災害ケースマネジメントとは、災害によって被害を受けた被災者一人ひとりに寄り添い、生活全体における状況を把握し、それぞれの課題に応じた情報提供や人的支援など個別の支援を組み合わせて支援計画を策定し、「生活の復興」を支援する取り組みです。
鳥取県では、令和4年10月に策定した「災害ケースマネジメントによる被災者の生活復興支援に係る取組指針」に基づき、県、市町村、社会福祉協議会、専門士業団体などの関係機関が連携して、被災者の個別の問題に向き合い、被災者と一緒になって生活再建につなげていきます。
災害ケースマネジメントによる被災者の生活復興支援に係る取組指針 (pdf:80KB)
災害ケースマネジメントの主な流れ(例)
- 被災者を個別訪問し、困りごとなどを聞き取り
- 市町村、県、社会福祉協議会等の関係機関でケース会議を開催し、関係機関で情報共有を図るほか、被災者の状況に応じた支援計画を作成
- 支援計画に基づき、訪問支援、専門家の派遣、窓口とのマッチング等を実施
平成28年10月に発生した鳥取県中部地震では、経済的な問題や家庭内の事情など、被災者の抱える問題を背景にして、被災者の生活再建が進まない状況が見られました。
このため、鳥取県では、災害ケースマネジメントの手法を活用して、被災者一人ひとりに寄り添った生活再建支援に取り組むこととし、平成30年4月には全国で初めて、「鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例」に災害ケースマネジメントに関する規定を設け、制度化を図りました。
令和3年4月には災害ケースマネジメントの普及等を担う常設組織として、鳥取県社会福祉協議会の中に「鳥取県災害福祉支援センター」を設置し、令和3年12月には専門士業団体(※)と、全県の被災者を対象とした生活復興支援に関する協定を締結しました。
※県弁護士会、(特非)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会、(一社)県建築士会、(公社)県宅地建物取引業協会
また、令和4年10月には県、市町村、県社協、専門士業団体など、災害ケースマネジメントに取り組む機関で組織する「鳥取県災害ケースマネジメント協議会」を設立し、関係機関の連携強化を図るとともに、令和5年3月には同協議会で、災害ケースマネジメントの鳥取県における標準的な手順等を示した「鳥取県災害ケースマネジメントの手引き」を作成しました。
中部地震における生活復興支援に係る取組(参考)
生活復興支援リーフレット(pdf4,060KB)
災害ケースマネジメントに関する取組事例集(内閣府作成) (pdf:2423KB)