平成27年度決算審査特別委員会議事録

平成27年10月8日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(31名)
委員長
副委員長
委員
浜田 妙子
島谷 龍司 
木村 和久  坂野 経三郎
福浜 隆宏  市谷 知子
錦織 陽子  西川 憲雄
野坂 道明  中島 規夫
浜田 一哉  松田 正
藤井 一博  川部 洋
濵辺 義孝  興治 英夫
伊藤 保   福間 裕隆
長谷川 稔  内田 隆嗣
福田 俊史  安田 優子
山口 享   稲田 寿久
内田 博長  浜崎 晋一
前田 八壽彦 広谷 直樹
横山 隆義  澤 紀男
銀杏 泰利
欠席者
(なし)
 

説明のため出席した者
 三田会計管理者 岡本代表監査委員 渡部病院事業管理者 山本教育長 伊澤総務部長 
 森田行財政改革局長 岡﨑地域振興部長  松田福祉保健部長  中山生活環境部長
 岡村商工労働部長 岸田農林水産部長 湊企業局長外関係職員
   
職務のため出席した事務局職員
  尾坂事務局長 谷口次長兼調査課長外関係職員

1 開会 午前10時00分

2 閉会 午前11時44分

3 司会 浜田妙委員長   

4 会議録署名委員 前田委員 坂野委員  

5  付議事件及びその結果
      別紙日程表記載のとおり

会議の概要

午前10時00分 開会

◎浜田(妙)委員長
 皆様、おはようございます。
 それでは、ただいまから決算審査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程表のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 最初に、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、前田委員と坂野委員にお願いをいたします。
 それでは、これより議事に入ります。
 まず、執行部及び監査委員より、順次説明を行っていただきます。
 なお、質疑等につきましては、全ての説明終了後一括して行っていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 最初に、平成26年度の財政概要、財政健全化法に関する健全化判断比率等の状況について、伊澤総務部長の説明を求めます。よろしくお願いします。

●伊澤総務部長
 皆さん、おはようございます。座って説明させていただきます。
 それでは私のほうから、26年度決算の概要につきまして、規模面等の状況を中心に要点を説明させていただきます。お手元の資料、26年度財政概要説明資料というのをごらんいただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 表紙をおはぐりいただきまして、1ページでございます。こちらのほうに全体の決算の規模等をまとめて記載しております。
 平成26年度の一般会計の状況でございますが、まず歳入面でございます。歳入面につきましては、法人二税や地方消費税、こういったような税収が伸びているといったこと、一方で、国の経済対策に伴います国庫支出金が大きく減ったと……。資料はよろしいですか。一番上に乗っていたと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 続けます。国の経済対策に伴います、国庫支出金が減少したといったような状況がございました。これによりまして、総括の表の中ほどに掲げておりますが、一番上の歳入総額という欄をごらんいただきたいと思います。26年度の欄でございますが、歳入総額は3,598億円余でございまして、対前年度の比較、一番右でございますが、27億8,000万円余の減という状況になってございます。
 次に、歳出の状況でございますが、歳出面につきましては、これも国の経済対策によります基金の造成等が一段落したといったようなこと、一方で、地方債の元金償還金、これは主には臨財債が中心になりますが、臨時財政対策債も含めました地方債の元金の償還がふえております。こういったような状況を背景に持っておりまして、同じく先ほど言いました総括の表の2段目、歳出総額というところを見ていただきますが、26年度は3,461億円余ということで、対前年度1億5,000万円の増と、ほぼ同規模という状況になってございます。
 次の3段目でありますが、この歳入総額から歳出総額を差し引きました形式的な収支は137億円の黒字ということになっておりますが、ここから、この中で翌年度への繰り越し財源が32億円ございますので、これを差し引きました実質収支の欄をごらんいただきますが、これは約104億6,000万円、約105億円の黒字という状況になってございます。しかし、前年度の実質収支の状況、前年度は134億円余でございましたので、前年度よりはこの黒字幅が29億6,000万円余減少していると、こういう状況になってございます。
 次に、その下のその他の欄をごらんいただきながらお聞きいただきますが、財政調整型基金の残高の状況をその他の1段目に書いております。ごらんのとおりでございまして、453億円余という状況で、これは前年度に比べまして9,300万円の微増という状況でございます。この9,300万円というのは利息分でございます。基金の取り崩しを行いませんでしたので、このような状況になっているということでございます。
 その次の欄、地方債の現在残高の状況をお示ししております。地方債の残高は6,600億円余でございます。この中には、いわゆる臨時財政対策債、交付税の身がわり分でございますが、これが含まれておりますので、これを除きました一般分の起債は、一番下の欄でありますが、3,553億円余ということでございまして、前年度に比べまして129億円の減少ということで起債の減少が続いているということでございます。
 歳入面につきまして、次の2ページ、内訳を細かく記載した資料をおつけしております。詳細はごらんいただくことで要点のみにさせていただきますが、まず上の欄からいきまして、先ほど言いましたように税収が伸びているということで、県税あるいは地方消費税清算金、こういったようなものが伸びている状況を、比較の欄、一番右側に対前年との比較を書いておりますが、この2つを合わせまして約35億円ほどふえているといった状況をごらんいただけると思います。あるいは上から5段目、地方交付金といったような欄、あるいはその一番下に県債の中に臨財債、これはいわゆる交付税の身がわりでありますが、こういったものの状況を書いております。ごらんいただければと思います。
 経済対策が一段落したことによって減ったということを先ほど申し上げましたが、中ほどに国庫支出金の欄がございます。103億円余減少しているといったことをごらんいただけると思います。
 それぞれの区分ごとの主な増減内訳は、それぞれ2ページの下のほうに記載しております。個別の説明は省略をさせていただきますので、ごらんいただきたいと思います。
 次に、おはぐりいただきます。3ページでございます。歳出でございます。歳出の内訳をお示ししております。
 まず、目的別でございますが、これもごらんいただきますが、中ほどよりやや上、農林水産業費の欄、あるいは1つ飛んで土木費の欄をごらんいただきますと、国の経済対策の終了等によりまして、この両費とも大きく減少しているということをごらんいただけると思います。
 歳出の構成割合を円グラフでお示ししておりますが、ごらんのとおりでございまして、引き続き、教育費が一番多い割合を占めております。教育費に力を入れているということをごらんいただけると思います。
 一番下のほうに、それぞれの費目区分ごとに増減の主なものを書かせていただいております。これも個別の説明は省略いたします。ごらんいただければと思います。
 次に、4ページでございますが、これは性質別の歳出でございますので、個別の説明はこれも省略させていただきますが、中ほどに普通建設事業費がございます。同じく経済対策終了等に伴いまして減少しておりますが、補助事業が減っている中で、単独事業をふやすことで一定の配慮をさせていただいているということをごらんいただけると思います。
 次の5ページをおはぐりいただきたいと思います。特別会計の状況を5ページにまとめて記載させていただいております。会計ごとの説明は省略いたしますが、全体の合計、一番下であります。一番下の右端、差し引きで18億円の黒字という状況になってございます。
 次の6ページをごらんいただきたいと思います。県債・基金残高の経年推移をグラフでお示ししております。これもごらんいただければと思いますが、ざっとごらんいただきますとおわかりいただけるとおり、一番上の数字、これが臨財債も含めました起債の残高の推移でありまして、緩やかに上昇して高原状態になって、少し減り始めているといった状況をごらんいただけますし、ただ、縦線で示しております部分がいわゆる臨財債の部分でありますので、臨財債がどんどん膨らんでいるといったこと、あるいは、その中ほどにあります数字、白い棒グラフの数字でありますが、これが臨財債を除きます一般分の県債残高でありまして、これは近年下降傾向にあると、確実に減ってきているといった状況、あるいは、一番下の黒い棒グラフでありますが、これが財調型基金の残高の状況でありまして、ここ数年は450億円程度でほぼ横ばいの状況で維持しているといった状況をごらんいただけると思います。
 続きまして、次の資料で、財政健全化法に関する「健全化判断比率」等の算定状況についてという資料が1枚物でお手元にあると思います。ごらんいただきたいと思います。
 これは、平成19年度に成立しました地方公共団体の財政の健全化に関する法律、いわゆる財政健全化法と呼ばれているものでありますが、これに基づきまして、平成19年度の決算から、この健全化判断比率等を算定いたしまして議会に御報告するということが決まっているものでございます。その御報告でございます。
 この数字につきましては、既に総務教育常任委員会のほうでは9月14日に暫定値という形で御報告したものでございますが、今回確定値を御報告させていただきますが、暫定値から確定値への変動はなしと、過日御報告した暫定値と同じ数字になっております。
 まず、上の表の健全化判断比率、4つございますが、1つ目の実質赤字比率あるいは連結実質赤字比率、いずれも前年度に引き続き赤字はございません。この意味合いにつきましては、その表の一番右側の内容欄に記載しておりますとおりでございまして、実質赤字比率というのは、一般会計等の赤字の比率がどの程度あるのか、標準財政規模に対するものでございますし、それから連結につきましては、さらにこれに公営企業会計も含めたところでどの程度赤字があるかといったことを判断指標として示すものであります。
 3つ目の欄でありますが、実質公債費比率、これは内容欄に書いてありますとおり、一般会計等が負担する県債の元利償還金の比率が標準財政規模に対してどの程度になるかということでございます。ごらんいただきますとおり、26年度決算におきましては12.7%、下段の括弧の13.1というのは全国平均でございます。全国平均が暫定値で公表されておりますので書かせていただいておりますが、全国平均に対しましてこれを下回る状況になっているということでありまして、私どもの県のほうで暫定値を集計しましたところでは、全国13位という状況になっております。
 その下、将来負担比率、これは同じく内容欄に書いておりますが、一般会計等が将来負担する実質的な負債がどの程度あるかといったことを標準財政規模に対しての割合で示すものでありますが、これが107.2%ということでありまして、全国平均の187.0%を大きく下回っておりまして、これも同じく暫定値でありますが、全国順位を推計いたしますと、全国で第4位という状況になってございます。
 このような実質公債費比率あるい将来負担比率という面から見れば、厳しい中ではありますが、比較的健全な財政状況を確保できているのではないかなと、このように考えているところでございます。
 次に、資金不足の比率、これは公営企業に係るものでございますが、その次の表に掲げておりますが、7会計全てにつきまして資金不足の状況はございません。ごらんのとおりでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、地方財政は、国の財政状況も背景に置きながら非常に厳しい状況が引き続いておりますし、不透明な状況が続いているということは先般議会等でも御議論いただいたとおりでございます。この厳しい状況の中で、先ほど申し上げましたとおり、比較的良好な財政状況を何とか維持しているということはうかがえるわけでありますが、改めて申し上げるまでもなく、本県は地方交付税が財源の4割を占めているといった状況から、国の動向次第によっては一気にこの状況が変わってくるといったことも想定しなければなりません。国の動向を十分注視しながら、引き続き持続可能な財政状況の確保に努めてまいりたいと、このように考えております。

◎浜田(妙)委員長
 では、続きまして、平成26年度の一般会計並びに企業会計及び病院事業会計を除く特別会計の決算概要について、三田会計管理者の説明を求めます。

●三田会計管理者兼会計局長
 皆さん、おはようございます。会計管理者でございます。
 では、決算概要につきまして説明をさせていただきたいと思います。着席をさせていただきます。
 それでは、決算概要説明資料、下のほうに会計管理者と書いてある資料をごらんいただきたいと思います。それをめくっていただきまして、1、一般会計と書いてございますけれども、先ほどの財政概要説明のところでも説明がありましたとおり、歳入決算額は3,598億円余、それから歳出決算額が3,461億円余ということになりまして、歳入から歳出を差し引いたところの額が137億円余ということになってございます。
 2番目に特別会計と書いてありますが、これも先ほど説明がありましたが、全部で15の特別会計についてまとめたもの、合算したものでございます。歳入の決算額が1,273億円余、それから歳出の決算額が1,255億円余ということになりまして、歳入から歳出を差し引いた額が18億円余ということになってございます。
 次に、歳計現金の状況を書いてございますが、歳計現金の平均残高は、平成26年度につきましては平均で689億円ということになっております。この額は、下の注にも書いておりますけれども、基金にあります現金をこの歳計現金のほうに繰りかえて運用している額、約400億円余ありますけれども、それも含んだ額でございます。この額を金融機関への預託等で金利を稼ぐというようなことをやっておりまして、平均で668億円預託をしております。その結果、利息収入のところにありますように、歳計現金の預託によりまして4,108万円の利息収入を上げております。平均利率0.06%というふうにありますが、金利が昨年度に比べてさらに低くなっているということがございまして、利息収入につきましては25年度に比べますと減になっておるという状況でございます。
 歳計現金の運用につきましては確実ということが大事でございますし、かつ確実性を保証した上でより効率的に運用するということも大事なことでございますので、今後とも、この利息収入の増加を目指して効率的な運用を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

◎浜田(妙)委員長
 では、続きまして、平成26年度の県営企業会計決算概要につきまして、湊企業局長の説明を求めます。

●湊企業局長
 企業局の湊でございます。おはようございます。それでは、座って説明をさせていただきます。
 お手元に平成26年度鳥取県営企業会計決算概要説明資料、下に企業局と書いてある資料をごらんいただきたいと思います。表紙をおめくりいただきまして、個別の事業ごとで概要説明をさせていただきますが、その前に企業局全体といたしましては、電気事業、工業用水道事業、埋立事業の3事業をやっておりますけれども、全体といたしまして、平成26年度の決算としては2億円の黒字を計上させていただいておるところでございます。各事業ごとによってまちまちでございますけれども、全体としては約2億円の黒字ということでございます。
 では、個別に説明をさせていただきます。
 まず、1ページ、電気事業会計の概要でございます。
 平成26年度は、太陽光発電所が3カ所、新規に運転を開始しました。その結果、前年度比9.3%増の、電力量としては18万2,000メガワットアワーということで、売電電力量はふえております。それによりまして、収益といたしましては2億4,700万円増の19億8,300万円となっております。減価償却費等が減少いたしましたりありますけれども、純利益といたしましては前年度比1億2,000万円増の3億6,500万円ということになっております。
 (2)の収益的収入・支出という表の一番下の欄をごらんください。当年度未処分利益剰余金6億1,000万円、これは先ほど申しました純益の3億6,500万円と、その下の未処分利益剰余金変動額2億4,500万円、これを加えました当年度の未処分利益剰余金6億1,000万円につきまして、2億4,500万円を資本金に組み入れ、3億6,500万円を減債積立金に積み立てるようにしております。これにつきましては、議案第17号として議会の議決をお願いをしているものでございます。
 次に、資本的収入・支出でございます。収入、支出とも、太陽光発電所あるいは小水力発電所の建設を行っております。前年に比べまして大幅な増になっております。ただ、差し引きいたしますと2億5,800万円のマイナスということで、これにつきましては内部留保金等で補塡をさせていただくこととしております。借入金の状況については、その表のとおりでございます。
 続きまして、おはぐりいただきまして2ページでございます。工業用水道事業の概要でございます。
 日野川、それから鳥取両地区で3社、新規給水を開始しましたが、鳥取地区で一部ユーザーで減量がございましたので、給水量といたしましては前年度比0.3%増の3万6,100立方メーター、1日当たり3万6,100トンを給水しております。
 収益的収入・支出でございます。25年度と比べるとそれほどの大きな差はございませんが、当年度の純損益としまして1億9,100万円のマイナスと、25年度に比べまして3,300万円の増となっております。引き続き、新規ユーザーの開拓、あるいは経営の改革に努めてまいりたいと思います。
 (3)の資本的収入・支出でございます。これにつきましても、平成25年度とは大きく変動はございません。差し引きいたしまして1億7,700万円のマイナスということで、これにつきましても内部留保金等で補塡をさせていただくようにしております。
 続きまして、埋立事業でございます。
 埋立事業につきましては、新規に土地分譲1件、長期貸し付け1件がございました。その結果、経常の損益では約8,000万円の利益となっておりますけれども、会計制度が変わったということで、特別の損益として竹内団地の一時的な評価損、これは簿価と時価の差額でございますけれども、約52億円を特別損失として計上させていただきまして、当年度の純損益としては51億5,800万円の赤字というふうになっております。
 また、資本的収入・支出につきましても、他会計からの借入金につきまして償還を行いまして4,900万円のマイナスということで、これにつきましても内部の留保金で補塡をさせていただくこととしております。
 おはぐりいただきまして、4ページでございます。先ほど申しました特別損失の約52億円の処理について、簡単に御報告をさせていただきます。
 特別損失52億円でございますが、資本及び資本剰余金が約43億円ございます。さらに、今後分譲していきます分譲地売却益、あるいは既に貸し付けております長期貸し付け収入によりまして、不足の約9億円についてはこれらの資金で補塡できるという見込みで、資金不足の発生はなく、事業継続の上で支障はないものと判断をしております。

◎浜田(妙)委員長
 では、続きまして、平成26年度の病院事業会計決算概要につきまして、渡部病院事業管理者の説明を求めます。

●渡部病院事業管理者
 おはようございます。病院局でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、病院局の資料をお願いをいたします。1ページをお願いいたします。26年度の病院事業の決算の概要でございます。
 初めに、収益的収支でありますけれども、主な増減理由の上に枠囲いしておりますけれども、26年度は公営企業の会計制度が改正されました。主なものを申し上げますと、減価償却制度の変更がございます。一つには、欄外の米印の1に書いておりますけれども、従来、補助金等を活用して資産を取得した場合、補助金等を除いた部分だけ償却する、いわゆるみなし償却制度、これを採用しておりましたけれども、これが廃止になりまして、フル償却の制度に変更になりました。また、過去に取得した資産につきましても、新しい会計制度を適用して決算処理を行ってございます。また、退職給付引当金、これも欄外の米印の2に書いておりますけれども、年度末に全職員が自己都合で退職した場合に必要となる退職金相当額と、各種引当金の計上が義務化されております。
 この結果、数字を見ていただきますと、病院事業収益、平成26年度は204億円余りということで、前年比較で10億円余り増加いたしておりますけれども、主な増減理由のところ、長期前受け金戻入等、これも欄外の米印の3に書いておりますけれども、補助金等を減価償却にあわせて収益化するということがありまして、これで10億円余り増加いたしております。これが収益の増減の主な理由でございます。
 次に、病院事業費用であります。201億円余り、前年比較で22億円余り増加いたしております。この理由ですけれども、減価償却費の増というのが7億円余りあります。これはみなし償却制度からフル償却制度に変更した、こういった影響によるものであります。また、退職給付費引当金等の計上で約11億円ありますけれども、こういった会計制度の見直しに伴うもので前年比較で費用が22億円増加いたしたものであります。純損益は2億8,000万円余りということで、前年比較でいいますと11億円余り減少いたしておりますけれども、これは、先ほど申し上げました退職給付引当金、こういった各種引当金が非常に多額ということもありまして大きな減少になっておりますけれども、病院事業といたしましては、平成22年度以降5年連続で黒字を計上いたしております。
 その下のその他未処分利益剰余金変動額、1つ飛んで議決による資本剰余金処分額、これはいずれも会計制度の改正によりまして会計の移行処理を行うものでありまして、26年度限りの事務でございます。一番下、資本剰余金処分後の累積欠損金は約72億円ということであります。
 次に、2ページをお願いいたします。2ページは資本的収支であります。資本的収入は15億円余りということで、建設改良費に充当する企業債、あるいは企業債償還金に充当する負担金であります。中ほどの資本的支出ですけれども、約20億円余り。主なものは欄外に掲載しておりますけれども、中央病院では建てかえ整備の基本計画の策定、あるいは医療機器の整備というものであります。なお、参考に書いておりますけれども、26年度中の支出はありませんけれども、中央病院の建てかえの設計にも着手いたしたところであります。厚生病院につきましては、平成25年度の決算審査で指摘をいただきました病棟の療養環境整備、こういった事業に着手いたしておりますし、医療機器の整備を行っております。
 上の表の収支ですけれども、5億円弱のマイナスということになってございますけれども、これにつきまして内部留保資金で補塡をいたしております。

◎浜田(妙)委員長
 続きまして、平成26年度決算審査意見の概要、平成26年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率審査意見書について、岡本代表監査委員の説明を求めます。

●岡本代表監査委員
 おはようございます。代表監査委員の岡本でございます。座らせていただきます。
 では、お手元のほうに平成26年度歳入歳出決算審査意見書の概要版がございます。そちらのほうをはぐっていただきたいと思います。
 歳入歳出決算審査でございます。一般会計及び15の特別会計を対象として行いました。
 審査の結果でございます。一般会計及び各特別会計の歳入歳出決算書並びに附属書類の計数は正確であり、予算の執行等について一部留意、改善すべき事項はあるものの、おおむね適正に処理されているものと認められております。
 はぐっていただきまして、審査の意見でございます。まず、一般会計でございますが、現状につきましては先ほど御説明がございました。(2)の課題及び意見でございます。県財政の健全化と効率的、機動的な予算執行についてということでございます。県債発行額そのもの、これは減少しておりますし、全体の県債残高は、先ほど御説明があったとおり減少している傾向でございます。また、財政指標の面から、経常収支比率、公債費負担比率、これは若干上昇しているということであります。ただ、健全化判断比率における実質公債費比率、それから将来負担比率、これは全国上位となっている状況でございます。こうした中において、未来づくり財政誘導目標で掲げてある目標については達成がされているという状況でございます。
 以上のように、県財政の健全化に向けた取り組みが進行しつつあるというふうに思っております。ただ、構造的には自主財源の割合が依然として3割、今回昨年の28.8から31.2に2.4ポイント若干改善しましたが、ただ、今後の義務的経費の増加等も懸念される状況を考えれば予断を許さない状況だと思います。
 4ページをお願いします。ついては、引き続き健全な県財政の構築に努めるとともに、地方創生など県政の課題に的確に対応するため、効率的、機動的な予算執行に一層努められたいとしております。
 イとして、収入未済額の縮減でございます。全体の収入未済額は24億円余ございまして、これは減少しております。そのうち内訳として県税の収入未済額は8億円余あります。そのうち個人県民税が8割弱を占めているということで、県のほうでは市町村と連携して地方税滞納整理機構による共同滞納整理などの取り組みが行われ、効果があらわれているというふうに思っております。
 税外収入の収入未済額が16億円余ございますが、これは2,000万円ほどふえております。ただ、内訳を見ますと、企業立地補助金で多額の収入未済が発生したことによってふえていると。他の多くの未収債権は、一昨年からの取り組みで全庁的な債権回収の取り組みの効果があらわれた結果、減少になっているということでございます。
 ついては、県税収入では市町村、関係機関と連携した滞納整理の取り組みを推進し、税外収入では改正した要領に基づいた債権回収の取り組みも的確に進めて、引き続き収入未済額の縮減に努められたいとしております。
 ウとして、県税の未納延滞金でございます。県税は、財務システムとは別に税務電算システムの中で情報管理されております。そして、延滞金については納期限後始まるわけでありますが、その延滞のもととなる本税、これが納入された時点でその金額は確定します。そのときに同時に本税と納入された場合は、これは収入調定されて決算に反映されます。しかし、そのときに納入されずに未納となっている延滞金、これは調定がなされないシステムとなっていたということが今回わかりました。したがって、その未収額について、他の税外未収金の延滞金と同様に金額が確定した時点で収入調定を行うとか、そういったことで未納となっている金額を決算上明らかにして債権管理の適正化を図られたいとしております。ちなみに、昨年12月時点で4,300万円余に上るということでございます。
 6ページをお願いします。特別会計でございます。特会は15ございますが、そのうち9つの特会で7億円余の収入未済が発生しております。
 ついては、収入未済が発生している所管課においては、一般会計同様に要領に基づいた債権回収を推進し、引き続き収入未済額の縮減に努められたいとしております。
 7ページをお願いします。基金運用状況審査でございます。定額の資金を運用しております土地開発基金、それから市町村資金貸付基金、それと美術品取得基金の3基金を対象として実施しました。各基金とも計数は正確でございまして、設置目的に沿っておおむね適正に運用されているものと認められております。今後とも基金の設置目的に沿って、適正かつ効率的な運用に努められたいとしておるところでございます。
 次に、鳥取県公営企業会計決算審査意見書の概要版のほうをお願いします。はぐっていただきまして、1ページでございますが、公営企業会計の決算審査は、県営の電気事業、工業用水道事業、埋立事業、それから病院事業の4会計を対象として行いました。
 審査の結果でございます。決算の計数は正確であり、また決算諸表は、事業の経営成績、財政状態を適正に表示しているものと認められております。
 はぐっていただきまして、審査の意見でございます。まず、企業会計の現状につきましては、先ほど御説明がありましたので省略させていただきます。
 4ページでございます。課題及び意見でございます。
 アとして、電力システム改革や新エネルギーの導入に向けた対応についてでございます。平成28年度から電力小売の全面自由化がスタートします。そういったことで、企業局では今後の事業展開について検討を進められるということであります。また、経営プランに掲げております洋上風力とか地熱などの新たなエネルギーを利用した発電等についても情報収集が行われております。今後、電気事業をめぐる情勢変化のスピードはますます加速していくというふうに考えられますので、電力システムの改革や新エネルギー導入に向けた対応について、制度改革等の動向を一層注視し、調査、研究等を推進されたいとしております。
 イとして、工業用水道事業の新規給水先確保や他用途への活用でございます。工水については、経営プランにおいて今後3年間、26年から28年にかけて20社3,500立米の新規需要の掘り起こしを前提として収支が立てられていると。昨年もちょっと意見としたところでありますが、今年度は新規事業の開拓に努められた結果、給水事業所数は増加しております。ただ、逆にリサイクル技術の向上などで契約水量を減らされる企業もあることから、契約水量そのものは微増にとどまっているというふうに思います。
 また、日野川工水においては、計画給水量、これは日量16万トンありますが、契約給水量は3万トン余りということでございます。大幅な余剰が生じていると。ここを何か有効利用できないかということから、工水の利用促進で関係部局と連携、協力し、引き続きユーザー企業の新規開拓に努められるとともに、余剰が生じている日野川工水の水利権の他用途への活用について検討、協議を推進されたいとしております。
 ウとして、境港外港竹内地区の販売戦略でございます。18ヘクタールが未分譲ということでありますが、今年度、国際貨客船ターミナル整備事業の新規事業化がされたということで、また昨年は、官民連携した取り組みとして港を核としたにぎわいづくり計画、これがまとまって、今そのにぎわいづくりの方策の基本構想の検討が進んでおります。ターミナル整備の事業化決定の地区のポテンシャルの高まりを最大限生かしていただいて、官民連携によるにぎわいづくり計画の動向を踏まえた戦略的な販売に努められたいとしているところでございます。
 はぐっていただきまして、病院事業会計でございます。
 現状については御案内のとおりでございます。
 課題及び意見でございますが、アとして、経営健全化の取り組みでございます。現在、第2.期改革プランに基づいて運営が行われております。改革プランに掲げる経営指標に対しましては、中央病院の実績はこれまでおおむね良好な状態で推移をしております。ただ、厚生病院については、昨年2月から患者数の減少などで医業収支比率など指標を下回るものも見られるということであります。ただ、厚生病院ではその後、病院とか診療所を訪問される出前健康講座を開催されるなど、新たな取り組みを開始されておりまして、現在回復傾向にあるということであります。また、これからはまた新たな県立病院改革プランの策定も予定されております。
 ついては、両病院とも第2.期改革プランの最終年度に当たり、経営指標等の目標達成に向けた取り組みを進めるとともに、県立病院として求められる役割を果たしつつ、経営健全化に引き続き取り組まれたいとしております。
 イとして、医療従事者の確保対策でございます。伺う中では、特に薬剤師さんは両病院とも必要人数が確保できていないという状況がありました。また看護体制についても、夜間等で体制に苦慮されておるという状況もありました。両病院ともいろいろ手を打っておられるというふうに思います。院内保育の制度の拡充であるとか、あと職場見学で志願者をふやす。それから薬剤師の採用試験については、人事委員会から病院局のほうに移って直接実施するという、これは27年度からでございますが、そういった取り組みもあると。
 はぐっていただきまして、ついては、医療従事者が十分に確保できていない状況について、関係部局、機関との連携を一層密にし、引き続き改善の取り組みを進められたいとしております。
 ウとして、未収金対策でございます。両病院とも、昨年から全庁的な債権回収の取り組みに応じて取り扱い要領を改正されて、債務者の状況の把握を行っておられます。中央病院については、これまで臨戸徴収がなかったとのことですが、昨年度からは担当職員1名増員ということで対応を強化しております。こうした取り組みで過年度未収金は減少しておりますが、依然として多額の未収金があるという状況でございます。
 ついては、改正した要領や債権分類に基づいて未納者の状況把握や対応を適切に行い、引き続き効率的、効果的な回収に努められたいとしております。
 次に、健全化判断比率及び資金不足比率審査意見書の冊子がございますが、おはぐりいただきまして、1ページをお願いします。健全化判断比率審査でございます。審査の対象は、御案内のとおり4つの比率について審査を行いました。審査の結果でございますが、審査に付された健全化判断比率は正確に算定されていると認められております。いずれも早期健全化基準未満であったということでございます。
 はぐっていただきまして、5ページをお願いします。資金不足比率審査でございます。審査の対象としては、そこに掲げてございます7つの公営企業を対象として行ったところでございます。審査の結果でございますが、審査に付された資金不足比率は正確に算定されているものと認められました。いずれの公営企業も資金の不足額が生じていない状況であったということでございます。

◎浜田(妙)委員長
 では、続きまして、鳥取県債権回収計画等に関する条例に基づく議会への報告の概要についてですが、既に各分科会で部局ごとに説明を受けていますので、県全体の概要について、森田行財政改革局長の説明を求めます。

●森田行財政改革局長
 行財政改革局の森田でございます。よろしくお願いいたします。座って説明をさせていただきます。
 お手元の資料、鳥取県債権回収計画等に関する条例に基づく報告の概要をお願いしたいと思います。
 まず、1ページをお願いいたします。税外未収金の総額につきましては、平成25年度末の25億3,600万円余が26年度末には25億6,300万円余ということになりまして、2,600万円余の増加となってございます。その対前年の要因といたしましては、大きなものといたしまして、企業立地補助金等の返還金7,500万円余が新たに発生したということがございます。
 1ページの資料の中ほどに一覧表をつけておりますけれども、そこをちょっとごらんいただきたいと思います。その中に計画的回収債権という欄がございます。そこをちょっとごらんいただきたいと思いますけれども、この債権に関しましては、計画的回収債権ということで目標を定めて回収に努めているところでございますが、平成26年度の債権回収計画におきましては、目標を1億5,500万円余ということにいたしまして取り組んだところでございます。そのうち1億6,600万円余を回収いたしまして、目標に対しまして107.3%という状況になってございます。
 次に、27年度の債権回収計画でございますが、その表の右側のところでございますけれども、1億7,000万円余ということを目標にいたしまして取り組むこととしておりまして、これは26年度の回収実績に対しまして2.1%の増というような状況でございます。
 おはぐりいただきまして、2ページをお願いいたします。これは平成26年度の債権回収計画の達成状況でございますけれども、これに関しましては各部局の一覧表でございますので、それぞれの分科会のほうで説明をさせていただいておりますので省略をさせていただきます。
 あわせまして、次のページの平成27年度債権回収計画につきましても分科会のほうで説明をさせていただいておりますので、この場での説明は省略させていただきます。
 4ページをお願いいたします。個別の回収状況を報告する債権といたしまして、1件7,000万円以上の債権を記載しております。現在4件ということでございまして、これにつきましても分科会のほうで説明をさせていただいておりますので、この場での説明は省略させていただきます。

◎浜田(妙)委員長
 では、最後になります、前年度の指摘事項に対する対応状況についてです。
 本日は、口頭指摘事項についてはお手元に配付しております報告書をもってかえることとして省略し、文書指摘についてのみ対応状況を聴取することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、さよう決定させていただきます。
 それでは、まず、文書指摘事項に対する対応状況につきまして執行部の説明を求めます。説明は簡潔にお願いをいたします。
 岡﨑地域振興部長から順次説明してください。文化芸術推進事業への取り組みについて。

●岡﨑地域振興部長
 おはようございます。地域振興部長の岡﨑です。では、座って説明をさせていただきます。
 1ページをお願いいたします。文化芸術推進事業、その中でもアーティスト滞在促進事業の中の補助要件の見直しにつきまして指摘がありました。例示としましては、県外アーティストの6カ月以上県内滞在は長いのではないかということと、あと市町村を必ずしも介さなくてもよいではないかというような御指摘です。
 対応欄、真ん中ですが、滞在促進事業につきましては、本年度、27年度の当初から補助要件をこの表のとおりに改正させていただきました。要点は、市町村間接補助事業を直接補助事業とした上で区分を一本化して上限を50万円に統一、市町村の経由、申請は不要という形にさせていただいておりまして、この件につきましては、各団体、市町村に対してPRして積極的な周知を図っております。
◎浜田(妙)委員長
 では、2ページのほうへ移ります。
 中部療育園につきまして、松田福祉保健部長、お願いします。

●松田福祉保健部長
 福祉保健部でございます。よろしくお願いいたします。座って説明させていただきます。
 2ページをお願いいたします。中部療育園につきまして、ふえつつある利用者の方々により、手狭なスペースでありますとか予約待ちの患者さんも多いことから、医師不足も否めないということで、体制及び施設のあり方を迅速に検討すべきという御意見を頂戴しております。
 対応のところに掲げておりますとおり、診療業務につきましては、庁内でございますけれども27年の1月に医療・療育連携会議を立ち上げました。この議論を踏まえまして、27年4月からは厚生病院の小児科からの派遣医師ということで、週4時間を週16時間というところで大幅に拡大をしましたところ、利用者へのサービスの充実につながっていると考えております。また、施設のあり方につきましては、引き続き関係機関と協議を行っているところでございます。

◎浜田(妙)委員長
 では、続きまして、鳥取流緑化スタイル展開事業につきまして、中山生活環境部長、お願いします。

●中山生活環境部長
 生活環境部でございます。同じく座って御説明させていただきます。
 3ページをお願いいたします。鳥取流緑化スタイル展開事業ということで、鳥取の緑豊かな自然特性を考えて、民間あるいはガーデンマスターなどの認定された方々等を主体とした取り組みへの転換を求められたものでございます。
 この指摘を受けまして、今年度、地域全体での緑化を進めるため、市町村や民間団体等が主体的に緑化に取り組むことができるようなマニュアル等、鳥取県の緑化のあり方、整備管理につきまして、大学ですとかあるいは民間団体等々協力を求めながら策定をしております。さらに、鳥取らしい緑づくりの情報発信や、指導者あるいはリーダーの養成、さらには、全国都市緑化あいちフェアへの出展等で造園建設業協会等の協力を得ながら鳥取の緑化をアピールしておるところでございます。

◎浜田(妙)委員長
 4ページです。沖合底びき網漁の存続につきまして、岸田農林水産部長、お願いします。

●岸田農林水産部長
 農林水産部でございます。同じく座って説明させていただきます。
 資料4ページをお願いいたします。沖合底びき網漁の存続についてでございます。国の廃止をされました担い手代船取得支援リース事業の復活を求めること等、4点について指摘をいただいております。
 リース事業については、これまでも再制度化なり補助率の引き上げを国に要望してきましたが、国のほうは、もうかる漁業創設支援事業の制度改正により対応するとして、本年度4月に改正を行っております。しかし、国の補助だけでは漁業者の負担が大きくて代船建造に向かうことが困難という状況でありますので、県と市町で新たに国の助成制度に上乗せ助成を行っております。これによりまして、本年8月に県東部で新船建造、1隻の国認可を受けているところでございます。
 また、沖合底びき網漁業生産体制存続事業の機器整備についてでございます。本年度、漁業者からの要望に基づきまして、中古船を購入するときに新たに補助対象とするよう見直しを行っているところであります。また、漁船用のLEDの作業灯の補助制度については要望も多く、本年度当初予算において制度を復活しております。現在、実施要望のありました作業灯7隻分について助成を行っているところでございます。

◎浜田(妙)委員長
 次に、「雇用の質」の確保について、岡村商工労働部長、お願いします。

●岡村商工労働部長
 では、資料の5ページをお願いいたします。「雇用の質」の確保ということで、正規雇用の求人倍率が低いことに鑑みまして、4点の指摘をいただいております。
 まず、第1点でありますけれども、企業立地補助金を正規雇用重視に見直しなさいということでありまして、これに関しましては新規雇用の正規雇用が5割を超える場合のみ、その著しい雇用増に対しての適用を行うとか、情報通信関連におきましても常用雇用、非正規雇用がコールセンター、事務センター等は多いのですけれども、その雇用形態に対しましても正規雇用と同数のみの補助を行うという形で制度を見直しております。
 第2点で、人材バンクでありますけれども、人材バンクにおきましてはもう少し人材を確保して正規雇用につなげるようにという御指摘なのですけれども、現在体制を強化いたしまして、東京2名、大阪2名、県3名ということで、7名体制でコーディネーターを配置しております。求職登録、これは技術的な専門の方が中心になりますので、求職登録は285名と書いてありますが、現在330名まで伸ばしておりまして、これはハローワーク等でなかなか紹介できない方々、専門の技術をお持ちの方々を登録いただきまして、正規雇用に結びつけるように体制を整えております。
 3点目でありますけれども、研修事業に対しまして50人未満の中小企業も対象にするべきという御指摘をいただいておりまして、これはそのように制度改正を行って事業を適用推進しております。
 最後に4点目ですが、国の補助事業であります鳥取県の戦略産業雇用創造プロジェクト、この事業の中で未実施となっている求職者メニューを行う必要があるという御指摘をいただいておりまして、これは27年度が最終年度の3カ年の事業であります。着実に雇用を生み出しておりますが、求職者向けの雇用、研修事業のほうに今シフトをしておりまして、特にIT分野を中心に人材育成に尽力をしているところでございます。現在、おかげさまで正規雇用は0.67まで伸びましたけれども、全国平均は0.75ということで、引き続き全国平均に近づけるよう尽力してまいります。

◎浜田(妙)委員長
 続きまして、薬剤師の人材確保につきまして、渡部病院事業管理者、お願いします。

●渡部病院事業管理者
 では、6ページをお願いいたします。薬剤師の人材確保について、両病院の薬剤師不足が深刻な状況であることを踏まえて、短時間勤務可能な薬剤師の確保、あるいは一定期間就業することで返済を免除する奨学金制度の創設等、対策を検討する必要があるという御指摘をいただきました。
 今後の対応ですけれども、先ほど代表監査委員のほうからも御紹介がありましたけれども、今年度から採用試験の実施主体を人事委員会から病院局に変更いたしまして、機動的な試験の実施体制を構築いたしております。採用試験を既に2回実施させていただきました。あわせまして、薬剤師が国家資格であることを踏まえて、学生はもとより社会人でも受験しやすいよう、試験科目を4科目から2科目ということで見直しをいたしております。また、非常勤薬剤師の報酬単価につきましても民間と遜色ないレベルまで引き上げて、確保しやすい環境を整備いたしました。また、奨学金の返済を助成する制度の創設等、薬剤師の確保に向けた取り組みを強化したところでございます。これからも薬剤師の確保に向けて一層努力してまいりたいと考えております。

◎浜田(妙)委員長
 では、若手教員の育成につきまして、山本教育長、お願いします。

●山本教育長
 教育委員会でございます。7ページをお願いをいたします。今後予想されます小中学校教員の大量退職、それに伴います教員の入れかわりに若手教員の育成について御指摘をいただいておりますが、初任者研修等、本年度から取り組めるものについては、そこに記載しておりますとおり強化を行うこととしておりますし、また、教育センターの体制等々につきまして、今年度そうした機能の強化策等につきまして、あり方を含めて検討をいたしておるところでございます。こうした検討を実施するということで、さらなる研修機能の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。

◎浜田(妙)委員長
 以上で執行部及び代表監査委員の説明が終わりました。
 ただいままでの説明に対して質疑、御意見等がございましたらお出しください。ありましたら、大量に資料がありますので、どこの部局で、しかも何ページなのかをお知らせください。
○伊藤委員
 財政概要説明資料の1ページなのですけれども、消費税引き上げは本格的には今年度からなのですけれども、県の収入はね。けれども、臨時財政対策債がやはり減らないというのが、これは問題だと思うのですよね。国の財政は一方厳しくなる、それで消費税を引き上げた。引き上げてもさらに臨財債を、真水がないということは、本当に危惧する問題だというふうに私は思うのですよね。そういうのをちょっと改めて認識をお伺いしたいということと、それから4ページ、これまで県は、国の経済対策に伴って基金造成でかなり事業をやってきたのです。基金造成のその基金が大分底をついてきたと。いわゆる今度は真水での、いわゆる県行政に、一般行政に切りかえをしなくてはならないわけなのだ。その辺についての認識をちょっと改めてお伺いしたいということと、もう1点。決算概要説明資料の一般会計、特別会計について会計管理者に聞くのですけれども、3番目の歳計現金の状況なのだけれども、利率が昨年は0.089でことしは平均0.06なのだけれども、定期は変わらないだろうけれども、ここまで要するに利率が下がった理由、要因は何ですかということをお尋ねしたいと思います。以上、とりあえず3点。

●伊澤総務部長
 まず、臨財債が減らない、むしろふえているということは非常に危惧すべき状況ではないかということで、どう考えているかという御質問をいただきました。
 私もある意味全く同感でありまして、消費税の引き上げ、8%というものによる財源確保、あるいはそれでも足らないのでもっと引き上げるという話もあるところでありますが、国の財政状況を見ますと非常に厳しい、そしてプライマリーバランスの確保ということが政権公約でも上げられておりますが、そこへの道のりが極めて厳しいということは御認識のとおりですし、私もそれを認識しております。臨財債も地方交付税の身がわりということで、財源不足のかわりで地方で借金という形で賄っているわけでありますので、この解消ということが今後大きな課題になってまいります。残高もそうですし、この償還がどんどんふえてきているといったことも先ほど申し上げたとおりであります。これがますます国、地方を通じた財政の圧迫要因になってくるということであります。これはやはり、国、地方を通じてといいましょうか、特に国においてこの財政構造がどう健全化できるかということにひとえにかかっておりますので、強い危惧感を持ちながら国の財政運営を見守っていきたいと、このように思っております。
 かつて国の交付金等でやってきた基金事業が底をついてきたと、これから真水、これも実は相通ずる問題でありまして、経済対策あるいは雇用対策といったことで多くの交付金を国からいただいて、それを基金造成して使ってきたという状況は御案内のとおりであります。これがまだ一部残っているものもありますが、どんどん割ってきているという状況は御指摘のとおりであります。今後、経済対策とか、あるいは雇用状況は一定程度改善しておりますけれども、まだまだ不十分な部分について、さまざまな諸対策をとるべき財源をどうしていくのかと、これも先ほど申し上げたとおり非常に心配なところでありますし、かねて御質問をいただいておりますけれども、地方創生といったものに対して、地方がチャレンジしていくための財源をどうやって確保するのかと。これは、本来は国の財源を地方にしっかり移していくということが必要なわけでありますが、その道のりがいまだはっきり見えないというのもかねてお答えしているとおりであります。この辺につきましても、強い問題意識を持ちながら国の動きを見てまいりたい、あるいは状況に応じて国に強く要望してまいりたいと、このように考えております。

●三田会計管理者兼会計局長
 歳計現金の運用に関しての御質問ですが、結論から言いますと、一番の要因は、やはりさらに市場金利が下がっていることになると思います。歳計現金の運用につきましては、1ページの3番のところの表の預託比率という欄があるのですが、これが、歳計現金が幾らあって、それをどれだけ金融機関への預託に上手に回せているかという率なのですけれども、24年あたりから3年間を平均しますと大体97%ぐらいで、26年度もほぼ同じような、そういう意味での効率的な運用はできていると思います。それから運用の期間ですとかロットのまとめ方、こういうところも昨年とほぼ同じなのです。あとは、要因としては市場金利がさらに下がっておりますので、その影響を受けているというふうに理解しております。

◎浜田(妙)委員長
 よろしいでしょうか。

○伊藤委員
 基金造成、国の状況はかわるのだけれども、要するに基金造成がなくなって今度は真水での県行政になるときに、結局、基金造成の場合、はっきり言って使途についてはある程度弾力性があったのだな。かなり厳しい精査というのは、ある程度はしているのだけれども、少し弾力性があった部分があったのだけれども、これが真水になると、かなり厳しい精査、事業選択をしていかなくてはいけないということになりますし、そうなると職員の意識改革をかなりモードを切りかえていかないと大変な状況になるのだけれども、それについて、要するに県の認識というか、そこをちょっとお伺いしたいと思います。

●伊澤総務部長
 私は基金だから緩いということはないのだろうと思っておりますが、基金であろうと、あるいは通常の財源であろうと、貴重な財源をいかに有効に使うかというところに差はないと思っております。使い方といいましょうか、そういったものに弾力性が高いということはそのとおりだと思いますけれども。
 まさにこれから非常に厳しい財政運営が迫られる、あるいは、繰り返しになりますが、地方創生等、地方の状況に応じた的確かつ有効な施策をきちんと打っていくためにも、その財源あるいは資源、あえて言いますと人的な資源、これは職員の配置等でありますが、これをいかに重点化していくか、あるいはどこにどうやって投入していくかということが大きな課題になると、このように思っております。
 かねて県では、御案内のとおりカイゼン運動などを含めて職員の意識改革、あるいは事業の効果、効率性、本当に有効なものになっているのかどうかということをきちんと点検していくといったことに意識改革も含めて努めてまいってきたところでありますが、もちろんまだまだ道半ば、不十分なところもございます。これから先、より一層政策課題に明確にアプローチしていくといったこと、そしてその成果をどう把握するのか、そして次の戦略をどう考えていくのかということをよりシビアに考えていく意識が必要だということは、私は全くそのとおりだと思っておりますし、財政、予算編成等を担う立場として、より一層その部分に意を用いてまいりたいと思っております。

◎浜田(妙)委員長
 よろしいですか。

○山口委員
 ちょっと今、伊藤委員に関連して質問しますけれども、問題が、地方財源の確保をいかにしてやるかと、こういうことなのですが、その中で先ほど言われたような臨財債ですけれども、実は鳥取県の財政事情は、自主財源に占める歳入の割合というのが全国的にA、B、C、D、EのEクラスだった。13県ぐらいあったのではないか。今どのぐらいになっているかは知りませんけれども。それに対する特別な配慮という形で私どもは貧乏県連をつくってやっているのですけれども、1年間に40億円、50億円という形でシフトされたというか。その対応は、交付税についての特別配慮という形は今までも存続をしておるのかどうか。もう忘れておられるのかな、どういう形なんでしょうか。財政再建に向かって効率的な運用をしっかりしようという形でやらなければ、コストを相当締めてやっているわけですけれども、やはり努力したところが報われるような形で、この財源によってできないものができるような地方をつくらなければ地方創生につながらないではなかろうかと、こう思っています。

●伊澤総務部長
 山口委員から御案内がございましたとおり、自主財源が非常に乏しい県の一つとして、鳥取県の地位は変わっておりません。非常に体力が弱いということは引き続き変わっておりません。そういった、いわゆる自主財源が乏しい、財政力が弱い自治体に対する国の配慮といいましょうか、こういったものはどうなっているかという御質問だと思います。
 先ほど少し詳しい説明を省略いたしましたが、お手元の財政概要資料の2ページをごらんいただきたいと思いますが、少し数字を見ていただきながら御説明させていただきますが、平成26年度においても、一定のそういった財政力の弱い自治体に対して、交付税の真水を少しふやしていこうという方向での算定がえが行われております。十分かどうかということはありますけれども、国の配慮は一定行われていると。それを数字でごらんいただきたいと思いますが、2ページの歳入の上から5段目に地方交付税の欄がございます。臨財債を含めました交付税は景気回復に伴います税収の増加に比例して減ってくるわけであります。ですから全体としては税収が伸びますので減るわけでありますけれども、その中にあって地方交付税の真水が、ごらんいただきますとおり対前年度に比べまして1億2,000万円余ふえているという状況がございます。これは今申し上げましたとおり、財政体力の弱い地方に対して一定程度真水をふやしていくというような算定がえが行われた結果だというふうに承知しております。繰り返しになりますが、それが十分かどうかということは、まだまだ十分でない面もありますし、そもそも総額でどうなのかということが大きな論点としてあるわけでありまして、しっかりとした地方財政の配慮、あるいは地方創生への財源確保といったことについて、引き続き国には強く要請してまいりたいと、このように考えております。

○山口委員
 わかるのですけれども、本当に地方創生という形になりますと、今言われたような形で、自主財源の少ないところに対して傾斜配分をしてもらわなくてはならないと、こういうことなのです。地方創生の原資そのものが補助金がシフトしたような形になってきておるということで、やはりそれに対しても地方負担がかかってきますし、そういうものに対して、きちんとしたやはり財源対策をやっていかなくてはいけないということだと思いますが、この臨財債についても、これは福間委員が先回話をされたように、本当にこれは保証のないようなものなのです。ですから、やはり交付税というものをきちんと地方財源については対応を求めていかなければ、私は地方財政はなかなか難しい状況に向かうのではなかろうかと、こう思っておりますので、その辺。

●伊澤総務部長
 山口委員御指摘のとおりであります。繰り返しになりますが、問題は、やはり総額を確保というよりは、むしろ総額をふやすということをぜひ求めていかなければなりませんし、求め続けているわけでありますが、それが十分になかなか実現しないというのが今の状況だと思っております。それもこれも、そもそも国全体の財政が非常に状況がよくないといった状況もあるのだと思っております。地方にしっかり財源を回していただいて、国として地方創生をしっかり推進していく、その何よりも必要な財源をきちんと確保していただく、あるいはふやしていただくということを引き続き強く求めてまいりたいと思います。

○山口委員
 重ねてですけれども、だから地方創生というのは、本当に人口減少社会に向かっていくと、そういう対策として対応するのがあれですけれども、ほとんどといっていいほど、東京都や財政力の強いところは別にして、もう画一化行政になってきておるわけです。そういうことから考えますと、やはりそれに対して当然傾斜配分をしてもらうと、こういうことを求めていくのが一番ではなかろうかと、こう思いまして、自由に使える独自性のある事業を展開されると、こういうことが地方創生に対して事業を展開する大きなファクターになるのではないかと、私はこう思っております。そういう点も含めて、この国からの税源移譲というのはやっていただかなければならないのではないかと。

◎浜田(妙)委員長
 関連して。(「いや、関連ではない」と呼ぶ者あり)関連ではないですね。では、その決意のほどはいいですね、コメントはよろしいですね。

○稲田委員
 監査委員の概要版、県の歳入歳出決算審査意見書、これは既にもう出ているわけですから、私がこれをとやかく言ってどうという結果的になるものではないのですけれども、それの5ページ、税の延滞金のいわゆる収入調定の件です。これは、この最後のゴシックで書いてある文章、最後の3行です。これはこれなりの文章ができておるのですけれども、一番最後の「債権管理の適正化を図られたい」、これでは私はやはり言葉が弱いと思う。一般的なこういう使い方というのはどうかなという気持ちがするわけですね。
 なぜかというと、今まで確かにこの延滞金というのは収入調定がなされなかったわけです。今回これを新たに収入調定にして、一つのちゃんとした税の未収に対する心構えを取り決めたものなのですが、もともと税というのは先取り性が非常に高いものでもありますし、私は逆に、この金額の計算上を明らかにし、ここでやはりちゃんと延滞金の、あるいは縮減という言葉も変だと思うのですね。延滞金の回収を図る、そういうことをきちんと言葉に出していかないと、ただ単に債権管理の適正化というだけでは語呂として非常に弱い気がするのですが、その辺ちょっと、代表監査委員、どうですか。

●岡本代表監査委員
 本音としては、おっしゃることはよくわかります。今回、決算上あらわれていないという状況はどういうことかといいますと、当然調書とかいろんなものにあらわれていないということですね。我々がここで感じたのは、要は、中でどうされているかということが透明性が図れていないわけですから、その徴収努力を評価しようがないわけですね。したがって、当然今おっしゃったことも含めさせていただいているつもりなのですけれども、まずは透明性を出していただいて、それで、一応伺う限りは催告書は送っておられるようですけれども、段階を踏んだ徴収がありますから、当然、催告書を送って、次に状況把握を行って、あと場合によっては実際に臨戸徴収するとかという手順がありますので、それで税外未収金は皆評価しています。ですから同じ土俵にまず上げてくださいと、上がった上でこれはちゃんと見ていくということで、気持ちは一緒ですけれども、そこをやっていただかないといけないなと思っています。

○稲田委員
 そういうこと、代表監査委員の話もわかりますけれども、ほかの、ここで明らかになっているいわゆる税外の未収金、これについては、確かに強制力があるものも純然としない私債権もあるわけですが、この税についてだけは、さっきも言いましたように非常にある種の先取り特権性があるわけでして、そういう意味では強い強制力があってしかるべきものなのです。ですから、この債権管理で一旦紙の上に表に出して、それからそういう心構えを皆さん方に持っていってもらいましょうというよりは、むしろ、やはりこれはもう一体税とは何ぞやというところから説き起こせば当然のことだろうと思うのですね。だから、私がもしこれを受け取った知事になった気持ちでこれを読んだときに、この文章では、ああ、なるほど、では次はこんな紙切れが出てくるのだろうなと、いわゆるこの滞納金のありかが出てくるのだろうなぐらいな感じの受けとめ方しかできないようにも私は思えるのです。だからもっとやはりこのところはきちんと明確に書くべきだと思います。再度。

●岡本代表監査委員
 趣旨としては私も同じでありますけれども、債権回収の適正化を図られたいという中には、そういったことも含めて盛り込ませていただいておるつもりでありますので、そこら辺を御理解いただければというふうに思います。

◎浜田(妙)委員長
 よろしいですか。

○横山委員
 よくわかりました。ただ、やはり自主財源をふやすことを、例えば、ずるい者がうまいこといくような世の中はいけませんよ。ということは、踏み倒したらいいという、そういうことがあったり、資産隠し、私には考えられない。だからめちゃくちゃ少ないな。何だ、県会議員でこんなに少ないというのはおかしい。おかしいことはおかしい。だからおかしいことをしてはいけない。そういうことは、自主財源を拡大するということを一生懸命やっていただいているのだけれども、さらに充実してほしいなという気持ちがあります。ただ、病院を踏み倒したらいろいろなところで踏み倒しているということをもっとやはり、奨学金だってそうです、そういうことはやはり厳しく対処しないといけないと思います。もっとさらに努力をしてほしいなと思います。終わり。

◎浜田(妙)委員長
 横山委員、お願いだけでよろしいですか。

○横山委員
 何か答えがあるの。どうぞ。

●伊澤総務部長
 税の延滞金の問題から自主財源の確保が大事だということ、公平、公正性の問題も含めまして、御指摘のとおりだと思っております。
 少しだけ申し上げますと、延滞金の問題につきましては、私もこういう問題があるというのを正直承知しておりませんでしたが、今回監査のほうでしっかりその問題点を明らかにしていただきました。私も、先ほど代表監査委員のほうからも御案内がありましたが、全く何もせずに放置していたわけではなくて、きちんと催告書等も送っていたと、きちんと払っていただくように、年2回催告書を送って。そもそも延滞金については本税の納付時にあわせてきちんと納付していただくというのが基本ですので、そのことも強く働きかけている。それから、稲田委員から御指摘があったとおり、これは、税は延滞金も含めまして強制徴収債権でありますので自力執行ができるわけであります。そういったことも含めまして、より一層経理の扱いも適正にやっていきたいと、このように思っております。
 少なくとも、今後は延滞金の未済額がどの程度あるのかということをきちんと明らかにしたいということや、現在の税務システムの改修の予算をお認めいただきまして抜本改修を行っているところでございますので、他県での取り扱い、ただ、実は他県も、これは言いわけではありませんが、35県は私どもと同じやり方をやっているのだそうでして、ただ、そうではなくて既にその他の12県はきちんと管理しておられるということですので、どういう管理をしておられるのかということをよく勉強させていただいて、システム上きちんと対応できるようなシステムにしたいと、このように考えております。
 税外未収金も含めまして、自主財源をしっかり確保していくべきだということは全くそのとおりであります。これにつきましては、先ほど森田行財政改革局長からも御報告いたしました。議会のほうで債権管理条例をおつくりいただきまして、その取り組みを本格化して、税外も含めてしっかりとした自主財源の確保に努めてまいりたいと、このように考えております。

◎浜田(妙)委員長
 ほかにはどうでしょうか。
 今の関連して、別ですか。経営の関係ですか。

○長谷川委員
 なるべく全体で。

◎浜田(妙)委員長
 そうですね、なるべく多くの皆さんの意見を幅広にと思いますので。

○山口委員
 売電料の投資は、ある程度利益が上がらなくてはいけないわけですけれども、これはやはり原価からするとどういう形で売電料金というのは設定されているのか。

●湊企業局長
 太陽光発電につきましてはFIT単価が適用されております。しかもそれは太陽光発電の中電に対して施設認定した時点のFIT単価が適用されておりますので、県が設置しております太陽光発電については、今回発電開始します天神であればFIT価格で36円で電気が売れることとなっておりますので、十分収支はとれますが、最近FIT価格が下がっております。今、一番直近の価格で27円までFIT価格が下がっておりますので、その単価だと収支は厳しいという認識でおります。


○錦織委員
 岡村商工労働部長にお聞きしたいと思います。
 2点ですけれども、一つは、この債権回収計画に関する条例に基づく報告の概要という分を見ますと、税外未収金の総額の、米印のところに企業立地補助金等の返還金が新規に発生しているという指摘があるわけですけれども、商工労働部のほうの資料なので皆さんお持ちではないかとは思いますが、ここの中身を見ますと正規雇用奨励金というのがあるのです。ここが4社、これは企業立地認定企業が正規雇用した場合に100万円出るということなのですけれども、それが滞っているということで、これは県外企業なのか県内企業なのかということと、それから、こういうことが発生しているということで、この奨励金のあり方をどういうふうに思って考えておられるのかということを一つはお聞きします。
 もう一つ、大きく占めるのがナノオプト関連の企業立地補助金だというふうに思うのですが、これは去年の回収計画には入っていないのですね、26年度の回収計画に入っていないのですけれども、なぜこれが入れていなかったのかという理由についてお尋ねします。

●岡村商工労働部長
 正規雇用奨励金の返還ですけれども、県外の企業です。

○錦織委員
 県外。

●岡村商工労働部長
 ええ。誘致企業でありますけれども、これは結局、経営努力をされたのですけれども、やむなく事業を閉鎖されたり、それから清算されたりという企業がございまして、そこで雇われていた正規雇用に対してお支払いしていたのですけれども、その後、要件として1年以上のちゃんと継続雇用がなされない場合は補助金返還という要綱がありまして、その要綱に照らして補助金返還を求めていると。その債権がまだ返ってきていないというのが現状です。4社ございます。
 それともう一つ、ナノオプト……。

○錦織委員
 いや、このあり方について、結局は。

●岡村商工労働部長
 このあり方ですか。これは、基本的には正規雇用のルールとして県内企業も同じルールで適用しておりまして、たまたま今回は誘致企業4社ということでありますけれども、これは23年とか22年に誘致した企業であります。基本的に、正規雇用も最初は継続確認期間を1年から1年半に延ばしたりというような措置はとっておりますけれども、非常に厳しい、まだ有効求人倍率が0.6とか0.5の時代の取り組みでございました。今、雇用環境が変わってきておりますので、そもそもこの雇用奨励金そのものに対しての見直しの時期が来ているような気もしております。来年度に向けて、正規雇用の奨励ということは当然なのですけれども、業界もかなり変化してきておりますので少し見直しの時期が来ているようには認識しております。その第一弾として、事務センターとかコールセンターに対しては大量雇用に対しての正規雇用分しか出しませんよという要件を入れておりますが、これによって逆に新規の企業さんからのアプローチというのは非常に少なくなっております。とはいえ、逆に事務で働きたいという方が依然としてまだ県内に2,000人おられるというようなこともありまして、その辺も含めて、正規雇用の奨励金のあり方については見直す必要があるのかなという気はしております。
 それと、ナノオプトニクス・エナジーの件は何でしたか。

◎浜田(妙)委員長
 なぜ入れていなかったか。

●岡村商工労働部長
 入れていなかった。これは基本的に債権を確定して、土地を売却されましたのでその時期等ありますし、それから補助金返還、これは延滞金も請求しておりますので、そのタイミングの時期の問題でありまして、実際の公債権を確定させるタイミングの時期のずれだと思います。そういう認識でおります。

○錦織委員
 このお金というか、正規雇用奨励金を出したのがたまたま県外企業だったということなのですけれども、これで大体40人近くの正規雇用が失われているのです。それで、恐らく誘致企業だとほかに補助金とかというのが出ていたのではないかなというふうには思うのですけれども、今後はいろいろ条件を見直しするということなので、ぜひ進出する企業のやはり目ききというか、そういうことも考えていただきたいというふうに思います。
 ナノオプト社のは、確定のタイミングによってということを言われたのですけれども、やはりずるずるしてきたという県の責任は、私は問われるというふうに思います。指摘しておきます。

○市谷委員
 26年度財政概要説明資料です。それで、ちょっと全体の地方財政のことでさっき話がありまして、見通しのことも話がありましたけれども、実際には安倍政権が危機モードから平時モードにということで、地方財政の見通しというのは非常に厳しい、そういう安倍政権の責任というのは重大ですし、地方議会は党派を超えて要望する必要があるなというふうに私は思っています。
 先ほどちょっとあったのですけれども、税制の原則のお話、ただ税制というのは応能負担というのが原則なのですけれども、今なかなかそうなっていなくて、生活が苦しいのになかなか税金をというところでのいろいろな問題も生じているというふうに思います。それで、実際には払えない状態になれば債権放棄ということもあるのですけれども、その辺が適切にされているのかと。そういうことが適切に対応されていれば延滞金も生じませんので、そういう観点からの対応も必要だということをちょっと言っておきたいと思います。
 2点あるのですけれども、1ページの財政調整型基金の残高が前年度に比べて若干ふえているという話で、これはさっき利息分というふうに説明があったのですけれども、ちょっとその点を確認させてください。本当に利息分だけでこの基金残高がふえたのかどうかと。
 もう一つ、2ページのほうの歳入の繰越金なのですけれども、全体の表のほうで見ますと繰越金が減っているということなのですが、下のほうの増減の主なもののところではふえているという内訳になっていまして、ここはちょっとどういうことなのか説明していただきたいと思います。

●伊澤総務部長
 まず、資料1ページの財調型基金の残高の増減、先ほども御説明いたしましたが対前年で9,300万円の増ということで、これは先ほども御説明したとおりでありまして、基金の取り崩しを行いませんでしたので、その基金により発生した利息によって増加しているということであります。
 2ページ以降、上の表と下の表が合わないという御指摘でありますが、これは増減の主なものしか上げておりませんので、全てを上げているわけではございませんので、上は全ての集計でありますし、下は特に特徴的な増減があったものだけを掲げておりますので、そういうことになっているということでございます。

○市谷委員
 では、その繰越金の内訳がもう少しわかれば、今言えるようでしたら言っていただけたらと思いますし、なければまた後で教えてください。

●岩﨑財政課長
 繰越金についてなのですけれども、2ページの純繰越金というのは、この125億円のところが24年度から25年度の繰り越しで、134億円というのが25年度から26年度への繰り越しなので、1ページをちょっとごらんいただきたいのですけれども、総括の25年度のところです、実質収支134億2,800万円とあるのですけれども、ここと今回ふえた分が突合するということになっております。今ので……。

◎浜田(妙)委員長
 おわかりですか。

●岩﨑財政課長
 つまり、ここの134億2,800万円というのは25年度の繰越金で、26年度に持っていったものということです。

○市谷委員
 私は内訳を教えてほしいのです。何だかよくわからない。

◎浜田(妙)委員長
 後ほど、後から内訳を出せますか。

●伊澤総務部長
 後ほど御説明したいと思います。

◎浜田(妙)委員長
 よろしくお願いします。

○木村委員
 先ほど総務部長のほうから財政見通しもお話になったので、そのとおりだな、そのとおりだなとうなずきながら聞いていたのですけれども、私が気になったのは、歳出の中で義務的経費といわれるところが、これで見るとパーセンテージとしてざっと43%ぐらいになっていますよね。自主財源のほうが3割ちょっとの話でしたね、大体30に対して40幾つということは。本当に厳しい状況ではあるなと。それで、臨財債の話も本当にどんどんどんどんふえてきているという状況を考えると、やはりコメントの中にあった国からのいわば支出がないと、うちの財政というのは本当にすぐパンクをしてしまうということが見えると思います。
 この前、うちの坂野委員と知事とのやりとりの中で、国の失政のツケを、農林公社でしたか、あそこで払っているということがあったので、やはりまず自主財源をはっきり鳥取県としてふやしていく。先ほども横山委員がおっしゃったけれども。今やっている事業、今までやった事業の効果検証というのはやはりはっきりした上で、なるべく税につながっていくような、つまり税収がふえていくようなものにつながっていくような事業を、もう今のうちにしっかり投資をしていかないといけないのだろうと思うのですね。交付税がふえたからオーケーという話ではなくて、国へはもちろん要望していかなければいけないけれども、まず税を、自主財源をふやすということに関してやはり少し貪欲になっていただきたいなということを、とりあえず私としてはお願いをしたいし、もし見解があればお願いします。

●伊澤総務部長
 国への財源の確保の要望とあわせて自主財源の確保に力を尽くすべきだという御指摘は、全くそのとおりだと思っております。その観点も含めて努めてまいりたいと思います。

◎浜田(妙)委員長
 では、進めさせていただきたいと思います。
 継続審査についてお諮りします。本委員会は閉会中も引き続き審査を継続することとし、今定例会において本会議から本委員会に付託された議案第17号「平成26年度鳥取県営電気事業会計未収分利益剰余金の処分並びに平成26年度鳥取県営企業決算の認定について」及び第18号「平成26年度鳥取県営病院事業会計資本剰余金の処理並びに平成26年度鳥取県営病院事業決算の認定について」は、これを継続審査することに御異議はありませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、さよう決定し、この旨を議長に申し出ておきたいと思います。
 それでは次に、所属されます分科会以外の分科会に対して、別の分科会でですね、この点でよく審査してほしいということがございましたら御発言いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○市谷委員
 2点あります。
 一つは、総務教育ですか、分科会なのですけれども、高校の授業料が無償化制度から就学支援金制度になりました。以前は最初から無償だったのですけれども、手続をして支援金を申請しないとこれは出ないという制度になりまして、本当に対象者全員がきちんと手続されて支援金が出ているかどうか。私は出ていないというふうに聞いておりますので、その実態をぜひ調査をしていただいて、改善を求めるような調査をしていただきたいと。それからあわせて、この支援金制度になった際に、一定所得以上の人はこの支援金制度から除外されて、その財源を使って低所得者のところに奨学給付金制度というのが出ております。それについても、低所得者という対象者のところにきちんと行き渡っているかどうか、この点についてもぜひ点検をしていただきたいと思います。
 もう一つは、病院局の分科会なのですけれども、夜間診療などの際に待っている方にトリアージ料というのがありまして、25年度、26年度と誤徴収があったというふうに認識しております。その誤徴収の実態について再度点検をしていただいて、どういうふうに改善をなされているのか、されていなければ改善策等も検討していただきたいということです。

◎浜田(妙)委員長
 2点御意見をいただきました。ほかにはありませんか。ほかの分科会はなしということで。
 御検討いただきまして、ただ今発言のありました意見を踏まえて分科会審査をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 ほかにはありませんでしょうか。

●岡村商工労働部長
 済みません、先ほど錦織委員のときに県外企業4社と申し上げましたが、1社は県内企業の中小企業でありました。訂正させていただきます。失礼いたしました。

◎浜田(妙)委員長
 よろしいでしょうか。
 ほかにはございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございました。
 それでは、本日の決算審査特別委員会は閉会いたします。御協力ありがとうございました。

午前11時44分 閉会

 

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