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1.会議の目的

 地震に関する調査・研究及び地震活動についての総合的な評価を行っている地震調査研究推進本部(本部長は文部科学大臣)が、令和4年3月25日に公表した「日本海南西部の海域活断層の長期評価(第一版)」において、本県沖に「伯耆沖断層帯」という活断層を認定し、位置、長さ、形状などを推定しました。

 この公表を受け、本県が想定済みの活断層との間に違いがあるのか、既に策定している被害想定に影響を与えるのかを検証するため、本県の地震対策の防災顧問2名をお招きし、令和4年3月31日に検証会議を行いました。

 検証の結果、今回公表された伯耆沖断層帯の新たな知見は、鳥取県の想定(2018)に包含されていると考えられるというものでした。


2.活断層について

   私たちの住んでいる街の地下には固い岩盤があり、地下の岩盤が周囲から押されることで急速にずれ動く断層運動が起こり、その衝撃が揺れとして伝わります。この一連の現象を「地震」といい、揺れのことは特に「地震動」といいます。「地震」の際に地表まで断層運動が及ぶと「断層」が出現することがあります。

 そして断層のうち、今後も再び活動すると考えられるものを「活断層」と呼びます。活断層は陸域だけでなく、海域にもあることが知られています。

海域活断層

 海域活断層(地震調査研究推進本部資料より)

 


3.海域活断層の長期評価について

 地震調査研究推進本部では、主要な活断層で発生する地震や海溝型地震を対象に、これまで地震発生の確率評価(「長期評価」)を公表しています。
 令和4年3月25日には、海域を対象とした初めての長期評価として、日本海南西部の海域※を対象に、今後30年以内にM(マグニチュード)7.0以上の地震が発生する確率を公表しました。

 ※日本海南西部の海域:鳥取県、島根県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県の北方沖

海域活断層位置図

 日本海南西部の海域活断層位置図(地震調査研究推進本部資料より)


4.海域活断層の特性(東部区域)

 長期評価では、鳥取県が属する東部区域(鳥取県沖・島根県東部沖)において、今後30年以内にM(マグニチュード)7.0以上の地震が発生する確率は、「3~7%」となっています。

 過去に大きな被害を伴うような地震は知られていませんが、活断層の活動度は、中部区域・西部区域と比べて高くなっています。

 また、本県沖に位置する「伯耆沖断層帯」は、東部区域で最大の活断層(断層長94km)となっており、本断層を震源として地震が発生した場合の規模(M:マグニチュード)は「7.7~8.1」となっています。

 

※中部区域(島根県沖・山口県北方沖):「3~6%」

 西部区域(九州北方沖・九州北西沖):「1~3%」

 

 活断層名    東部区域の活断層位置図(地震調査研究推進本部資料より)

               東部区域の活断層位置図(地震調査研究推進本部資料より)

 

5.鳥取県の被害想定について

 一方、本県では、これまでの調査から得られた情報を基に13の地震を想定断層として設定し、これらのうち、鳥取県に大きな影響を与える可能性のある8つの地震について、被害想定を実施しています。
 このうち、海域に存在する「F55断層」「佐渡島北方沖断層」については、津波被害についても想定しています。
 ※「佐渡島北方沖断層」については、津波被害のみを想定しています。

想定地震一覧 被害想定対象断層

        想定地震一覧                 想定断層の位置図 

佐渡北方沖

 佐渡島北方沖断層の位置図

 

6.F55断層について

 「F55断層」は、平成26年に国土交通省・内閣府・文部科学省による「日本海における大規模地震に関する調査検討会」が鳥取県沖10~20km沖に想定した断層です。

 この結果をもとに、平成28年から鳥取県地震防災調査研究委員会において「F55断層」の被害想定の検討を開始し、平成30年に公表しました。

F55断層


7.F55断層の被害想定について

 「F55断層」を震源として地震が発生した場合には、主に県西部で大きな被害が発生し、海岸付近で最大震度6強の地震が想定されています。(地震規模(M:マグニチュード)は8.1)

 また、海域を震源とする地震のため津波が発生し、最大で5.5m(鳥取市)の津波が発生する可能性があります。

震度分布図 被害想定の概要

    F55断層の震度分布図              被害想定の概要

 ※被害想定の概要は、季節・時間帯など、被害が最大となるものについて抜粋しています。

 


8.検証結果

 以上のとおり、地震調査研究推進本部が公表した「伯耆沖断層帯」と本県が平成30年に被害想定を行った「F55断層」は、ともに鳥取県沖に位置しています。

 「伯耆沖断層帯」が、現在想定している「F55断層」と特性が大きく異なる場合には被害想定への反映が必要となりますが、この2つの活断層を比較検証したところ、位置、長さ、地震規模などがほとんど同程度であることが分かり、「伯耆沖断層帯」の新たな知見は既存の被害想定に含まれているものと考えられます。

伯耆沖断層帯とF55断層の比較

 今後も引き続き検証作業を行い、さらなる知見が得られた場合には被害想定への反映等により、効果的な地震・津波対策の推進に努めていきます。

  
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