ツキノワグマは、環境省のレッドデータブックや鳥取県のレッドデータブックで絶滅が懸念されている種として指定されるなど保護の必要がある種でありますが、クマへの恐怖心、農作物への被害等から、現在、人との共生が困難な状況となっています。
こうした状況のなか、県では人とツキノワグマが共生できる地域社会の実現に向けた取組みを行っています。
学習放獣による保護
有害鳥獣として捕獲される機会を減らし、ツキノワグマの個体数の減少を防止する対策として、県では学習放獣を行っています。
学習放獣とは・・・
クマを殺さずに、捕獲したクマにクマ撃退スプレーを吹きかけたり、大きな音で驚かせるなどして人や人里を忌避することを学習させて放獣する方法です。
学習放獣の方法
学習放獣の方法は次のとおりです。
麻酔をかけて発信器等を装着
1 オリ・ワナに掛かったツキノワグマに麻酔をかけて、安全な場所へ移動します。
2 体重や体長等を測定したうえで、個体識別ができるよう耳タグやマイクロチップを埋め込み、また、首等へ発信機を装着します。
学習放獣の様子
3 唐辛子スプレー、爆竹、大声などで、ツキノワグマに人や人里を嫌がるように学習させて放獣します。