４月７日、倉吉駅北側の大平山で桜の写真を撮っていたところ、足元の草むらに美しい花をつけたスミレを見つけました。

全体の雰囲気はタチツボスミレに似ていますが、花はかなり大きく、白地に青い筋が入っています。  根元にはわさびのような塊があり、今まで見たこともなく、図鑑にも載っていないタイプのものです。

　何だろう、後で調べてみようと写真に撮り、パソコンに保存していましたが、ついついそのままにしていました。

　ところが、６月のいつごろだったでしょうか、日本海新聞にまさにこの花だ、という記事が載っているではありませんか。

　私も所属する鳥取自然保護の会の清末忠人会長が自宅庭で珍しいスミレを見つけ、外来植物図鑑で調べたところ、アメリカ原産のアメリカスミレサイシンと判ったとの内容です。

　ネットで詳しく調べると、学名はViola sororia 、日本に自生するスミレサイシンに似ているとして名付けられたそうです。花色は青から白までバラエティに富み、美しいことから園芸用に移入され、丈夫でよく増え、最近では庭から逃げ出しているとありました。

これはスミレサイシン、日本の在来種です。湯梨浜町十万寺にて。 　早春の山で葉を開くと同時に大きな花を咲かせます。 　細辛に似たスミレという意味。 　細辛とはウマノスズクサ科のウスバサイシンのこと。 　サイシン→スミレサイシン→アメリカスミレサイシン 　連想ゲームです。

　近頃、自然界に動物といわず植物といわず様々な外来種がはびこり、元の生態系を壊すとされ、大きな問題となっています。

　民家の庭に咲いているうちは良しとして、野山で見かけるようになっては困ったものです。（自然保護監視員　浜辺正篤）