防災・危機管理情報



 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2013年3月21日

ゆく河の流れは絶えずして・・・

 倉吉市のシンボルともいえる打吹山、木の芽が立つには少し間のあるこの時期でも深々とした緑に包まれています。
   
 小鴨川の対岸から臨む  博物館駐車場から見上げる

   この山をおおう大木はシイやタブノキ、カシなどいわゆる常緑樹で、その多くが樹齢2~300年、中には500年とされているものがあるのは驚きです。

      太古の森を髣髴させる昼なお暗いシイの樹林 

 打吹山には戦国時代に城が築かれ、1615年徳川幕府の一国一城令により廃城となりました。今は緑豊かな打吹山も当時はかなり刈り払われていたと思われます。押し寄せる敵を討つためには見透しを効かせる必要がありました。

 人の手が入らなくなった山は200年程度で原生状になるといわれます。廃城から400年、森は豊かに回復しました。当時から生き続けているであろう巨木の元に立つと、幾世代も重ねられた人間の営みや手にした高度な科学技術など、何ほどのことであったのかとの思いにとらわれます。

 山頂の城跡から眼下を臨めば、鴨川ならぬ小鴨川、今日もゆったりと流れていました。

 ・・・しかももとの水にはあらず よどみに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しくとどまりたるためしなし

 今月をもって任期満了、4月から交代します。ご愛読ありがとうございました。(自然保護監視員 浜辺正篤)  

中部総合事務所環境建築局 2013/03/21 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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