刑事裁判の迅速化と拘置所の収容定員の増員を求める意見書

 近年、犯罪件数が著しく増加する一方で、検挙率は大幅に下落している。この結果、県民の地域治安に対する不安は増大しており、県民の生命、財産を守る警察の体制を整える必要性は高まっている。
しかしながら、現在、警察署、駐在所及び交番には、十分な警察官が配置されていない。これは、犯罪件数の増加と拘置所の収容定員不足から留置場の収容者が増加していることに対応するため、警察署、駐在所及び交番の警察官を留置場に転用勤務させていることが大きな原因である。特に、青少年犯罪の増加及び共犯者の増加の著しい都市部及びその周辺の警察署の留置場収容率は、非常に高くなっている。
一方、拘置所の収容定員は、犯罪件数の大幅な増加にもかかわらず、増員されておらず、被疑者が被告人となっても、そのまま留置場に収容せざるを得ない状況にある。
よって、政府におかれては、刑事裁判の迅速化を図り、拘置所への収容期間の短縮を図るとともに、拘置所の収容定員を増員されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


平成13年12月18日

 


鳥取県議会


内閣総理大臣
法務大臣

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