるものの会を県としてはどのように認識しておられるのか、まず一点。
 それと、やず、みのり福祉会というのはこの中に入っているのでしょうか。入っていないのでしょうか。それをお聞かせいただきたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 順次答弁を行っていただきます。

●遠藤山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光局共管)
 濱江緑豊かな自然課長が答弁します。
●濱江緑豊かな自然課長
 先ほどの権限移譲の件でございますけれども、現在、環境省が、いろいろな許可権限でありますとか予算枠を配分するとか、ほとんど全ての権限を持っておられまして、そういったことによって支障がいろいろと出てきております。例えば、許可、何かイベントとかしようとしても、許可に要する期間が長くなったりとか、結局やりたくてもできないというような事例がございましたり、こういうような整備をしたいのだけれども、そういうような整備は地元から要望があって、ぜひとも県もそのようにやりたいと思っていても、国で、それはだめだということで、地元とかけ離れたような要求をされたりすることもあります。結局、県で手出しをして負担をしたり、そういうようないろいろな支障がございますので、そういった支障を、逆に関西広域連合の中で、京都、例えば兵庫、鳥取というような中で一緒にやれば円滑に進んでいくと。ひいては、ジオパークエリア内でのいろいろなそういった先ほど言いましたようなイベントだとか、そういう施設であるとかそういったものが、環境省本省とか環境事務所が持っていらっしゃるよりも、円滑に全て進んでいくと考えております。

●山本長寿社会課長
 社会福祉施設経営者協議会ですけれども、これは私の考え方になるかもわかりませんけれども、県内の社会福祉法人が集まって、自分たちでいろいろな活動を行ったり、または勉強会を開いたりする任意の団体であると理解をしております。
 みのり福祉会については入っておりますし、法人やずについては入っておりません。(発言する者あり)やずは入っておりません。

○稲田委員
 入っていない。

●山本長寿社会課長
 入っていないです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 濱江緑豊かな自然課長、今の権限移譲の件だけれども、権限移譲についても質問をこのたびしたのだけれども、井戸関西広域連合長はかなり楽観的な答弁だったように私は思っているのです。だけれども、関西広域連合の中でもそうだし、このジオパークについては、鳥取、兵庫、京都と3県にまたがるわけです。だからその中のいわゆる水平の面の調整、それと今度はそれぞれの事務内容についての垂直の面の調整というのはなかなか厄介なものがあるのではないかと実は思っているわけです。現実にまだ権限が完全にきちんとした形でおりてきておらず、他の部局についても5つか6つ権限が関西広域連合におりるようになっているわけです。調整がかなり難渋するのではないのかという気持ちを個人的には持っているのですけれども、関西広域連合でこれを全部賄っていけるのかどうかというのは、私は非常に疑問に思っています。それぞれの、それは、ここで私が関西広域連合について一くさり物を言うわけではないのだけれども、関西広域連合が、参加府県の権限の中でお互いに譲り合えない部分、調整できない部分というのが関西広域連合の中にあるのです。それで今日になっている。でも、権限移譲というので一縷の光が出てきているから、これから関西広域連合も元気になっていくのではないのかと私は思っているわけです。やはり関西広域連合でいうと、府県間の権限の調整というのはなかなか難しいものがあるような気がします。だから、ジオパークは権限が関西広域連合におりてきた。でも、やはり3県の調整というのは一つ問題があるのではないのかと思います。
 それともう一つ、今度はそれぞれの垂直の事務事業についても問題が出てくるのではないのかと。薄々、濱江緑豊かな自然課長もそういう問題があるというのを感じておられるのなら、それは正解だと私は思っています。そういう状況だろうと思います。
 それについて、もう一回だけその所感を聞きたい。

●濱江緑豊かな自然課長
 稲田委員のおっしゃるとおり、確かに関西広域連合の中におりてきた際に、そういうようなことも発生する可能性は確かにあるということは否定できないとは思っております。ただ、先ほど環境省と言いましたけれども、今、丸ごと移管をしているのは環境事務所に丸ごと移管をしておりまして、国が人と財源、そういったものをきちんと適切にまずはおろしていただくと。そういうことをすることによって、あとは先ほど言われました3府県の連携というものを、やはりきちんとやっていくしかないと考えております。

○稲田委員
 それでは最後です。それで、結局、今、福田副委員長が言われた話と絡めて、やはり鳥取県は鳥取県としてこのジオパークに対して、認知度が低いということもあるかもしれないけれども、いま一歩、二歩も三歩も踏み込んだ形で認知度も上げて、せっかくかち取った、あれだけ大騒ぎをしてかち取ったジオパークの資格であるわけだから、頑張ってもらいたいと思います。私も、関西広域連合の議員である限りは、これについてはぜひ、関西広域連合の中でも、先輩である山口委員もいらっしゃるのだけれども、応援をしていきたいと思っています。

◎伊藤(保)委員長
 中山生活環境部長、総括答弁をお願いします。

●中山生活環境部長
 稲田委員がおっしゃるように、権限移譲を関西広域におろすといっても、確かにそれぞれ都道府県の思いがあるように、府県の思いが実は一皮むけたらいろいろあるというのが正直なところであります。
 今回のジオパークの関係が一つ光明があるとすれば、今現在、関西広域連合にすとんと落ちるより、もう一つ山陰海岸ジオパーク協議会というのが、それぞれの利害調整をする、あるいは共同で大きなイベントとかそういったものをする、そういったような組織自体が既にでき上がって、兵庫県に事務局を置きながら連携し合っておりますのが、それが一つの救いといいますか、ほかの権限移譲よりも若干緩和できるようなこと等があろうかと思います。
 ただ、稲田委員もいろいろ御指摘なり、御心配なように、一皮むけば観光地としての争いになりますし、またジオパークというのが、私が言うのもなんですけれども、鳥取県が主導して、あるいは京都、それから兵庫、豊岡市長さんという非常な理解者もおられましたけれども、そういった形でタッグを組みながらかち取ってきたという大きな称号だと思っておりますので、当然この世界に通じるジオパークという称号、今回のAPGNのシンポジウムでも御説明しましたように、いろいろな形で世界各国から、地質学者を含め、あるいは観光業者も含めて注目を浴びる機会になりますので、そこは気を引き締めていきたい。福田副委員長が御指摘のように、ジオパークというものの知名度がまだまだ足りない。やはり鳥取県内でもまだまだ足りない部分もあろうかと思いますので、しっかりやっていきたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか、このジオパーク関連ございませんか。
 そのほか。

○錦織委員
 あすなろ会のことです。あすなろ会は巨大な組織で、松の聖母学園はその中の一つであるのです。確認ですけれども、今まで特別養護老人ホームとか介護施設とか、そういった施設全てに虐待防止委員会というのがなかったから、これから全部やりましょう、第三者評価などの外部評価も今度からやりましょうということを確認させてもらいたいのですけれども、どうですか。

●日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長
 虐待防止委員会でございますけれども、松の聖母学園は、虐待事案が発覚する以前もずっとありました。ただ、責任者が実際の加害者であったりということで、今回再構築ということになります。
 それで、その他の特別養護老人ホームとか保育所については、済みません、そこまで私、確認をしておりませんので、また確認をして御連絡をしたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。あすなろ会関係について、とりあえず終わりたいと思いますけれども、ございませんか。
 では、あすなろ会関係で1点だけ伺います。
 追加措置が必要か判断するとあるのですけれども、県はいつごろされるのですか。

●日野福祉保健部参事監兼障がい福祉課長
 6月30日に出てきましたので、早目に、できれば7月上旬には県としてのスタンスを固めたいと思っています。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○山口委員
 今、稲田委員から、社会福祉法人に対する協議会とかの問題もありました。実は御承知のように、ある全国的な新聞社の記事に、極めて鳥取県が不名誉な形で、しかも県会議員が絡んでおる法人がああいう形で出たわけです。
 これは福祉でございますので、非常に手厚い国の助成があって、県もそうである。例えば設備費だったら4分の3とか、運営費は4分の4とか、非常に手厚い国の補助金が交付されており、法人がかなり余剰金を上げておると。こういうこともちょっとあるのではなかろうかと思っております。この余剰金の処分をどういう形でやっておられるか。余剰金の使途、取り扱いをどういう形でやっておられるのか。このあたりを一回オープンにできないかと思いますけれども、やはりできるだけ透明性を知らせると。こういうことも一つの方法ではないかと思っておるわけですが、処分の方法について、どのように思っておられるのか。
 恐らく、公表されることになるといろいろ問題があろうかと思いますけれども、ある程度オープンにして、現状を県民の皆さんかに明らかにする必要があるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。

●中西福祉保健課長
 社会福祉法人の余剰金の関係でございます。一定の社会福祉法人において、かなり余剰金を持っておられるということは、これは国でも問題意識を持っておられまして、今、その取り扱いについて国でも検討されているところでございます。
 一つは、今年度から既に始めておりますけれども、社会福祉法人の決算書を、基本的には各法人が公表するという制度を取り入れております。県でも既に県所管の法人については当課のホームページにおいて公表しておりますので、各法人がどれだけの剰余金を持っているかということは、実は既に見てとれるように公表されているところでございます。これは、26年度からはこれを義務づけをいたしまして、今は任意なのですけれども、義務づけをいたしまして、各法人が必ずホームページで公開するということになってまいります。
 その点での透明性というのは確保されるようになってきておりますし、あと、これはこれから国で検討されると思いますけれども、剰余金につきまして、どういった趣旨で積み立て、剰余金を積み立てるに当たって、どれだけの、どういった趣旨で積み立てるのかということを明らかにすると、ガイドラインを設けるというようなことも検討されていると伺っております。そちらの状況を見守りたいと思っております。

○山口委員
 剰余金の問題ですけれども、今まで決算をオープンにしていたと思いますけれども、余剰金を出しておるところはほとんど黒字経営だということでしょうか。個々の法人について私どもがここで問いただすわけにはいきませんけれども、決算書はみんな県に出ておるのか。どういう形で決算書を掌握しておられるのか。

●中西福祉保健課長
 法人が決算をいたしまして、一定の期間後に所轄庁に提出をするということになっております。県所轄につきましては、県のホームページで公開しておりますし、国の所轄の法人につきましては、国のホームページでもリンクをして見れるようにしているという状況でございます。
 あと、それぞれの法人につきまして、剰余金の状況に多寡はあると思いますけれども、傾向といたしましては、介護保険関係の施設というのはかなり多目の剰余金を持っていらっしゃるのではないかと思っております。
 ただ、基本的に法人、永続性がなければいけませんので、基本的には何らかの融資はないといけないと思っております。

○山口委員
 所轄のところというのは、国と県と市町村ということで、県が掌握する福祉法人というのは全体のうちどのくらいあるのか。あるいは国に決算報告をするのはどのくらいあるのか。

◎伊藤(保)委員長
 国岡福祉保健課法人施設指導室長、答弁をお願いします。

○山口委員
 補助金交付というのは、国費であれ、県を通して市町村に経由で交付するのでしょう。だから、今言いましたように、4分の3が設備投資、それから4分の4が、満額は運営費だと思いますが、本来なら福祉という思いやりがあって、形になると、そういう方に対して処遇をやはり改善していくと。そういう人たちに手厚いやはり待遇をすると。これが趣旨なのですけれども、何で余剰金が出て、こういう形で社会的な批判を受けるかと、こういうことなのです。一定のサービスは、やらなければならないサービスをやっておられると思いますけれども、対応はどうか。どういうところでこういうことが起こるのでしょうか。

◎伊藤(保)委員長
 順次答弁をお願いします。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 最初に、社会福祉法人の所轄庁の数ですけれども、まず、県内には社会福祉法人、115法人ございます。そのうち県の所轄というものが58法人ございます。58。(「58」と呼ぶ者あり)
115のうち58です。
 市の所管のもの、4市ですね。これが49法人ございます。市の所轄といいますのは、その法人の活動がその市の中に限られているということで、他の市町村にわたっていない。そういった法人は4市それぞれが所轄しております。
 あと、都道府県をまたがるということで、鳥取県以外でも事業されている法人、これは国の所轄になります。この法人は8法人ございます。全部で115法人という形になっております。
 あと、余剰金の話ですけれども、余剰金という言葉が若干不明瞭な点もあるのですけれども、毎年毎年決算して、何らかの資金収支が、基本的には多分そんなに赤のところは少なくて黒でたまっていくのだろうと思います。それが貸借対照表の形になったときに、純資産という形のところに持ってくるのですけれども、その中に剰余金的なものは含まれるであろうと。
 一番主なものは、多分先ほど話が出た積立金です。これは将来の施設建設に向けた積立金とか、あるいは退職給与の引当金の積立金とか、そういったものも先ほどの剰余金の中に含まれてまいります。したがって、当然剰余金的なものは法人にはついて回るものでして、剰余金そのものがおかしいというのは、ずれた話かと思います。
 ただ、国にも社会福祉法人の剰余金、例えば国の調査によると、特別養護老人ホームの場合は1施設平均3億円程度の内部留保があるというのをちょっと問題視しているところもございまして、将来的にはそれを地域の福祉に向けた活動に使ってほしいとか、そういった方向で今検討しているところです。

○山口委員
 今、国が管轄するところと、県が管轄するのと、それから市町村というのがある。今起こっておる法人は、県が監査をしてというのでしょう。やはり同じような形で市町村が対応するもの、これにも相当連携とりながらやっていただかなければ、県の管理するものだけでは余り理解ができない。それは越権行為かもわかりませんけれども、連携をとってやはり同じような対応をやっていかなければ、決算上で問題が起こっておることもあるかもわかりません。決算における監査の内容でです。やはり監査の厳しさというのは、市町村であろうが、県であろうが同じように厳しさを持って対応してもらわなければと思いますけれども、そのあたりは市町村管理の監査権限のところについては、全然関与ができないと思います。まだ出てくる可能性もあるのではないかと思います。例えば市町村、だから福祉という形になると、皆さんから批判を受けるのは、県だろうが、国だろうが、市町村だろうが関係ないわけです。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 実は、4市に権限が移ったといいますのは、平成25年度からでございまして、まだ制度が走り出したところです。そういったこともあって、昨年4月に移譲した段階で、全ての市が行う監査、これに県も同行しようということで、私を含めて、私の室の職員全員が4市の併任辞令を受けて市の職員の身分も持っております。市が行く監査には我々も同行して一緒に監査をするということをやっております。今年度、2年目ですけれども、今年度も同様な扱いとしまして、我々、市の身分を受けまして、必要に応じて一緒に監査にいくという体制をとっております。

○山口委員
 よくわかりましたけれども、市町村の監査についても出ていただきたいのですが、直接の権限は市の担当でしたでしょう。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 権限そのものは、4市にもう全て所轄庁の権限を移譲しておりますので、例えばこれからその4市の中の範囲で新しい法人をつくりたいという話が出たら、それぞれ4市が設立の認可をするというような形になって、所轄を県に……。

○山口委員
 設立の認可はいいですけれども、問題が起こっておるのは、決算の不正剰余金なのです。あるいは補助金の対象外のものとか、こういう問題もきちんとやらないと、例えばやずが出たのも、もともとの受け付けは町でしょう。市町村経由でしょう。補助金の交付先は、経由なのでしょう。だから、このあたりをきちんと、県、それから市町村、こういうものとやはり対応しなければ、県に出て初めてわかるような状態だったら、不正というのはなかなか防げないのではなかろうかと思います。そのあたりをきちんとしなければならない。監査以前に法人がきちんと対応すればいいことなのですけれども、監査して初めてわかるというのは、一つの行政の処理のあり方と監査のあり方にも、私は大きな問題があるのではないかと思いますよ。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 ちょっと話が2つありまして、一つは補助金交付事務の話であろうかと思います。(「いや、事務事業全部」と呼ぶ者あり)もう一つは法人の監査の話であろうかと思います。先ほど4市に行ったというのは、あくまでも社会福祉法に基づく法人の監査の権限でありまして、補助金事務につきましては、それぞれ国、県、市町村の段階がございますので、それぞれの役割に応じた交付事務を行っていくと。このたびは、たまたま法人監査で補助金事務にかかわる不適切な事案が出てきたということで、それを受けて補助金事務の執行体制も現在見直したというような形になっております。

○山口委員
 要するに、一体的にやはりやってもらわなければ、これは問題がまた起こってしまうし、それから、市町村もかなりの法人を所管することになります。

◎伊藤(保)委員長
 松田福祉保健部長、総括答弁をお願いします。

●松田福祉保健部長兼全国障がい者芸術・文化祭実施本部長
 監査体制の充実、あるいは補助金交付事務の充実につきましても、市町村と十分な連携をとりながら、充実した体制を構築してまいりたいと思っています。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 ないようでありますので、次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 研究留保はございませんでしたので、本委員会所管に係る社会福祉施設及び衛生環境施設の整備、病院事業その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようでありますので、その旨議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任していただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようでありますので、そのようにさせていただきます。
 次に、その他ですけれども、執行部、委員の方で何かありませんか。
 執行部、ありますか。

●小林全国障がい者芸術・文化祭実施本部全国障がい者芸術・文化祭課長
 よろしいでしょうか。去る6月26日に、全議員の皆様にあいサポート・アートとっとりフェスタのガイドブックとオープニングセレモニーのチラシを配付させていただきました。お時間がございましたら、7月12日にとりぎん文化会館でオープニングセレモニーを開催いたしますので、ぜひ御来場いただきますようお願い申し上げます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○錦織委員
 済みません、この間の一般質問の続きなのですけれども、産業廃棄物処分場のことで2点確認をしたいと思います。
 私の考えでは、環境アセスは完了していないと認識しているのですけれども、当局はどのように思っておられるのかということと、それから下泉の会から61項目のコメントが出ていて、事業者、環境管理事業センターはまだそれについての回答をなさっていないということなのですけれども、生活環境部、議会の中では事業計画の今最終確認をしているところだということなので、最終と言われても最終ではないと思っているのです。結局このアセスが終了して、それから61項目にも回答をしてもらった後に、最終的な事業計画、事業実施計画というものに進まないといけないと思うのですけれども、何かその前にやられてしまうのではないかという危機感というか、そういうおそれがあると思うのですけれども、その点について伺いたいのです。

●中山生活環境部長
 本会議場でも御説明しましたけれども、一応環境アセスのレベル、事業者がやるレベルとしては、我々は一定レベルが果たされている。そのための補助金なりも交付されている段階かと思っています。ただ、そういう意味では事業者として一定レベルのものがなされて、ひとまず事業者としては完了しているという認識であります。
 ただ、一方で、アセスに対していろいろな疑問が出ているのも事実ですし、また、例えば水源の話とかで、もう少し調べるべきだという意見も出ておりますので、それはアセスに対する検証、アセスがきちんと合っているかどうかといいますか、それで間違いがないかどうかの検証を今センターがやっている。そういったような段階だと思っています。
 当然、これは議場の中では最終の確認段階と申しましたけれども、産廃の設置に当たっては、この確認が済んだらすぐ設置許可ではなくて、当然条例手続という段階が我々県の独自の制度としてありますので、条例手続に移行する前の最終確認、当然、事業スキームはきちんと最後の検証をしていかなければいけませんし、アセスの内容自体も、当然、条例手続の中で住民から意見が出れば、審議会の場で議論して、では本当にその検証がきちんとできているのか、アセスがきちんとやられているかという検証も当然条例手続の中でありますので、そこの事業者として申請をするに当たっての最終確認が今されている段階と認識しております。
 ですので、当然条例手続が今後出てくれば、我々としても審議会とか廃棄物審議会を開いて、住民の意見をお聞きして、事業所との見解をすり合わせる。そういったような調整、あるいは検証作業が出てこようかと思っております。

○錦織委員
 事業者としての一定レベルのアセスはもうできたと言っておられますけれども、結局、そう考えていないから、県も一緒になってアセスの検証作業をしておられるのではないかと私は思うのです。やはり一番最初に、去年6月の説明会で出た案について、結局非常に粗雑なものだったものが、県でも、県を通して三者で説明会に出ておられるのです。これがいいものとして、見てくださいと。そうでないとなかなか、県がチェックしてみて、これはちょっとおかしいのではないかということがわからないままに出されたとしたら、余りにもやはり県の責任というのが問われると思いますし、それを修正版を10月に出されたと。だから、やはりその前のものはだめだったわけです。不完全なものだと私は認識を持っていただかないといけないと思いますけれども、その修正版が10月にできて、しかしこれも県……。

◎伊藤(保)委員長
 まとめてください。

○錦織委員
 住民のほうの専門家が見てみたら、やはりまだまだ不完全だと。もうこっちでコンサルやらせるのかいうぐらい、何かやり直しやり直しというのが実際には起こっているので、私は今、事業者が一定レベルは果たされていると県が考えるのは間違いだと思うのですけれども、もう一回お願いします。

●中山生活環境部長
 事業者がつくるアセスの段階と、それからまた、県の正式審査の段階を混同されては困る部分があるかと思っております。当然、6月のときに出ましたのは、我々がきちんと地元に御説明をしていただきたい、そのために、普通の事業申請であればアセスの結果を事業者がまとめて、そのまま結果をぽんと説明するというのが通例であります。ただ、今回は非常に大きな事業ですし、地元の方にもよく御理解をいただかなければいけない事業なので、アセスが6月の段階で、まだ完了していない段階で事前にお示しして、不十分なところはもっとやれという形で我々も立ち会い、事業者を指導しました。ですので、その段階で当然地元から、例えばとある企業が既に、何て言いますか、操業をちょっと拡大したので、騒音調査をもっとやってくれという話とかもありましたし、さらには、風向がどうも何か我々が考えている実感とは違うので、その風向の調査をもう一回やってくれという話も当然ありました。そういったことをさせた上で、今回10月なり、最終的には3月前に出ておりますけれども、その段階での一定レベルのアセスメント調査を完了させたと思っています。
 今やっている検証作業は、事業者としてのアセスとしては、そこでのある程度の一定レベルはあるかと思っておりますけれども、まだまだ住民の方々が不安を持っている部分があります。例えば地下水調査というような調査は、実際、生活環境影響調査の中では調査が必要な項目にはなっておりません。ただ、地元の方々が不安になる部分であれば、当然それは付加調査としてやるべきではないかということで検証をセンターにさせたいという格好で、二重、三重のアセス、二重、三重の環境調査をさせるという形です。その面では、最初に出たものがまだまだ途中段階のものだから、その段階で出すのはおかしいというのは、我々としては前段階で出して、地元の方々の意見を踏まえたアセスをより丁寧な形でやるということで考えておりますので、今回の部分は一定程度レベルのあるものがされたものかと思っています。

○錦織委員
 それと、26年度予算で、埋蔵文化財ですか。あれの調査費が、これは3分の2支払うということで出ているのですけれども、地元には、もう埋蔵物、遺跡ですか、調査はもう終わったと地元の方は思っておられるのですけれども、何か違ったところをするのですか。

●中山生活環境部長
 事業者がそこの該当地に当たって一回試掘的なものはしておられます。その中で、私どもが聞いておりますのは、掘った結果では、いわゆる文献保存といいますか、そういったもので足りるのではないかという形の意見を聞いていますけれども、ただ、法律手続としては正式にまた米子市の文化課にきちんと掘ってもらって、そこの扱いを最後は一緒に決めなければいけませんので、試掘の段階は終了していますけれども、本調査はこれからしていただかなければいけないと思っております。

○錦織委員
 わかりました。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見も尽きたようでありますので、委員の皆さんに御連絡いたします。
 次回の常任委員会は、8月21日木曜日、午前10時から開会の予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。
 引き続き勉強会を行いますので、関係職員の方はお残りください。

                                午前11時34分 閉会

 

 

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