時を超え現存する木造建築は、その道を学ぶ者にとって何よりの教材となります。
と、いうことで晩秋の気配に包まれた11月下旬、木造建築科の一行は校外実習の一環として県東部智頭町にある石谷家住宅と、地元倉吉市白壁土蔵群周辺を訪れましたので、その模様をお伝えします。
11月19日一行は智頭町へ、この日は天候にも恵まれました。
かつて林業経営で栄えた石谷家は、江戸末期から昭和に至るまで各時代の建築が多く現存しており、主屋などが国の重要文化財に指定されています。
石谷家住宅の囲炉裏の間に通された一行は、スケールの大きさに驚くばかり
さりげない掛け軸などの調度品も部屋と調和しています
手入れが行き届いた庭園と、見ごろを迎えた紅葉が重なりました
職人の技は時間を超えて後世に残ります
日本建築の「技」と「美」を堪能した一行でした
次に一行が訪れたのは、石谷家からほど近い諏訪神社。この神社の歴史は古く、鎌倉幕府成立後間もない1278年(弘安元年)信州諏訪大社の分霊として建てられたことから、6年ごとに「御柱祭」が行われるそうです。
好天に紅葉のピークが重なり最高の日和でした
これからの無事を願い、智頭町を後にしました
つづいて11月29日は、地元倉吉市役所及び、白壁土蔵群周辺に現存する古民家を見学しました。
意外にも倉吉市役所本庁舎はかなりの名建築だそうで、歴史的価値と造形美が評価され「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選定されております。
現東京都庁も手掛けた有名な建築家の作品なのです
庁舎内には建設の様子がパネル展示してあります
次に一行は、市役所からほど近い観光地、白壁土蔵群を訪れました。
国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されている街並み
現存する最古級の商家建物「倉吉淀屋」を見学
先生の解説を聞き、有意義な時間を過ごしました
いかがでしたか? このように県内には古から現代にいたるまでの、美しい建築が数多く現存しています。
季節は秋から冬へ移り行くと同時に、訓練期間も残り少なくなってまいりましたが、木造建築科ではこのような校外学習も積極的に取り入れて、スキルアップに日々取り組んでいます。
今後も折々、訓練の様子などをお伝えしますので、お楽しみに~。