平成26年度議事録

平成26年12月17日会議録 審査

 開催概要、資料はこちらです。
出席者(8名) 委員長
副委員長
委員

伊藤 保
福田 俊史
坂野 経三郎
錦織 陽子
濵辺 義孝
森岡 俊夫
山口 享
稲田 寿久

欠席者(なし)
 
 

説明のため出席した者
 松田福祉保健部長、中山生活環境部長、渡部病院事業管理者
 ほか各次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
 村中課長補佐 中倉係長 前田係長

1 開会 午前10時02分

2 休憩 午後0時08分

3 再開 午後1時03分

4 閉会 午後1時44分

5 司会 伊藤委員長

6 会議録署名委員 稲田委員 森岡委員

7  付議案件及びその結果
 別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時02分 開会

◎伊藤(保)委員長
 皆さん、おはようございます。
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進め
させていただきます。
 はじめに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、稲田委員と森岡委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。質疑はございませんか。
 質疑はないようでありますので、付託議案に対する討論を行っていただきます。

○錦織委員
 それでは、討論をいたします。
 まず、議案第1号、一般会計補正予算についてです。きょうも大変寒い朝になりましたが、福祉の関係です。灯油価格が高どまりしており、また今年4月からの増税で、生活保護世帯、それから低所得者の方たちの生活がますます苦しくなる中、今回福祉灯油が計上されていなかったというのは非常に残念だったと思います。それから、小規模保育設置促進事業ですが、これのA型及びB型は調理室を必置とする反面、B型は保育士が半数でもよく、保育に不安がありますが、今回の鳥取市、日吉津村で実施するB型の小規模保育施設は全員が保育士免許を有しているということなので、これは賛成をしたいと思います。
 次に、鳥取県地域医療介護総合確保基金造成事業は、医療介護関係者からも反対や危惧する声が非常に多かった医療介護総合確保法がことしの6月に自民党、公明党の賛成で成立したことを受け、国からの交付金を主の財源として、今回13億円余の基金を造成しようというものです。この医療介護総合確保法の主な内容というのは、要支援の訪問介護や通所介護を保険給付から外すとか、利用者の2割負担導入、それから特別養護老人ホームの入所基準を介護3以上に限定するとかいうこと、それから医療では病床の再編、削減を都道府県主導で推進するなど、社会保障と税の一体改革路線に沿って、憲法25条が定めた社会保障に対する国の責任を放棄し、国民の自助、自立を押しつけ、そして効率化、重点化した国民に負担増と給付削減を強いるものであり、その実施を誘導するためのこの交付金を使っての基金造成というものには賛成できません。
 よって、議案第1号は反対です。
 議案第8号、鳥取県基金条例の一部改正は、先ほどの医療介護確保法に基づいて、必要な事業に要する経費を支援するため国が3分の2を負担する鳥取県地域医療介護総合確保基金を設置しようとするものですが、先ほどの述べました議案第1号とセットの基金の造成であることから、議案第8号に反対します。
 それから、議案第12号、鳥取県行政財産使用料条例等の一部改正についてで、鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてです。指定地域密着型サービス又は指定地域密着型介護予防サービスに従事する従事者が受ける研修について、これまでは県が研修の実施手数料を徴収していたものを、委託事業者が受講料を直接徴収して研修等を実施する方法へ変更するため、県の手数料を廃止するという部分についてです。この委託事業者が受講者から直接徴収すること自体は簡便になってよいと思いますが、あわせて基準の改定も行われるということで、これを見ますと、予定基準額というものの受講手数料を見ますと、現在1,000円のものが1,900円、1,300円のものが5,400円、2,500円になるものもありますし、全体として受講者に負担が大きくなるだけでなく、カリキュラムの変更によっては基準額がもっと上がる恐れもあります。
 介護の職場は、人材不足が恒常化しており、人材の育成が急務であるので、県としても介護分野の人材育成として位置づけて、不足分については、県が出すべきと主張して一部改正には反対いたします。あわせて議案第12号で、鳥取県動物の愛護及び管理に関する条例の一部改正についてですが、これは収容動物の1日あたりの保管手数料を300円から350円に見直しするものです。主たる理由は、餌代ということなのですが、他県の手数料を見ても、山口県では340円、岡山県では300円、それから収容動物の返還手数料と合わせても、現行、鳥取県は岡山県と同じ3,300円なのです。広島県でも3,250円なので、鳥取県が特段、今現在安いというわけではなく、そうであるなら、今保管手数料を引き上げることは必要ないのではないかということで、この条例についても反対いたします。
 以上で終わります。

◎伊藤(保)委員長
 はい、よくわかりました。

○福田副委員長
 議案第1号、鳥取県一般会計補正予算の日本海沖メタンハイドレート調査促進事業に対して、エネルギー政策は国の重要な課題ですが、政策研究機能や開発技術等を地方に分担させ、地域に還元できるシステムの構築に努める附帯意見を付けさせていただきたいと思いますが、委員長、お諮りいただきたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 討論が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 なお、先程、福田副委員長から発議のありました議案第1号に係る附帯意見については、後ほど採決させていただきます。
 採決については、討論のあった付託議案とそれ以外の付託議案に分けて採決することとしてよろしいか、お諮りいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようでありますので、そのようにさせていただきます。
 まず、議案第1号、第8号及び第12号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、議案第1号、議案第8号及び第12号については、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 続いて、議案第6号、第7号、第11号、第14号及び第22号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、本委員会に付託されました議案は、全て原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 それでは、先ほど福田副委員長から発議がありました議案第1号にかかる附帯意見を皆様にもお配りいたします。
 それでは、福田副委員長から、附帯意見を読み上げていただきます。

○福田副委員長
 それでは、読み上げされていただきます。日本海沖メタンハイドレート調査促進事業に対する附帯意見、石油など従来型の化石燃料の枯渇の懸念や環境破壊の問題から、再生可能エネルギーなど新たな代替エネルギーへの転換が叫ばれている。その中でも、メタンハイドレートは、豊富とされる資源量と石油・石炭に比べた二酸化炭素排出量の少なさから日本のみならず、世界が次世代のエネルギーとして注目をしている。このたび他県に先駆けて、本県でメタンハイドレートに係る専門的人材の育成に取り組もうとしている。言うまでもなく、エネルギー政策は、国の将来を左右する重要課題であるが、メタンハイドレートの開発調査や実用化に直結する研究を進めるために、調査研究の機能や開発技術等を地方に分担させるとともに、十分な予算を確保するよう国に強く働きかけ、研究成果を地域に還元できるシステムの構築に努めること。

◎伊藤(保)委員長
 そうしますと、御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○錦織委員
 意見というよりも質問なのですけれども、いいでしょうか。

◎伊藤(保)委員長
 はい。

○錦織委員
 最後のところの2段目の研究成果を地域に還元できるシステムの構築に努めることというのは、これは県の執行部に対してですよね。


○福田副委員長
 そうです。国、県です。

○山口委員
 国が行わなければならない。

○錦織委員
 ちょっと作文からいうとどうなのでしょうか。強く働きかけ、努めることとかというと、何か県の執行部にこういうふうにしなさいよというような……。

○山口委員
 本当いうと、国でやらなければいけないけれども、国に対して要望しろと、こういうことになるのです。そうでしょう。これでよくわかるのではないでしょうか。

◎伊藤(保)委員長
 錦織委員、納得されましたか。
 そのほかございませんか。

○森岡委員
 この附帯意見に対しても全く問題はないと思っています。先ほど山口委員がおっしゃるように、国に対して執行部の方に働きかけてくださいということとあわせて、本来だったらこれは委員会から意見書として出すような内容ではないかと思うのです。ただ、1点気になるのは、下から3行目のところなのですが、調査研究の機能や開発技術等を地方に分担させるという、分担という意味合いを地方が責任を負ってくださいというような捉え方をされるとちょっとまずいのではないかと。だから基本的には国の責任において分散とか、そういう表現のほうが何となくしっくりくるのではないかと文章を読んで感じたのですけれども、そのあたりはいかがなのでしょうか。

○稲田委員
 ここはやはり一つの技術とか機能とか研究事業とかというようなことですから、分散をさせるという言い方よりも、やはり分担という言い方のほうが適切ではないかと思ってこういう言葉にしたということです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか、このことにつきまして御意見ございませんか。

○山口委員
 今、稲田委員が言いましたけれども、これは将来に対するこういうエネルギーの開発についての基本的な物の考え方を国に対してやれということなのです。だけれども今回は、仕方ないとは言わないけれども、県がイニシアティブを受けられることについてはしようがない。だから逆に言うと、こういうものが交付税の対象になるとか、後追いでもいいですから対応しろと、こういうのが含まれていると思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか御意見ございませんか。
 文案につきまして、訂正案がある方は言ってください。これでいいですか。納得されますか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、意見が出尽くしたようでありますので、これより採決に入ります。
 議案第1号、平成26年度鳥取県一般会計補正予算について、福田副委員長から発議のありましたとおり、附帯意見を付することに賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。よって、議案第1号は、委員長報告に附帯意見を付することに決定をいたしました。
 次に、報告事項に移ります。質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 報告1、「第6期中海湖沼水質保全計画(素案)」に関するパブリックコメントの実施結果について、吾郷水・大気環境課水環境保全室長の説明を求めます。

●吾郷水・大気環境課水環境保全室長
 生活環境部の常任委員会資料1ページをごらんください。「第6期中海湖沼水質保全計画(素案)」に関するパブリックコメントの実施結果について、御報告いたします。第6期計画の策定作業を島根県と共同で進めておりますが、10月24日から11月25日までの間、素案についてパブリックコメントや住民説明会を実施いたしました。その結果、27名の方から73件の御意見をいただきました。
 主な意見と対応方針でございますが、水質の悪い米子湾へ思い切った対策を講じるべきとの意見に対しましては、水質浄化技術の調査、試験を行いながら、より効果的な対策を検討することとしております。
 ラムサール条約登録湿地の機運醸成、活動の活発化をすべきとの意見に対しましては、来年度の条約登録10周年を契機に、各種イベントと連携して意識醸成を図ることとしております。
 下水道未整備地域の対策の徹底につきましては、市と協力して取り組むこととしております。
 湧水をうまく活用すべきとの意見につきましては、生物保全につながるよう活用していくこととしております。
 堤防の開削の検討を明記するとの意見につきましては、今後、取り得るべき幅広く効果的な水質保全対策の検討を進めるため、専門家の意見を取り入れながらモニタリングを強化し、これまで蓄積した水質、流動、底質等の調査結果について分析、評価にも取り組むこととしております。
 最後に、今後のスケジュールでございますが、環境審議会の審議を経まして、議論をいただきまして、計画案を策定いたしまして、関係市からの意見聴取の上、国との協議に入りまして、年度内に計画を策定する予定でございます。

◎伊藤(保)委員長
 報告2、産業廃棄物管理型最終処分場整備に係る追加調査等について、住田循環型社会推進課長の説明を求めます。

●住田循環型社会推進課長
 2ページをごらんください。産業廃棄物管理型最終処分場整備に係る追加調査等についての御報告でございます。
 1番でございます。福井水源地影響調査の状況でございます。センターでは、福井水源地への影響を確認するために、処分場の直下を流れております地下水の流向把握にあわせまして、地下水の水質調査を実施しているところでございます。その中間報告ということで御報告申し上げます。
 まず、水質調査の方法でございます。これは地下水の類似性を確認するために、今回2カ所でボーリング調査をしております。Bのナンバー1、ナンバー2としておりますが、それとあと一般廃棄物処分場の観測井戸、それから福井水源地、近傍の湧水地がございます。この5カ所におきまして、右の図をごらんいただけたらと思いますけれども、四角く囲って1から5まで表示しているところでございますが、この5カ所におきまして、カルシウムイオンを初めといたしまして、地下水の主要な成分の分析を行って、それをヘキサダイヤグラムという形で検討を行っているところでございます。
 ヘキサダイヤグラムを用いた水質調査でございます。中ほどの点線で囲っているところがございます。こういった形でそれぞれのイオンの濃度を図表に落としまして、それを各点で結んで形状化したものでございます。水脈が同じでございますと同様の形状を示すということから、その水脈が同じかどうか、これによって推定することができるというものでございます。
 (2)番でございます。現在の調査の状況でございます。この中で、表の上のほうに1から5まで数字を打っておりますけれども、1から3までが、右の図もあわせてごらんいただけたらと思いますけれども、これが処分場予定地の近傍の調査地点でございます。あと4番、5番が福井水源地、小波上の泉となっております。
 一番下の特記事項をごらんいただけたらと思います。これは各調査地点の比較をしたものでございます。ナンバー1番から3番まででございますけれども、これにつきましては、傾向といたしまして、溶存物の質量が少ない、要するに溶けているイオンの総量が総体的に少ないということが言えるということでございます。そのうち、ボーリングのナンバー1、ナンバー2につきましては、硝酸イオンの濃度が高いという傾向が出ております。それから、右の4番、5番でございます。これにつきましては、溶存質量が多いということが見てとれると思います。あとは、炭酸水素イオン濃度のほうが高いという傾向が出ております。これにつきましては、ヘキサダイヤグラム作成など、調査結果を取りまとめを行いまして、それを踏まえまして専門家による水源地への影響につきまして、地下水の流向、流速とあわせまして最終的な評価をしていただくよう調整を行っているところでございます。
 全体としましての今後の予定でございますが、センターにおきましては、福井水源地への影響調査の検討状況、調査結果、それから今後の進め方等につきまして、地元自治会等へ報告する予定でございます。

◎伊藤(保)委員長
 報告3、世界ジオパークネットワークからの山陰海岸ジオパーク再認定通知について及び報告4、関西広域連合「関西観光・文化振興計画」の見直しについて、遠藤緑豊かな自然課山陰海岸世界ジオパーク推進室長の説明を求めます。

●遠藤緑豊かな自然課山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光スポーツ局共管)
 4ページをごらんください。山陰海岸ジオパークの再認定については既に受けているところですが、12月4日付でジオパークネットワークの事務局から通知が参りまして、5つの項目について勧告がありました。勧告の内容及び現在の取り組み状況について御説明いたします。
 まず、1番目ですけれども、地質学的知識等を身につけたガイドの育成ということでございます。このことにつきましては、これまでガイドの研修等の際に学術研究者等から研修等を行ってきているところでございます。
 2つ目ですけれども、ガイドの外国語対応能力の向上ということでございます。これは再審査のときの指摘でもありましたが、これについては、これまで各府県市町等でパンフレット、看板等の外国語対応等を進めてきたところでございます。また、本県においては、Wi-Fi機器の整備を進めたり、また、当初予算に向けて、アプリを活用した外国語案内やタブレットを活用した外国語通訳システムの導入等を今検討しているところでございます。
 続きまして、3番目でございます。山陰近畿自動車道等の高速道路の整備を促進してほしいということでございます。このことについては、3府県等で鋭意国等に働きかけを進めるなどしているところでございます。
 4つ目でございます。拡大エリアの地質学的なPR等を推進してほしいというところでございます。これについても再審査の際の審査委員からの指摘であったとおりであるのですけれども、これについては、鳥取市等と連携して、ジオパーク案内看板の整備やあおや郷土館にジオパークコーナーを整備したりといった取り組みを進めているところでございます。
 5つ目でございます。世界のジオパーク活動に積極的に参加してほしいということでございます。これについても従来からGGNの会議に参加することはもちろん、ギリシャのレスボスジオパークと姉妹提携をするなど、ジオパーク活動を積極的に推進しているところでございます。
 今後のこの勧告についての対応なのですけれども、ジオパークの推進協議会で学術関係者とも協議しながら対応を検討し、順次取り組みを進めていくこととしております。特に外国人対応につきましては、来年APGNの国際会議がありますので、速やかに対応を進めていくことが必要であると考えているところでございます。
 5ページに実際参りました通知をつけておりますので、またごらんください。
 続きまして、6ページをごらんください。関西広域連合の観光文化振興計画の見直しについてということでございます。
 関西広域連合が平成24年3月に策定しました観光・文化振興計画について、平成27年度からの次期計画の策定を進めておりまして、現在パブリックコメントを行っているところでございます。
 現行の計画との主な変更点というのは次のようなところでございます。1で、新たな目標の設定ということですけれども、2020年の東京オリンピック、あるいは昨今の外国人観光客の増加などを受けまして、新たな目標として、2020年に関西に800万人の外国人の誘客を図ろうということで取り組みを進めていきたいということでございます。
 目標達成のための戦略なのですけれども、6項目上がっております。関西を世界に売り込むとして、関西オリジナルの歴史・文化資源を活用したツアールートの策定などをしていこうということが一つ。
 2つ目として、新しいインバウンド市場への対応として、外国人のニーズに応じてタイムリーな情報発信をしたり、漫画を活用をしたり、クールジャパンを推し進めていくというようなことや、山陰海岸ジオパークや地質の道といった広域観光スタイルを確立していこうということでございます。
 3つ目でございます。的確なマーケティング戦略による誘客を図ろうとして、国ごとの特性に応じた取り組みや展開を図っていこうというようなことでございます。
 4つ目でございます。安心して楽しめるインフラ整備の充実ということで、Wi-Fi対応やムスリム対応などの受け入れ体制の整備を図っていこうということです。
 5つ目、関西文化の魅力発信ということで、文化芸術資源を活用するなど、またホームページの多言語化を進めるなど、情報発信の充実をしていこうということでございます。
 6つ目で、東京オリンピックやパラリンピック等に向けてとして、国と連携して関西のオリジナルである古典芸能等の文化プログラム等を実施していこうということでございます。
 見直しのスケジュールなのですけれども、現在パブリックコメントをやっておりまして、1月上旬までやった後、1月下旬に広域連合委員会で最終案を協議いたしまして、3月の関西広域連合議会で議決及び確定するという予定にしております。

◎伊藤(保)委員長
 報告5、鳥取市における高病原性鳥インフルエンザウイルス検出への対応結果について、濱江緑豊かな自然課長の説明を求めます。

●濱江緑豊かな自然課長
 7ページ目をごらんください。先月27日に鳥取市の気高町で野鳥ふん便から高病原性鳥インフルエンザが検出されたことを受けまして、県内全域において野鳥の監視体制を強化しております。11月21日以降につきましては、県内でのウイルスの検出並びに野鳥の異常というものは確認されておりません。ただ、昨日でございますけれども、宮崎県の養鶏場で死亡の鶏3羽から鳥インフルエンザウイルスの遺伝子が確認されたということで、4,000羽が殺処分となりました。また、昨日、あわせて島根県の出雲市で死亡野鳥、マガモでございますけれども、簡易検査で陽性ということで、確定ではございませんけれども、陽性が出ておりまして、環境省が野鳥監視重点区域に指定したところでございます。
 このように、全国各地で高病原性鳥インフルエンザの検出が相次いでおりますので、引き続き監視体制を関係部局と連携しながら継続していきたいと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 報告6、日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例の一部改正に係るパブリックコメントの実施について、堀田砂丘事務所長の説明を求めます。

●堀田砂丘事務所長
 では、資料8ページをごらんいただきたいと思います。日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例の一部改正に係るパブリックコメントを実施しようとしております。
 この条例改正につきましては、今夏、鳥取砂丘海岸で発生しました海難事故、また、先ほどから御説明のありました山陰海岸ジオパークの世界再認定等を踏まえまして、今後、国内外からのお客様の増大、利用促進に向けての基本理念、それから県の責務等の見直し等を盛り込む、また、遊泳を禁止行為に加えるなど、鳥取砂丘のイメージアップを高めていこうという趣旨での改正でございます。こういった改正に向けて、広く県民の意見を求めるということでのパブリックコメントを12月19日から1月13日までの間、行いたいと思います。
 改正の概要につきましては、ここに5項目ほど掲げておりますが、前文での基本理念を追加、また、第4条の県の責務のところでは、今後、外国人観光客等への理解しやすいような言語、また文化の違い等に配慮した表記に努めるということ、それから、条例ではいろいろ規制事項が目立つわけですが、砂丘の利用増進という面での項目を追加させていただきたいと考えております。また、4番目には、実際に起こりました海難事故等を受けまして、遊泳を禁止するとか、また、砂丘でのいろいろな遊びがあるわけですが、安全を確保しながら砂丘を利用していただくというようなことで、禁止事項を追加させていただいております。また、砂丘条例ではありませんけれども、通常、迷惑防止条例と言われている、そういった行為にも該当するような事例が間々見受けられますので、そういったこともきちんと指導して、中止させ、砂丘のイメージアップにつなげたいと考えております。
 今後、パブリックコメントを1月13日まで行うわけですが、最終日には鳥取砂丘再生会議も開催予定になっておりますので、そちらでも御説明、意見をいただけたらと思っております。その後、2月県議会で条例案を付議させていただき、できれば4月1日からの施行につなげたいと思っております。よろしくお願いします。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、報告7、鳥取県食品衛生法施行条例の一部改正に係るパブリックコメントの実施について、坂口くらしの安心推進課長の説明を求めます。


●坂口くらしの安心推進課長
 それでは、資料の9ページをお願いいたします。食品衛生法施行条例では、食品営業施設の衛生管理の基準を定めておりますが、このたび衛生管理の向上、そして食品事故発生時の迅速な対応を図るため、条例改正を予定をしております。
 具体的には、2番に書いておりますが、HACCP基準の条例化ということでございます。HACCPにつきましては、新しい衛生管理の手法として国際的に今広く普及をしておりますが、本県におきましてもとっとり食の安全認定制度ということで要綱で認定制度を定め、取り組んでおりますが、このたび条例に格上げし、条例の中にHACCP基準、そしてHACCPの認定制度の規定を設けたいと考えております。
 また、(2)番になりますが、苦情受理時の報告義務の新設ということで、昨年、群馬県内の食品工場で発生をいたしました冷凍食品への農薬混入事件につきましては、消費者からの苦情を事業者がすぐに対応しなかったということで被害が拡大したということがございました。これを踏まえまして、消費者等から健康被害につながるおそれを否定できない苦情を受けた場合には、保健所へ速やかに報告をしていただくという規定を設けたいと考えております。
 また、現在実施することが望ましいという基準を定めておりますが、このうち管理運営要領の作成、それから不良食品の回収手順書等の作成につきましてを今後必須の基準ということで、必ず守っていただくべき基準に持っていきたいと考えております。
 今後につきましては、1月15日までパブリックコメントを実施いたしまして、4月1日の施行ということで計画をさせていただきたいと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 報告8、年末相談窓口の開設について、山根住まいまちづくり課長の説明を求めます。
 なお、山根住まいまちづくり課長の説明終了後、引き続き同一議題である報告9について、中西福祉保健課長の説明を求めます。

●山根住まいまちづくり課長
 別冊資料の1ページをお願いいたします。年末相談窓口の開設についてということで、これは毎年年末の閉庁後に行います内容で、会社を離職された方とか県内に就職を希望される帰省中の方、また生活に困窮されている方、住宅に困っている方などを対象として年末相談窓口を開設するものでございます。
 期日におきましては、12月29日と30日の2日間を計画しております。
 2番目ですけれども、相談内容、場所等につきましては、就職、Uターンに関する内容ですけれども、これは離職者、求職者等、これはミドル・シニア仕事ぷらざということで、鳥取、倉吉、米子の3カ所で開設することとしております。また、生活関係におきましては、生活困窮相談、生活福祉資金、あるいは生活保護、それと住まいにおける県営住宅の入居関係、これにおきましては県庁本庁舎県民室におきまして、ここにありますパーソナルサポートセンター、福祉協議会、福祉保健課、住まいまちづくり課で共同で開設をするということにいたしております。
 また、中部、西部の住まいの方につきましては、ミドル・シニアぷらざが総合窓口ということで、そこでの相談内容があれば県庁への専門電話相談ということで、窓口でのワンストップサービスを行うこととしております。
 また、参考といたしまして、昨年の相談状況におきましては、ここの表に書いておりますけれども、相談者は35人、37件ということで、内容はこの表のとおりになっております。

●中西福祉保健課長
 先ほど住まいまちづくり課から御説明があったとおりでございますけれども、福祉保健部では、2番目の表の真ん中の生活の部分でございます。生活困窮相談、生活福祉資金貸し付け、生活保護等、これにつきまして、県庁の県民室におきまして窓口を設置するものでございます。今年度は、とっとりパーソナルサポートセンターと書いてございますけれども、これは県社協に県が委託して行っている生活困窮者の対策でございますけれども、こちらにも参加していただいて、県社協と県の福祉保健課で対応しようとするものでございます。

◎伊藤(保)委員長
 報告10、平成25年度「鳥取県における障がい者虐待の状況」について、小西障がい福祉課社会参加推進室長の説明を求めます。

●小西障がい福祉課社会参加推進室長
 では、福祉保健部の資料1ページをお願いいたします。このたび平成25年度の県内の障がい者虐待に関する状況について取りまとめをしましたので報告いたします。
 平成25年度に相談とか通報があったのは、全部で50件でありました。そのうち15件が虐待を受けたものと判断されております。その15件のうちですけれども、7割の11件が養護者による虐待でありました。養護者というのは主に家族でありまして、中でも父及び母というのが7割を占めるということであります。虐待の種別で見ますと、身体的虐待や経済的虐待が多かったと。経済的虐待というのは、本人の障害者年金とか作業所からもらう工賃ですけれども、それを使い込んでしまうということであります。養護者による虐待の対応としては、虐待者と生活を分離したり、成年後見人を選定するなどの対応がなされております。これは主に市町村でされているところです。
 なお、表の中で括弧書きがありますけれども、これは前回調査を主にしておりますが、前回は平成24年の下期の半年分の数値であります。
 もう一つ、施設における虐待というのがありまして、25年度に通報のあったのは11件でありまして、そのうち4件が虐待があったと認められたということです。4件のうち、入所施設が2件、それからいわゆる作業所並びに通所施設が2件であります。内容としては、身体的虐待が2件、心理的虐待、暴言を吐くとかですけれども、これが2件です。対応としては、県から指導をして、施設から改善計画を出してもらって、これが適切に履行されているかどうか、フォロー、チェックがなされているところでございます。
 今後ですけれども、県としては引き続き防止のための啓発、それから施設加入者とか職員、あるいは相談支援事業所向けの研修などを継続的に行ってまいりたいと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、報告11、岡山大学病院三朝医療センターのあり方に関するワーキンググループへの参加について及び報告12、次期「関西広域救急医療連携計画」の中間案について、中川医療政策課長の説明を求めます。

●中川医療政策課長
 それでは、福祉保健部の資料の4ページ目をお願いします。岡山大学病院三朝医療センターのあり方に関するワーキンググループへの参加についてでございます。
 三朝医療センターにつきましては、平成23年12月に岡山大学病院三朝医療センターの将来に関する委員会からの提言が取りまとめられ、現在に至っておりますけれども、その後、3年が経過したこともありまして、岡山大学病院に事務局を置く岡山大学病院三朝医療センターのあり方に関するワーキンググループがこのたび設置されましたので、鳥取県もそのメンバーに加わることといたしましたので、報告するものでございます。
 三朝医療センターに関するこれまでの経緯でございますけれども、平成23年6月に岡山大学病院の内部検討委員会において、三朝医療センターの早期縮小、廃止すべきとの結論が出ました。この後、平成23年7月から12月にかけまして、岡山大学、鳥取県、三朝町等をメンバーとします岡山大学病院三朝医療センターの将来に関する委員会で、次の3点を基本方針として提言を取りまとめ、岡山大学の理事会で正式に承認されております。
 基本方針の中身としまして、1つ目が、三朝医療センターの医療機能につきまして、平成24年4月1日から入院機能を休止するが、外来診療を継続するというのが1つ目。2つ目といたしまして、医療機能を補完するため、隣接する三朝温泉病院との連携を進める。また、3つ目といたしまして、地球物質科学研究センターにおける研究を医療分野と融合させ、研究機能の充実等を図る。もって地域への貢献を図るというものでございました。
 この後、県といたしましては、岡山大学でございますとか国へ要望いたしまして、三朝医療センターの存続と新たな発展について要望を続けてきたところでございます。
 三朝医療センターの体制につきましては、表のとおりでございますが、このたび岡山大学三朝医療センターのあり方に関するワーキンググループといたしまして、岡山大学が三朝医療センターに関する諸問題を審議し、解決に向けて調整を行うということを設置目的にワーキンググループを設置されました。平成26年11月27日に設置され、第1回目の会議が12月25日に開催される予定でございまして、ワーキンググループのメンバーは(3)に書いてあるとおりでございます。
 続きまして、7ページ目をお願いいたします。次期「関西広域救急医療連携計画」の中間案についてでございます。
 関西広域連合においては、関西広域連合広域計画の分野別の計画であります救急医療連携計画において、ドクターヘリを活用した広域救急医療体制の充実等に取り組んできているところでございますが、現行の計画が平成24年から26年ということで満了しますので、次期計画の策定を行うものでございます。
 主な改正点といたしましては、四角の中の右のほうでございますが、ドクターヘリを活用した広域医療連携の充実というところにつきましては、このたび平成27年度に京滋ドクターヘリが導入されることもありまして、6機体制となりますので、30分以内での救急搬送体制の確立が可能となります。また、そのほか相互の応援体制でございますとかランデブーポイントの充実、また、搭乗人材の育成、こういったことを盛り込むこととしております。
 また、災害時における広域医療体制の強化といたしまして、災害医療コーディネーターの養成、こういったことも進めていくという計画になっております。
 また、そのほか、広域連携といたしまして、危険ドラッグの撲滅に向けた連携強化、これも計画に盛り込むこととしております。
 計画の概要につきましては、7ページから9ページにつけておりますが、先ほど申しました新しい内容は「新」と書いてあるところでございまして、例えば8ページでございますと一番下のほうでございますが、ドクターヘリに関する検討組織の設置でございますとか合同訓練の実施、こういったことを計画に盛り込もうとするものでございます。
 現在、計画中間案のパブリックコメントを実施しておるところでございまして、12月10日から来年の1月5日までパブリックコメントを実施することとしております。
 そのうち、関西広域連合の防災医療常任委員会を12月20日に開催いたしまして、報告案を提出するとともに、3月には連合会議に議案として提出する予定となっております。

◎伊藤(保)委員長
 報告13、病院・薬局における薬剤師の需要状況調査の結果について、本家医療指導課長の説明を求めます。

●本家医療指導課長
 そうしましたら、病院・薬局における薬剤師の需要状況調査につきまして、資料14、15ページで御報告を行います。
 まず、1の調査施設数でございますけれども、ごらんのとおりでございます。回答率77.8%ということで、前回の調査のときよりも約5ポイント回答率がよかったということです。回答数としては、病院45、それから薬局200の計245ということでございますけれども、診療所につきましては、前回の調査で薬剤師の配置数がゼロとか不足数が2とかというわずかな数値であったので、このたびの調査からは外させていただきました。
 薬剤師の配置数につきましては、2に記載のとおりでございます。このたびは単に頭数だけではなくて、具体的な非常勤の数も常勤換算をしまして、人数を記載のとおり算出をいたしております。
 次に、薬剤師の具体的な採用実績、これは3に掲げておりますけれども、4月1日から10月1日まで病院、薬局とかで採用された実績でございまして、51名の方が採用になっておられます。
 4番でございますけれども、来年の春に薬剤師の採用募集をかけようというところの数でございます。一応10月の時点では、内定者の数がその時点で26名、それからそれ以降の募集予定の数が118名ということで、合計144の施設が薬剤師を募集したいということで数を計上しておられます。
 3番目と4番目につきましては、これは前回までの調査では特に調査した項目ではございません。今回初めて調査したところでございます。
 5番目の薬剤師の不足数でございますけれども、(1)にありますように、全体的な薬剤師の不足数というのは病院と薬局を含めて230人。これが1年前の調査で228名ということで、回答率とかのそうした数を含めても横ばいということで、状況としてはよくはなっていないということが改めて確認をされています。その230の中で、早急に必要と、それから将来的に不足するということで、2つの項目で記載をしてもらったところ、早急に必要というのが107人、将来的に不足というのが123人という数字でございました。
 (2)番目に、107人のところの実際の施設の状況でございます。それを病院、薬局の規模別で掲げたのが14ページの一番下の(2)の表でございます。この中で、病院の中で、4人から5人までの施設が1施設、それから5人以上が4施設ということで、これらはいずれも総合病院でございますけれども、中に大きく不足している施設があるということが改めて認識されました。
 15ページにかわりまして、主な不足理由ということでございますけれども、病院につきましては、退職者の補充ができない、それから薬剤管理指導の充実であるとか病棟薬剤業務の実施、それから職員の負担軽減というのが上げられています。薬局につきましては、処方箋が入る時間帯へ増員がしたいということや、産休職員の対応であるとか、それから在宅医療とか処方内容の複雑化等に伴う業務増、そうしたものが不足の理由、採用したいという理由に上げられました。
 7番のまとめとしては、先ほどまで申し上げたとおりでございます。丸の2つ目で、この15ページの一番上のグラフを眺めていただくと、前回に比べて全体の数字がどちらかというと薬局から病院にシフトしていっているのではないかという傾向が読み取れるということです。それから、丸の3つ目、先ほども申し上げましたけれども、引き続きやはり107人という早急に必要な薬剤師の不足の数がありますので、逼迫した状況にあるということが言えると思います。
 あと、15ページの下に本県の薬剤師の確保の取り組みというのを記載しております。薬剤師会と一緒になりまして、いろいろ取り組みを行っていますけれども、今年度は新たに(4)の薬学生のサマーセミナーを行いました。10人の学生の参加を得まして一定の成果があったとは思っております。この事業を含めまして、大学生をターゲットにしましたふるさと実習であるとか、大学に出かけて説明会で学生を勧誘するというようなことをやってきておりますけれども、次年度の取り組みにつきましては、さらに下の世代、高校生であるとか高校の先生、それから保護者を対象にしたセミナーというものを新年度の事業に入れて、今、検討しているところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 ただいままでの説明につきまして、質疑等ございませんか。
○山口委員
 まず中海です。大きな政治的な課題だったのですが、実は島根県と鳥取にまたがるということで、その当時、食料不足が非常に問題になったのです。それで、鳥取県議会でも干拓をして米不足を解消するとか、こういうことで大分問題になったのです。しかしながら、鳥取県においては、食料不足を解消しなければならないということはわかっておりましたけれども、果たして干拓によってそういう食料不足が解消されるかどうかという問題もありましたけれども、当時の石破二朗さんですけれども、中海の汚染がどんどんどんどん進んでくるということを当時から予測しておったのです。だけれども島根県側は、御承知のように宍道湖から流れていく大橋川ですけれども、これを改修をしなければ松江市内、宍道湖周辺が水没する可能性があるということで、利害が相反しており、当時、鳥取県議会で大きな問題になったのです。国会でも取り上げられたのです。だけれども石破さんは重々将来を予測して、絶対反対をやっておったのですけれども、仕方がなしに島根県側に押されて、それから一部、一部ということはないけれども、鳥取県側の県会議員さんの圧力というのですか、要請によって、やってみましたけれども、生活環境がどんどん変わってきてということと、それから食料の需給のバランスが変わってきたということで、干拓を中止しなければならないということが起きたわけです。逆に推進をしておった方々がそういう形で、豹変ということはないけれども、態度が変わったわけです。それで干拓中止にせざるを得ないような形になったのです。だけれども一番大きな影響を受けるのは鳥取県なのです。御承知のように中海の樋門も撤去をしたということで、あれは100億円ぐらい撤去費用がかかったのです。
 そういうことで、中海の問題、汚水問題ですけれども、これはやはり島根県と協調しながらやっていかなければならない課題なのです。島根県にも相当の責任を持って対応してもらわなければならないと私は思っておりますけれども、一番被害を受けるのは鳥取県の中海の周辺の地域なのです。そういうことからすると、島根県側とどういう形で今後調整していくかと、協力してもらわなければなりませんし、このあたりが今、私は大きな焦点だと思っております。ここに書いてありますけれども、そういうことを含めて、これは大問題になったのです。秋田県の八郎潟、これに続く干拓事業なのです。だからそういうことがありますので、それがどうなっておるか。中海は今、中海水質汚濁防止対策協議会に議員の方で出席されている方もありますが、政治的にも島根県と一緒になってやらなければいけないということで、あそこは何ていうところだ、弓浜半島に残っておるのは。

◎伊藤(保)委員長
 いいですか。

●中山生活環境部長
 中海の干拓から今に至る経緯については、山口委員がおっしゃるように、私がつけ加える部分もないかと思います。
 今回、中海水質保全計画策定に当たりましては、島根県あるいは関係市町等も意見交換しながら進めております。御存じのように、中海の水質というのが、流動の停滞の問題ですとか、かなり鳥取県は影響を受ける部分が多いことも山口議員の御指摘のとおりでありまして、今までの進め方、鳥取県で水質改善でありますとか、いろんな施策を島根県に提案し、島根県の施策に押し込むなんて言ったら変な話ですけれども、島根県の協力を取りつけてやってきているというのが実態ではなかろうかと思っております。
 その点、今回、議会でも知事から中海会議でもしっかり島根県にも注文なりをつけていくという形もしておりますし、また、水質保全計画、これは水質に関する計画でありますので、全体計画というわけではございませんけれども、そのあたり、こういったようなモニタリングの部分等も含めて、パブコメの意見とかをしっかり島根県に言って、鳥取県側の水質浄化が進むような形を引き続き、また、きょうの常任委員会でいただいた意見等も島根県にも改めてこういったような意見等も出たのでということも伝えながら、最終的な計画案に結びつけていきたいと思っています。

○山口委員
 中山生活環境部長、これは本当に政治的に解決しなければならない問題だと思いますけれども、もう一つ、やはり島根県と協調してやらなければならないのは、島根の原発問題なのです。立地県が島根でしょう。そうしますと、交付金というのは三朝と鳥取に一部入っておるということなのですけれども、これはほとんどと言っていいほど鳥取県は自主財源で対応しておるということなのです。被害を受けるのは鳥取県がかなり多いと思います。そういうところを考えますと、本当に将来の県境を越えた関係も、協調するような形で政治的にもやらなければなりませんし、私は大きな課題を抱えておると思っておりますので、あなた方でやられる能力、このあたりは当然ですけれども、これのあり方をこれから検討しなければならないと思っております。

●中山生活環境部長
 委員のおっしゃるように、原発、それから中海、当然隣県の島根県の協力、あるいは島根県との調整が必要な分野というのは数々あります。確かに私ども執行部といたしましても、島根県の執行部ともお話ししますけれども、やはり両県が協働して、特に、政治的にと委員もおっしゃられましたように、全体で進めていかなければいけない施策というのがかなり多くあると思いますので、やり方ですかとか体制ですとか、そのあたりはまた御意見を聞きながら、できれば御協力なり後押しもしていただきながら進めさせていただきたいと思いますので、お願いいたします。

○山口委員
 関連なのですけれども、ジオパークの関係なのですけれども、山陰自動車道、道路整備が出ておったのですけれども、山陰自動車道にしろ、近畿自動車道ですか、これは兵庫県、それから京都府、それから今、鳥取自動車道は岡山まで入っておりますけれども、その件に対して関心を持ってもらわなければなりません。その中で一つ、道路整備というのがあったでしょう。関西広域連合で私も2年間ほどこの問題を取り上げたのですけれども、今、稲田委員と伊藤(保)委員長が委員になっておられるのですけれども、関西広域連合の議員の中でも余り関心がないのです。例えば鳥取自動車道ですけれども、後進地域のかさ上げということで、地元負担金というのが物すごく差があるわけです。例えば鳥取自動車道というのは最終的には鳥取県の負担が8%ぐらいになるのでしょうか。しかしながら、岡山県、県単位になっておりますので、あるいは京都にしろ、兵庫にしろ、丸々30%ぐらい町負担がかかっておるのです。そういうことで、表に投資するほうが裏に投資する投資効果が低いと。それから、県議会や府議会議員の数も少ないのです。わずかなのです。この方々が一生懸命対応されてもやはり県全体として、あるいは府全体としてなかなか思いが実現しないということがあるのです。
 例えば鳥取道なのですけれども、兵庫と岡山と鳥取なのですけれども、今申し上げましたように非常に岡山県が、最後まで大原がおくれましたけれども、これもそういう一つの原因があるのです。用地交渉の話もありましたけれども。それで、私が、自慢ではないですよ。3府県の議長会議を設けたのは今から20年ほど前なのです。議会として対応していただかなければならないと、議会として理解していただかなければならないということでやったのです。だけれども当時の知事と私とは意見が違っておったのです。岡山県側に有利な条件をつくり出すことになって、岡山県側、あるいは兵庫県側に最初に着工されたら困ると、こういうことなのですけれども、これは一本通じて初めて道路建設の意義があるのではなかろうかという形でやって、割合協力的な関係ができて、促進したのです。
 だから先ほど申し上げましたように、原子力発電の問題であったり、あるいは中海の汚水問題であったり、それから3県のジオパークに対する協力などもやはり3府県とは、隣接したところの協力を得なければならないということですから、もうちょっと政治的にこの問題は対応されてしかるべきではなかろうかと思っております。中山生活環境部長に苦言呈してとは言えないと思いますけれども。

●中山生活環境部長
 ジオパークのお話がありましたので、ちょっとそれに関連しまして。
 実は今回指摘を受けた内容、例えば外国人対応ですとか、あるいは地質学の部分ですとか、そういったことはある程度審査員からもお話は聞いておったのですけれども、改めてGGN、世界のネットワークから道路整備の点、いわゆる交通の利便性の面が指摘されたというのは重大なことだろうと思っています。当然それぞれの資源があるのは認めつつも、ジオサイトとしてきちんとやる上でもこの辺の道路が必要だということが改めて示されておりますので、道路建設、どうしても生活環境部ではなく県土整備部というような思いがちらちら出てくるところもありますけれども、私どもは、そういったことではなくて、生活環境部、自然を大切にする、こういったような活動なり、自然を保護したり環境整備する上でこういった基盤整備が要るということを改めて感じました。そこは、どういった形の政治的な動きなりがということは、ちょっとまた全庁的な形の中で検討しなければいけませんけれども、山口委員のお話をほかの関係部にも伝えまして、どのような形でやっていくべきなのか、それはまた執行部の中でもませていただけたらと思います。

○山口委員
 特に中海の汚水問題というのは本当に協調しなければならない。大橋川、これは当時の建設省でした。ここだけは割合早く拡幅できたのです。それによって逆に言うと中海の汚濁もどんどんどんどん進んで、流れがよくなってしまって、宍道湖周辺のあたりの水没するようなところも解消されたのです。そういう利害関係があります。ということですから、そういうあたりをひとつ、島根県と協調しながら対応していかなければならない課題だと私は思っております。
 もう一つ、今度は薬剤師の問題ですけれども、鳥取県の実情を聞きましたけれども、これは東京とか、そういったところの不足というのは同じような状況なのでしょうか。全国的にこれも待遇のいい、一極集中ということはないけれども、どういう状況なのですか。鳥取県だけがこういう形なのでしょうか。全国的にこういう形なのでしょうか。ということになると、これこそ本当に国策なのです。違いますか。絶対数が足らないということになりますと、石破創生大臣ではないけれども、地方創生という形になりますと、一つ大きな私は課題だと。今、どういう現状なのでしょうか。

●本家医療指導課長
 では、薬剤師の不足の状況についてちょっと御説明します。
 薬剤師が不足してきているというのはここ数年言われてきていまして……。

○山口委員
 それはわかっている。4年から6年になって。

●本家医療指導課長
 これが鳥取県だけなのか、全国の状況としてどうなのかということなのですけれども、これは基本的には全国も同じです。薬剤師の役割がふえた、これが例えば……。

○山口委員
 わかります。4年制から6年制になったということと、役割がふえたということと、それはわかりますけれども、本当に東京であるとか、待遇がいいところとか、こういうところに集中して、鳥取のようなヒンターランドみたいなところに、そういうところは、地方創生ということではないですけれども、もうちょっと考え直すことも考えていくということで……。

●藤井健康医療局長
 薬剤師の需給については、全国的にやはり薬剤師が不足しているという感はあると認識をしております。ただ、先日も厚労省に要望も上がったところでございますけれども、都会地は報酬とかがかなり高めで、そちらに誘導されているということで、都会地も不足はしておりますが、そちらに誘導されて、より私ども地方のほうが不足感が強いのではないかと認識しております。
 さらに、山陰地方には薬学部がございませんので、薬学部がある大学の地域はやはり一定程度はあるのですが、そうでない地域というのは、出身者はいますけれども、なかなか帰ってきていない。
 あともう一つは、実は薬学部の定員というのは非常に最近ふえてきておるのですけれども、26年4月の春の卒業、国家試験の合格率が6割から7割を切るぐらい非常に低くなっておりまして、最終的にいわゆる薬剤師になった数は、そういう定員がふえたにもかかわらず減ってきているというのが現状でございます。そういう意味では輩出も減ってきていると、学部の定員はふえているのですが、そこが減ってきている。6年制になった中での資質がなかなか確保が難しいという点もあって、そういう養成側の構造的な問題もあると。非常に絡み合っておりますけれども、いずれにしても、先ほど本家医療指導課長が申し上げましたように、現場での不足感というのは強くなってきていますので、何とか確保に向け努力していきたいと思っております。

○山口委員
 ですからばらつきの状況はどういう形なのかと。例えば東京、大阪では待遇がいい。こういうところの充足率と鳥取みたいなところと、薬学部がある地域はどうなっておるか、こういう現状をちょっと分析して、薬学部を誘致して解消するといったって、恐らくまた同じような形に流れていきまして、また数がということで、そういうデータをきちんと。

●藤井健康医療局長
 都会も含めて不足感はあるというふうに聞いていますが、今お話のあるように、不足感、強弱がどの程度かということは、当県の状況は先ほど申し上げたところですが、数字的にも全国的な状況を把握してみたいと思います。
 もう一方、薬局のほうがどちらかというと一般的に待遇的に恵まれているという状況がありまして、病院のほうがなかなかそういう意味ではいわゆる給与を含めて厳しいということで、それの偏在も少し課題になっていると認識しております。そのあたりもまた調べてみたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 私も、まず中海湖沼水質保全のパブコメの件です。
 私、山口委員の話を聞いておって、これはやはり長い長い歴史性を感じるわけです。結局最終的にこういう形で、私がそんなことを言うと真っ向からこれを否定してしまうように思われると困るのだけれども、こういうパブコメをとってみて、意見は意見として、これは前からあった意見だな、それからこれは新たに出てきた意見で、このことは重要なことだと思うような意見があるわけですが、全体として、こういう形でパブコメをとるということにどんな意味があるのだろうと私は現実に思うわけです。
 なぜそういうことを言うかというと、この問題は、さっき山口委員がおっしゃったように、要するにこの中海、斐伊川水系のこれは国直轄の河川なのです。だからやらなければならないことは要するに国なのです。でも国がなかなかそれをやらない。そして先ほどの話に出ておった島根県との関連、中海のほとんどが要するに島根県域なのです。鳥取県はわずかなのです。そういう状況を考えた上で、パブコメをとって、どれだけの意味があるのだろうという気が私はするのです。だから多分山口委員は島根県ともっともっと相談しろという話をされたのではないかと思うのです。しかもこの主な意見がずっと出てきた中で、それに対する対応方針が、この答えがみんな何となくちぐはぐな感じがするのです。私だけがそう思うのだろうかと思う。なぜかというと、例えば米子湾の水質が悪いのは周知だからもっとしゅんせつ等の思い切った対策を講ずるべきではないかとパブコメは言っているわけでしょう。そうすると、その答えは、より効果的な対策を検討するという答えになっておるわけです。全部そう。問いに対しての答えが合っている部分もあるのだけれども、合っていないところがあるのです。もっと的確に、パブコメをとったならとったで、この意見と対応の方針というものは、その意見をちゃんとそしゃくをして、どうするかという対応方針が出てこないといけないのに、ちょっとこれはちぐはぐなものを感じます。この対応方針が1点です。
 2点目は、下水道の未整備地域の対策、これはもう前からずっと言われてきておるわけで、今日もまだ言っているというのは何だろうと私も実は思うわけです。それから、湧水の問題は、島根県の万原というところ、あそこはいい場所なのです。比較的水質もきれい。だからこそアサリの生息地域になっておるという、この湧水の話は私も何年か前に聞いたことがあるのです。だからこれはうまく活用すべきだというのは、このパブコメの中では一番私は優秀なコメントだったと思うわけです。そして大海崎の開削の問題についても、これは錦織委員がまた言うかもしれないけれども、これも共産党さんは全部開削しろと言っているわけだから、だから前からもうずっと出てきているような、言われ続けてきているような話ばかりが出てきて、それに対する対応方針がおかしい。ちぐはぐな感じが私はしてならない。それについて中山生活環境部長はどう思われるのか。その2点です。1点は、これはさっき山口委員が言われた、長い歴史があって、鳥取県、島根県との問題、国の直轄河川の問題、そういったような問題の中で、パブリックコメントの捉え方は大変難しいと思うけれども、中山生活環境部長、それについてどう思うか。2点目が、現実の主な意見の中で、湧水の問題は目新しい話なのだけれども、あとはもう今まで出てきたような話をなぜまだパブリックコメントをとりつつ、ちぐはぐな対応方針が出てくるのだろうかということを聞きたい。

●中山生活環境部長
 パブコメの必要性の部分については、島根県に申し入れなり、協議を強めるべきという話は当然させていただくべき話だと思います。ある意味、水質保全計画、こういったような計画をとるという形で広く御意見を聞くという部分は、全くとらないという計画よりも、やはり広く周知を図る意味での、定番と言ったらいけませんけれども、そういった形の御意見を聞くという機会はある意味担保をすべきではないかという形では思っております。
 ちぐはぐな点、全部が全部ちぐはぐではないとは思っておりますけれども、なかなか答えづらく、方向性もなかなか示しづらい部分もあることは事実であります。例えば、開削の部分については今議会でも錦織委員の御質問とかもありまして、いろいろやりとりもさせていただきましたけれども、そのあたり、明確的に書ける部分、現状として水質保全計画上書けない部分等もあるかと思いますので、そのあたりはできる限り明確に、水質保全計画上に書けるものについてはさらに対応方針なり、よりやる、やらない、できないということを書けるかどうかということはさらに精査をして、計画で見ていきたいと思っております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 優等生の答えなのだけれども、パブコメは、どのような問いをしたのか、こういう意見が出てきたことに対しての対応方針がいま一つ、もうちょっと検討すべき問題があると思う。この流域対策にしたって、各河川管理者に伝えると、全部各河川管理者に伝えるでも済むはずなのです。国の直轄河川なのだから。だからもうちょっとこの対応方針は検討すべきだと思います。
 ジオパークもいわゆる勧告があった内容と取り組み状況が何か、私の頭がおかしいのかもしれないけれども、取り組み状況が、相手方の勧告に対して的確な答えになっていないような気がするのだけれども、どうなのだろうかと思います。それも答えてほしい。
 もう一つ、今度は砂丘条例と食品衛生施行条例のパブコメ、私はえらいきょうはパブコメにこだわるようだけれども、パブコメを否定はしない。否定はしないが、これはパブコメをとる内容なのだろうかと私は思う。そもそも法の改正をするときに、その一番の動機になるものは何かというと、法改正についてはパブリックコメントではありません。現実に法を執行した人が、ちぐはぐで、どこかやはりこの法は使い勝手が悪いと思うから改正の気持ちが起こってくるのです。そしてそういうことは一体何だというと、新たな法律をつくるときに、やはり法律事実というものをよくよく調査をして、そしてその法律事実があるからそれに対応した法律を制定していかなければならないという、そういう思考回路になっていくのに、砂丘条例の一部改正にかかわる問題点をパブコメをとって、皆さん、このように改正をしますけれどもどうですか、これでいいのでしょうか。決定して、それでどうでしょうかと問うならいいけれども、改正の素案の段階でパブコメをすることに意味があるのだろうかと思う。
 食品衛生施行条例も同じことなのです。こんなことに何でパブコメをとるのだろう。HACCPの問題にしたって、これを条例化するということについて、執行部がどう考えるのかということのほうが重要なのです。それに対する法律事実があるのかないのかということのほうが重要なのに、では皆さんのパブコメとりましょうと、皆さんの御意見どうですかなんて、そんなことをして改正をしたりしておるのであれば、皆さんの脳みそは要らないということになってしまいます。そういう気がするのです。だからちょっと順序が違うような気がするのですが、どうでしょうか。
 三朝の医療センターの問題、これは、確かにこういう提言があるわけだから、その提言に対して私がとやかく言うことはないかもしれないけれども、将来に関する基本方針の中で、一体この三朝の医療センターというものをどうしたいのかということが全くこの提言を読んでみてよく理解ができない。わかりません。何か抽象的なことは書いてあるのです。現在のいわゆる医療センターとしてのこの組織は何となく維持しつつも、何か地球物質、特に三朝温泉は、そういった部分では地球地質生命学的な問題がある、そういう効能のある温泉地だからかもしれないけれども、そういう医療分野と融合させて研究機能の充実、発展を推進し、もって云々かんぬんという文章になっている。これではこの提言が何のことを言っているのかよくわからない。具体的に三朝の医療センターというものをどう改革をしたいのかということが全く見えてこないという気がします。
 それと三朝温泉との連携、どういった形で連携をとっていくのかというようなことをもっと具体的に話し合われるべきであると思うし、その提言の中にも書かれるべきだと思うけれども、全然そういうものが見えてこないというのがおかしな提言だと私は思うけれども、どう思いますか。

●遠藤緑豊かな自然課山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光スポーツ局共管)
 ジオパークのことで御指摘いただきました。
 今回、取り組み状況として勧告に対応して書かせていただいたのですけれども、これは現行の取り組み状況というつもりで書かせていただいて、例えば1のところの地質学的知識を身につけたガイドの育成ということについて、こういう今取り組みをやっているということでございます。これが不十分であるということで、こういった勧告になっているかということかと思っております。

○稲田委員
 そうです。

●遠藤緑豊かな自然課山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光スポーツ局共管)
 今後の対応については、下のほうにも書いておりますけれども、協議会、全体できちんと検討いたしまして、また出していきたいと思っておりまして、あくまで、申しわけございません、ちょっと誤解を招くような記載の方法だったかと思うのですけれども、今はこういう取り組みをしているのだけれども、きちんとこれから対応方針をつくりますということでさせていただきたいと思います。済みません。

○稲田委員
 多分私が言っていることはわかってくれていると思います。勧告の内容は、ガイドの育成が今後の課題、ガイドの数も少ないし、内容的にも能力的にもまだまだ未熟だと多分言っているのだろうと思うから、それは現実には研修会を行っておるのだけれども、それについてどうするのだということがもう1行か2行ここにないといけない。全部がみんなそういう書き方になっているから、確かに取り組み状況となっているからいいかもしれないけれども、問いに対する答えにはなっていないという気がする。もう1回これは検討したほうがいいと思う。わかってくれているのならいいです。

●遠藤緑豊かな自然課山陰海岸世界ジオパーク推進室長(文化観光スポーツ局共管)
 承知いたしました。

◎伊藤(保)委員長
 そうしますと、パブコメについてお願いします。

●中山生活環境部長
 先ほどのジオパークの件は、むしろ現状とかで書いておくべきものだったのかもしれません。当然これからやる部分については予算措置もしながら、こうするという具体の対策を書いてまいりますので、そのときに改めてまた御説明をさせてもらいたいと思います。
 パブコメの件でございますけれども、若干パブコメ全体の、いつとってどうするかという大きな制度枠組みの話にもかかわってきていますので、きちんとしたお答えになるかどうか自信がありませんが、今回、砂丘条例、それから食品衛生法の施行条例、当然法改正に伴う部分ですとか、あるいは砂丘条例は今回の海難事故とか、ジオパークとかを踏まえた砂丘のより魅力アップ、実際こういった形で改正したいという執行部の思いがあるということは御理解いただけたらと思います。
 その上で、パブリックコメントをとりますのは、こういったような改正案をするという執行部の、我々の意思をはっきりさせた上で、適当かどうか、あるいは修正点なりの御意見がないか、そういった検証をする意味でパブコメをとらせていただくというような趣旨で考えております。

○稲田委員
 そうすると、パブコメで修正をするという、ここに何かもう半分完成したような条文になっているのです。改正案の概要のところの(1)で、前文の基本理念の3条に追加、これをどういう形で追加しようとしているのかわからないけれども、条文としては何か半ば完成したような条文になっているのです。これをもしパブコメで「自然観光資源」というのはだめだから「資源」を取りましょうみたいな話になったときには取るわけですか。取って、これが改正案として議会に提案されるということになるのだろうか。どういう過程を経るのですか。

●中山生活環境部長
 パブコメの内容について、我々がどう判断するかという行為が次に来るだろうと思います。例えば「自然環境資源」と書いてあるけれども「自然資源」にしろという部分については、今、私としては、当然観光ですとか、そういった地域振興にも資するものですので、むしろ「自然観光資源」というのが適当だろうという考えを持っておりますけれども、そういった格好で、一応パブリックコメントで寄せられた意見を我々のほうでまた1回かみ砕かせていただいて、修正すべきものがあれば修正等をして、議会で御判断いただくというような手続になろうかと思っております。

○稲田委員
 中山生活環境部長、例えば今回の鳥取砂丘条例の改正の直接的な動機は、ジオパークが再認定されたということがあります。それで全体のこの法律をもう1回見直してみようということが1点でしょう。もう1点は、事故があったりしたわけだから、そのようなことを少し改正をしようということがあるとするならば、この改正案の概要の1番の前文、基本理念をいじくる必要などさらさらないはずなのです。何でこんなところがいじくられていくのだろうか。

●中山生活環境部長
 今回、前文の部分を条項として追加いたしましたのは、ジオパークが今回再認定されたところで、砂丘の持つ意味というのがある程度世界標準といいますか、そういったような道が開かれたという思いが私にはあります。そういう意味で、前文にジオパークなり、そういった認定の価値ですとか、そういったことを改めて追加したほうがよいのではないかという判断でこれを今入れております。

○稲田委員
 だからパブコメをとる必要などがないのだと私は言っておるわけです。そうではなくて、この条例を現実に執行していくのは、もちろん県民から選ばれた我々、議会がその条例を議決をして、執行部がそれを執行していくわけだから、県民のかかわりはあるのだけれども、ジオパークの再認定があったり、事故があったり、さまざまなふぐあいが生じているのであれば、それはそれで執行部が、この条例を現実に執行していくに際して不都合があると思った条項を、パブコメなどをとったり回りくどいことをやらなくても、直接的に執行部がこういう改正をしたいと思うがどうだろうかと、我々は県民の代表として出ているわけだから、議会に問うたら済む話なのです。何でパブコメなどをとる必要があるのだ。それで生かされることがあるのだろうか。それはこの砂丘条例もしかりだし、食品衛生もそうです。特にこのHACCPの問題などは難しい問題です。私は県民の皆さんをばかにしているわけではないけれども、県民の皆さんにこれをパブコメにして問うのはなかなか難しい問いかけになると思う。それでもやるというわけですか。ということなのです。現実に砂丘条例もそうです。どうなのだろうか。

●中山生活環境部長
 委員がおっしゃるのは、条例云々というよりも、条例の改正の手順というようなお話……。

○稲田委員
 そうだよ。手順だ。

●中山生活環境部長
 当然執行部、この2つの条例に限らず、執行部側がある意味で条例改正の必要性なり必然性等を認めて、条例改正案をつくって、本来ならば何もなしに議会に御提案していただいて、議会に御判断をいただく。それだけで足りるのではないかという趣旨かと思っております。
 基本的な部分のことで言わせていただきますと、確かに私ども、条例の必要性、あるいは改正の必要性等を認めながら御提案申し上げるのですけれども、その御提案申し上げる前段階の確認なり、あるいは最後には確認する段階で広く県民の方々の御意見をいろんなチャンネルでいま一度検証した上で御提案させていただく。その意味でパブコメは一定程度必要ではないかという認識でおります。

○稲田委員
 私が言っているのは、パブコメをとる必要がある内容のものもあるわけです。だからパブコメをとらなければならない。それは例えば県民生活に規制を加える、あるいは県民の皆様方に負担を負わせる、そのようなことになったときには一応やはり県民の皆さん方に、こういう改正をするのだけれどもどうでしょうかという問いはあります。だけれどもそうでなくて、例えば砂丘条例についていえば、禁止行為などについては、これは県民の皆さんに直接関係があります。罰則がある、ないにかかわらず。だけれども理念とか、言語や文化の違いに配慮した表記をするとか、こんなような内容、それから機関連携の問題であるとか、こういうような問題は、現実にこの条例を、法を執行する者が一番不都合を感じるわけです。いいか悪いか、こういう問題点があると思うわけです。この条例は使ってみたら不都合があったなどと県民の皆さん方が思うわけないのです。だからこんな回りくどいことをしないで、執行部の人たちがここはおかしいと思ったら、その法律事実をもって議会に提案をすればいい話で、なぜ回りくどくパブコメをとったりするのだろう。私が冒頭に申し上げたのは、県民の皆さん方の意思を無視していいと言っているわけではないという前提に立って物を言っているのです。そう思わないですか。

●中山生活環境部長
 非常に答えづらい部分が……。権利義務の部分では、例えば砂丘条例の禁止行為であるとか、あるいは食品衛生法条例の管理改正基準では強化いたしますので、ここの部分については例えば事業所の方々等には不利益部分がありますので、この部分については当然御意見なり必要な部分があろうかと思っております。
 それとあわせて、委員は、そこまで聞かずに執行部で必要と認めたら自信を持って提案すれば、ほかのところはいいではないかという御趣旨かと理解をしておりますけれども、自信は持っておりますが、改めて御確認をさせていただくという意味でパブコメを全体的な形でさせていただくのが今の仕組みかと思っております。

○稲田委員
 最後一つ。結局帰するところは私はパブコメのとり方だと思うのです。パブリックコメントをとらなければならない案件もあると思う。だけれどもとる必要のないものもあるのです。条例については最終的には県民の皆さん方の問題にかかわってくるからパブコメはとらなければならないけれども、そうではなくて、直接的に県民の権利義務や負担や、そういうものを問うような事柄でない条文については、執行部が自信を持ってという形ではないかもしれないけれども、やはり皆さん方がその専門性を持っているわけだから、その専門性でもってその条例の使い勝手が悪い部分は直していくということ。一々パブコメをとったりして回りくどいやり方をするというのは奇妙なポピュリズムだと私は思うわけです。だから余り意味がないことではないかと思います。もうこれ以上議論してもいけないから、ひとつ検討してみてほしいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 稲田委員、県政全般にわたりますので、ぜひとも議場のほうで……。

○稲田委員
 いやいや、議場だけではなくて、委員会で細かい話をする必要がある。何でもかんでも議場に持っていっていいということではないと思う。

◎伊藤(保)委員長
 できればお願いします。
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 まだ三朝医療センターが済んでいない。

◎伊藤(保)委員長
 ごめんなさい。

●藤井健康医療局長
 三朝医療センターについて、23日に設置されました委員会に私も入っておりましたので、私からこの基本方針について御説明したいと思います。
 もともとは、三朝医療センターの医療機能についてどうするかという議論が一つの出発点でありまして、それについて、この基本方針の1、2が一つの対応方針として上げられたところでございます。
 あわせて、これは一医療機関ではなくて、岡山大学という組織の中の機関でありますので、それが存続するという上では、医療提供はもちろんですが、あわせて教育機能とか、あるいは研究機能というのが大学が設置すべき機関として必要だという議論がございます。そういう中で、隣にあります地球物質科学研究センターとの連携によって、温泉というものが体にどのような効能があるかという科学的な分析が今まで十分できていないという点がありまして、その点の御提言もございまして、三朝医療センターとの連携を深めて、そういう機能を持って発展させていってはどうかということを今後存続させる中の一つのポイントとして、3点目として基本方針に上げたという経緯でございます。

◎伊藤(保)委員長
 よろしいですか。納得されますか。

○錦織委員
 幾つかあるのですけれども、三朝のほうから続きでやらせていただきます。もともと歴史的にも、三朝に来てもらうということで、三朝町は土地も無償で提供されたのです。それで、この3つのセンターの将来に関する基本方針というので、1、2は現実には継続してやられていると思うのですけれども、3がどれほどの途中経過が出たのかというのが私には全然わからないのです。23年のときにも随分鳥取県議会も要請に行ったりとか、そういうことですごく頑張って、外来だけは継続しましょうということになったのではないかと思うのです。今回3年経過して、このあり方を検討するということは、それをもとに戻しましょうということよりも、むしろ早急に縮小、廃止するというもともと岡山大学が内部検討会で出されたものがまた出てくるのではないかと、とても危惧するわけです。でもここは三朝町に対しては非常に重要な場所だし、何か聞くところによると、今、ここのセンターの医師は、縮小、廃止するのをとめて外来機能を存続するという当時は3人ぐらいいらっしゃったのですが、今は医師が1人になっているということで、非常にいじめを受けているというか、そういうイメージを私は持っているのですけれども、これは県も相当なる意思を持ってこのことには対応してもらいたいと思うのです。基本方針の3番について、現状がどうなのか、わかる範囲でもしあれば教えていただきたいし、あとは決意のほどを聞かせていただきたいのですけれども。

●中川医療政策課長
 3つ目の基本方針についての現状でございますが、中村センター長が地球物質科学研究センターのセンター長でおられます。夏にかけまして、科学センターについて、中村先生の案でございますけれども、三朝医療センターと統合して一体的に改組するというような考え方とか、また、地球宇宙科学研究、そういったものについて、医療分野についても積極的に展開していくというような御自身の御意見を持っておられまして、そういったものが大学を通じて概算要求されたのではないかと思っております。そのあたり、大学にも確認しておりますが、はっきりしてはおりません。ただ、3点目につきましても、地球物質科学研究センターではいろいろ検討されているという状況にあるのではないかと思っております。まだ見えてきていないというところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○錦織委員
 鳥取県として、この継続と充実ということをぜひ主張していただきたいと思いますけれども、その決意のほどをということに対する答弁と、この研究センターですけれども、結局スタッフは現状でどれぐらいいらっしゃるのかということをお聞きします。

●中川医療政策課長
 スタッフについて、ちょっと今持ち合わせておりませんので、また提出させていただきたいと思います。

●藤井健康医療局長
 今のスタッフは地球物質科学研究センターのことですね。ちょっとそこは全部把握しておりませんので、また提出いたします。
 23年にこの提言をまとめたところでありますので、今回ワーキンググループが設置されますけれども、まずこの基本提言は、大学として取り組まれるのが1点ありますので、そこのあたりをしっかりまず取り組んでいただきたいと、その状況はどうかということから出発点になると考えております。

○錦織委員
 それでは、センターのスタッフのことについては、23年にこの話が決まって以降、その当時、ここをどうしようかというときのスタッフの人数と現在の人数の比較も欲しいのです。

●藤井健康医療局長
 地球物質科学センターのスタッフの変化ですか。

○錦織委員
 はい。

●藤井健康医療局長
 わかりました。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○錦織委員
 言わずにおれないので。中海のことです。
 なかなか私も納得いきがたいのですけれども、結局これは、5期やって、25年やってきれいにならないということなのです。この間にはいろんな異常気象もあったし、いろんな条件があったのだけれども、やはりきれいになっていないというのが結論だと思うのです。知事は堤防開削に、何というか、それを目的化しないでと言われたのですけれども、一番汚れが顕著になったというのは、みんな考えている、堤防をしたときから汚くなったということなので、そこはもう本当に念頭に入れて仕事をしてもらいたいのですけれども、モニタリングの強化をしますといって、一体環境モニタリングの強化ってどういうことなのかと思います。それからこの表の一番上の湖内対策、より効果的な対策を検討するということは具体的にはどういうことなのかと、何かもう全然具体性がなくて、生活排水のところで下水道未整備地域の対策という、これもずっとあるのですけれども、市と協力して取り組むということは、金でも出すのかと、そういう気持ちでもあるのかと思ったり、何でこんなに具体性がないのでしょうか。私、それがわからないのです。

●吾郷水・大気環境課水環境保全室長
 まず、1点目でございます。モニタリングの強化の内容でございますが、まず、中海の水質の状況を継続してモニタリングしておりますが、不足しているデータが何かとか、そういったことを的確に把握するために必要なデータが何かということはもう一度洗い直したいということでございまして、それによって例えば必要な観測ポイントでありますとか、観測項目でありますとか、そういったことを今後検討していきたいという趣旨でございます。
 2点目、米子湾のことだと思いますが、効果的な対策を検討するということについてお答えをさせていただきますが……。

◎伊藤(保)委員長
 大きな声をしてください。

●吾郷水・大気環境課水環境保全室長
 はい。26年度、今年度でありますが、県で米子湾に対して水質浄化のための効果的な浄化対策を現在調査を出しておりまして、それについて今まとめ中でありまして、その中から適切なものを選び出すとか、そういった作業を通じて、米子湾で何をやっていくかということを結論を出していきたいということであります。それを試験的にまずやってみると、何が効果的なのかということをやっていきたいということでございます。

●金涌水・大気環境課長
 中海関連につきまして、モニタリングの強化にしましても、今の状況がいいのか、まず、今、観測地点、基準点が12カ所あります。ただ、それだけで本当に中海全体がわかっているのかどうかも含めまして、それから、国土交通省がいろいろなデータを持っておられまして、そういうのも今分析を開始しようかと、今まで出ていないデータとかいろいろ持っておられるようなので、そこらあたりもきちんと整理して、対策に結びつけていこうかというところでございます。
 米子湾対策につきましては、来年度予算でまたお願いすることになると思いますが、やはりあそこの流動対策を何とか促進したいと思っておりますので、そこらあたりでまたお願いすることになると思います。
 下水道の整備につきましては、まだ米子市につきましてもやはり中海側がなかなか進んでいない。それから、境港市も中海側がまだ進んでいない。現在86%ですか。中海側に早く整備していただいて、浄化を進めていただくと。それから、下水道につきましては、湖沼対策としまして、米子市、それから境港市にも下水道整備の配分を一部かさ上げして配分しておるところでございまして、県としても協力してやっているということでございます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○錦織委員
 何か本当に具体策がなくて、5年後にもまた同じ話を聞くのではないかというような、意欲も感じられないし、それから、環境モニタリングの強化というのは、不足しているデータがないか洗い直すとか、観測項目を検討するとか、そういうことはもう今までにやられてなければいけないことなのに、何か今ごろまたこんなことを言うのかと、私はこれは仕事としては、悪いけれども全然なっていないと思います。というのは、結局、堤防開削というのを私は主張しているわけですけれども、それをなしに何とかほかのことでちょっとずつよくならないのかということで何年も何年も回っているというのが、もうそういう気がしてしようがないのです。今、政治的にとか、いろいろおっしゃったのですけれども、何も中海がきれいになるのは鳥取県だけのためではないのです。島根県にとってもとても漁獲もふえるし。今、残念ながら本庄工区は水質が悪化したという報告があります。だったらこちらのほうも広げてみようではないかとか、そういうのを鳥取県がやはり働きかけないといけない。そういう働きかけが本当にないと思うのです。そこをもう1回考え直していただきたいと。知事も何か一番はとかと言われるのだけれども、あらゆる知恵を集めてというようなことで言われるのだけれども、鳥取県が何で開削を主張してきたのかという原点に返ってもらいたいと思いますし、この対応方針では何ともならないなと思います。そのあたりについて言ってもらいたいということと、次も……。

◎伊藤(保)委員長
 とりあえず中海関係を全部やります。

●中山生活環境部長
 知事も御答弁の中で、当然中海開削、鳥取県が申し上げて、それで開削したというのは皆さん御存じであろうかと思います。この状況なり効果なりの部分をきちんとモニタリングとかで効果を見きわめて、それを受けてまた新たな対策を含めてというのは、島根県知事と鳥取県知事との協定を締結しておりますので、その方向に向かっておることは変わっておりません。
 現在の地点、まだ堤防開削の効果等が、なかなか挙動が明確でないというのは議会でも御答弁したとおりでありますので、モニタリング強化、具体的には地点をふやすであるとか、その部分について、かちっとしたここをふやしますという話がまだ明確に御説明できないので、何をするのだという話があろうかと思いますけれども、そのあたりは今後の予算ですとか、その中で、例えば地点の強化、調査ポイントの増加、調査数の増加、たしか森岡委員からも河川の流入調査の部分もふやすべきではないかというような提言がせんだっての常任委員会でもあったかと思います。そういった意味も含めての調査の厚みを増す、あるいは調査の拡大をするという部分については精査をしてまいりたいと思っております。

◎伊藤(保)委員長
 中海関係でございませんか。いいですか。
 ならそのほかに。

○錦織委員
 それでは、2ページの産廃処分場の調査なのですが、ヘキサダイヤグラムを用いた水質調査というところで、一般的に同水脈の各地点におけるヘキサダイヤグラムは同様の形状を示すと考えられると書いてあって、これから検討されるということなのですけれども、現在の調査状況の1から3のグループと4、5のグループとは明らかに、溶存物質量が少ないと、イオンの総量が少ない、多いとなるので、2つのグループに分けられるのではないかと思うのですけれども、それというのは、この点線の枠の一般的にというところに当てはめると、1、2、3のグループと4、5のグループとは、それぞれが同じ水脈と考えられるのですか。

●住田循環型社会推進課長
 これも含めて今専門家の方に検証をしていただくところでございます。ただ、数字的に見るとそういった傾向があるのではないかと思います。水脈だけの影響ではなくて、水質というのは基本的には水脈がもとになるのですが、周辺の環境の状況に応じて水質が変質することもございますので、そういった部分を含めて専門家の方に御検討いただくということにしております。

○錦織委員
 それはわかりました。
 もう少しで終わりますので。
 年末の相談窓口の開設についてです。今回、あけていても余り効果というか、相談数がないので絞ったのではないかと思うのですけれども、このミドル・シニア仕事ぷらざというのが一般的に認知されている場所でしょうかと思うのです。就職、Uターンのこと、年末に帰って相談されるということがあるのかないのかわからないのですけれども、そういうこととか、住まいは県庁の本庁舎でやるということなのですけれども、そしたら鳥取県西部、中部の人は、生活が苦しくて何とかしてほしいと、もう食べるものもないしというような人はミドル・シニア仕事ぷらざというのを探していかないといけないということで、これはどのように場所を、こういうところがありますと周知されるのかというのが心配なのですけれども、いかがでしょうか。
●山根住まいまちづくり課長
 ミドル・シニアぷらざは、商工労働部で常設しているところですけれども、これから年末に向けて、新聞報道等でPRを行うということにしております。
 中・西部の関係の方につきましては、先ほど電話等でと、当然シニアぷらざということもありますけれども、県庁での開設ということもPRを行っておりますので、電話等で相談していただければ、ワンストップで対応していきたいという格好で考えております。

○錦織委員
 例えばバスターミナルとか駅とか、そういうところにでも、どこがいいのかと思って、スーパーなどにもこういうのをやっていますというかたちにしたらいいのではないかと思うのです。新聞だけでは、新聞って多分困っている人たちは読めないのではないかと。今、新聞をとっていない人が多いですから。余り日にちがないのですけれども、ちょっと工夫が要ると思いますが、これは市町村、そういうところの連携はどのようなことになっているのでしょうか。

●山根住まいまちづくり課長
 私どもの住まいの関係につきましては、県で、県民室で一括して相談を受けますけれども、そのような内容があれば、市町村とも連携をとって、緊急等の内容があれば、そういった緊急連絡体制をとっていきたいと考えております。

○濵辺委員
 今のことに関連しまして、自分が思うには、12月29日、30日ということではなしに、要はもっと幅広く、遅くても12月に入ってから、それから窓口に関しても、要はそういう相談のできる窓口を幅広く開設をして取り組むべきだと思っているのです。せっかくこういう年末相談窓口に相談に行ってもぎりぎりで、例えば金銭的に苦労されている方がお金がなくて年末越せないという場合に、ではどういう手続が、段取りができるのかと。また、住宅で困っている方が住むところがないとなったときに、そこで手続して、ではすぐに住めるのかという心配があるのです。今、結構そういう話を聞きます。だからもっと期間を、自分が思うには1カ月ぐらいとって、しっかりと取り組んでいただくことが大切なのかということと、窓口をやはり幅広く設置をして、多くの声を聞けるような体制をとるべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○稲田委員
 関連です。まさに濵辺委員がいったのはそうなのですけれども、たしか去年かおとどしも濵辺委員と同じことを言ったのですが、検討されたのですか。誰が担当だ。検討されたのですか。

●中西福祉保健課長
 昨年もこの常任委員会におりましたので、稲田委員の御指摘をよく伺っておりました。
 今回、この窓口開設を検討するに当たりまして、昨年度の相談の状況を見させていただきました。年末に行いましたけれども、ほとんどが緊急に何か対応しなければいけないということではなくて、例えば11月ぐらいに仕事がなくなって失業して、次の職場を見つけるまでの間生活資金が足りないですとか、あと生活保護全般について概要が伺いたいですとか、そういった相談でございました。実際には年末にやっておりましたので、窓口をつなぐところはありませんので、基本的にはそこでお話を整理して、こういった方針ですというのをお伝えいたしまして、年明けに実際の窓口へつないでいくという対応をとっておりました。それがいいかどうかというのを検討したのでございますけれども、12月でありましても、通常の窓口はそれぞれ開いております。住宅にしても、市町村にいたしましても、あと社協にいたしましても開いておりますので、当然そこに行っていただいて、もしそこで対応できなければほかのところにつなぐという体制はとれておりますので、あえて特別の対応をとる必要はないのではないかと思ったところでございます。
 今回は、また年末になりましたのは、これから県庁でいきますと9日間の長期の休みに入ります。その間お困りになった方がどうしたらいいのだろうかということを悶々としながらお過ごしになられるよりは、ここで一旦お話をお伺いして、対応方針をお示しして、年明けに気持ちよく窓口に行けるということで、少しだけでも心安らかに対応していただけるという意味があるのではないかと思っております。
 あと、もちろん住宅にすぐさま困っているという方でしたら県営住宅なども緊急に入るということは可能だと思いますし、もちろん食料に困っているということでございましたら、社協にフードバンクというのがございますので、そちらで緊急に食料を援助するということも可能でございます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○濵辺委員
 ちょっと確認ですけれども、では日常的にはそういう相談は受けていると、この29日、30日というのは最後の受け皿みたいな感じで、困っている方の相談の窓口だということですか。では、もっと周知徹底をしていただきたいと思います。まだまだ困っている方が多く地域にはおられます。まだまだわかっておられない方が多くおられますので、しっかりと周知徹底していただいて、この数字、37件とかありますけれども、もっともっと話を聞くとおられるような気がするのです。そのあたりは徹底をお願いしていただきたいと思います。これは要望でいいです。

○森岡委員
 私から1点確認させてください。
 食品衛生法のパブコメの話がありましたけれども、ここに掲げてありますHACCPのことなのですが、これはアメリカの基準の話なのですか。それとも今やっている鳥取県版のHACCPという、それ以上のという意味合いなのか、HACCPがいろいろあって、紛らわしいところがありますので、そのあたりはどうなのでしょうか。いかがですか。

●坂口くらしの安心推進課長
 今御指摘のありましたHACCPの範囲ですけれども、今考えておりますのは、HACCPの本当の原理原則の部分で、これでもって国際基準と同じというレベルの内容ではございません。

●中山生活環境部長
 補足させてもらいます。
 HACCP基準、いろんなバリエーションがありますけれども、今回、とっとり食の安全認定制度で認定するものについての条例化ですので、国際標準よりは軽目と言ったらいいのですけれども、そこの部分について、HACCP型基準ということで出したものであります。

○森岡委員
 県版のという意味合いのですね。

●中山生活環境部長
 そうです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りをいたします。
 本委員会所管に係る社会福祉施設及び衛生環境施設の整備、病院事業、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続し、調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようでありますので、その旨、議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成内容につきましては、委員長に一任をいただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようでありますので、そのようにさせていただきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないですね。意見も尽きたようでありますので、委員の皆さんに御連絡いたします。
 次回の常任委員会は、来年1月21日水曜日、午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 次に、社会福祉法人やずの改善状況について報告を受けたいと思います。
 関係職員を除いて執行部の皆さんは退席されて結構です。
 ここで暫時休憩をいたします。再会は午後1時といたします。


午後0時08分 休憩
午後1時03分 再開
◎伊藤(保)委員長
 そうしますと、再開します。
 それでは、引き続きまして、総務部及び福祉保健部に係る報告事項を行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 なお、質疑等につきましては、説明終了後、行っていただきます。
 報告14、社会福祉法人「やず」の改善状況について、末永総務部長の説明を求めます。

●末永総務部長
 失礼いたします。資料をおめくりをいただきまして、社会福祉法人「やず」の改善状況についてという資料をつけております。
 まず、少し間があいてしまいましたので、経過を簡単に申し上げたいと思いますが、昨年の9月に業務改善命令を発出をさせていただきました。御報告も常任委員会にさせていただいております。その後、期限までに改善報告書が提出をされておりまして、その内容も御報告をさせていただいておりますが、内容が不十分な点、不明確な点等ございましたので、再提出を要請をしたり、あるいは補助金の件もありましたので、常任委員会にも方針を御説明申し上げたりしております。12月にはその不十分な点について再報告書が提出をされ、一部項目については了とする部分もありますので、そちらにつきましては了とさせていただいて、ことしに入りまして2月には補助金が返還をされる等々でございました。その後、継続的に残っている論点について指導させていただいて、直近の最終の報告が6月ということでありました。
 このたび個別の論点で残っておりました2点、具体的には土地の契約の関係と、それから加工料の問題につきまして、資料を一番最後につけておりますが、法人から報告書が提出されましたので、それの内容について御説明するとともに、県としての考え方を申し上げたいと思います。
 2の現在までの改善状況というところでございますが、まず1つ目として、土地の契約のことであります。改善事項としましては、(1)と(2)がありますが、著しく高額な賃借料の金額を見直すなど、適切かつ妥当な契約内容に改める、それから、法的な措置も含めて損害を回収する方策を検討するということを改善命令として出しております。これまでの改善としまして、法人からは、不動産鑑定をその土地についてとりましたということで、それに基づきまして、賃借料、月額20万円だったものを3割減をして、月額14万円としたということが昨年の11月に措置をされております。これにつきまして、私どもとしてはまだなお高いということで指導を継続をしておりまして、今後の方針ということで、これが今回出てきたものでありますが、現在活用していない建物を除外した土地分のみの鑑定評価に基づき算出した賃借料、14万円を12万円にするということですが、この減額を地権者と交渉し、合意できましたので、1月から契約を改定するということでございます。
 2ページ目に図面といいますか、地図をつけております。ちょっとごらんいただきたいですが、下のほうに茶色で囲った枠があります。これが問題になっている土地でありますが、この土地につきましては、もともと法人の理事長が所有をしていた土地でありますが、実際には関連会社、甲と言っていますが、これが、既存建物(旧工場)とありますが、これを保有して、工場をやっていたということであります。もちろん現在は操業しておりませんけれども、工場があったということで、この土地を一旦といいますか、関連会社、甲社に売却をしまして、その土地をこの法人が借り受けて駐車場として使うというような形となっておりました。もともとそこの契約、土地の売買、そちらについても疑義があるということで、実態の解明を求めていたところでありまして、私どもしては、地上権が特に設定がなければ、関連会社に売却をするというところはあえてやる必要はなかったのではないかということで、そこのことも含めて改めるような指導をしてきたという経過がございます。
 この点につきましては、地上権の取り扱いについて、あちらも弁護士さんがおられまして、こちらも顧問弁護士と相談しながらさまざま議論をしてまいりました。結論としましては、借地借家法上の地上権というものは確認ができませんが、実際に関連会社が建物を保有しておりまして、その使用権はあるということで、広い意味での借地権というものについては、これを完全に否定し切ることはできないだろうということで県としても考えるに至りまして、この契約は契約として、売買契約を取り消すというようなことはせずに、現状の借り受ける契約を生かしつつ、ただ、賃料については鑑定結果に基づいて、先ほど冒頭に申し上げましたけれども、建物は社会福祉法人は使っていませんので、その分は除いて土地だけ借りたときの金額というものを客観的に数字をはじきまして、月額12万円ということで正すということをいただいたという経過がございます。これにつきまして、下に書いておりますが、県の指導に従ったものであると評価をしておりまして、これについてはこれで是としたいと考えてございます。
 加工料につきましてですけれども、理事長及びその親族の関連会社丙への不適正な食材加工代金の支出ということでございますが、こちらにつきましては、食材を法人が関連会社丙というところから購入をしておりますけれども、そこに加工料という名目で15%ないし10%の金額を定価に上乗せして支払いをしていたということがありまして、これについて、実態を把握して、損害を回収する方策を検討せよというような命令をしておりました。実態をその後解明をしていくうちに、実際に加工ができないような調味料ですとか、そうしたものについても支払いがなされていたという実態がございましたのと、一方で、魚ですとか肉ですとか、実際加工が必要なもの、あるいは仕分けをしたりとか、そうした事務作業も一定程度関連会社丙へお願いをしていたということが確認ができました。
 これまでの法人の状況でございますが、加工不可能なものにも加工料が支払われていたため、関連会社丙と元専務理事に対して損害賠償を求め、損害の回収を図るというようなことでありまして、加工不可能なものに加工料が支払われていた。その分については損害として支払いを求めるというような状況でありました。ではその具体的な金額はどのくらいなのかということで、全体としては2,200万円ほど加工料という名目で払っていたのですが、それのどれだけが損害なのかというようなところが継続指導になっていたという状況でありますが、実態として、誰がどれだけの仕事をやっていたというのが正直まだ客観的な事実として残っておりませんので、合理的な金額を算定するというのはなかなか難しゅうございました。そこで、例えば法人と、それから損害を与えた相手方、関連会社丙と元専務理事に対してということですが、そこの法人と関連会社等で話し合いをして金額を決めるということも一つの方法としてあるのだろうと思いますけれども、それですとなかなか客観的な説明責任が果たせないという状況がありますので、県としては、第三者が入るような形で客観的に説明ができる金額を回収するようにという指導をしてまいりました。
 そうした中で、今後の方針として出てまいりましたのが、法的措置ということですが、司法の場、具体的には民事調停ということですが、司法の場において加工料支払い全額2,170万
2,000円のうち過払い金相当額を調停において確定をする。調停というのは裁判所で行われまして、第三者も関与してやりますので、客観的な場だと考えておりますが、こちらで相当額の確定を求めて、その額の回収を図るというような内容で報告が参りました。そうした経緯を踏まえまして、こちらにつきましても是としたいというようなことで、評価としてはそのようにしたいと考えております。
 済みません。資料が用意できていませんけれども、初めの改善命令の御報告の際に、不適正な支出と疑われる金額として約5,500万円という数字を御報告をさせていただきました。これにつきまして、どのようになったかということでございますが、5,500万円のうち、今し方御説明申し上げました加工料の2,100万円余り、これは相当額を回収するということですので、具体的な金額はまだ決まっておりません。これを除いた3,300万円余りにつきましては、補助金等の返還というようなことでございますが、3,300万円のうちおよそ2,700万円、適切に対応されたというような内容になっております。これはこれまでの御報告の分も含めてということであります。
 まとめて言いますと、5,500万円のうち約2,200万円につきましては、今後調停の中で決めていく。残りの3,300万円余りにつきましては、2,700万円ほど適切に処置をされたと承知をしております。

◎伊藤(保)委員長
 ただいまの説明につきまして、委員の皆さん方から何かございますでしょうか。

○山口委員
 末永総務部長、平成26年2月25日の補助金の返還ですけれども、法人から県へということでしょう。恐らくこのお金は国の補助金だと思いますが、県はこれからこの補助金の返還にあたり、どのような手続きをとるのか。

●末永総務部長
 法人に出していた補助金ですけれども、もともとは国のお金でつくった基金でございます。基金につきましては、ほかの事業もあわせて精算をして、使った分は使いますし、使わなかった分はお返しするということになりますので、2,625万円そのまま使わなければ国にお返しするということになります。

○山口委員
 そのまま使わなかったときは、2,625万円というのは法人が返済するわけでしょう。

●末永総務部長
 済みません。ちょっと誤解があったかもしれません。この法人やずの事業だけではなくて、いろんな事業、ほかの事業体がやっている事業も含めての精算になりますので、そちらで大きな事業費が出ればそちらへ回しますし、最終的に残った金額をお返しするということになります。ですので、法人やずについては返してもらいましたので、その分は精算をしてお返しするということは間違いございません。

○山口委員
 それともう一つ、賃借料ですけれども、14万円から12万円と、これはいつから。調停からになるのか。それから下の加工料金のことも。

●末永総務部長
 土地の12万円につきましては来年の1月、翌月ですけれども、来月からそのように契約を変えると申しております。
 加工料のほうは、調停がどのくらいかかるかというのはありますが、2カ月、3カ月ぐらいは少なくともかかるのではないかと思っていますので、その段階で額が決まって、その後返還を求めるということになります。

○山口委員
 結局、発覚して、それから現在の時点においてこれは対応するということで、今までのものについてはもう何もしないということですね。

●末永総務部長
 そこも実は論点としてあると思っております。過去20万円なり14万円、法人が土地代を払っておりますので、その分をどうするのかというお話だと受けとめますが、もともと20万円というのを決めたというのは、近隣の相場ですとか、そうしたものを考慮して、民民の契約で決めたというような説明を伺っております。鑑定に基づいて評価をすると12万円というのが今回出てきたわけですけれども、そこにつきましては、先ほど申しました広義の地上権があるということも踏まえて、やはりある程度地権者の意向に沿わなければいけなかったのだろうという事情もあったと理解をしておりますので、そこは適正なといいますか、金額は高いとは思いますけれども、返還を求める、損害であるというような認定までは私どもとしては難しいのではないかと考えております。今後、適正な金額で契約を結び直していただくということであれば、その点についてはそこまでは求めないという判断をしております。

○山口委員
 1、2については今後の調停の結果によって、その時点から外すわけですね。


●末永総務部長
 土地については調停をかまさずに12万円で契約をするということで、そこは鑑定をとった結果に基づいてやっていますので、そこは客観的だと思っております。加工料は調停をしていただいて、そこで決めていただくということになります。

○山口委員
 この法人ですけれども、何年から法人を設立して、累積の剰余金というものがどのぐらいあるのかな。

◎伊藤(保)委員長
 資料がありますか。

○山口委員
 福祉法人について、剰余金については課税対象になっているわけです。この法人ばかりではないけれども、大体どういう形で。免税でしょう。どのぐらい県内に。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 免税といいますか、特に法人税の話になるかと思うのですけれども、法人税については社会福祉法人ということで非課税という扱いになっていまして、例えばデイサービスとか、そういった介護のサービス、これについては社会福祉法人以外も、株式会社とか民間の会社も行っております。そちらの事業は同じ事業をやっていても法人税が課税という状況になっておりまして、かなり今、社会福祉法人の事業に対する、法人税に対する圧力といいますか、社会的な意見というのは強くなっています。そういったことも踏まえて、今、厚生労働省の社会保障審議会の福祉部会というところでこういったことについて改めて検証しております。

○山口委員
 そうしますと、今現在で、県が所轄しておる中で、各法人ごとの決算があるわけですよね。決算の内容というのは全部掌握しておられますか。どの法人がどれだけ累積の余剰金、そういうことも全部掌握しておられますか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 全ての法人の決算書は県に、所轄庁に出てまいりますので、数字自体は押さえております。

○山口委員
 その一覧表というのはもらえるのですか。皆さんにオープンにしてもいいものですか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 全国的に厚生労働省の指示というか指導によりまして、全国的にこれについてはホームページでオープンにするということになっておりますので、幾らでも外に出すことはできます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。(発言する者あり)
 ならそういう資料があれば提出をお願いします。いいでしょうか。

○稲田委員
 1点だけ。これで了とするのですけれども、要するにこの土地の賃借料ということについて、当初は地上権という言葉が出てきていまして、これはまさに物権です。物に対する直接的な支配をする物権になったわけです。それがいつのころからか今度はこれが賃料に変わってきているわけです。賃料の中には2つ種類があって、一つは借地借家法に基づくいわゆる借地権というものと、もう一つは民法上の賃貸借契約に基づく賃借料、賃借権というのですか、その3つの種類が非常にこの土地の賃借料の問題については議論の中で入り交じっているわけです。どこから地上権が消えて賃借料になったのだろうか。それだけ私は聞きたい。全体としてはもうよく話はわかるような気がします。山口委員は確かに将来的なやずの問題についての議論の中で……。

○山口委員
 全体。

○稲田委員
 ええ。全体の中で、一応経理上も見てみたいとおっしゃっておられるのはよくわかる。私は、この問題、いつから地上権だったものが賃借料に変わっていった。これはどういう理由なのでしょうか。

●末永総務部長
 いつからかというのは、済みません、後で確認したいと思いますが、もともとは、おっしゃるように、法人も関連会社のほうに借地権があるのだと、なので理事長個人は関連会社に土地を売却せざるを得なかったのだという主張でありました。私どもが命令をしてやりとりをしていくうちに、では借地権なるものは何なのかということで、根拠を求めたわけです。例えば売買の契約書ですとか、そうしたものを求めたわけですが、それは出てきませんで、法人でも委員がおっしゃるように主張が変わりまして、借地借家法に基づく借地権ではなくて、使用貸借も含めた広義の借地権だという主張に、言葉は一緒なのですけれども、ちょっとわかりにくいのですが、広義の借地権だというように若干ニュアンスが変わってきまして、そこは多分我々とのやりとりの中で主張を変えたのだろうと思うのですが、そういうことでありました。そういう経過があります。それがいつだったかというのは、済みません。
○稲田委員
 さっき部長が地上権と言われた。一番最初は地上権で出てきたのでしょうか。
●末永総務部長
 借地権があったというふうに法人は……。

○稲田委員
 借地権があったと。地上権はいつから出てきた。

●末永総務部長
 地上権は、借地権を含む広義の意味だと思っておりますが、済みません、ちょっと言葉がよくなかったかもしれませんが、我々としては借地権があると法人がおっしゃるので、その借地借家法上の借地権の証明を求めたということがあります。それはなかなか出てこなかったので、そうこうしているうちに広義の借地権があるのだというような言い方に変わってきたと。

○稲田委員
 そうすると、我々もちょっと記憶が薄らいでおるわけですが、前に聞いた話では、地上権ということもたしかもらった資料に載っておったような気がするのですね。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 一番最初に法人のほうから出てきた改善報告書、その中に地上借地権という言葉が出てきておりました。我々としては当然借地借家法上の借地権であろうから、その中の一つの構成要素である地上権の可能性があるという前提で物事を進めていったのですけれども、地上権という言葉も委員にもお示ししたのですけれども、その後、地上権なり借地借家法上の借地権、それの根拠となる賃料の支払いなり、あるいは地上権の登記、そういったものを示してくださいという指示をしていくと、だんだんと地上という言葉が消えていって、借地権という言葉になっていったのです。最終的には借地借家法上の借地権ではなくて、もっと広義の借地権という解釈に落ちついたという経緯です。

○稲田委員
 最初は地上借地権。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 はい。

○稲田委員
 何かこれ見たことがあるな。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○森岡委員
 確認なのですが、土地のもともとの利用ですけれども、社会福祉法人さんが駐車場として利用しておるのです。ここに書いてあるとおり、30台、この12万円というのが1台4,000円の30台だったらちょうど12万円でいいなというぐらいの落としどころかと思うのですけれども、もともとこれは何のための駐車場かというのを知りたいのです。要は職員用なのか、それとも施設を利用される方々の駐車場なのかということの、まずその利用の点、借地権を設定していたという理由、それはどういう形で県に説明があったのでしょうか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 もともとの施設計画の中で、来客用の駐車場という整理であったと思います。一部、余分なところ、余ったところは職員がとめても可という整理だったかと思います。

○森岡委員
 そうしますと、上の図面を見ると31台分の駐車場がありまして、基本的には施設利用者としてはこちらを使うのが適切なのではないかという感覚はあるのです。全て合わすと60台、これが本当にここの施設利用者のための駐車場かと言われると、いささか多いような気もするし、なおかつ言えば、ここに働いている職員の方々がではどこにとめているのという話になってくるのです。もう一つ進めると、職員の方々はここの施設に対して駐車場の利用料みたいなものを払っているかどうか、そのあたりまで確認をしたいのです。というのは、二重取りになってしまうのです。ここの土地を持っている人は同じ人なので、施設からももらい、職員からももらいというような形で利用しているのではないかという懸念といいますか、そういったことも考えられるので、そのあたりの事実といいますか、そういったことの確認をお願いしたいと思います。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 この図面ですけれども、ある意味計画図面の段階の要素がありまして、上のほうに駐車場20台という絵がありますけれども、実際にはここは駐車場としては利用しておられずに、芝生広場という形にしておりまして、ここに駐車場は今はございませんというか、結果的につくりませんでした。

◎伊藤(保)委員長
 駐車場がないわけだね。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 はい。

◎伊藤(保)委員長
 図面で上のほうに駐車場の予定があるのだけれども、そこは実際は駐車場になっていませんと。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 といいますのが、その左側から道路がずっと上がって上のほうに伸びているのですけれども、この道路がなかなか利用しづらかったということもございまして、正面の入り口ということで、今借りている駐車場、これがメーンの車の入り口になるという事業変更があったものです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○森岡委員
 まだまだ。職員がここの利用料を払っているかどうか。

◎伊藤(保)委員長
 そうかそうか。失礼しました。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 職員の方が利用料として払っているかどうかというのはちょっと承知しておりません。

●末永総務部長
 二重取りというお話がありましたので念のために申し上げておきます。
 12万円というのは、今後、1月から12万円になるのですが、法人が関連会社に対して払う賃料です。そこを今、法人が駐車場として使っていますので、職員がとめていたときにお金を取っておられるかどうかというお話だったと思うのですが、そこは確認をしますけれども、そこを取れば、二重取りという意味ではなくて、法人の収入になるということです。そこは御理解いただきたいと思います。

○錦織委員
 食品の適正な食材加工代というのはこれから調停をするということなのですけれども、食品衛生法上でしたか、たしかそういうのを県が許可を出していないのに取り扱いをしていたということがありました。そこはここの争いの中身にはないと思うのですけれども、そのあたりは今どうなっているのですか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 改善命令の指導後に食品衛生法上の許可はとっております。

○錦織委員
 だけれども、その前の段階のことは何もしていませんでした、ごめんなさいだけで法律上は済む話なのですか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 詳しくは承知していませんけれども、過去そうだったということで、例えば次のはどうとか、そういったことはできないように伺っております。今現在どうかということで聞いております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか何かございませんか。

○山口委員
 加工料のことですけれども、関連会社がということがありましたが、ほかのところでも、こういう形で別の形の会社をつくって中間的にやっておられるというのが普通の状態だと、大きな福祉施設はそういう形になっておるのでしょうか。そういった場合においてもやはり指導されないと、ここだけという形にはならないと思いますけれども、どうでしょう。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 社会福祉法人の契約関係ですけれども、これも公共団体に準じて行うようにということになっておりまして、当然随契ができる金額の限度とか、随契ができる理由とか、そういったものが前提になりまして、それ以外は指名競争入札というのが原則になっています。それに基づいて指導はしております。
 さっきおっしゃられた関連会社ですか、そういったところの取引につきましても、それが余りにも他の取引と比べて高額であるとか、そういったものについては当然指摘はいたしますけれども、それが通常の取引価格であったら、そのこと自体をもって関連の会社での取引自体がアウトということはちょっと言いかねますので、余りにも取引として適正でない場合には当然指導はしております。

○山口委員
 こういう例があって、法人そのものも反省して返還されたと、こういうことなのですけれども、やはりこれを機に既存のこういう施設についての対応も考えられたほうがいいではないかと思います。
 もう一つ、補助金の返還ですけれども、これは窓口が市町村なのです。それが県に上がってきて、それから国の緑プロの財源を確保されるという形でしょう。この補助金の一番大きな問題は、窓口の町村がしっかりとした指導をしておればこういうことは起こらないと思いますけれども、今後、これも課題ではなかろうかと思っております。いつごろからこういう形になっておるのでしょうか。前からでしょうか。1枚市町村が絡んできておるというのは。前はそうではなかったのではないか。


●末永総務部長
 済みません。全体はわからないところもあるのですが、県から市町村に間接的に補助をするというやり方は一般的にはございます。
 この件で問題になりましたのが、法人が違う使い道をしていたので、対象外の使い道をしていたのでよろしくないというのはそうなのですけれども、町や県もチェックの体制がうまくいっていなかった、できていなかったという点はありましたので、そこは、例えば実際に検査に行くときに町と県が一緒に行くとか、そういうものをやっていきましょうというのが、済みません、先ほど説明を飛ばしましたけれども、3月ですとか4月に改善点ということで御報告はさせていただいて、しばらくはそれで走らせてみたいと思います。また問題があればもちろん直していきたいとは思っております。

○山口委員
 こういうことが起こらないように本当に市町村の職員がきちんと対応しておればいいのですけれども、検査に行って初めてわかったと。町はわからなかったのでしょう。県がそういう形で対応されて初めてわかったと、こういうことでしょう。

●末永総務部長
 はい。

○山口委員
 だからそういうことからすると、今後はこういうことがないかは知りませんけれども、そういう指導責任とか、こういうのはやはり町もあるのではないかと思います。今後、仕方については考えられたほうがいいのではないかと思いますけれども。

●末永総務部長
 半年ぐらい前に同じ御趣旨の御指摘をいただきまして、見直しはさせていただいておりますので、そこはしっかり運用させていただいて、また市町村にも意見を聞いてみたいと思います。それ以上のことをやる必要があるのかどうかとか、あるいは実態を見てみてうまくいっていなければ、もう少し県が入っていくようなところも必要であればやっていきたいと思っております。補助金全般につきましては財政課で見ますので、総務部の担当ですから、私のところでそうした確認はさせていただきたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○稲田委員
 全体として、地上借地権とかわけのわからないようなこういう新しい、私も初めて見るような法概念が登場してきたりするわけで、それから、賃料の問題にしても、地上権というのは向こうが言い出したことではないのですが、地上権が一番権利としては強い権利があるわけです。借地借家法上の借地権、そして民法上の賃借権というようにだんだん権利が弱まっていくわけですけれども、そういったようなことを一つ一つ金額と重ね合わせてみると、やはりある種の悪意というか、法律上の悪意ということでなくて、いわゆる社会通念上の悪意を感じるし、何か非常にこの事件が表に出てからも仕組まれたものを感じる。この文章を読んでみて、仕組まれたものを感じるのです。それだけは、やはり我々福祉生活病院常任委員会として、ずっと改善をしているので、最終的には了とするのだけれども、やはり仕組まれた、巧まれたというのか、そういうような社会通念上の悪意を感じます。法律上の知るという悪意ではなくて、そういうようなものを感じるということを申し上げておかねばならないと思います。答弁は要りません。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○福田副委員長
 私も地元の法人だということで、これで決着がついたということで、これからさらにいい施設になってほしいとに思うのですが、前に山口委員が言っておられたのですけれども、一番最初に新聞にばあんと出たときは5,500万円、法人が悪いことをしたというように出たのです。結果として、きょうの時点でいうと、それから差し引きして結局5,500万円よりは全然少なくなっているわけで、私は別に法人の味方をするわけでは全くありませんけれども、決着がついたということと、それからきちんと整理をした数字を改めて記者会見とか、やはり何らかの格好で報道に出すべきではないかと思うのですけれども、いかがですか。

●末永総務部長
 おっしゃることはよくわかります。私どもとしては、5,500万円という金額を出すときに、おそれがあるという言い方を正直しております。ただ、捉えられ方としては、それは真っ黒だというようなことだったかと思いますので、それは結局損害としてはそういうことではなかったというのは県も認めております。先ほど調停で相当額を決めると、食材加工料の分ですが、そこの部分が決着ができましたら、そのあたりの整理もさせていただきたいと思っております。

○錦織委員
 月日がたってしまって、もしかしたら前に言ったのかもしれないのですけれども、結局今回の問題というのは、例えば理事長が自分の親族に通常では考えられないような高い借地料をもらっていたり、それから親族の会社から食品を仕入れて、それで福祉施設、福祉法人そのものの利益の部分、本来これだけある部分が損なわれてきたと、法人としては利益を損なったと、不利益をこうむったということなのだと思うのです。それは返せば済むとか、理事長がやめたら済むというたぐいのものなのですか。例えばもうちょっと大きな金額だったりすると、背任行為だとか、何かよく聞いたりするのですけれども、それはもう社会福祉法人があとは考えることなのですか。そのあたりがわからないのですけれども。

●末永総務部長
 背任かどうかというところは、私どもに判断権はないと思っております。あくまで被害を受けた法人がどう考えられるかということかと承知しております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 そうしますと、次に、その他に入ります。執行部、委員の皆さんで何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員の皆さんには相談したいことがありますので、この場にお残りください。
 執行部の皆さんは退席していただいて結構でございます。お疲れさまでした。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、本委員会と執行部との意見交換会についてであります。
 本日午後6時からホテルニューオータニで開催いたしますので、参加されます委員の方はよろしくお願いいたします。
 きょうは濵辺委員と錦織委員が残念ですけれども欠席ということでございます。
 それでは、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。ありがとうございました。お疲れさまでした。

午後1時44分 閉会 
 

 

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