平成27年度議事録

平成27年8月21日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

内田 隆嗣
西川 憲雄
木村 和久
福浜 隆宏
松田 正
濵辺 義孝
伊藤 保
上村 忠史
稲田 寿久

欠席者
(なし)

 

傍聴議員  なし

説明のため出席した者
 小倉元気づくり総本部長、伊澤総務部長、三田会計管理者、山本教育長、
 ほか局長、次長、課長

職務のため出席した事務局職員
 黒川課長補佐、遠藤課長補佐、遠藤係長

1 開会 午前10時00分

2 閉会 午後3時02分

3 司会 内田委員長

4 会議録署名委員 松田委員、濵辺委員

5 付議案件及びその結果
  別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時00分 開会

◎内田(隆)委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 日程はお手元の日程のとおりであります。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会、県議会、次に元気づくり総本部、教育委員会と2つ分けて入れかえ制で進めたいと思いますので、よろしくお願いします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、松田委員と濵辺委員にお願いいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の皆様におかれましては……。

○稲田委員
 済みません。冒頭にちょっと発言をさせていただきたいと思います。といいますのが、次々入れかえになりますと、東京本部長の前田本部長にぜひ聞いていただきたい、それから総務部長にも聞いていただきたい話ですので、冒頭に発言をさせていただきました。
 先般、私の7月の常任委員会の質問の中で、アンテナショップが発行をいたしましたプレミアム商品券の問題について、私自身も大変この商品券の有価証券性ということについて疑問があるという話をいたしました。これは後に財政課からも私に連絡がありまして、商法上の有価証券であるという御指摘をいただきました。私もその後、私の手元の資料でいろいろと調べました結果、何点かの疑問はありますけれども、有価証券であろうということであるという確信に到達をいたしましたので、謹んで訂正をしておわび申し上げたいと思います。ただ、この商品券を発券したということについて、それの是非論というのはまたこの商品券の有価証券性とは別の話でありまして、そこのところは御了解をいただきたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 改めまして、報告事項に入ります。
 執行部の皆様におかれましては、要領よく、マイクに向かってお願いいたします。
 質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず、鳥取県人口ビジョン(素案)及び鳥取県の地方創生総合戦略(素案)について、各部局が所管する戦略及び取り組み状況について説明を求めます。
 それでは、総務部について、伊澤総務部長の説明を求めます。

●伊澤総務部長
 それでは、先ほどの勉強会でも御説明をいたしましたが、鳥取県の地方創生総合戦略につきまして、総務部の所管部分につきまして御説明をさせていただきます。全体につきましては先ほど御説明したとおりでありますし、また後ほど改めて関係部局から御説明いたします。
 総務部といたしましては、このビジョンの素案の概要版をごらんいただきたいと思いますが、3ページ、総合戦略素案の概要全体像の中の特に一番右側の戦略実現に向けた、先ほどは横串というような話もありましたが、いわゆる取り組みの基盤になる部分というものを所管する部分、この中で申し上げますと黄色い縦の枠内でありますが、行政の垣根を越えたパートナーシップ、特に民間と行政との連携の特に行政業務等の民間連携の部分、あるいは市町村との連携、これは県、市町村との一層の連携推進といったような部分、これらを通じた行政体制あるいは財政基盤、財源の話もございましたが、これらを一層しっかりとしたものにしていくということを担っているというふうに考えております。
 具体の施策部分につきましては次の4ページ以降に出てまいりますが、具体的に総務部のほうで所管するものは非常に限られておりまして、9ページをお開きいただきたいと思います。まちづくりの部分でありますが、その右側、快適な通信環境で便利・安心な暮らしという部分であります。総務部の情報政策課で県内の高速通信基盤等を所管いたしております。そこに書いておりますとおり、超高速通信網の利用環境の整備といったことを進めまして、医療、産業、防災分野など県民生活の基盤としての役割を高めていきたい、あるいはそのために、ここには具体の施策は書かれておりませんが、県内の各市町村ごとの高速通信基盤の状況を見ますと、まだ十分な環境がない市町村が一部にございます。具体的に申しますと、日野町さん、あるいは琴浦町さんといったところがまだ十分な環境がございません。いわゆるブロードバンドというものが行き渡っていないということでありまして、これらにつきましては、私どもも直接町と話をさせていただいて、どういった環境整備を進められるのか、5年後、平成31年目標といたしましては、全ての19の市町村でこのブロードバンド環境が行き渡るということを目標として掲げながら、まだ不十分なところにつきまして、その環境整備についての手法を一緒になって考えていきたい、あるいは県としての支援を進めていきたいというふうに考えているところであります。
 その関係のこと、具体の内容につきましてはこの素案の厚いほうの72ページのあたりに書いてございます。詳細の説明は省略申し上げますが、72ページに書いておるとおりでございまして、17の市町村でほぼ環境整備が整っておりますが、あと2町村、これは日野町さんと琴浦町さんであります。日野町は環境がない、琴浦町さんはケーブルテレビがあるのですけれども非常に古い施設でブロードバンド対応になっていないということで、これの張りかえといいましょうか、更新といったものが課題になっておりますし、それ以外にも例えば三朝町さんのように、ケーブルテレビはあるのだけれども、やはり古くなっていて、同軸ケーブルから光への張りかえといったようなことが必要になっているといったようなこととか、それ以外の地域でも、例えば鳥取市内などでも下りはいいのですけれども上りが遅いといったようなことで、企業などが来るときにちょっとそれが支障になるといったようなこともお聞きしておりますので、個別の状況をよくよくお聞きしながら県としてできる支援をしていきたい、このように考えているといったようなことですとか、あるいは近年、モバイル通信、無線、携帯電話、スマホ等でありますが、これの利用が非常に拡大してきておりますので、主要幹線道路、具体的に言いますと国道線沿いですとか、あるいは鉄道沿い等での不感地域の状況を今年度の当初予算で調査を認めていただいておりますので、今年度からその状況調査に入っております。そういったようなものを進めて具体的な改善を事業者等に働きかけていきたいといったようなことを一生懸命やっていくことで環境整備を図っていきたいと、このように考えているところであります。
 あと1点だけ申し上げますと、先ほどの横串の部分で県と市町村との連携を強めていく必要があるということで、この情報環境の部分につきましても取り組みを進めているということはかねてからこの常任委員会でも御報告をしてきたとおりであります。いわゆる県、市町村を通じた行政系の情報処理システム、コンピューターシステムの共同利用、共同調達の取り組みを協議会をつくって今現在進めております。県と19の市町村全てが一緒になって取り組みを進めようということで具体的な実務担当レベルの話に今入っておりまして、具体的には電子申請システムといったようなものを共同調達する、あるいは学校の先生方の業務を近代化するための学校業務支援システムを共同調達できないか、そのことによって教育環境、教員の多忙化解消等を図れないかといったようなことですとか、県、市町村での行政インフラといったものをつくって県、市町村間での情報通信を高度化しようといったようなこと、それから全ての市町村ではありませんが、図書館システムを幾つかの市町村でグループで共同調達できないかとか、さまざまな具体の検討を進めております。またその都度、その状況についてはこの常任委員会で御報告してまいりたいと思っております。

◎内田(隆)委員長
 以上、総務部に関しての質疑はありませんでしょうか。

○木村委員
 情報の分です。おっしゃるように鳥取市などでも一部はできるようになりました。でも一部というか多くはなかなかそういうブロードバンドが入らない状態です。私は市議会で市長とやりとりしたことがあるのですが、周辺のニーズがないというのです。ただ、いつかも御紹介があったように、徳島県などは県の施策として末端までブロードバンドを入れて、だから徳島にあるような神山町さんとか、ああいうところにオフィスが出てくるのですよね。そういうようなスタンダードな環境だと思うのです。必要なインフラだと思うのですけれども、そういうものが当たり前にできるようなことをやっていかないと、先ほど説明があった地方創生などにしても、実際に外から企業を持ってこようとしたときに、そういうオフィスを構えようとしたときに、セキュリティーの問題とか、当然高速の、要するにデザインとか、そういう類いの業務になると、今の同軸メタルでは難しいですよね。スピードも遅いし、性能も悪いし。そういうことを当たり前にするための県として対応というのを考えないといけないのではないかと。どうしてもそういう自治体は財政力のキャパが小さいので、なかなか自分のところにお金がないということが片方でありますので、ぜひそういうことを引っ張っていただきたいなと思います。

●伊澤総務部長
 詳細は補足があれば情報政策課長から後ほど若干の補足をさせますが、まず徳島県も実は幹線の整備とか全体の整備は県が担っているところもありますが、先ほど具体の例をおっしゃった神山町あたりは地元が全部整備しておられるといったこともあります。ただ、そうはいってもおっしゃるとおりでありまして、県もそこについて何がしか全県を支援していかなければならないということでありまして、実は本年度の当初予算で鳥取県超高速情報通信基盤整備事業補助金といったものを新設させていただいておりまして、先ほどもちょっと言いましたけれども、市町村が既存の施設を更新される、ブロードバンド仕様に更新される、あるいはエリアの拡大をされる、あるいはもっと言いますと具体的な事業者等の進出に伴って、その事業者とか事業所につなぎたいといったような場合の回線整備、機器整備を行われる際に、できるだけ国の補助金等を使っていただいて、なお行き渡らないところについては県が、2分の1ではありますけれども、財政支援しましょうと、ですからやりませんかという事業を実はつくっております。現在、鳥取市さんについても幾つか課題がございまして、これについても私どもの担当課から鳥取市の担当課にこの補助金を活用していただいてぜひ整備を御検討になりませんかということをお話をしているところでございます。

○木村委員
 いずれにしても、県ができるだけ引っ張っていただきたい。というのは、先ほどもほかの自治体でもあったけれども、地元に既にケーブルテレビの組織などがあったり、市などでもNCNがあったりして、非常にそのあたりの面倒な問題もあります。ですから、NTTさんとしては一気にやってもらったらうちで後は面倒見るよというスタンスでしょうけれども、なかなかそのあたり非常に難しい問題も抱えているようなので、ぜひ県のいわばいい主導で、なるべく早くこういうスタンダードインフラが整うような形をぜひやっていただきたいと思います。お願いします。

◎内田(隆)委員長
 以上、よろしいですか。ほかにありますか。

○上村委員
 総務部長、数が少ないということで、私も西伯郡、あと日野郡ですね、3町ということがなかなかスポットが当たりにくいというイメージを持っております。そこをどうしてバックアップするかというのは県をレベルアップする上で足を引っ張るのではないかと思っておりまして、そこをひとつ、同じく西伯郡出身でもありますし、ぜひ力を入れていただきたいという希望ですが、ちょっとお考えを伺います。

●伊澤総務部長
 御案内のとおり、この地方創生の総合戦略の策定に当たりましては、県と市町村との共同のもとでやるということが基本になっております。いわゆるコンシェルジュといったような県の窓口担当を定めたり、それから各総合事務所、日野におきましては日野振興センターの所長をそのチーフとして位置づけて、市町村と二人三脚で、市町村の課題を見詰めながら、何がこれから求められるのかということをこの総合戦略の中で、これは各市町村の総合戦略の中にきちんとあぶり出して、そして取り組みをしていただく、それをそれぞれ市町で決めていただくというふうにしております。当然県は策定段階からかかわっておりますので、そこに出てきた課題について県がどういう支援ができるのかといったこと、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、地方総合戦略の主役というのは地域住民であって、そこに最初にかかわるのは当然基礎的自治体である市町村でありますので、それを県がどう支えることができるのか、どう一緒になって取り組みを進めることができるのかということを一生懸命やっていきたい、このように考えています。

○上村委員
 やはり高齢化とそういった交通の不便ということがありますので、ぜひその辺も忘れないように力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○稲田委員
 先ほどの全員協議会で質問すればよかったのですが、ほかの人にちょっと譲ったりしておりましたので十分な話ができなかったのですが、内容的な話を皆さん質問があったのですが、私はこの地方創生のこの総合戦略の外形的な外側の話を質問に持っていたのですね。それをちょっとお話しさせていただきますと、これはあくまでも素案ですよね。これについて、素案ですから、我々議員がここはこうしたほうがいい、ああしたほうがいい、今日も実は内容的には何点かの話が全員協議会で出ておりましたよね。ですから、それをやる時期というのは一体いつなのでしょうか。総合戦略がそれぞれの常任委員会に分かれておる、その常任委員会の管轄内での話をこの委員会で突き詰めてやっていくということなのでしょうか。それとも、いや、もうこれはある程度素案としてでき上がっているので、あとその市町村とのいわゆる整合性を図って、その案として出してパブリックコメントにでも諮るとかなんとかという、そういう流れになっているのか、それの流れをちょっと聞かせてください。(発言する者あり)

●伊澤総務部長
 一応私のほうから。後ほどまた元気づくりのほうからもですが、今の段階、先ほどもスケジュールの説明がございましたとおり……。

○稲田委員
 ちょっとあれがわからなかった。

●伊澤総務部長
 そうですか、済みません。先ほどの資料の冒頭にもその関係の資料がついておりましたが、現在はこの素案につきまして既にパブリックコメントに出しております。

○稲田委員
 もう出している。

●伊澤総務部長
 出しています。ただ、それと並行して、骨子等もこれまでずっと議会にもお示ししてきたところでありますが、素案という形ではありますけれども、もう既にパブリックコメントを始めておりまして、その途中といいましょうか、それと並行してということで、恐縮でありますけれども、議会にもお示しをして、読み込んでいただいて、また御意見をいただきたいということであります。正式な議論は9月議会でというふうに考えておりまして、その9月議会での審議あるいは詰め方ということにつきましては、また議会とも御相談して、どういうやり方がいいのかということは御相談しながら進めさせていただくということだと思っております。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 引き続いて、通常の報告事項に移ります。
 報告1、平成27年度普通交付税(県分)の交付額の決定について及び平成26年度一般会計決算について、岩﨑財政課長の説明を求めます。

●岩﨑財政課長
 それでは、総務部の報告資料の1ページをまずごらんください。こちらは今年度の普通交付税の県交付額の決定について御報告するものです。上のほうに文字が書いてあるのですけれども、中ほどの表のほうが見やすいのでそちらをごらんいただければと思います。
 まず、合計のところなのですけれども、今年度、普通交付税及び臨時財政対策債、起債によって当面措置する部分を含めた実質的な普通交付税の額は1,566億円程度となっております。これは前年度に対して24億円のマイナス、1.5%のマイナスなのですけれども、全国の7.6%に比べると下げ幅は低くなっております。そのうち普通交付税、一番上のところなのですけれども、交付税そのものは1,359億円、これは前年度の5億円増になっております。全国ではマイナス1.0%ですので、こちらが厚く交付されているという状況です。なお、もう一つ、臨時財政対策債の部分については29億円のマイナス、全国よりも低い下げ幅となっております。これを踏まえて実質的な普通交付税に占める臨時財政対策債の割合というのは13.2%となっておりまして、全国の23.6%よりも小さいものとなっております。つまり普通交付税そのものでよく措置されているということになります。
 このうち主な要因として、ちょっと下のほうになるのですけれども、まず基準財政需要額と言われる一般的な需要、この部分、歳出の部分なのですけれども、特に大きいのがこの人口減少等特別対策事業費の創設というものがあります。これはちょっとおはぐりいただいて2ページをごらんいただきたいのですけれども、2ページの中ほど、参考のところの真ん中ほどに人口減少等特別対策事業費というのが書いてあります。まち・ひと・しごと創生事業費というのが1兆円措置されているのですけれども、この内訳の一つに人口減少等特別対策事業費、全国で6,000億円程度が地方財政計画に計上されております。これは人口を基本とした上でまち・ひと・しごと創生の取り組みの必要度及びその取り組みの成果を反映させたものでありまして、今年度、県においてこういった人口減少対策を先進的にとっている地域について厚く交付されるもので、ちょっと1ページに戻っていただきたいのですけれども、鳥取県においては全国よりも非常に厚くこちらが措置をされておりまして、鳥取県で35億円になっております。まち・ひと・しごと創生事業費としては38億円の増となっておりまして、これは全国におけるシェア率としては1位になっています。基準財政需要額に占めるこの割合が1位ということです。一方で、これは基準財政需要額のもう一方なのですけれども、地域経済・雇用対策費という特別歳出枠がありまして、こちらが削減されております。これは全国一律に削減されておりますので、こちらはマイナス19億円の36億円となっております。
 2ページに6月補正後の対比があります。一番上のところなのですけれども、補正後、全体で1,555億円、伸び率としては0.7%の伸び率となっております。全国の交付額等をお示ししておりますので、またごらんいただければと思います。
 続きまして、3ページをごらんください。こちらは昨年度の一般会計の決算について御報告するものです。まず一番上の枠のところをごらんいただきたいのですけれども、26年度の一般会計については、法人二税、地方消費税清算金等の増加、一方で国の経済対策に伴う国庫支出金の減少によってトータルとしては前年度を28億円下回っております。歳出については、基金事業の終了等によって積立金が大幅に減少したのですけれども、地方債の元金償還額の増加等によりまして前年度を1億円上回っております。この結果、実質収支、単年度収支ともに前年度を下回っております。
 中ほどの総括のところをごらんいただきたいのですけれども、このうち実質収支の部分、こちらが25年度が134億円だったのが104億円になっているということで減ってはおりますが、収支自体はプラスになっております。
 財政調整基金については、特に取り崩しは結果的にはなく、利息分の増加がありまして、微増となっております。臨時財政対策債を除く地方債現在高については129億円減少しており、借金、地方債を償還して減っているという状況でして、健全な財政運営が図られてはおりますけれども、地方債の元金償還額が高水準で推移しておりますので、引き続き厳しい財政運営が続いております。引き続きしっかりとした財政運営をしていきたいと考えております。
 4ページ以降、歳入歳出について、ちょっと細かい数字等をお示しさせていただいていますので、またごらんいただければと思いますし、7ページに主な財政指標についてもお示しをさせていただいています。結論としては、前年度と大幅な変化はありません。基本的には全国では非常に優秀な財政運営が図られていると思います。

◎内田(隆)委員長
 報告3、首都圏における販路開拓イベントについて、前田東京本部長の説明を求めます。

●前田東京本部長
 東京本部でございます。資料の8ページをお願いします。首都圏における販路開拓イベントということで、梨のシーズンになってきたので、「旬のとっとり」というマスコミPRキャラバンを8月26、27日にかけて都内のマスコミ、新聞社とか、そういったところを回って梨の新鮮さをPRしてこようと思っています。それにあわせまして、8月28日の金曜日なのですけれども、東京駅の八重洲のコンコースのところで新幹線にかけた新甘泉イベントをやったり、それから29日には大田市場で初販のセレモニーを行うことにしております。9月になりますと、百貨店での鳥取県フェアということで、銀座三越で鳥取県と岡山県がコラボして一緒になってフェアを行う予定にしております。鳥取県のほうから6社出る予定にしております。それから恵比寿にも三越があるのですけれども、そこで鳥取フェアということで、11社の業者の方を集めて「きなんせ!鳥取フェア」というのをやります。この中で鳥取県の民芸のほうも扱うような格好でやろうと思っております。
 3番目で、「とっとり・おかやま新橋館」1周年記念イベントということで、9月28日に
1周年を迎えるのですけれども、それに先立ちまして、1周年記念イベントということで、アンテナショップの2階の催事スペースで、この間プレミアム商品券のイベントをやったところであわせまして同じメンバーで1周年記念をやろうというふうに考えているところでございます。それ以外にも、その1周年を記念して、「ももてなしバル&マルシェ」ということで、鳥取県と岡山県でできたものとか、あと地ビール地ワインを出して味わってもらうとか、それからラジオの公開収録をやってアンテナショップのPRをしようと思っているところでございます。

◎内田(隆)委員長
 報告4、名古屋における情報発信等について、門脇名古屋代表部長の説明を求めます。

●門脇名古屋代表部長
 それでは、続きまして、9ページをお願いいたします。名古屋におけます情報発信等の状況につきまして報告をさせていただきます。
 まず一番初めに、観光関係の取り組みでございます。あす、あさってですけれども、24時間テレビ「愛は地球を救う」名古屋会場での鳥取県のPRを行う予定にしております。38回目を迎えます24時間テレビの名古屋の会場で、これから鳥取県内で開催をされます手話パフォーマンス甲子園でありますとかアジアトレイルズカンファレンス鳥取大会でありますとか、鳥取県の観光のPRを行う予定にしております。この会場には、来場予定者、4番に書いておりますけれども、約3万人程度の方がお越しになる予定になっております。その中で、5番、出展概要に書いておりますけれども、ブースを構えさせていただくといったようなPRでありますとか、会場内の特設ステージで鳥取県のとっとり観光親善大使によります鳥取県の魅力のPR、そして昨年度と今年度、2年連続で手話パフォーマンス甲子園に参加いただきます三重県のチーム、三重高校、松阪工業高校、相可高校の生徒さんによりますパフォーマンスの披露もあわせてしていただく予定になっております。
 続いて、2番目、マーサ21での鳥取県のPRでございます。先月、7月25日ですけれども、岐阜の市内にあります大型のショッピングセンター、ちょうど7月16日に一部リニューアルをして非常に来客が多かった場所でございますけれども、そういったところでも鳥取県の観光
PRを行っております。
 続いて、2番目で、先ほど東京本部の中でもありましたけれども、名古屋におきましても食の関係のフェアを開催をする予定にしています。場所はJR名古屋タカシマヤでございます。2番、期間のところに書いておりますけれども、8月26日から9月15日まで、内容としまして、二十世紀梨でありますとか新甘泉の販売、試食宣伝、そしてまた鳥取県の二十世紀梨を使ったスイーツでありますとか地鶏を使ったお弁当等の販売も行っていただく予定になっております。あわせて、9月1日までではありますけれども、吾左衛門寿司さんでありますとか大山ハムさんによります県内の事業者によります催事も行われる予定になっております。あわせまして
29日、来週の土曜日ですけれども、知事もお越しいただいてトップセールスを行う予定にしております。こういった今回のシリーズ、「とっとりっち」という鳥取県の主要農産物を旬の時期に提供するというシリーズでございますけれども、10月以降もカキでありますとか松葉ガニでありますとか、こういったもので展開をしていく予定にしております。
 最後、3番目、森のようちえん説明会等の開催、これも8月12日月曜日、名古屋代表部の入っております中日ビルで開催をいたしました。県と森のようちえんまるたんぼうさんとの共催という格好で開催をいたしました。森のようちえんさんの入園説明会というのは初めて名古屋で開催いたしました。あわせまして、県の移住相談も同時に開催するという格好で開催をしまして、10数名でありましたけれども、そういった方々に鳥取県への移住のPRをしたところでございます。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、人事委員会に移ります。
 報告5、国家公務員の給与等に関する人事院勧告等の概要について、三王寺人事委員会事務局長の説明を求めます。

●三王寺人事委員会事務局長
 そうしますと、人事委員会の資料をごらんいただければと思います。お開きいただいて、
1ページ目をお願いいたします。既にマスコミ等でも報道されたところでありますので皆様方御承知のことだとは思いますが、8月6日に国家公務員の給与等に関する人事院勧告がありましたので、その概要について報告させていただきます。
 給与のポイントといたしましては、月例給、ボーナスとも2年連続で引き上げを行おうとするものでございます。2年連続というのは24年ぶりということでございます。月例給につきましては、平成27年4月分を調査いたしまして官民を比較したところ、民間のほうが1,469円、率にいたしまして0.36%上回っているということがございましたものですから、勧告といたしましては、俸給表の0.4%の引き上げ、あるいは初任給調整手当、地域手当、これらの手当につきましても4月1日にさかのぼって引き上げようとするものでございます。
 続きまして、ボーナスでございます。これも平成26年8月から27年7月分を調査したところ、民間のほうが0.11月分上回っているということでございますので、現行4.10月分を4.20月分に引き上げようというものでございます。そのほか給与制度の総合的見直しというのが昨年行われておりますけれども、その中で地域手当、あるいは単身赴任手当、こういうものについては2年早めて28年4月に前倒しして完成形に移っていくというものでございます。
 続きまして、2ページをお開きください。勤務時間に関する勧告のポイントといたしましては、適切な公務運営の確保に配慮しつつ、原則として全ての職員を対象にフレックスタイム制を来年の4月1日から拡充していこうというものでございます。大きな点といたしましては、2のところにありますとおり、現行のフレックスタイム制といいますのは研究職員等に限定してありますけれども、今後は交代制等勤務職員を除いた全職員に広げようというものでございます。実際の中身のやり方としましては、4週間ごとに1週間当たり38時間45分となるように割り振るものでございます。コアタイム、これは必ず勤務をしなければならない時間帯でございますけれども、これも月から金までの間で5時間、毎日設定しようとするものでございます。育児または介護を行う職員については、もうちょっと弾力的に使用できるようにということで、次のような形に特例を設けようとするものでございます。
 次に、公務員の人事管理に関する報告でございます。これにつきましては、人材の確保及び育成、柔軟で多様な働き方の実現と勤務環境の整備、高齢層職員の能力及び経験の活用、こういうものに取り組んでいくことが述べられております。詳細の部分につきましては資料のほうを見ていただければと思います。

◎内田(隆)委員長
 ただいままでの説明について、質疑はありますか。

○稲田委員
 1ページ、財政課長、ちょっと教えてください。基準財政需要額の中の人口減少特別対策事業費なるものが、その内容が非常に大きな今、日本全国の問題になっておるので多分その基準が創設されたのだろうと思うのですが、そもそもいわゆるこの基準財政需要額、基準となるものは理性的でなければならないし、客観的でなければならないし、ある種の普遍性を持ったものがこの基準になっていくわけですが、かつて、あれは前期の安倍内閣だったと思いますが、あの辺で、その交付税のあり方についてどうあるべきかという議論が沸騰した時期が一時あったように思います。そのときに私も本会議場で質問をしたような気がするのですが、このいわゆる人口減少特別対策事業費の創設ということについて、大変我々にとってはうれしいことなのでありますけれども、これの創設になっていったいきさつというのをちょっと聞かせてください。

●岩﨑財政課長
 詳細を私も承知し切れていない部分があるのでちょっと大まかになってしまうかもしれないですけれども、安倍内閣において、地方創生を今後の日本の形をつくるとともに経済自体を活性化させるという目的で始めていった中で、きちんと財政的な財源の手当もしていかないといけないということで、地方交付税において1兆円、このまち・ひと・しごと創生についての需要を措置して、そのうちの主要な部分の一つとしてこの人口減少等対策を盛り込んだと。これは先ほどの総合戦略の話にもあったとおり、増田先生のレポート、あれが一つ発端となって今の一連の取り組みが進んできている部分があるので、人口減少というのは非常に大きな課題として認識されてきたと、そこがこの地方創生において取り組まないといけない重要なトピックスの一つだということでこの項目が盛り込まれていると。おっしゃったとおり、基準財政需要額というのは恒常的に発生する地方の財政を措置するために、全国で税金をまず国のほうで一旦受け取った上で、人口とか面積とか、そういう定性的な数字をもとに振り分けるというのが基本的な姿なのですけれども、今後の日本の重要な施策、この人口減少というのが主要な施策として置かれていると、全国でこういう対策をとっていかないといけないというのが施策としての需要として置かれたと。いろんな議論が多分あると思うのですけれども、政策誘導してはならないというのが地方交付税の大きなスタンスでもありますので、そことの議論もあるのですけれども、ここの人口減少というのが非常に重要かつ緊急なトピックスとして措置されたというのが経緯だとは思います。なので、この人口減少という現状と、あとそれに対する対策、施策、セットで基準財政需要額の要素として入れております。

○稲田委員
 そうすると、地方交付税法はそのままなのですね。要するに改正になって、こういう価値的なものを入れ込んだ、人口、面積というのが基準財政需要額の要素にはなるわけですから、それから引っ張り出してきたのだろうと今説明を聞きながら思ったのですが、そうすると、なぜそういう質問をしたかというと、人口減少問題のいわゆる事業費としてその交付税が算定されておる。交付税そのものが非常に自由度が高いわけですからどんな扱い方をしてもいいわけですが、当然そうすると、今県が思いつこうとしている、あるいは現実にやっている、地方の市町村もやっている、例えば婚活のそういう資金、補助にこれはやはり当然使っていいということになっていくわけですよね。前は補助金でやっていたのでしょう。補助金でやっていたのが、当然交付税ですからもちろんいいということ。そこのところは念押しができるわけですね。

●岩﨑財政課長
 あくまでも一般財源ですので使い方は最終的には特にひもづけはないです。なので、どんな事業に使うのも構わないのですけれども、今回の人口減少等対策費の算式としては、例えば人口増減率とか転入者の全国における割合、シェアとか、そういったあくまでも客観的な指標をもとに各地域の人口減少のぐあいというのを見て、それをもとに算出をしています。なので、どれぐらいその地域が人口減少が課題になっているかというのが一つもとになってはいますので、算定の要素としてそういう人口減少というのが盛り込まれているという状況です。なので、結果的にはそういう地域は必然的に人口減少対策の事業を、各自治体の判断ではあるのですけれども、展開していくことになるのかなとは思います。

○稲田委員
 わかりました。

◎内田(隆)委員長
 ほかに。

○木村委員
 東京本部長、百貨店での鳥取県フェアをやるというのは、6社でやる予定ということですね。どんな企業が出られるかということ、それからオープン1周年記念を岡山と一緒にやるということなのだけれども、岡山はいろんな意味でたくさん商品がありますよね。どうしても比較対照されると思うのだけれども、現実的には市場に商品が回ることによって全体のブランド設定の、片方では市場原理が確保されていく、確立されていくのだろうと思うのですね。ですから、イベントでぱっとPRはするのだけれども、実際それが市場に流れていってだんだんシェアが広がっていくとか、それぞれの御家庭に鳥取の商品が届いていくという全体の流れをつくってこないと本当の意味で購買につながってこないと思うのですよね。そのあたりというのは、今回出展される企業の実力も含めて、どういうような図面というか、東京本部としては描かれているのですか。

●前田東京本部長
 まず銀座三越のほうの6社なのですけれども、基本的には、銀座三越の特性といいますか、お菓子といいますか、果物を使ったスイーツの関係、それからあと今話題性のあるピンクしょうゆとか、そういったものが出るようになっています。それから恵比寿のほうは11社出るのですけれども、それは魚とかハムとか、そういったものでございます。
 我々、これからどういうふうにして販路を拡大していくかという話なのだと思うのですけれども、やはりいいもの、三越とか、そういったハイクラスなところで売るものと、それからあと一般的にロットで稼ぐようなものがあるのですけれども、そういったスーパーみたいなところにも鳥取県フェアというのをやっていただいていまして、そういったことで販路拡大といいますか、鳥取県の商品を売り込んでいきたいというふうに思っているところでございます。

○木村委員
 以前名古屋に営業に行ったときに、門脇さんのところですよね。物販に行ったときに、カニの営業をかけたときに、名古屋では越前ガニのほうのシェアが高くて松葉ガニというのは余り有名ではないというか、ブランド力がないと。二十世紀梨も、名古屋の市場の嗜好としては甘くて香りの高いものが欲しい。なかなか売り込みが厳しいねと。豆腐ちくわなども、ちくわなのか何なのか非常に中途半端だというような御指摘があったりして、そういうものを一つ一つ解決していかないとなかなか市場に入っていくというのは難しいのだろうと思うのです。PRだけすればオーケーではなくて、実際に買っていただけるというところまでのワンパッケージで物を考えていかないといけないと思うのですけれども、やはりそういう戦略がこれから必要なのではないかと思うのです。ただPRを重ねていくだけではなくて、実際に使っていただくというところまでどう持っていくかということをやはり考えて、実際にそれを作業としてやらないといけないのではないかと思うのですけれども。

●前田東京本部長
 一つ、今、東京にアンテナショップがあるわけですけれども、東京での物の情報発信の部分でいうと、いろんなところでおいしいと言われたらそれはそれでその商品の評価が高まって、それをアンテナショップで買えるとか、そういったPRと商品の販売とか、あるいは鳥取県のものを扱っているところがありますので、そういったものとあわせてやっていけば、鳥取県のブランド力が上がったり、しかも購買につながるというふうな流れになるのだろうと思っていますので、そういうことをこれからも続けていきたいと思っています。

○木村委員
 最後に、繰り返しますけれども、実際に使っていただいてブランド力というのは出てくると思うので、まずそのことはしっかりやっていただきたいと思います。PRを重ねて今の結果が出ているのだったらいいのですけれども、この前、委員会の視察のときにもお話しさせていただいたけれども、実際効果測定というのが要ると思うのです。PRをやりました、何万人来ましたではなくて、物がどれだけ売れていったかというところが大事なのだろうと思うので、これから地方創生していく際にもそういう視点というのは欠かせないと思うのです。やりましたではなくて、こういう結果が出ましたということをやはり求められる、そういう状況ではないかなと思うので、ぜひしっかりやっていただきたいと思います。

●前田東京本部長
 わかりました。

○福浜委員
 前田本部長にお聞きします。「旬のとっとり」鳥取梨マスコミPRキャラバンの関係にもなるのですけれども、ざっくり言いまして、自分の頭の中のイメージだと、二十世紀梨というのはやはり関西に比べて関東になるとちょっと甘みが薄いということで新甘泉を今売り出し中という感じなのですが、実際、新甘泉の首都圏でのニーズというか反応というのはどうなのでしょう。二十世紀梨との比較においてちょっと教えていただければと思います。

●前田東京本部長
 昨年、銀座で新甘泉となつひめの食べ比べをやりました。新甘泉は非常に人気が高いです。二十世紀梨に比べてどうかという話なのですけれども、一般的に今、青梨というのは余り、前よりは評価が低くなっているのですけれども、ただ僕らみたいな年配といいますか、古い人間といいますか、そっちの方のほうはやはりそれなりのブランド力はあります。首都圏のほうには大体、二十世紀梨というのは全体のとれ高の1割ぐらいが来ていると思います。

○福浜委員
 新甘泉はどのぐらい行っているというのがわかりますか。

●前田東京本部長
 まだそんなに来ていません。

○福浜委員
 結局何が言いたいかというと、東京本部というのは確かに鳥取の商品のアンテナショップで具体的に発信をしていくという部分を担っていらっしゃると思うのですが、首都圏ならではのニーズというのを受けとめて、それを強いて言えば生産現場にまで情報を持っていくという、そういうアンテナ部分も非常に高い部分ではないかなと。要するに、今ちょっと聞いて、そうなのだ、二十世紀のニーズも多少あるのだというのはわかったのですけれども、新甘泉をこれから大々的に売っていくのであれば、やはり東京本部のほうが積極的に首都圏でのニーズ把握を生産現場のほうに持っていくということが生産量の拡大を図っていくのではないかと。ロットのほうもやはりまだまだ少ないので、関西圏ではなくて首都圏にそういうニーズに合ったものをどんどん売り込んでいくというめり張りのある部分が、アンテナショップをベースにしながら東京本部の役割ではないかというふうに考えているのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

●前田東京本部長
 福浜委員のおっしゃるとおりだと思いますので、その辺をこれから頑張っていきたいと思います。

○西川副委員長
 8ページですけれども、福浜委員が言われたことにちょっと関連してお伝えしたいのは、私は盆に大阪のスーパーの社長とお話ししたときに、鳥取県の梨がなぜこれだけだめになったかというお話をお聞きしたのです。先ほど木村委員も言われたのですけれども、ニーズが合っていない。合っていないのをずっと放ってきた。だから、20年前は果物の中では断トツだった。ところが大阪圏内で今、二十世紀梨は、ブドウ、イチゴとかと、むちゃくちゃ落ちてしまってもうだめですよと、多分このままいくとなくなるでしょうという話をスーパーの社長から聞きました。というのは、先ほど言われたニーズに対応する努力をしてきていないのだと。そこら辺をもう少し生産者が認識しないと、幾ら本部長がやっても生産者が対応しなければ何にもならないので、やはりその仕組みが私はちょっと足らないのかなと。例えば二十世紀梨が、今売っているのは海外らしいのです。一番いいのは台湾ですよね。大阪に来るのは二番手が来ている。Lぐらいを持ってきても皮を剥いて芯があったら実はこのくらいしかない。そんなものを誰も200円も出して買いませんよと。そこら辺の努力が足らないからもうだめですというお話を聞いたのです。参考になればと思って。

○稲田委員
 3ページ、26年度の決算について、私は、真水の交付税が増加して臨時財政対策債が少し減ったということは大変会計的にはいい傾向だと思うのです。それはそれとして、このいわゆる財政調整型基金の残高も少し微増だったということで、家庭でいえば、へそくりが少しふえるのは家内は喜ぶだろうとは思うのですよね。ですから、それは少しは家計が懐ぐあいがよくなったかなとは思うわけですが、ただ今年度について、この26年度の一般会計決算から今年度の27年をにらんだときに、この地方創生の問題で今日も山口議員がちらっと財源の確保ということをおっしゃっておられたのですけれども、交付税についてもいわゆるトップランナー方式などを採用して非常に競わせて、できるだけ交付税を倹約しようという腹が見えているわけです。そういう中で、なおこの地方創生策を推進していくということになると、別に財政調整型基金、へそくりにはキャップがかかっているわけでも何でもないわけですし、残高が453億円あるわけですが、これが微増でよかったなというのではなくて、私はこれをもっと活用すべきではないかなという気がするのですよね。へそくりがふえたからちょっと何か懐ぐあいがよくなったというだけで自己満足するのではなくて、このトップランナー方式と絡めた関係の中からいくと、これを活用すべきであって、もちろん公債残高にキャップ制がある、大分前、15~
6年前にキャップ制をかけたということも思いながら今質問しているわけですけれども、この財政調整型についてはそれぐらいの考え方があってもいいのではないかと思うのですが、財政課長、どう思う。

●岩﨑財政課長
 非常に深いテーマだとは思っておりまして、ただ一方で基金というのは非常に、さっき言われたように貯金ですので、これをどこまで取り崩すかというのもなかなか重要な論点だと思います。全て取り崩して使っていいかどうかわからない。緊急に必要なお金とか、やはり世の状況によって、景気が悪くなったときなども含めて、臨時的に財政規模が拡大することもありますので、なので一概に基金を崩していいわけでもないのかなとは考えております。6月に今後の財政運営における目標を設定させていただいたかと思うのですけれども、借金、地方債の残高を3,000億円以下、あるいは基金の残高も300億円以上というふうに設定させていただいていると思うのですけれども、少なくともここの目標は維持しながら、各年の経済状況とか国内の状況、あるいは海外も含めてなのですけれども、そういう状況を見据えながらその年その年の必要な事業はしっかり組んでいくと、その両面をにらみながらやっていく必要があるのかなとは思っておりますので、ちょっとそれを踏まえてよく予算を策定していきたいとは考えております。

○稲田委員
 おっしゃっていることはよくわかるのですけれども、特にこの財政調整型の基金の中で減債基金などというのはまさにへそくりそのものと言ってもいいぐらいなものなのですよね。だから、将来的に非常に交付税にトップランナー方式が導入されていったときに不安感を私たちは覚えているわけでして、その中で、そこまでこの財政調整型にキャップをかけるというのはどうなのかなという気がするのだけれども、どうでしょう。もう一回ちょっと答えて。

●伊澤総務部長
 今、財政課長からもお答えしましたが、6月に中期のいわゆる財政見通し、財政誘導目標というものをお示ししました。そのときにもごく簡単にお話ししたと思っておりますが、今後見込まれるものの中で我々が考えなければいけないもの、もちろん先ほども御質問があったとおり地方創生の総合戦略についてしっかり国に財源を求めていく、それも地方の財源を地方に配分するのではなくて、国の財源を地方に持っていくというもの、そのためにも国の例えばスリム化とか機関の移転とか、そういったものをしっかり求めていく。これが基本ではありますけれども、非常に国全体の財政が御案内のとおり危ういと、大きな赤字になっていると、それをどうやってプライマリーバランスを黒字にするのか、経済成長を当てにした今の絵が本当に現実的なものなのかどうかということはさまざま意見があるところであります。
 鳥取県の中期の財政状況を見ますと、こういった国の財政基盤の危うさから来る地方財政の危うさというものがまず一つあります。これをやはり少し厳し目に考えておいたほうが後々には、本当は緩く見たいのですけれども、でも緩く見て、ではそれがそうならなかったときにどうするかというのは、今の国、地方を通じた財政状況は非常に厳しいということをやはり踏まえる必要があるということが一つと。
 もう一つ絶対に忘れてならないのは、確実にやってくる財政出動というのがあります。これは何かといいますと、これもかねて議会でも御説明しておりますが、退職手当でありまして、他の都道府県の多くはいわゆる団塊の世代の大量退職というもので、ここの山を既に通っておりますが、鳥取県はちょっとその山の構造が違っておりまして、大量退職の波をまだくぐっていません。これからやってきます。ピーク時が平成31年から2年にかけてかなりの職員の退職がふえてまいりまして、単年度ベースで現状よりも退職手当が大体70億円弱ぐらいふえてまいります。これは確実に支出がふえるということが見込まれております。こういったものにどう備えていくのかといったことも視野に入れながら、実は6月にお示しした中期の財政推計、見通しというものを立てさせていただいていると。それと今御質問にあった、そうはいっても眼下の課題に対応すべく機動的な財政出動をすべきではないかという御意見、これもごもっともだと思います。その辺のやりくりをどうやっていくのか、あるいはちょっとずれるかもしれませんが、そのためにもめり張りをつけることとか、国に求めていくことは当然でありますが、足元の行財政改革をしっかりやって、出せる財源をしっかり生み出していくといったことが我々の仕事のこれからの柱になってくるのかなと、このように思っているところであります。

◎内田(隆)委員長
 関連でいいですか。それについてですけれども、大体100億円というのは、多分確実に見込まれる退職対応をするために400億円強の基金から300億円まで減ってくる可能性がありますよということなのか、それともいわゆる大型公共として想定されている事業も何個かあるように感じます。知事マニフェストにのっとったものでも、例えば産業廃棄物最終処分場の80億円前後、100億円になるのかそれに前後するのかわからないのですが、ここまでは織り込んであるのですか。

●伊澤総務部長
 細かいことにつきましてはちょっと私もあれですけれども、ほぼ確実性がある大型投資については一定程度、見込んでおるはずです。

◎内田(隆)委員長
 つまり大量退職と一定程度の大型公共を勘案した上で100億円ぐらいの増減があるだろうなと……。

●伊澤総務部長
 100億円というのは、先ほど申し上げたのは退職手当だけで、単年で大体70億円ぐらい。

◎内田(隆)委員長
 ではなくて、400億円の基金が300億円ぐらいに、300億円くらいの基金を守っていこうという、基金のやりくりとしては、減債を除いた財政調整型だけですよ、そこで当て込む必要があるのが100億円ぐらいあるのだろうなというぼんやりしたものなのですか。それともそこは全く外したところで財政運営をされていく上でのシミュレートなのか、どちらですか。

●伊澤総務部長
 それは自然体でといいましょうか、自然体でやるともっと減ってきます。

◎内田(隆)委員長
 でしょうね。

●伊澤総務部長
 というのを6月にお示ししておりますので、またごらんいただければと思います。

◎内田(隆)委員長
 わかりました。

○木村委員
 今回の創生事業は国に財源を依存するという前提が片方である。でも、うちの財政力指数を見ると0.24で、なかなかそう簡単に自立度というのは一気には上がっていかないけれども、着実にそれをやっていかないと、国からいつまでも地方創生のお金が来るわけでも当然ないでしょうし、限られた時間の中でなるべく財政の自立度を少しずつ上げていくためには、よほどの覚悟が要るような気がするのですね。片方で締めるものは締める、先ほどから東京本部ばかり言って申しわけなかったけれども、出口のところをどんどんどんどん大きくしていって、いわば県民の所得をどう上げていくかというところにかなり考え方をシフトしていく、税収を片方で上げるということをバランスよくやっていかないと多分続かないだろうと思うのです。だから、目の前の基金の額というのは今の財政規模からしたらそんなに大きいものでもない。ですからショートスパンでぽんと出す場合には可能かもしれないけれども、これを持続的にやっていくという、ある程度の中長期的に見たときになかなか厳しいものがあるというのは誰が考えてもそうなので、そうするといずれにしても着実に今回の地方創生の機会なども使って税収をどう上げていくかということを着実にやっていかなければいけないだろうと思うので、このあたりをしっかり考えながらぜひやっていただきたいなと思います。

●伊澤総務部長
 先ほども申し上げましたが、きちんと目標を定めてめり張りをつけていくということが多分大事だろうと思います。地方創生に向けて非常に多くの課題があるわけでありますけれども、何を優先的にやっていって、その成果をどう捉えていくのかということをよりしっかり見定めていく、そしてそこに少しぶれがあったり、あるいはこれは見通しが違ったということがあれば速やかに正していくということがこれから求められていくだろうというふうに私は思っております。

○福浜委員
 名古屋代表部の門脇さんにお聞きします。3番目の森のようちえんの説明会についてちょっとお伺いしたいのですが、名古屋でのPRというのは10数組いらっしゃったという話だったのですが、智頭町さんとどういうふうな形でされたのかというのが1点と、それから2点目が、こういう具体性のあるIターン・Uターン施策、商品を売るPRではなくて、こういう取り組みをPRするというのは非常におもしろいIターン・Uターン施策の一つかなと思って見ているのですけれども、例えば東京とか大阪でも同じようなことができるものなのかどうなのかという部分の波及性。3点目に、やはり森のようちえんはいいなという総論はオーケーでも、各論になると、住まいはどうなるのか、あるいは雇用はどうなるのという具体論、要するに先ほどから話が出ている横串という言い方が適切かどうかわかりませんが、そのあたりのリアクションというのもあったのではないかと思うのですが、そのあたり課題も含めてもう少し細かく教えていただければと思いまして。

●門脇名古屋代表部長
 今回のこの取り組みですけれども、まとめてお答えする格好になりますけれども、同じ枠組みの中で東京と大阪でも開催をしておりまして、今回名古屋でこれが初めての案件だったものですから私のほうから報告をさせていただきました。この取り組み自体は、森のようちえんさんと県のとっとり暮らし支援課がコラボして、こういった取り組み、移住定住の取り組みの中でも森のようちえんさんと組んで各所、東京、名古屋、大阪の中で開催してみようというのが全体の流れということになっています。その中で、では反応がどうだったかということになりますけれども、全体の子育て環境のすばらしさですとか、特に智頭町の自然のすばらしさ、こういったものを説明されながら、それに対してやはり実際に来られた方の中から仕事の関係はどうなのだろうかというお話もございました。そういった中で、そういった部分は例えばとっとり暮らし支援課のほうから少し補足的な説明をさせていただいた、こんなような取り組みを今回行ったということだと思っています。
 この後なのですけれども、実は名古屋でフリーペーパーさんと今お話を進めていまして、今お話があったような実際に移住する場合の住まいですとか仕事ですとか、そういったものの宣伝、PRも含めて少し、これまでやっていなかった取り組みではあるのですけれども、そういった鳥取に移住をどうぞ、名古屋、中京圏の皆様といったようなPRも含めた鳥取県の森のようちえんの紹介と、そういった仕事関係の若干の紹介を含めた、その取り組みをこれからやっていこうと思っています。その後は少しそういったような取り組みの反応も見ながら、どういったようなものがいいかということは続いて考えていきたいと思っています。

○福浜委員
 東京でも過去やられたそうですけれども、その後の反応とか、実際にIターンに結びついた事例とか、もし結びついていないのであれば課題面はどの辺にあったのかとか、これは多分、総務のほうがやっていかれることの一環の一つかもしれませんが、市町村との連携になっていくのではないかと思うのですけれども、そのあたりはいかがだったでしょうか。

●前田東京本部長
 森のようちえんの代表の西村さんという方も、Iターンといいますか、こちらに来られた方なのです。そういった意味で、自分が鳥取に来られた体験談とか、去年は3回ぐらいされたと思います。その中で森のようちえんのことも取り上げられて話をされていました。この間、西村さんとお話をさせてもらったのですけれども、基本的には首都圏の方というのは、子どもの育児というのが一番気になることで、旦那を置いたまま奥さんだけがこちらに来るというパターンがあるのだそうです。それが割と多くて、だから旦那は東京で働いていて奥さんと子どもさんがこちらに来られて、そういう逆単身赴任というのですか、そのパターンが割と多いと。あとおっしゃっていたのが、物を決めるのは女の人ですよという、家庭のことですね、そんな話をされていまして、数にして約10人ぐらいあるというふうに言っておられました。一番仕事のことは課題にはなるのですけれども、基本的にはそういった子どもの育児のことを一番気にされるようなところで、それが一番優先順位が高いという方が来られるというふうに言っておられて、そんな話でした。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。

○福浜委員
 はい。

◎内田(隆)委員長
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

●谷業務効率推進課長
 お手元に1枚物で鳥取県事業棚卸しというチラシがあると思いますけれども、改めまして、今年度の事業棚卸しの御案内でございます。このチラシは県の本庁を含め地方機関、それから市町村の窓口等に置かせていただいているものでございます。日にちは8月29日、30日でございます。場所はこの議会棟別館、具体的には第4委員会室をお借りすることとしております。裏面に前回御報告しました今年度の事業棚卸しの事業、それから日程が入っております。なお、当日でございますけれども、とりネットでインターネットライブ配信も予定しているということでございます。改めまして事業棚卸しの御報告をさせていただきました。

◎内田(隆)委員長
 ほかに意見はございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようです。総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会、県議会につきましては以上でございます。
 入れかえを行います。休憩を5分とります。

午前11時09分 休憩
午前11時14分 再開

◎内田(隆)委員長
 再開します。
 引き続き元気づくり総本部、教育委員会について行います。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の皆様におかれましては、簡潔にマイクに向かってお願いいたします。
 質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず、鳥取県人口ビジョン(素案)及び鳥取県の地方創生総合戦略について、各部局が所管する戦略及び取り組み状況について説明を求めます。

●小倉元気づくり総本部長
 それでは、人口ビジョンのこの概要版を用いさせていただきまして説明させていただきます。よろしいでしょうか。人口ビジョンにつきましてはさきに説明させていただいておりますので、中身について、元気づくり総本部が所管するものについて説明をさせていただきます。
 6ページ、7ページをお願いしたいと思います。3つの大きな柱の中の「絆に生きる」という分野でございますけれども、その中での「人財とっとり」として、6ページの右側の下のほう、「地域を支える人財の育成」の分野で学生・生徒への魅力発信、人材確保など若者の地元就職、IJUターンを促進していくのだというような施策を盛り込んでいるところでございます。
 また、7ページに行きまして、「「顔の見えるネットワーク」を生かした地域づくり」として、社会貢献活動を行うプロボノの発掘・育成、近年、鳥取力創造運動で民間団体も育ちつつあります。そういった団体の人材の育成を行うということも盛り込んでおります。また、右側のほうに、「女性・高齢者、障がい者など多様な主体が輝く地域づくり」という中で女性リーダーの育成等を盛り込んでいるところでございます。KPIといたしましては、プロボノの人数ということで、ゼロから6人ということでKPIを設定させていただいております。
 7ページの下のほうの「支え愛」でございますが、「中山間地の安心と元気をつくる」ということで、右側のほうになりますけれども、見守りシステムの構築であるとか買い物支援を初めとした生活サービスの提供、特に中山間地、町なかも含めてですけれども、そういったサービスレベルの向上を上げております。KPIといたしましては、小さな拠点の数25カ所、買い物福祉サービスを実施する地域数4地区ということを掲げるとしております。
 次の8ページ、9ページですけれども、3つ目の柱、「ゆったり刻む時を生きる」というふうにまとめてありますけれども、「移住・定住」の中で、「「移り住みたい」鳥取県」、この中で鳥取県版CCRCの構築、現在でも南部町、湯梨浜町等で取り組みを進めているところでございます。また、メルマガを通じた移住定住施策であるとか情報発信の強化を行っていくということ、移住者のための空き家のマッチングシステムを構築する、これは市町村とのウイン・ウインの関係でやっていく必要があると思いますけれども、そういった施策を入れております。KPIとしては、CCRCの地区数、お試し住宅の棟数等を上げております。
 次のページの「働く場」でございますけれども、2つ目の四角の「自らの能力が発揮できる雇用の実現」ということで、時短の取り組みであるとかイクボス、ワーク・ライフ・バランスの推進、女性の管理的地位というようなことを盛り込んでおります。KPIについても、企業の子宝率であるとかイクボス宣言企業率であるとか管理的地位に占める女性の割合等をKPIとして設定しているところでございます。
 最後、「まちづくり」でございますが、「暮らしやすく、元気になるまちづくり」ということで、小さな拠点の整備をする。医療・福祉、行政サービスなどの連携・ネットワーク化による小さな拠点、これを生み出していくのだということ、また町なかの活性化、コミュニティー拠点づくり等も進めていくということで盛り込んでおります。再掲にはなりますけれども、KPIとして小さな拠点を盛り込んでいるところでございます。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、山本教育長の説明を求めます。

●山本教育長
 引き続きまして、教育委員会所管の関連につきまして御説明申し上げます。
 戻っていただきまして、いろんなところに少しずつ入っていますが、まず5ページの「農林水産業」のところに「将来を担う若き担い手の活躍」ということで、ここは行政と高等学校がしっかりと連携して、この第1次産業の担い手を育成をしていくということを入れております。その下の「エコスタイル」のところで、鳥取県の豊かな森や里山資源を活用するということで、この自然の恵みをしっかりと使って子どもたちに学び、遊び切る体験を行わせたいということを考えておるところでございます。
 めくっていただきまして、6ページでございますが、「出会い・子育て」の中の2つ目の大きな柱、「安心の出産・子育てを応援する」という中での3つ目のぽつでございますが、ここで、就学児童の放課後等の活動につきまして、教育委員会では放課後子ども教室の部分が該当するのですけれども、そこについて力を入れて取り組んでいきたいというふうに考えておりますし、右の「地域で子育て世代を支える」ということで、地域住民が地域全体で子育てを支援するということで、目標指標の中に、学校支援ボランティア数ということで、これを31年には7,000人にしたいというような数値目標を入れております。
 メーンのところはその下の「人財とっとり」のところでございまして、「未来を拓く人づくり」ということで、21世紀をしっかりと生き抜いていく、そうした力をつけていくということで、本当に解がない問題に対して主体的に取り組んでいき実践をするという力をしっかりとつけたいというふうに考えておりますし、またこのふるさと鳥取というものに愛着と誇りを持った人材をしっかりと育成していきたいと、地元に残って地元のために活躍する、一旦は出るのだけれどもまた戻ってくる、外にいってしっかりと地域を支えていく、地元を支えていく、そうした人材を育てていきたいというふうに思っております。その「地域を支える人財の育成」、右のほうになりますが、その中の2つ目のぽつで、そのためにキャリア教育ということを企業、あるいは産業界としっかりと連携をして取り組んでいきたいというふうに考えております。
 また、めくっていただきまして、8ページでございます。「移住・定住」のところの2つ目の大きな柱、「「住み続けたい」・「帰りたい」鳥取県」ということで、県内の中・高校生への鳥取県の魅力発信、あるいは定住を促進するというようなことにつきまして知事部局とも連携して取り組んでいきたいというふうに考えておりますし、9ページのところで、「働く場」の続きのところの2番目の「自らの能力が発揮できる雇用の実現」の最後のぽつでございますが、障害者の就職率向上、雇用促進、離職防止対策等に向けた支援について教育委員会でもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

◎内田(隆)委員長
 以上につきまして、御意見はありませんか。

○西川副委員長
 最初に、7ページの「人財とっとり」というところなのですけれども、県内高等教育機関や産業界と連携してということなのですけれども、私はいろいろな方とお話しする中で、例えば企業誘致をしておられても人材の確保がなかなか厳しいのだけれども、一番の問題は中間管理職、そういった方が鳥取県にいないのだと。今ある既存の会社でも、例えば資格を持っていたり、人事関係の仕事ができる人材をなかなか確保できないし探してもいないのだというお話をよく聞くのです。そこら辺を、例えば県内出身者で、東京、大阪の中で、こちらに両親がおられて本当は帰りたいのだけれどもという方が多分あるのですよ。その連携のとり方が一般企業ではなかなかできないので、そこら辺の仕組みをつくっていただけないかというお話を聞くのですけれども、そこら辺のお考えはあるかないか、そこら辺をお願いします。

●小倉元気づくり総本部長
 よろしいですか。まさに移住定住に絡むことかなというふうに思っています。このペーパーの中では8ページをごらんいただきたいと思うのですけれども、8ページの「移り住みたい」の中の4つ目のぽつにプロフェッショナル人材の移住促進ということがあります。ですから、都会で今お仕事をされている、スキルを持っているけれども、まだ生かす場がない、そんな方々を何とか引っ張ってきたい。委員がおっしゃるとおり中間管理職的なところにはなると思うのですけれども、そんな取り組みを推し進めたいということで施策の一つに上げております。

○西川副委員長
 それで進めたいはわかるのですけれども、どういう形をお考えになっているのかとか方向を考えているかというのをやはり具体的に言わないと、私がお話しした会社の経営者などは持っていく場が今のところわからないというお話を聞くのです。

●小倉元気づくり総本部長
 首都圏人材バンクの組織を今立ち上げつつあるところだと思います。商工のほうがメーンでやっておりますけれども……。

○西川副委員長
 雇用人材総室。

●小倉元気づくり総本部長
 そうですね。まさに今やりかけているところでございます。

○西川副委員長
 これからということですか。

●小倉元気づくり総本部長
 はい。

◎内田(隆)委員長
 西川委員に対して、雇用人材総室に説明に伺わせてください。

●小倉元気づくり総本部長
 資料をお届けしてもいいですかね。

◎内田(隆)委員長
 お願いします。

●小倉元気づくり総本部長
 では、資料をお届けさせていただきます。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありませんか。

○稲田委員
 小倉部長がおられますけれども、ちょっと話をさせてもらうと、この地方創生策の全体を見させてもらって、この資料を見るのは2度目だと思うのですね。前回見たときに、私は言葉の使い方がこれで適切なのか、余りにも文学的な表現になっているのではないかみたいなことを言ったような気がするのですよね。今回こうやって改めて見させてもらって私が思うのは、大もとになるバックボーンとしては、基本姿勢と書いてあるように、人口減少に歯どめをかけるのだ、人口減でも持続的で活力のある地域をつくるのだというのが一つのバックボーンにあって、そこからさまざまに派生しておるこの3つの大いなる自然とかぬくもりとかゆったり刻むとかというような話になって話が進んでいくわけですけれども、この辺から一つ問題が起こっているのではないかと思うのは、どうしても私はこれを見たときに年次総をほうふつとさせるような気がしてしようがないのですよ。鳥取県はやっていないのですけれども、そういう何か総花的な取り組みのように、末端に及んでいけばいくほど総花的になっていく。これは一つの施策としてしようがないといえばしようがないのですけれども、これだと、今日の全体会でも出ていたように、要するに金太郎あめ、どこの政策をとってみても、総合戦略をとってみても、創生策をとってみても金太郎あめのようになってしまうという懸念は払拭できないような気がするわけですね。
 だから、もっと私は鳥取県の地方創生総合戦略、総合という言葉に年次総をこの言葉からも思わざるを得ないわけで、むしろ例えば固有であるとか独自であるとかというような、そういう戦略を立てるべきではないのか、そういう言葉遣いをすべきではないのかということを思うわけですよ。結局は全部、全体に及んでくるわけですね。確かに人口減少に歯どめをかけるということになるとさまざまな要素が絡んでいますからこうならざるを得ないのかなと自分で自分を得心させる部分はあるのですけれども、また一方ではそういう総合戦略のような形で果たしてこの地方創生策というのが成り立っていくのか、それに対してちゃんと石破さんが、なかなか鳥取県はおもしろいことをやって、いいことをやっているなというような話になっていくのかどうか、そういうものがあるという気がするのですが、その辺、個々の問題点ではなくて全体として、この2ページの部分は非常によくわかるわけですよ。だけれども、3ページ以降をずっと読んでいくと、何だこれ、さっき言ったような話になっていくわけですね。目玉というものがないわけですよ。だから、したがってこれの財源は一体どうなるのだという話にもなっていくわけでして、その辺どういうぐあいに基本的に考えておられるのか本部長に聞きたい。

●小倉元気づくり総本部長
 非常に悩ましいところは正直言ってあります。この総合戦略を立てる段階で鳥取県の独自色というのをどういうふうに出していくか。ただ一つだけに特化してしまうとなかなか回しがきかないというか、横連携ができないようなことになってしまう、それは本末転倒の話になるので、それを考えていく上でこういったつくりしかないのかなというのは思っています。こちらの本編を見ていただきますと、具体的な施策とKPIの後に具体的な施策ということで個々にやる具体的な取り組みを上げています。それはこの概要版には落としていません。ですから、そこで独自色というのをあらわすことができるのかなと思っているところなのですけれども。

○稲田委員
 そうかな。何か、前にも何かそういう言葉を使ったと思う。これを読んでみると、隔靴掻痒、かゆいところを靴の上からかくような感じがするのだよね。前回これのもう一つ原稿みたいなものを読ませてもらったときにも同じことを私は思って、それでまた改めて今日の全員協議会のときにも見せてもらって、今その本編もざっと目を通させてもらったときに、何かもどかしさというものを感じざるを得ないのだよね。要するに何でそう思うのだろうと思うと、焦点が絞り切れていないからだろうという気がするのですよ。だから、確かに一つの政策をやっていく上にはさまざまな要素が絡んでくるからそれはそれでしようがないのだけれども、やはりこれだけはやろう、ここだけはもう切って捨てようという、めり張りということを皆さんおっしゃるのだけれども、もっとやはりそのめり張りをつけて、切るものは切る、そして採用するものは採用していくという、そういうことをやらないと、特に我が鳥取県においてはこの人口問題というのは大きな大きな問題ですよ。
 それで、実はこれと似た資料を、10日ほど前に自民党の中国5県の幹事長会があって、党本部からも河村代議士が来られて似たような説明を受けたのですね。そのときにも私は国としてももっと政策を絞ったほうがいいというような話をしたのですよ。そうしないと、国は大きな立場で地方創生ということでぎゅっとそこのところに一番のバックボーンを持ってくる。鳥取県は人口減少に歯どめをかけるということで、それをバックボーンにして、そこから派生する急務の問題だけを、重要問題だけを取り上げていくという、そういう政策論を政策の立て方をしたほうがいいように思うけれども、どうだろうか。もう一回。

●小倉元気づくり総本部長
 そうですね。思いは一緒だと思うのですね。要するに、どちらかといえば何でも読めるような総花的に受け取られる方もあるとは思うのですけれども、ただ、今同じトーンで並べているので、そこの打ち出し方の強弱は少し研究してみたいと思いますけれども。そこは少し工夫は要るかなと思っています。

○稲田委員
 もう1点、いわゆるKPIにしても、一体どこで達成度をきちんとやるのか、目指す5年の姿だから5年後には一つの達成度をきちんと出さないといけないだろうと思うのですけれども、これは大変だ。一つ一つその目標、指数が掲げられて、26年から平成31年に向けてやってありますよね。本当にこういうKPIでいいのかなと思うけれども、それもちょっと聞かせて。

●小倉元気づくり総本部長
 実現させるにはやはりKPIをきちんと設定してPDCAで毎年検証していくということが必要だと思います。そのためにKPIを市町村なり、そして民間の団体なり県の内部でも検討して、このKPIならいけそうだということで今設定しているところなのです。ですから検証は、5年後でないと検証できないものもありますが、毎年検証できるものもあるのですね。ですから、それは毎年毎年やっていくつもりでおります。

○木村委員
 関連して、いいですか。多分、今、稲田委員が言われたことと重複すると思うのですけれども、さっきも言ったのだけれども、これだけ書いてあったら、お金のことも含めて本当に今の体制でやれるのかと。人口の最終的な数値として40万人なら40万人、自分の考えとしては、この鳥取県を守っていくのに最低限どれだけの人口が要るかということがまず基本にあって、それをどういう形で達成していくか。それは多分地域の仕組みも含めて全部トータルで考えた上で多分この40万人というのは計測してあるのかなと私は思って見たのですけれども、要するにどこかで無理やりめり張りをよそと違えてという話ではなくて、むしろこの地域の実情、将来の姿に立脚して、それに必要なシステムというものを鳥取県全体に構築するのに必要な40万人、そのためにこういう施策をやっていくのだという姿が逆に積み上がった上でお話聞くと、ああ、そうだなと何となく思うのだけれども、確かにすばらしいことがすごく書いてあって、同じ心配をするのです。実際これだけのことが書いてあって5年でどこまでできるのだろう、今の人員でどこまでできるのだろう、今の財源でどれぐらいできるのだろうということになると、今までも全くやっていないわけではない、ほとんどのことをやっているわけですよね。これで新たにアクセルを踏むということに関して、マンパワーの問題は大丈夫なの、お金の問題は大丈夫なのとなると、すぐクエスチョンがついてしまって、実際にできないものを書くよりもちゃんと県民にも覚悟していただくために片方で切るものは切らざるを得ませんよということも含めて多分ちゃんと説得をして、協働していくのだったらお互いの覚悟が要るので、行政側だけの覚悟ではなくて、やはり行政サービスを受けていたものが逆に受けることができなくなるという前提も含めて県民にもそれなりの覚悟を示した上でやはりこの数字というのは積み上げていったほうがより説得力があるのではないかなということを私もちょっと感じますので、その件についてだけちょっとお願いします。

●小倉元気づくり総本部長
 確かにKPIは多岐にわたって数も多くて高い目標設定のように見えるとは思うのですけれども、これに書いてある個々の施策については現在もやっているものもありますし、恐らく5年後までに積み上げていけばできるものを今盛り込んでいるつもりです。その中でも今、特に話題になっているDMOとかCCRCであるとか小さな拠点であるとか、そういったポイントだけは抜かさずにこの総合戦略の中に盛り込んだつもりなのです。KPIについては確かに心配もあるところはありますが、そこはいろんな方々の意見を聞きながら再度修正をかけるなら修正をかけるようにしてみたいと思います。

○伊藤委員
 県もそうなのですけれども、市町村にしても初めて人口減少を踏まえてのいわゆる総合計画に近い計画なのだ。これまではどっちかというとあくまでも人口が減る中であっても人口がふえる想定で全て計画をつくってきたのだけれども、これを見させていただいたのだけれども、これが全てできたらどんな社会になるのだろう、鳥取県になるのだろうと思って、本当にこれができたらすごいなという思いがある一方、本当にこれができるのかと。全て伸びる数値ではないですか。これは私からすると違和感がある。もっと素直な計画をつくれないのかなという思いがある。例えば本当に漁業がふえるのかと。農業ができるのかと。違うだろうと。夢を追い続けるのはいいかもしれないけれども、そうかと。逆に言うと、今50億円だけれども、5年後には30億円にとどめますよというものもあってもいいのではないかと、私から言うと。そのために、歯どめをかけるためにどう努力するのだと、それが私の思う計画だったのだ。出てきたら全部ふえている。こんな社会が本当にできるか。さっき木村委員も言われたけれども、できるのかと。本当に漁業なんてふえるのか。ちょっと信じられない。
 だけれども、例えば本当にもう少し現実的に農業生産額も679億円、700億円になっている。それが本当にふえるのかと。逆に言うと、現実的に500億円ぐらいでとめるぐらいでも、歯どめをかけるぐらいでも。これだって何でふえるかわけがわからない。ふえる要素がない。ふえる要素がないのに何で5年後にこれだけふやすのかわからない。逆に言うと、そこを歯どめをかけようという計画であっても私はいいと思う。そのためにはどうやって努力するのか。それが本当の人口減少を直視した中で鳥取県を維持する計画になると思う。何か余りにもきれい過ぎる。何が若手ハンターが300人もふえるのだ。考えてみろ。できるならとっくにできてる。東部振興監、できるか。こんな話、5年間でできるわけないだろう。余りにも現実離れしている。今でさえ狩猟者がどんどん減ってきているのに。減っていくほうが多いでしょう。何か私の肌感覚からすると違う。私の肌感覚からすると、イメージが違う。もっと泥臭く、現実を直視して、本当にこの部分は頑張ろうとしても難しいですからこの辺までで歯どめをかけていきたいですねというものもあって、それをするためにはどうすればいいのかという、もう少しそういうものがあってほしいと思うけれども、それについて、本部長。

●小倉元気づくり総本部長
 実際ここのKPIで上げていますのは、単年単年の積み上げのプログラムを組んだものを上げてはいるのです。ただ本当にそれができるかと言われると少し疑問符を打つところもあるのだろうと思っていますので、その辺はもう一度検証してみたいと思います。

○西川副委員長
 伊藤委員が言われるのもわかるのですけれども、私は反対の考え方を持っています。例えば今、農業生産額、反収で考えたらむちゃくちゃ安いのです。ですから構造改革をしなくてはいけない。米をつくってでは、これでは今の数字なのですけれども、例えば作物を変えたり、昨日も勉強したのですけれども、医薬品をつくったり、それから野菜をつくったりすることで幾らでも金額は上げられます。問題は、全員協議会で私は言いましたが、今までのことを続けていってだめだったのだから、やはり時代に合ったものを考えなくてはいけないということだと思うのです。そこがまだ見えていなくて、ただ数字だけを追われているので、私は先ほどから言いますようにいろんな具体的なことが盛り込まれないと先ほど伊藤委員が言われたような問題が危惧されるという思いがあるのですけれども、そこら辺はいかがでしょうか。

●小倉元気づくり総本部長
 そうですね。当然積み上げていく段階でそれを加味したものになっていきますので、ですからそれを前提とした今のKPI設定になっているということを御理解いただきたい。その上でまた……。

◎内田(隆)委員長
 ごめんなさい。追加で同じようなことなのですけれども、和牛の繁殖対策が5年で1,000頭とありますよね。これは予算でいうと、1農家当たりの300万円というものの積み上げになると、ざっと概算をすると6億円かかるのです。5年で6億円つけるの。実際に割り算をすると、5頭ずつ増頭したって200件ですよ。それがでは本当に現実的な積み上げなのかといったら、別のところは違うとして、ここだけを指摘すると、では6億円の財源を確保しているのかとか、その1,000頭ふやすのに、5頭ずつふやしたとしても200戸ですよ。新たな新規就農200戸を想定しているとか、それに当たって牛舎が要る何々だったりすると、県の補助だけで10億円単位ですよね。それをKPIプラスPDCAサイクルを回していきなさいというのが地方総合戦略の原点なのであれば、KPIの数値目標の設定というのはもっと慎重でしかるべきですというのが多分皆さんが危惧をされていることであって、それに対して横串を刺すのではない。各課が上げてきたものをまとめていかれる作業が総本部長の仕事であるのであれば、せっかく亀井財政課長も次長になられたわけですから、その辺も含めて現実可能性があるのかどうなのかというのはよくわかると思うのです。素案の段階なのでこうやって話ができることもありますので、よくよく考えられたら。パブリックコメントは26日までですよね。(「はい」と呼ぶ者あり)だから期日も迫っていますし、9月議会で議論をするということであれば、多分同じ資料が出てきたらまた同じ議論になってしまうと思うので、もう一回各課ヒアリングをきちんとして精査をちょっとされたほうがいいのかなというように委員の皆様の感想を聞いて思いました。

○濵辺委員
 ちょっと細かなところになるのですけれども、6ページの地域を支える人材の育成というところがあるのですけれども、若い方への奨学金の支援であって、若者が地域で頑張っていただく定着の手段とか、それぞれ企業とか専門の要は研修会などをして、そういう各部分でのリーダー、地域の人材を育成していくというところがあるのですけれども、この地域の創生の中にあって、結局そういう本当の地域の、例えばどこどこの集落の中でやはりリーダーになっていただけるような人材というか、地域の盛り上がりを、働いていただけるような人材育成という部分ではどのように考えておられるか。今、地方創生といっても地域的に温度差があって、やはり誰かしら声をかけてやろうやないかというような、そういう人が地域的には必要だと思っているのですね。そういう人の人材育成というか、そういうところをどう考えているのかということが1点と、それとちょっとこの小さな拠点とありますけれども、これは町なかと中山間とあるのですけれども、この目標の25カ所というのは、個人的には、それぞれが25カ所、町なかで25カ所、それから中山間地域で25カ所とか、そういう括りの数字なのかということで、実際今、市町村でこの創生に取り組んでいただいている中から出てくる、その中から協議をして出てくる数字ではないかと思っているのですけれども、この25はどこを根拠に25という数字があるのですか。

●小倉元気づくり総本部長
 初めの地域のリーダーの話ですけれども、それは当然必要な話だと思っています。ですから、この地域を支える人材の育成の部分でも、それは例えばIJUターンの促進も含めてそういった人材を引き込んでくる、育てていくというのはここだけではなくて要所要所に盛り込んでいるのです。まちづくりのところにもそれは読めるようにはしていますし、そういった観点で戦略を立てているつもりです。
 もう1点目、小さな拠点の25カ所ですけれども、これは小さな拠点として今ないところを25カ所県下に生み出そうということで、中山間地とか町なかとかいうような設定はしていません。この25の根拠ですけれども、積み上げで行っています。現在動いているところ、芽が出ているところ、そこの積み上げで25カ所というのを積み上げてきているところです。

○濵辺委員
 現在そういう拠点ができているところを含めて25カ所ということに……。

●小倉元気づくり総本部長
 現在こういう機能をフルでセットしているところはございません。それを、こういった拠点機能を県下25カ所に創設しようというのがKPIとして設定しているところです。

○稲田委員
 部長、今まで皆さんの話、木村委員、伊藤委員、委員長の話を聞いて考えると、要するに2ページの一番問題があるところがあるわけですよ。このRESASの活用なのだよね。ここが、場所がこんなところにあってはいけないよ。もっとこれが、この基本姿勢、訪れてよかったと誇れる、この辺にこれがないといけないと思う。みんな結局、こういう地域経済の分析システム、それを考えていくわけだよね。考えていく中で、ここに効果的、効果検証ということがなっているが、もう一つのRESASは合理性ということもあるのだよね。そういうものが、そういう文言が落ちているわけですよ。だから、これをやはりこの辺に持ってきて、そういういわゆるRESASを活用しながらこういうものをつくっていく、そういう見方をしようとみんなが多かれ少なかれ部分的にそういうことを言っている。まとめたらそういうことを言っているわけですよ。だから、それがこんな位置にあるというのがおかしいのです。この辺にないといけない。だから、そういう経済的な分析システムがちょっと端に追いやられたような感じになって、非常に全体として、この概略版もそうだし、いわゆる総合戦略のこれも非常に価値的なものになっているような気がしてしようがないのですよ。だからこんなに多くなって、総花的になって、地方創生策というのは総合戦略ではあるのだけれども、その中でやはり取捨選択をしながら、これはできる、できない、これは取り上げる、取り上げないというやはり厳正な目を持っていかないとこの地方創生策というのはうまくいかないよ。こんなやり方をしていたのではという気がしてしようがないです。コメントは要らない。かみ合っているのかもしれないけれども、かみ合っていない部分もある。

◎内田(隆)委員長
 済みません、終わったので最後に1点だけ、日野高校の、新聞記事をにぎわせたのですが、ずっと書いてありますが、人財とっとりでも自然・歴史・文化などにすぐれた地域人材とかふるさとであるとか地域の企業であるとかということがある段階で、この前、3町長さんが日野高校を訪れたという事実があって、地域に開かれていないのではないかというふうな指摘をされている。それについて取り組もうとしている状況であるというのは理解した上ですけれども、改めてここにしっかりと大切なものだと明記をされてきた。一方で、私も経験があるのですけれども、高校の先生に、地域のイベントなどを校長先生に頼みに行くとこう言われるのですね。前年度に年度計画が決まっているから、もう派遣先が決まっていてそれ以上は入れられません。本当に大変いい話なのですが、来年度以降検討してもらいますと、皆さんどの高校に行っても言われるのです。つまり地域に開かれた学校なはずなのに、基本スタンスとして、学校が年度前に、カリキュラムがあるからしようがないですよ、でも途中は一切受け付けませんよというのが一貫した高校の姿勢のように感じるのですが、この辺はいかがですか。

●山本教育長
 おっしゃるように融通がききづらいというところはあろうかというふうに思います。いろんな要因がありまして、年間計画を立てて、生徒が移動するとか、そういうところも含めて計画をきちっと立てていますので、ある意味、途中段階でいろんないい話が入ってきても、例えば試験がその期間にあったりだとか、そういうことで実際的には難しいという場合が非常に多いのだと思いますけれども、全く融通がきかないかというとそうでもなくて、ある一定、事前にある程度話を聞きながら進めていけば全く入らないというものでもなかろうというふうに思っています。例えば今回の主権者教育あたりは、実際には年度の計画が入っている中で、こういう社会的にも必要なことだということで途中段階でもいろんな融通をきかせながら対応している例もありますので、一概にもう絶対だめだとかということではないと思いますが、そこは姿勢の問題もあろうかと思いますので、そういった話というのはこれから学校長にも私からもより柔軟に対応できる部分は対応するような、そうした話はしていきたいというふうに思います。

◎内田(隆)委員長
 ありがとうございます。今の話は結局、このケース・バイ・ケース、日野町の案件に対応していきますという話ではなくて、鳥取県の高校が今後こういう計画を立てて地域の人材と触れ合っていく、ここに書いてあるふるさと鳥取県に愛着を持っていく人材を育てるためにおいて、ではあり方としてどういうふうに考えていく必要があるのかというのを教育長にお聞きしたのですけれども、改めて今後の方針というところをお聞かせ願えますか。

●山本教育長
 今お話ししたのは、私は日野高校だけの話ではないつもりでお答えをしておりまして、そうした意味で、日野高校の例もそうだったのですけれども、コミュニケーションの問題も一つあろうかと思うのです。決まったことで、この日こういうことをやってくれと急に言われても対応できないということは、そこは御理解をいただきたいと思いますが、事前にこういうことを地域でこれからやっていきたいのだというような話し合いの中で、ここに学校に絡んでほしいとかというところでお互いが両方を理解しながら話を進めていくような、そうしたことであれば学校のほうも取り組みやすいのではないかなというふうに思いますので、そうしたことについてどういう仕掛けが要るのか、そういう話が校内で、日野高校の場合はそういう話を地域と連携をするような委員会を校内につくるようなことをこのたび考えておりますが、地域連携のシステム、そうしたこともこれから考えていく必要があるのかなというふうに今御指摘をいただいたことを聞きながら思いました。

◎内田(隆)委員長
 そうですね。これで終わりにしますが、例えば小学校、中学校だったら地域に出てきていますよね。公民館の審議会などに出てこられていて、地域のイベントは当然そうなりますよね。そうすると、日野高校のケースを念頭に、やはりどこの高校でも、特に進学校と呼ばれている高校は出てきませんから、本当にそういう価値観すらないように感じます。だからどこの高校においても地域と連携していくのだという姿勢を示すためにはそういう委員会はあるべきだと考えますと指摘しておきます。

●山本教育長
 学校とも相談しつつ仕組みについて検討してまいりたいというふうに思います。

○稲田委員
 さっき総本部長に話を聞いたらば、9月議会でこれをもむのだという話、これはいいわけですね。

●小倉元気づくり総本部長
 そうですね。今はまだ素案。

○稲田委員
 あくまでも素案ですね。この素案が既にパブリックコメントとして世間に流れているわけでしょう。だから、これを例えばこの書式を変えることもできないね。変えることができるの。

●小倉元気づくり総本部長
 これは概要版です。

○稲田委員
 概要版でも、変えることができるわけですか。大もとを変えないと概要になっているのだから、そういう関係にあるのだけれども、要するにこの内容も、やはりこれはおかしいぞと、これはいいよという、そういうことをこの9月議会で議論して、それはできるの。これは動かせないの。そこのところをちょっと聞かせて。

●小倉元気づくり総本部長
 あくまでも素案で、素案の段階から意見を聞きながら修正をかけていこうということでございますので、大幅な改定というのはちょっと念頭にはないのですけれども、どういうふうに修正していくのか、また組みかえが要るのか、そういった意見をいただければ柔軟に対応していきたいと思います。

○稲田委員
 そうすると、大幅ではないかもしれないけれども、抜本的に変えないといけないということ、これはあるかもしれないですね。抜本的に、これではやはりできない。要するに総花にするのだ。そしてそのKPIの目標値についてもおよそ達成不可能。今、上村委員は、執行部にノルマをかけて、これでやると言っているのだから議員は全部これでやれと言えばいいではないかという意見もあるわけです。目標を高く持って。それも私は今、上村委員から聞いた。わからないでもない。理念は高く掲げてその目標に到達するようにみんなが努力するということはわからないでもない。だけれども、やはりある程度夢を追うにも実現が可能な範囲の夢を追っていくというのが私は現実のやり方ではないかと思うのだよね。余り法外な理念というのは、それはイデアとしてはいいけれども、やはり可能な限り高いところに目標は置かないといけないけれども、やはり現実にも足を向けて、きちんと足に目を向けてやっていかなければならないという気がするわけです。
 そこで、これは抜本的に解決、例えば私はこのRESASの問題などは非常に、これは今日の朝言おうと思ったのだけれども、皆さんが質問されたから言えなかったのだけれども、RESASのこの位置などはもっと高いところにないと絶対おかしいと思うのだ。これがいわゆる基本姿勢の政策を打ち出す上で、何を手段として、方法として、テクニックとしてやらなければならないかというところのRESASなのだから。これはこの辺にないとおかしい。それはごくごく小さな変更だけれども、もっと抜本的に、やはりこれはここまではちょっと無理なのではないというところを変えるということはできないわけだ。

●小倉元気づくり総本部長
 RESASの位置は変えたいと思います。

○稲田委員
 これは変えられるよね。

●小倉元気づくり総本部長
 抜本的がどの程度かちょっとよくわからないところもあるのですけれども、内容を見て一つ一つ検討はしていきたいと思います。

○稲田委員
 そうすると、9月議会で議論をして、9月議会の最後の常任委員会でもう一回、これでいいのだという決か何かするわけ。そんなような予定になっている。そうではない。

●小倉元気づくり総本部長
 今回素案でパブリックコメント、またいろんな方々との意見交換をこれから積極的にやるようにしています。また、今日議員の皆様からも御意見をいただいた項目も何点かございますので、そういったことを加味して修正案を取りまとめて9月議会にまた御提示させていただく。そこでの意見……。

○稲田委員
 9月議会の最後のこの常任委員会で決をとるわけか。まだわかっていない。

●小倉元気づくり総本部長
 そこのやり方はまた議会のほうと相談させていただきたいと思います。

●亀井元気づくり総本部次長
 少なくとも議案ではございませんので、稲田委員おっしゃるように決をとるというのは多分ちょっと違うかなと思いますが、9月議会の冒頭で、ちょっと形式はまた議会と相談させていただきますけれども、冒頭で説明をさせていただいて、その説明をさせていただくのは、この素案に今いただいている御意見、パブリックコメントでいただく御意見、それからそのほかいろんな場面で出かけていきますので、そういったところでいただく御意見、そういったものを反映させて、修正すべきところは修正して、そういったものを9月議会の冒頭で執行部から提案させていただくと。

○稲田委員
 亀井次長、これは総合戦略だよね。それがそれぞれ今ここでは、教育長も説明したのだけれども、これがそれぞれの部や局に分かれていくわけだよね。それにいわゆる財源が確保されて予算がつくと、今度それが9月の終わりに出てくるのか12月議会に出てくるのかは知らないけれども、ちょっとその辺の予定が私もわからないけれども、そこでは明らかに予算がつくから議案になるのだよね。

●亀井元気づくり総本部次長
 実行する段階では。

○稲田委員
 執行する段階になると、当然予算書が出てくるわけだから。だけれども、今はこれは確かに議案ではないのだから、この問題について直そうと思えば、でもやはり皆さんの了解がないと直せないから、議決ではないかもしれないけれども、決定をしないといけない。ここはこう直しましょう、ああ直しましょうと我々が言って、皆さんがこれを直されるわけでしょう。そういうぐあいにはならないの。これはもうこれか。

●小倉元気づくり総本部長
 議決までは必要ない……。

○稲田委員
 だから議案でないから決がとれない。

●小倉元気づくり総本部長
 合意とか。

○稲田委員
 合意か。合意になるわけか。そういうやり方になるわけ。

●小倉元気づくり総本部長
 委員の皆様方の意見を反映して最終案をつくり上げるということです。

○稲田委員
 最終案をつくり上げるということだな。

●小倉元気づくり総本部長
 そういうことです。

○西川副委員長
 よろしいですか。僕は話を今日お聞きしていて一つどうしても理解できないのが、そういう素案があるから出てくるのでしょうけれども、例えば先ほど委員長が言われた牛の件ですよ。これだけの頭数をふやせばこれだけの予算が要って、建物にはこれだけの金が要りますと。これは本来、民間がすることですよね。それを行政がずっとやってきているからこういう事態になってきているという考え方もできませんか。ですから、農業もそうです。先ほど言われた、この金額がこれだけでできますかといったら、普通、民間であれば、そんなものは何倍の金額を上げるのです。ところが補助金があって制約の中であったので、やはり僕は根本的な考え方をこの地方創生というのは考えるからこの地方創生があるのだと思っているので、今までの流れをずっと継続して上積みするのであれば、僕は全員協議会で言いましたけれども、多分違うのだろうと思うのです。そこら辺をもう一回どこかの形でお話がいただけたら皆さん納得されるのではないかと思うのです。勝手なことを言いまして済みません。

○福浜委員
 本当に皆さんがおっしゃったのと同意見なのですが、基本方針は非常によくわかるというか、これが鳥取の独自色、強みなのだよというところなのですけれども、より具体化していくに当たって当初予算と余り変わらないような施策がのっかっているのではないかというふうに思えてしようがないのですね。やはり元気づくりができた背景というのは、各部局から上がってくるものをいかに束ねて、めり張りをつけて、もうこれにはのっけないぐらいの意気込みで特化していくということが一番の部分ではないかなというふうに思います。それが県民あるいは市民に対するコンセンサスを得るという意味でも、限定すると反対もあるでしょう。しかしそのぐらいな意気込みで鳥取は生き残りをかけていくのだよというのを見せないと鳥取県の将来ビジョンというのは見えないのではないですか。そのために僕は元気づくり総本部があると思っています。本当に厳しいと思います。私もその覚悟で4年やっていこうと思っていますので、本当に一緒に頑張っていきたいなという意気込みで取り組んでいきたいと思います。本当にこの基本方針は僕はこのとおりだと思います。これをどういうふうに落としていく中で、これが薄まらないように、全国の人が見ても鳥取はこうなのだというのが言えるような施策を打っていっていただきたい。その交通整理というのが総本部の役割ではないかと思います。

○濵辺委員
 先ほどの稲田委員の話が途中になっていると思うのですけれども、結局これはどういう形でどこで合意をもってオーケーとするのかというか、何かちょっとうやむやに、何か見えないのですけれども、どうなのですかね。

●小倉元気づくり総本部長
 合意という言い方がいいのかどうかわからないですけれども、要するに議員の皆様の御意見を反映させて県として最終案を策定するということですので。ですから……(「その具体的な方法」と呼ぶ者あり)その方法ですよね。そこは議会、執行部と御相談させていただきたいと思います。

○稲田委員
 全員協議会でやるか。

●小倉元気づくり総本部長
 そこを含めて。

○稲田委員
 含めて。

●小倉元気づくり総本部長
 はい。

○稲田委員
 常任委員会でやるか、どっちかだね。

●小倉元気づくり総本部長
 どっちかだと思います。

◎内田(隆)委員長
 それでは、途中になりますが、午前の委員会を閉じ、午後から開催したいと思います。代表者会議終了後、開会をします。45分から代表者会議なので、一応1時をめどに開会します。

午後0時10分 休憩
午後1時00分 再開

◎内田(隆)委員長
 委員会を再開します。
 引き続いて通常の報告事項に移ります。
 報告第6、鳥取県の「教育に関する大綱」の策定について、若松とっとり元気戦略課長の説明を求めます。

●若松とっとり元気戦略課長
 そうしますと、元気づくり総本部の報告資料1ページをごらんいただきたいと思います。
 前回の常任委員会にも御報告申し上げました鳥取県の教育に関する大綱につきまして、その後、各委員の皆様等と意見交換を行いまして、7月30日にその大綱を策定させていただいたところでございます。この大綱につきましては、現在策定されております鳥取県教育振興基本計画、これを基本としまして、昨年度まで締結しておりました教育振興協約、これを承継していくという認識のもと、教育振興基本計画と期限を同じくします平成30年までの大きな中期的な取り組み方針並びに毎年度締結しておりました教育振興協約の内容、単年度の重点的な取り組み方針、この2編から成る大綱として定めたところでございます。
 別紙として、また大綱そのものはお配りしていますので、またごらんいただきたいと思いますが、主なポイントについて、そこに掲げておりますとおり、主体的・協働的に学びますアクティブラーニングの授業の導入でありますとかグローバル化に対応した英語授業の推進、また地方創生にも関連しますふるさと教育の推進でありますとか起業・創業などのチャレンジマインドの醸成、さらにはいじめ、不登校対策の充実のほか、子どもの貧困対策の推進、さらにこの本常任委員会でもいろいろ御議論のございました特別支援教育の医療ケアの体制の充実等につきまして大綱に定めているところでございます。
 なお、この2編のうち単年度の重点的取り組み方針につきましては、毎年度教育委員会と協議の上、更新していく予定にしているところでございます。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、報告7、全国知事会議の概要について及び報告8、「第59回関西広域連合委員会」、「関西経済連合会との意見交換会」及び「市町村との意見交換会」について、森田広域連携課長の説明を求めます。

●森田広域連携課長
 そうしますと、元気づくり総本部の資料2ページをお開きください。去る7月28日、29日の両日、岡山県で開催されました全国知事会議の概要について御報告させていただきます。
 このたびの知事会につきましては、国と地方が力を合わせて難関に立ち向かっていくということを明らかにした地方創生宣言を採択するなど、石破担当大臣あるいは遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣等を招いて活発な意見交換がなされたところでございます。
 4、意見交換の主な内容として主要な議題についての概要を書かせていただいていますが、まず(1)としまして、地方創生についてでございますが、石破大臣を迎えまして、移住定住、政府関係機関の地方移転、あるいは少子化対策の抜本強化など、国と地方が車の両輪となって全力で取り組むこと、あるいは地方創生をなし遂げ、もって日本創成を実現していくといったような地方創生宣言というものを取りまとめています。また、国に対して求めるべき事項として、そこに9つの大きな柱を掲げておりますが、こういったことについて活発な意見交換がなされたところでございます。
 3ページでございます。(2)として少子化対策について掲げさせていただいております。昨年度の知事会議の主なメーンのテーマでございました少子化対策でございますが、少子化対策については抜本強化を図ることが急務であるという認識については引き続き堅持したまま、そこに4つ掲げておりますけれども、地域少子化対策強化交付金の恒久化、あるいは子育て負担の大胆な軽減、子どもの貧困対策の抜本強化など大きく4つの柱について議論されたところでございます。
 3番目、地方税財源の確保・充実につきましては、社会保障費の増嵩や地方創生の取り組みに必要な一般財源総額の確保、あるいは地方創生に関連しまして、まち・ひと・しごと創生事業費の拡充や交付金の創設、こういったことが議論されたところでございます。
 飛びまして、5番目でございます。地方経済の再生についてでございますが、後段に書いておりますが、TPP交渉が佳境を迎えるということがございました。これを踏まえまして、全国知事会として農林水産業の再生・強化に向けた施策等、こういったことを緊急提言するということで別途提言がなされたところでございます。
 4ページをおはぐりください。11番目でございます。総合戦略・政権評価特別委員会の活動方針について御報告させていただきます。
 現在、知事会の中に当特別委員会を設けたところでございますが、現在知事会で議論されていないテーマとして、「憲法と地方自治」、これについて今後、有識者による研究会を設置して検討することとなっております。また、あわせまして、当日、参議院選挙の合区に対する法案が可決されたということもございまして、当研究会におきまして、公職選挙法の改正や憲法解釈による対応、あるいは参議院を憲法上どう位置づけるかといったことにつきまして知事会としての対応案を年度末までにまとめるということが議論されたところでございます。
 採択されました議決など提案等につきましては6ページ以降に添付させていただいておりますので、後ほど御確認いただければと思います。
 続きまして、31ページをおはぐりください。去る7月23日に大阪市内で開催されました関西広域連合等について御報告させていただきます。
 今回の関西広域連合につきましては、新たに奈良県が関西広域連合のメンバーとして加入するということについて副知事が委員会に出席されて正式に表明されたところでございます。現在、奈良県におきましては、7つの広域事務のうち広域防災及び広域観光・文化・スポーツの2分野について参加される意向を示されているところでございます。この奈良県の加盟につきましては、次期9月議会のほうに、規則の改正案について、また協議させていただければと思っております。
 あわせまして(2)でございますけれども、国の原子力防災対策について、資源エネルギー庁、原子力規制庁及び内閣府の担当者を交えた意見交換が行われたところでございます。原子力施策等につきましては4月23日に関西広域連合として申し入れを行っているところでございますが、それに対する意見交換が行われたところでございます。立地自治体並みの安全協定の策定ですとか再稼働に対する国の責任の明確化、こういったことに意見交換が行われたところでございますが、十分でない部分がございまして、再度広域連合として意見をまとめ、国に質問を投げるということが議論されているところでございます。
 当日に関西経済連合会との意見交換が行われております。3の概要に主な話題ということで2つ掲げさせていただいておりますけれども、1つ目の広域観光の推進体制というものがございます。2020年のオリンピックを迎えて訪日外国人の増加が見込まれるということで、関西圏域における観光振興の推進体制を強化するということについて、官民連携の新たな組織をつくりたいということが議論されております。その方向に向かって検討を進めていくということで合意がなされておるところでございます。
 意見交換結果の丸でスケジュールの概要を簡単に示させていただいておりますけれども、来年の春をめどに準備委員会等をつくっていきたいということでございます。
 32ページでございます。市町村との意見交換会ということで、関西広域連合が構成します各県市の市長会、町村会等から代表者が来て意見交換を行っておるところでございます。関西広域連合からは、各分野の取り組みあるいは地方分権の関係、そういったことについて報告なされて、それに関する意見交換がなされたところでございます。市町村の代表者からは、東京一極集中の問題、あるいは地震対策、経済の活性化等について幅広く意見が出されたところでございます。
 あわせまして、参考でございますが、当日に関西健康・医療創生会議というものが立ち上げられたところでございます。これにつきましては、産官学が連携しまして健康長寿に向けた健康・医療の新たな仕組みをつくるということで研究会のようなものがつくられたものでございますが、これから27年度の事業計画に基づいて具体的な検討内容が検討されるところでございますが、ICTやロボットを活用した医療の確立ですとか新産業の創出、あるいは必要な人材育成、こういったことについて検討がなされる予定となっています。

◎内田(隆)委員長
 報告9、地方創生総合戦略の策定に向けたとっとり創生若者円卓会議からの提言書の提出について、岸本県民課長の説明を求めます。

●岸本県民課長
 それでは、33ページをお願いいたします。県民課でございます。地方創生総合戦略策定に向けたとっとり創生若者円卓会議からの提言書の提出についてでございます。
 とっとり創生若者円卓会議と申しますのは、鳥取青年会議所の田淵副理事長を座長にいたしまして、県内で活躍されています26名の若い方々を構成員としております。本年3月から鳥取県の地方創生についての意見交換を重ねられまして、7月30日に平井知事に提言書を提出されたところでございます。既に総合戦略の素案への反映も終えたところでございますけれども、どのような提言があったのか、主なものを御紹介させていただくものでございます。
 主な提言内容というところで、まず1つ目でございますが、観光・交流ということで、体験型交流の推進ということでございます。観光地を見せるというだけではなくて、見て触れて体験して食すという、こういった一連のメニューを用意する必要があるのではないか、こういったことで滞在型の観光につながっていくのではないかという提案でございます。
 2つ目の農林水産業のところでございますが、参入する若者への支援ということで、例えば農業をやりたいと思っても一体どこに相談したらよいのかわからない、例えば農地を借りたいけれどもどこに相談したらよいのかわからない、そういった仲介してくれる人、組織が必要ではないのか、またその周知も必要ではないのかという御意見でございます。
 3つ目のエコスタイルのところでございますが、ヘルスツーリズム・スローライフということで、鳥取県には豊かな温泉がございます。そういう大自然があるわけですので、健康回復とか健康増進につながるような、そういうヘルスツーリズムをどんどん打ち出していくべきではないか、そして長期に滞在してもらうという誘客も可能ではないかという御意見でございます。
 4番目の出会い・子育てというところですが、婚活に向けた取り組みということで、学校を卒業して就職を決めるまでに、その結婚時期などの将来設計、ライフプランを描く、そういう取り組みが必要ではないか、実際学校現場では未来の親を育てるというふうなことでの取り組みはやっているわけですけれども、さらにその時期に積極的に鳥取県の子育て王国の情報も提供すればよいのではと、そうすることで、鳥取県での子育てと、そういったようなことのライフプランになるのではという御意見でございます。また、そのプランを実現するために必要な婚活イベントなどの情報も届くような仕組みが必要ではないかという御意見でございます。
 5番目の人財とっとりのところですが、地域の担い手育成ということで、アルバイトをしている大学生は多いわけですけれども、例えばカフェでアルバイトをしながら、そこで経営ノウハウを学べるような、そういった仕組みがあれば大変魅力的でもありますし、地域の担い手育成になるのではという御意見でございます。
 6番目の移住・定住のところですが、鳥取県の魅力ということで、小学校の段階では農業体験であったりとか社会科見学とか、いろいろ地域のことを学ぶ機会はあるのですが、中学、高校になるとなかなかそういう機会がなくて、もっと鳥取県の魅力ですとか鳥取県で暮らすことのメリットをしっかり教えていくことが必要ではないかという御意見です。そのことによって人口流出、また一旦県外の大学に出ても必ず戻ってくるということになるのではないかという、そういう御意見でございます。
 7番目のまちづくりでございます。空き家活用というところで、住宅街に空き家がぽつぽつ目立つようになってきたわけですけれども、若者がシェアハウスとして活用するようなことも推進するべきではないかという御意見です。それが若者の集まれる場となりますし、さらに地域の祭りとか地域のイベントを通じて地域の方とのコミュニケーションがとれますし、その地域の活性化にもつながるだろうと、そういうことでまちづくりにつながる空き家対策というものを実施してほしいという、こういった御意見でございます。
 その他、多くの御意見をいただきました。主なものだけの紹介をさせていただいたところでございます。

◎内田(隆)委員長
 報告10、西部CCRC検討会の立ち上げについて、報告11、「鳥取県IJUターンBIG相談会in大阪」の開催結果について、及び報告12、「来んさいな 住んでみないや とっとり」県民会議の開催結果について、片山とっとり暮らし支援課長の説明を求めます。

●片山元気づくり推進局とっとり暮らし支援課長
 それでは、34ページをお願いいたします。西部CCRC検討会の立ち上げについてでございます。鳥取県版CCRCのモデルプラン検討の第1弾としまして、南部町をモデル地域とする検討会を立ち上げましたので、御報告いたします。
 7月30日に南部町長さん初め、地元の医療福祉機関、それから金融機関など経済界、あるいは全国でCCRCを展開されている法人、それから周辺の市町村の御担当の課の方にも御参加いただきまして開催いたしました。当日、第1回ということがございまして、どういった人材に当地域に来ていただきたいのかという観点での御意見を中心に、その住まいの関係、それから受け入れるコミュニティーのあり方などについて議論が交わされたものでございます。4番目に主な意見として掲げておるところでございます。これらの御意見を踏まえまして、今後、担当レベルでのワーキングを重ねまして、年度内にあと3回程度、この検討会を行いまして、南部町のモデルプランを作成していこうという予定といたしております。
 続きまして、35ページでございます。鳥取県IJUターンBIG相談会in大阪の開催結果についてでございます。鳥取県への移住の促進を図るために、本県への移住、あるいは就職の希望を持たれる方の相談を受け付けるということで、大阪でイベントを開催いたしたものでございます。
 8月1日に合同企業説明会とあわせて開催いたしました。当日は、市町村や関係団体の相談ブースに設置いたしまして、あるいは県内への先輩移住者としてとっとり暮らしアドバイザーという方に何人か委嘱しておるのですけれども、そういった方にも参加いただきまして、セミナーを行ったりということで移住を希望される方の相談を受けたものでございます。
 会場には700組の相談者が来られまして、例えば、農業関係のブースで長時間熱心に相談される方がおられたり、あるいは今日の相談を受けて、早速今度下見に行きますといった御意見をいただけるなど、かなり本気度の高い相談者がおられたというのが目立ったところかなと思っております。今後、相談会への来場者に対しまして、ふるさと鳥取県定住機構の移住相談員や市町村の担当などフォローアップを行いまして、本県への移住促進を図っていくことといたしております。
 続きまして、36ページでございます。「来んさいな 住んでみないや とっとり」県民会議の開催結果についてでございます。都会から地方への移住、特に鳥取県への移住定住を県民一体となって産学官金労言の各分野で一緒にやっていこうということで、それぞれの代表者に御参加いただきまして、8月4日に「来んさいな 住んでみないや とっとり」県民会議というものを開催したものでございます。
 当日、商工会議所連合会、藤縄会長に、当県民会議の会長に御就任いただきまして、当日は石破大臣からもビデオメッセージを頂戴いたしまして、それを披露させていただいたところでございます。それから、参加機関の下のほうに書いておりますが、鳥取県へ移住された方々ということで、森のようちえんの代表の方、あるいは大山町の築き会といいまして移住者支援の団体でございますが、そういった代表の方など先輩移住者からの鳥取県のよさというような事例発表、それから各界代表者からのこの取り組みに対する前向きな御意見を頂戴したところでございます。主な御意見や発言内容につきましては、次の37ページに掲げさせていただいております。
 その後、この会議といたしまして、行動宣言というものを承認していただきました。36ページ、5番目の概要のところの5ぽつ目に行動宣言というものを1から5まで項目を掲げております。この宣言を承認いただきまして、これの具体的な取り組みの第1弾といたしまして、来月9月でありますが、これを首都圏における県民会議行動月間としてPRイベントを開催することを皆さんで確認していただきました。
 まずは、9月6日、日曜日でございますが、とっとり暮らしフェスタin東京ということで、東京八重洲口にございます移住・交流情報ガーデンにおきまして、県民会議メンバーによりますトークセッション、あるいは移住者の出演によるセミナーなどのイベントを開催する予定といたしております。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、報告13、「輝く女性活躍加速化とっとり会議」及び発足1周年記念フォーラムの開催について、鈴木男女共同参画推進課長の説明を求めます。

●鈴木元気づくり推進局男女共同参画推進課長
 38ページをごらんくださいませ。「輝く女性活躍加速化とっとり会議」及び発足1周年記念フォーラムの開催について御案内させていただきます。
 来る9月3日に、女性の活躍に向けた取り組みを推進する官民連携の組織、輝く女性活躍加速化とっとり会議の本年度第1回目の会議を開催いたします。会議におきましては、構成団体の代表の方に御出席いただきまして、これまでの輝く女性活躍加速化とっとり会議の活動と今後の活動内容につきまして協議を行いますとともに、本年7月にこの会議の中に設置いたしました女性経営者の集まりでありますとっとり女性活躍ネットワーク会議の活動について報告を行うことといたしております。
 また、会議の終了後引き続きまして、企業経営者や企業の人事担当者などを対象にいたしました輝く女性活躍加速化とっとり会議の1周年記念フォーラムを開催することといたしております。本日、1枚、チラシのほうをお配りさせていただいております。緑色と黄色のこの1枚物でございます。こちらのフォーラムにおきましては、県内へのイクボスの取り組み普及でありますとか、ワーク・ライフ・バランスの推進、また女性が働きやすい職場環境づくりに向けての取り組みにつきまして、特別講演といたしましては、ヴィベアータの代表取締役、新田龍氏をお迎えして、「トップが変われば職場が変わる!経営戦略としてのワーク・ライフ・バランス」ということで御講演いただくことといたしております。また、その後、県内の企業の女性経営陣の方、また、マタハラについて御造詣の深い小酒部さやか様をゲストとしてお迎えいたしまして、トークセッションも行うこととしております。
 こういった取り組みを通しまして、県内企業へのイクボス、また職場環境づくりを通し、女性が本当に輝けて活躍できる社会づくりを目指していきたいと思っておりますので、ぜひ皆様にも御来場いただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、教育委員会に移ります。
 なお、報告14、鳥取県の「教育に関する大綱」の策定については、報告6においてとっとり元気戦略課長から説明がありましたので、説明は要しないこととします。
 報告15、平成26年度教育行政の点検及び評価について、住友教育総務課参事の説明を求めます。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 教育委員会資料の2ページをごらんいただきたいと思います。平成26年度教育行政の点検及び評価についてということでございます。詳細については別冊で130ページほどの資料をお配りしておりますが、これはまたお時間あるときに後ほどごらんいただきたいと思います。
 それでは、2ページで説明させていただきます。1から3に記載しておりますとおり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づきまして、効果的な教育行政の推進と県民への説明責任を果たすために、教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況について取りまとめましたので、報告させていただきます。
 4の実施方法のところに書いておりますが、大きくは(1)と(2)になります。まず(1)ですけれども、教育委員会の活動に対する自己評価ということで、合議制の執行機関である教育委員会制度の創設の意義だとか特性を踏まえ、以下の6つの観点につきまして二重丸からバツまで4段階で評価しております。
 それと(2)番ですけれども、平成26年度の取り組みについての点検評価ということです。これは県の教育振興基本計画に定めます、特に力を入れたい施策を着実に推進するために、毎年度アクションプランというものを作成しておりますけれども、平成26年度のアクションプランに定めております83の項目につきまして、それぞれの担当課が自己評価を行いました。これにつきましても評価はAからDまでの4段階としております。また、評価するに当たっては、(3)番に書いておりますとおり、県の教育審議会の委員からの意見も聴取いたしました。
 それでは、具体的に3ページをごらんいただきたいと思います。これは平成26年度の教育委員会の活動に対する教育委員の自己評価でございます。
 まず、政治的中立性、継続性、安定性の確保につきまして、以下の3つの観点から評価いたしました。まず1番ですけれども、「教育行政に情熱と高い使命感を持って当たった」につきましては、二重丸としております。教育行政の果たす役割が県の現在と将来のためにどれほど重要なものであるかを委員全員で共有した上で委員会が運営されたといった評価をしておりますし、(2)番の「政治的中立性、首長からの独立性を保ち、教育行政を推進した」は丸としております。執行機関としての自主性、独立性が揺らいだことはないけれども、教育委員会制度の批判だとか制度が変わる中、知事や教育協働会議との連携のあり方については手探りの部分もあったというような評価をしております。(3)番は「委員会運営は、公正な合議制で行った」は二重丸としております。
 おはぐりいただいて、4ページをお願いします。地域住民の意向の反映についてということで、これについても3つの観点から評価しております。(1)番が「学校現場の様々な教育課題や実情を的確に把握し、課題解決に向けて努めた」ということについては丸としております。スクールミーティングだとか教育委員会としての活動に加えて、個人的にも実情や課題の把握に努めただとか、県全体としてある程度共通している課題については把握と取り組みが迅速にはできたが、地域固有の課題については十分に把握できていない部分もあると感じているといった評価をしています。
 (2)番の「県民の意思、考え方を尊重し、教育委員として議論を尽くす中で教育行政の責任を果たすべく努力した」ということについては丸としております。県民の声や協働会議、あとパブリックコメントなどを通じてさまざまな意見、考え方のあることを認識し、その上で中立公正な教育行政が果たせるよう心がけたと評価しております。
 最後に(3)番ですけれども、「教育行政の実施に当たり説明責任を果たした」、これは丸としております。現状で説明が不足しているとは考えていないが、県全体の教育がどういう方向を目指すべきかとか、あるいは地域ごとに何を目指すかについて、より深く多様な議論を喚起すべく、どういう情報をどのように提供していくかについて考え続けなければいけないといった評価をしています。
 以上が平成26年度の教育委員会の活動に対する教育委員の自己評価であります。
 続いて、5ページをごらんいただきたいと思います。平成26年度の教育行政の点検及び評価結果ということで、先ほども申し上げましたけれども、平成26年度に作成しておりますアクションプラン、このアクションプランに定めます83の項目について、各担当課が評価しております。ちょっと字が小さくて申しわけありませんが、この表の一番右側のH26最終評価というところをごらんいただきたいと思います。ほとんどの項目についてBの評価をしております。BBはほぼ計画どおり推進しているということでございますが、一部C評価、取り組みとしてはややおくれているとか、取り組みは進めたが成果が出ていないものということで、C評価の項目が3項目ありますので、その項目について少し説明させていただきたいと思います。
 まず、5ページの下のほうから8つ目ぐらいにC評価があると思います。不登校ゼロへの取り組みということでございます。これをC評価にしておりますのは、昨年度、特に中学生の不登校がふえたということでC評価にしております。この不登校の状況につきましては、この後いじめ・不登校総合対策センターのほうから詳細は説明させていただきたいと思います。
 そして、6ページをごらんいただきたいと思います。上から7つ目に教職員の過重負担、多忙感という項目がありますが、これもC評価としております。これにつきましては、昨年度倉吉西高校をモデル校として、外部のコンサルを入れて改善運動をしてきましたけれども、今年度はそれは他の学校に普及させていこうということで、昨年度末時点では教職員の過重負担、多忙感解消には至っていないということでC評価にしております。
 続いて、その3つ下ですけれども、県民に信頼される教職員の育成ということで、昨年度は懲戒処分が6件ありました。不祥事の根絶に至っていないということで評価をCにしております。
 最初に申し上げました別冊のほうには、それぞれの項目について26年度の取り組み状況だとか、あとは成果、さらに残された課題を記載しております。課題を明確にすることによって今後どのように取り組んでいくかとか、あとAやBといった評価をしているものについてもまた積極的に取り組んでいきたいと考えております。

◎内田(隆)委員長
 次は、報告16、鳥取県立琴の浦高等特別支援学校における健康診断の記録の誤配付について、報告17、平成27年度第1回鳥取県特別支援学校における医療的ケア運営協議会の概要について、及び報告18、鳥取養護学校における医療的ケア等の体制整備について、足立特別支援教育課長に説明を求めます。

●足立特別支援教育課長
 教育委員会資料の7ページをお願いしたいと思います。最初に、琴の浦特別支援学校における健康診断の記録の誤配付について、御報告を申し上げます。
 最初に、これまでから再三にわたり、個人情報取り扱い時における確認の徹底について注意喚起してきた中、特別支援学校においては今年度2件目になります個人情報の流出事故が発生いたしました。この場をかりまして、関係する生徒、保護者におわびを申し上げるとともに、県民の信頼を損なうこととなりましたことを改めておわびを申し上げます。大変申しわけありませんでした。
 座って説明をさせていただきます。
 今回の個人情報の流出事案につきましては、確認をしましたのが平成27年7月29日でございました。経過につきましては、2にありますように、生徒Aが家庭に持ち帰った健康診断の記録が生徒Bのものであった。このため、保護者から連絡があったものでございます。当日は、生徒Bは欠席しておりまして、該当の生徒Aのものは学校に残ったままでございました。
 要因についてですけれども、3番に上げておりますように、健康診断の記録については、指導が必要な部分もあるため、担任が内容を確認して生徒に声かけをしながら渡していたところでございます。この生徒AとBにつきましては、特に指導する点がなかったために、健康診断の書類が出席番号順に並んでいると思い込み、生徒の名前を確認せずに配付したことによる誤配付でございます。それに記載されていた内容は4に掲げてあるとおり、生徒の氏名、それから身長、体重等の測定値、視力等の検査結果についてでございました。
 対応につきましては、生徒A宅を訪問し、保護者に謝罪をするとともに、誤配付した健康診断の記録を回収し、本人のもの、正しいものを手渡しをいたしました。あわせまして、生徒Bの保護者にも連絡をし、経過を説明して謝罪をいたしました。また、8月3日に生徒Bの自宅を訪問し、保護者に改めて謝罪をするとともに、生徒Bの健康診断の記録を手渡したところでございます。
 再発防止につきましては、6に上げておりますように、今回、これまでの郵送等と異なり、担当者外の職員とダブルチェック等ができにくい案件でございましたけれども、担任が生徒の個人名の宛名の書類を配付する際に名前を読み上げるなどして確認の上、手渡しすることを徹底するということにしております。また、配付した後、生徒自身にも自分のものであることを確認するよう声かけをすることといたしました。
 関係者の処分等につきましては、8月4日に関係者からヒアリングを実施したところであり、今後、処分について検討したいというふうに思っております。
 なお、6月8日の常任委員会で報告しました同校における学校徴収金集金袋等の誤送付につきましては、担当した事務職員について、8月6日付で口頭厳重注意の処分を行ったところでございます。
 済みません、あわせまして、今回の事案を受けまして、教育長名で各学校に再度、徹底の通知をいたしました。また、8月17日に開催しました特別支援学校の校長、副校長、教頭会においても再度、徹底を指示したところでございます。再発防止に努めてまいりたいと思います。
 済みません、続きまして、8ページをお願いいたします。第1回特別支援学校における医療的ケア運営協議会の概要について、御報告をいたします。
 特別支援学校における医療的ケアの運営協議会については、特別支援学校における医療ケアの実施内容等について検討するために、県の附属機関として設置しているものでございます。今回、医療的ケアの現状と課題を踏まえ、鳥取養護学校での出来事等も勘案しまして、常勤看護師の配置及び医療的ケアの実施の判断にかかるスーパーバイザーについての協議を行いました。
 開催日時は、1に記載しておりますとおり7月30日に開催をし、メンバーにつきましては、9ページにございますが、学校医、そして学校関係者、これは県外の特別支援学校の関係者も含めまして学校関係者、そして鳥取看護大学等の有識者も交え、委員7名で構成する委員会の中で協議をしたところでございます。
 協議の内容として2つございまして、1つが常勤看護師の配置についてでございます。事務局として、四角に囲んでありますような提案した方向性を示しております。常勤看護師を医療的ケアの調整役に位置づけることによって、医療的ケアの手技とか手順の確認や着実な伝達、保護者や看護師、教職員間での共同体制を構築するという方向性で、常勤看護師の配置について御議論いただきました。
 御意見としましては、そこに主な意見を上げておりますが、こうした常勤看護師を配置することにより、医療的ケアに関して看護師の総括役となることが期待されるといった御意見、また、この常勤看護師の配置に合わせて、教員の中にもコーディネーターを置く必要があるのではないかといった御意見、3つ目として、やはり学校現場における医療的ケアであることから、教員への研修の充実も必要だといった御意見もございました。
 2つ目の論点といたしまして、医療的ケアの実施の判断に係るスーパーバイザーについて、御議論をいただきました。四角に囲っておりますように、これにつきましては、就学決定に関して当初予算の中で市町村への助言支援をする教育支援チームの設置をお認めいただいております。この支援チームに特別支援学校における医療的ケアの実施に関する助言や学びの場、特に医療的ケアの重度な子どもがふえておりますので、こうした学びの場についても決定する際の助言を受けることができるようにしようという方向性でございました。
 いただきました意見につきましては、学校において通学による教育をするのか、訪問による教育をするのかを検討する際には、やはり学校における教育課程とか教育内容について、保護者に対して十分説明をすることが必要であるといった御意見、さらには、この医療的ケアに関しては、幼児、児童、生徒一人一人の実態を把握した上での助言が求められるので、全県というよりは圏域等の状況をよく承知したパターンによる相談体制づくりが必要ではないかといった御意見、さらには、こうした学校を支援する教育支援チームの派遣依頼を行うまでの学校での保護者に対する教育相談の体制の充実も求められるといった御意見もいただきました。
 9ページに参りますけれども、こうした協議会の対応を含めまして、事務局といたしまして、学校の組織体制、あるいは常勤看護師の業務内容の整理を改めて行うこととし、また、教育支援チームの委嘱メンバーの検討でありますとか、学校内における教育相談体制の整備も検討しながら、おおむね提案の方向性は認めていただきましたので、現在、9月補正予算の中でその対応を検討しているところでございます。
 今後、一番下の5番のところに上げておりますけれども、この協議会については、9月と10月のあと2回の開催を予定しているところでございます。
 続きまして、10ページをお願いいたします。鳥取養護学校における医療的ケアの体制整備についてでございます。この常任委員会の中でもたびたび御議論をいただいております5月27日に看護師が辞職を申し出て、同校において医療的ケアを要する児童生徒の一部が登校できない状態、また、保護者に同伴をいただき医療的ケアの実施をお願いする事態となったことを受けまして、こうした事態の再発防止を目的に、教育総務課行政監察担当がこの医療的ケアの状況についての調査を行いました。
 調査結果については、12ページ以降に添付しておりますのでまた後ほどごらんいただきたいとは思いますが、この調査における改善提案を踏まえ、鳥取養護学校と私ども特別支援教育課で改善策の検討、実施を進めているところでございますので、その現在の状況について報告をさせていただこうと思います。
 調査結果における改善提案を受けた項目と、具体的な改善策の案というものを10ページ、11ページにまとめさせていただいております。調査の中では、大きく5項目にわたり改善の提案がされました。そのうち1つ目としては、(1)として上げておりますけれども、医療的ケアの内容、方法等の決定についてということがございました。特に、主治医、学校医への確認なく医療的ケアの内容の変更が行われていたことに関して、この点につきましては既に6月26日の保護者説明会において、医療的ケアの内容の決定及び変更については、書面で申請することを保護者に説明をしたところでございますけれども、今後も保護者面談等の機会を捉えて、こうした取り扱いについて周知徹底を図ることといたしております。また、ケアの内容が学校で対応できる範囲かどうかについても、学校医、看護師が参加した校内委員会で十分検討を行うとともに、医療的ケアについて定めている実施要綱にケアの内容の変更手続を明記するということといたしました。
 さらには、保護者からの要望への学校としての処理体制が不十分だった点に関して、相談窓口を常任委員会でも報告させていただいたとおり、管理職に明確化したところでありますけれども、今後、夏休み中には、保護者からの要望に対する対応要領を作成し、手順等をきちんと定めたいというふうに考えております。
 また、学校における医療的ケアに関する考え方について、ケアのスケジュールに関する保護者との認識のずれが生じていたということがございました。今回の事態のきっかけになった点でもございますけれども、今後、保護者面談や医療的ケアの説明会等の機会を捉えて、保護者との共通認識を醸成することといたしております。また、現在作成されております個人ごとの医療的ケアの手順書についても、これまで保護者からいろんな要望もいただいている点も踏まえた内容になっているのかといったことも含めまして、保護者と点検をすることとしたいというふうに考えております。
 11ページに参りまして、大きな(2)として、看護師の意思決定過程への参画、教職員との情報共有についての改善提案をいただいております。看護師から医療的ケアについての意思決定過程への参画や、教職員との情報共有ができていないという声があったことを受けまして、常勤看護師の配置を9月補正予算の定例会で現在検討しております。こうした新たに配置する常勤看護師が医療的ケアにかかわる各種会議に出席するようにしたいというふうに考えております。また、常勤看護師が非常勤看護師の各種会議への参画を計画するなど、必要な会議に看護師が参加できるような調整も行うこととしております。さらには、先ほど定めることとして報告させていただきました保護者からの要望に対する対応要領の中で、その検討過程においては看護師の意見も聴取することを明記したいというふうに考えております。
 3番目として、人員配置について御意見をいただきました。人員配置につきましては、今回の事案を踏まえまして、これまで1日5人体制で医療的ケアを行っていたところを6人体制に増員して対応することとして既に人役の増を図ったところでございますが、さらに先ほどの各種会議への参画等ができるような予算、人員配置を今後検討、確保していきたいというふうに考えております。
 なお、夏休み後の看護師の配置状況について、ここにはありませんけれども、御報告をさせていただきたいと思います。鳥取養護学校独自で確保した看護師では、1日6人という必要数に達しないことから、引き続き県立中央病院から2名の看護師を継続派遣いただくとともに、新たに総合療育センターから、これは毎日とはいきませんけれども、1名の看護師を派遣していただく方向で今調整をしているところでございます。また、白兎養護学校、倉吉養護学校及び皆生養護学校の学校看護師にも応援を呼びかけており、これらを組み合わせることにより、1日5人または6人の体制を確保できる見通しとなっております。ただ、先ほど申し上げましたように、現時点で毎日6人の体制の確保の見通しが立っておりませんので、看護師の勤務状況によっては、大変申しわけないことではございますけれども、お昼のケアが集中する時間帯に限って、保護者の協力を引き続きお願いしなければいけないというふうに考えているところでございます。この点については、本日、鳥取養護学校で保護者説明会が開催されますので、その際、保護者の皆さんにお願いをすることとしております。
 4番目として、看護師の勤務条件等についてでございます。ここにありますように、休暇の付与日数の明示、あるいは、通常想定できる業務は時間内に行えるようにするとともに、看護師から要望が上がっておりました看護職賠償責任保険制度についても案内を行うこととしたいというふうに思います。
 5番目として、学習及び医療的ケアの環境整備についてでございます。医療的ケアの環境整備のためのルールづくりについても既に6月26日の保護者説明会で保護者に、看護師が医療的ケアを実施する場の静かな環境づくりについてお願いをしたところでございますけれども、今後も機会を捉えて理解を深めていくようにしたいと考えております。
 以上、調査結果における改善提案に対する改善案の現在の取り組み状況、あるいは検討状況について説明させていただきました。今回の事態は、本当に児童生徒、保護者に多大な迷惑と御心労をおかけしました。心よりこの場をかりておわびを申し上げたいと思います。大変申しわけありませんでした。今回の報告した具体の改善策を着実に実施し、児童生徒が安全安心に学校に通うことができるよう、学校、そして県教育委員会における医療的ケアの実施体制の再構築を図ってまいりたいというふうに考えております。

◎内田(隆)委員長
 報告19、平成26年度鳥取県不登校の状況について、音田いじめ・不登校総合対策センター長の説明を求めます。

●音田いじめ・不登校総合対策センター長
 資料の20ページをごらんください。平成26年度鳥取県不登校の状況について説明をさせていただきます。
 8月6日に27年度学校基本調査において、26年度の不登校の状況が公表されました。鳥取県はそちらに表と、それからグラフを示しておりますが、平成25年度と比較して、小学校が9名の増加、中学校が54名の増加でした。
 2番には不登校の出現率も示しており、全国の数値も示しているところです。
 3番に、この不登校の児童生徒数の内訳を学年別で載せさせていただいております。
 4番には、不登校児童生徒への指導結果について載せさせていただいております。鳥取県の公立学校のみですけれども、指導の結果、登校する、またはできるようになった児童生徒の割合等も載せさせていただいております。これらにつきまして分析した点と今後の対応について、説明をさせていただきます。
 まず、26年度の不登校の出現の一番顕著なところは、中学校2年生の182名という数字です。この表は年度ごとになっていまして、前年度は1学年前を見ていただくという形になりますので、そうしますと、昨年度100名、小6のときには47名というような経緯で、今年度182名という数字になっております。中1で小・中連携が進みまして、かなり中1ギャップと言われることについては、各中学校区で取り組まれて成果が出ていると思われますが、中学校に入って中2になるに当たって、出現の数がふえているというふうにことしは見えます。
 また、そのきっかけとなった要因については5番に書いておりますが、無気力、遊び、非行型の不登校の増加というのが本年目立っております。一番多い理由としては、本人の不安など情緒的な混乱でありますが、次に無気力、そして遊び、非行型という理由で不登校になるという数値が上がっております。
 また、4番の表を見て、これが復帰率を示しているところですが、公立学校の全国平均を下に並べています。全国では小学校が約33%、中学校は30%の復帰率ですけれども、鳥取県では指導の結果、小学校では40%を超える年も多く、中学校でも40%台の復帰率となっています。また、復帰まではいっていないけれども、指導中の生徒で(b)という内数ですけれども、継続した登校には至らないものの好ましい変化が見られるようになったというようなプラスの変化も高くなっております。特に26年度は、ここの数値が大きくなっています。そういう原因としては、各学校で個別の復帰プランを立ててかかわっていくことで成果が出ているという学校もあり、また中学校配置のスクールカウンセラーを小学校に重点を置いて小学校で活用していただくことによって成果が出ている学校もあります。仲間づくりや人間関係づくりに力を入れて、中学校区で研修を組まれたり、さらに連携を通して情報共有をしながら、中学校で個別に支援に当たれるような取り組みをしておられる校区もあります。そうした現状もあるのですけれども、26年度、中学校でかなり多くの増加があり、引き続き27年度も危機感を持って取り組んでいるところです。
 26年度の小学校の学年別を見ますと、小学校2年生で過去5年間の中では一番多い12名、小学校5年生におきましても過去5年間の中で一番多い46名ですので、この児童が27年度、どういう数値になるかということで、小学校、中学校とも危機感を持ちながら、各市町教育委員会も重点課題と上げて、我々も教育局を通して連携を組みながら、学校訪問等を行って指導を行っているところです。
 また、最後に、家庭にかかる原因で不登校になる児童生徒もふえています。地域の資源の活用と、それから学校から家庭に直接出かけていく福祉的な役割を持ったスクールソーシャルワーカーの拡充に向けて取り組んでいるところですけれども、スクールソーシャルワーカーの育成研修、昨年度始めておりますけれども、今年度も引き続き行っていっているところです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、報告20、平成28年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験筆記試験問題の誤りについて、御舩参事監兼高等学校課長の説明を求めます。

●御舩参事監兼高等学校課長
 資料の21ページでございます。平成28年度の県公立学校教員採用候補者選考試験の筆記試験問題に誤りがございました。平成27年7月25日に実施しました第一次選考試験の筆記試験の問題の中で、採点業務の過程で問題の誤りが判明をいたしましたので、その内容と、それからその問題の取り扱いについて御報告申し上げます。
 そこにつきましては、既に報道機関には資料提供申し上げ、先日報道があったものでございますけれども、誤りの内容でございますが、3点ございました。問題の説明に4項目しかなかったところを「説明(1)~(5)について」とした中学校の家庭、それから、高等学校の家庭専門につきましては、「合成繊維」とするべきを「合繊繊維」としてしまった誤記、それから、高等学校農業につきまして、「正円形」とするところを「正方形」とした誤りでございました。このうち、中学校教諭の家庭科につきましては、説明(5)はございませんので、間違うことはないということで特別な取り扱いを行いませんでしたが、高等学校の2点につきましては、受験者全員を正解とするというふうな形で取り扱っております。
 今後、9月3日を第一次選考の試験結果等の通知・公表としておりますが、その際に当該問題の誤りと、それから採点にかかわる取り扱いについての説明書を同封しようと思っております。
 選考試験につきましては、誤記であれ、あらゆるミスというのはあってはならないという思いで取り組んではおるのですけれども、このたびこのようなことになってしまいましたので、また改めて気を引き締めて、チェック体制をもう一度点検をいたしまして、再発のないように取り組んでいきたいと思っております。

◎内田(隆)委員長
 報告21、環日本海交流室開室20周年・国際交流ライブラリー開設1周年記念事業の実施について、小林図書館副館長の説明を求めます。

●小林図書館副館長
 まず、22ページをごらんください。環日本海交流室開室20周年・国際交流ライブラリー開設1周年記念講演会の実施について、御報告させていただきます。
 県立図書館では平成7年に環日本海交流室を開室し、今年20年を迎え、昨年8月に国際交流ライブラリーを開設し、1年が経過したことを記念し、講演会及びシンポジウムを今月2日に開催しました。
 まず、前半に、県図書館協会長、山田晋氏から、図書館を使った世界遺産の旅の楽しみ方などについて講演をいただきました。後半のシンポジウムでは、鳥取大学のケイツ氏ほか3名の方に登壇していただき、県立図書館が今後どのような多文化サービスを行っていくべきかなどについて、それぞれの立場で御意見をいただきました。
 当日は53名の参加者があり、旅への本の利用の仕方を改めて学んだなど多くの感想をいただき、ページ下の写真にありますように、講演会、シンポジウムの様子では、皆さん、熱心に興味深く聞き込んでいらっしゃいました。
 今後とも国際交流、関係機関や市町村、学校等と連携し、広く活用いただけるよう努めてまいりたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 報告22、文化財の県指定について、木本文化財課長の説明を求めます。

●木本文化財課長
 資料の23ページをお願いいたします。文化財の県指定についてでございます。
 去る8月10日に県文化財保護審議会から5件につきまして、県指定をするように答申がございました。
 内容でございます。1点目は、保護文化財、豊成叶林遺跡出土旧石器時代遺物一括でございます。
 本考古資料は、平成23年に国道9号名和淀江道路の改築に伴う発掘調査によりまして発見されたものでございます。約3万年前の石器製作跡から出土したナイフ型石器など265点で、現在、鳥取県で所有しておりまして、県の埋蔵文化財センターが収蔵をしております。ナイフ型石器の大きさは2から3センチと、ほかの地域のものに比べて小さくなっておりまして、地域の特性というものもあらわれております。また、同じ原石からつくられた石器を接合した資料、これ母岩4接合資料というものがございまして、写真の左側の写真の左上のところに石を固めたような写真の資料がございますが、これは出土した石器を、石の割られた断面で合わせて一致するものはパズルのように組み合わせた、接合したものでございます。1つの石からどのような手順でナイフ型石器がつくられたかということを具体的にたどることができるものでございます。鳥取県の後期旧石器時代の文化を考える上で、学術的に価値が非常に高いものということでございます。
 続きまして、2つ目でございます。保護文化財、鉄燭台天文十九年銘、同二十二年銘でございます。工芸品の部での指定でございます。
 本燭台は、大山寺宝物館霊宝閣に収蔵をされております。鉄・鍛造の燭台で、中世のものは全国的に見ても非常に数が少ないものでございまして、工芸史的な意義が高いものでございます。また、次の24ページに写真を載せておりますけれども、軸の部分、それから足がついておりますが、足の部分には文字が入っておりまして、ここの軸の部分に「天文十九年」、「二十二年」というような銘が入っております。また、足の部分には、どこで使用されたかというのがわかるような文字も入っておりまして、製作年代や当時の中世大山寺の様子がわかる文字資料としても非常に貴重なものということでございます。
 3点目でございます。保護文化財、瑞仙寺文書でございます。米子市日下の瑞仙寺に伝来する文書のうち、伯耆山名氏など伯耆の国におけます領域支配を担った人物からの安堵状など、中世の文書31点でございます。
 中世後期の伯耆の国の全体の歴史がわかる資料ということとともに、この31点という点数がまとまりを持って県内に伝来した県関係の中世文書としては最も点数が多いものということでございまして、学術的な価値が高いものでございます。
 続きまして、25ページでございます。保護文化財の木下家住宅でございます。こちらは追加指定ということでございます。
 木下家は、鳥取市河原町に位置をいたします。カヤぶきの主屋は江戸中期の大庄屋の家構えを残しているといたしまして、昭和49年に既に県の保護文化財に指定をしているところでございます。25ページの資料の一番下、左側に、敷地の配置図を載せておりますけれども、敷地中央にございます緑色で囲った建物が既に指定を受けております主屋でございます。木下家には主屋のほか、主屋と同時期の、同時期といいますのは江戸中期になりますが、こちらの表門のほか、蔵であるとか離れといった江戸時代から明治にかけましての建物が残っておりまして、それらは主屋と合わせまして、大庄屋の屋敷の建築構成をよく残しておりまして、歴史的価値が高いものでございます。これを追加指定をしようとするものでございます。
 最後に、26ページでございます。5件目は、無形文化財でございます。無形文化財につきましては、工芸技術などのわざの指定と合わせまして、保持者、または保持団体を認定をするということとされておりまして、今回は無形文化財として陶芸を指定して、その保持者として山本浩彩氏を認定するものでございます。
 山本氏の作品は、写真も載せておりますが、たっぷりと張りのあるろくろ成形のつぼにあかね色を中心にグラデーションをかけたような色彩変化を表現をいたしております「焼締窯変茜壺」という、そういう作品が特徴となっております。山本氏は、昭和59年に日本伝統工芸展に初入選以降、多くの受賞歴がございまして、その芸術性、技術が高く評価をされておられます鳥取県を代表する陶芸家でございます。
 以上、この5件につきましては、今後教育委員会で指定につきまして審議し、決定をした上で告示をし、その後、告示をもちまして正式に指定というふうになる予定でございます。

○西川副委員長
 続きまして、報告23、第1回鳥取県美術館整備基本構想検討委員会の概要等について、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。

●大場博物館長兼理事監
 では、28ページをごらんください。第1回の基本構想の検討委員会を開催いたしましたので、その概要について報告するものでございます。
 7月29日午後3時から県立博物館で開催いたしまして、29ページに掲げておりますような委員さん、一部欠席もございますけれども出席いただきまして開催いたしました。会議の冒頭では、まず会長にその委員のうちで林田英樹さん、日本工芸会理事長で元文化庁長官でいらっしゃいますけれども、この方を会長に選任しまして、議題に入ったところでございます。
 議題につきましては、別途お配りしております資料をちょっと、後で追加で配付させていただいたものでございます。第1回、こういうやつでございますけれども、ごらんいただければと思います。まず、この委員会で検討していただく事項、基本構想をまとめるわけですけれども、基本構想についてはこういうような項目を御検討いただくことになるのではないでしょうかということで、その案を示させていただいております。コンセプト、機能、あるいは整備方針、運営方針等、こういったことについて御議論いただきたいということで、説明させていただいております。
 この原案につきましては、次回以降提示させていただくわけですけれども、その同じ資料の3ページ目をごらんください。委員会とは別途に美術館に関する専門家の方、美術館運営の第一線に携わっておられるような方、あるいは個々のいろいろな特定の項目についての専門家の方、こういった方について、博物館でいろいろ意見を聞きにいきまして、そういった方の意見を踏まえて原案を作成して、これを委員会にお諮りするという格好で審議いただこうというふうに思っております。
 そういった格好で、では、どのように進めていくかということで、その同じ資料の2ページ目をごらんください。真ん中のところに検討委員会ということで書いておりますけれども、1回目はこういう形で進め方について議論をした上で、2回目で先ほどの全体構成のうちの前半部分、コンセプトとか役割、機能といったことについての原案について素案を提示させていただいて議論をしていただくと。それを踏まえて、さらにそれを9月の上旬ぐらいに行って、先進の美術館等も視察していただいた上で、さらに後半部分についての議論を11月ぐらい。ここでは立地条件とか、ある程度こういうコンセプト、役割、機能を持った美術館ならどういう場所に立地するのがいいのか、どういう設備が必要なのか、どの程度の規模の施設になるのかといったことを議論していただくのが11月ごろ。さらに、その後、1月か2月には立地場所や整備手法、運営方針等についても議論いただいて、最終的な取りまとめを一応年度内にということで、御説明いたしたところでございます。その節目節目では、県民の皆さんからの意識調査なり、あるいはフォーラムなりといったことも行って、県民の皆さんのお考えなりも反映した形でまとめていきたいということで、お話をいたしました。もちろん、この委員会の議論につきましては、こういった形で逐次議会にも報告させていただいて、議会の議論も踏まえながら構想をまとめたいと思っております。
 そういうことについて説明させていただきましたところ、意見としましては、もとの資料の28ページにかえっていただきまして、この委員会での主な意見というところに記載しておりますけれども、この内容的には概ねわかったけれども、ところで、美術館というのは、今の博物館とは全く別のものになるのかというようなお尋ねがございました。要するに、美術館が独立してしまうと、今までの博物館、今3つの分野が一緒にあるので連携とってやっているけれども、別々になると仲が悪くなって、それぞれが別個ばらばらになるような格好になることも多いので、そこら辺、注意しなさいということがございました。これについてはまた運営体制など考えていく場合に考慮していかなければいけないなと思っておるところでございます。
 また、先ほどの資料にも記載させていただいておりますように、県民意識調査をするように考えておりますけれども、このアンケートについては、委員会の中でもどういうアンケートをするのか議論したいということがございましたので、これは次回にかけさせていただくということにしておりますが、この辺については特に、このコンセプトについてじっくり議論すべきではないかということがございまして、1回で済むのかというような話もございましたので、ここら辺については余りこの日程ありきではなくて、じっくり議論していただいて、その上で進めていくような形で行いたいと思っております。そういう意味で、意識調査の時期もこの予定表どおりに10月にできるかどうかもちょっとまた定かでございませんし、やり方自体もアンケートという形がいいのかどうか、ここら辺もいろいろ委員会での議論を踏まえながら考えていきたいと思っておりますし、またそういうようにしておりますと年度末という、この期限も余り年度末ということにこだわらずに、来年度にずれ込んででもじっくり県民の皆さんのコンセンサスが得られるような形でやることを優先して、拙速にならないように進めていけたらというふうに思っておるところでございます。
 また、そのほかに、特に視察に行くときには、市民とどういうふうにそういう議論をして合意を形成していったのか、その辺についてもよく聞いてきなさいという話がございましたので、今度、他館を視察しに行くときには、その辺も考えたいと思っております。
 その視察につきましては、一番下に県外視察日程ということで掲げておりますけれども、9月17日から10月16日の間に3班に分かれて、ここに上げておりますような美術館を見てこようというふうに考えております。
 2回目の委員会でございますけれども、5のところに書いております。順番が前後して申しわけありませんけれども、9月8日午後2時から、県立博物館の会議室があいておりませんで、仁風閣で会議をしたいと思っておりまして、先ほどの進め方で御説明しましたように、基本構想の前半部分、コンセプトと役割、機能、こういったことについて素案を提示して議論していただくという予定でおります。

○西川副委員長
 続きまして、報告24、平成27年度全国高等学校総合体育大会について、吉田体育保健課長の説明を求めます。

●吉田体育保健課長
 大会が昨日まで開催されていたため、別紙の資料となります。別紙資料をお願いいたします。平成27年度全国高等学校総合体育大会について、報告をさせていただきます。
 7月28日から8月20日、近畿地方2府4県におきまして、平成27年度全国高等学校総合体育大会夏季大会が開催されました。弓道女子団体、ボート女子個人で優勝するなど、鳥取県の高校生が大活躍をしてくれました。入賞しました種目、選手、成績は表のとおりでございます。特に、弓道の女子団体は、平成25年度が倉吉西高校、平成26年度が倉吉西高校、そして今年度が境港総合技術高校と鳥取県勢3連覇をなし遂げてくれました。来年は鳥取県内で同大会の弓道競技が開催されますことから、今後の選手たちの活躍を大いに期待するところでございます。

○西川副委員長
 ただいままでの説明について質疑を行いたいと思いますが、委員の皆様におかれましては簡潔な質問と、マイクのスイッチの切りかえをお願いいたします。
 いかがでしょうか。

○稲田委員
 まず、お聞きしたいのが、この常任委員会資料の3ページ、いわゆる教育行政の点検及び評価についてということで、いろいろこうお話になっておられるようですが、この中で出てくるのがこの3ページの真ん中のところです。政治的な中立性、首長からの独立性ということです。これはどういうことなのか、ちょっとその政治的中立性というのはどういうぐあいに捉えておられるのか。首長からの独立性ということはどういうぐあいに捉えておられるのか、まずお聞きしたいと思います。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 政治的中立性、首長からの独立性ですけれども、教育委員会は執行機関ということで独立性を保っているというふうに理解しております。

○稲田委員
 何、執行機関。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 はい。

○稲田委員
 まず、独立性のほうからですか。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 はい。

○稲田委員
 執行機関から独立している。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 教育の行政に関する執行機関が教育委員会ということで、首長部局からは独立している。
 あとは、政治的中立性につきましては、戦前の反省から、教育委員会が教育行政の執行機関ということで、予算の権限とかは首長にありますけれども、あと教育委員会の任命権限とか、ただ、執行機関ということで政治的中立が保たれているというふうに理解しておりますけれども。

○稲田委員
 いや、そんなのではだめだよ、そういう説明では。
 まず、首長からの独立性ということで、いや、独立しているというのだけれども、このたび新しく地方教育行政の組織及び運営に関する法律変わったのですよ。知っていますよね。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 はい。

○稲田委員
 知っていて、知事がどういう役割をしているかわかっていますよね。その関係において、首長からの独立性ということはどういうぐあいに、その関係において捉えているわけ。独立していないではないの。完全にその目標や施策や根本方針というものを知事が決めていくのですよ。それで独立しているの。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 地方教育行政の組織及び運営に関する法律が昨年度改正されて、この4月から施行されることになりました。それで、知事の権限が確かに強化されて、知事が大綱を策定しますし、総合教育会議も知事が招集するということになっております。確かに、ちょっとあやふやというか、中途半端な部分があるのかもしれないですけれども、教育委員会は引き続き教育行政の執行機関としては位置づけられておりますので、そういった部分で首長から独立しているというふうな理解をしております。

○稲田委員
 それ、どこがしているの、そういうぐあいに。あなたがしているの、教育委員会がしているの。

●住友教育総務課参事(総務企画担当)
 教育委員会です。

○稲田委員
 教育委員会がしているの。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。

○稲田委員
 いやいや。私はおかしいと思う、ここの部分はね、ここの部分は。
 政治的な中立性ということは、戦後の教育委員会のありようについての歴史がずっと今日まであるわけで、一時は公選制になった時期もあるということは、私も言わずもがなのことだろうと思うのだけれども、それでもこの政治的に中立でなければならないと言われておりながら、政治というのは、知事は行政官であると同時に政治家ですよ。だから、そういう中で、一つの大きく、この今回の地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正になったということは、教育委員会と知事のありようが変わったと思っていいはずなのですよね。それを、だけれども依然として、今の説明でいくと、知事がかかわらない時代の教育委員会のありようと同じ説明なのだよね、それは。知事がかかわってきておる、いわゆる教育委員会のありようというものはもっと違った説明でなければならないような気がするのですよ。それを私は期待して聞いてみたのだよね。教育長、どう思いますか。

●山本教育長
 今回、大綱という部分を知事、首長が定めるということになりました。まさに大綱でして、教育行政に関する基本的な部分ですね。そうしたものについては首長が定めていくということになったわけですけれども、その中身の部分、いろいろあろうかと思いますが、例えば教育の中身ですね。教育内容でありますとか、あるいは教科書の採択、あるいは教員の人事、そうしたことに関しては首長が口を出さないといいますか、この大綱の中でもそこまでは縛らないという形で教育行政の独立性を保っていこうということは、この地方教育行政の法律が変わった後も保たれているというふうに私は理解しておりまして、そこについてはそういう意味では政治的に中立であるという考え方で教育行政を進めておるところでございます。

○稲田委員
 少し前進したような気がする。私はやはりそういう古い政治的な中立性であるとか、首長からの独立性という、この以前のいわゆる教育委員会のありようのお題目のごとく唱えられているよね、この2つのことは。そのお題目に私はしがみつく必要はないと思うのですよ。殊さらにいわゆる独立性だとか中立性だとかということをいう必要はないと思う。だって、今、教育長がいわゆる根本方針だ、施策の問題について、一番大きな問題は教科書の採択などというのは大きな問題なのですよね。教科書の採択などもあわせて、確かにそれに口を出さないから、それは知事から独立をしておるのだ、出せないようになっているから独立しておるのだ、それから、時の政党の変更などによっても政治の変動によっていわゆる教科書の採択が変更したりおかしくなったりする、そういうものに影響を受けないのだという、そういうのが以前の教育委員会のありようだったのだけれども、そこに私はしがみつく必要はないと思うのですね。やはり政治的な影響は、知事が政治家である以上、受けていくのですよ。彼の政策に根本方針が、要するに学術や教育や文化の振興の根本方針というものを彼が打ち出していくわけだからね。だから、影響を受けないというのがうそなのですよ。だから、影響を受けていくわけですね。
 だから、そこの部分をもう少し私は、この話し合いの中で自己評価をされておるのだけれども、まだ古い、いわゆる地方教育行政の組織及び運営に関する法律にのっとった形の話し合い、反省点というか自己評価というか、そういうものでしかないような、私は気がしてしようがないのですね、これ読んでみて。こんなことは余りもう言う必要はないと思うぐらいですよ。辛うじて救いがあるとすれば、教育の独立性だとか教育の中立性だとかと書かれていないだけまだ幸せだなと思って読んだくらいで、首長から絶対独立していないですよ、もう、これは明らかに。と私は思っていますよ。細かいことを言うと独立をしている。だけれども、全体として教育委員会、そして教育のありよう、学術、文化、そういうようなものと知事との関係においては、明らかに私はもう従属しているというように思って過言ではないという気がするのですね。それは、要するに、この鳥取県が独自の教育振興協約というのを教育委員長と決めた時点で、私はやはり今でも教育委員会の敗北だと思っているわけですね。極端に言えばそうですよ。何回か本会議で、時の教育長や教育委員長と議論をさせてもらったけれども、やはりそれは敗北だったような気がするのですね。本当に政治的な中立性や独立性を保つのなら、やはりこういう協約を知事と結ぶべきではない。やはり教育は完全に独立をしたものでなければならないと思っています。だけれども、それはやはり鳥取県はこの教育振興協約を定めたのだから、提携をしたのだから、だからやはりそこの部分では、もう本当に完全な中立性や完全な独立性は失われたと思っている。
 だから、そこの認識に立って、私が言いたいことは、どれがいい悪いを言っているわけではない。そういう認識に立って、これからの教育というものを考えていかなければならないということを言いたいわけですよ。どう思いますか、教育長。

●山本教育長
 このたびの法律改正で、確かに首長の権限というのが強化されて、そういう意味では従来と随分変わってきているのだというふうに思いますが、その協約を締結したということが敗北だと言われましたけれども、その締結そのものが今度は制度として大綱を首長が定めるという形になりましたので、それはそれである意味先行して、鳥取県が行っていたものが制度となったという理解もできるかと思いますし、それから、このたび、まだ鳥取県ではそうではないですけれども、首長が教育長を直接任命することができるようになったという点で、非常に首長の権限が強まっているというふうには思いますが……(「そうですね」と呼ぶ者あり)制度の理念として独立行政機関として教育委員会を残したというところに、やはり首長からは独立をして、しっかりと教育のことについて専門的に考えていくべきだということは制度的にはまだ残っているのだろうというふうに理解をしたいと思います。
 その点で、政治的中立性が若干従来とは色合いが変わってきている部分はあるかもしれませんが、やはり首長とは別の執行機関として、きちんとそこは自分たちの判断で動いていく、そういうべきであろうということが制度的にももう決められておりますので、そこについてはしっかりと我々も自分たちの役割というのを果たしていきたいというふうに思っております。
 また、今日の御指摘を踏まえまして、教育委員の間でもこの政治的な中立でありますとか、独立の面については議論をしてまいりたいというふうに思います。

○稲田委員
 確かに、教育委員会そのものが独立行政機関になっているわけだから、いわゆる戦前の県志學館みたいな形のもので直接国の意向を受けていくということではないわけで、だから、その部分では独立はしているかもしれない。ですけれども、影響は大いに受けているというように私は思う。そこのところはよく議論をしてみてください。
 もう1点が10ページ、私、以前にこれもちょっと福浜委員との議論になったのだけれども、養護学校の校長先生とは一体どういう役割をしていたのだろうか。そして、校長先生はどういう、今回こういう事件から新しい体制整備に向けての役割を果たしているのだろうか、これ、養護学校という学校なのだから、直接のトップは校長先生ですよね。この人が全く登場してこないで、教育総務課が非常にこれの改革案をずっと練っていく、そしてその役割の中も、教頭さんなどが保護者との相談窓口や何かになっているようなことがちらっと書かれてあるけれども、校長さんというのはどういう責任をとって、今回の事件を引き継いで、どういう責任をとってどういう改革をしようとする役割を果たしてきたのかということが、このいわゆる体制整備についての報告書みたいなものでは、何が明らかになっていないのだが、どういう役割を果たしてきているの、この人は。どういう人か、私も見たこともないのだけれども。どうなのですか。

●足立特別支援教育課長
 おっしゃるように校長は学校の責任者ということであります。今回の事案が起こってから、校長も今の学校の体制を改革するということで、我々、特別支援教育課と一緒になって、今の、例えば窓口を誰にするかといったような改革案を一緒につくって、今は学校の体制づくりについて取り組んでいただいているというところです。

○稲田委員
 いやいや、それで、今回のこの事件について、校長先生は学校の責任者だよね。どう思っているの、その人は。責任は自分にはないのだ、私は全然関係ないのだよ、それは医療スタッフというか、そのいわゆる医療的なケアが必要な、そういった看護師さんとかそういうような人がやることで、私は関係ないよと言っているの、言ったのか。

●足立特別支援教育課長
 いや、そういうことではなくて、当然、学校に通ってくる子どもたち、子どもたちが学校に来れない状態になったということもありますので、その部分について非常に責任を感じておられるところでありますし、今の子どもたちが通えるようにするためにというところでの体制整備、それから看護師の確保について取り組んでおるというところです。

○稲田委員
 いやいや、しつこいようだけれども、今回のこの一連の事件、誰がいいとか悪いとかということを私は言っているわけではないのですよ。ただ、校長として、鳥取養護学校の校長として責任があるではないのか、こういう騒動が起きたわけでしょう、事故というか事件が起きているわけでしょう。それについて、校長先生としての責任のとりようはどうなのだということを、私は前回も問うたはずなのですね。どうなのだろうか、校長さんは何と言っているの。ここに呼び出したっていいのだよ。聞きたい、私。

●山本教育長
 ここではこうした形で教育委員会事務局が説明責任を負って説明させていただいていますが、当然、学校現場では学校長が責任をもってこうした対応について検討を進めているということでございまして、そこはこうした議会での場での役割分担として今、教育委員会の事務局がそうした説明をさせていただいているということでございますが、学校現場では学校長がみずからの責任でこうした改革をしっかりととっていくということで、陣頭指揮をとって進めておるところでございます。

○稲田委員
 いやいやいや、私が言いたいのは、将来的ではなくて、回帰的な責任をどうとるのだと、こう言っているのですよ、私は。

●山本教育長
 まだ事案が進行中でございまして、まさに今日も保護者会を開催をして、これから26日が始業式を迎えますが、そこからどう対応していくのかについて、保護者にもきちんと説明し、理解を得るというようなことも含めて、学校の最高責任者としての責任を果たしていただいているというふうに理解をしております。

○稲田委員
 将来の展望的な責任については、今話を聞いた。だけれども、こういう事件、事故が起きたわけだから、回帰的な責任をどうとるかということは、いわゆる鳥取養護学校の最高の責任者として考えていかなければならないですよ、これは。それは当然のことですよ。ここをないがしろにしたら、その展望的な改革もなし得ないですよ。校長先生とはそんな役でいいのかという話になってしまうよ、展望的な改革についても。そうではないでしょう。現実に養護学校の最高の責任者ですよ。だから、今、展望的な改革はずっとここのところに書かれたのだから、展望的な責任はそういう形でとっていかれるのでしょうけれども、回帰的な、過去にあったそういう事件、事故に対する責任をどうとるかということは、彼は考えていかないといけないと思いますよ。どうですか。

●山本教育長
 前回もこのことについてはお答えを申し上げましたが、今現在、まだ進行中で、この問題をとりあえず将来に向けてもそうですけれども、今現在を解決していかないといけない、まだ看護師も十分に確保できていないという状況の中で、陣頭指揮をとって奮闘努力をしておりますので、そうしたことが一段落するといいますか、一連のものがきちっとおさまった段階で、そうしたものについては判断をするということになろうかというふうに思っておりますが。

◎内田(隆)委員長
 済みません。整理すると、いわゆる地方教育行政の組織及び運営に関する法律上の学校長あるいは学校を指導する、管理する立場の教育委員会、教育委員会の事務局として、ある程度の指導を考えているということですか。何らかの指導であるとか助言であるのかわかりませんよ。学校長の責任と教育委員会の責任というのは違うのですか。教育委員会の長としてどのように扱うかというのはどのように考えられているのですか。法律上のね。

●山本教育長
 法律上については、当然、指導監督権限というのは教育委員会にありますので……。

◎内田(隆)委員長
 義務もね。

●山本教育長
 はい。

◎内田(隆)委員長
 義務もあるから、それについてどういうふうに今後考えていくかというのは状況を見守りながら、ある程度区切りがついたときに、教育委員長の立場として話をしますよという答えなのですか、今の。

●山本教育長
 校長の責任という責任のとり方の話でしたので、そこについては状況が一段落したときにいろいろこう……。

◎内田(隆)委員長
 教育委員会……。

●山本教育長
 教育委員会としての、それは教育委員会として……。

◎内田(隆)委員長
 としての判断をしますよということですね。

●山本教育長
 校長は校長として今、みずからいろいろ考えておられると思いますが、今々、どう学校を運営していくかというところが、もうほとんどそれが全てを今考えておられると思いますので、そこが一段落しないといけないのかなというふうに思っているところでございます。

◎内田(隆)委員長
 判断を待つということでよろしいですか。

○稲田委員
 待ちましょう。

○木村委員
 博物館長にお伺いします。この委員会で富山の美術館の展示の状況を視察をさせていただきました、富山でですね。それで、大丈夫かなと思うところもあったけれども、いろいろ話を聞かせていただいて、計画的に進めていらっしゃるということですけれども、従前から富山県、かなり収蔵品というのですか、かなりの量を持っていらっしゃるという御説明がありました。私もちょっと1期なので、中身が鳥取県の収蔵しているボリュームであるとか、あるいはクオリティーの問題ですね。実際に世界レベルのものがどれぐらいあるのか、あるいは日本レベルのものが日本全国でかなり高位なものがこれぐらい収蔵されているとか、そういうリストというのはどこかにあるのでしょうか。

●大場博物館長兼理事監
 まず、美術品、収蔵品についてはリストがありまして、データベースにしてオープンにしておりますので、ホームページで、ネットでもごらんいただけます。
 美術品についてどういうものがあるかということになりますと、この委員会でもまた報告させていただいていると思いますけれども、毎年、美術品取得基金というものを設けていただいておりまして、それでいい美術品があった場合にはそこから買っておると。ずっと続けてきておりますので、いろいろとかなり美術品はストックがございます。ただ、内容的には県立の博物館として当然、皆さんに御理解いただけるであろうという収集方針は、やはり鳥取県ゆかりの作家の作品、近世の版画師さんですとか、あるいは近代美術であれば前田寛治、辻晉堂、そういった県出身の作家の作品、さらには、そこの県出身者とかに限らず、そういう作家が影響を受けた県外、あるいは国外の作家の作品、そこまでは収集活動をずっと続けております。したがいまして、ストックは収蔵しておりますのはそういう作品が中心になります。
 それが、国際的にどれほどのものかと言われると、それだけで外国からどんどんお客さんが来るかというと、ちょっとどうかなというところはあるかと思いますが、ただ、少なくとも鳥取県の博物館、美術館である限りはそういう作品は必ず収集しなければいけないというものは収集しております。

○木村委員
 先ほども元気づくり総本部のほうでRESASの扱いのことがありました。やはりそういういろいろなデータベースをもとに全体の戦略というのは立てられるべきだと思うのですね、客観的に、合理的にということをベースに、実際どれぐらいの規模のものをどういう場所にというのは多分出てくるのだろうと思うのですね。ですから、私がちょっと関心があったのは、今ちょっと、この鳥取県ゆかりの方を中心にという御案内があったので、ああ、そうなのだというふうに理解したのですけれども、そういうものがフルオープンになったときに、実際に、では、県内の方を中心に楽しんでいただくという美術館の構成になっていくのか、あるいは県外からも、例えばお客様を呼べるような内容のコンセプトになっていくのかというちょっと判断があったものですから、お聞きしました。データがオープンになっているということなので、自分でも確認をさせていただこうと思います。

●山本教育長
 ちょっと話を元に戻しまして、先ほどの学校長の責任に関連しまして、ちょっと若干補足をさせていただきますが、この件、やはり学校だけの責任ではないというふうに私は理解しております。そこには当然教育委員会の指導監督の部分で、こうした体制づくりについて不十分なところがありましたので、そうしたことにつきましては、私の責任も含めていろいろ、学校と一緒になって過去を振り返り、そしてこれからのことを取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、学校だけが悪く、学校長だけが悪いということではない。

◎内田(隆)委員長
 ちょっと待ってください。整理します。
 木村委員、いいですか、こっち、先に答えてもらいますけれども。

●山本教育長
 申しわけないです。

◎内田(隆)委員長
 先に整理しましょう。木村委員の話が終わってからでいいですか。

○木村委員
 いいですよ。意見がもし何かあればと思ったけれども、別に私としてはそのまま使っていただきたいと、そういうRESASのほうも使っていただきたいということですが。

◎内田(隆)委員長
 では、とりあえず答弁を。

●大場博物館長兼理事監
 その収蔵品のデータベースとRESASはちょっとまた別のものかもしれませんけれども、いずれにしてもそういうデータをオープンにしておりますのでまた見ていただけたらと思いますし、先ほどありました収集はあくまでも県ゆかりの作家を中心にしておりますけれども、博物館、美術館の活動としては、もう一つ大きな使命として、鳥取県の県民の皆さんにふだん鳥取県では余り触れられないような美術品、それは県出身の作家のものに限らず、そういうすぐれた美術品を持ってきて見ていただくということも重要な使命ですので、そういった部分では、県出身、県ゆかりの作家にとどまらない活動をすることになると思いますので、そういったところでいろいろ来ていただく。あるいは県ゆかりの作家の作品も先ほどちょっと控え目な言い方をしましたけれども、これで県外から来ていただくということもあり得ると思いますので、そういったことはまた留意してやっていきたいと思っておりますので、今後、美術館の構想をまとめるに当たっては、そういった2つの要素、両方の要素を考えてやっていきたいと思っております。

◎内田(隆)委員長
 これに対して。

○西川副委員長
 余談なことなのですけれども、私も一緒に視察に行って、一番驚いたのは、65億円の予算で入札はゼロ。それで最終的に85億円という予算になられたということです。つまり、タイミングが今、東京オリンピックや震災の影響で20億円も同じものが上がるのですよね。ですから、鳥取県も時期とタイミング、同じものをつくってお金をかけるのであればいいのだけれども、やはり、例えば今から計画して19年とか18年にもし入札をかけたときにどうなるかということも判断の中で入れておいていただきたいなという思いがありますので、ぜひともお願いいたします。

○福浜委員
 関連で。自分も視察に行かせてもらったのですが、富山の例なのですけれども、なぜ収蔵品のことを言われたかというと、結局、ピカソとかなにとかと近代、現代のものを中心に収蔵しているのが富山だったのですね。だから、ちょっと郊外型のところに美術館をつくって、県外客の誘客なども含めて駅からの動線なども考えてそこに入れられたと。もちろん、県民に対するニーズというところも両方を折半して、そこに建設場所が落ちついたという事例があると思うのです。ですから、今、県立博物館がどんな収蔵品をメーンに収蔵されているのかというのもやはり建設場所にリンクしていく、当然な要素だと思うというところを勉強してきたので、多分、木村委員はそのことをおっしゃりたかったのではないかなと思って、補足説明させていただきました。

●大場博物館長兼理事監
 まず、費用の問題ですね。これが場合によっては、時期によっては建設費が意外と増工してしまうかもしれないようなこともあるということですけれども、その辺も確かに含みおいて、大体、今回の基本構想でも大体概算でどれぐらいかかりそうかというのはお示ししなければいけないのではないかなと思っていますので、それがそれぐらいかかるのであれば、いつごろの時期にというのもあわせて皆さんに考えていただく、我々も考えるし、ということは必要になろうかと思いますので、その辺の建設時期の問題ですね。ある程度、いつごろになりそうだからどれぐらいにするかというようなことも考えていくことになるかと思います。
 収蔵品の内容が建設場所にというお話ですけれども……(「全てではないですよ」と呼ぶ者あり)立地場所を決めるに当たってはいろいろな要素がありますので、そういったことも含めて、これも基本構想の中でどういった場所に立地させる、こういう美術館でこういう収蔵品があるのならどういう、そういう美術館にこういう機能を期待するのならどういう場所がいいのかというようなことはあると思いますので、そういったこともいろいろなことを総合的に考えて、立地条件なども整理していきたいというふうに思います。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。
 それでは、では、改めて。

○稲田委員
 教育長、あなたが責任をとりたいというのであれば、私が言っているのは、責任の因果関係ですよ。条件関係に立つと、風吹けばおけ屋がもうかるという感じでずっとこの条件をたどっていくと、因果関係というのは広がっていくのですね。だから、相当因果関係という、そういう説を持って、いわゆる因果関係というものを抑制しているわけですよ。幅広く広がらないように。相当因果関係に当たるものは、やはり今回のこの事件でいくと、養護学校の校長先生の責任はどうなっているのですかということを私は問うているわけですね。
 さらに、その学校を管理する教育委員会の責任に及んでいくと、それは原因関係であったり条件関係になって、余りにも責任が広がり過ぎるという部分はあるのではないかと思ったから、私はその相当因果関係説にのっとって言っているはずなのだけれども、教育長が責任をとりたいとおっしゃるのであれば、その言葉は忘れませんよ、私は。ただ、あなたに責任があると私は思っていないけれども、責任があると言われれば、責任をおとりになっても構わないですよ、それは。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。

●山本教育長
 今の相当因果関係説も私も一応法学部を卒業しましたので存じ上げておりますが、最終的にどう決着をさせるかということにつきましては、よくよく検討させていただきたいと思いますが、直接の事象だけを捉える考え方もありますし、もともとのこのケア体制の整備について、これは学校長が実際には運用はしていますけれども、体制づくりだとかなんとかという部分については、これはもう教育委員会全体でシステムをつくり上げている部分というのも当然あろうかというふうに思いますので、そのあたりも含めてよく判断をさせていただきたいというふうに思います。

○稲田委員
 だから、直接のその運用の当事者の責任、当事者責任は誰だと私は前回から言っているわけですよ。その責任関係を広げることも狭めることもよくない。相当な因果関係において、その責任は誰がとるのがしかるべきなのかということを私はずっと前回からも言っていることなのですよ。だから、あくまでも前回言ったのは、私は責任というのは個人責任が一つの原則なのだけれども、いわゆる会社などの場合の使用者責任があったり、団体責任があったりすることはあるわけですね。だけれども、個人責任があくまでも原則ですけれども、この場合に学校という直接的な運営をする当事者の一番トップである人の責任はどうなっているのですかと私が問うてるわけですよ。そのことですよ。おわかりになったかな。

●山本教育長
 そこにつきましては、先ほども、前回も申し上げたとおり、一連のものが片がついた段階でよく判断をしていきたいというふうに思います。

○福浜委員
 稲田委員から名前が上がったので、発言させていただければと思います。
 自分も全然人柄とかわからなかったので、もうオープンにしますが、校長先生に会いに行きました。お話聞いた上でのもう主観が入ってしまう、客観ではない部分も踏まえて、ただ、手心を加えるということは言うつもりもないですし、そういうところももしかしたらあるかもしれませんが、そこは踏まえた上でお聞きいただきたいのですけれども、問題が起きて常任委員会が開かれた後だったのですけれども、マスコミで結構たたかれた後、たたかれたという表現が適切かどうかわかりませんが、辞表を胸に入れていらっしゃいました。突然訪ねたにもかかわらず、実はもうここに辞表を持っていらっしゃる、そういう方です。
 やはり保護者に対して矢面にずっと立ち続けていらっしゃったというところで、今回の問題が起きたと。その責任論云々ということになるとまた違う観点かもしれませんが、人柄的にいうとそういう校長先生であるということは、私は一つの事実としてお伝えしておいたほうがいいのかなというふうなところはあります。
 今後のことについてなのですが、先ほど教育長からも体制面の問題というところもあるという話もあったのですが、自分は今回の問題は、一気に6人の看護師さんがやめたということがこれだけの事案になってしまったという要因であって、これが仮に1人であれば、こんな問題は起きていなかった。そういう面でいくと、非常勤が常勤になるという一つの、保護者から見てもプラスの部分も出ていっている最中ですし、途中経過ですからというお話はあったのですけれども、今日、保護者説明会、まだまだ流動的な部分もあるので、稲田委員のお気持ちは非常によくわかるのですが、今はもう、まずは学校と保護者の信頼関係を構築するのがまずは先決ではないかなと。で、時期的な部分というのも稲田委員も十分御承知おきかとは思うのですが、しっかり落ちついた上で責任論についてまた別の話として常任委員会でも御報告が上がってくるのであれば、そういうタイミングなのかなということで、個人的には、今、責任論云々のほうがひとり歩きしないほうがいいのかなというふうに思ったもので、ちょっと言わせていただきました。済みません。

○稲田委員
 いやいやいや、福浜教育総務課長の説明でよくわかりました。

◎内田(隆)委員長
 いいでしょうか。進行します。
 県内視察で鳥取養護学校に9月議会中か10月に行こうと考えておりまして、そのときにいろいろ現場とかも見ながら、いろいろな意見交換をさせていただけるように、委員長として段取りを今、実際に事務局としております。それで、それをもって今後の議論を進めさせていただきたいと思いますが、委員の皆さん、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)

○福浜委員
 それと1点いいですか。
 すごくシステムというか、今後の体制については非常にわかりやすくて、今後同じようなことが起きないような体制が、これが本当に実現できれば組めるのではないかと。今一番の問題は、例えば、倉吉、あるいは皆生のほうから看護師さんに来ていただかなければ回らないという状況になっています。それは何を招くかというと、やはりケアを受ける子どもたちにとって、不特定多数の看護師さんが入ってくると、どうしても、複数になればなるほどこの子どもについて知らないという看護師さんがケアに当たるというケースがふえてくるという問題、当然、当局のほうはお考えだと思います。なので、なるべく早く保護者の対応が必要ない体制プラス、例えば、延べでいうと10人ぐらいが束になってやっていくというよりは、やはり8人が1日6人体制を組むぐらいの目標に向かって、一日も早く看護師の体制づくりをとる意味でも、このシステムについて、今、養護学校では問題が起きているので、なかなか行きたくないという看護師さんが少なからずやはりいらっしゃると思います。しっかりとした体制のもとに、看護師さんを守る仕組みができましたということをやはり行政当局としてアピールをしながら、看護師の確保というところを、恒常的な確保のところをぜひとも当たっていただきたい。これは意見でございます。

○松田委員
 関連して。済みません、今の看護師さんの確保の件なのですけれども、現状もなかなか苦戦されているところですが、今日の資料の19ページですね。保険についてということがありました。18ページのこれは調査結果の中では、公費負担も一考の価値があるということになっていますが、戻って11ページに行くと、やはり案内を行うということになっておりますけれども、これは公費負担というのは難しいでしょうか。何か理由があるのでしょうか。

●足立特別支援教育課長
 現実に県立病院においても公費負担を行っていないという現状がありますので、この調査結果の報告にもありますように、保険料の公費負担の検討についても一考の価値はあるというふうに書かれておりますので、すぐに今のこの検討段階ではどうするということはちょっと言えませんけれども、今後検討はしたいというふうに思っています。予算も伴うものですので、そのあたり、今後検討したいと思います。

○松田委員
 金額的にもそんなにわずかなものですし、やはり今、福浜委員からもありましたように、僕も世間話の中でこういうことがあってねと、看護師さんとお話しすると、ちょっと行きにくいよねという話があるもので、やはり待遇面ということでPRすることも一助になろうかと思いますので、御検討いただければと思います。

◎内田(隆)委員長
 よろしいでしょうか。
 それでは、ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が出尽くしたようです。
 その他についてですが、何かありますでしょうか。

●小林小中学校課長
 実は、先回、7月の常任委員会で御報告すべき案件を1つ、報告漏れをいたしておりまして、申しわけございません。本日、追加資料としまして、「鳥取県生活困窮者世帯等の子どもの教育環境向上のための推進協議会の開催について」という資料をお配りさせていただきました。これについて、簡単に御報告をさせていただきます。
 本協議会につきましては、去る7月8日に中部で開催しておりますけれども、その会の趣旨としまして、県と、それから市町村の福祉部門と教育委員会が連携、協力しながら、課題等を共有して、生活困窮者世帯等の子どもの教育環境の向上を図るという、そういう趣旨で会が持たれました。
 その会におきまして、市町村のほうからさまざまな意見が出されましたが、そのことは2番の(2)に書いてございます。大まかなものしか書いてございませんが、大きく2つの柱でまとめております。一つは、学習支援事業についてということでございます。これにつきましては、例えば、3つ目のちょぼのところに書いておりますけれども、生活困窮世帯を対象とすることで、逆に対象とならない子どもや保護者からの理解や関係性はどうなのかという話とか、プライバシーの面などは大丈夫なのかなというような、そういう意見とか、学習意欲のない子どもや家庭の学習環境に課題のある家庭に対してはどのようにしていくのかなというような話、それから、子どものこの困窮の問題というのは、経済的な問題だけではなくて、その他の視点というのも考えていかなければいけないのではないかという御意見とか、それから、これは一部の町村の御意見なのですけれども、全国学力テストの結果を見たときに、中学校で全世帯平均と比べたときに10点以上の差が見られたという、そういうのもあったのだと、そういう意見もありました。
 もう一つの柱は、スクールソーシャルワーカーについての内容でございます。これはまとめますと、やはりスクールソーシャルワーカーの配置というのはすごく重要なのだというような、そういう御意見が多かったという、このような状況でございました。
 今後の予定につきましては、3番に書いてございますが、具体的には9月8日に第2回目のこの推進協議会をしようという計画でおりまして、その中で、先進的に取り組まれております、例えば高知市の方に来ていただいて話を聞いたり、それから、厚生労働省からも講師の方に来ていただいて話をお聞きして、我々としても今後の方向性や具体的取り組みを今後検討していきたいという、そういうことでございます。
 御報告がおくれまして、大変申しわけございませんでした。

◎内田(隆)委員長
 質疑、意見がありませんか。
 一言だけ、済みません。これ、知事会の本会の議決にも子どもの貧困って出ています。平井知事が議決された。で、教育大綱のメーンの話でも出ていますよね。忘れていい話ではないのですね。だから、福祉保健部だけが報告していても絶対だめですよ。そういう認識だと思われてしまいますので、きちんとしていただかないと困る。強く言います。よろしくお願いします。

●山本教育長
 今後、十分留意してまいりたいと思います。

●小林小中学校課長
 申しわけありませんでした。

◎内田(隆)委員長
 以上で、それでは、委員の皆様には御連絡がありますので、この場にお残りください。
 元気づくり総本部、教育委員会につきましては、以上で終わりますので、御退席ください。

(執行部退席)
 済みません、とりあえず、県内調査についての相談ですが、お手元に2枚、紙があると思いまして、今、第1候補としては10月に入ってから、9月議会が終わってからにしようかなとも思っていたのですが、9月議会で議論をしようと思えば、議事整理日に行ったほうがいいと思うのです。そうすると、議事整理日は10月6日で、行けないことはないのですが、どうしますか。お諮りいたします。10月6日に行って、次の常任委員会が7日にあるので、その他でも話せるし、準備はしてくれると思うので、そこできちんと議論をしたほうがいいのかなと、今の議論を聞いていて思ったのですが、10月6日の議事整理日に視察に行くということでよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。
 県外視察です。県外視察についてですが、こちらの日程表を見ると、要は10月、11月で行ける日がありません。何が原因かというと、9月議会が終わったらすぐ11月議会が始まるというところです。例えば、議会運営委員会の日とか会派要望の日などは動かせませんかという話をしたら、無理だよというふうに言われて、行ける日といったら1月18日か後半になります。このあたりで行こうと思うのですが、よろしいでしょうか。(「よし」と呼ぶ者あり)
 で、ちなみに希望としては、後半ではないほうがいいですよね。18、19、20くらいのほうが……、もう皆さんの予定が多分後半になると、いろいろな総会などが入ってきたりするのではないですか。頭と後半は、2月の後半、だから、常任委員会までにという方向がいいのかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。以上です。
 調査先についてですが、県内調査は一応、鳥取養護学校と米子養護学校を見に行きたいと思っております。それ以外に行きたいところ……(発言する者あり)無理、1カ所にする。時間が、では……(発言する者あり)では、しっかり鳥取で聞くということのほうがいいですかね。(「実態を調べるというのがいいかもしれないよ」と呼ぶ者あり)米子養護学校は実態を調べないといけないのですね。結局米子に任せきり……。
 済みません、では、そういうところと、あと、県外調査はまだまだだからいいですよね、11月議会で。

●議会事務局
 そうですね。候補地をどこに行きたいか出していただきたい……。

◎内田(隆)委員長
 はい、了解です。
 それでは、閉会します。

午後3時02分 閉会 
 

 

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