議員提出議案第1号
ハローワークの統合に反対する意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成19年11月28日
経済産業常任委員会
委員長 興治英夫
ハローワークの統合に反対する意見書
鳥取県においては、平成10年3月以降有効求人倍率が1.00を下回り、本年9月は全国が1.05倍と回復基調にある中、本県は0.78倍と厳しい雇用状況が続いている。
このような状況にあって、県は国に対し、雇用情勢の厳しい地域における雇用施策の充実・強化を要請してきた。また、県としても、独自に求人開拓員を設置するなどして雇用の改善に向け努力してきたところである。
しかるにこのたび、地元への事前の意見聴取もなしに突然、平成20年度に郡家ハローワークを鳥取ハローワークに、境港ハローワークを米子ハローワークにそれぞれ統合するとの方針が示された。
今回、廃止の方針が示された郡家ハローワーク、境港ハローワークの管内は、本年9月の有効求人倍率が、それぞれ0.40倍、0.59倍と県下で雇用情勢が最も悪い地域である。今後、この地域の住民は職業相談を受けるために遠隔のハローワークに通うという、大きなハンディを負うことになる。
郡家ハローワークの管内は、地域が山間部まで広がって交通の便が悪く、また、高齢者も多くその負担は大きい。また、境港ハローワークの管内は、漁業を核とする産業の不振が急激な雇用の悪化を招いており、同ハローワークは、市内のみならず、近隣の松江市美保関町及び同市八束町等からの利用者も多く、その存在意義は大きい。このように、それぞれ深刻な事情を抱えており、今、最も雇用施策の充実が求められている地域である。
当該地域においては、就労支援をはじめとする雇用施策を充実させこそすれ、その機能を低下させることは断じてあってはならない。地方における雇用情勢が回復しないこの時期に、全国一律のごとく、ハローワークを整理合理化することは、地域住民へ甚大な影響をもたらすものと考える。
国におかれては、地域の雇用の実情を踏まえた雇用施策が実施されるよう、今回のハローワークの統合方針の撤回を強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成19年11月28日
鳥取県議会
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣 様
衆議院議長
参議院議長