議員提出議案第4号
森林作業道に対する災害復旧制度の創設を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成23年10月12日
森林作業道に対する災害復旧制度の創設を求める意見書
本県では、本年9月2日から3日にかけて、台風12号がもたらした記録的な集中豪雨により、冠水被害や多数の山地災害が発生し、林道や森林作業道も路面洗掘、路肩崩壊等の被災箇所がそれぞれ100箇所を超えるなど、県内各地で多大な被害を受け、現在、一日も早い災害復旧に向け鋭意努力しているところである。
しかしながら、現行の災害復旧制度では、森林作業道の災害復旧事業費は国の補助対象となっておらず、路肩崩壊等による被害の復旧方法は開設と同程度の施工となるため多大な経費が必要となり、厳しい財政環境にある本県にとっては、復旧のための財政支出は、非常に大きな負担となっている。
森林作業道は、搬出作業等を円滑に進める施設であり、国の森林・林業再生プランにおいて掲げる「10年後の木材自給率50%以上」を達成するためには、必要不可欠のものである。また、これまで森林作業道は一時的施設とされていたが、平成22年策定の国の「路網・作業システム検討委員会最終とりまとめ」等において、今後は林道と同様に長期にわたる使用を前提に整備することと位置づけられたところである。しかし、開設に要する費用は国の補助対象となっている一方で、災害復旧事業は国の補助対象になっていない。これは林道に係る災害復旧事業費が国の補助対象となっているのと比べ、均衡を失するものであり、改善が必要である。
よって、国においては、森林・林業再生プランを国の責任において推進するためにも森林作業道に対する災害復旧制度を創設し、財政的措置を講じられるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年10月12日
鳥取県議会
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣 様
農林水産大臣
衆議院議長
参議院議長