高速道路の整備と道路特定財源に関する意見書

 国土の均衡ある発展を図り、地方分権や地域振興を進めるためには、高速道路の早期整備が必要である。特に、本県は、県庁所在地に高速道路のない唯一の県であり、「姫路鳥取線」、「山陰自動車道」等の高速道路の早期整備が、県民の悲願となっている。
先日、日本道路公団等の民営化後の組織形態及び高速道路建設の採算性基準を検討する「道路関係四公団民営化推進委員会」が設置されたが、残念ながら、その委員には地方自治体の代表が選ばれておらず、地方の実状や意見が十分考慮されるかどうか不安視されている。また、道路特定財源についても、現在、政府税制調査会で検討されているが、使途の定めのない一般財源としたり、道路整備以外に使途を拡大することは、道路整備を望んでいる納税者の理解を得ることはできないものである。
よって、政府におかれては、下記のことを実現されるよう強く要望する。

1 高速道路については、各地域における必要性を十分認識した上で、過疎・過密を
生まないように、国の責任において整備すること。
2 「道路関係四公団民営化推進委員会」は、地方の意見を十分聴取し、審議に反
映させること。特に、高速道路建設の採算性基準については、貨幣価値に換算可
能な指標による効率性のみでなく、住民生活の向上、交流機会の拡大等、地域社
会にもたらされる数字に表れない効果を十分考慮に入れること。
 道路整備の必要性を十分に認識し、道路特定財源制度を堅持するとともに、効率
性を図りながら、高速道路をはじめとする道路整備に必要な予算を確保すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

平成14年7月3日

 


鳥取県議会


内閣総理大臣
財務大臣
国土交通大臣
衆議院議長
参議院議長

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