議員提出議案第13号
新たな過疎対策法の制定及び過疎対策の強化を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成21年3月25日
中山間地域振興調査特別委員会
委員長 福間 裕隆
新たな過疎対策法の制定及び過疎対策の強化を求める意見書
わが国においては、昭和45年制定の過疎地域対策緊急措置法から現行の過疎地域自立促進特別措置法に至るまで、4次にわたる過疎対策の特別措置が講じられ、地域間格差の是正と人口の過度の減少防止に一定の成果を上げてきた。
しかしながら、過疎地域では、集落人口の減少や高齢化の進行による集落機能の低下、深刻な医師及び看護師等の不足、農業の衰退と耕作放棄地の増加、森林の荒廃、公共交通機関の廃止・縮小など集落の維持すらも困難になるような様々な事態が発生しており、これらの緊急に対応しなければならない課題の解決に向け、過疎対策はこれまでにも増して積極的に取り組む必要がある。
ついては、次の事項を踏まえ、平成22年3月末で失効する現行の過疎地域自立促進特別措置法に代わる新たな法律を制定するとともに、新法の制定及び過疎対策の実施にあたっては、次の事項を実現するよう強く要請する。
記
1 地域の実態に応じた対策を実施できるよう、自由度の高い制度とすること。特に、従来からの社会基盤の整備の促進にあわせて、農地、森林等の維持管理・利用対策、生活交通対策、医療、情報通信、日常生活の確保などの課題解決のためのソフト施策の充実強化に対する支援を充実すること。
2 従来の過疎地域が市町村合併により矮小化されないようにすることや、これまで過疎指定地域の範囲に含まれなかった地域においても、実際に過疎問題を抱えている場合には総合的な対策を講じることができるよう、実態に即した対象地域の設定を行うこと。
3 財政基盤のぜい弱な過疎地域の実態を踏まえ、現行の過疎対策事業債に準じた起債制度を維持するとともに、地方交付税の財源調整・財源保障機能の強化その他一般財源の総額確保に必要な財政支援制度を講じること。
4 過疎地域を活力ある地域に再生するために、働く場の確保の観点から、農林水産業の振興や企業立地の誘導を積極的に進めるための産業振興策について、税制の優遇措置や雇用の確保その他の支援措置を実施すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年 3月25日
鳥取県議会
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣
農林水産大臣 様
国土交通大臣
衆議院議長
参議院議長