2011年7月19日
大谷峠は三朝町大谷地区のさらに奥、岡山県鏡野町との境界にあり、伯耆美作を結ぶ古くからの峠ですが、今では林道が通っており、古道の面影はありません。 何回か通っているのですが、お地蔵さんはないものと思っていたところ、知り合いが草付きの高い崖の上に居られると教えてくれました。
林道から崖を直接登らず、横のススキの草原から灌木の中を回り込んでようやくたどり着きました。右側に年号が刻まれていますが、欠けていて読み取り不能です。
お地蔵さんの後から林道を見下ろす。下からはまず気付かない、と思われます。
お地蔵さんの背後に広がる草原。牛を放牧していた名残の柵もありました。中部の県境にはかつてこのような草原が広がっていたようです。 この峠のすぐそばに県中部を流れる最大の河川、天神川の源流があります。その近くの道端で小さなかごに何かを摘んでいる犬連れの二人に会いました。
文字も薄れた「天神川源流」の標柱。平成11年建設省倉吉工事事務所とあります。
アカモノの花。この時期には赤い小さな実を付けます。近くの津黒高原でペンションを営むというご夫妻、ジャムにしてアイスクリームに添えるとのこと。洒落ていますねー。
林道端のビューポイントから望む若杉山。山頂部の草原の明るい緑色が鮮やか。よく見れば、山腹にジグザグに刻まれた登山道が。晴れた日には日本海の先に隠岐の島影も。
峠の周りの道路は次のとおりです。舗装されていますが、狭いところもあるので注意が必要です。 周辺案内図.pdf 大谷地区では地元の方が若杉山のオキナグサを保護するため、草刈や登山道の整備に力を入れています。 また、日本野鳥の会鳥取県支部は大谷地区の電柱に巣箱を取り付け、稀少鳥類のブッポウソウの保護増殖に努めています。 自然豊かな大谷地区を一度訪れてみてください。(自然保護監視員 浜辺正篤)
中部総合事務所環境建築局 2011/07/19 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥
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