議員提出議案第8号
森林・林業に関する施策の充実を求める意見書
この議案を別紙のとおり提出する。
平成18年12月18日
森林・林業に関する施策の充実を求める意見書
昨今、温室効果ガスの増加による地球温暖化現象が重要な環境問題とされるなかで、昨年2月には「京都議定書」が発効し、同年4月に政府は「京都議定書目標達成計画」を策定したが、そのなかで森林は温室効果ガスの吸収源としての大きな役割が課されている。
また、昨年7月のグレンイーグルズ・サミットにおいて、地球環境の保全や森林の持続可能な経営に向けて違法伐採対策に取り組むことが第一歩であることが合意され、我が国においても、政府および業界が一体となって違法伐採対策への取組に着手したところである。
一方、国内においては、近年大規模な自然災害が多発しており、山地災害を未然に防止するため、治山対策や森林の整備・保全の一体的な推進が強く求められている。
こうしたなかで、17年度にあっては、用材自給率も7年振りに2割を超える見込みとなり、15年度以降林業への新規就業者が増加するなど、わずかながらではあるが明るい兆しも見受けられる。しかしながら、今なお厳しい状況が続いている林業・木材産業の再生につなげていくには、今後これらの兆しを助長・発展させるための強力な施策の展開が必要である。
よって、国におかれては、本年9月に策定された「新たな森林・林業基本計画」に基づき、下記の事項が実現されるよう強く要望する。
記
1 地球温暖化対策として、省エネルギー対策、自然エネルギー等の導入をはじめとする排出源対策や森林整備をはじめとする吸収源対策に活用する環境税の早期創設
2 森林・林業の担い手の育成・確保及び国産材の安定供給体制の整備と利用拡大を軸とする林業・木材産業の再生に向けた諸施策の展開
3 国民の安全・安心な暮らしを守る国土保全対策の推進
4 地球的規模での環境保全や持続可能な森林経営を目指した違法伐採対策の推進
5 森林整備地域活動支援交付金制度の継続及び長伐期化に伴う交付対象齢級の拡大と対象行為の拡充
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年12月18日
鳥取県議会
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
農林水産大臣 様
環境大臣
警察庁長官
衆議院議長
参議院議長