議員提出議案第1号

県立高等学校専攻科に関する決議

 この議案を別紙のとおり提出する。
平成20年6月18日 

                         教育民生常任委員会

                          委員長 藤縄 喜和

県立高等学校専攻科に関する決議

 県立高等学校専攻科は、高等学校を卒業した生徒に対する受験指導を中心としながら、高等学校教育の延長として、生徒の人間形成に重要な役割を果たしてきたところである。しかし、県内において私立予備校の整備が進むなど、専攻科の設立当時の目的が失われつつあるとして、本議会は、平成17年9月定例会において専攻科の見直しを求める決議を採択した。
これを踏まえて、県教育委員会は、平成17年11月、
(1)鳥取東高と米子東高の専攻科については、平成18年度から募集定員を10人減として3年間募集を継続し、平成21年度から募集停止とする、
(2)倉吉東高の専攻科については、平成18年度から募集定員を10人減として3年間募集を継続し、その後の存廃については、当該地区の生徒のニーズ等を勘案しながら、平成20年度までに判断を行う
とする方針を決定した。また、私立予備校との公平な競争の確保のため、授業料の引き上げ等の措置を行ってきたところである。
しかし、中部、西部地区においては、私立予備校のみではいまだに県内の浪人生に十分に対応できている環境にあるとは言い難く、特に、西部地区において浪人生が県外に出てしまう状況にあり、保護者の経済的な負担が大きくなっている。加えて、県内経済の低迷と所得格差の拡大により、県立高校において授業料減免者の比率が平成19年度で21.3%と5~6年前の2倍にのぼるなど、家計における教育費の負担が年々重くなっており、これに対する措置も必要と考えられる。
よって、本議会は、平成17年9月定例会における決議後の状況の変化に鑑み、中部地区及び西部地区における専攻科を来年度以降2年間存続させ、その間、県内の経済情勢、私立予備校の実績及び経営状況、生徒のニーズ、県民の意向などを総合的に勘案し、存廃についての検討を行うこと。加えて、高校教育の更なる充実について早急な検討を行うことを強く求め、ここに決議する。

  平成20年6月18日

                         鳥取県議会

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