ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)が含まれるトランスやコンデンサ等のPCB廃棄物については、これまで処理施設の整備が進まず、長期保管に伴う紛失・漏洩による環境への影響が懸念されていました。
このため、平成13年6月にPCB特別措置法が制定され、PCB廃棄物の処理体制の整備と処理期限(平成28年7月)までの処理が義務付けられました。
その後、当初予定していた平成28年7月までの処理の完了が困難な状況となり、平成24年12月に処分の期限を平成39年(令和9年)3月に改められました。
この計画は、PCB特別措置法に基づき、県内のPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を推進するため、平成20年2月に策定したものです。
(なお、平成28年10月に
計画の一部を改正しました。)
(1)基本的事項
ア.計画対象 鳥取県内のPCB廃棄物
イ.計画期間 平成19年度から平成39年(令和9年)3月まで
ウ.処理期限
PCB廃棄物の種類 |
処分期間等 |
高濃度PCB
廃棄物 |
高圧トランス・
コンデンサ等 |
平成30年3月31日まで
(処分期間) |
平成31年3月31日まで
(特例処分期限日) |
安定器等・汚染物 |
平成33年(令和3年)3月31日まで
(処分期間) |
平成34年(令和4年)3月31日まで
(特例処分期限日) |
低濃度PCB廃棄物
|
平成39年(令和9年)3月31日まで
(処分の期間) |
エ.処理方法
・高濃度PCB廃棄物は中間貯蔵・安全事業株式会社(JESCO)北九州PCB処理事業所で処理を行う。
・低濃度PCB廃棄物は国の無害化処理認定を受けた施設等で処理を行う。
(2)PCB廃棄物の保管状況(平成28年3月末現在)
高圧トランス、高圧コンデンサ等 …86台
安定器 …505台
その他機器 …4台
低濃度PCB機器 …4830台
汚染物 …3292kg |
(3) 処理体制
ア.高濃度PCB廃棄物の処理
・高濃度PCB廃棄物は全国5カ所の拠点的広域処理施設で処理する計画となっており、県内分は北九州PCB処理事業所において処理を行う。
イ.低濃度PCB廃棄物の処理
国の無害化処理認定を受けた施設等において処理を行う。
表2 PCB廃棄物の処理体制
区分
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高圧トランス等・
PCB汚染物等
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安定器等・汚染物
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低濃度PCB廃棄物
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処理施設
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北九州事業所
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国の無害化処理認定を
受けた施設等 |
処理期限
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平成30年3月
(平成31年3月)
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平成33年(令和3年)3月
(平成34年(令和4年)3月)
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平成39年(令和9年)3月
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(4)適正処理の推進方策
ア.県
PCB廃棄物の実態把握、保管事業場への監視・指導、中国四国産業保安監督部等の関係機関との連携、情報公開、処理に対する支援、県が保有するPCB廃棄物等の早期処分
イ.保管事業者
PCB廃棄物の処理期限内の処分、PCB特別措置法に基づく保管届出、廃棄物処理法に基づく適正保管、関係機関の実施施策への協力
ウ.所有事業者
使用製品からのPCB漏洩等の防止、代替品への転換、使用中止機器の適正処理、関係機関の実施施策への協力
エ.収集運搬業者
「PCB廃棄物収集・運搬ガイドライン」等の遵守、関係機関の実施施策への協力
オ.中間貯蔵・環境安全事業(株)
高濃度PCB廃棄物の安全かつ適正な処理、積極的な情報公開、関係機関との連携
カ.無害化処理認定業者
低濃度PCB廃棄物の安全かつ適正な処理、積極的な情報公開、関係機関との連携
(5)その他
・不法投棄等の不適正処理の防止の徹底を図る。
・PCB廃棄物の処理の推進等について、国に対して継続的に要請する。