議員提出議案第4号

出資法及び貸金業規制法の改正を求める意見書

 この議案を別紙のとおり提出する。
平成18年7月7日

  • 野田 修 
  •  伊藤 保
  • 湯原 俊二
  • 前田 八壽彦
  • 小玉 正猛
  • 廣江 弌
  • 上村 忠史
  • 鉄永 幸紀
  • 石村 祐輔
  • 中尾 享

出資法及び貸金業規制法の改正を求める意見書

 現在、多重の債務を抱え返済に困っている債務者は、150万人から200万人は存在するといわれており、平成17年の自己破産申立件数は18万件を超え、10年前の4.2倍に増加している。また、経済的理由による自殺者は平成16年には約8千人に上っており、多重債務の問題は直接的・間接的に影響を及ぼす深刻な社会問題となっている。

 こうした背景には、超低金利時代といわれる状況下において、民事上有効とされる利息制限法第1条の上限金利(年15~20%)と刑事罰の適用を受ける出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(以下「出資法」という。)第5条の上限金利(年29.2%、日賦貸金業者及び電話担保金融は年54.75%)との間のいわゆるグレーゾーンに利率を設定し、貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業規制法」という。)第43条の「みなし弁済」規定を適用して著しく高金利での返済を受ける貸金業者が多いという実態がある。

 こうした中、先般、最高裁判所は、貸金業者の利息制限法の上限を超える利息について「みなし弁済」規定の適用条件を厳格に解し、事実上グレーゾーン金利を否定する判決を示している。

 国においては、平成19年1月を目途として、出資法の上限金利を見直す時期を迎えるが、今回の見直しにあたり、多重債務の未然防止と消費者保護を図るため、下記の事項を実現されるよう強く要望するものである。

1 出資法の上限金利を利息制限法の制限金利まで引き下げること。

2 貸金業規制法の「みなし弁済」規定を撤廃すること。

3 出資法における日賦貸金業者及び電話担保金融に対する特例金利を廃止すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成18年 7月 7日

                         鳥取県議会

内閣総理大臣

総務大臣

法務大臣

金融経済財政担当大臣  様

衆議院議長

参議院議長

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