議員提出議案第4号
地方公共交通の活性化・再生を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成19年12月18日
地方公共交通の活性化・再生を求める意見書
地域の公共交通は、高齢者、医療・福祉施設の利用者、通学生をはじめとするいわゆる交通弱者の生活手段の確保のために必要であるだけでなく、地域の経済社会活動の基盤である。
本県の若桜鉄道株式会社は、国鉄若桜線の廃止を受け、昭和62年に、沿線自治体が出資する第三セクター鉄道として開業した。しかし、過疎化・少子化の進行やマイカー普及の影響による利用者の減少で厳しい経営が続き、路線の安全確保や赤字補填のための運営基金も枯渇の危機に直面している。地元においては、存続策等について厳しい議論を行っているところである。公共交通機関の整備が不十分な地域においては、鉄道の存続は地域の死活問題といっても過言ではない。
一方、地方バスにおいても、バス事業者の経営不振や交付税削減に伴い市町村の支援が困難な状況から路線の廃止が相次いでおり、過疎化に一層の拍車がかかることが懸念されているところである。
このことは、本県内に限らず、全国の地方公共交通事業者においては、同様の厳しい経営環境に直面しているのが現状である。
よって、国におかれては、下記の事項について格別の配慮を強く要望する。
記
1 鉄道路線の維持について
(1)地方自治体と事業者が一体となって行う上下分離方式の取組に対し、地方自治体に対する地方財政措置など地方バスと同様の新たな支援制度の創設
(2)上下分離方式による別組織による鉄道施設の取得等についての税制の特例措置(登録免許税、固定資産税、不動産取得税等)
(3)鉄道軌道近代化設備整備事業の補助率の嵩上げと所要予算額の確保
2 バス路線の維持について
地方バス補助金の予算の確保及び地方バス運行維持のために地方自治体が自主的に行う施策に対する地方財政措置の拡充
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成19年12月18日
鳥取県議会
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣 様
国土交通大臣
衆議院議長
参議院議長