ナンバンハコベが咲き始めました。
低山の林縁などに生育する多年生草本(たねんせいそうほん)、日当たりのいい場所を好みます。
名前の由来は、花の形が珍しく異国的であるからという説がありますが、帰化植物ではありません。花や果実の形が風変りであるからという意味もあるようです。ツルセンノウという別名もあります。
茎はよく分枝し、蔓(つる)のように細長く伸び、他の植物によりかかるように生長します。
花は枝分かれした小枝の先に1個の花を横向きから下向きにつけます。萼(がく)は緑色で、つり鐘形になり5つに裂けます。花弁(かべん:花びら)は5個で離れてつき、白色で細長く先端は2つに裂けます。雄しべは子房のまわりにに10本つき、花柱(雌しべの一部)は3個あります。
花弁には1対の鱗片(反り返った部分に、さらに花びらがついているように見えます)があります。
花が終わって緑色の果実ができます。
液果状の果実は、早いものでは盆過ぎ頃には黒色に熟し、中に多数の種子が入っています。
花は地味で目立たないですが、黒い果実は目立つと思います。野山を散歩される時に出会えると楽しいと思います。
日野振興センター 2018/07/02