議員提出議案第3号
原油価格高騰に関する対策を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成19年12月18日
原油価格高騰に関する対策を求める意見書
中東の政情不安定、世界的な需要拡大や大量の先物投資などを背景に、昨今の原油価格は史上最も高い水準にあり、当面現在の水準のままで推移すると予測されている。
このため、石油依存度が高く十分な価格転嫁を行い難い農林漁業、運送業や中小企業、医療・福祉関連業者などの経営を直撃し、地域経済にも深刻な影響をもたらしている。また、ガソリン価格の高騰や本格的な需要期を前にした暖房用の灯油価格の高騰は県民生活を直撃している。
こうした状況を踏まえ、先日、政府においては原油高騰への緊急対策に関する基本方針をまとめられたところであるが、国民生活の安全・安心、産業の活力、地域の活性化を確保するためにも、関係省庁間連携により総合的な対策を早急に講じられるよう、下記の事項について強く要望する。
記
1 ヘッジファンドなどの投機資金の流入が原油価格の高騰をもたらす原因となっており、その対策のための国際的な枠組みづくりの協議を行うこと。
2 石油製品の価格の適正化及び安定供給の確保について万全の対策を講じるとともに、意図的な在庫削減や不透明な価格設定が行われないよう、国内の石油元売各社に対し調査・監視・指導を強化すること。
3 原油価格高騰に苦しむ中小企業の資金調達を円滑化するため、中小企業向け金融・信用補完の基盤強化に向けた財政支援及び既往貸付金の返済繰り延べ等返済条件の緩和を行うこと。
4 農林漁業用の燃油について価格調整基金の制度化などの価格安定対策を講じるとともに、燃油使用量抑制のため、農林漁業者の省エネ設備・機械の導入又は拡充に対する支援措置を講じること。
5 運送業、建設業、医療・福祉関連業、生活衛生関連業などの業種についてもその厳しい経営状況に配慮し、各業種別に実情を調査の上、価格安定対策や金融支援策など適切な対策を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成19年12月18日
鳥取県議会
内閣総理大臣
財務大臣
農林水産大臣
経済産業大臣 様
国土交通大臣
経済財政政策担当大臣
衆議院議長
参議院議長