白い雪の下から、ルビー色に輝くフユイチゴの真っ赤な果実が見えます。11月にはまだ酸っぱかったのですが、雪を被った今は甘くておいしくなっていました。
冬に熟すのが、フユイチゴの名前の由来です。キイチゴの仲間で、冬に果実が食べられるものは少ないです。
日野郡内にはミヤマフユイチゴとフユイチゴが自生しています。
フユイチゴの集合果(しゅうごうか: ひとつの花に、多数の雌しべが成熟してできる果実で、1個の果実に見えるもの)。キイチゴ属の果実は、不特定多数の単一子房由来の集合果です。熟した果実は生食でも、ジャムに加工しても美味しいです。
フユイチゴの仲間は、8~10月に白い花を咲かせ、多数の雄しべと雌しべがあります。萼(がく)の内側と縁に白い毛が生えていて、外側が無毛なのがミヤマフユイチゴ。淡褐色の毛が密生しているのがフユイチゴです。(写真はミヤマフユイチゴの花です)
フユイチゴは、茎に褐色の曲がった毛が密生しています。
ミヤマフユイチゴの茎は、無毛または短い軟毛が生え、細い下向きの刺があります。
なお、フユイチゴは美味しいだけでなく、強壮強精、老化防止、美肌、疲労回復、喘息、腫れ物、食欲増進など色々な薬効があるようです。
日野振興センター 2017/12/21