1 事業の目的
衛生環境研究所で開発し、県内で事業化されている発泡ガラス製造に係る特許技術を基に、
(1)重金属等が含まれることから発泡ガラスへのリサイクルができていないブラウン管ガラス等のリサイクル技術を確立する。
(2)環境汚染物質(窒素化合物等)の浄化機能を付与した高機能ガラスリサイクル製品を開発する。
2 事業の内容
(1)従来型の発泡ガラスへの機能性付与
(2)緑系ガラス等からの発泡ガラス製造技術開発
(3)電気電子系ガラスの重金属等の成分調査
(4)重金属除去技術の予備試験
3 事業の背景
(1)緑色ガラス瓶やブラウン管ガラス等の電気電子系ガラスには、重金属が添加されており、リサイクルが困難。
(2)特に、テレビの需用はブラウン管テレビから薄型テレビに急速に転換し、2011年アナログ停波に伴い大量の廃ブラウン管ガラスが発生する見込み。また、将来的には薄型テレビの排出量も増加する。
(3)家電リサイクル法において、廃ブラウン管テレビのリサイクル率55%が規定されており、これを達成するには、ガラスのリサイクルが不可欠。
(4)そのためには、これらの重金属を分離する技術の開発、環境安全性の高い製品(発泡ガラス)への再生利用が必要がある。
4 事業の効果
(1)従来リサイクルが進まず問題となっている廃ガラスのリサイクルの推進に寄与できる。
(2)鳥取県で新規の環境産業の創出、県内の地場産業の育成につながる。
(3)鳥取県の特許の利用拡大につながり、特許実施料として収入が見込まれる。
平成21年度の実績
廃ブラウン管ガラス等の重金属を含む廃ガラスのリサイクル技術の確立を目指し、(1)塩化揮発法等の熱処理型の手法により、鉛ガラスからの鉛分離について、基礎的な熱特性の分析と、重金属分離性について検証した。(2)水熱法により、ガラスリサイクル製品を基材とする新規吸着剤の合成の検討を行った。
●担当:生活環境部 衛生環境研究所 環境化学室 電話 0858-35-5416
参考URL
鳥取県衛生環境研究所のwebサイトより
「衛生環境研究所」
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=3565