議員提出議案第2号
口蹄疫対策の強化を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成22年6月23日
口蹄疫対策の強化を求める意見書
平成22年4月20日に宮崎県で発生した口蹄疫は、国及び宮崎県をはじめ、関係者が懸命に措置を講じてきたにもかかわらず、感染被害は大きく拡大し事態は深刻化している。
安心して、畜産経営が継続できるよう、また、子牛市場、食肉流通等の正常化を図るため、一刻も早く口蹄疫の終息を図ることが重要であるとともに、発生地である宮崎県はもとより、全国的に口蹄疫の影響を受けた畜産農家、市場、消費流通等の支援策を講じる必要がある。
また、平成22年6月4日に施行された口蹄疫対策特別措置法は、平成24年3月31日までの時限立法とされているが、今回の宮崎県での被害拡大は初動対策の遅れが原因となっており、今後の発生時に備え、恒久法として整備しておく必要がある。
さらに、口蹄疫対策は、国家防疫の観点で実施されるべきであり、対策に係る財政負担は、全額国の直接負担とすべきである。
ついては、国におかれては、下記の対策を早急に実行することを強く求める。
記
1 口蹄疫のこれ以上の感染拡大は、我が国の畜産業界にとって極めて深刻な問題であり、国民生活にも重大な影響を及ぼすことになるので、国の責任において徹底した防疫措置、拡大防止措置を実施すること。
2 口蹄疫の影響により家畜市場が閉鎖された場合、出荷できずに滞留する家畜が発生するため、飼養の延長期間に応じて飼料費への助成措置を講じること。
また、家畜市場が開催される場合でも、家畜購買者が九州・西日本の市場を回避することも懸念されている。これらの影響で家畜市場が価格低調を来した場合、畜産農家の経営悪化に対する助成措置を講じること。
3 口蹄疫の侵入防止のため、県、市町村、関係団体が自主的に実施した防疫対策等の経費について、特別交付税措置を含む財源措置により、全額国庫補てんすること。
4 口蹄疫の畜産経営に及ぼす影響は、九州・沖縄のみならず、全国に及ぶ可能性もあるため、国において既に九州・沖縄で実施されている「口蹄疫発生に伴う関連対策」について、対象地域を全国に拡大すること。
5 今後の発生時に備え、即座に生産者等への補償措置、迅速な対応が取れるよう時限立法としないこと。また、財政負担は、国家防疫の観点から、地方自治体の負担がなく、全額国の直接負担とすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年 6月23日
鳥取県議会
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
農林水産大臣 様
衆議院議長
参議院議長