平成26年度議事録

平成26年8月21日~8月22日・所管事項に係る県外調査

1 調査箇所
     平成26年8月22日(金)
   ・兵庫県森林動物研究センター(兵庫県丹波市)

2 調査委員
   興治委員長、小谷委員、前田委員、銀杏委員、浜崎委員、砂場委員(6名)

3 随行者
   農林水産部 岸田部長、垣田森林・林業振興局長、永原鳥獣対策センター所長
   議会事務局調査課 若松課長補佐、西村主事

4 調査事項
   兵庫県森林動物研究センター
     ・鳥獣被害対策について
    1)柵を中心にした被害対策について
    2)サル対策について
    3)植林地被害対策について

5 調査結果

 今回は、鳥獣被害対策をテーマに調査を行った。

 野生動物の保護・管理を推進している兵庫県森林動物研究センターでは、被害農家や農業組合の協力のもと作成した鳥獣被害対策に関するDVDを用いて説明し、住民の理解を得ながら知事自らが奨励している集落柵等の設置を進めている。

 設置については、ただ電気柵を設置するのではなく、集落の実情を加味した上で、金網柵やワイヤーメッシュ柵等を併用するとともに、集落柵では補えない部分を個別策で対応するなど、柔軟な対応をしている。加えて、設置費用についても、住民が森林組合に設置委託する場合、国庫補助を除いた35%を自治体(県・市)が負担し、国庫補助の対象外である生活被害には県・市が独自に金網柵の設置を補助するなど、財政面においても手厚い対応をしている。

 また、鳥獣被害は農林だけの問題ではないとの認識から、支所の各部局から選出されたメンバーにより対策チームを結成し、センターはそのサポート役として助言等を行っている。

 高齢化による銃猟狩猟者の減少に対する解消策として、「狩猟マイスター育成スクール」を開き、1年間を通して無料で講習等を実施した後に狩猟免許を取得してもらい、若手狩猟者を育成している。

 これら先進的な取組を調査し、本県の施策に生かすべく、以下の点について知事に提言したい。
1)県においても、「ワイルドライフマネジメント(科学的な調査研究に基づき、人と野生動物、自然環境を適切に調整する手法)」の中で、深刻化・広域化する鳥獣被害対策を実施すること
2)本県が参加していない関西広域連合の広域環境保全分野において報告される先進的事例を積極的に収集し、活用すること
3)県として、集落防護柵を積極的に推進するとともに、地元集落が取り組みやすい補助制度を検討すること
4)県においても森林動物専門員等の鳥獣対策に関する人材育成を推進するとともに、マイスター制度を活用した狩猟者確保策を推進すること
5)本県における鳥獣被害を調査・研究して科学的に分析し、普及する制度を検討すること

 

 

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