1 事業の目的
県民をあげて、二酸化炭素等の温室効果ガスの削減に取り組むことにより、地球温暖化防止を図る。
2 背景、現状、課題
「環境先進県に向けた次世代プログラム」においては、エネルギー使用による二酸化炭素排出量だけでなく、新エネルギー利用や森林吸収を考慮して目標を設定した。
目標は、2010年度の県内の二酸化炭素排出量を、基準年(1990年)に比べて8%削減することだが、2007年度の実績は基準年に対し9.7%も増加している。
県庁も二酸化炭素の排出削減に積極的に取り組むとともに、県民等への省エネ活動、アイドリングストップの普及啓発を図っている。
3 事業の概要
(1)わかりやすい温暖化防止活動の情報提供
県民等へわかりやすい省エネ、注意喚起の行動情報、二酸化炭素排出や温暖化の現状に関する情報などを提供し、二酸化炭素排出削減を呼びかけ、県民・事業者等の取組みの実践につなげていく。
- 「環境先進県に向けた次世代プログラム」により具体的な行動内容や効果を提示
- とっとりエコフェスタ(仮称)の開催
- ケーブルテレビでのスポットCMの放送
- ブログ「トリピーのTEAS(テス)生活」(http://ecotoripy.blog32.fc2.com/)
(2)県地球温暖化防止活動推進センター設立調査・検討
県地球温暖化防止活動推進センター設立のための調査・検討を、鳥取環境大学、NPO、とっとり環境ネットワーク等と連携して行う。
(3)民間団体や市町村と連携した普及啓発
NPO、とっとり環境ネットワーク等のイベントへの協力・支援
市町村・県地球温暖化対策連絡会での情報交換等
(4)関連する取組と一体となった普及啓発
環境教育、環境管理システム(ISO、TEAS)、アイドリングストップ、公共交通機関利用、省エネ家電普及など
平成21年度の実績
1 環境省が提唱する「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」にあわせて、鳥取県庁等での一斉消灯及びライトダウンイベントを実施した。
○日時:平成21年7月7日(火)
○イベントの内容: 庁舎を利用したライトアップ「七夕」及びライトダウン、キャンドルナイトの実施、七夕飾りのロビー展示
2 県民の皆さんに、太陽光発電、風力発電等の新エネルギーの内容、活用事例並びに県内の様々な環境に配慮した取組を広く紹介し、環境にやさしいライフスタイルへの見直しや温暖化防止活動に取り組むきっかけとしていただくため、「とっとりエコフェスタ」を開催した。このイベントは、本フェスタは県内初の「カーボン・オフセットイベント」として、開催時の電気使用で排出されるCO2を「グリーン電力証書」購入により「カーボンオフセット(相殺)」した。
○日時:平成21年11月14日(土)
○内容:講演(テーマは自然エネルギー)、分科会(テーマは生ごみリサイクル、湖山池)、エコクラブ活動発表、情報発信及び体験(実験)コーナー
3 地球温暖化がもたらす影響やその防止につながる具体的な行動等を呼びかけるスポット広告を県内ケーブルテレビ4局にて情報発信した。
○年6回放送(8、10、11、12、1、3月)
4 鳥取県地球温暖化防止活動推進センター設立について調査及び検討を行った。
○センター設立調査検討会の開催(7月、9月、10月の3回)
○他府県センター等の視察調査(8月18日~19日 京都・徳島)
● 担当:生活環境部 環境立県推進課 グリーンニューディール推進室 電話0857-26-7895
参考URL
鳥取県環境立県推進課のwebサイトより
「地球温暖化対策(アイドリングストップほか)」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=17861
1 事業の目的
車の運転者であれば、誰もが身近に取り組むことができるアイドリングストップ運動を県民運動として定着させるとともに、自動車の適切なエコドライブを推進し、地球温暖化防止及び地域環境の保全に寄与する。
2 事業内容
○アイドリングストップ「推進事業所」等の認証の推進
「鳥取県駐車時等エンジン停止の推進に関する条例」(注)及び認証制度について広く普及啓発し、より多くの「推進事業所」等を認証すると供に、アイドリングストップをはじめとするエコドライブのより一層の普及を目指す。
(注)
「鳥取県地球温暖化対策条例」の施行(H21.6.1)に伴い「鳥取県駐車時等エンジン停止の推進に関する条例」は廃止し、運転者へのアイドリングストップの義務付けや「推進事業所」等の認証制度は、新条例に基づいて実施
平成21年度の実績
平成21年度に新たに認証した数はは宣言者が590人、事業所が272社・356事業所・2,784人であった。宣言者については制度の周知不足等により申請が伸び悩んだ。事業所については、商工団体所属のCSR活動普及推進員による普及啓発を行い申請数が増加した。
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平成20年度末
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平成21年度増加数
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平成21年度末実績
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宣言者数
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10,909人
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590人
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11,499人
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事業所数
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98社・ 776事業所
13,854人
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272社・ 356事業所
2,784人
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370社・ 141事業所
16,638人
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合計
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24,763人
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33,74人
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28,137人
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●担当:生活環境部 環境立県推進課 ISO担当 電話0857-26-7874,7875
参考URL
鳥取県環境立県推進課のwebサイトより
「アイドリングストップの推進」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=79232
「アイドリグストップ推進事業者一覧」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=41113
1 事業の目的・効果
通勤に自家用自動車を利用している鳥取県職員の公共交通機関の利用を促進する「ノーマイカー運動」を行うことにより、公共交通手段の維持・確保、排気ガスによる二酸化炭素などの環境負荷の低減、交通渋滞の緩和、交通事故防止等を目指している。
2 事業内容
平成19年4月より以下の支援策を設けて運動を実施
今後は、全県的な運動へ展開していくため、県内の市町村、企業に参加を呼びかけていく予定
(主な参加支援策)
- 同一日実施ではなく、参加できる日に参加する手法に変更
- ノーマイカー運動通勤手当の新設
- ノーマイカー運動時の時差出勤制度の適用
- パークアンドライド駐車場情報の提供
(市町村と連携して無料利用が可能な駐車場情報を提供)
- 参加者が成果を実感できる参加実績データベースの新設
(削減されたCO2量を杉の木の本数に換算して表示
杉の木:50年生/CO2年間吸収量 14kg/本)
3 取組成果(平成19年度)
平成19年度の年間参加人数は449人、延べ参加回数は4,503回(1往復を1回として計算)、削減したCO2量は26トンまりに上り、中には1人で924KgものCO2削減に貢献した職員もありました。
-CO2削減量(平成19年4月~平成20年3月)-
26,143Kg (体積換算で1,330万リットル) → 25mプール33個分相当
これは、杉の木 1,867本、森林面積 4,357平方メートル(バスケットボールコート6面分相当)が1年間に吸収するCO2量に相当します。
1回の通勤でガソリンを1リットル消費した場合には、CO2が2.31Kg排出されますが、これは杉の木1本が約2ヶ月半かけて吸収するCO2量と同じです。
平成21年度の実績
○平成11年9月から全県的な取組みとして、毎月第1、第3水曜日をノーマイカーデーとして運動を実施してきたが、平成19年度よりノーマイカー運動を一層推進するため曜日を決めて取り組むのではなく、参加できる日に参加する方式に見直した。
○平成21年度からは所属毎に月1回以上の職場ノーマイカーデーを設定するとともに、交通政策課が4半期に1回程度ノーマイカー運動強化週間を指定することとした。平成21年度の取組実績は以下のとおりであった。
【平成21年度年間実績(平成21年4月~22年3月)】
・年間参加人数 :517人(延べ参加回数は4,886回 ※1往復を1回として計算)
・二酸化炭素削減量:28.369トン(体積換算で1,444リットル⇒バスケットボールコート54面相当)
●担当:企画部 地域づくり支援局 交通政策課 総合交通政策担当 電話0857-26-7199
参考URL
鳥取県交通政策課のwebサイトより
「ノーマイカーデーの取組み」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=11148
1 事業内容
公共交通機関の利用促進による公共交通手段の維持・確保、自家用自動車からの二酸化炭素排出量の削減、交通渋滞の緩和、事故の抑制等を目指し、公共交通機関の利用に積極的に取り組む企業を知事が認定
○平成21年3月末時点認定企業(事業所)数:37社(事業所)
(主な取組内容)
- ノーマイカーデーの実施
- 出張時の公共交通機関の利用 等
今後は、ノーマイカー運動の推進と歩調を合わせ、県内企業による公共交通機関の一層の利用促進に向けて、積極的に本制度のPRを実施
平成21年度の実績
県内において公共交通機関の利用促進に積極的に取り組んでいる企業、または取り組もうとする企業を認定し、PRすることにより、公共交通機関の利用促進に対する県民及び県内企業の意識向上を図っている。
○認定事業所数(平成22年3月末現在):36事業所
●担当:企画部 地域づくり支援局 交通政策課 総合交通政策担当 電話0857-26-7100
参考URL
鳥取県交通政策課のwebサイトより
「環境にやさしい公共交通機関利用推進企業認定制度」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=11149
1 事業の目的
地区計画や開発行為など、都市計画の手法を用いたまちづくりにおいて、環境負荷低減のための方策や評価手法を示したガイドラインを策定し、環境性能評価を都市計画決定手続きの県同意基準の一要素として位置づけることにより、環境配慮型のまちづくりを推進していく。
2 事業の現状及び背景
- 低炭素まちづくり/これからの都市計画の課題
・モータリゼーションの進展を背景に市街地の拡散が進行し、都市活動に伴う温室効果ガスの排出量が増加傾向。
・人口減少社会への対応や地球温暖化対策として、コンパクトなまちづくり、緑地の保全・創出、エネルギーの有効利用等が今後の都市計画の課題として認識されている。
- 温対法の改正/求められる地球温暖化対策
・平成20年改正の「地球温暖化対策の推進に関する法律」では、地方公共団体に対して都市計画等における温室効果ガスの排出抑制についての配慮を求めているが、都市計画運用指針において具体的な手法等は示されていない。
- 評価手法の開発/CASBB-まちづくりの活用
・これまで、まちづくりにおける環境性能等について定量的な評価手法がなかったが、2006年に「CASBEE-まちづくり」が開発され、先進的な自治体では都市計画への導入の取組みが始まっている。
- 具体的な対策が急務/取組みの第一歩
・本県においても温室効果ガス排出抑制を含めた「環境配慮型まちづくり」のための具体的な対策を推進することが急務であり、市町村が都市計画決定する地区計画の策定において、具体的な方策や簡易な評価手法を示し、「環境配慮型のまちづくり」を推進する取組みの一歩を踏み出す必要がある。
3 事業の内容
(1)ECOまちづくりガイドライン策定
市町村や開発事業者が環境に配慮したまちづくりを実施しようとする場合の方策や、環境負荷の低減性能を評価するための手法を示したガイドラインを策定する。
ア 評価手法の検討
・モデルケース(数パターン)を想定
→郊外開発型、市街地再開発型、既存集落型 等
・「CASBEE-まちづくり」によるシミュレーションを実施
→環境品質項目、環境負荷項目の重み付けの検討
→統一的な運用を図るための条件設定方法を検討
【CASBEE-まちづくりとは】
※面的な広がりをもったまちづくりの環境性能、環境負荷低減性能を定量的に評価・格付けする手法((財)建築環境・省エネルギー機構が2006年に開発)
イ 評価手法の導入
地区計画などの都市計画決定手続き(県同意)への評価手法の導入課題と対応の検討を行う。
ウ ガイドラインの策定・周知
ガイドラインの策定、説明会、PRを行う
(2)研究会の組織・運営
ガイドラインの策定にあたっては、学識経験者(都市計画、都市緑化、環境アセスメント)や市町村、開発事業者等のメンバーによる研究会を開催する。
平成21年度の実績
1 環境配慮型まちづくりガイドライン策定研究会の開催
・3回の研究会を開催し、専門家や市町村担当者の意見を聞きながらガイドライン案の検討を行った。
(2)環境配慮型まちづくりガイドライン案の策定
・先進事例調査、CASBEEまちづくりによる環境効率シミュレーションを実施しガイドライン案を取りまとめた。
●担当:生活環境部 景観まちづくり課 都市計画担当 電話0857-26-7363,7201
参考URL
鳥取県景観まちづくり課のwebサイトより
「景観まちづくり課」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=3577
1 事業の目的
環境への負荷の低減に配慮した住まいづくりの推進
2 背景、現状、及び課題
- 建築物の環境負荷を低減することを目的として、平成14年に建築物の環境性能を客観的な指標で示すことができる「建築物環境性能評価システム(通称 CASBEE)」が開発された。
- 平成17年4月に閣議決定された「京都議定書目標達成計画」において、住宅の省エネルギー性能の向上に係る対策として、CASBEEの普及が位置付けられた。
- 平成19年度に鳥取県CASBEE活用検討会を組織し、鳥取県へのCASBEEの導入についての検討を開始した。
- 鳥取県地球温暖化対策条例が平成20年度2月県議会において可決され、特定建築主に対して「環境配慮計画」の作成及び知事への提出が義務付けられた。(当該条例の建築物に関する規定は、平成22年4月1日施行)
この環境配慮計画の作成に当たって、CASBEEの評価ツールを活用する予定。
3 事業の内容
環境配慮計画の作成を踏まえて、県内の大型建築物、住宅等へのCASBEE評価の普及を図る。
- 設計・建築・行政関係を対象にしたCASBEE講習会(大型建築物対象)の開催
- CASBEEの活用検討会(戸建住宅対象)の開催
平成21年度の実績
1 概要
県内の民生部門(家庭)におけるCO2排出量が年々増加している現状を踏まえ 地球温暖化防止対策の一環として、環境負荷の低減に配慮した住宅づくりを推進することを目的に、住宅や建築物の環境性能を数値化して評価する「建築物総合環境性能評価システム(通称:CASBEE(キャスビー)戸建)」の導入・普及についての検討を行う。
2 平成21年度実績
(1)CASBEE戸建活用検討会の開催
環境負荷の低減に配慮した住まいづくりを推進するためにCASBEE戸建評価導入のための検討会を開催し評価方法を策定した。また、普及、活用方法の検討を行った。
(2)鳥取県地球温暖化対策条例建築関係者向け説明会の開催
鳥取県地球温暖化対策条例に基づく「CASBEEとっとり」の概要や環境配慮計画書の提出方法等について、建築関連業者や設計事務所を対象に説明会を行った。
(平成21年10月に県内2か所で開催し、計67名が参加)
●担当:生活環境部くらしの安心局住宅政策課 企画担当 電話0857-26-7408
参考URL
住宅政策課のwebサイトより
「鳥取県住まい情報館」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=3589