会議の概要
午前10時03分 開会
◎横山委員長
おはようございます。
ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は、最初に総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会、県議会に続いて共通の議題がある未来づくり推進局と教育委員会、最後に危機管理局と3つに分けて入れかえ制で進めたいと思いますので、よろしくお願いします。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、藤縄委員と森委員にお願いいたします。
それでは、まず初めに1月13日付で職員の異動がありましたので、新任職員の紹介をお願いいたします。
末永総務部長に職員の紹介をお願いいたします。
●末永総務部長
1月13日付で人事異動がございまして、新たに行財政改革局福利厚生課に名越課長が着任しております。御紹介申し上げます。
●名越福利厚生課長
名越と申します。よろしくお願いします。
●末永総務部長
よろしくお願いいたします。
◎横山委員長
それでは、議題に入ります。
執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いいたします。
質疑については、説明終了後一括して行っていただきます。
議題1、損害賠償請求訴訟の提起について、手嶋税務課長の説明を求めます。
●手嶋税務課長
それでは、総務部の資料の1ページをごらんください。
平成26年12月9日付、本県の受け付けは今月の5日になっておりますが、損害賠償請求訴訟が提起されました。その内容について御報告を申し上げます。
原告は大阪市内に本部を有する社会福祉法人で、被告は鳥取県と湯梨浜町ということになっております。
この背景をちょっと御説明申し上げますと、飛んで申しわけございませんが、6をごらんいただきますと、年金・健康保険福祉施設整理機構、これは旧厚労省の建物を整理する組織でございますけれども、その機構から旧鳥取ふじつ荘をこの社会福祉法人が取得しております。その段階では、土地については鳥取県から借りているという状況でございました。平成22年11月に、その敷地のほうにつきましても鳥取県から取得したという状況でございます。
3番のほうに返っていただきまして請求の趣旨でございますが、要は不動産取得税あるいは固定資産税の評価額が高いという請求でございます。鳥取県につきましてはごらんの金額、これは鳥取県が決定しました税額から社会福祉法人のほうが算定された税額を控除した差額ということになっています。それについて、さらに年5分の割合で利息をつけろという請求でございます。
(2)の湯梨浜町につきましても同様の趣旨でございまして、平成21年から平成26年まで5年間分の固定資産税の差額を返還せよという内容でございます。
4番の本件訴訟で見込まれる争点ということでございますが、そもそも不動産取得税に係ります評価額というのは取得した段階でそのときに同一の建物を建てたら幾らかかるかというのが評価額になります。それに対して建ててから年数が経過しているので、経年による減点補正と、そういうものを加えてそのときの時価というものを出すというふうになっております。本県もこのやり方に基づいてやっておるところでございますが、相手方の主張によりますと、再建築費、いわゆる建てたときの額を出すのはその建物を新築した当時だと。その新築した当時のものに年数経過を掛けて出すべきという主張でございますので、このやり方になりますと新築してから取得されます間の物価の変動、これが全く加味されていない評価ということになりますので、当方としては評価基準からは外れているというふうに、やり方は正しくないというふうに考えております。
また、天災でありますとか火災その他のとき、そのような状況が生じたときに使います損耗減点補正というのがございます。これについても、損耗が著しいということで残りの価値が1割しかないというふうに相手方は主張しておられますので、これはちょっと法外な算定ではないかというふうに考えております。
また、(2)のほうで国家賠償法上の消滅時効は3年、それから還付金の請求時効も5年という時効がございます。平成20年10月に課税しておりますので、いずれにつきましても時効が完成しているのではないかということで、時効の援用も可能ではないかというふうに考えておるところでございます。
今後の方針でございますが、5番です。原告の主張は不当であるというふうに考えておりますので、さらに課税事務のほうも適正であるというふうに考えておりますので、請求棄却を求めて争うこととしたいというふうに考えております。
固定資産税のほうの湯梨浜町も、同様に争う意向ということでございます。
◎横山委員長
続いて議題2、通知文書の誤送付による個人情報の流出について、広瀬人事企画課長の説明を求めます。
●広瀬人事企画課長
このたび私どものほうで行いました非常勤職員の採用試験の合否結果通知を誤って送付したことによりまして、受験者1人の方の合否あるいは氏名、住所が別の受験者の方に送られるという事案を発生させてしまいました。県民の皆様の信頼を損ねることにもつながり深く反省をするとともに、二度とこのようなことがないように取り組んでまいりたいと思います。どうも申しわけございませんでした。
概要等の説明につきましては、着席して説明させていただきます。
総務部資料の2ページをごらんいただけますでしょうか。事案の概要、流出の経緯等をそこに記しておるところでございます。先週、非常勤職員の採用結果を各受験者に送付したところでございますが、その翌日に倉吉市内の受験者の方から自分の通知の中に別の方のものが入っているという申し出がございました。直ちにその方及び誤って送付された方のところに赴きまして謝罪をさせていただき、その文書を回収して正しい方のほうに届けさせていただいたところでございます。両名とも御理解をいただいて、謝罪のほうを受け入れていただいたところでございます。
その翌日、その日が遅い時間だったものですから、翌日からそれ以外の受験者の方全てに連絡をとりまして、ほかには誤りがない、正しく送られているということは確認したところでございます。
今回の流出の原因につきましては、チェックを十分に行っていなかったということであります。やはりミスはないだろうという気のたるみ、あるいは漫然と事務を行っていたということが最大の原因だというふうに考えております。
今後はこういうことがないようにダブルチェック等を厳格にやっていきまして、ミスのないようにやっていきたい。また、当課の別の業務につきましても、やはり給与関係等も通知等を発出することがございますので、改めてこの機会に点検をして必要な改善をやっていきたいというふうに考えております。申しわけございませんでした。
◎横山委員長
続いて議題3、平成27年度鳥取県ふるさと納税パートナー企業の募集について、河本財源確保推進課長の説明を求めます。
●河本財源確保推進課長
そうしますと、資料の3ページをお願いいたします。
平成27年度のふるさと納税パートナー企業の募集を行おうと思いますので、御報告させていただきます。
まず、ふるさと納税のお礼の品につきましては、ふるさと納税への寄附の促進と県内産品の振興を目的として寄附者の方にお贈りしているところでございますが、そのお礼の品を提供ししていただくパートナー企業の募集につきまして、平成26年度の方法を踏襲して行おうと考えているところでございます。
1、提供していただくお礼の品でございますが、お礼の品は県内で製造されている商品、栽培等をされている農林水産物及び県内施設へのサービス等で、本県の魅力を体験できるものとしているところでございます。
そのお礼の品の数とパートナー企業の数の推移でございますが、表のとおりでございまして、寄附額が大きく伸びた平成25年度中にお礼の品の数、企業数とも大きく伸びて、平成26年度の当初には145品目、80社でございました。
ちなみに現在、これは年度の中途も随時募集いたしますので、現在最新の状況はお礼の品が156品目、パートナー企業数84社というところでございます。
次に、2、お礼の品の募集区分等でございますが、これについては表のとおりでございまして、例えば1万円以上2万円未満の寄附の場合には、消費税、送料込みで4,000円相当のお礼の品をパートナー企業から寄附者の方にお送りしていただきます。それに対して、県はパートナー企業にお礼として3,000円を負担するということでございます。この区分等につきましても平成26年度と同様で、平成27年度も行っていきたいというふうに考えているところでございます。
続いて3、パートナー企業のメリットでございますが、県のホームページやふるさと納税のパンフレットを通じて広く全国にPRできるというのが一番大きなメリットであろうかと思いますが、パートナー企業の方からは県とのパートナー企業ということがイメージの向上につながるという声ですとか、お礼の品に登録されていることを商談の際に説明すると顧客の反応がよいことが多い、こういった声も聞いているところでございます。
次に、事業の流れと募集期間はごらんのとおりでございます。
続いて、4ページをお願いいたします。参考でございますけれども、ふるさと納税の受け入れ状況でございますが、12月の寄附実績が取りまとまりましたので、暦年ベースで御報告させていただきたいと思います。
平成26年1月から12月の計でございますが、市町村と県を含めました県全体といたしましては、15万件余に対して21億円余の寄附受入額でございました。内訳としまして、市町村が14万件弱で19億円余でございます。県のほうは、1万件余で2億円余という寄附受入額でございました。市町村のほうは順調に25年度、26年度と伸びておるところでございますが、県のほうは残念ながら26年につきましては25年の実績を下回っているところでございますが、県全体としましては前年に比べて2倍以上の伸びを示しているというところでございます。
市町村のうち、受入額の多い市町村の上位をそこに示しておりますけれども、上位4位までを4市が占めているというような状況で、特に倉吉市が前年に比べると大きく伸びているというような状況でございます。
次に、県全体としましてこのように寄附が大きく拡大した背景でございますが、平成25年度に大きく実績を伸ばした県の取り組みですとかPRの成果が市町村にも波及したものではないかというふうに考えておりまして、具体としましては県のホームページやふるさと納税パンフレットを通じて各市町村の取り組みを紹介いたしました。このように市町村と連携して県全体のPR強化に取り組んだということがあろうかと思いますし、また各市町村におきまして贈呈する特産品の拡充ですとか、クレジットカードの即時決済の導入が促進されたということもあろうかと思います。さらに、昨年度は県の取り組みがメディア等で高く評価された結果、ふるさと納税の先進地として注目を集めた。こういった要因もあろうかというふうに考えているところでございます。
次に、県単独の年度ベースでの受入額の見込みでございますが、現在のところ約1億8,000万円程度を見込んでおります。これは平成25年度の3億3,600万円余に比較しますと大きく減少はしているところでございますが、12月末時点では都道府県では1位である見込みでございます。これは福井県が調査を行っておりまして、その福井県の調査に基づく推計でございます。
ただ、神奈川県はこの調査の中に企業等の法人の寄附を含めておりまして、その法人等の寄附が全体の7割を超えているような状況でございまして、神奈川県は金額は多いのですけれども実質としましては個人からの寄附という考えでいきますと、鳥取県が12月末現在では都道府県で1位の見込みということでございます。
次に、平成27年度税制改正大綱の概要でございますが、大きく2点ございます。
一つは、税の軽減を受けられる金額の上限が2倍に引き上げられる、具体としましては、個人住民税の特例控除額の上限が現行の1割から2割に引き上げられるということでございまして、実質2,000円の自己負担で済む寄附額が約2倍に拡大されるということでございます。
もう1点は、従前は確定申告が義務づけられておりましたけれども、確定申告をしなくても税の軽減を受けられる制度を創設されます。これは希望者につきましては、今まで確定申告で控除されていた所得税の控除相当額を、個人住民税から一括して控除することができるようになるということでございます。
このように手続が簡素化されることから、ふるさと納税を行う人の裾野が広がるということを期待しているところでございます。
次に、今後の寄附促進に向けた取り組みでございますけれども、国と一体となりましてこの税制改正の内容ですとか、そのことによってより寄附をしていただきやすくなるということを幅広くPRを行っていきたいというふうに考えております。
昨年9月にオープンしましたアンテナショップ、とっとり・おかやま新橋館の店頭でこのふるさと納税の寄附の受け付け及びお礼の品、同館アンテナショップの利用券でございますが、そのお礼の品をその場で提供することにつきまして、今後運営事業者である稲田屋本店へ委託しアンテナショップを活用した寄附促進に努めるなど、関係機関との連携を強めた取り組みも推進していきたいというふうに考えております。
また、宿泊利用券ですとかいろんな体験をするお礼の品といった、本県へ直接観光客を呼び込むきっかけとなるようなお礼の品の拡充にも努めていきたいというふうに考えております。
いずれにしましても、今後とも多くの方々に鳥取県の産品を知っていただいたり鳥取県を応援していただく方をふやすきっかけとなるよう、ふるさと納税の寄附促進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
◎横山委員長
続いて議題4、首都圏での販路開拓の取り組みについて、前田東京本部長の説明を求めます。
●前田東京本部長
資料の5ページをお願いします。首都圏での販路開拓の取り組みについて報告させていただきます。
まず1番目に、百貨店等で開催する催事に鳥取県の業者の方に出ていただきました。一つは三越恵比寿店に出ていただいて、それからもう一つはその次に書いてありますけれども三越の千葉店にやはり大山ハムのほうに出ていただきました。それから3つ目の三徳というのは新宿を中心に都内に23店舗あるスーパーなのですけれども、そこに1月24日から27日まで県内6社の方が出展されます。ここでおわびなのでございますけれども、そこにJR鳥取中央と書いてあるのですけれどもJAでございますのでお直しを、どうも済みません。それから4番目ですけれども、伊勢丹の浦和店で鳥取県フェアをやります。それから、5番目のところで三越の日本橋店、本店でございますけれども、2月11日から16日まで、そこに掲げる14社の方が出展して物を売るということでございます。特に三越と取引すると信用が増すということで、出展される業者の方は非常に喜んでおられるというのが現状でございます。
2のアンテナショップでの企画事業ということで、1月4日に福袋を販売いたしました。そこに書いてあるように、ラッキョウとか米とかお菓子とかお酒とかそういったものを入れたものを出しまして、4時ごろには完売になりました。その日はあわせまして雑煮の提供ということで鳥取の小豆雑煮、それから岡山のぶり雑煮という、それぞれの特徴のある雑煮を提供いたしまして、非常に好評でございました。
今後のことでございますけれども、2月11日から12日まで、鳥取和牛のPR試食会を2階の催事場でやるようにしておりますし、それからその次の銀座料理飲食業組合連合会というのは銀座で出店されている650社の方の組合なのですけれども、そこの方々に鳥取の野菜を提供して、ぜひ店で使ってもらおうというふうな取り組みもさせていただこうというふうに考えているところでございます。
3月20日には元オレンジページの山本洋子さんを呼んで日本酒セミナーを開催して、鳥取の地酒の消費拡大に努めていきたいというふうに考えております。
今後ともこうした県産品の販路拡大について取り組んでいくところでございます。
◎横山委員長
続いて議題5、関西経済界と連携した取り組みについて、議題6、関西における誘客・情報発信事業等について及び議題7、学校法人公文学園「のびてゆく幼稚園」での県産柿の記念植樹等について、米田関西本部長の説明を求めます。
●米田関西本部長
続きまして、6ページからお願いいたします。関西経済界と連携した取り組みということで、3件御報告いたします。
まず、1つ目は平成26年度の鳥取県サポーターズ企業交流会の開催ということで、これは関西から本県に進出していただいています企業約100社の親会社様のトップの方をお招きして、鳥取県の現状ですとかこれから行います産業政策というものをプレゼンする会でございます。
あわせまして、関西で活躍されています本県出身のゆかりの経済界の方、それから県内の市町村長また知事等々に来ていただきまして、交流を図っていただくようにしております。
日時は2月6日金曜日、大阪新阪急ホテルで行います。ぜひ議員の皆様も、もしお時間ございましたら御出席いただければと思います。
2番目に、関西地区のビジネスフェアへの出展ということで、これは株式会社日興商会、こちらは社長様が鳥取の御出身なのですが、この日興商会主催のビジネスフェアにメイドイン鳥取コーナーということでことしも出展いたします。2月5日、6日の2日間、尼崎市で行われますが、2日間で例年8,000人から9,000人の特に企業の総務の方を中心に御来場になっております。今回は、地方創生をリードする鳥取県ですとか災害リスクの少ない鳥取県への企業立地のPR等々、また移住定住のPR等もしていきたいと思っております。あわせて、鳥取の物産販売も行うようにしております。
3番目なのですが、関西経済連合会と連携いたしまして、このたび“とっとり”発菌類きのこセミナーを開催いたします。鳥取大学、それから日本きのこセンター、両機関に御協力いただきまして、2月17日に関西経済連合会の会員対象にセミナーを行う予定にしております。
あわせまして、3月にこの2カ所を含めた鳥取の視察ツアーも実施いたします。
次に、7ページをお願いいたします。関西における誘客・情報発信事業ということで4点ほど御報告します。
まず1点目、大阪駅の近くにグランフロント大阪というのがございますが、この中にダイキン工業様のソリューションプラザ「フーハ大阪」というプロモーションをされる場所がございます。そこでダイキンのキャラクター、ぴちょんくんというのと鳥取県のトリピーとコラボして観光PRを行いたいと思っております。特に土日は家族連れの方が多いですので家族連れに向けてということで、今回はダイキン様よりぜひ出てほしいということで、初めて参加させていただきます。
2番目に、第24回「鳥取を知ろう!」ということで、あべのハルカスで月に1回から2回のペースでやっております。1月17日に行いましたが、直近では2月7日にあべのハルカス8階のほうで行います。
3番目ですが、鳥取に行こうin神戸空港ということで、神戸空港開港9周年イベントというのが2月15日にございます。スカイマーク神戸-米子線を中心としました観光PRを行いたいと思います。この場所には、三朝温泉の足湯コーナーを設けたりトリピー等々PRしたいと思っております。また、大山山麓観光推進協議会としまして、境港市、伯耆町も参加していただくようにしております。コラボしてPRしたいと思います。
次に4番目なのですが、福利厚生会員組織を活用した観光情報発信ということで、一番下のほうに参考として株式会社イーウェルの概要を載せておりますが、このたび2月に米子のほうで開設をされますイーウェル様の会員様向けのPRを今回初めて行いました。一つは関西在住の会員に向けた情報誌ということで、50万部に鳥取県の東中西のPRを載せてお配りしておりますとともに、全国の303万人の方が登録されていますがウエブサイトでのPR、それからオンラインの会員向けの宿泊サイトのほうに特にカニプランということでイーウェルカニキャンペーンのPRをさせていただいております。
このイーウェルさんは上場企業様等の会員が多いですので、今後、状況を見ながら、もし反響がよければ今後もまたPRをしていきたいと思っております。
最後に、8ページをお願いいたします。学校法人公文学園「のびてゆく幼稚園」での県産柿の記念植樹ということで、学校法人公文学園というのは公文という学習塾をやっていらっしゃる法人が経営されておりますのびてゆく幼稚園というのが、参考に書いておりますが高槻市にございます。特に野菜の栽培体験ですとか食育とかを積極的になさっている幼稚園でございます。これまでにも大分県、青森県、徳島県と一緒になって果樹を植樹していらっしゃいます。
このたび関西の卸会社様のほうからの御要望もありまして、JA全農とっとり様と連携いたしまして柿の木を植えていきます。
実は、鳥取県の代表の果樹ということで梨の木をという要望があったのですけれども、非常に管理が難しいということで、今、輝太郎柿とか新種の柿も出ていますので、柿の木を植えさせていただくことにしました。
1月17日の土曜日に幼稚園児と保護者、47組、約120名の方が御出席いただきまして、大阪中央青果とJA全農とっとりと鳥取県で行いました。
まず植樹ですが、花御所柿(甘柿)と西条柿(渋柿)ということで、2種類の柿を植えさせていただいております。これについては、園芸試験場の河原試験地で生育した8年樹の柿を植えておりますので、ことしの秋からすぐ実がなるようにということで8年樹を植えました。
その後、県産の柿の3種類の食べ比べということで、これも今、柿の時期ではないのですけれども、河原試験地で試験的に長期冷蔵していただいていまして、花御所と西条と富有柿の試食品を提供しました。長期冷蔵が余りないので心配いたしましたが、非常にほぼ収穫時と同様の状況で提供できました。
その後、南部町でされています柿の種飛ばし体験というのを初めて大阪で幼稚園児さんに参加していただきましたけれども、非常に好評でして、皆さんここに写真もあるように小さいお子さんなのですけれども、ここでうまくいけば南部町の全国大会に行こうということでPRさせていただきました。
その後、お土産に富有柿、王秋梨、そして白ネギを持って帰っていただいて、ぜひその日の夜は鳥取県の食材で料理をしていただきたいということでお渡ししました。
参加された方のお声としては、非常に鳥取県内に梨以外にもいろいろ食べ物があるのだなということを知っていただいたということと、県内で柿が栽培されていることを余り御存じなかったものですから、こういうことが知れてよかった。それから、特に3品種の中でどれも糖度は高かったのですが、皆さん西条が非常においしいと。特に幼稚園児さんは西条柿が非常においしかったという、皆さん手を挙げていただいたのですけれども。それと、やはりお子さんのほうは鬼太郎のポスターとか張っておりましたので、ぜひ連れていってほしいということをその場で親御さんに頼んでおられましたので、お待ちしたいと思っております。
今後、また継続的にスイカですとか二十世紀梨の食育活動も続けていきたいと思っております。
◎横山委員長
ただいままでの説明について質疑等を行いますが、委員の皆様におかれましては簡潔な質問とマイクのスイッチの切りかえをお願いいたします。
では、質疑をお願いします。
○森委員
ふるさと納税の関係ですけれども、金額がどんどん伸びているということで、また県の場合は今年度は去年に比べて若干少ないかもしれないみたいな話なのですけれども、私はあんまりこのふるさと納税がお礼の品競争になっているというのがすごくいいように感じておりません。結局、鳥取県あるいは県内の市町村に入ってくるものもあれば、また県外に出ている部分、県民が県外にこれを出している部分もあって、そのプラス・マイナスがやはりあるのではないかなと思うのですよね。これが県に入ってくるのはこれだけというのは報告を受けていますが、県外に出ているのは、いわゆる税控除をされたのはどれぐらいの金額だということをもし把握をしているのであれば報告をお願いしたいし、それからこれは調査をぜひやっていただきたいということです。
それと前にも発言したと思うのですけれども、このお礼の品を例えば鳥取県民が鳥取県にふるさと納税したときに、鳥取県民に対してもこのお礼の品を贈るというのは問題だということでたしか過去に発言したと思うのですけれども、その対応は現状どうなっているかということをもう一回お願いいたします。
●手嶋税務課長
1点目の県外に出ている寄附された額ということでございますが、寄附金控除ということでどれだけが控除になったかというデータはございます。ただ、この中には県内の方が県内の別の市町村に寄附されたというのも入ってしまっておりまして、その中で県内分と県外分の切り分けというのがちょっと困難な、今のデータではちょっと切り分けが出ないという状況がございまして、もし聞くとすれば各市町村に全部聞いた上で情報を集めなくてはいけないということがありまして、若干のお時間いただくことが必要だと思います。
●河本財源確保推進課長
県民の方が寄附された場合にお礼の品をお出ししているかどうかということで、昨年度の常任委員会で御指摘いただきまして、26年度当初から県民の方の寄附に対してはお礼の品をお出ししないというふうな整理にしておりまして、パンフレットの中にもお礼の品は県外にお住まいの個人の方を対象としていますということを明記しておりますし、インターネットのホームページにもその旨を明記しております。
当初は従前と変わった対応ですので、寄附者の方から寄附しようと思うときに県民の方には申しわけございませんがお礼の品はお出しできないということを丁寧に説明いたしまして、26年度からは県民の方にお礼の品を出さないという対応をとらせていただいているところでございます。
○森委員
これは従前からお礼の品を寄附金額の3割程度を目安にしているということですけれども、テレビでかなりこれが放送されて、どこの県の、あるいはどこの市町村のどんなお礼の品がすごいというようなことで実際問題として競争みたいになっているので、これが例えば県が今年度は少ないということを受けて、またこれをふやすというようなことのないように、このお礼の品競争をして、税金を納めるという考え方が変なことになってしまうことに私はつながっていくと思いますので、税金は税金として納めるのだということと、このふるさと納税をどんどん拡充されていくことによって納税意識がおかしくなっていくという問題はこれは裏表だと思うので、そのことだけはぜひ気をつけてやっていただきたいということを申し上げます。
●河本財源確保推進課長
お礼の品の過熱ということでございますけれども、私どもは資料の中にも記載しておるとおり寄附額に対する3割程度というのを目安にしておりまして、適切な範囲内というふうに考えております。
実際に全国の自治体におきましては、5割を超えるようなお礼の品を出しているところもございますが、委員おっしゃられるように今後もこの適切な範囲で対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○安田委員
米田関西本部長から御紹介をいただきました“とっとり”発菌類きのこセミナーの開催です。このセミナーの件ではなくて、鳥取の菌蕈研究所というのは大変な存在なのだそうです。
私ごとなのですが、辺見じゅんさんという、亡くなられたのですが、角川書店の長女さん、作家さんですが、この方の娘さんがキノコの研究でアメリカで研究なさっているのですね。そうしたら、鳥取県の菌蕈研究所が世界で最高なのだと言われたという話を聞いております。ぜひこれは関西本部のみならず、鳥取県としてもっともっとPRすべき研究所ではないかなと。いい企画をされたと思って、感心をしながら聞かせていただいたところでございます。
これも同じ関西本部の柿でございますが、今聞いたら西条柿が一番人気があったと聞いたのですが、私は花御所が好きで、花御所が一番おいしいなと思って、だけれども花御所の中でもやはり何かおいしいときとおいしくないときがあるなというふうに感じております。ぜひこれも広めていただきたいと思いますし、それからこれは農林水産部ではございませんのでちょっと場が違うかもしれないのですけれども、農林の常任委員会のときに新甘泉を試食をさせていただいた機会がございましてすごいおいしかったので、私は今はもう二十世紀ではなくて新甘泉を秋にお贈りしているのですよ。そうするとすごい評判がよくて、たまたま子供に贈った梨が流れ着いた先の方が去年の暮れにこちらに来られまして、それなりの方だったのですけれども、もう絶賛しておられました。それでもうこれからは自分たちで新甘泉を注文をして送ってもらうようにするというふうに言っておられましたが、供給が間に合わないというふうに私は聞いておりまして、なかなか送ろうにも新鮮なものが手に入らないというそういう状態です。ぜひぜひきょうは東京の前田さんもお見えですが、地元の私が誇っていいものを今お話しさせていただいたのですが、ぜひそういうものをもっともっと普及をし、広めていただきたいなと願っておりますが、いかがでございましょう。
●米田関西本部長
まず、菌蕈研究所のほうは、過去にも関西からの企業視察をかなり送り込んでいるというか、受け入れていただいております。特に食用だけではなくて、これからはバイオですとか環境分野にも使えるということで、関西圏の企業さんをいろんなところへお連れするのですけれども、ここと、乾燥地研究センターとあと氷温研究所、この3つは鳥取県にしかないということですが、特にこの菌蕈研究所は非常にお連れする企業さん全ての方が興味を持っていただいております。
今回も、毎年関経連様とはセミナーをしているのですが、ぜひこのきのこセンター、特に鳥大さんのほうにもございますので、あわせて入れさせていただこうと思っていますので、ぜひまた3月5日に現地視察も入れておりますので、その場でできれば次に共同で研究になるように努力したいと思っております。
柿については、お子さんが言われておる西条柿、非常に甘くてやわらかい。大人の方はやはり花御所とか富有がいいという御意見がありました。幼稚園の先生は、花御所がほとんどでした。
新甘泉については、今年度、私ども関西本部でお世話になっている方にも毎年二十世紀梨を贈っておりましたが、ことしはいよいよ新甘泉をお届けしますということで、例年以上に皆様からの反響が非常に多かったのですけれども、ことしもやはり関西のいろんな百貨店とかの引きも多くて足りなかったです。これは農林水産部のほうも御存じでしょうし、どんどんこれからふやしていかれると思います。
ただ、やはり二十世紀梨も非常にファンも多いですので、もとになった二十世紀梨とあわせてPRは続けていきたいと思っております。
◎横山委員長
ほかにありませんか。
○安田委員
前田さんはどうなの。
●前田東京本部長
キノコにつきましては、昨年の11月に大山会という鳥取県出身者の経営者の方々に鳥取に来てもらったのですけれども、そのときにここに書いてあります鳥大のきのこ遺伝資源研究センターに行っていただいて説明を受けたのですけれども、皆さん感心されていました。
キノコにつきましては、先週アンテナショップの1階で生シイタケを持ってきていただいて380円で売ったのですけれども飛ぶように売れて、とてもおいしいという評判をいただいております。
そういったことで、県人会のほうでも鳥取県のことをいろいろ勉強をしたいという話があって、その一つの候補としてキノコのことも考えていきたいというふうに思っているところでございます。
梨の新甘泉につきましては、昨年銀座のプランタンというところで新甘泉の試食会というのですか、やらせていただいたら非常に人気がありました。ことしもやはり首都圏のほうでも新甘泉もPRに努めていきたいというふうに考えているところでございます。
◎横山委員長
そのほか、ありますか。
○広谷副委員長
東京本部の件ですけれども、百貨店やスーパーの出展ということなのですが、今回の報告に限らずの話になるのですが、東京に限らず関西もそうですけれども、こういう催事、催し物に県内の企業が出展するという場合に、例えば東京本部がこの出展企業に対してどういうかかわりというか働きかけいうのはどういう格好になっておるのですか。例えば百貨店のほうからこういう鳥取フェアをやりますから、何社か企業を募集かけてくださいとか働きかけをしてくださいというような声があるのか。全く企業が独自にこういう百貨店なりスーパーの催し物をちゃんと聞いて、それでやるのか。そのあたりはどうなのですか。出展者の数がちょっと違うもので、どういう格好になっているのかなと思って。
●前田東京本部長
基本的に2種類あると思います。一つは、うちの東京本部のほうに販路開拓マネージャーとそれから物産協会の方がいらっしゃって、この方が営業といいますか、百貨店とかスーパーのほうに行って鳥取のものを扱ってもらえないだろうかというふうな話をして、その中で例えばこんなフェアがあるので出てもらえないだろうかというふうな話が一つと、それからあとは主体は変わるのですけれども、今度は百貨店とかスーパーのほうから自分のところで山陰のフェアをやりたいのだけれども、どこか紹介してもらえないだろうかというふうなそういったケースがございます。
例えば三越の日本橋の場合は、これはうちから働きかけたものでございます。三徳のほうは向こうからの提案で、うちが間に入って業者さんにつないだケース。それから、伊勢丹の場合もうちのほうの働きかけで実現したものでございます。あと、それぞれ自分のところの業者さんが独自に、県を通さないでそれぞれの百貨店とかスーパーで話をされてやられる場合もあります。
○広谷副委員長
それで例えば鳥取フェアがあるから、では県内の企業に何社か声をかけてくださいというようなことになれば、東京本部なり関西本部もそうだと思うのだけれども、県内の企業に募集みたいなのをかけるわけですか。県内企業とのかかわりというのはどういう格好になるのですか。
●前田東京本部長
2つありまして、物産協会を通じていろんな会社に働きかけるのが一つと、それから市場開拓のほうにそういうメーリングリストがありますので、そういったところでいろんな業者に働きかけをしているというのが現状でございます。
○広谷副委員長
いや、何で聞くかというと、やはり出展したいけれどもできないというか、漏れているというか、そういう企業がありはしないのかと思ったりしたもので、同じようにやはり情報というのは出してあげないといけないのではないかなという思いがしたものだからちょっとこういう尋ね方したのだけれども、それで県としたら何らかの経費の負担という部分は見ておるのですか。例えば多分県内企業が出展する場合はそれなりの出展の負担金というか、テナント料みたいなものが多分発生しているのではないかと思ったりするのですけれども、その県の持ち出し分というか、そのあたりはどうなのですか。
●前田東京本部長
基本的には県の持ち出しというのはないのですけれども、ただ、そのイベントを打つ場合、例えばトリピーを出してにぎやかしをしてお客さんを集めるとか、そういったものについては県で負担しておりますけれども、例えば出展料とか、それからその郵送料とかそういった部分については民民の方でやっておられるのが現状だと思います。
◎横山委員長
そのほか、ありますか。
○野田委員
米田さんにちょっと教えていただきたいことがございます。9ページの7番のところに関連なのですけれども、スイカ、二十世紀梨などと書いてあるのだけれども、たまたまこの委員会で大阪の中央市場に行かせていただきました。そのときに山になったスイカ、向こうの方は洪水のようにスイカがここに押し寄せてくるという話でありました。ところが、我々が行ったものですから何とか入札状況をしてあげようというのでやったのだけれども、誰も買い手がつかない。それでもうそのままずっと残っている。それで後ろのほうを見るというと、腐ったのがどおんと捨ててある。もう山のようにある。あの結果はどういうぐあいになったのかなと思ってその市場の方に聞いたら、正しい答えが返ってきませんでした。その結果がどういうことか、もし本部長が知っていれば教えていただきながら、今年度新しい27年度スイカを送ったときに流通がうまくいくような体制というのをとってあげないと、あれはもうどうしたものだろうなと思って心配して帰ったところでありますので、もしわかれば教えてください。
◎横山委員長
わかりますか。
●米田関西本部長
今年度のスイカの状況というのは、その終わった時点で市場の方とかいろいろ全農さんも含めて結果を出すのですけれども、比較的鳥取県が出る時期というのは熊本の次に鳥取県で、その後が長野になるのですが、ちょうど値段もある程度高いところで、ことしも鳥取県のスイカは非常にいい時期に売れてよかったねというのがここ例年続いておりまして、どうしても長雨になったとかありますので、ことしは特に天候が悪い時期が多かったですので、ちょっと最終的には聞きましてまた御報告いたしますけれども、鳥取県のスイカとしてはトータルでは金額ベースで例年並みになっているというのは報告を受けておりますけれども、少しその積んであってこうなるというのは鳥取分ではなかったのではないかなと思うんですけれども、済みません。
○野田委員
難しい部分があろうかと思いますけれどもまた調べていただいて、その対策というものも考えてあげないと、農家の方々がせっかくつくって評判もいいスイカがあんなに山のように積まれてしまっては情けないことだと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎横山委員長
捨ててしまうというのが多いからな。
ほかにありますか。
○長谷川委員
1ページですが、不動産の請求訴訟の提起という問題で、こういう中古の不動産を取得した場合のケースで、こういう問題というのは、全国的にはこういう提起というのはあるのでしょうか。いわゆる基準を取得時にするのか、建築時にして再建築費を求めるのか。これは全国的には判例などはいかがなものでしょうか。
●手嶋税務課長
今、委員から御指摘のありました部分につきましては、実際の取得された時点を基礎にするのか、それから新築されたときを基礎にするのかというのは、その年に使う評価基準というのがございます。その評価基準というのは、同じ鉄骨でも昭和47年の分はそのときの鉄骨の値段、それから平成18年のときには物価が上がったときのその物価を反映した鉄骨の値段というのを反映しておりまして、どちらを使っても正しいというふうに総務省は言っております。そこから物価の補正率を、例えば古いのを使うのであれば物価上昇分を掛けなさいよと。それから新しいのを使うのであれば、その当時に一遍戻した上でまた物価上昇をきちっと掛けてと。理論値としては着地点は一緒でございますので、ただ、今回残念なのは相手側の方は建てたときの分の価格を出した上で、それに全然物価の上昇率を加味せずに、年月がたって古くなってきた分だけを減らしてくれというふうに言っておられますので、我々とは差が出ております。物価上昇分が入っていないというのが非常に大きな見解の違いでございまして、この部分は評価基準の中で物価上昇分は反映させなければならないとなっておりますから、こういう形での判例といいますか、請求訴訟というのは余りありません。
ただ、傷みぐあいが激しいとか激しくないとか、この建物の需要があるとかないとかということでの訴訟になった分はありますけれども、どちらを使うのが正しいかということでの訴訟の判例というのは余りありません。
○長谷川委員
これに関連して、これとは全く切り離されたケースで一般論として今空き家対策というのが問題になってきたときに、老朽化してそのまんまにしているほうが課税される額は少ないのだと。これを更地にしてしまうとそれなりの評価が出てしまって高くつくから、空き家が放置されることにつながりやすいというのは、これは全国的に税制法上課題になっておりますが、このあたりはどう考えられるというか、どういう仕組みと思われますか。どういう成り立ちといいましょうか。
●手嶋税務課長
今年度の税制改正大綱というのが年末に発表されたのですけれども、与党税制改正大綱。その中で委員御指摘の部分が非常に前から問題になっておりまして、それでちょっと詳細は今持ってきていないのであれなのですけれども、危険空き家ということで指定された空き家についてはいかに家が建っておりましても、家が建っていると土地の価格が6分の1になるのですね。それは建っていないものとしてといいますか撤去すべきものとして扱うということで、そういう危険なものが建っている敷地については6分の1は適用しないというふうに税制改正がなされることになりましたので、時間の経過とともにその辺は是正されていくというふうに考えております。
●末永総務部長
済みません、今のお話でほぼ答えはできているのですが、空き家になっても住んでいても実際に住居用であれば税額が6分の1になるという特例があります。これは繰り返しですけれども住んでいてもいなくても住居用の資産であれば土地の評価額が6分の1になるので、その分税金が安いということになります。なので、空き家のままにしていても税金が安い。撤去すれば住居用ではなくなるので税金が上がるという話になっていますので、今の改正はそこの住んでいても住んでいなくてもというところを少し見直して、住んでいないということはよくあるのですけれども、例えば危険だとかどけなければいけないとか、そういうものについては6分の1を見直そう、少し税を上げようというような話が今進んでいるというふうに御理解いただければと思います。
○安田委員
長谷川委員の話はそうではないでしょう。雑種地になれば、評価が空き地よりも雑種地のほうが、更地のほうが高くなるという、そこを言いたいわけでしょう。それでしょう、違うの。
○長谷川委員
いえ、委員間の相互討論がこれから大事になってきますので、いい御提起をいただきました。
いや、もともと固定資産というのは土地、建物で成り立ちますけれども、建物のほうがやはりかかる率が高いのですね。ウエートとしたら7対3ぐらいであるのですけれども、基本的な話として。ただ、今、空き家がたくさん出てきて、この空き家のいわゆるそれは御本人の意向が第一番で、撤去していいよというような場合に限られる話ですけれども、なかなか撤去が進まないという一つの税制上の問題点として、今のお話のようにやはり家が建っているほうが更地になってしまうよりも全体が安くなるということがあるから、撤去がなかなか進まないという一つの課題になるので、さっきのお答えで私は納得しております。
◎横山委員長
ほかにありますか。
○伊藤(美)委員
さっきの安田委員の新甘泉の話ですけれども、あれは何で伸びないのですか。総務部長、あれは県が育成した品種でしょう。県の特許ですね。特許を農協に全部売っておるでしょう、特許権を。そうすると、苗を買いに行っても、僕はこの間、2年ほど前に随分言われたのですけれども、苗を買いに行っても農協経由でないと入らんのですよ。一般の苗屋にはないのです。ところが、今、ひとり立ちしている梨農家というのはいっぱいあるのです。自分らで売って、その衆は農協と取引しませんから、農協を通さんと苗が入らんのです。それで特許というのはほかのほうに確かに、競合産地をつくるためにほかの県に出さんためにという鳥取県の農協はやっていますけれども、これは県も加担してですけれども、ところがそれをふやそうと思ったら、剪定くずを持っていけば何ぼでもふえるのですから。
ところが、今、鳥取県では梨の面積がずっと減ってきておるでしょう。接ぎ木しようにももとがないのですよ。ですからなかなかふえんのです、そういう要望があっても。そして新甘泉だけまたどんとふえてみたって、1軒がつくる量は一定の時期しか出荷できないでしょう。割に日もちが悪いわけですから。ですから、つくる農家をふやすそういうやり方をしないと、なかなか品不足というかふえないわけです。特許とその裾野を広げるということはやはり大きな、もう一回農林水産部とその辺を検討されてみるのがいいと思います。
私も農林水産におったときには、かたくなにほかの産地がふえるからと鳥取県は出さんという話をしていましたけれども、鳥取県がこんなに足らないぐらいのときに、なぜ裾野を広げないのかなと。この辺、実際に広がっていないです。単位としてはほんの10町歩か20町歩の単位でしょう、1年にふえるといったって。ですから、需要に追いつかないという気がする。
これは柿の輝太郎でも同じことなのです。その苗をつくっている渡辺造園さんあたりへ行ってみても、農協を通してでないと売れませんという話。ですから、一般の苗木屋さんあたりは県下でいっぱいありますけれども、そこで取り扱っていないのです。その辺が何か工夫がないのかなと思ったりします。
●末永総務部長
農業に関しての伊藤委員のお話ですから、ちょっと余り不勉強なままで不用意な御答弁はしないほうがいいと思います。
ちょっと農林水産部にもお話を聞いて、何かしらいいことができるのかどうかというのは改めて考えてみたいと思います。ちょっときょうのところは済みません。
◎横山委員長
ほかにありませんか。
ありがとうございました。
次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。
意見がないようですので、総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会及び県議会につきましては以上で終わります。御苦労さまでした。
午前11時03分 休憩
午前11時07分 再開
◎横山委員長
再開いたします。
引き続き未来づくり推進局及び教育委員会について行います。
それでは、議題に入ります。
執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いいたします。
質疑については、説明終了後一括して行っていただきます。
議題8、平成26年度第3回教育協働会議の開催について及び議題9、第1回「鳥取創生チーム」会議の開催概要について、若松企画課長の説明を求めます。
●若松企画課長
そうしますと、未来づくり推進局の説明資料の別冊、右肩に別冊と記されているほうを最初にごらんいただきたいと思います。
その1ページでございます。今週月曜日、1月19日に本年度3回目となります教育協働会議を開催いたしましたので、その概要について御報告申し上げます。
会議の内容でございますが、3番のところに記載しております。
まず1点目としまして、この4月1日から施行されます改正地方教育行政法、これの改正に伴います今後の対応につきまして意見交換を行ったところでございます。
新たに設置することとなります総合教育会議の構成でございます。これにつきましては、鳥取県としては先行して取り組んできました教育協働会議、この実践を継承することとしまして、知事と教育委員により構成するとともに、これに有識者委員を加える、民間の方も加えるという形で考えておるところでございます。
また、新たに策定することとなります大綱につきましては、中長期的な教育振興基本大綱と毎年度策定します教育振興プラン、この両者をあわせて法律に基づく大綱と位置づけて、これを今後議論をして定めていくこととしたところでございます。
なお、4月1日から速やかに次年度の教育行政を推進するためにも、一旦来年度につきましてはこの3月にでも新たな教育振興協約を締結し、その後、4月に設置します総合教育会議の場で先ほど申し上げました大綱2種類を議論して策定します。そのために、3月に一旦教育振興協約を締結するということとしておるものでございます。
その次年度の協約につきまして、もう一つ、議題として提案したところでございます。
次年度の協約につきましては、申しわけございません、さらに別冊で会議資料というものを配付しておりますのでまた後でごらんいただきたいと思いますが、主な今年度からの協約の変更点をそこに掲げておるところでございます。昨年度は17項目にわたる協約を締結したところでございますが、次年度はこれに加えまして合計21項目の案件につきまして協約に盛り込もうと考えているところでございます。
主な修正・追加点としてそこに掲げております。地域住民との連携によります教育体制づくりでありますとか教育協働会議で議論のございましたアクティブラーニングの導入、また幼保小の連携でありますとか地方創生の一環でもございますキャリア教育の推進、また教員の多忙感の解消でありますとか来年度末に卒業生が出ることになります特別支援学校の生徒の職場定着の推進、こういった項目につきまして新たに協約に盛り込もうと考えているところでございます。これらを議題として提案した後に、意見交換が行われたところでございます。
2ページ以降に意見交換の主な委員さん等の意見を掲示しているところでございます。子供の学ぶモチベーションの向上でありますとか、学びに当たっても体力が必要だということで体力の基盤をつくること。またICTの利活用、それと外部講師の導入、これらを総合的に組み合わせて教員の多忙感の解消、こういったものについて取り組んではどうかなどの意見がございました。
また、あわせましてその他のところに書いておりますが、例えば土曜授業等をうまく活用して、ブロックごとに他校にも生徒が受講できるような仕組みを考えてはどうかなどの意見が出されたところでございます。
これらにつきまして、いただいた意見につきましては次年度の大綱でありますとか、今回御提示したところでございますが、来年度この3月にでも締結しようとしております教育振興協約のほうに内容を盛り込むことを検討して、また整理した上で各委員さんの御意見を伺うこととしたところでございます。
続きまして、第1回「鳥取創生チーム」会議の概要について御報告申し上げます。
資料の4ページをごらんいただきたいと思います。政府のほうにおきましては、昨年末、12月27日にまち・ひと・しごとの総合戦略並びに人口ビジョンを定めたところでございます。県も今年度中に県版の総合戦略の骨子を定めようと目下検討しているところでございますが、市町村の皆様、関係者の皆様と意見交換を進めながら戦略なりに反映し、オール鳥取県で地方創生を進めていこうという形で、各圏域ごとに鳥取創生チームを設け、この先週末、16日から昨日20日まで東中西でそれぞれ意見交換を行いました。その概要について、御報告申し上げます。
それに先立ちまして、申しわけございません、まず7ページのほうをごらんいただきたいと思います。昨年末、12月27日に国のほうがまち・ひと・しごと創生に係ります長期ビジョンと総合戦略を決定したところでございます。簡単にこの概要について御報告申し上げます。
まず、一番左端のほうをごらんいただきたいと思いますが、長期ビジョンとしましては国は2060年に1億人の人口を確保するため、国民が希望する出生率、これは2030年が一つの目標になっておりますが、出生率を1.8人に上げるということで人口減少に歯どめをかけるとともに、東京一極集中の是正を図るというところが大きな長期ビジョンの目標になっております。
これに対応する総合戦略という形で、5カ年の総合戦略を定めております。大きく分けて、4項目が政策分野として掲げられております。
左から2列目になりますが、地方における安定した雇用の確保、地方への新しい人の流れをつくる、また若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる、さらには、時代に合った地域をつくるという形で大きく4つに分類されておりまして、それぞれごとに政策目標、数値化された目標が掲げられております。あわせて、一番右側になりますが、国で考える施策という形でパッケージで支援していくというような形になっております。
概略版でございますが9ページ以降につけておりますので、また後でお時間があるときにごらんいただきたいと思います。
資料のほうは4ページにお戻りいただきまして、各地域ではまずこういった国の地方創生の動向につきまして説明するとともに、各市町村さんが現在描く総合戦略に盛り込みたい事項など、意見交換をさせていただいたところでございます。雇用の創出、子育て支援、移住の促進、若者の定住など現段階で各市町村さんでの戦略に向けて検討が進められているところでございました。
また、あわせまして各地域ごとに民間団体の方にも御出席いただきまして、それぞれ商工、農林また県民活動を支援するという立場でとっとり県民活動活性化センターの毛利さんにも出席いただいて、意見交換をいただいたところでございます。
それぞれ地域の強みでありますとか今まで取り組みが進んでいなかったところ、真剣に検討いただいているところでございましたので、こういった御意見も積極的に県のほうの戦略案のほうに盛り込んで、検討を進めていきたいと考えているところでございます。
今後につきましては、2回目以降まず早速西部では昨日このチーム会議の後に行ったのですが、課長レベル等さまざまなレベルで戦略なり意見交換を行い、節目節目ではまた首長さんに御参加いただくなど、オール鳥取県で地方創生に向けて取り組んでいく所存でございます。
◎横山委員長
続いて議題10、第52回関西広域連合委員会及び市町村との意見交換会について、議題11、第7回鳥取・岡山両県知事会について、森田未来づくり推進局参事の説明を求めます。
●森田未来づくり推進局参事
そうしますと、未来づくり推進局の資料、別冊ではないほうをごらんください。
昨年12月25日に開催されました関西広域連合委員会の概要及び市町村との意見交換会について御報告させていただきます。
まず、委員会の開催に当たりまして関西電力の八木社長が御出席され、このたび電気料金の再値上げ申請をされたことについての理解を求める御説明がございました。あわせて、高浜原子力発電所の再稼働に向けた審査状況等、その進捗状況についての説明があったところでございます。特に原子力発電所に関しましては、高浜原子力発電所の3号機及び4号機の新規制基準に基づく審査状況及び稼働後40年を迎えます1号機、2号機につきましては運転期間の延長申請を行いたいということで、その特別点検についての説明がございました。
この説明を受けまして、協議事項に1に掲げておりますけれども、原子力防災対策に対する申し入れについて、協議の上、行っています。申し入れ内容につきましては、3ページ、4ページのほうに添付させていただいておりますけれども、原子力発電所の運転期間の延長を行うに当たっては厳格な審査を行うこと、あるいは安全協定については立地自治体並みとすること、そういったことを指導するよう国に対して1月5日に求めたところでございます。
2番目でございますが、平成27年度の主要事業予算についての協議がございました。
来年度予算につきまして、主に本県が参加する分野について概要を説明させていただきます。
まず、広域観光・文化振興分野でございますが、2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。あわせて、2021年には関西ワールドマスターズゲームが開催されることから、こういったイベントに向けて情報発信を強化するということが盛り込まれております。その中で、特に来年度につきましては関西アーティスト・イン・レジデンスといった取り組みを本県で27年9月から10月にかけて開催するということで、予算組みがされております。
また、ジオパークにつきましては、昨年、和歌山県になりますが、南紀熊野ジオパークが日本ジオパークに認定されたことから、山陰海岸ジオパークとあわせて関西にあるすぐれた地質スポットということで、両方をPRしていくということが予算案として提案されております。
また、広域産業振興分野におきましては、医療総合展でありますメディカルジャパン、こちらに向けて関西のほうでブースを構えることとしております。本県におきましては、関西広域連合で開催されます合同商談会への参加ですとか、今も行っておりますけれども公設試験場の連携、こういったものを引き続き行っていく予定としております。
おはぐりいただきまして2ページですけれども、農林水産業分野でございます。こちらにつきましては各関西広域連合におきます直売所のマッチングということを行っておりますが、本県におきます「わったいな」等を登録しまして、こちらの交流を推進していくということになっております。
また、地元食材による給食レシピを交換するというような取り組みも検討されているところでございます。
広域医療におきましては、このたびドクターヘリの5機目が導入されます。本県には直接影響はない部分でございますが、これによりまして関西広域連合管内で30分圏内での救急医療体制が確立されることとなります。
危険ドラッグに関しましては、2月に滋賀県で条例が提案される予定となっておりまして、関西広域連合管内の全ての府県市が危険ドラッグの対策に向けた条例が制定されることになります。これを受けまして、危険ドラッグ撲滅に向けた合同研修会など、さらなる取り組みについて予算案が検討されているところでございます。
引き続きまして、下にありますが市町村との意見交換会でございます。こちらにつきましては、町村会を代表しまして小林副会長であります若桜町長に御出席をいただいておるところでございます。
特に若桜町の氷ノ山を使いました山岳スポーツが活発に行われているところでございますので、広域連合としても山岳観光ですとかスポーツの取り組みを推進していただきたいというような意見がございました。これを踏まえまして、平井知事のほうから自然を生かしたルート設定ですとか観光面を考えていきたいということの発言があったところでございます。
あわせまして、5ページ以降に予算案、現在検討されているものですが、添付させていただいておりますので、また後ほど御確認いただければと思います。
そうしますと、9ページをおはぐりください。第7回鳥取・岡山両県知事会議、こちらにつきまして1月13日に開催いたしましたので、その概要について報告させていただきます。
鳥取・岡山両県知事会議につきましては、例年岡山と鳥取で順番に開催しておりますが、このたびは鳥取で開催させていただきました。
主な議論としまして、そこに大きく5項目を上げさせていただいております。
地方創生につきましては、各県で今議論されているところでございますけれども、総合戦略に盛り込む施策等、共有できるものについては連携して取り組むということ。あるいは昨年、鳥取と岡山で共同して東京のほうにアンテナショップを開いておりますけれども、ここで移住に対するセミナーですとか、あるいは相談会というものを開催しています。これらの取り組みを地方暮らしの定住体験ツアーとか、そういったことに発展するような形で取り組んでいきたいということが確認されたところでございます。
また、観光の分野では、昨年、EVドライブ観光ということで岡山、鳥取を結ぶEVラリーというのを行っておりますが、好評だったということも含めて、観光振興も含めてこれを例えば大山ですとか蒜山、そういったエリアにも拡大していくということが確認されております。
また、4番、危険ドラッグです。危険ドラッグにつきましては、岡山県のほうでも条例の制定を検討されております。鳥取県のほうが進んだ中身になっているということもございますので、その内容も参考にしていただきながら、岡山・鳥取県のエリアから危険ドラッグを締め出すということについて協力していくということが確認されております。
◎横山委員長
続きまして、教育委員会に移ります。
なお、議題13、平成26年度第3回教育協働会議の開催については、議題8において企画課長から説明がありましたので、説明は要しないことといたします。
議題12、鳥取県教育委員会委員長の選出について、林教育総務課長の説明を求めます。
●林教育総務課長
それでは、教育委員会の常任委員会資料1ページのほうをごらんいただければと思います。
教育委員会委員長の選出について御報告をさせていただきます。
1月19日に開催しました定例教育委員会におきまして、委員長の選出について協議をされまして、中島委員長の再任が決定いたしました。また、あわせて松本委員のほうにつきまして引き続き職務代行者として行っていただくということが決まりましたので、御報告させていただきます。
委員長につきましては、その記の下に書かせていただいておりますとおり今回委員長としては3期目という形になりまして、委員会が開催された1月19日から1年間、来年の1月18日までが任期という形になっております。
◎横山委員長
議題14、鳥取県ICT活用教育推進ビジョン(案)のパブリックコメントについて、坂本教育センター所長の説明を求めます。
●坂本教育センター所長
資料の2ページをごらんください。鳥取県ICT活用教育推進ビジョン(案)のパブリックコメントについて御報告申し上げます。
鳥取県ICT活用教育推進ビジョンについては、昨年も何回かこの会で検討状況等について御報告申し上げてまいりましたが、このたび資料にございますように1番の1月19日から2月6日までの3週間の期間を設けて、パブリックコメントを実施しているということを申し上げます。
方法は県のホームページや新聞広告等で意見を募るということでございますが、今後の予定としまして7番のスケジュールに書いてございますように、実施の結果については次回のこの常任委員会で御報告申し上げ、実施の内容に従って作業を進め、3月の県教育委員会で決定し、発表させていただくという予定にしております。
パブリックコメントのチラシにつきましては、3ページ、裏の4ページにわたってこのような形で行っているということを御報告申し上げます。
◎横山委員長
議題15、国登録有形民俗文化財の新規登録について、木本文化財課長の説明を求めます。
●木本文化財課長
引き続きまして、資料の5ページをお願いいたします。国登録有形民俗文化財の新規登録について御報告をいたします。
去る1月16日に、国の文化審議会から県内の2件の文化財につきまして有形民俗文化財として登録するように答申がなされました。
2件につきまして、記から以降書いておりますけれども、1件目は鳥取県が所有いたします鳥取の二十世紀梨栽培用具でございます。こちらのほうは鳥取二十世紀梨記念館に保管をされておりまして、点数といたしましては1,104点から成るものでございます。本件は二十世紀梨の栽培に用いました各種の用具でございまして、使用年代は明治後期から昭和期までのものでございます。写真をつけておりますけれども、これは今回登録の答申をいただきましたものの一部でございますが、作業の流れに沿ってずっと並べてございます。左上にくわが見えますけれども、くわ等の土壌改良のための用具でありますとか剪定や授粉の用具、袋かけの用具、それから下のほうに参りまして収穫の際に用いましたかごや計量のための用具、それから出荷のための商標ラベルなど、一連の作業や出荷のために必要な用具が一式そろっております。
二十世紀梨の栽培にとりまして重要なことでございまして、黒斑病の防除につきましてその対策として袋かけの技術が発達していく様子などもわかるものでございます。また、この袋かけにつきましては袋を裁断するための包丁がございますが、これが以前、何と養蚕で使っていたものを転用して改造して梨の栽培で使うというようなことで、養蚕から梨栽培へと生業が変遷する様子もわかってまいります。鳥取県の特産品として全国に知られる鳥取の二十世紀梨の栽培の実態を理解する上で、大変貴重なものということで評価をされました。
2点目でございます。資料の6ページをお願いいたします。2件目は倉吉市が所有いたします倉吉の千歯扱き及び関連資料でございます。こちらのほうは倉吉の博物館のほうに保管をされておりまして、点数といたしましては212点でございます。
千歯扱きは収穫された稲の穂先からもみを落とす脱穀ための用具でございますが、本件は江戸中期から大正末期にかけて製造されたものでございます。
倉吉の千歯扱きは、当地で大変良質な鉄がとれたことを背景といたしまして、大正時代には全国の生産量の約80%を占めるということで全国に流通しておりまして、一大産地ということになっておりました。
本資料は製作年代が記載されているものが多くございまして、何年のものということがわかることから、千歯扱きの穂と言われる歯の部分ですけれども、それの形状が変わっていく様子なども年代を追って確認できます。
また、関連資料といたしまして写真の前のほうに写っておりますけれども、引き札、これは広告用のチラシでございますとか行商日記などがございまして、販売の方法や販路や商圏が全国に普及していった実態を読み取ることができるものでございます。
生産地の特色を非常によく示しているとともに、千歯扱きとその製造の実態を理解する上で貴重であるというふうに評価をされました。
今回、国で答申が行われました文化財につきまして、下に件数のほうを上げております。全国で答申された件数は4件でございますが、括弧書きで書いておりますとおりそのうち2件が鳥取県のものということでございます。これは県史編さんで調査等を行っている過程の中で明らかになったものを国のほうで評価をしていただいたものでございます。
◎横山委員長
続いて議題16、第4回鳥取県立博物館現状・課題検討委員会の概要について、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。
●大場博物館長兼理事監
では、同じ資料の7ページをごらんください。4回目の検討委員会を開催いたしましたので、結果を報告させていただきます。
12月19日、米子で開催いたしました。委員は12名中9名の出席をいただいたところであります。
会議の概要でございますけれども、4の(1)のところに書いております3点の審議事項について報告させていただきました。
まず、この内容についてざっと御説明したいと思います。めくっていただいて次のページ、資料1をごらんください。
まず、この委員会に先立ちまして、この委員会からいろいろと具体的な対応策について検討するということにしておりましたので、それに先立ちまして他県ではどういうような対策を講じておられるのかということを見ていただく意味で、ある程度進んだ対策をとっておられるところを見に行っていただきました。3班に分かれて、関東方面、関西方面さらに九州方面ということで見に行っていただいたところでありまして、ここに書いてありますようなところ、神奈川県あるいは三重県、大阪、兵庫、北九州、長崎と参ったところであります。これについては、また見ておいていただければと思います。
その結果を踏まえて、対策の検討に入ります前にその資料の2ということで9ページのほうをごらんください。この課題の整理につきましては、前回の委員会で議論していただいたのですけれども、その前回の委員会であった議論あるいはその後に委員からいただいた御意見、これを踏まえて若干の修正を施したいということで、資料2のような形でアンダーラインの部分が修正箇所でございますけれども、こういう形で修正することについて委員の皆さんに検討していただいたということであります。
9ページでございますけれども、これについては県民との連携、地域への貢献ということは大事なのだけれども、これは決して地域の中に閉じこもるということではありませんよと。書いてありますように、人と物、人と人、過去と未来、地域の内と外をつなぐ結節点でもあるのだということで、そういう内外のさまざまなヒト、モノ、コトが集う場とするというような考え方を整理したということであります。
また、委員さん方の意見が多かったのですけれども、子供たちに対する対応、これを強化していく必要があるというようなことを明記しております。
次のページでありますけれども、10ページをごらんください。ここで修正いたしましたのは、前に御説明しましたとおり当館資料の保管が必ずしも十分にできていない部分があるわけでございますけれども、これはよそから借りるときにも問題が生じますよというようなことを問題意識として明記したということであります。
こういったことを踏まえまして、資料の3のほうをごらんください。13ページ以下でございます。
では、そういうふうにして整理した課題に具体的にどういうふうに対応していくのかということをこの委員会で議論していただきました。これが今回のメーンテーマであります。
これについては、先ほど整理した課題に対応する形で、それぞれの課題に対応するためにはどういう方策が必要かということを整理したものでございますので、先ほどの課題の整理とある程度照らし合わせながら見ていっていただければと思いますけれども、まず県民連携、地域貢献が大事だということだけれども、そのためには具体的にどうするのかということであります。
これにつきましては、具体的には今回視察に行った他の館でも積極的に行われておったのですけれども、県民の皆さんのサークル活動、例えば自然を研究するサークルですとか美術の写真のサークルですとかいろんな活動がございます。そういったところと一緒になって活動しておられる。そのためには各学芸員がその各サークルの担当を決めて、このサークルはあなたの担当ということで担当を決めて、そこと重点的につき合っていくというような体制をとってやっておられる。そういうことがありますので当館でもそういう体制をとりたいということで、(1)のようなことを提案した次第でございます。
こういう体制をとった上で、(2)(3)にありますような県民との連携講座、あるいは講演会、展示といったことを県民と連携しながら当館で開催する。あるいは県民サークルが企画されるそういう展示に、当館は場所を貸したりしながら積極的に協力していく。そういったことを考えていきたいということであります。
また、4番目でありますけれども、他の館では従来から学習講座的なものは博物館でも実施しておるわけでございますけれども、そういった学習講座というような枠を超えて美術館で音楽コンサートとかそういったこともやっておられる。それによって来たお客さんに今度は美術館自体に足を運んでもらうとか、そういった企画をやっておられる。こういったことにも取り組んでみてもいいのかなということで、4番目に掲げさせていただいております。
さらに、5番目であります。これについては、ある博物館では例えば最寄り駅から博物館までに至る、美術館までに至るところに商店街がありまして、その商店街と協力してタイアップする形で博物館のお客さんには割引をしていただくとか、あるいは逆にその商店街を利用された方には値引きするとか、そういった形で一緒になって地域活性化に貢献する形で取り組んでおられる例もある。そういうことにも関与していってもいいのかなということでございます。
さらに、6番目でございます。実行委員会方式による企画展の開催ということでございます。
当館の場合、博物館で開催する企画展、これは基本的に県、博物館の主催で実施しております。全国的な巡回展でありましても、部分的な業務委託をするという形でそことタイアップしてやっておりまして、基本的には館の主催の企画展でございます。これを国とかあるいは他の館でもやっておられるのですけれども、そういう外部の団体、企業と実行委員会を組んで、そこに応分の費用負担もしていただきながら、そのかわり入場料収入も折半するとか分かち合うという形で開催をしておられる例が多々ございます。当館でもこういった方式は取り入れていけばいいのではないか。特にそういう形を例えばマスコミ関係と一緒になってやりますと、当館ではどうしても十分に行えない広報活動等の面で、広報集客の面でいろいろ効果があるのではないかというようなことも期待して、そういうようなことを実施してみてはどうかということでございます。
さらには展示解説、これもできるだけいろいろときめ細かに実施したいのですけれども、行く行くはボランティアの皆さんにやっていただくというのも一つの形なのですけれども、それはすぐにはできませんけれども、そういうことにもチャレンジしてまいりたいということ。
あるいは学生、生徒、児童、これについては生徒・児童向けの企画みたいなことはいろいろ考えておるのですけれども、さらに進んで就学以前の幼児、さらには障害のある方、高齢者の方を専ら対象にしたような取り組み、こういったことにもきめ細かくやっていく必要があるだろうということ。
さらには、県民の方あるいは大学や市町村のほうで実施される活動についても、管外であってもいろいろ協力していくようなことが必要であろうということ。
さらに、よく言われるのですけれども、当館から離れた地域、具体的に申し上げますと中部や西部の方は東部に博物館があっても余りメリットを感じないという御意見が多々ございます。そういったところの不満を解消する意味でも、企画展、これは今博物館でばかりやっておるのですけれども、年間に1本ぐらいは中部や西部でやってもいいのではないか。当然場所を借りてということになりますので費用も多少かかるのですけれども、それでも1本ぐらいは中部や西部で開催してもいいのではないか。これについては移動博物館とか管外講座、こういったことには従来から取り組んでおるのですけれども、それをさらに充実すること、それと同時に企画展を外でも開催するということにも取り組んでいってはどうかということでございます。
さらに11番ですけれども、その中部や西部にある博物館や美術館が当館の資料を活用していろいろ展示をされる場合には、これについてはいろいろ協力も考えていきたい。大体、資料貸し出し等については協力は当然しておるのですけれども、より一層の協力を考えていきたいということであります。
さらには、12番、13番あたりで地元大学とも一緒になっていろいろ共同研究なりなんなりやっていきたい。
あるいは県内のほかの館、県内にも博物館的な施設はこれは多々ございますので、これと連携した取り組みというのも実施してまいりたい。これについては鳥取県ミュージアムネットワークという組織が既にあるのですけれども、これの活動が近年低迷しておりますので、これをもうちょっとてこ入れする方向で考えていきたいということであります。
さらに15番、科学技術、ポップカルチャー、この分野については従来から企画展とか講座、こういったことは時々たまにやっておるのですけれども、その資料収集や調査研究を日常的に平常的にやるというところまではいっておりません。これをそこまで進める必要がないのかどうか検討したわけでございます。これについては、結論としましてはこの理工系、理工系といいますのは県立博物館は自然分野でございますけれども、これは自然分野は高校の教科でいいますと生物と地学の分野でして、物理とか化学の分野については展示がないという状況であります。これは一つにはそういう分野には余り地域性がないということもあって、地方博物館でやるのはどうかなということでやっていないのだと思いますけれども、そういうところでもそういう科学技術に関するもの、展示とかは企画展とかをやりますと県民の方は大勢来ていただけるということがございますので、そういうことで企画展とか講座、こういったことは従来もやっていたことでありますし、より強化する格好で続けていけばいいのではないか。
ただ、それに関する資料をふだんから専任の学芸員でも置いてずっと集め続けていく。それで調査研究もしていくというようなことまでは、ちょっと難しいかなというのが結論でございます。
めくっていただきますと、ただ、ポップカルチャーのうち漫画につきましてはそういう余地も若干あるのかなと。本県が輩出した漫画家の作品に関しましては、いろいろアナログ原稿等が散逸する危険性もありますので、そういったものを御寄贈いただいて、それをアーカイブして県民の皆さんに紹介していくというような取り組みは考える余地があるのではないかということで、それについては引き続き検討するということにしております。
さらに、県民ギャラリーとしての利用でございます。県民ギャラリーとしての利用といいますのは、要するに県民の方の作品展をその御要望があったときにスペースをお貸しする格好で開催していただくということでありますけれども、これにつきましては今の施設でやろうしてできないかと言われると、絶対できないということはありません。ただ、その下の矢印のところに書いておりますように、今の施設でやろうとするといろいろちょっと問題がありますので、これはやっぱり新しい施設をつくったときにこの中にゆとりあるスペースをつくった段階で考えるべきことかなというのが結論でございます。
めくっていただきまして、17ページでございます。多様なニーズに対応した基本業務の展開方策についてです。実はこの分野につきましては、施設整備を前提としないと考えられない部分が多々ございます。ちょっと戻っていただいて10ページをごらんいただきたいのですけれども、10ページの上のほうの第2段落、「そうした課題の中には」というところをちょっと見ていただきたいのですけれども、書いておりますように現施設のままでは対応不可能あるいは困難なものが多いということで、それ以下に太字で書いております部分、この太字の文章については現施設のままでは無理であろうというようなものでございます。これについては、新しい施設を考える中で対応を考えていくということになるだろうということでありますけれども、今回はその部分についてはちょっと間に合わなくて、まだ御提示できておりません。したがいまして、これについては次回の委員会で提示させていただこうというふうに考えております。
今回の委員会で提示させていただきました対応策、これはハード部分はのけたソフト部分の対策というふうに御理解いただければと思います。ハード対策は次回の委員会で提示するということでございます。
したがいまして、多様なニーズに対応した基本業務の展開方策のところに掲げておりますのは、ある意味、今のままでも対応できるソフト方策のみということでありまして、そういう意味でちょっと中途半端でございますけれども見ていただきますと、まず台帳が整備できていないところについては、きちんとこれは整備してまいりますというのが(1)であります。
さらに、常設展示につきましては、つくりっ放しではなくてある程度計画的に更新していけるような対応をしたい。それによって適当な時期が来たら部分的にでも更新して、飽きられないようにしていくということにしたいというふうに考えております。
また、新たな講座も実施してまいりたいですし、博物館の経営に重要な博物館学、これの研究も進めていきたいということを掲げております。
最後に、18ページでございます。そうした対応を支えるための運営体制の整備ということであります。
前回お示しした課題では、実はこの3番目が1番目になっておりましたけれども、これはしょせん1、2を達成するための手段が3番目だということで3番目に持ってきておりまして、課題でもそのように整理させていただいております。
これにつきましては、冒頭で書いておりますように個別のいろんな課題に対応していくということのほかに、それらに包括的に対応する対策の一つとして地方独立行政法人とか指定管理者の制度を活用するということについても一応検討しております。
まず、個別方策のほうでございますけれども、まず(1)でミッション、一応博物館のミッションというものは設定しておりますけれども、多少抽象的で不明確だということの指摘をいただきましたので、これについてはきちんとしたものを設定したい。さらには、そのミッションに基づいた経営目標というものも具体的に設定してまいりたい。(2)でございます。その目標を達成するための中長期あるいは単年度の業務プラン、これもその下に掲げておりますような各項目ごとにこれを網羅する形で設定してまいりたいということ。さらに19ページの(4)ですけれども実績評価、これも自己評価、外部評価ともにきちんと実施したいということ。さらに、規程集をデータベース化したり倫理規程を整備したりというようなことに取り組みたいということ。
さらに、めくっていただいて20ページでございます。職員体制につきましても総務部門を強化いたしますとともに、(2)で専門業務を行う体制、これも整えたい。これは主に非常勤職員による対応が中心になるかと思いますけれども、そういった形で総務、専門業務ともに体制を整備したい。さらには他館との交流促進、緊急時に対応できる体制、これもきちんとしてまいりたいということであります。
基本的には、それである程度今回問題になった課題、これには大体対応できるのでありますけれども、博物館はもっと効率的、効果的にという声は根強うございますので、それに対する対応としては、地方独立行政法人化ですとかあるいは指定管理者制度というのも考える必要があるだろうということで、以下でその点について検討いたしました。
まず、地方独立行政法人化でございます。これにつきましては、まずその制度の概要をちょっと御説明したいと思います。
23ページをごらんください。ちょっと字が小さくなりますけれども、資料1というところをごらんください。地方独立行政法人についてというところで、アのところをごらんください。この地方独立行政法人の制度は、比較的歴史の浅い制度でございます。国の独立行政法人の制度に倣って15年には地方独立行政法人法が制定されておるわけでございますけれども、この地方独立行政法人が実施できる業務は法律で定まっております。第2段落のあたりですけれども、試験研究機関、大学や高等専門学校、病院等の公営企業、社会福祉事業、そのほかに政令で定める公共的施設の設置管理というふうになっておりまして、この政令で定める公共的施設の設置管理に博物館、美術館、植物園、動物園、水族館、これが追加されたのがほんのこの間、平成25年のことでございます。したがって、これによって初めて地方独立行政法人によって博物館を運営するということが制度的に道が開かれたということでございます。
このような状況でございますので、全国的に見ますと地方独立行政法人が運営しておる博物館、美術館というものは今の段階ではございません。ただ、この政令改正がなされましたのは大阪府、大阪市からの強い要望を受けてということでありまして、大阪府・市では府と市の博物館、美術館を一体的に管理する地方独立行政法人を設立しようということで、今進めておられます。
そういった状況を踏まえまして、戻っていただいて20ページのほうをごらんください。地方独立行政法人による運営というところでございます。
指定管理者の制度は、これは公の施設の設置管理をある程度民間事業者さんに任せてしまうという制度でございますけれども、地方独立行政法人のほうはそこまではしないけれども、民間の手法を取り入れることができる経営主体に運営させるというものであります。したがいまして、基本的には民間手法による効率化ということが基本にある制度でございます。
ただ、考えてみていただきたいのですけれども、博物館の仕事というのはなかなかそれになじまない部分があるということでございまして、この20ページから21ページにかけて書いておりますように、労力や費用をかけて必要な資料を適切に収集保存する。さらに、その収集保存した資料を詳しく調査研究して、わかりやすい形で展示する。さらに、普及講座等はできるだけ小まめに開催して教育、普及に努める。それでようやく県民の共有財産になるというものであります。
その一方で、では入館料は高く取れるかというと、これは極力低額に抑えて、博物館法23条では原則としてただにせよというふうに規定されておるところでございます。今、当館が入場料を取っておるのは例外措置、ただし書きによるものでございます。こうしたことを考えますと、なかなか効率化はともかく採算性ということはまず考えられない施設でございます。
書いておりますように、現に当館も管理運営には常勤の人件費を除き年間3億円程度かかっております。それに対して、収入のほうは1,400万円程度ということでございます。ただ、効率的に経営すれば、ここまでの落差は開かないのではないかということはございますので、こういう独立行政法人による運営というのを検討する余地は当然あるのでありますけれども、書いておりますようにもともと効率化になじまないところが多いということで、その効率化の行き過ぎはちょっと留意する必要がございます。単純な効率性評価でははかれない取り組みというのもございますし、長期安定的に持続されるべき取り組みというのもございます。こういったものを効率性、特に効率性と言ったときには当面の効率性、長期的な効率性ということにはなかなか頭が行きませんので、そこに偏り過ぎるとちょっとうまくない部分がございますということであります。
それと、イのほうでございます。特に地方独立行政法人として考えておかなければいけないのは規模の話でございます。これについても、ちょっと資料のほうをごらんください。25ページです。
25ページの上のほうの表をごらんください。国の独立行政法人は、それなりの規模の法人になっております。国立美術館、これは国の博物館、美術館系の独立行政法人の中では一番小さいのですけれども、これが常勤職員数103人ということであります。地方独立行政法人については鳥取県でも既に設立している例がありまして、産業技術センターが独法化してあります。これは常勤職員数が50人であります。ただ、産業技術センターのほうは採算性という言葉で言っていいのかどうか知りませんけれども、年間支出額に対する自己収入額の割合は当館よりはるかに高うございます。こういったところで50人ですので、こういう採算性の低い当館のような施設でやる場合は、もっと規模のメリットが働かないと効率的でないということになるのではないかと思っております。当館は職員数は常勤が26人ほどでございます。
戻っていただきまして、21ページでございます。そういうたった26人ほどの組織を独法化して、その26人のために独立の決裁システムなり会計システムなりそういったものを整備するのかということになると、非常にそれこそ効率的でないのではないか。効率性を目指しながら、効率的でないのではないかという感じになると思います。したがいまして、独立行政法人化ということを考える場合には、ほかの関連するような機関と統合して規模を大きくした上で独法化するということを考えるべきでしょう。
ただ、この面で考えられるのは、そこに書いておりますように埋文センターとか公文書館をちょっと考えてみたのですけれども、これはふだんから我々と日常的な業務でもつながりがありますのでそこを考えてみたのですけれども、先ほど申し上げましたように地方独立行政法人が行える業務は法律で決まっております。これらの施設が行っております業務は、その地方独法が行える業務には当たらない。要するに公文書館は博物館かと言われると、ちょっと違うような気がしますし、埋蔵文化財センターも別に試験研究機関ではございません。そういったことから、こういった組織と一緒になるというのは難しいだろうと。
では、何があるかと言われると、残るのは市町村の博物館的施設ということになろうかと思います。市町村にも博物館、美術館、歴史民俗資料館がありますので、これらと一緒になるというのが一つの方法かなということであります。
ただ、これは相手があることでございますので、相手が一緒になろうと言われないとどうしようもないので、今後またいろいろ検討はしていきますけれども、そういうところと一緒になればそれなりのメリットはあると思います。同じような業務をやっておりますし、ダブる部分もありますので、そこら辺の重複を解消すればいろいろと効率化を図る余地はあると思います。
特に市町村の歴史民俗資料館あたりを見ますと、なかなか手が届かずに、言っては何ですけれどもほったらかしになっておるようなところもあるように思います。そこをある程度きちっとしていくということもできるのではないかというふうにも思いますので、検討を進めてみてもいいのかな。ただ、これは相手があることですので、なかなか難しい部分もあろうかと思います。
残った指定管理者の制度でございます。これにつきましては、皆さんもよく御存じでしょうから余りいろいろとは申し上げませんが、独立行政法人の場合には運営機関について限定はないのですけれども、指定管理者の場合は基本的に契約によりますので、契約期間による限界がございます。指名指定等の場合には、その契約期間終了後もある程度受けられるだろうということはありますけれども、それは法的にも何も担保されたものではございませんので、やはりどうしてもその契約期間の限界を意識して、それ以降の契約が切れた後のことは余り、さらに業務がどうなるかわからないということで対応が不安定化する。要するに具体的に申し上げますと、職員の身分が非常勤等になってしまいがちだということがございます。そうしないためには指名指定等にするわけでございますけれども、その場合には行政の外郭団体等に指名指定するということになると、行政とどれだけ違うのだろうかということもございます。
そういったこともありますので、他県の例を見ますと、指定管理者を導入している博物館や美術館、これは当然ございます。どうしているかといいますと、当館でいいますと総務課のするような仕事、入館者の接遇ですとか施設間の保守管理、この業務は指定管理者に任せるけれども、学芸員がするような仕事、これは委託しないで直営でやるというスタイルをとっておるところが多うございます。ただ、もちろん全面的に指定管理者に任せているというところも、例えば鳥取市や米子市は現にそうしておられます。そういうところもないわけではございません。そこら辺は一長一短でございまして、その辺のそれぞれの限界を意識しながらよく考えていく必要があるというのがとりあえずの検討結果でございます。
戻っていただきまして、最後に7ページでございます。以上のような点について御説明しました結果、4の(2)の3番目の大きな丸ですけれども、いろいろ御意見をいただきました。館長の経営責任といったことをもうちょっと考えていくべきではないか。あと、子供に対する対応をもっと強調すべきだというような御意見をいただいておりますので、これについては御意見を踏まえて修正してまいりたいと思います。
あと、その基本的な経営方針や中期計画を示すべきではないかということでしたけれども、これはちょっと今すぐにということでなくて、次のステップでしょうということでお答えしております。
そのほか、いろいろとこういった方向で進めてくださいというような御意見もその下に書いておりますようにいただいておりまして、こういったところを踏まえましてこの案を修正しました上で、次回、5のところに書いておりますけれども、2月2日に5回目の委員会を今度は鳥取で、東中西と一巡しましたので、鳥取に戻ってきて当館のほうで開催したいと思っております。このときにはこの4回目で提示できませんでしたハード面の対応策、これについてもお示しして皆さんに議論していただくという予定でございます。この対応策で一応出ますので、またこの辺につきましては県民の皆さんの意見もちょっと聞いてみたいかなということで、簡単なアンケートでも実施してはというふうに思っておる次第でございます。
◎横山委員長
ありがとうございました。
今までの説明について、質疑等はありませんか。
○谷村委員
鳥取創生チーム会議のことについてですけれども、資料4のところでICT等の利活用による地域の活性化というところで雇用型在宅型テレワーカーの話があるのですけれども、全労働者数の10%以上とあります。ちょっと私も不勉強なので、これはどういう会社が今実際にやっておられるのかというのと、今、実際に労働者数の何%ぐらいに当たるのかというのを教えていただけますでしょうか。
●若松企画課長
済みません、こちらは国の戦略の概要のところの部分でございまして、ちょっと手元に細かな資料を持ち合わせておりませんので、また後で回答させていただきたいと思います。
◎横山委員長
ほかにありますか。
○安田委員
教育委員会1ページ、教育委員長ですけれども、この4月から新しいシステムになるわけですが、本県はどういう形になるのか具体的にちょっと教えてください。
●林教育総務課長
先ほど若松課長からもありましたけれども、法律の基本の大綱とか、部分等については4月1日から変わりますけれども、教育委員、教育長の部分につきましては現山本教育長の任期がまだあと来年以降も3年、ことしが1年目ですのでありまして、その任期が終わるまでは現行の制度、いわゆる委員長と教育長を選ぶ制度を続けるということで附則で書かれておりますので、現状においてはもうあと3年それを引き継ぐという形が事務局的には想定されておりますので、それに基づいて手続を行っております。
○藤縄委員
教育関係ですけれども、前の教育振興協約のときに僕は随分と言ったのですけれども、とり方によれば教育委員会のプライドや存在意義を放棄したような、知事のほうから働きかけられたこの制度に丸のみされたような印象を僕は受けたわけですよ。今回この制度が変わるということになれば、その方向に行く可能性が強くなる心配もある。
そこで、教育長には先生方の士気を下げないような心構えがさらに必要になってくる。そういうふうに思っておりますので、そこをきちっと覚悟を決められてやっていかなければ、現場が混乱する可能性があるというふうに心配しております。教育長がしっかりとここを組織の皆さんと一緒に運営していただきたい。その心構えをちょっと聞かせてください。
●山本教育長
制度改正に伴います私の心構えということでございますが、制度が改正されますとこれまでに比べ知事が教育にかかわる要素というのが非常に大きくなるということで、今、委員がおっしゃられたような話もあろうかというふうに思いますが、この制度改正はこれまでの教育委員会制度に対する批判から出てきておりますが、その批判に対しては真摯に向かっていきたいというふうに思っております。一つは県民の考えをもっと教育行政にしっかりと反映すべきだというようなことも中にはあろうと思いますし、迅速に対応すべきだといったところもあろうかと思います。こうしたことも真摯に向かいながら、一方では知事とはしっかりと連携をするといった立場で必要な予算、あるいは制度等についてはしっかりとお願いをすべき部分はお願いをし取り組んでいきたいというふうに思っておりますし、一方では要は現場主義を徹したいというふうに思っていまして、現場の意見をよく聞きつつ、さっきおっしゃいましたような現場の士気がより高まっていくような方向でいろいろ物事を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○藤縄委員
そういう覚悟でやっていただければと思いますが、一言ちょっと気になったのが、お願いしてというところなのですよ、要は。ここなのです。お願いする立場ではないというふうに感じましたので、もう一度腹をくくり直して、この表現でいいのかな、ふんどしを締めてということであります。
●山本教育長
お願いという部分を訂正させていただきます。しっかりと協議を行って、取り組んでまいりたいというふうに思います。
○藤縄委員
博物館は精力的に検討していただいておると思っております。小さいことといえば小さいことなのですけれども、ちょっと出欠の方のことが気になりました。今回75%ですが、欠席の方の傾向というのはあるのでしょうか。東中西で地域を回っておられると思うし、県外の方もおられるので大変日程調整は難しいとは思いますけれども、県内の方が欠席しておるのが気になるのですよ、逆にね。ちょっとこの4回の傾向があれば、どうなのかなと思ってのことです。
●大場博物館長兼理事監
特にどの方が多いとかいうことはないと思います。12名中、9名ぐらいは大体出席していただいているのではないかと思われます。たしか前回も9名だったと思いますし、県内と県外では県外の方が若干欠席が多いといっても1名が2名になったりという程度ですけれども、今回のように県内の方の欠席が多いときもありますし、特にどっちがということで、これも傾向として固定しておるということではないような気がします。大体、日取りを決めるときにはとにかく一番皆さんが出席していただける日を選んでおります。特段、特にどの方がというのは、そういう明確な傾向はないと思います。
○藤縄委員
7ページのキーワードの一つとして子供があると思うということは、私もこれは同感でして、そういう意味で今回PTAの方が欠席なのは私としては非常に残念なわけですよ。この発言は校長先生かなと思ってもおったりするのですけれども、御苦労はお察ししますけれども、そこら辺もちょっと工夫していただければありがたい。
◎横山委員長
そのほか、ありますか。
○森委員
教育振興協約の関係なのですけれども、去年に比べてまた項目がふえて21項目になるということで、これがどんどんどんどんふえていくということに対しては、ちょっとどうかなというふうに思います。
今回、新たなものがぽんぽんと入ってくるというようなことが、現場にかなりの混乱を来すことがあるのではないのかとか思うのですね。例えば、中学校区で住民参画の協議会を設置し、地域住民との協働連携による教育体制づくりを推進する。これは前からあった住民協議会みたいなものを各学校でつくって、その学校にどうやって生かすかみたいなことは課題として先進県やいろんな取り組みが県内でもあっていると思うのですけれども、これを中学校区でつくってどんなイメージ、全く私はイメージが湧かなくて、これが知事との協約で決まってしまって全県でこれをやりますよという話になってしまうのは、これって本当に現場は実際つくったはいいけれども何にも効果がないみたいなものにもなりかねないというような気がしますし、今回の土曜授業が県立高校は全部やるのだみたいなこともしっかり書いてあるというところも含めて、そのメニューをどんどんどんどんふやしてやっていくということが本当にこれでできるのかなというのを感じるのですけれども、教育長はどういうふうに考えていらっしゃるのか、ちょっとその辺教えていただきたい。
●山本教育長
この振興協約を何年か結ぶ中で、だんだんだんだん位置づけというのが絞られてきているというふうに、初めはどういう形でこの協約を結ぶのかというところから始まって、今は来年度重点的に教育施策の中で取り組むものをこの中に盛り込んでいくといった形になっておりまして、先ほど言われました中学校区での住民参画の協議会というのも教育委員会のほうから発案をさせていただいて、今、各地でこうしたいわゆるコミュニティースクール、これは厳密な意味でのコミュニティースクールではない部分もあるのですけれども、そうした住民と協働して学校運営を行っていく。そうした取り組みが各地で出てきておりますので、そうしたところにぜひ県としても支援をすべきではないかといったことで上げさせていただいているものでございます。
また、話が出ましたので土曜授業等についてもありましたが、ここの県立学校についてはちょっと表現的にすごく微妙に書いているのですけれども、これまでここで言ってまいりましたのが土曜日の授業、倉吉東高で行っている土曜日の授業、それから予算を立てて支援しています土曜日授業等ということですが、それ以外に既に土曜日を活用していろんな例えば補習の授業をやったり、自主学習会みたいなものを学校を開放してやったりしている取り組みも実はありまして、そうした全く予算の要らないものもありまして、そうした取り組みも含めて土曜日を上手に活用した教育を進めていこうではないかということを全校に呼びかけて取り組みを行っておるところでございまして、それを広げていきたいということでございます。必ずしも負担が増になるといったことばかりではないということでございます。
ただ、項目的に全体ふえていくということで、これを見た現場サイドが大変だなというふうに思うことが場合によってはあるのかなというふうに思いますが、来年度鳥取県の教育として重点的に取り組んでいこうというものを、ある意味絞りながらも盛り込ませていただいているといったことであります。
○森委員
今のコミュニティースクール、それぞれの学校でつくっていくという話は前からあって、それは私もそのイメージが湧いて、いいことだなと思うのですけれども、ここで書いてあるいきなりこういう中学校区で1つの形にしていく。それがまた教育振興協約の中でうたわれて、それが知事との約束ですよなどという話になってくるというのは、私はすごく何か一足飛びにいきなりこれは知事と約束ですからこれは現場でやるのだよみたいな、そういう話になってくるというのはちょっと違うのではないかなと思うのですよね。
また、今回初めて出てきた小中高の連携の授業とかいきなりこういうものが、確かにその中でやっていくというのはいいと思うのですけれども、これは知事との約束でやるのですよという形の協約に盛り込むべきものと盛り込むべきものでないものというのは、やはり分けるべきではないかなと思うのです。それが必要ないということを言っているわけではないですよ。やってはいいと思うのだけれども、その知事との約束で全部やるのだよみたいなことになってしまうとすると、これはまた別物になっていく可能性があるのではないかなと思うのです。だからもっと知事の教育振興協約を、言い方は悪いけれども具体的なものではなくてぼやっとした大綱的なものにして、現場でそれがうまくそしゃくできるようなことにしないと、余りにもこれはそれぞれのところで具体的過ぎて、いきなりこれが現場におりていくというのは私は混乱を来すことになりはしないのか。さっきの藤縄委員のほうからの御指摘の中で、知事にこれをやらされているとやらされている感が現場に入っていくのではないかというようなことを私は懸念をします。
その意味では、こういうことをやってもいいよレベルのものであれば、現場でその対応をしてみようかと前向きにということがあると思うのですけれども、何となくこの教育振興協約というのはやらされ感というそういった思いが現場に強くなっていくのではないかなという、そういうことを物すごく懸念するのですけれども、いかがでしょうか。
●山本教育長
協約という形をとっているので、そういう懸念といいますか、受け取られ方をする部分もあるのかなというふうに思いますが、説明のしぶりもあるのかもしれません。あくまでも来年度重点的に取り組んでいこうというものについて、これは知事と教育委員会とがしっかりと協議して予算を確保して取り組んでいこうということで、決して知事にやらされてここに書いて、それを現場におろしていくといった趣旨のものではないというふうに私は理解しておりますので、そうした意味では教育委員会がしっかりと取り組んでいこうとする方向のものについて知事と教育委員会とが合意をして、予算を取って取り組みを進めていこうとするものについてここに上げさせていただいているということでございます。
◎横山委員長
そのほか、ありませんか。
○安田委員
この今話が出ております教育協働会議のメンバーに有識者を入れるということで、ここに6人のお名前が出ておりますが、どこが決められたメンバーでしょうか。
●若松企画課長
現在のこの有識者委員と表記させていただいている6名の方、これはあくまでも教育協働会議の委員さんという形で、この教育協働会議を主宰します知事部局のほうで人選をしまして、御了解いただいて参加いただいたということでございます。
総合教育会議に新たに有識者委員を加える場合には、申しわけございません、資料のほうでまた別に書いてあるのですが、あくまでも知事と教育委員さんで相談のもとに選出するという形で、この新たな総合教育会議の有識者委員さんは改めて選ぶことになります。
○安田委員
そうすると、この名簿はこのたびで終わりというふうに解釈してもよろしいのですか。
●若松企画課長
そのとおりでございまして、教育協働会議の委員さんにおかれましては基本的に1年間という形でお願いしておりますので、また来年度以降の総合教育会議の有識者委員さんは改めてまた年度がかわりまして、先ほど申し上げたとおり知事と教育委員会との合意に基づいて選定することになります。
○安田委員
私は存じ上げない方ばかりですし、一体この方はどういう方なのだろうかという、よくわかりません。ここに名前の脇に書いてあるNPO地域スポーツ推進協会というのは何をなさっているところなのかよくわからないのですけれども、非常にこの有識者委員というのがどうも協約の内容を決定する上で非常な大きなウエートを占めておられるように思います。知事の背景に、この人たちの意見が非常に強く反映されて出てきているのだなというふうに解釈しておりますので、この委員の決め方というのですかね、決定に当たっては知事と教育委員でという表向きの今お言葉がございましたが、しっかりと……。
◎横山委員長
しっかりと検討せよという意味でしょう。
●若松企画課長
御指摘のとおり、しっかりと各分野、教育行政といいましても学力から体力、地域の暮らし、また地域性等さまざまなことがございますので、そういったことを総合的に配慮して、またしっかりと人選等には当たりたいと考えております。
○安田委員
というか、ちょっとつけ加えます。
今、若松さんがそういうお答えが出ましたけれども、教育長、あなたも教育委員のメンバーのお一人なのですから、企画課に負けないであなたもしっかりと人選をやって、ぜひ教育がわかる方をお出しになっていただきたいというふうに。素人集団でということはないようにしていただきたい。
●山本教育長
教育委員会としても、その人選に関してはしっかり他の委員のメンバーとも相談しつつ、知事にもしっかりとした考え方も示しつつ、委員の人選には心して取り組んでいきたいというふうに思います。
○長谷川委員
ただいまの論議に続いて教育協働会議の中身の問題なのですけれども、具体的に土曜授業等の論議が出ておりまして、これは現状を見るときには小・中学校では行われていない市町村のほうが多いのですよね。それはそれなりのやはり判断があって行われていないのを一挙に、さっきは高校ということでありましたけれども、何かもうどこもやっていくのだという何かステップに入っているようでありますけれども、むしろそうではなくて、去年の9月からそういうことが可能になったことを受けて、どうなっているだろうかと。うまくいっているだろうか、あるいは無理は生じていないだろうか。そういうことを十分踏まえて振り返りつつ、次年度に臨むべきだと思います。やり方においても、本当に子供たちの気持ちはどうなのか、あるいは本当にそれに伴って教職員が土曜日の3時間の授業のために一日費やすわけです。かなりの私は過重な負担が生じていると思います。そういうあたりもしっかり踏まえられて、やるのであれば本当に無理なく、そして目的を本当に功を奏すようなやり方というものを考えていただくまだまだ私は試行段階だと思っておりますので、十分な向き合い方を土曜授業等につきましては望んでおきたいと思います。これは御意見があれば、所感は教育長のほうからお答えをいただきたいと思います。
もう1点は、大きなテーマですのできょうはもう時間が押し詰まったように思いますけれども、地方創生のあり方でこれは本当に時期をずらさず即応、対応していただいているなというのをつくづく感じます。きのうの西部地区での会議の結果もここで示されているぐらい県はよく取り組んでおられると思いますが、基本的に地方創生の取り組む主体といいましょうか、当事者は市町村で、今のところ私は何かちょっと押し込まれているように思います。これは県としても地方創生の一当事者として向き合っていかなければいけないのだろうと思っておりまして、このあたりの基本的な考え方を、もう少し言えば、私は今回の地方創生の打ち出され方が消滅自治体ということで、ややもすれば1万人以下ということで小規模な市町村ということになってきておりますけれども、そうした市町村をやはり補完をして、広域的な自治体として県があるわけでありますので、やはり県の役割もそれなりにといいましょうか、重大なものがあろうと思いますので、地方創生における県の位置づけといいましょうか、向かい合い方を基本的なところを述べていただきたいと思います。
●山本教育長
土曜授業について御質問がございましたが、無理なく進められるようにということはそのとおりだと思っておりまして、本年度実施しておりますところの集約を今しつつありまして、そうしたものを含めて、この2月の初めにフォーラムを開いて全県の学校関係者、あるいは県民の方々にこれまで1年取り組んできた成果と課題について少しお示しをしつつ、次の年の取り組みにつなげていこうといったことを今考えておるところでございます。
事務的には課題等を拾い上げつつありまして、例えばスポーツ関係者、少年スポーツの指導者等々で大会等土曜日の調整がうまくことしはいっていないという話がありましたので、来年度は例えば土曜授業をやるのだったらこの月はこの日ということである程度県のほうで基準日みたいなものを示して、それをもとに関係団体と学校現場とが調整ができるような、そうしたことで取り組んでいくようなことも始めておりますし、教員の振りかえがとりやすい工夫としまして、今、教育センターでやっております研修を盆を挟んで少し長いスパン、全く研修を入れないという期間を設けて、要は学校現場から研修で休み中に出てこないということで、その間にしっかりと振りかえをとっていただく。そうした配慮も来年度その日数をふやすということでやるような取り組みも一方では進めつつ、一方では私も日南町の土曜授業にこの間行ってまいりましたが、子供はやはり土曜日に行くのかという気持ちはあるみたいですけれども、一旦学校に来てしまうとすごく土曜日で工夫された、例えば学年を越えてスポーツをやったり、そうした工夫された取り組みの中できょう来て楽しかったというような声が出ていましたので、それなりに上手なプログラムを組んで、そこに地域の方々も入ってきていただいていましたけれども、やり方をうまくすれば子供への教育効果というのも随分高まるのではないかなというふうに思っておりまして、そうしたいい取り組みを広げていくといったやり方で、土曜授業というのを広げていきたいというふうに考えておるところでございます。
●岡﨑未来づくり推進局長
基本的な考えのことなので、私のほうから説明させていただきます。
この4ページにも書いておりますが、県のスタンスというのは基本的に市町村の皆さん方、現場が中心になることはもちろんなのですけれども、例えばチーフ市町村コンシェルジュと各市町村担当コンシェルジュをつくる。あと市町村との職員の交流もしながら、これは市町村の皆さん方と県庁を挙げて一体的に向かっていこうというスタンスをこれは示したものだというふうに私は思っています。ですので早々に東中西の創生チーム会議を開いて、関係部局、幹部も一緒になって議論の中に参加していくというような伴走型のスタイルを鳥取県はいち早く取り入れたというふうに思っていますので、その御危惧があるとすれば、その御危惧がないような形でさらに一生懸命県庁一丸となってやっていきたいと思っています。
その中で、特に本県としては民間の皆さん方も加わって地域一体となった総合戦略をつくっていこうというスタイルが今の形です。県庁の関係は我々未来づくり推進局が今も音頭をとって主体となってやっていきますし、あと関連部局としては地域振興部は市町村の皆さん方と一緒になってやっていこうというスタイルでやっていきますし、その縦割りと横割りがあるので、そこをうまくつなぐのが今回のコンシェルジュの形で、統轄監がトップになりますけれどもそういう形でやっていこうということで、その縦と横をうまくつないでいこうという形を今考えております。
◎横山委員長
そのほか、ありませんか。
○谷村委員
私は、1点だけちょっと要望を教育長にあるのですけれども、教育振興協約の案の資料の2のところで、項目の5番、6番のところに県立高校の魅力づくり、ふるさと教育の推進というところがありますけれども、私、先日、書道の関係の人にちょっと話を聞いたのですけれども、県外の高校の中に書道を専門にやっているようなところとか、それから和紙をつくることができる学校とかがあるそうなのですね。埼玉県かどこかだと思うのですけれども、その学校の校舎の中に和紙をつくる工房みたいなのを併設しているような学校があるそうです。
私は、鳥取県でも因州和紙というのがあるのですけれども、例えば青谷高校などは和紙をつくる産地の近くにあるということで、そういう書道とか和紙をつくるという伝統文化といいますかね、そういうものを継承するということができるような特色ある学校づくりをぜひ考えてほしいなというふうに思っていますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
●山本教育長
谷村委員からの御意見、御要望でございますが、今まさに平成31年度以降の県立学校のあり方について基本方針を定めて検討していこうということで、その中で来年度も当然魅力づくりというのもやっていくわけですが、県立学校の魅力づくりについて幅広くいろんな方々の御意見を聞きつつ、いろんなことに取り組んでいけるものについては取り組んでいきたいというふうに考えております。
◎横山委員長
そのほか、ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。
意見がないようですので、未来づくり推進局及び教育委員会につきましては以上で終わりです。
暫時休憩いたします。再開は1時30分とします。よろしくお願いします。
午後0時34分 休憩
午後1時30分 再開
◎横山委員長
再開します。
引き続き危機管理局について行います。
それでは、議題に入ります。
執行部の皆さんにおかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。
なお、質疑については説明終了後一括して行っていただきます。
議題17、災害時応援協定締結事業者等への応援要請等訓練の実施結果について、安田副局長兼危機管理政策課長の説明を求めます。
●安田副局長兼危機管理政策課長
それでは、資料の1ページをごらんください。災害時応援協定締結事業者等への応援要請等訓練の実施結果について御報告を申し上げます。
御案内のとおり、災害時には応急対策を迅速、的確に行うために医療関係者など人的応援とか食糧などの物的応援、そして通信や運送など多様な協力とか応援が必要になります。この応援に関します通信訓練を行ったものでございます。
目的ですけれども、一つは災害時連絡ルートの確認、現在の連絡ルートが適切であるかどうかを点検し、あわせて迅速確実な連絡の習熟を図る。2つ目に災害対応のイメージの形成。そして3つ目に、各協定締結事業者が対応可能な支援内容をあらかじめ確認するというふうなことを目的としております。
3番の参加機関ですけれども、応援協定締結事業者117、指定公共機関、指定地方公共機関、自衛隊等166の団体、事業者と県でございます。
訓練内容は、裏側をごらんください。2ページの上に流れを記載しております。鳥取県東部において地震が発生したと仮定いたしまして、県から指定公共機関あるいは協定締結事業者に対して被害報告あるいは応援要請を連絡いたしまして、協定事業者から対応可能な応援内容を回答いただく。あるいは指定公共機関等から受信状況を回答いただくということでございます。
5番の主な結果概要でございますが、現在精査をしておりますが、まず連絡ルートがおおむね適切であるということは確認できましたが、幾らかは修正を行うことになります。それから参加事業者のほうから、ファクスだけでなくてメール等も活用して複数の方法により連絡を行うようにといった要請もありました。
今後はこうした課題を整理いたしまして、応援協定のさらなる実効性を図ってまいりたいというふうに考えております。
◎横山委員長
続いて議題18、島根原子力発電所2号機の新規制基準適合性審査の状況について及び議題19、原子力安全顧問の追加委嘱について、水中原子力安全対策課長の説明を求めます。
●水中原子力安全対策課長
では、資料の3ページから6ページで議題の18、島根原子力発電所2号機の新規制基準適合性審査の状況について御説明させていただきます。
これにつきましてはおととしの12月25日に申請が行われたところで、現在までの審査状況については6ページをごらんください。
現在までに27回行われておりまして、そのうち1回は現地調査でありますが27回行われておりまして、前回までに25回の分について御報告させていただいたところでございます。
本日は現地調査と、それから26回、27回の内容について説明させていただきます。
それでは、3ページにお戻りください。
まず、審査会合のほうでございますが、26回目については有効性評価ということで、以前御説明いたしました確率論的リスク評価から事故進展のシナリオ、いわゆる事故シーケンスに選定して、それが有効かどうかということを評価していくというものが行われたということで、今回は20シーケンスのうち炉心損傷の2つと格納器破損の4つのそれぞれに至る6つの事故進展シナリオに対して、重大事故対策が有効に機能するかどうかということについて中国電力から規制委員会のほうに説明がありました。
規制委員会のほうからは、対応手順あるいは評価の妥当性について丁寧に説明するようにということでコメントがあったというところでございます。今回でシーケンスの残りはあと7つ、有効性評価はあと7つ残っているというところでございます。
27回目については、1月16日に行われました。これは前回といいますか、昨年の5回目の4月9日に行われました審査会合等の指摘を踏まえて実施されたもので、データの拡充あるいは陸域、海域の調査をしなさいという指摘がございまして、それについて中国電力がそれぞれ調査いたしまして、簡単に申しますと宍道断層の東側、西側それぞれそれ以上延びないかということを調査してその報告をしたということで、その結果につきましては従前と同じ22キロだったという評価をして説明したというところでございます。
それに対して規制委員会のほうからは、説明資料を充実し、評価結果についてより詳細に説明するようにというようにございました。
なお、この22キロにつきましては5月から10月に中国電力が調査しまして、陸域ではボーリング、それから音波探査、海域では音波探査ということで、今回22キロということで出したところでございます。
西の端のほうにつきましては、断層が認められない。東のほうについては活動が認められないということで、保安院の審査を受けたのと同じ22キロということで、もう一度上げたというところでございます。
次に2番で現地調査の実施につきましては12月19日に規制委員会の審査会合の一環として行われまして、島根2号機の現地調査、プラント関係について更田委員ほか25名の委員が現地を視察したというものでございます。
なお、これに先立ちまして、前日18日に同職員において3号機の視察が行われました。これについては前回の常任委員会で長谷川委員のほうからも御指摘いただきましたように、そういういろんな懸念がございましたので、おめくりいただきまして4ページ、12月18日に知事のほうから規制委員長のほうに別紙1のように提出しました。
主な内容については、3号機をなぜ視察するかということで、3号機に立ち入り現状を把握していることに疑念がある。1号機の現地調査よりも3号機を優先している理由。さらには2号機の厳格な審査、あるいは高経年化した1号機の徹底した安全確保を求めているところであり、拙速な対応とならないようにということを要請したものでございます。
それに対して1月9日に規制委員会のほうから、これは事務方のほうからでございますが、3号機の視察について回答ということでいただきました。内容については、前回御報告させていただいたとおりこれは視察だということで、原子力規制庁職員の教育研修を目的としている。新規制基準に係る適合性審査のための現地調査とは全く関係がないと。一方で、審査については一から厳格に行う。原子力規制庁職員については高い技術力が必要なので、現地を見て学ぶ機会と。それに対して、3号機は現在国内で唯一被曝することなく実物を見れるということで視察をしたということです。
なお、下のほうにも書いてございますが、2号機については厳格な審査を行っている。それから1号機については、現時点で保安検査官が巡視を行った後に保安検査を適切に行っているというふうな回答がございました。
3ページにお戻りください。2の(2)でございますが、審査状況に関する関係自治体の説明会ということで、24回から25回の分については昨年の12月25日に一般傍聴可能で自治体のほうに中国電力から説明をいただいたところでございます。
(3)で田中原子力規制委員長が1月15日から16日に島根入りしまして、規制現場の状況把握のため島根原子力規制事務所と意見交換、職員と意見交換を行うとともに、島根原発の視察を16日に行いました。主に2号機のフィルターベントと、それから3号機、これも先ほどと同じ理由で現在中に入れる唯一の場所ですので、原子力格納容器の中に入ってみたというところでございます。
次に、7ページと8ページで原子力安全顧問の追加委嘱について御報告させていただきます。
原子力災害対策については、従前より幅広く指導、助言を得るということで原子力安全顧問を設置しております。これは昨年の10月17日にそれまでの原子力安全防災会議から原子力安全顧問に発展的解消して設置したものでございますが、今回新たに大阪大学大学院工学研究科教授の片岡勲氏を顧問に委嘱させていただきました。略歴等についてはここに書いてあるとおりでございます。主に原子力工学の専門家ということで、その分野に対する助言等を期待しているというところでございます。任期につきましては、1月13日に委嘱させていただきまして、他の委員と同じく28年10月16日までということになっております。
分野につきましては、この一覧にございますように各分野がございますが、全部で10人になったというところでございます。
なお、8ページをごらんください。中立公正性と透明性を適切に確保するため、欠格要件あるいは情報公開事項等について自己申告していただきまして調べましたところ、情報公開事項の(4)にございますように委嘱日直近3年間に委員の研究及び所属する研究室等に対する原子力事業者等からの寄附について、対象の研究名称、寄附者及び寄附の金額というところで、ここが該当しましたが欠格条項でございませんので、問題なしということで委嘱させてもらったというところでございます。
◎横山委員長
議題20、平成26年鳥取県消防防災ヘリコプターの運航状況について、丸山消防防災課長の説明を求めます。
●丸山消防防災課長
お手元の資料の9ページをお願いいたします。平成26年鳥取県消防防災ヘリコプターの運航状況について御報告いたします。
現在、消防防災ヘリコプターにつきましては、現行機としましてベル412を運航しているところでございます。
お手元の資料の1番の平成26年の運航件数につきましては、緊急運航が102件ございました。その中で、主な活動としまして2番目の欄でございます火災防御等が12件。これにつきましては、消火バケットにより空中消火とかそれから映像撮影というのが主な内容でございます。
救急活動につきましては40件ございました。この内容につきましては特に山岳での負傷者の救急搬送とか、それから病院間の転院搬送というのが主なものでございます。それから救助につきましては特に山岳救助、水難救助もございますが、山岳が非常に多くございます。その中で、やはり大山とか鳥取砂丘、三徳山とか船上山の救助というものが主な内容でございます。
広域航空応援につきましては10件ございましたが、特に新しいところでは広島市での土砂災害ということで、そこに被害調査とか行方不明の捜索活動を実施したところでございます。
あと通常運航としまして146件ございましたが、これは消防局とか市町村の防災訓練への参加とか、それからどうしても訓練が必要になってきますので、自隊訓練というものが主な内容でございます。全部で248件の運航を実施したところでございます。
注意書きのところの(2)でございますが、今回機体の5,000時間点検を実施しているため運航休止期間がございました。その間、2カ月間でございますが、代替機による運航を実施いたしました。その間、緊急運航は21件ございました。
◎横山委員長
今までの説明について、質疑等はありませんか。
○森委員
災害時の応援要請等の訓練ですが、2ページなのですけれども、結果として結果概要で報告いただいているのですけれども、事業者と応援協定を結んでいるのは117事業者あるのですよね。いろんな物資の応援協定とかということになるかと思うのですが、その中でも協定締結事業者の応援可能数量を確認できたということなのですけれども、これは例えばその予定するもののどれぐらいが確保できるというようなことが確認できたことなのですか。例えばまだこれからこの結果を受けてその協定事業者をふやしていかなければいけないとか、そういうことはちょっとどういう結果になったのかをお願いします。
●安田副局長兼危機管理政策課長
まず、今回の訓練で確認ができた応援可能数量というのは最大幾ら、例えばパンであれば何食分のパンが最大提供できるかということを確認させていただいたということです。
あと、実際に災害に対してこの応援で足るのかどうなのかというお話かと思いますけれども、それはもちろんどういう災害、災害規模によるのですけれども、現在予算をいただいて今年度から新たな地震、津波の被害想定というのを来年度までの2カ年をかけて行うことにしていますけれども、現在ある県の被害想定ですと、県内に大きな影響を与えるのは例えば鳥取地震とか鳥取県西部地震、そういったものが発生した場合に最大の被害が考えられるだろうということで想定しておりまして、そのときの必要となる物資というのは今の応援協定だけでは足らないことが考えられます。それは県外のほうに応援要請をするとか、あるいはその事業者の方のネットワークでもって対応してもらうとか、そういうふうなことで対応するということになってくるだろうというふうに思っております。
◎横山委員長
いいですか。
○森委員
はい。
◎横山委員長
ほかにありませんか。
○安田委員
9ページの消防防災ヘリの運航なのですが、広域の応援で島根県の分が並んでいますが、島根県への出動が。島根県は自分のところで持っているでしょう。どういう経緯ですか。
●丸山消防防災課長
これにつきましては、特にヘリというものは運航休止とか航空の点検等もございまして、島根県が点検に入っているときに鳥取県のほうから応援させていただいています。逆に、鳥取県が休止のときに島根県のほうからも応援をいただいております。あと中国5県とも協定を結ばさせていただきまして、そういう中で広域応援というものを迅速にできるようにしているところでございます。
○安田委員
ということは、この3月、7月、8月は島根県のヘリが点検中とかそういうことだったのですか。
●丸山消防防災課長
そうです。
○安田委員
それを言ってください。
●丸山消防防災課長
申しわけございません。点検中ということで、こういうことで島根県のほうに応援をさせていただいたということでございます。
◎横山委員長
ほかにありますか。
○長谷川委員
5ページからにかけてですが、3号機の規制委員会の視察をめぐっての一連の流れなのですけれども、先発として12月に更田委員などが視察されたことに対して質問状という形で申し入れをして、その回答が来たのが1月9日ですよね。その中では、全く3号機の予備的な調査とは関係ありませんと文面では言っておきながら、また1週間もたたない1月16日に今度は田中委員長みずからが堂々と3号機の視察をされているということは、本当にこの12月段階での申し入れを全く無視といいますか意に介さないという行動で、私は今回のほうが重大な申し入れをすべきではないかなと思います。
考え方としても、いわゆる稼働していない福島原発事故以来、沸騰水型炉で稼働していないのが島根原発3号機だというのが大きな理由でありますけれども、それもそのはずで、福島原発の事故以来、同じ型で完成するのが島根原発3号機であるという、むしろもっともっと重い内容を抱えた3号機でありますので、私から言わせればのうてんきに、研修といいながら訪れられるというのはちょっと国民感情を逆なでするような行為ではないかと思うのですが、このことについては何か対応といいますか、意思表明されたようなことはないでしょうか。
●水中原子力安全対策課長
これにつきましては、1月9日に知事のほうが国要望へ行きまして、その場で文面によって回答させていただくということでこの文書が1月9日に来たというところでございます。
これは12月18日に出しまして、今回の視察に先立ちまして規制委員会がプレスリリースする前に県のほうにこうこういう理由で説明したいと。その内容につきましては、田中委員長がいわゆるプラントの、これはまだプラント自体が新品なので中に入れる。1回でも燃えてしまうと入れない部分があるということと、それから最新型と言ったら変ですけれども、ABWRというBWRの最新型で、田中委員長はそこの知見も持っていないというふうな説明を受けましたので、そういうような説明でこの田中委員長のことについてはそういうふうな目的があるというふうに理解したところでございます。
現在のところ、これについてどうしようというのはまだ今考えていないところでございます。
○長谷川委員
やはりこういう何か瀬踏みといいますか地ならしでだんだんならされてしまって、今度どういう結論が出てもその結論というのは新規制基準に適合しているかどうかの答えであって、いわゆるそれで安全が保障されたというものではないというのがどこかに置き忘れられて、ただスケジュールをこなして手順を踏んだというプログラムに使われてしまう。そういう今回の田中委員長の行動であったと思います。これは願わくば県からもやはり機会を捉えて、私は適切な行為ではないという意思表示をあらわしていただければと思います。
もう1点、次の質問ですけれども、さっきの第27回、1月16日のこの検討委員会の中で、活断層の評価の変更がないという報告があったわけでありますが、1月16日ですからそれより少しぐらい前にNHKの「ニュース9」で、今、GPSの機能が物すごく発達している。精度が高くなったという内容の中でこの島根原発をめぐる断層を捉えられまして、そこにプレートのずれが生じているので、震度7のそういう地震が起きてもおかしくないということが予測できるということを取り上げられたのです。意外なところでそういうところに目が行ったといいますか、取り上げていただいたなと思うのですけれども、今のNHKですからね、なかなかいろんな面でどうかと思われるNHKの報道で「ニュース9」の大きな時間帯の中で放送されましたので、このことに対しての何か受けとめ方というか反応といいましょうか、何かお持ちではないでしょうか。
●水中原子力安全対策課長
1つ目は3号機の件についてでありましたので、3号機の件について私のほうから述べさせていただきます。
これにつきましては、3号機についてはまだ中国電力のほうから取り扱いをどうするかということは全く聞いておりませんので、当然もし申請があるにしてもないにしても、規制委員会のほうには厳格な審査を求めていくということで変わりはないということでございます。
●渡辺原子力安全対策監
3号機についての補足と、あと地震関係についてなのですけれども、3号機について先ほど課長からも申しましたとおり、1月9日に知事が原子力規制庁に行きました際にも知事御自身がかなり厳しく規制庁長官のほうには、ああいう形で無造作に行くというのは委員御指摘のとおりの疑念を生むので適切でない。事実上の審査の前どりみたいなことにゆめゆめならないようにしてほしいということは、かなり強く求めておられました。ですので規制委員会側も、そこら辺は非常に丁寧にやっていかないといけないというように認識されていると思います。結果として、田中委員長が来られる前にも事前に連絡が来るようにもなりましたので、そういう意味で世間に誤解を与えたということは申しわけないというようなことも更田委員自体もおっしゃってもおられましたので、我々としては引き続き注視をして慎重に対応していただけるようにしてまいりたい、このように思っております。
あと地震の件につきましては、いずれにしてもまだ審査中ですので、中国電力の報告をもってこれで終わりということではありませんので見守ってまいりたいと思うのですけれども、NHKで報道されましたようなプレート間の応力とかひずみに関しては、有識者の方にちょっと個別にお聞きした範囲では以前から知られている現象ではあるようでして、そういったことも含めて中国電力側も念頭には置いて、想定されるその震源については設定をしているというようなことも個別に照会をした中では聞いてはいるところなのですが、いずれにしてもNHKで報道されたような点も含めて過小評価、想定審議がされることのないように規制委員会には厳しく求めてまいりたいと思いますし、我々のほうも原子力安全顧問の先生にいろいろ御助言いただきながら、不足な点がないようにしていきたいというように考えております。
◎横山委員長
ほかにありますか。
○森委員
私も今の活断層の件なのですけれども、これまで中国電力はこの活断層の件について、今は22キロということになったのですけれども、過去のことを洗い出せば自分でトレンチ調査をやって短いということをずっと主張してきて、それを在野の研究者が自分の自費で調べてトレンチ調査をして、その結果を突きつけられて少しずつ伸ばしてきたというような経過があるわけですよね。
そういう中にあって、今回のまた中国電力がこうやって22キロで変わりませんと言ってきたということについて、すぐにすぐにうのみにしていくということが私はなかなかできないなという思いがやはりあります。ですから、これは本当にこうなのかどうなのかということについては本当に慎重にやってほしいということはぜひ国に対して、過去のことがありますので、ぜひこれは言っていただきたいというふうに思います。
それとさっきの話ですけれども、プレート間で前からわかっていたことだというお話ですけれども、これまでも先ほども鳥取県の被害想定の中には考えていなかった震源ですよね、今回の話は。これまで考えていなかった鳥取沖地震やそれから秋田県沖地震、秋田県沖のプレートが動いた場合には一番大きいのだと。これは津波ですかね、津波が一番大きいのだということだったのですけれども、そのプレートとは違うプレートですよね。南海トラフからのプレートが入り込んでのひずみが変わっているのが山陰だということですから、かなりこれまでの考えていたところとは違う考え方のものですので、これはぜひ慎重に鳥取県としても新たな知見として、前からあった話だわというようなことにせずに、真剣にどういうことなのかということはぜひ調査していただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●安田副局長兼危機管理政策課長
NHKのニュース報道を受けまして、私も地震の専門家の先生に教えを請いました。お2人ほどから説明をいただきました。そのお2人とも、先ほど渡辺対策監が申し上げたように地震発生のメカニズムとして既に把握されている内容について、GPSの観測によってそのことを確認したものであると。でありまして、地震発生の確率とか危険度というものについての新たな見解を示したものではないという説明をいただいております。
◎横山委員長
いいですか。
○森委員
今のそのひずみが鳥取、島根にたまっているのだというそういうことだったと思うのですけれども、そのことも織り込み済みだったということですか。ちょっとそのあたりをもう一回お願いします。
●安田副局長兼危機管理政策課長
西村先生のホームページをごらんいただくとわかると思いますが、ひずみは日本全国至るところでたまっております。なおかつ山陰地方が非常に大きいかというとそうではなくて、逆に小さいほうであります。そういったひずみ集中帯というのは新潟、神戸とかというふうな、あるいは先ほどお話があった日本海遠縁部というふうなところが代表的なひずみの集中帯ということなのですけれども、そういったひずみがあるということも既に広く認識されているところであって、それをはっきりとGPSという観測によって明らかにしたというふうなものでありますよという説明をいただいたということです。
◎横山委員長
ほかにありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようですので、危機管理局につきましては以上で終わります。
以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。
午後2時04分 閉会
|