議員提出議案第2号

木材の利用拡大に係る施策の推進を求める意見書

 この議案を別紙のとおり提出する。
  平成25年6月27日 


  • 野田 修
  • 伊藤 保
  • 浜崎 晋一
  • 興治 英夫
  • 斉木 正一
  • 安田 優子
  • 上村 忠史
  • 横山 隆義
  • 内田 博長
  • 藤縄 喜和

木材の利用拡大に係る施策の推進を求める意見書

 森林は、国土の3分の2を占めており、国土の保全、水源のかん養、地球温暖化防止、生物多様性保全、木材生産など、国民生活に様々な恩恵をもたらす多面的機能を有している。

 戦後の拡大造林期に植栽され、県下の民有林の54パーセントに及ぶ人工林は、その多くが木材として利用可能な時期を迎えているものの、昭和55年をピークに低迷を続ける木材価格の影響から林業の採算性が著しく悪化したこと等により、森林所有者の施業意欲の低下や世代交代、不在村化が進み、林業経営だけでなく、自らの財産として森林を保有、管理する意識が薄らぎ、未整備森林が増加している。このような未整備森林では、全国各地で流水発生による山腹崩壊や土石流などの大きな被害が発生し、また、林業・木材産業の衰退により、雇用の場の喪失や人口減が進み、地域社会は崩壊の危機に瀕している。

 このような状況を踏まえ、平成21年に国が策定した「森林・林業再生プラン」は、我が国の森林・林業を早急に再生していくための指針として作成され、「10年後の木材自給率50パーセント以上」を目指すべき姿として掲げている。

 このプランでは、地球温暖化防止への貢献やコンクリート社会から木の社会への転換を実現するための木材利用の拡大を図るため、公共建築物などへの木材利用の推進などが検討事項とされており、このプランに基づく具体的施策を強力に推進することが求められている。

 よって、国においては、危機的状況にある森林、林業、木材産業の活性化を図るため、間伐材を含む地域材の需要拡大対策、木造公共建築物の整備を推進するための支援の継続及び予算の確保など、木材の利用拡大施策を講じられるよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


平成25年 6月27日

                      鳥取県議会


衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
財務大臣
農林水産大臣

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