「話してみよう韓国語」第16回鳥取大会について、開催結果をお知らせします。
募集期間
令和2年11月30日(月)まで
結果公表日
令和2年12月19日(土)
開催結果
【応募者数】
・中高生スキット部門 18組
・一般スキット部門 2組
・スピーチ部門 6名
【受賞者一覧】
|
中高生スキット部門
|
一般スキット部門
|
スピーチ部門
|
最優秀賞
|
境高校
岩永美咲
境高校
髙橋遥名
|
|
米子東高校
米村向日葵
|
優秀賞
|
倉吉総合産業高校
星野更紗
倉吉総合産業高校
太田夕葵
|
|
倉吉総合産業高校
稲葉鈴華
|
奨励賞
|
倉吉西高校
杉谷和奏
湯梨浜学園高校
宮萌々菜
|
鳥取大学
中野 みらい
鳥取大学
山本真菜
|
鳥取大学
重松蓮花
|
審査員特別賞
|
ハングルドットコム韓国語教室 岩船康子
|
※今年度は新型コロナウイルス感染防止のため、映像審査により実施しました。
※一般スキット部門は、応募者少数のため奨励賞のみとなりました。
※審査に関するお問合せにはお答えできません。
※入賞作品は鳥取県交流推進課のYoutubeチャンネルから視聴出来ます。
https://www.youtube.com/channel/UC6A2bn54tY_MznM-u-ElxiQ?view_as=subscriber
講評
本大会審査員による各部門の講評および大会全体の総評です。
▽中高生スキット部門(講評:同志社大学グローバル地域文化学部 金 鍾徳(キム・ジョンドク)准教授)
ビデオで撮影を行い、それを送らなければならないという煩わしさがあったにもかかわらず、18チームが参加したことに大変驚きました。それと同時に韓国語に対する関心を目の当たりにし、とても嬉しく思います。
中高生部門のスキットに対するコメントをいたします。
まず、言葉の速さです。18チーム全てに言えることは、全体的に早口だったということです。話す速度が速いと流暢に話している印象を与えることができますが、韓国語の発音がまだ正確でない学生たちでしたので、理解できない部分が所々ありました。速く話すには正確な発音とともにポーズの位置、そしてそれに伴うイントネーションを正確に駆使しなければなりませんが、その部分が物足りなかった印象を受けました。可能であるならばイントネーションに関する勉強を行うと良いと思います。
子音や母音の発音はなかなか良い方だと思います。語頭の平音、激音、濃音の区別やパッチムの発音の区別もレベルが高いと感じました。そのため、発音規則により表記と発音が異なる場合でも理解しやすかったです。一般的によく間違えやすい例として「물고기(魚)」は[물꼬기]として発音しなければなりませんが、こういった単語も間違えることなくよく発音できていました。ところが、韓国語を発話する際に最も注意することとして、「連音化」という発音規則がありますが、この連音化の適応をよく忘れていました。[음악이 들려요(音楽が聞こえます)]で例えると、[음악이]は[으마기]と発音しなければなりませんが、 [으막#이]、または[음#아기]と間違えやすく、今回の発表の中にも「連音化」が聞き取りにくい部分がありました。この発音を正確に発音するには、規則に関する理解と共に練習が必要です。基本的に必要ないくつかの発音規則をまず勉強し、その後に練習すれば良いと思います。
ほとんどのチームが発表内容を完璧に暗記してスキットしていたので、この部分についてはこれといったコメントは必要ないかと思います。熱心に練習した参加者すべてにおしみない賛辞を送る次第です。中高生はまだ若いので、これから頑張れば韓国語の発音や文法などを完璧に身につけることができます。ですから、これからも韓国語、韓国文化に関心を持って頑張ってください。数年後には誰よりも韓国語の上手な人になっていることでしょう。
▽一般スキット(講評:鳥取県交流推進課 愼 慧蘭(シン・ヘラン)国際交流員)
今年の一般スキットは、例年に比べると参加者が少なく、楽しみにしていた自由創作の発表を聞ける機会が少なかったことは非常に残念に思いますが、「お正月」をテーマに韓国の風習や文化を紹介していただきながら、日本との比較や韓国の遊びについても触れて、より充実したものになったと思います。また、ネイティブの人でもなかなか難しい早口言葉を交えたりと、ユーモア溢れる展開で大変面白い内容でした。
発音に関しては、「까치(カササギ)」「쫀득(もちもち)」「꿀밤(デコピン)」「떡국(トックク)」のような濃音が激音に聞こえる場合があったのと、「설날(ソルラル/旧正月)」「윷놀이(ユンノリ/双六)」のようなパッチムのある単語の発音に、もう少し気をつけていただければより自然な韓国語の表現になると思います。
外国語の習得には終わりがないと思います。今回参加してくださった皆さんには、今後も、引き続き、韓国語学習に取り組んでいただきたいのはもちろん、更に、上のレベルを目指して頑張っていただきたいと思います。
来年の17回目の大会ではより多くの方の素晴らしい発表を聞けること、大変楽しみにしています。
▽スピーチ部門(姫路獨協大学人間社会学群 中村麻結(なかむら まゆ)准教授)
多岐にわたる様々な内容のご発表、感慨深く聞かせて頂きました。大変レベルが高く、甲乙つけがたい出来映えで、皆さん相当なご準備をされたであろうことがよくわかりました。母音やパッチムの発音、イントネーション、内容面などから、わずかな点差ではありましたが、順位を決めさせて頂きました。
スピーチ部門は内容面の点数が占めるところが他の部門に比べて大きいので、テーマをどうするかという所を重要視すると良いと思います。出来ればネイティブの方に台本を読んで頂いて録音したものをシャドウィングで練習すると、イントネーションがぐっと良くなるでしょう。発音は、個々人のクセなどがあることもありますので、普段接していない方にチェックを受けてみるのも良いかもしれません。
今回入賞されなかった方も、これに肩を落とされることなく、ゼロから台本を書き、暗記し、練習を重ねて出場までやり通され、聞く者に感動を与えられたことに誇りを持って、今後は今まで以上に韓国語学習を楽しんでくださるよう、願っています。盛大な拍手を贈りたいと思います。
▽大会の総評(姫路獨協大学人間社会学群 中村 麻結(なかむら まゆ)准教授)
皆さん、お疲れ様でした。今大会は、短い期間でご準備くださった方も多かったかと思います。にもかかわらず、どなたも良く仕上がっていて、例年なら一度しか拝見できないところを、何度も拝見して味わわせて頂きました。役得ですね。他のたくさんの方々に聞いて頂けないのがとてももったいなく思います。中高生スキット部門は他の部門に比べて入賞の競争率が高いので、本当に残念なペアが何組もありました。惜しくも入賞できなかった方、最優秀賞を逃した方は、一般スキット、スピーチ部門の方も、どうか是非またチャレンジしてください。また来年お目にかかれれば幸いです。