令和2年度第1回鳥取県教育審議会生涯学習分科会兼鳥取県社会教育委員会議の概要

1 日時

令和2年11月17日(火)午後2時から午後4時まで

2 場所

県立生涯学習センター(県民ふれあい会館)5階 講義室

3 出席者

委員14名(5名欠席)、事務局

4 会議の概要

会長、副会長の選任

会長に公立鳥取環境大学の川口委員が選任され、副会長には、会長より指名のあった特定非営利活動法人ハーモニィカレッジの大堀委員が就任した。

研修 今後の社会教育の方向性について

新たなメンバーとなって第1回目の会議開催のため、今後の社会教育の方向性について研修を行うこととし、中央教育審議会答申「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について」 (平成30年12月)及び「第10期中央教育審議会生涯学習分科会における議論の整理」(令和2年9月) についての説明を事務局より行った。

議事 令和3年度社会教育関係団体への補助金について

社会教育法第13条に基づき社会教育関係団体への県からの補助について審議いただいた。

当該補助金は3か年ごとに見直しを行っており、令和3年度通常分の補助金上限額は、平成28年度から平成30年度までの補助対象経費の平均額としている。

令和3年度は臨時分の交付はなく、通常分のみの交付ということで了承された。

主な意見

(砂流委員)

それぞれ団体に対する補助金の額は平均額ということで特に意見はないが、それぞれの団体がどういった活動をしているのかを、いつの会でも結構なので報告いただきたい。

(事務局)

了解した。

(川口会長)

次回以降、詳細にというのは時間の関係もあって難しいかもしれないが、普段団体と接する機会がないと、一体何をしている団体なのだろう、どういった活動で補助金が使われているかとうイメージが持ちにくいため、各団体がどういう活動しているのか、その中でどのように効果的に使われているのか知る機会について、次回以降事務局と御相談しながら対応していきたい。

(田中委員)

鳥取県連合婦人会では、食品ロスの問題を3年くらい取り組んでおり、今年度は子供向けの絵本を作って読み聞かせができればと思い、現在、作成段階である。大きいおにぎり1個分を毎日捨てていることになるというような劇とか、 紙芝居を作って各園を回った。今年は環境問題にも取り組んでおり、20年以上海岸のごみ拾いをしている地元の年配の方の話を聞いたりしている。

(高尾委員)

PTA協議会としては、県内の生徒がコロナに罹ってしまったことがあり、オンラインやユーチューブを利用した人権的な部分の取組を行っている。

令和4年度に開催される中国5県の研究大会が中部で開催されるが、令和3年度にプレ大会ということで実施する予定である。

意見交換 体験活動の推進について

 独立行政法人国立青少年教育振興機構からの受託事業「地域ぐるみで体験の風をおこそう」運動推進事業の令和2年度実施状況と令和3年度事業案について事務局から説明し、意見交換を行った。

主な意見

(川口会長)

事業に携わっておられる大堀委員、船上山少年自然の家、大山青年の家からの説明がいただきたい。

(桑本所長)

ちっちゃい探検隊は通常1泊2日だったところを日帰りに変更して実施した。応募が多く抽選で24名に絞って実施した。グループで力を合わせて色々なゲームを行い、宝を発見するための言葉をみんなで集めて、それを全グループが持ち寄りそれを1つの言葉にして、全員で宝箱を見つけて開けてみると、いもが入っており、そのあと焼きいもをしてして食べるという活動をした。日帰り開催ということで心配していたが、午後には緊張感もほぐれ楽しく過ごしていた。

指導者講習について、今年は感染症対策を講じ、三密を避けたレクリエーションを取り上げて実施した。

(川口会長)

中・西部からの参加者が多かったのか。

(桑本所長)

東部からの参加者もあり、偏りはなかった。

(牧所長)

親子食堂を対象に今年初めて実施した。参加された方々に、こういった利用ができるといった情報が届いたことは非常に喜ばしい。

前年に、体験の風事業を利用した団体が、今年は体験の風事業外で施設を利用していただいた。体験の風事業で、体験格差を無くそうということに繋がっている。

(大堀委員)

児童養護施設、届出保育施設に来ていただいた。児童養護施設の子どもさんに来ていただけるような機会というのがなかなかこれまでなかったが、体験の格差是正というのはこういう機会がないとできないということを改めて感じた。

小さい子どもたちが多かったので、子どもたちの10倍ぐらい大きなポニーに最初はちょっと戸惑っているようだったが、時間をかけると徐々に距離が近づいて最後は馬に抱き着くようなシーンも見られて、一緒に馬小屋を掃除したり、餌やり体験をしたり、乗馬体験をしをしたりということで、ゆったり過ごすことができた。

先程、船上山の桑本所長のお話ににあった、焼きいも体験はいいと思った。火を囲んで食事をみんなでいただく時間が過ごせると、特に今回は人との繋がりが少ない地域でもあったので、今お聞きしながら、また次の機会がありましたら、よりそういった、居場所づくりとりという意味も含めてやってみたいと思っている。

(川口会長)

公民館等の研修会の指導員派遣を受けられた賀露地区公民館の山根委員に様子を伺いたい。

(山根委員)

今回、湖東ブロックにおいて、船上山の方に来ていただき職員を対象として、いろいろなアイスブレイクの方法、具体的な方法 イスブレイクの方法、具体的な方法の研修会を実施した。

今回はコロナ禍という中で、ソーシャルディスタンスを保ちながらできるアイスブレイクを教えていただいたり、道具を使わずにすぐ取り組める内容のものも教えていただいたりした。また、公民館は子どもたちを対象にした多くのイベントを開催しており、異年齢の子どもたち、顔見知りでない子どもたちが集まる機会があり、そういった時にアイスブレイクを通して、和やかなムードを作るようなことをやっていかなければいけません。

公民館職員も人事異動があり新しい職員が来られる場合があるので、いろいろな若い職員は研修を受けていないということもあり、非常に役立った内容だったと思う。

(川口会長)

直接事業に関わった方々のお話をいただきましたが、他の委員の方で御質問、御意見がありましたらお願いしたい。

(砂流委員)

来年度に向けて参加希望者がたくさんあった場合にどうしても絞らなくてはということが起こってくると思うが、もし予算的、日程的に可能であれば回数を増やすとか、なるべく多くの方に体験活動に参加いただけるようなお願いができたらと思う。

(牧所長)

今年、1泊2日の小学校3、4年生を対象とした事業を考えていたが、宿泊の事業はやめて、人数は少なくなるが日帰りの1、2年生対象の事業と3、4年生対象の事業にというような工夫はしたところ。そういった工夫であればできると思う。

(桑本所長)

船上山でも回数を増やしてやっていきたいと思う。

(川口会長)

できるだけ日程を柔軟にするとかいろいろ工夫をしながら、なるべく多くの子どもたちや一般の方々に体験をしていただけるように事業計画を練られて行けたらいいと思う。

意見交換 コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進について

 コミュニティ・スクールと地域学校協働本部の県内導入状況やコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進に向けた方策について事務局から説明し、意見交換を行った。

主な意見

(小椋委員)

最初に確認したいのは、コミュニティ・スクールを令和5年までに、すべての公立学校に導入するということが教育振興基本計画あるが、これの本気度がどれぐらいなのか、令和5年までに100パーセントの公立学校に導入されるのであれば、導入に乗ってこられないところのどこに引っかかりがあるのかを掴み、コミュニティ・スクールにすると何が良くなるかということを説明する努力がいると思う。

それから、湖南学園の取組はとても良いが、いきなりこういう取組を見せられると「こんなことできないし」となるのが普通の反応だと思う。少しずつステップを踏んで説明しながらの方がいいのかなと思う。

先月、教育センターから依頼があって、これから教頭になる人たちが7、80人集まったと思うが、倉吉でやっている地域学校委員会(コミュニティ・スクール)に関わる話をして欲しいと言われて話をした。そしたら感想の中に、「コミュニティ・スクールって面倒くさいかなと思っていたけど、やりようによっては効果があるかもしれないと感じた」と書いておられる方があり、これから管理職になる人に社会教育課からだけでなく、働きかけをしていかないと令和5年度100パーセント導入は厳しいのではないかと思う。

(事務局)

本気で取り組んでいるおり、市町村は19分の9が導入済みで残りの10は今年度と昨年昨と訪問させていただき、導入予定年度をすべて約束いただいており、今現時点でCSの導入を考えてないというところはない。

県立については、教育委員会内できっちりと進めさせていただきたいと思っているところ。導入上の課題として、コーディネーターが足りない、人材がいない等を聞かせていただいており、そこにアプローチしながら個別に進めていきたいと考えているところ。

自分のところにあった、スモールステップでいいと思うので、まずはできるところから進めていただきたいと思っている。

それから、管理職の意識が大切だと思っている。実際に導入するのは学校になるので、管理職の皆さんに情報発信していくということは、今後も必要だと考えている。

(砂流委員)

日野町は平成31年に導入をし、やりながらいろんな課題が見えてきた。その中で一体的推進ということについて何となくイメージはわかるのだけれども、具体的にどんな形という質問を文科省の方等にさせていただいたところ、「CSマイスターは何十人かいるが、その一人一人で考え方が違う」という答えがすべてだと思う。それぞれの地域、学校で考え方があるのだろうと思ったところ。

学校の先生方にしてもいろいろな捉え方をしておられるところがあって、是非、研究指定校みたいなことを県の方で募集とかされて、そこに何らかの補助を出しながら、研究を進めていくようなことをやっていただけると、先生方、学校教育の立場の方にも意識が向くと思う。

(事務局)

研究指定というような話がありましたが、おそらく文科省の中で研究的な部分というのは、努力義務化の前にやってきた状態で一旦終わっており、実践の段階に入っているという整理なのではなのではないかと思っている。県として一体的推進についてモデル事業というのは考えてみたいとの思もあるが、時期的なこともあり、来年度に向けてというのは少し難しい。少し勉強させて欲しい。

(川口会長)

このテーマについては次回以降も取り扱っていくことになると思うので、委員の皆様には、今後アンテナを張って情報収集をして会に臨んでいただけるとありがたく思う。

その他

 その他、全体を通しての御意見等を伺った。

(清水委員)

今日、参加させていただき、いろいろ勉強させていただいた。

鳥取大学の方では、主に公開講座、サイエンスアカデミー、あるいはリカレント教育、地元企業の方と振興協力会というのをやっておりまして、そこの方々あるいは学生を対象にしたリカレント教育を担当している。 今後、協力させていただきたいと思っている。

(青山委員)

弊社では、未来アクションという企画を長年続けており、お子さんの環境やエコに対しての関心を向けさせるといったところに重点を置いた活動をしている。アナウンサーが小学校や保育園に出向いて、絵本の読み聞かせや、相手に伝わる発音や発声の仕方とかを教える取組をしているが、今年はコロナでなかなかできなかったところ、秋以降、いろいろ実施できて、意外に皆さんが快く迎えてくれ、「今年1年あまり活動できなかったが、こういうふうにしてもらえるのは、子どもたちにとっても、とても楽しい授業の一つとなっている」という言葉をいただきうれしく思っている。

海と日本プロジェクトという海の環境に関する活動をしており、メインはゴミを拾うことだが、ただゴミを拾うのではなく、そこに楽しいイベント性を持たせ、お子さんたちと親御さんが一緒に楽しく活動をすることで、何か繋がる活動ができているのかなと思う。来年度も続けていく事業としており、民間の立場からからそういった分野で関わらせていただけたらと思っている。

  

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