議員提出議案第6号

受診時定額負担制度の導入に反対する意見書

 この議案を別紙のとおり提出する。
  平成23年12月16日 

  • 野田 修
  • 伊藤 保
  • 砂場 隆浩
  • 長谷川 稔
  • 興治 英夫
  • 斉木 正一
  • 安田 優子
  • 横山 隆義
  • 内田 博長
  • 藤縄 喜和

受診時定額負担制度の導入に反対する意見書

 

 平成23年6月30日、政府・与党社会保障改革検討本部は、「社会保障・税一体改革成案」を発表し、社会保障の強化に向けて、医療・介護に相当の資源を投入する方向性を打ち出した。その中で「受診時定額負担制度」を導入し、それによって確保した財源を「高額療養費制度」の拡充にあてることが明記され、その実施について現在国で検討がなされている。

 しかし、「受診時定額負担制度」は、現在の定率による窓口負担に加え、受診者に更なる負担を強いるもので、受診回数の多い高齢者や重症患者、低所得の方には大きな負担増となる。

 そのため、それらの方が、医療が必要な状況になっても受診等を差し控え、症状の重篤化など健康被害を招くことも懸念され、国民の健康に重大な影響を及ぼすことが危惧される。

 そもそもわが国の医療は、いつでも、どこでも、だれでも同じ医療を受けることができる国民皆保険制度で運営されており、その財源は本来、保険料や税収に幅広く求めるべきものである。しかしながら、このたびの「受診時定額負担制度」は、受診者のみに負担を強いるもので相互扶助の精神に反し、国民皆保険制度の根幹を揺るがす大きな問題を抱えている。

 よって、国においては、だれもが等しく医療を受けられる国民皆保険制度を堅持するためにも、「受診時定額負担制度」を導入しないよう強く要望する。


 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


   平成23年12月16日


                          鳥取県議会


内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
社会保障・税一体改革担当大臣 様
衆議院議長
参議院議長

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