議員提出議案第5号
介護従事者の待遇改善と人材の確保を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成21年3月25日
介護従事者の待遇改善と人材の確保を求める意見書
昨今の介護業界を取り巻く状況は、収益の悪化に加え、低賃金による人材不足が深刻で、介護従事者の離職率も約2割に達するなど、良好な介護サービスの提供への影響が懸念される事態となっている。
こうした状況を踏まえ、国においては、介護従事者の待遇を改善し、人材確保を図るため、新年度から介護報酬を3%引き上げることを決定した。また、現下の経済雇用情勢の悪化を受け、ハローワークに介護職専門の職業相談コーナーを設けるなど、介護人材の確保に向けた取組を強化することとしている。
しかし、今回の報酬改定については、過去2回のマイナス改定分を取り戻すには不十分であること、一定の基準を満たす事業所に報酬を上積みする「加算方式」であるため全体的な底上げとなっていないこと、現場で働く介護従事者の賃金が引き上げられる保証がないこと等の問題点が指摘されているところである。
よって、国におかれては、介護の職場を魅力あるものとし、人材の確保を図るために、下記の事項についての取組を強く要望するものである。
記
1 職員の配置基準を2対1に見直し、それに応じた介護報酬額を設定すること。
2 今回の報酬改定が現場の介護従事者の賃金引き上げにつながるよう、必要な措置を講じること。
3 今回の報酬改定が被保険者の保険料の引き上げにつながらないよう、国において十分な財源措置を行うこと。
4 介護分野への雇用シフトを誘導し、また潜在的な有資格者の参入を促進するためにも、介護従事者の賃金や労働環境など待遇の改善に向けた検討を引き続き行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年 3月25日
鳥取県議会
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣 様
衆議院議長
参議院議長