BSE全頭検査に対する国の財政支援の継続を求める意見書
このたび、厚生労働省は、と畜場における20ヶ月齢以下の牛の牛海綿状脳症(BSE)検査を地方自治体が自主的に行う場合に交付される国庫補助を、平成20年7月末で打ち切るとの方針を示した。
20ヶ月齢以下の牛の安全性について、厚生労働省は、食品安全委員会の答申において科学的評価が示されたとするが、答申では「リスクは非常に低いレベルでの増加にとどまる」とするにとどまり、安全とは言っていない。BSEについては、いまだ科学的に未解明な部分もあることから、BSEのリスクや安全対策について、消費者の理解が広く浸透するのを待たずして、20ヶ月齢以下の牛の検査を中止することは、社会的影響も大きく、国内産牛肉に対する信頼を失うことになりかねない。
よって、国におかれては、国内産牛肉に対する国民の信頼を確保するため、次の事項について配慮されるよう強く要望する。
1 20ヶ月齢以下の牛について安全とする根拠を、データに基づいて国民に説明し、国民の不安を払拭すること。
2 本来、国の責任において全頭検査するべきだが、安全性確保のため、地方自治体が独自の判断で全頭検査を継続する場合には、これに対する財政支援措置を継続すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成 年 月 日
鳥取県議会
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
農林水産大臣 様
防災食品安全担当大臣
衆議院議長
参議院議長