平成24年3月26日
鳥務例規第9号
改正 平成30年鳥務例規第6号、令和2年鳥務例規第10号
この度、別添「鳥取県警察職員の私有自動車の公務使用に関する取扱要綱」を制定し、平成24年4月1日から施行することとしたので、運用上留意されたい。
別添
鳥取県警察職員の私有自動車の公務使用に関する取扱要綱
第1 目的
この要綱は、鳥取県警察職員(以下「職員」という。)の私有自動車の公務使用(私有自動車を公務に使用することをいう。以下同じ。)の取扱いについて必要な事項を定め、もって公務の能率の向上を図るとともに、服務規律の保持及び交通事故の未然防止を図ることを目的とする。
第2 用語の定義
この要綱において、私有自動車とは、道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「道交法」という。)第2条第1項第9号に規定する自動車で、職員又は職員の親族が所有(割賦販売法(昭和36年法律第159号)による割賦等で購入し所有権が留保されているものを含む。)し、かつ、職員がその取扱いに習熟しているものをいう。
第3 私有自動車の使用制限等
1 職員は、この要綱の定めるところにより旅行命令権者(職員の旅費等に関する条例(昭和45年鳥取県条例第48号。以下「条例」という。)第4条第1項又は国家公務員等の旅費に関する法律(昭和25年法律第114号。以下「法」という。)第4条第1項に定める者をいう。)である所属長等(以下「所属長等」という。)の承認を受けなければ、私有自動車を公務に使用してはならない。
2 職員は、この要綱の定めるところにより所属長等の承認を受けた私有自動車の公務使用に当たっては、第5の3の規定による承認を受けなければ、他の職員又は職員以外の者(以下「他の職員等」という。)を当該私有自動車に同乗させてはならない。
第4 登録承認の基準等
1 公務使用をする私有自動車の登録をしようとする職員は、必要の都度、あらかじめ当該私有自動車について私有自動車登録申請書(別記様式)を所属長等に提出し、当該登録の承認(以下「登録承認」という。)を受けなければならない。また、登録事項に変更が生じたときも同様とする。
2 1の規定による登録承認は、次の各号のいずれの要件にも該当する私有自動車に限り行うことができる。
(1) 対人賠償保険が無制限及び対物賠償保険が1,000万円以上の任意保険契約が締結されていること。
(2) 法定点検等により整備状況が良好であること。
(3) 第5の3の規定により他の職員等を同乗させる場合において、支払金額が1,000万円以上の搭乗者傷害保険契約等が締結されていること。
(4) 交通事故が発生した場合には、当該私有自動車に付された責任保険及び任意保険(以下「責任保険等」という。)の保険金を損害賠償のために充てることを当該責任保険等の契約者が承諾していること。
(5) 第5の1の各号に該当する用務で、当該用務を遂行するために必要な登録期間であること。
3 所属長等は、登録承認した私有自動車が2に掲げる要件を具備しているかどうかを随時確認しなければならない。
第5 使用承認の基準等
1 所属長等は、次の各号のいずれにも該当する場合に限り、当該用務を行う職員がその都度行う申請に基づき、第4の規定により登録承認された私有自動車の公務使用の承認(以下「使用承認」という。)をすることができる。
(1) 次のいずれかの用務であること。
ア 公用車が不足している場合であって、災害、重要事件・事故等の発生等のため緊急を要する用務
イ 公共交通機関及び公用車のいずれも利用が困難(利用することにより、経済性・合理性が損なわれる場合を含む。)で、私有自動車の使用により公務の能率の向上が図られると認められる用務
ウ 秘匿を要する用務
エ 鳥取県警察学校における任用科、各種専科(初任科を除く。)の入校、研修、訓練等の用務
(2) 職員の勤務地を管轄する警察署の管轄区域又は活動区域若しくは担当区域内における用務であること。ただし、特別な事由により所属長等の承認を得た場合は、この限りではない。
(3) 第4の規定により登録承認を受けた職員自ら運転する用務であること。ただし、第4の2(1)に定める保険契約が、他の職員が運転した場合にも適用されるときは、この限りではない。
2 1の規定にかかわらず、所属長等は、私有自動車の公務使用を申請した職員が過労、睡眠不足等により正常な運転ができないおそれがあると認めるときは、使用承認をしてはならない。
3 職員は、1の申請に当たり、用務の遂行上他の職員等を私有自動車に同乗させる必要がある場合は、併せて所属長等に承認を得るものとする。ただし、緊急やむを得ないときは、当該職員は所属長等に対し、事後速やかにその旨を報告しなければならない。
第6 職員等の義務
1 第5の規定により使用承認を受けた職員は、次に掲げる事項を遵守し、交通事故防止に努めなければならない。
(1) 道交法その他の道路交通に関する法令の規定を遵守すること。
(2) 心身の状態が優れないときは運転をしないこと。
(3) 整備不良による事故等の未然防止のため、私有自動車の点検整備に万全を期すこと。
2 所属長等は、職員が1に定める事項を遵守するよう、必要な指導及び監督を行わなければならない。
第7 旅費の取扱い
1 使用承認を受けた職員が私有自動車を使用して旅行を行った場合には、路程に応じて県費の旅費の車賃を支給する。また、日当、宿泊料等車賃以外の旅費については、条例、法その他関係法令に定めるところにより支給する。
2 他の職員の私有自動車に同乗し出張する職員の旅費の支給については、公用車により出張する職員の例による。
第8 交通事故の処理等
職員は、使用承認を受けた私有自動車を使用中に交通事故を起こした場合は、所属長等に報告の上、当該交通事故の当事者間で保険の範囲内で事故処理を行う。ただし、第9の規定により鳥取県(以下「県」という。)が賠償責任を負う場合は、公用車の使用中に事故を起こしたときと同様に取り扱う。
第9 損害賠償等
1 職員が、使用承認を受けた私有自動車を使用中に起こした交通事故により第三者に損害を与えた場合の損害賠償に係る費用は、当該私有自動車に付された責任保険等で措置するものとし、これによってもなお賠償すべき責めがあるときは、県が負担するものとする。
2 1の規定により県が賠償責任を負った場合において、職員に故意又は重大な過失があったときは、県は、当該職員に対し求償権を有するものとする。
3 県は、1の規定により負担する費用以外の一切の費用(保険会社の免責額、保険利用に伴う次回の保険料増加額、私有自動車の修理代等)は負担しない。
第10 その他
この要綱の運用に関する留意事項は、別紙のとおりとする。
別紙 略