平成26年度議事録

平成27年3月10日会議録

開催概要、資料はこちらです。 
平成27年3月10日(火)
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
興治 英夫
内田 隆嗣
砂場 隆浩
市谷 知子
浜崎 晋一
小谷  茂
銀杏 泰利
前田 八壽彦
欠席者
(なし)

 
 

傍聴議員 なし

説明のため出席した者
 岡村商工労働部長、岸田農林水産部長、山田企業局長、田栗労働委員会事務局長、ほか各局次長、各総室長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
 木村課長補佐 若松課長補佐 西村主事

1 開会 午前10時00分

2 閉会 午後0時21分 
5 司会 興治委員長
6 会議録署名委員 小谷委員 市谷委員

7 付議案件及びその結果
  別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎興治委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、小谷委員と市谷委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。

○市谷委員
 議案第35号の基金条例について質疑したいと思います。これまでにも何回か確認してきたことで、改めての確認になりますけれども、よろしくお願いいたします。
 この基金は、鳥取県の和牛振興戦略基金をつくって和牛の改良増殖を推進し、付加価値の高い牛肉の生産を促進するものとなっています。その原資は種雄牛の精液の販売収入を充てますけれども、せっかく鳥取で改良された優秀な牛の精液が県外に出回ってしまったのでは地元農家の所得増加につながらないと思います。
 そこで改めてお聞きしますが、その優秀な牛の精液の販売先は基本的に地元農家とするのかどうかということ、また法律上、仮に県外にも販売しなければならないとしてもそれは極めて限定的で、高値で販売するのかどうかをまず確認させてください。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 それでは、市谷委員の御質問にお答えいたします。
 精液の販売収入は、まず第一に地元の農家を優先いたします。そして余分があるものについて県外に販売していきます。今、県内で希望される農家よりも高い価格を設定するように計画しております。
 販売先につきましても今まで和牛の改良にお世話になったところ、それから今後、一緒に改良を進めていけるようなところ、つながりを持ってできるところ、県内の子牛市場に大きい影響がないようなところということで今、戦略会議において生産者の意見を聞きながら販売の時期、価格、それから販売先についても決定していきたいと思っております。

○市谷委員
 そういう方向でぜひお願いしたいと思います。
 続けて質疑いたしますが、この和牛のブランド化について、いわゆる高級料亭に高く買ってもらって農家の所得を上げることもあると思うのですけれども、同時に多くの農家がブランド牛を育てられるかといえば必ずしもそうではないと思っています。また、景気が悪い今、消費者の多くは安くておいしい肉を食べたいというニーズがあるのも事実だと思っています。
 今後の方向としては、ブランド化だけではなく、畜産全体を振興して農家数をふやし、農家の所得を上げていくことが必要だと思っています。
 そこで、畜産関係者から今後の畜産振興について、これまで協議する場がないと言われていたのですけれども、その場ができているのかどうか、それからできていなければこれからつくられるのかどうかを確認させてください。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 市谷委員の御質問でございますけれども、まず優秀な種雄牛が2頭できました。これについては非常に肉質がいいものですから、トップブランドという形で高い価格での販売を進めていくことを考えております。
 ただ、この白鵬85の3と百合白清2のほかにもオレイン55というブランドもありますし、鳥取和牛というものもあります。あくまでもこの種雄牛のトップブランド、リーディングブランドとして一定の価格を維持して畜産、ブランドを引っ張ってほしいという期待を持っております。
 ただ、皆さんに広く牛肉を消費してもらえるような活動もあわせて仕組んでいきたいと思います。
 それと、県内の畜産農家が和牛振興について協議する場というのは、和牛のステップアップ協議会、やらいや和牛プロジェクトにおいて各組織の代表に出てきていただき、いろいろ協議しております。それとは別に和牛戦略会議もつくりまして、今まで増頭対策や精液の販売について協議してまいりましたけれども、これからはブランド化についても協議の場を持っていきたいと思います。
 それとは別に各地区に改良組合や肥育部の集まりがあります。それについては畜産課の担当者が出向きまして直接意見を伺って、県全体の協議会に反映させるという形で進めていきたいと思います。

○市谷委員
 繰り返しになりますけれども、ブランド化も大事ですが、畜産全体を振興させていくための協議の場が大事だと関係者の方からも聞きましたので、今答弁があったように、これからもそうした方向性で進めていただきたいと思います。
 最後に、この種雄牛の精液販売で得た収入は、これまで試験研究費に充てられていたと思いますが、今回ブランド牛の振興に充てるため必要な試験研究費が削減されることがないようにしていただきたいと思いますけれども、その点を確認させてください。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 言われるとおり、今までは精液の販売収入を畜産試験場の財産収入として試験研究費等に充てておりましたけれども、今回は基金という形で積み立てることを提案させてもらっております。
 試験場の試験研究費について、必要な経費は一般財源をしっかりと充当してもらうことで進めておりますので、しっかりやっていきたいと思います。

◎興治委員長
 それでは、質疑が出尽くしたようですので、付議議案に対する討論を行っていただきます。

○市谷委員
 そうしましたらこの委員会に出されている議案の中で、議案第1号のみ反対したいと思っておりますので、議案第1号の27年度当初予算の反対討論を行いたいと思います。
 今回の当初予算案は、全員協議会で示された予算編成の基本姿勢に示されているように、選挙があるために骨格予算ということですけれども、2月臨時議会の地方創生、経済対策補正予算と一体で運用する鳥取創生予算だとされています。そうしますと予算規模が臨時議会の補正予算79億円を合わせると、前年度当初予算を35億円超える3,415億円の大型予算となってまいります。ですから、看板どおり地方創生、経済再生に資する予算かどうかきちんとした見きわめが必要だと思っています。
 先日の県民生活の実態調査において、10年間で県民所得が年間40万円、それから雇用者所得は年間52万円減少しています。また、県内の若者の47%が200万円以下のワーキングプアとなり、WTO輸入自由化以降の農業所得は4割減少しています。そして、県の統計課が2月1日に調査した企業経営者見通し調査の結果では、企業の景況感、BSIは昨年の消費税増税直後はマイナス37で、その後プラスに転じたものの、今期はマイナス18と、再びマイナスに転じています。消費税増税の影響で個人消費を中心に停滞感が強く、回復の道筋は不透明だとされています。
 このように、これまで自民党がやってきた社会保障の削減、労働者派遣法による非正規雇用の拡大、輸入自由化による農産物価格の低下で深刻になってきた地域経済が今、安倍政権がされる消費税増税やアベノミクスによって、一層深刻化しているのが実態だと思います。ですから自民党政治を正面から反省して、経済の6割を支える県民の消費や暮らし、県内企業の99%、雇用の8割を担う中小企業、それから農林漁業を守り育てる予算へと発展させてこそ真の地方再生、経済好循環が実現できると思っています。
 そうした目で今回の予算案を見ますと、農林水産業の新規事業では、新規就業者をふやす農業大学校の研修の充実、緑の雇用の就労後のフォロー体制の充実、生産基盤を支えるため池整備の支援強化、選果場など共同利用集出荷施設の整備支援、漁船の省エネ対策の要件緩和、沖底船の造船の新制度の創設、地元産物を広げる有機農産物の販売支援の強化、木質バイオマス燃料搬出支援の継続、それから米の県外産から県内産への転換支援など評価できるものもあると考えています。
 しかし、知事の基本姿勢というのは、安倍政権が進める農業潰しのTPPや農協改革に対して極めて弱腰だと思います。これでは幾ら農業活力増進、農家の所得倍増と言っても、これは絵に描いた餅になってしまいます。そして、これまで農業を支えてきた家族農業を事実上排除していく中間管理機構を使っての担い手や株式会社への集約化が盛り込まれる一方で、多くの農家の切実な願いである米価補塡がありません。また、間伐材搬出単価の引き下げ、費用対効果を理由にサザエ、アワビの種苗支援が2分の1から3分の1となるなど支援が後退したことは問題だと思っています。今、世界的な弱肉強食の市場原理一辺倒では、食糧難、貧困、環境破壊を克服できません。今、持続可能な社会をつくるために国連が国際協同組合年、国際家族農業年を定めて農業組合や家族農業を広げ、各国が価格・所得補償制度を広げています。今の鳥取県の姿勢は、この世界の流れに必ずしも沿っているとは言いがたいと思います。
 また、商工労働部ですけれども、雇用1万人は達成いたしましたけれども、正規雇用が7割、非正規が3割で、企業立地補助金の大量雇用加算の適用を今回正規雇用5割以上の場合とし、それから大量雇用奨励金の適用も正規雇用者のみとするなど正規雇用に着目した改善が図られたことは評価しています。また、県版経営革新事業をさらに使いやすくしたこと、産業技術センターの利用料の減免、商工会及び商工会議所の経営支援員の定数増、それから資金面では円安、材料の価格高騰対策や事業継承の取り組み支援の拡大、信用保証料の負担軽減、中小企業助成事業の新規雇用者研修は新規雇用50人未満の中小企業にも対象を広げたこと、労働委員会の創立70周年記念行事で未来を担う高校生や大学生への啓発活動が計画されていること、これらについては評価したいと思っています。
 しかし、企業立地補助金は、この間補助金返還や撤退企業が相次ぎ、事業も重層化、複雑化する中で、私はせめて補助金受け取り企業に課せられた事業継続期間の事業実態の透明化、公表のルール化、チェック体制の強化が必要だと思っています。また、市町村の工業団地整備支援は、市町村の裏負担が借金であることを容認したものとなっているため、市町村、特に倉吉市の負担がどんどん重くなっていることは問題だと思っています。また、漫画コンテンツ関連補助金は、利用が少なく、統廃合となる事業もあり、県民ニーズが薄く、もともと無理があったと思っています。
 最後に、北東アジアゲートウェイ構想です。DBSクルーズですが、3年で黒字化どころか6年目でも4億円の大赤字となっています。今回、DBSと京都が新ルートを開設するわけですけれども、境港ルートへの影響や収支計画書ももらわないままDBSへの税金投入を継続することは、余りにもずさんであり、やめるべきだと思っています。また、物流支援策もニーズが薄くて、大量貨物の支援は今回で事業が終了します。さらに、境港輸出入拠点化支援事業も利用企業は、ずっと1社のみです。それでもその他さまざまな貿易物流支援を行うため、約2億円の税金投入となっています。しかし、県民ニーズが薄い事業に幾ら税金投入しても韓国の船会社や荷を載せる体力がある企業にお金が落ちるばかりで、その利益が県民には回ってきていません。この発想はアベノミクスと同じで、大企業を支援すればいずれ滴り落ちてくるトリクルダウンの考え方と同じです。OECDでは、昨年の報告書の中で成長の恩恵が自動的に社会にトリクルダウン、滴り落ちることはない。所得格差が拡大すると経済成長は低下するのだと、トリクルダウンの経済効果を否定しています。私は、北東アジアゲートウェイという県民ニーズも展望も県民に利益が回ってくることもない、ばくちのようなことに地方自治体が税金を注ぎ続けるのはやめるべきだと思います。外国の会社や外国人、一部の体力がある企業にお金を落とし、トリクルダウン、滴り落ちてくるのを待っていなくても圧倒的多数の県内中小企業の直接支援にお金を使えば、確実に県民にお金が落ちて経済好循環になります。外需の無駄遣いのお金を中小企業への固定費支援、住宅リフォーム助成などの仕事起こし、県内中小企業応援のために使うべきだと思います。
 以上の理由から、議案第1号には反対したいと思います。

◎興治委員長
 ほかにはありませんか。
 討論が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 それでは、まず、市谷委員より反対のあった議案を一括して採決し、その後、反対のあった議案以外を一括して採決を行いますが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、議案第1号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第1号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号を除く全ての議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、議案第1号を除く全ての議案は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 それでは、陳情の審査を行います。
 今回は、新規分の陳情1件の審査を行います。
 陳情27年商工労働4号、生活必需品への軽減税率適用及び最低賃金の引き上げを求める意見書(最低賃金関係)の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いします。

○市谷委員
 今、国民の実質賃金は、18カ月連続で前年度を下回っており、安倍政権が進めている消費税増税やアベノミクスで国民の所得が奪われているという実態になっています。
 先ほどの予算の討論でも言ったように、消費税増税による個人消費の減退が県内企業の足を引っ張っています。先日、知的障害のある若者が私の控室に来まして、「消費税が増税されてから買い物がしにくくなった。何とかなりませんか」とわざわざ言いに来られました。本当に消費税増税で生活が苦しいのだと思います。
 この消費税増税ですけれども、社会保障に使うと言っていたにもかかわらず社会保障はどんどん悪くなります。むしろ、増税によって生活弱者が一層苦しめられているのが現状だと思います。本当に景気を回復しようと思えば、国民の消費を活性化させることが必要で、そう考えると消費税増税で景気がよくなるはずはありません。消費税増税の歴史の中で、景気がよくなったことは一度もありません。ですから生活必需品に軽減税率を導入してほしい、何とかしてほしいという願いは切実だと思っています。
 この陳情では、軽減税率導入に当たっては、金持ちや大企業などから税金をきちんと取ってもらいたいということをあわせて訴えられております。当然だと思います。今回、消費税を増税しながら大企業の法人税は1.6兆円も安くすることが行われようとしていますけれども、そういうことをやめれば軽減税率の導入もできるのではないかと思います。
 あわせて安倍総理がこれから消費税は10%に増税すると断言していますけれども、そもそもそういう増税も中止すべきだと考えています。
 また、最低賃金についても引き上げてほしいと書かれています。鳥取県の最低賃金は、全国最低です。全国チェーン店が最低賃金に近い賃金に張りつくので、同じ仕事をしているのに鳥取県では低い賃金にされてしまいます。
 さらに日本の最低賃金は、同じ先進国の中でも最低になっています。日本の平均は780円。アメリカでは、オバマ大統領が790円から1,101円への引き上げを表明しています。イギリスは964円、ドイツは1,186円、オーストラリアは1,218円、フランスは1,214円です。日本の最低賃金は、やはり安過ぎます。
 一般的に最低賃金を引き上げると中小企業が大変だと言われますけれども、こうした欧米諸国などでは最低賃金を引き上げるために、中小企業に対する支援を相当行っています。アメリカは5年間で8,800億円かけて減税措置をとり、最低賃金を3年間で41%引き上げています。フランスでは、3年間で2兆2,800億円かけて会社の社会保険負担を軽減して、最低賃金を11.4%引き上げています。それに比べて日本は、4年間で149億円しか最低賃金引き上げのための中小企業支援をしていません。余りに支援が薄過ぎます。こうした日本の中小企業支援を欧米並みに引き上げれば、最低でも時給1,000円以上への引き上げを実現することができますし、所得をふやすことが経済好循環の道も開くことになります。
 よって、この陳情は採択を求めたいと思います。

◎興治委員長
 ほかにはございますか。御意見はありませんか。

○銀杏委員
 確認です。今回出ております陳情の要旨の中で、最低賃金の部分についてのみ本委員会で審査するということでよろしいですね。

◎興治委員長
 そうです。

○銀杏委員
 わかりました。

◎興治委員長
 御意見はありませんか。


○内田(隆)副委員長
 不採択を主張します。
 非正規労働者の処遇改善については、国において、就業業態にかかわらず公正な処遇実現を推進するための諸法令が整備され、随時必要な改正が行われているほか、正規雇用化や人材育成等に対する支援制度の充実を図っていること、また最低賃金の引き上げについては現下の厳しい経済情勢にあって、中小企業における労働者の雇用安定に影響を及ぼしかねないことから、各都道府県労働局において慎重に審議の上、対応されるべきであるため、不採択を主張します。

◎興治委員長
 ほかはありませんね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 採択と不採択という声がありましたので、まず採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、陳情27年4号については、不採択と決定いたしました。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。(「部ごとに」と呼ぶ者あり)わかりました。
 では、まず商工労働部に係る報告を受けます。
 報告1、鳥取発次世代社会モデル創造特区の取組状況について、吉田商工労働部参事の説明を求めます。

●吉田商工労働部参事
 それでは、資料の1ページをお願いします。創造特区の取組状況について報告いたします。
 まず、1番の商店街の利便性を高めるe-モビリティ交通サービスですけれども、今年度に米子市内でEV等を2台、それから超小型モビリティを2台導入いたしました。県の事業で導入支援しております。今後3年間実証を続けてまいります中で、規模拡大や拠点を設けてワンウエーの可能性を探るなど、検討していきたいと思っております。
 ちなみに事業者の中に千葉様という個人の名前が入っていますが、個人の名前で交付決定していますけれども、具体的には米子駅前パーキングでニコニコレンタカーと一体的に運営しておられます。
 続きまして、再生可能エネルギーによる災害時集落無停電サービスですけれども、今年度は電力のデータに基づきましてコンピューターを使ったシミュレーションをいたしました。技術的には電力供給が可能であることは実証できましたけれども、システムの構築やランニング経費、それからソフトで専任技術者の配置なり、住民の協力など、いろいろな課題があることもわかってまいりましたので、今後は国の現地実証事業などを活用しながら、これらの課題解決に向けて取り組んでいきたいと思っております。
 3番の健康情報を高度利用する健康づくりサービスですけれども、23年度から26年度の間で約3,000人のアミノインデックスを実施いたします。その中でがん検診受診率の向上や死亡率の低下などの効果があることもわかってきております。
 平成26年度には、ロコモティブシンドローム対策として運動教室を開催いたしました。この中でも姿勢や歩行速度、立ち上がりなどに改善が見られております。
 このアミノインデックスとロコトレ教室につきましては、町単独で来年度以降も実施すると伺っております。
 アミノインデックスではいわゆるロコモ対策ではなくて、メタボ対策のリスクもわかるようになっておりますので、このメタボの高リスク者に対する栄養指導といったサービスも検討していきたいと思っております。
 中海テレビ放送がCATV網を使った健康づくりサービスを今年度実施しておりますので、今後はこういったものと連携を深めて取り組みを拡大していきたいと思っております。

◎興治委員長
 報告2、共和薬品工業株式会社の鳥取市進出に係る調印式の実施について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 2ページをお願いいたします。このたび、医療用医薬品の製造・販売を行います共和薬品工業株式会社が鳥取市の三洋電機跡地にジェネリック医薬品の製造工場を開設することになり、調印式を行いましたので、報告いたします。
 企業の概要につきましては、記載のとおりでございますが、本社所在地は大阪市、兵庫県の三田市に工場とリサーチセンターを設けておられます。
 売り上げについては159億円余ということで、年々売り上げを伸ばしておられる状況でございます。
 事業内容につきましては、特に精神科領域等の医薬品等の研究開発、製造を行っておられまして、現在インドのムンバイ市にございますルピン社の100%子会社となっております。
 会社の概況でございますけれども、国内専業のジェネリックメーカーの中では売り上げ上位でございまして、特に精神科領域では、国内の売り上げ・品ぞろえともにシェア1位と業績を伸ばしておられる企業でございます。
 国は現在、後発医薬品の安定供給、使用促進を図っておりまして、平成30年3月末で60%以上を目標に掲げておりますけれども、こういう中でジェネリック医薬品の需要が非常に拡大傾向にあるところでございます。
 なお、ルピン社につきましては、日本だけではなく、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア等の医薬品の製造販売を展開するインド製薬大手でして、全世界のジュネリック医薬品メーカーとしては第10位といった企業でございます。
 今回の立地計画の概要でございますけれども、高品質なジェネリック医薬品の安定供給、大阪本社や三田工場からのアクセスの容易さ、またBCPの観点から鳥取市の三洋電機跡地2ヘクタールを購入されまして、このたびジェネリック医薬品の製造工場を建てられるものでございます。雇用計画は120名程度で、そのうち100名程度は正規雇用と伺っております。
 投資規模については80億円程度でございまして、操業開始については平成29年9月に一部稼働、平成30年4月には本格稼働を予定しております。
 なお、企業支援の見込みでございますけれども、鳥取県は約23億円でして、これは20億円を超える投資について補助率15%をベースに、超大量雇用の10%とリスク分散の5%を加えた
25%または30%で支援させていただく予定にしております。
 また、鳥取市は6億6,000万円程度の立地補助金を予定しております。
 調印式につきましては、3月2日に以下のとおりで行われておりまして、3ページに協定書を掲げております。

◎興治委員長
 報告3、「とっとり医療福祉機器フォーラム」の開催について及び報告4、株式会社ケー・エ一・シー「鳥取-セルラボラトリー」の開設について、西村産業振興室長の説明を求めます。

●西村経済産業総室産業振興室長
 4ページをお願いいたします。「とっとり医療福祉機器フォーラム」でございます。
 今月24日に米子市の全日空ホテルで、県内企業の医療機器分野への参入促進及び県内の医療機器開発の取り組みを促進するために、フォーラムを開催する予定でございます。
 内容としましては、下の表でございます。第一部としまして、今全国的にも医療機器開発の最前線で活動されています京都大学の田畑教授、それから九州大学の大平教授等をお招きし、最近の市場動向、それから企業との連携による機器の開発情報といったお話をいただきたいと思っております。
 第二部といたしまして、県といたしましても来年度から本格的に鳥取大学と連携して医療機器開発に取り組むということで、鳥取大学及びパネリストの大学の先生、それから県も参加いたしましてパネルディスカッションを行うものでございます。これは、来年度からの本格的な医療機器開発に向けたキックオフ的セミナーと考えております。
 続きまして、5ページでございます。株式会社ケー・エ一・シー「鳥取-セルラボラトリー」の開設につきましては、バイオフロンティアの関連でございます。
 京都にありますケー・エー・シー社が、このたびバイオフロンティア内にインキュベート事業として入居されることになりました。
 ケー・エー・シーの会社概要は、2の四角囲みでございますが、名称はケー・エー・シー。この趣旨は、関西アニマルケアという意味でございます。
 所在地は、本社が京都市でございます。
 設立は1978年でして、当初は実験動物等の飼育業務等を主にやっておられましたが、その後、下の事業内容にございますようにバイオサイエンス事業、それから試薬事業等バイオ関係の業務を展開されてきておられるものでございます。
 今回、ヒト肝細胞の毒性や薬効を専門で研究されている鳥取大学の染色体工学研究センターの多田教授と従来から共同研究されていた結果として、今回バイオフロンティアのほうに入居されます。バイオフロンティアで行われる事業につきましては、光るヒト肝細胞の開発、それからテストマーケティングに取り組まれるものでございます。

◎興治委員長
 報告5、タイ下請け産業振興協会訪問団の来県について、岩下通商物流室長の説明を求めます。

●岩下経済産業総室通商物流室長
 資料の6ページをごらんください。タイ下請け産業振興協会訪問団の来県について、説明させていただきます。
 平成25年11月にタイ工業省と本県が連携のMOUを締結して以来、タイ・鳥取中小企業連携促進フォーラム等で協力を行ってきてまいりましたが、その連携の中で、資料の一番下に書いてありますタイ下請け産業振興協会と連携させていただくことになりました。こちらの協会はタイの下請企業の中でも比較的信用力、競争力のある383社が会員企業となっております協会でありまして、金属加工やプラスチック、電機産業、それから物流・こん包などの分野の中小企業が会員の協会でございます。
 その協会の一団がこのたび来日しまして、本県、それから島根県、北九州市を訪問され、こちらに書いております日程で鳥取県内に来られて企業視察、企業間交流を行うことになりました。
 日程につきましては、今週の土曜日から3月21日の土曜日まで、約1週間日本を回られますけれども、本県には3月15日から3月17日まで来られるということで、代表である協会の会長や企業の方が12社13名、それからタイ商務省職員は2名と書いておりますけれども、今の情報では1名になっております。
 3月15日に鳥取空港に到着された後、翌3月16日の午前中にFDK鳥取、午後にはササヤマを企業訪問され、その後、ダイキンアレス青谷でお互いの企業の概要説明や企業同士の情報交換会などを予定しております。夜にはビジネス交流会を同じくダイキンアレスで行います。
 翌3月17日には、青山剛昌ふるさと館の視察、それからシャープ米子訪問などを終えて島根県へ移動することになっております。

◎興治委員長
 報告6、第28回技能グランプリの結果について、谷口労働政策室長の説明を求めます。

●谷口雇用人材総室労働政策室長
 資料7ページをお願いいたします。第28回技能グランプリが2月20日から千葉県の幕張メッセ等を主会場に開催され、鳥取県からは6名が出場いたしました。
 そのうち日本料理の岩本栄二選手が金賞を、それからフラワー装飾の三幡妙子選手が敢闘賞を受賞されました。
 岩本栄二さんは、4回目の挑戦で、前回の3位入賞に続き、今回金賞である第1位を獲得されました。
 三幡妙子さんにつきましては、2回目の出場で敢闘賞でございます。
 今大会の概要につきましては、下の図のほうに書いておりますが、技能グランプリといいますのは上級レベルの技能士の技能の一層の向上を図るとともに、その地位の向上と技能尊重機運の醸成に資することを目的に昭和56年から開催されております。
 鳥取県の選手が1位を獲得したのは今回で5人目となりました。

◎興治委員長
 報告7、緊急雇用創出事業の平成26年度の追加執行状況について、報告8、県と鳥取労働局の雇用対策協定の締結について、小林就業支援室長の説明を求めます。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 資料8ページをごらんいただきたいと思います。緊急雇用創出事業の今年度につきましては、地域人づくり事業を活用して取り組んできておりまして、県事業予備枠といたしましては6,500万円余を設定させていただいているところでございますが、前回御報告させていただいた以降、300万円余を追加執行しておりますので、今回御報告させていただきます。
 具体的には2番の追加執行内訳をごらんいただきたいと思いますが、いずれも教育・学術振興課の事業でございます。1つ目の事業は、ものづくり教育のためのFabLabに携わられます人材育成によりまして、この事業を中西部へ普及させていくもので、2人の直接雇用を予定しているものでございます。
 また、2つ目の事業については、全国から集まった若者が課題を持っておられます学校、行政、企業等と協働いたしまして問題解決型のインターンシップを実践するものでございまして、直接雇用1名を予定しているものでございます。
 続きまして、9ページをごらんいただきたいと思います。明日、県と労働局でより緊密に連携して本県の雇用施策に取り組むため、雇用対策協定を締結いたしますので、報告いたします。
 この協定につきましては、求職者の就職促進と県内企業の人材確保を図るため、県と労働局が相互に密に連携しまして、雇用対策に関する施策を総合的、効果的かつ一体的に実施するものでございます。
 2の(2)に記載しておりますが、この協定には(1)から(6)までの6項目を連携事項として盛り込むものでございます。
 (1)につきましては、若者と県内企業のマッチングを支援するということで、具体的にはとっとり・おかやま新橋館等を活用した県内企業等の情報発信等に取り組むこととしております。
 (2)の女性の就職支援につきましては、西部につきまして県のレディーズ仕事ぷらざ、それからハローワークのマザーズコーナーの一体化によります、ワンストップサービスの実施でございます。
 (3)の障害者雇用の支援につきましては、精神障害者の雇用率全国トップを目標にしました取り組みを実施することにしております。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑はございますか。

○市谷委員
 2ページと3ページの共和薬品工業の進出の件について、3ページの協定書の第3条に法令規定の遵守と書いてあるのですけれども、これはどういう内容を指して、どれぐらいの期間法令遵守を求めるものでしょうか。といいますのが、これまでも企業が進出してきても労働者を解雇したりなどが多くありましたので、この内容について確認させてください。

●池田立地戦略課長
 今おっしゃっておられるのは、雇用、労働環境の労働状況に関するお話でしょうか。

○市谷委員
 第3条に法令等の規定を遵守、その後に環境のことなどが特にと書いてありますけれども、基本的にこの第3条にある法令等の規定を遵守しというのは、どういう中身を指すのかということです。

●池田立地戦略課長
 基本的に、事業遂行に係る全てについて法令遵守を求めるものでありますので、もともと立地補助金の条例の中でも、法令等に違反する場合については一定の返還等を求める規定を設けておりますので、そういう意味で事業実施に係る法令遵守と捉えていただければと思います。

○市谷委員
 そうしましたら、例えばサービス残業して労働基準監督署から指導を受けるなどがあった場合は、この法令遵守の中に入るのでしょうか。
 それと、ここで法令遵守と言うのだけれども、それはいつまでこの法令遵守を求めるのかと。例えば、補助金をもらって会社が進出してきてからサービス残業などがあったと、法令違反があった場合、ここの規定は適用になるのかどうかです。

●池田立地戦略課長
 まず法令遵守については、特に制限はなく、基本的にはその企業に対して、この協定がある限り永久に求めるべきものだと考えております。
 今、サービス残業等とおっしゃられましたが、例えば労働基準監督署等にそういうお話があった場合については、まず文書指導なり勧告なりとなっていくのかもしれませんが、その段階をもってすぐに法令違反ということではなくて、是正がなされればそれは行政指導の範囲内で是正がなされたということであります。
 ただ、当然刑事的な責任も負うような重大な違反等があれば、それが条例で言うところの故意、過失による重大な法令違反に当たってくるだろうと思いますので、その場合は条例の規定に照らして取り消しなり返還となるだろうと考えております。

○市谷委員
 そういう深刻な法令違反があった場合には対処されるということですけれども、この会社が補助金をもらって長らくたってからそういうことが発覚した際にも発動されるのでしょうか。期限があるのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 基本的には継続努力期間の7年なり10年なりという範囲内でのコンプライアンス違反等については、補助金返還、取り消し、返還等の対象になってくると考えております。

○銀杏委員
 今の共和薬品の進出について、事業内容に輸出入とあるのですが、これはインドから、もしくは海外の製造拠点から原材料を輸入して、鳥取の工場で製品化して、また輸出していくというイメージでいいのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 調印式のときに社長がおっしゃっておられましたが、基本的にここは錠剤等が中心になりますので、現時点ではインド・ルピン社から原材料を輸入いたしまして、それをこの鳥取工場で加工して製造販売するといった形になると伺っております。

○銀杏委員
 これで三洋跡地に3社出ることになって、調印が終わったわけですけれども、3社合わせての雇用計画と投資規模を教えてください。

●池田立地戦略課長
 今私が覚えている範囲内ですけれども、源吉兆庵が300名程度、共和薬品が120名程度、
LASSICが150名程度だったと思いますので、合計して600名ぐらいの雇用人数にはなるかと思います。
 投資規模につきまして、源吉兆庵は建物がオーダーメード菓子工場になりますので、設備投資についてはたしか10数億円程度だったかと。こちらの共和薬品が80億円、LASSICが3億円から4億円ぐらいだったと記憶しております。

○銀杏委員
 共和薬品がこういう計画で出てきましたけれども、残り2社は当初の日程から少し延びたりしておりますが、規模や雇用人数等の変更はないですか。

●池田立地戦略課長
 現時点で変更はございません。源吉兆庵の建物については、鳥取市が3月から工事にかかられます。多分4月ぐらいから実際の建物が見えてくるだろうと思っております。
 LASSICについては、今回議決をいただいた予算に基づきまして、来年度県のほうで工事を行う予定にしております。

○銀杏委員
 6ページのタイ下請け産業振興協会訪問団について、今回ビジネス交流会も持たれるのですけれども、鳥取県としてどういうビジネスチャンスが生まれると考えておられるのかお尋ねします。

●岩下経済産業総室通商物流室長
 このタイ下請け産業振興協会の会員企業と県内企業があらゆる情報交換を行いまして、将来的には鳥取県内企業がグローバル人材を自社の中に入れて、ことし、2015年末にアジア経済共同体が出発しますけれども、それが2018年には域内、ASEAN10カ国の関税が撤廃されて、タイがASEAN全体を見通した中心になることを見越しての分業など、そういう国際人材の獲得などにつながることを目指してやっているものでございます。

○銀杏委員
 これまでと違って製造関係の集団でありますので、どちらかというと鳥取県の会社がタイに製造拠点を移すなり、分業とおっしゃいましたけれども、製造部門をタイの企業にお任せするとことにつながっていき、県内企業の体力が落ちていく、雇用が減っていくような結果も予想されると思うのですが、その点どう考えておられますか。

●岡村商工労働部長
 今回要望していますのは自動車関連がメーンになっていまして、タイのほうでは第2期エコカー計画がありまして、これから生産台数がふえていきます。新たに参入してくるのがフォルクスワーゲンとGMとフォードと上海汽車です。今まで日本が中心だったエコカー部門の生産がアップしまして、そこでいろんな需要が発生すると。我々も今、電機系、電子デバイス系から自動車にシフトしようとしていまして、そこでマッチングして、我々は仕事をとりに行こうというのが狙いであります。今回のミーティングではそういうパートナーになり得るような企業と話を進めていくことで計画しております。

○銀杏委員
 何となくまだわかりません。注意深く見ていってほしいのです。どういう展開になるのか少し心配もありますので、よくよく見きわめながら進めていっていただきたいと思いますし、でき得ればタイの力を鳥取県に持ってきたいというのが我が県の本音でありますので、こちらからタイへ余りたくさん持っていくことがないように、それを頭に入れて進めていっていただけたらと思います。

●岡村商工労働部長
 無論、タイの需要が圧倒的にふえていますので、タイで仕事をとるとこちらの需要も膨らんで雇用がふえていくという流れが来ています。ここの部分を見逃さないように食い込んでいくために、タイのほうも裾野強化を初め日本とは違った自動車産業の構想を考えていますので、系列をつくらないやり方なのです。ですから、いい技術があれば幾らでも組もうということで彼らも来ますので、我々として提供できる技術は何かを真剣に議論するのが今回の会でありますから、ここから需要獲得に我々もつなげていきたいと思います。タイの仕事をとりに行くというのが我々の作戦です。

○前田委員
 3ページについて、3月2日に調印式が終わっていますので、どうこう言ってもどうしようもないのですけれども、気になるのは第4条です。鳥取市在住者の積極的なという表現があるのですけれども、まず言いたいのは鳥取県在住者という表現のほうが広く対象になるのではないかと。岩美郡や八頭郡、智頭町が外れていますよ。これが1点。
 2点目が新卒や既卒、それから鳥取三洋電機の配転で大阪などに行っておられる方で帰ってきたい人もあると思うのですが、それは鳥取市在住者に含まれるのですか。

●池田立地戦略課長
 おっしゃられるとおり、県内在住者の積極的な採用というのが本筋だと思っております。これは市も含めた協定書であり、市も支援している立場ですから、立地される自治体の意向等も踏まえた協定書にしておりますのが実態でございますので、委員おっしゃる点等について、再度協定書の中身等については検討してまいりたいと考えております。
 それと県外からのUターン等につきまして、基本的には市内に戻られた場合については、そこの住所地であれば正規雇用奨励金が出るものですから、そこは鳥取市在住者というところで包括的に込めるような形の条文になっているものでございます。

○前田委員
 それは、鳥取市に住民票があるなしではないですね。

●池田立地戦略課長
 いえ、今住民票がある者のみ正規雇用奨励金の対象になっております。

○前田委員
 かなり無理をして配置転換になっているので、帰りたいのですよ。ですから、門戸を広げるべきですよ。住民票があるなしではおかしいですよ。
 それと鳥取市は、中核都市に移行しようとしているのに、なぜ鳥取市だけにこだわるのですか。県は、やはり県民のことを思わなければいけない。鳥取市だけのことではないでしょう。どうですか。

●池田立地戦略課長
 協定書につきましては、鳥取市だけではなく、他の協定についても市町村中心の書き方になっておりますので、協定書のあり方についてはまた別途検討してまいりたいと思います。

○前田委員
 3月2日に終わったことですから、もうこれ以上言いたくないけれども、もっと慎重にしていただきたいです。私たちが一生懸命しているのは雇用ですから、何とか雇用の場をつくろうという精神でやっていただきたいと思います。

○市谷委員
 9ページの労働局との雇用対策協定の締結について、連携事項が書かれてありますけれども、私はブラック企業対策やブラックバイト対策なども入れるべきではないかと思いますが、どうでしょうか。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 現在労働局と調整をさせていただいたところで、この6項目を上げさせていただいております。
 (6)にその他の必要と認めた事項がございますが、現在、労働局サイドでもブラック企業対策に取り組まれておられますので、そういったところも含めてまた今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 なぜそれを言うかというと、先ほどから企業誘致の話があるのですけれども、県が補助金を出して誘致してきた会社でひどい働かせ方が、サービス残業などがあるのです。労働局なり基準局なりが指導に入ったりしても、その情報は労働局なり基準局なりでとどまってしまうことがあり、県が補助金を出している会社がブラック企業だったということを知らないままに県が補助金を出したりすることがあってはならないと思っているのです。ですから、せっかくこういう協定を締結するのであれば、そういうこともしっかり入れ込んで、県がブラック企業を促進するようなことがないようにぜひしていただきたいと思っているものですから、今後はっきりとそのことをうたっていただきたいと思いますけれども、もう一度よろしいですか。

●岡村商工労働部長
 労働局といいますか、ハローワークも含めてその辺の対策に力を入れると聞いています。当然、産業政策においての連携をより緊密にしましょうということですので、誘致した企業などの中でそういうことがないように、労働局などは基準監督の業務もありますから、その辺の情報も共有しましょうという話をしています。ブラック企業と明記するかどうかは別として、そういう体制強化を行いたいと考えております。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 この6番目で大きく書いてあるのですけれども、労働局でこの1月に働き方改革推進本部を設けられ、働き方を改革しましょうという項目は幾つか入っていまして、それが6番に入ってきます。具体的な事業計画は鳥取県雇用施策実施方針に書いてあるのですけれども、その中に明記されまして、働き方を改革するために企業への普及啓発なり、実際に企業に出向いていくなど、そういった労働局の動きも入ってきますし、県としてはそういった男女共同参画の企業に対して認定するなど、県としてできることも書くという形で、この中では職場環境等についても触れるようにしています。(発言する者あり)ブラックとは言わないです。

○砂場委員
 6ページですけれども、タイ訪問団の交流について、せっかくタイに拠点も置いて県としてやっているわけですから、県内部での交流、意見交換などの場はないのでしょうか。

●岡村商工労働部長
 このビジネス交流会の席に私も当然参加しますし、交流会の成果を17日の朝、副知事に報告をするようにしております。県としてもその交流会の成果を共有する場を持って、より連携を密にしていくことを考えております。

◎興治委員長
 ほかにありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に、農林水産部に移ります。
 報告9、農地中間管理事業の実施状況について、西尾経営支援課長の説明を求めます。

●西尾経営支援課長
 農林水産部提出資料の1ページをお願いいたします。今年度から実施しております、農地中間管理事業の現在の状況について報告いたします。
 まず農地の借り手の応募状況でございますけれども、7月から12月までに3回公募いたしまして、計512件、2,776ヘクタールの応募がございました。内訳は、その下に括弧書きで書いております状況のとおりです。
 なお、今現在、4回目の公募を実施中でございまして、3月13日までを公募期間としているところでございます。
 次に、農地の利用調整の状況につきましては、機構から受け手に農地が行く場合の貸借契約に相当するものでございます、農用地利用配分計画の認可申請状況を御説明いたします。
 お手元の資料は27年2月17日現在となっておりますけれども、直近の27年3月2日現在のものに修正をお願いしたいと思います。
 権利設定を受ける者の数ですけれども、69人は変わりませんが、うち知事の認可を受けた認可済みの方が56人にふえております。
 申請面積につきましては474ヘクタールでして、これは集計ミスでございます。うち認可済みが419.4ヘクタールとふえております。
 今年度の事業実績につきまして、最終的には国の評価を受けることもございますが、各都道府県が国に提出いたしますのが4月中ということで、5月中に……(発言する者あり)済みません。5月中に農林水産大臣の評価、それから産業競争力会議の評価を受けることとなっております。その後に全国データが公表されることとなります。
 事業を推進する上での今後の対応でございますが、今年度は特に大きな目標、独自の目標を設けずに事業推進してまいりましたけれども、来年度からは各市町村におきまして集積目標面積を自主的に定めていただくよう作業をお願いしているところでございます。
 あとは引き続き農地中間管理事業の基本となります、人・農地プランに基づく話し合いを各地域で推進していくよう努めてまいりたいと思います。
 それと初年度ということで、出し手への制度周知がややおくれた感がございます。県政だより4月号に特集記事を載せたり、ケーブルテレビ等によりまして県内の優良事例を紹介するなど、制度のさらなる周知とPRに努めてまいりたいと思っております。
 済みません。2番で数字の訂正が一つ漏れておりました。申請面積ですが、477.4ヘクタールに訂正をお願いいたします。

◎興治委員長
 報告10、「とっとり共生の里」の協定調印式について、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 それでは、2ページをお願いいたします。「とっとり共生の里」の協定調印式について報告いたします。
 中山間地域では、高齢化の進行や農業従事者の減少から人手不足が深刻化しておりまして、これまで地域の共同活動で行ってきておりました農地や農業用水路等の維持管理が難しくなってきております。このため県では、これまで農山村ボランティアの派遣を行ってきておりましたけれども、来年度からはこれに加えて企業や町なかの公民館、自治会等との連携を図りながら営農サポーターを確保して中山間地域の農業を支えていくこととしています。
 この一環としまして、このたび企業と中山間集落との連携の話がまとまり、とっとり共生の里ということで3地区が協定を締結することとなりました。
 3地区でございますけれども、まず五月田地区につきましては智頭町の五月田集落と鳥取銀行、小船地区につきましては若桜町の小船集落と因幡地区の郵便局協会、それから余戸地区につきましては鳥取市佐治町の余戸集落と旺方トレーディングとの組み合わせということで、3月20日に知事公邸におきまして協定調印式をとり行うこととしております。
 協定の概要でございますけれども、3地区とも平成27年度から31年度までの5カ年が協定期間となっております。
 活動の内容につきましては、今後もう少し企業と集落との間で詰めていく部分もございますけれども、基本的には農業用水路の維持管理や鳥獣被害防止柵の設置、それからできた農産物の収穫作業などを一緒にやって交流を深めたりということをベースに、できればあと加工品づくりなどにも取り組まれる予定と聞いております。

◎興治委員長
 報告11、鳥取県農業活力増進プラン(案)に関するパブリックコメントの実施結果について、佐々木とっとり農業戦略課長の説明を求めます。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 別冊の資料をお願いいたします。資料の1ページでございますが、農業活力増進プランにつきまして、このたびパブリックコメントを実施いたしました。その実施計画について御報告いたします。
 意見の総数は29件、13名の方から頂戴したところでございます。
 意見の概要につきましては、プランのあり方や目標設定、あるいは追加すべき対策などいろいろな観点から御意見をいただいたところでございます。
 主な意見と対応方針につきましては、記載のとおりでございます。
 今回いただいた意見の中で、プランの修正に反映いたした意見も幾つかございます。主な例でございますが、表の中ほどより下に記載しておりますけれども、農業の多面的な役割への記載が不十分ではないかといった御意見、また篤農家の技術をしっかりと若い人に伝承していくべきだし、そこをきちんとプランに書き込むべきだといった御意見などをいただきました。このような御意見については、プランの修正に反映いたしたところでございます。
 2ページをお願いいたします。その他の御意見も多数いただきました。主なものとしましては、現在プランに記載いたしております重点推進項目をより一層強化すべきだといった御意見のほか、経営試算が実態に合ったものかどうかといったところについて御意見をいただいたところでございます。
 重点推進項目につきましては、プランに沿ってしっかりと実行してまいりたいと考えております。
 また、経営試算でございますが、現在プランに位置づけております類型モデルについて実態に合ったものかどうか、あるいはさまざまな価格動向を踏まえて今後、随時見直しをしてまいりたいと考えております。
 今後の予定でございますが、今回のパブリックコメントを踏まえてプランを一部修正いたしました。修正を行ったバージョンにつきましては、別冊でお配りしているとおりでございます。
 今後、JA、市町村など関係者の皆様の意見集約を進めながら、最終的には本年3月末をもって最終取りまとめを行いたいと考えております。

◎興治委員長
 報告12、鳥取地方気象台からの「強い霜情報」の発表と伝達体制について、熊谷とっとり農業戦略課研究・普及推進室長の説明を求めます。

●熊谷農業振興戦略監とっとり農業戦略課研究・普及推進室長
 御報告します強い霜情報につきましては、昨年4月15日の霜被害の教訓といたしまして、どういう万全の体制がとれるかと検討を進めた中の一つの手段として対応をとることになりました。
 被害以降、鳥取地方気象台と協議しまして、昨年の議会の議論の中でも時期になると毎日みたいに霜の注意報が発表されるということで、なかなか対策がとりづらいという御意見もございましたが、よりリスクが高く想定される条件のときに強い霜情報として発表しようということといたしました。
 気象台も法律に基づいて予報いたしますので、なかなか特別な情報を出すことはとりづらいところですが、事の重大性を認識いただきまして、こういう対応をとっていただけることになりました。
 この情報の発表につきましては、3月2日に気象台からNHKにも報道提供などをされて、情報の徹底のために1日テロップすることなどを始めたことについて周知しておられたと思います。
 発表時期は、そこに記載しているとおりでございますが、このあたりは作物の生育ステージの状況に影響がされることもあって、より広い範囲に広げたほうがよい場合には前後させるという対応をとることといたしております。
 従来の霜注意報は県内の観測地点で3度以下に下がると予測される場合に発表いたしておりましたけれども、このたびの情報につきましては、氷点下以下に下がると予測される場合に発表する扱いにしておりまして、極力前日の11時までに発表いただくということですが、より精度が高くなる可能性がある場合には、ややおくれる可能性もあるというお話はいただいております。
 現段階では、発表の単位として東部と県中西部地域mp2ブロックを対象に発表いただくことになっております。
 一方で、強い霜情報を発表すると強い霜情報でなければ対策をとらないという油断につながってはいけませんので、霜被害の出る常襲地についてはそういう油断につながらないように呼びかけを進めたいと思っているところでございます。
 情報はそのように発表いただけることになったのですが、いずれにしても現場での対策を十分とっていただかないといけないということで、伝達体制も整備してまいりました。
 一つは、あんしんトリピーメールがこの情報に限らず県下で広く利用されているところでございますけれども、この中に組み入れまして、選択いただけばこの強い霜情報が直接現場のほうまで届くと、入手いただけるという取り組みを始めております。これは2月18日から稼働しております。これであれば土曜日、日曜日、祝日であっても直接生産者まで情報が届くということで、いろんな機会を通じて登録を呼びかけしているところでございます。
 また、関係機関を通じての情報伝達もこれまでどおり進めていくということで、その模式図として示しているのが一番最後の図面になります。
 それ以外に霜対策をとっていただくための周知としまして、霜対策の研修会を既に計6回開催いたしております。これ以外にも広く機会を捉えて、トリピーメールの登録や霜対策のための燃焼法の実施に係る研修の呼びかけをしているところでございます。
 パンフレットも配付いたしておりまして、まだ印刷はでき上がっておりませんけれども、別紙でカラー刷りのものがあるかと思います。これは完成時点では三つ折りの見開きになりますけれども、本日は仮のものということで折り込みいたしております。こちらもJA・市町村・普及所を通じて梨・柿・お茶の生産者の皆様に全戸配布できるように準備を進めておりまして、今週末あたりからその配布の取り組みに着手できると考えております。
 一方で、果樹、お茶以外でも被害が想定されますので、とにかくJAの営農指導員であったり、普及員であったり、広くトリピーメールを登録していち早く指導につながるようにということも推進しております。
 図面の中の生産者の取り組みとして、地域ぐるみでの燃焼法対策の準備、実施というのを上げておりますけれども、これは補正で認めていただきましたペール缶の配付などをあすから進めるようにいたしております。1万6,000個程度、約70ヘクタール相当分の燃焼に必要なペール缶を配付いたしまして、地域単位で万全の対策がとっていただけるようにパンフレットをもとに呼びかけ、あとそのペール缶とともに燃焼法のマニュアルもお配りして対策を十分とっていただけるように呼びかけを続けていくところでございます。

◎興治委員長
 報告13、「鳥取和牛ミーティング」の開催結果について、津森畜産課長の説明を求めます。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 資料の4ページをお願いいたします。前回の常任委員会でカラー刷りのチラシを配らせていただきました「鳥取和牛ミーティング」が2月25日に開催されましたので、その概要を報告させていただきます。
 午前11時から午後1時まで、調理師連合会の協力を得まして、7品目の料理を用意していただきました。
 会議では、まず百合白清2と白鵬85の3といういい種雄牛ができましたので、その誕生までのストーリーをしっかり認識していただきました。
 今、首都圏でメディアキャンペーンをしておりますオレイン55の評価状況を知っていただき、それからメーンとなりますけれども、鳥取県調理師連合会の知久馬会長の協力を得てつくりましたオレイン55、それから白鵬85の3を使いました料理7品目、全品目を食べ比べというわけではありませんが、旅館、飲食店でのメニューを想定してつくっていただきまして、それを賞味し、これを種雄牛のPRなりブランド化、それから観光との連携をした取り組みにどうつなげていくかについて意見を伺ったところでございます。
 4番で座談会の主な意見を載せておりますけれども、鳥取和牛は知名度がそう高いというわけではないものの、オレイン55などは肉質的に評価をいただいているところでございますが、価格的に少し高いということで、旅館のメニューに出すためはもう一工夫が要るというところでございました。
 観光資源としては、やはりカニは非常にシーズンが限られたものですので、カニの次に使うのはどうだろうかということで、積極的な意見も伺っております。
 これから、白鵬85の3の次は平白鵬が出てまいります。そういう機会を捉えて同じように流通業者の方、飲食店の方に集まっていただいて、本格的に出荷されます29年度にはしっかりとしたブランド化の取り組みができるように進めていきたいと思っております。

◎興治委員長
 報告14、平成27年緑の募金について、伊藤森林づくり推進課長の説明を求めます。

●伊藤森林・林業振興局森林づくり推進課長
 5ページをごらんください。緑の募金でございます。
 春の募金につきましては3月末から5月末まで、秋の募金につきましては9月から10月にかけて、目標金額を2,500万円に設定して実施されます。
 募金の使途は、森の整備やボランティア活動などの支援等でございます。
 3月25日に鳥取と日吉津のイオンで行った街頭キャンペーンを皮切りに展開されるものでございます。
 加えまして、その下の四角をごらんください。国際森林デーinとっとりの植樹イベントでございます。
 森林環境保全税を活用して、森を守り育てる意識の醸成を目的に、緑の募金運動とあわせて実施するものでございます。
 国連が定めました記念日、3月21日に若葉台の山林で植樹を行わさせていただきたいと思っております。

◎興治委員長
 報告15、平成26年における水産物の水揚状況について、小畑水産課長の説明を求めます。

●小畑水産振興局水産課長
 資料の6ページをお願いいたします。昨年における県内漁港での水揚げ量でございますが、水揚げ量といたしましては12万3,000トン余ということで、前年同期に比べまして14.4%程度減少いたしましたが、逆に水揚げ金額は236億円余ということで、3.9%増加という結果になりました。
 これを各漁業種類ごとに見ていきますと、沿岸漁業につきましては水揚げ量、水揚げ金額とも前年に比べてふえております。
 特徴的な魚種で見ますと、サワラという魚がございまして、こちらは最近漁業者の方も消費者の方にも人気の魚ですが、こちらの回遊が多く、たくさんとれましたので、水揚げ量、水揚げ金額ともふえております。
 一方、沿岸で今までよくとれていたハマチ・ブリにつきましては、漁師の方も値のいいサワラを狙ったということもありますので、やはり値が低いということもございましたし、操業自粛などをされたこともございまして、水揚げ金額等は減っております。
 2番目の沖合底びき網漁につきましては、ズワイガニやカレイなどをとっておりますが、こちらにつきましても水揚げ金額、水揚げ量とも前年を上回っております。
 ただ、ズワイガニにつきましては、今回多少減っておりますが、これは今期につきましては親ガニと若松葉の漁期を資源確保ということで、それぞれ10日間ほど短縮しました。こういった影響もあって減ったものと考えております。
 また、ハタハタにつきましても、資源保護ということで15センチ以下のものについては極力とらないような網などを導入しておりまして、安定した水揚げが図られてきております。
 3番目の大中型まき網につきましては、マグロやアジ、サバをとっておりますが、マグロにつきましては、昨年は比較的しけが少なく、また高水温ということもございまして、量、額ともに上がっております。
 一方、マイワシも主要魚種ですが、これは極端に落ち込んでおります。といいますのは、マイワシ自体の資源量といたしましては、多分25年度生まれはたくさんいるのだろうと思うのですが、マイワシは産卵などをするときに群れをつくりまして、それが漁場になって確保することになっております。1歳魚になりますと、なかなかこういった群れがつくれなかったのではないかと考えております。ですから、ことしある程度これは期待できるのではないかと思っております。
 また、ベニズワイガニのカニかごにつきましても資源保護等に取り組んでおりまして、比較的順調に水揚げ量、金額とも推移しております。
 続きまして、7ページをお願いいたします。こういった状況で去年は多少ふえたわけではありますが、そうは言ってもまだ漁業が安定して経営できている状況にはなっていないと我々も考えております。
 そこで漁業所得の向上には消費をふやしたり、単価を上げたりする取り組みが必要だと思っておりまして、これに取り組むことにしております。
 具体的には、こちらに書いておりますが、この2月末までに県内4地区に分けまして、それぞれで浜の活力再生プランという計画をつくっていただきました。こちらは国が主導しておりまして、こういった計画をつくることによって国の補助事業などが優先採択されるということで、全国の各地区でつくっているわけですが、鳥取県においてもこの制度などを利用することも含めまして4地区に分けてつくっております。
 一つは岩美町、それから境港市はそれぞれ個別でつくられました。といいますのは岩美町は、御存じのとおり沖底の大きな基地になっております。それから境港市は、日本全国でも有数の漁港となっております。こういった地区はそれぞれ別個の取り組みをされています。
 あとにつきましては、県の東部地域と西部地域の中で、沿岸漁業が盛んな地域をそれぞれの地域ごとに分けて、合計4カ所でつくられております。
 こちらに書いておりますように、それぞれの地域の特性を生かしたさまざまな取り組みがなされて、5年後には所得を10%以上向上させる目標を立てております。
 県といたしましても、この下の参考で書いておりますが、今回の議会におきましてもこのような事業で魚価のアップや消費量の増大に向けた事業を展開しております。こういった事業も活用しながら、それぞれの地域の取り組みをこれからも支援していきたいと考えております。

◎興治委員長
 報告16、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 それでは、8ページをお願いいたします。中部総合事務所農林局が変更契約を行いましたので、その概要について報告いたします。
 工事名は、天神野地区地域ため池(釜ヶ谷ため池)改修工事でございます。
 この工事は、平成25年度から27年度の3カ年の債務負担行為で施工しております。
 今回第1回目の変更契約ということですが、堤体掘削土のうち盛り土材として再利用する土について含水比が高くてそのままでは転圧ができないということで、石灰による土質改良を行ったこと。その一方で、堤体掘削土をため池の中に仮置きするのですけれども、その工事用道路についていい泥で盛り土ができたということで敷き鉄板が不要になったということで、金額的には増減ゼロでございますが、工期につきまして石灰による土質改良が必要になったことから91日間の工期の延伸を行っております。

◎興治委員長
 あわせて労働委員会からの報告も受けます。
 報告17、亡失したタクシー券(平成25年度定期監査注意)の使用に対する対応について、佐々木労働委員会事務局次長の説明を求めます。

●佐々木労働委員会事務局次長
 労働委員会の資料をごらんいただきたいと思います。表紙をおはぐりいただきまして、亡失したタクシー券の使用に対する対応についてでございます。
 平成25年度に亡失いたしましたタクシー券が11月27日に部外の何者かによって使用された可能性が高いことが判明いたしましたので、その概要及び対応について御報告いたします。
 まず、1の平成25年度定期監査における注意及び再発防止策についてですが、平成25年度決算の定期監査におきまして、平成25年度に亡失しましたタクシー券1枚について、事務処理が徹底されていなかったということから、11月25日付で代表監査委員から文書により注意を受けました。
 (2)の再発防止策についてですが、タクシー券の厳正な事務処理を徹底するとともに、亡失が判明した時点でその経緯等を調査いたしましたが、特定するに至りませんでした。また、既に保有しております残余のタクシー券の簿冊をハイヤー共同組合へ返却し、タクシー券の使用を中止することといたしました。
 なお、その時点でハイヤータクシー協同組合に確認しましたところ、タクシー券の使用停止の手続を仮に行ったとしても、使用をとめることは事実上困難であろうと聞いております。
 2の亡失したタクシー券の使用についてですが、その後、12月にハイヤー協同組合から11月分の請求書が送付され、亡失したチケットが11月27日に境港市内で使用されていることが判明いたしました。
 使用額は、2,020円でございます。
 3の事実関係調査の経過についてでございます。こういったことから関係部局に相談もしながら使用された経緯について、関係者への聞き取りや現地に赴くなど調査を行いましたが、事務的にはタクシー券の使用者である求償する相手方を特定することはできませんでした。
 なお、このタクシー券の使用についてハイヤー協同組合に確認いたしましたところ、紛失等により生じた損害は全て登録者の負担となるという規定になっておりまして、現時点で労働委員会として支払い義務は免れないと判断いたしまして、1月20日に支払いの手続を終了させております。
 今後の対応でございますが、事務的に調査を行うことは困難と判断しまして、求償する相手方を特定するために警察へ被害届を提出したいと考えております。
 本件につきましては、タクシー券の管理の不徹底により亡失したことが原因で発生したものであります。深く反省しております。
 と同時に、労働委員会の券が使用され、大変驚いております。憤りも感じておりますし、困っているところでもございます。大変申しわけございませんでした。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑はございますか。

○市谷委員
 今の労働委員会のタクシーチケットの件について、そもそもこのタクシーチケットはどういうふうに管理するルールになっているのでしょうか。

●佐々木労働委員会事務局次長
 市谷委員の御質問にお答えいたします。
 タクシーチケットは、平成22年に庶務集中局からタクシーチケットの利用についてという通知が出されております。まず、利用する際には、タクシー利用予定者からタクシー券を交付してほしいという申し出があって、その理由、目的を聞き取った上で利用承認簿に記載して、所属長が承認するという手続になっております。承認後、利用予定者へ交付して使用開始日を記載すると。使われない場合には、また返却して、その手入れをすることになっております。
 今回はその際の事務手続が十分なされず、利用承認簿の記載も十分なされなかったことでタクシー券の亡失が判明したため、監査のほうで注意を受けたところでございます。

○市谷委員
 よくわからないのですけれども、要するにタクシーチケットを使う人は特定されて申請するものだから、誰が持っているのかは本来わかるものであり、それが使われたか使われていないかもわかる仕組みになっているのではないかと思ったのですが、それがなぜ、そうなっていなかったのか、もう少しわかるように説明していただけないですか。

●佐々木労働委員会事務局次長
 市谷委員がおっしゃられるように、本来であれば承認簿に記載して、交付あるいは使われなかった場合の返却について記録されるのが本来の姿です。
 平成25年度において一定期間中に複数枚交付した中で、記載が十分でなかったということから監査の指摘を受けたものでございます。その際に亡失したものが判明したところでございます。

○市谷委員
 何だかよくわからないのですが、複数枚申請したけれども、誰が持っているかまできちんと記録していなかったということですか。

●佐々木労働委員会事務局次長
 タクシー券を使う対象は労働委員会の関係者ではあるのですが、十分記載をしていなかったということでございます。

○銀杏委員
 要するに、10枚組なり20枚組になっている簿冊の中から使われて、残りがまだあるということがこれを読むと想像できるのですけれども、となると一枚一枚渡したのではなくて、簿冊ごと誰かが使ったか、それともとられたのか、保管場所から持っていかれたのかという考え方でいいですか。

●佐々木労働委員会事務局次長
 説明が足らず申しわけございません。タクシー券の利用の記載は、いつ使ってということは通常記載しております。ただ、25年度の一時期に複数まとめて交付したことがございました関係で記載が漏れていたものでございます。簿冊そのものを渡すのではなくて、1枚ずつ渡すことをしております。

○銀杏委員
 残余のタクシー券簿冊についてと書いてあるのですけれども、残余があるということは一枚一枚渡していないということではないかと思ったのです。例えば10枚組でまとめて目的を書くなり、書かなかったりしてどさっと渡して持っていた簿冊が何かの拍子に落として使われたと考えるしかないと思うのですが。


●田栗労働委員会事務局長
 大体はきちんとやっていたようです。ただ、ある時期に何人かに1枚ずつ渡す必要が生じたようでして、その渡した分だけ記載していなかったということです。ただ、その分がどうなったかが後で見てもよくわからず、その中の1枚がなくなったものでございます。どさっと渡したりしたものではなくて、1枚ずつ渡した何人かの中の1枚だけがどうもなくなってしまったということでございます。その部分の管理が不十分だということで、その時期をよく調査したのですが、それでもそれがどこに行ったかわからなかったということでございまして、説明が不十分ではございますけれども、大変申しわけございませんでした。(発言する者あり)もうないです。残っていないですし、お返ししたのでもうありませんので、これから先発生することはございません。現在、その1枚を探しているところでございますが、それがないということで、大変申し訳ございません。

○銀杏委員
 わかりました。
 やはり今でも県庁ではタクシー券を使っておられるのですか。

●田栗労働委員会事務局長
 今回1枚なくなったために、非常に徹底した調査をせざるを得なくなったということで、我々は懲りておりますので、労働委員会としてはしばらく使用は停止させてもらい、きちんと事務処理ができるという確信を持ってからまた使わせてもらおうかとは思っておりますが、他部局では利用簿にきちんと記載して、しっかりと管理しながら使っておられると思っております。労働委員会については、その時点のその部分のところだけが利用簿に記載していなかったために、今回こういうことが発生したと思っております。

○内田(隆)副委員長
 農業活力推進プランで何点か質問させてください。
 まず1ページ目のプランの検証で、1年サイクルで、対策の実施状況・成果、見直しを行いますと書いてありますけれども、ぜひ検証結果を議会にきちんと報告していただきたいのでお願いしますということと、やらいや農業水産業プロジェクト会議なるものがどういう組織かを教えていただきたいと思います。
 それと28ページです。この和牛以外でも、例えば25ページなどもそうですけれども、この取り組み強化の内容を読んでいくと具体的にどういう制度で、どういう予算要求をしようかというのがある程度行間で読み取れる詳細な書き込みがしてあるので、ぜひここに書いたことは少なくとも予算要求していただき、必ず実施していただきたいと思います。なぜかというと、私はこれを最初から最後までざっと読ませていただいたのですが、当初予算に載っていなかったことが結構あるように思います。だから、当初予算に載っていないのに6月補正で要求がなかった場合は明らかにおかしいので、きちんとこれはチェックさせていただきます。6月補正で可能であればですが、きちんと要求してください。
 次に、28ページで具体的にいうと担い手農家の増頭、新規参入や畜種転換に伴う牛舎等の整備等の増頭対策が記載してありますが、私は議会でも指摘しましたけれども、今回3,040頭から5,000頭に目標を掲げておられます。10年前も5,800頭を目標に掲げて、失敗して3,000頭の現状があります。今回も800頭少ないですが、同じ目標を掲げられたわけです。これは確実に実施していかないといけないという思いから、小谷議員が増頭対策は新規参入に限ったものではいけないですよと代表質問をされたら、知事から柔軟に予算対応していくという答弁が出ていますので、3年間の留保ベースと書いてありますけれども、この22億円がはっきり言って適正なのかどうかということもありますし、明らかに予算額がずれてくるはずです。そうでなければ、
22億円では足りないですから全部することができないと思いますよ。単純に2,000頭増頭しようと思えば18億円くらいかかったりするので、一応全部が使えるのですけれども、そこはきれいに整理していただきたいです。
 2番目に高品質な牛肉生産のための県内和牛の生産能力向上とあります。これは平成14年に作成された種雄牛のあり方造成という報告書には、枝肉重量もきちんと書き込んでありました。たしか480キロだったと思います。だから、ここにも枝肉重量の目標をきちんと書き込むべきだと思いますので、これは検討してください。500キロは要るのではないかと思いますので、ここは検討すべきだと思いますし、その報告書には価格も書いてありました。10年前と今では価格が変わっていますので、どこを目標設定していくのだというのは、オレイン55がふえても品質が向上して、結果、肉重量がとれて農家の所得向上につながらないと意味がないので、ここは検討すべきだと思います。
 鳥取和牛のブランド化の向上についてですけれども、現状と目標が書いていないです。ここも現状と目標をしっかり定めてブランド向上を図るべきだと思いますので、よろしくお願いします。
 最後に47ページですが、新たに農業経営を営もうとする青年等が目標とすべき農業経営体の基本的指標で、私の質問を受けて10番の和牛繁殖を追加していただきました。ありがとうございます。
 ただ、これは所得率が29.5%と書いてあります。その上の一般農家が目指す所得率が5.2%と7.1%。何を根拠に積算したらこう変わってくるのかなと。新規参入のほうが約3割もうかって、現状の肥育農家が5%しか利益はありませんというのはどういうことなのだろうと思い、こういう視点で見ていけばブロッコリーも同じです。露地野菜の類型3でブロッコリーが1ヘクタール、秋冬どりが3ヘクタール、白ネギが20アールで、所得率が28.4%というのが基本的な農家の指標だそうです。でも新規参入のほうがもっと多いのです。新規参入の3番、ブロッコリー単作で、初夏ブロッコリーが1.1ヘクタール、秋冬ブロッコリーが3.7ヘクタールと、一般の農家より70アール多くなっています。もちろん白ネギが減っていますから、そこでカバーするのかなと思ったのですが、所得率に関してはブロッコリーより白ネギが多いことを前提に積算されているはずです。それなのに19.4%と所得率が下がっているので、ここが曖昧です。
 指摘をすればどんどん指摘できてしまいますから、これくらいにしますけれども、きちんと根拠を持った数字を出していかれたほうがいいと思います。特に和牛繁殖が29.5%と7.1%というのは余りにも差があり過ぎますので、注意していただいたほうがいいと思いました。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 畜産の関係は、畜産課のほうから御報告いたします。
 まずは、やらいや農林水産業PTの関係につきましては、農林水産業全ての関係団体の長に参加していただきながら、それぞれの分野ごとでの対策なり、あるいは数値目標を検証する機関として設置し、今まで運営してきたものでございます。これまでは品目ごとでやっておりましたけれども、今回プランを策定いたしましたので、農業に関しましては横断的な視点でこのプランの検証を行っていきたいと思っております。当然ながら議会にも随時報告させていただきたいと思っております。
 それと経営試算につきましては、御指摘のとおりかと思います。
 所得率の違いについては、こちらの積算の考え方で、いわゆる動力補完を使っているかどうかで若干変動があるようでございます。上段の一般農家分については、基本的に現在営まれている農家の皆様をモデルにいたしておりますが、新規就農の部分につきましては推定の部分もかなり入っておりますので、このあたりは最終に向けてもう一度精査してまいりたいと思います。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 畜産の分野についてお答えしたいと思います。
 まず増頭対策については、一番力を入れなければいけない部分だと思っておりますので、予算要求を含めてしっかりと検討していきたいと思います。
 あと目標頭数につきましては、ステップアップ協議会等で検討してきたところですが、いい種雄牛が2頭できましたので、これを軸にして、ぜひとも5,000頭目標達成に向けた仕組みをしっかりと考えたいと思います。
 目標数値として枝肉重量や価格などはいろいろ変動している部分もありますので、数値的にどこまで書き込めるかを検討したいと思います。
 また、ブランド化については、どういう指標をもってというのはなかなか難しいところでありますけれども、成果を検証する上でも何らかの数値目標を盛り込めるかどうか検討したいと思います。
 あと所得率の関係でございますけれども、繁殖部門は非常に労働評価型の部門であります。また、肥育が入ると施設型で所得、販売金額も大きいのですけれども、子牛餌代などの部分も大きくて、全体として繁殖に比べると所得率は大きな数字にならないものでございますが、もう一度見直したいと思います。

○内田(隆)副委員長
 最後に、29ページの乳用牛後継牛の安定確保の欄の一番下に公共牧場を活用し、育成牛の預託育成を推進します。また、公共牧場の設備整備により効率化を図るとともに、人材育成を推進しますとありますが、和牛の増頭にもなると思うので、ここに書くだけではなくて、ぜひ再掲していただければと思いますので、よろしくお願いします。
 というのを1点述べて、予算要求に対してしっかり要求していくという決意表明を部長からいただきたいです。

●岸田農林水産部長
 牧場による育成牛の預託ですけれども、今畜産振興協会と具体的な話をこれからやってみようということで、これは随時スピード感を持ってやっていきたいと思います。
 委員も本会議場で質問されましたとおり、やはり新規参入だけではなかなか増頭対策等は難しいと思います。今の農業者の規模拡大、それから乳用種からの転換等も含めて総合的に増頭対策を根本から見直していきたいと思います。その中で盛り込めるものは6月補正の中に盛り込んで、早急に推進できるようにやっていきたいと思います。

○内田(隆)副委員長
 最後に、沖縄の今帰仁村は増頭対策に30万円から70万円に引き上がるそうなので、かなり強烈なものが全国でできつつあります。そういう例もあるということですので、その辺もしっかり調査していただければと思います。

○砂場委員
 農業活力増進プランのパブリックコメントに対する回答がひっかかったので、質問いたしますが、ここの投入経費というのはあくまでも現段階で想定できて、あとはリサイクルで賄われるのだと思います。やはり農業経営についても経営でありたいと思うわけです。ある意味免罪符だというのは、そのとおりだと思っていて、例えば今質問のあった和牛対策でも22億円は確かに大きいですよと。だけれども、それをすることで3,000頭の和牛の繁殖が5,000頭になりますよと。オレイン55の牛も300頭が1,000頭にふえますよと。だから県民の皆さん御理解してくださいと。財政当局もしっかり予算をつけてくださいねと。これだけのものをやりますよという費用対効果のために書いていただいたのに、あくまで現段階の想定ですという回答ではないと思うのです。
 もう一つあるのは、目標数値のところも今後の達成状況によって、適宜必要な修正ではなくて、僕は石にかじりついてでもこれは必ず実現しますよという決意がここにあらわれる数字ではないのかなと。現段階の数字ですから、後々修正しますよという話でもないだろうと思います。
 先ほど、内田副委員長が言われた経営指標については、疑問を呈されましたけれども、実態に沿ったものに改定したらどうかと言われたら、いや、とりあえず試算ですから適宜見直しをしますと。それは違うでしょう。今のところはしっかりと実態に沿ったものを書いていますよと自信を持って言ってほしいです。とりあえず出しましたから、後で改善しますよというそんなに弱い数値なのかなと思うのです。だから投資額については、投資対効果を考えたらこれだけかかりますけれども、しっかりとこれの予算を使わせてくださいと。鳥取県の農業はこれで元気にしますよと。目標数値にしても石にかじりついても最低限これだけはしますよという回答を県民の皆さんに返さないと、とりあえず数値を書きましたからごめんなさいというイメージを受けてしまうのです。もちろんPDCAサイクルでやられることはいいと思うのだけれども、やはりこれは農林水産部の決意のあらわれではないですか。これまでいろんな議論をしてきて、僕らの意見も入れていただいた。ここにあるのは、スタートして、さあ、これから10年間頑張りましょうというものなのに、とりあえずというのは、パブリックコメントの回答として疑問に思うのですけれども、どうでしょうか。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 この回答方針につきましては、まさに委員がおっしゃるとおりの気持ちでつくったものでございますが、そのような表現になっていないのかもしれません。
 コストにつきましても想定だから先はわからないという意味合いではなくて、これぐらいは最低限必要だという気持ちでつくったものでございます。
 また、目標についてもこれは必ず達成するのだと。その上で、さらなる高みを目指していくのだという気持ちで取り組んでいきたいと思いますし、そういった回答内容といいますか、プランの内容にするようにしてまいりたいと思います。

○砂場委員
 とっとり共生の里もいい制度だと思うのですけれども、せっかく鳥取銀行や郵便局長会、旺方トレーディングが協力してくれるのであれば、それぞれの企業の強みを生かしたような内容にはできないのかなと。社員による収穫祭や農作業を手伝ったりという内容になっているのですけれども、これだとどこの団体がやっても同じような話だと思います。せっかく銀行が手伝ってくれるのであれば、農家の経理や経営などを分析してもらったらいいと思うし、郵便局長会であれば鳥取県の産物をゆうパックで一生懸命売っていただいたり、いろんな仕掛けをしてもらったらいいと思いますよ。せっかくなら小船地区でとれたおいしい野菜を何とかゆうパックで売るような協力をしてもらえばいいと思うし、それから旺方トレーディングは農機具点検の専門ですから、この地区の農機具も一回見てもらうなど、それぞれの会社の強みがあるような協力関係はできないのかなと思うのですけれども、どうかなと思います。
 もう1点は3ページで、あんしんトリピーメールを使っているのですけれども、これは非常に丁寧ですよね。豪雨が来たりすると、列車がとまったなり、再開しましたよと、非常に便利なのだけれども、届くメールが多い中で農家の皆さんがしっかり見られるのかなと思うのですが、大丈夫でしょうか。
 最後に教えていただきたいのですが、和牛ミーティングで今回、電通の黒部部長が講演されたということですけれども、メディアキャンペーンは電通に委託されたのですか。
 もう1点は、首都圏でオレイン55の評価を紹介されたということですけれども、具体的にどういう評価を聞かせてもらったのかを教えてください。

●俵農地・水保全課長
 まず共生の里について、連携するそれぞれの企業の強みを生かしたらということですけれども、この活動内容については、まだ集落と企業との詰めが残っております。実際にこの取り組みを開始したのが最近ということで、この活動内容についてはこれから詳細部分を詰めていくものでして、先ほど委員の言われました企業の強みを生かしてそれぞれの活動をしたらということについては、また企業や集落に伝えて検討していきたいと考えております。

●熊谷農業振興戦略監とっとり農業戦略課研究・普及推進室長
 あんしんトリピーメールにつきましては、委員おっしゃるとおり全て選ぶと毎日というか、頻繁に情報は届くのですけれども、これは選択制になっておりまして、選べば一番知りたい情報のみ届くというシステムになっております。そういうことでの対応と、基本は図面の中でいいますと各関係機関から情報が届くようなルートがございまして、本日は細かいものは示しておりませんが、それぞれの町村単位で細かく防災無線を使うなどのいろんな伝達手段を設けておりますので、基本はそちらを主にして、補足的にあんしんトリピーメールを使うという形で万全を期したいと思っているところでございます。

●太田市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 和牛ミーティングの関係で当課の事業につきまして御質問いただきましたので、私のほうからお答えいたします。
 首都圏メディアキャンペーンにつきましては、ここ2年にわたりまして電通Y&Rに委託して実施してまいりました。
 和牛ミーティングの内容につきましては、こ主にメディアキャンペーンでこういった事業について取り組んできたという活動状況の報告なり、それによりまして触れていただいた消費者の皆さん、あるいは料理人の方、レストラン等の反応をお話しいただきました。前段は特にそういうことでございまして、基本的には食べられた皆さんからは、「とてもいいお肉である、おいしいお肉である」ということや、料理人の方、レストランのほうからは「引き続き使いたい」という声もございましたので、レストラン等によりまして継続の取り扱いを反応されたところもございます。
 あと後者のほうに、オレイン酸に着目したブランド化の成長性を強調されたということがございました。私も聞いていたのですけれども、今は知る人ぞ知るという形でのオレイン酸に着目したブランドになっています。ただ、これは松阪牛や神戸牛のような既に認知が高いブランドは今後の成長性がなかなか期待できないのだけれども、こういうオレイン酸に着目した和牛の売り方はこれからの成長性が高いというお話でございまして、こういったブランド化なり、PRの仕方はよいのではないか、あるいは成長を期待できるのではないかというお話であったと思います。

○砂場委員
 確認ですけれども、では、マーケティングリサーチなりアンケート結果などはなかったのですね。


●太田市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 アンケート結果といいますか、メディアキャンペーンにつきましては、開始前、開始後におきまして認知度の調査を実施しております。オレイン55や新甘泉などのブランドの認知度をそれぞれ調査させていただいておりまして、いずれも上方に向かっております。具体の数字は、今手元にございません。申し訳ありません。

○砂場委員
 では、また後で教えてください。(「はい」と呼ぶ者あり)

○小谷委員
 先日、水明荘でやられた和牛ミーティングに参加された方から聞いたけれども、食わせてもらってまずいとは言えないと、現実的にはそんな話がありました。私が言いたいのは、やられるのは結構だけれども、費用対効果としてその後どうやって都会で肉が売れているのか、それの追跡をされていないでしょう。間違いなく多少はふえていますけれども、その効果というものが本当に少ない。もう少しその辺を考えながら、やらないよりはやったほうがいいと思うけれども、余りにも何となくただやったというだけの話ではないかと思ったので言いました。先日テレビでやっていましたけれども、鳥取県の商品が全て高知県かどこかに負けたと言っていましたよ。販売会をしたものの、宣伝販売がなかったなど、ニュースをさっと聞いただけで、余り詳しくわからなかったけれども、どうやったら費用対効果が出てくるのかをもう少し真剣に考えていただきたい。実績が上がっている中で、莫大的にぼんと上がるわけではないかもしれませんけれども、その辺をよく検討しながらやっていただきたい。部長、答弁があったらお願いします。

●岸田農林水産部長
 今回、白鵬85の3等の優秀な種雄牛の誕生を受けて、キックオフとしての第1回和牛ミーティングを開催させていただきました。ここで、各界の御意見の主なものを聞き取らせていただいたのが今回の開催目的です。
 当然、これからどんどん深掘りしていかなければいけないと思っています。特に県内でも、はなふさやエムケイなど、実際に自分が肉を売って歩いておられる業者は鳥取和牛についてのいろんな方の反応を大変よく知っていらっしゃると思います。それから、この間肉フェスタに来ていただいた菊乃井の村田社長など、実際に高級料亭で消費者にお肉を食べさせておられる方の御意見を十分に聞いた上で、ブランド化の戦略は立てていかないといけないと思います。その中で広く県内生産者の御意見も聞き取りながらやっていきたいと思います。小谷委員も一生産者としてこれからも御意見を賜りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○小谷委員
 結論的に言うと、地道に自分の足を使いながら、あるいは現場に行ってみて本当に売っておられる方々の話を聞くなど、金をかけなくてもできると思います。しかもオレイン55はいいにしても白鵬85の3や百合白清2のA5の12番などは、普通一般の方々の手に入るわけないです。言い方はよくないかもしれませんけれども、とても高級肉ですし、では、どこに売るかという話も、肉屋ではA5の12番は損をされて、A3の例えば6番、7番、あるいはA2で3番、4番、そういった現場の声とは別に、花火を上げるのもいいかもしれませんけれども、その辺をもう少し地道に調査された上で、では、どの方向がいいかということを決めてされるのであれば、一過性ではなくして、追跡をやらなければいけない。それが一番大事なことだと思うし、あとは費用対効果を追跡することが大事だと思いますよ。

○市谷委員
 1ページの農地中間管理機構について、2に農地の利用調整の状況が書いてあるのですけれども、これは農地の出し手の方のことでしょうか。

●西尾経営支援課長
 ここに掲げております農用地利用配分計画は、機構と受け手の方との間の貸借契約のことでございます。

○市谷委員
 それで、これは全国データが公表されると書いてあるのですけれども、これはどういうことなのですか。

●西尾経営支援課長
 事業の実績や評価を受けることになっておりますので、国段階で取りまとめられたものが公表されるものだと思っております。

◎興治委員長
 ほかにありませんか。
 次に、その他ですが、執行部、委員のほうで何かございますか。

○市谷委員
 倉吉市にあるコールサポートというコールセンターで、サービス残業があったということから労働基準監督署が先週調査に入られたのです。夜9時までの就業時間自体が遅いのですけれども、夜の11時や12時まで残業しても残業代が出ないなり、売り上げが悪いから休日なのに出てこいと労働者に言って、出ていったら仕事ではなく怒られるだけということで、労働者やその家族から非常につらいという声が出ていましたので、労働基準監督署が調査に入ったということなのです。そこの会社は設立当初、県のコールセンターの補助金が入っていることや、それから去年の4月にはこの同じ経営者が米子市にマックスサポートという同様のコールセンターを増設して、これは県の補助金が出ていると思います。
 きょう議案の審議の中でもいろいろ言ったのですけれども、要は県が出した補助金を受け取った会社の中でブラック企業が発生した場合の情報をきちんと労働局からもらうと。また、先ほどの労働局との協定の契約の中でも言わせていただいたのですけれども、こういう具体的な事例も出てきていますので、情報をきちんともらっていただきたいです。
 と同時に、この企業立地補助金制度の中にコンプライアンス違反の場合は補助金返還やそれなりの対処をすることがあるのですけれども、こういう違反をする企業は、是正指導を受けたら一旦是正するものの、また同じことを繰り返すということがあるのです。それで以前、一旦指導を受けて正せば悪質ではないという議論をしたことがあるのですけれども、やはり法令違反を繰り返しているところは悪質だとして、このコンプライアンス違反に含めるべきだと思っているのですけれども、その考えを聞かせていただきたいと思います。

●池田立地戦略課長
 市谷委員の御質問にお答えいたします。
 先ほども少し触れさせていただきましたけれども、基本的に労働基準監督署が入る案件、例えばまずは是正の指導であったり、文書指導であったり、いろんな形になると思いますが、悪質だと労働基準監督署が判断すれば、基本的には司法の観点から送検されて、警察的な観点での捜査等も行われることになると思います。
 我々の今の条例というのは、事業活動に関し故意、または重大な過失による法令違反があった場合と認めたときに取り消すことができるという規定にしておりますので、基本的には捜査権のあるところで適切な判断が行われたことをもって、法令違反とするのがまずは考え方であろうかと考えております。

○市谷委員
 是正なり指導を受けたら正しましたと、それから未払いだった残業代は払いましたら、これで終わってしまうことが多いのですけれども、私が聞く範囲では、この会社もそうですし、以前指導も入ったということもありまして、もう少し厳しく見ていくことが必要だと思っているのです。労働基準局なり労働局が重大なところと判断されるのも一つの基準かもしれませんけれども、違反を何度も繰り返しているのは悪質だと思います。ですから、そういうところに県が補助金を出しているとなると、県民からすれば県がブラック企業を促進しているように見えてくるのです。なので、もう少し法令違反の中身を厳しくといいますか、繰り返し法令違反をしている企業については補助金返還の対象にするなど、もう少しルール化する必要があると思いますけれども、今後検討していただくことについてどうですか。

●岡村商工労働部長
 企業誘致のフレームの中で対処できる部分と先ほど申し上げた労働局との協定の中で対応する部分と分けなければいけないと思っています。実は、マックスサポートは経営者がかわっておりまして、今の経営者になってから補助金は当然出していませんけれども、かつて出していたということで、営業継続義務はたしか10年以内でしたか。(「もう10年過ぎました」と呼ぶ者あり)過ぎてしまっているので、今回の件は労働局との協議になるかと思いますけれども、いずれにしても今、雇用環境は大分改善されてきていますので、今までの過去の経過を見てみましても、そういう評判が立つところにはなかなか人が集まらなくなってしまうと。結果として経営がうまくいかなくなるという悪循環に陥るケースが多いです。そういうことがないように誘致企業に対しては気をつけてくださいとは言っておりますので、その辺を確認しながら、今後、この件に関しては私も存じ上げませんでしたけれども、労働局とも相談しながら進めたいと思います。

○市谷委員
 厳しく対処していただく方向で努力していただきたいと思います。この会社の中でも鬱病になってやめられる方なども出ているようですので、そういう実態もよくつかんでいただきたいと思います。
 もう一つ、三洋テクノについて、よく売却の話が新聞報道で出ているのですけれども、ここは220人ぐらいの労働者などが残っていますが、この売却話は県のほうに報告があったのでしょうかね。

●池田立地戦略課長
 直近では先週の金曜日にマスコミ報道等がございました。我々も先方には確認しておりますけれども、報道内容は今確認できていないという回答でございました。
 当然我々も関心を持っている事項ですので、そういう動きがあれば事前に報告いただくように要請しているところでございます。

○市谷委員
 労働者のほうには退職金や年金などのことについていろんな通知が来ているようで、売却などについてはっきりうたわれているわけではないですけれども、もともと三洋の本社との関係も切れるということも一つあるのですが、処遇のことでいろんな通知が来ているようなので、これは売却される可能性が非常にありますし、その後の200名を超える労働者がどうなるのかというのは重要なことだと思います。
 それで明確な方針や売却の話はつかんでおられないということですけれども、売却されたらもうパナソニックや三洋に行ってもどうしようもないことかもしれませんが、200名以上の雇用を絶対に守るように改めて言っていただきたいと思うのですけれども、どうでしょうか。

●岡村商工労働部長
 それは常日ごろから定期的に情報交換していますので、そういう状況が起こる場合は事前に報告を受けます。そういうことがないようにということだけではなくて、生き残りをかけて彼らもやっていますので、新しい事業開拓に向けて今戦略プロジェクトなどで人材育成に取り組んでくれています。新しい事業を取り込んで新しい製品展開をあそこでやっていくことを頑張ってくれていますので、今々、今の雇用が失われるという話は聞いておりません。そういうことがないように、ふやしていきましょうねということでサポートしているつもりです。

○市谷委員
 大量に解雇したり、事業変動がある場合、労働者に対して1カ月前に言えば事は済んでしまっています。1カ月前でははっきり言って手の打ちようもなくなるので、なるべく連絡を密にとっていただいて、雇用が失われないように引き続き指導していただきたいと思います。

◎興治委員長
 ほかにありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)

●西村経済産業総室産業振興室長
 お手元にお配りしております漫画本でございますが、毎年経営革新の優良事例を掲載して、過年度分の事例とあわせてこういった取り組みを推進していくものでございます。御紹介させていただきます。

◎興治委員長
 では、意見も尽きたようですので、委員の皆様にお諮りいたします。委員長報告の作成・内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
 執行部の皆さんは御退席いただいて結構です。御苦労さまでした。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、調査活動報告についてであります。
 本会議におきまして、各委員会の1年間の活動状況について報告することになっております。
 本委員会の平成26年度の活動状況について、お手元に案を配付しておりますが、いかがでしょうか。(発言する者あり)
 いろんな活動をしましたので、そのことを入れております。(発言する者あり)鳥獣被害対策についても書いています。よろしいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、案のとおり報告することといたします。
 次に、本委員会と執行部との意見交換会についてであります。
 本日、午後6時からホテルモナーク鳥取で開催いたしますので、委員の皆さんは御参加いただきますようお願いいたします。
 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

午後0時21分 閉会
 

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