11年前、平成元年10月27日にマグニチュード5.3の地震が日野町の地下で発生し、以後マグニチュード5クラスの中地震が群発しました。これが2000年鳥取県西部地震の始まりです。平成12年10月6日午後1時30分に「平成12年鳥取県西部地震」(マグニチュード7.3)は、震度6強を日野町、境港市で記録し、山間部に発生した地震でありながら大きな被害を出しました。幸いにも亡くなった人はありませんでしたが、重傷31人、軽傷110人、全壊家屋が394戸、半壊2494戸と、斜面崩壊・落石などによる道路・鉄道の不通箇所を多く出しています。また、ライフラインの被害も15,000件にも達し、沿岸地域では液状化現象による港湾の破損は地場産業に大きな打撃を与えました。兵庫県南部地震による阪神・淡路大震災とは規模がほぼ同じでありながら際立った違いを示しています。
図1 鳥取県西部地震の色分けによる震度分布(防災科学研究所提供)