平成22年11月定例県議会追加付議案に対する知事提案理由説明要旨
これより、追加提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明いたします。
ただいま提案いたしました議案は、
予算関係 1件
条例関係 1件 の 合計 2件であります。
それでは、議案第19号 平成22年度鳥取県一般会計補正予算につきまして御説明いたします。
はじめに、高病原性鳥インフルエンザの緊急対策についてであります。
今週月曜日、島根県安来市において高病原性鳥インフルエンザが発生したことに鑑み、直ちに既存予算を活用した県内への侵入防止のための消毒等の初期対応を行ったところでありますが、さらに、今後の被害拡大等に速やかに対応できるよう、県内全ての養鶏農場での緊急消毒や移動制限により養鶏農家等に生じた損失に対する補償などの対策を緊急に行うものであります。
あわせて、風評被害の発生に備えた広報活動、食肉事業者等の経営安定のための「特別融資枠」の設定、殺処分による養鶏農家の損失に備えた無利子融資制度の創設など、既存予算を活用して機動的に行える体制を整えることといたしました。
続きまして、緊急雇用経済対策についてであります。
引き続く円高・デフレによる閉塞状況を打破し、依然として厳しい状況にある雇用、経済情勢に切れ目なく機動的に対処するため、9月議会でお認めいただいた緊急雇用経済対策や今議会に提案中の補正予算に加え、先般、成立した国の補正予算を最大限活用しつつ、必要な県単独施策とあわせて、総事業規模約225億円、県予算規模約160億円にわたる本県独自の第二次緊急雇用経済対策をとりまとめました。
まず、緊急の雇用対策についてであります。厳しい雇用情勢に対処するため、国の補正予算を活用して雇用創出のための基金を積み増すとともに、対象分野の拡大など国の要件緩和を踏まえ、その一部を取り崩して、幅広い分野での雇用創出を積極的に行うことといたします。あわせて、7月に県が創設した職場体験型雇用事業の事業枠を拡大し、今後の大規模な雇用調整に備えたセーフティネットとして雇用の受け皿づくりに取り組みます。こうした施策を講ずることにより、1,000人規模の雇用創出を見込んでおります。
次に、公共工事による緊急の地域経済対策についてであります。
県単独で、道路、河川等の維持補修や公共施設の修繕など身近できめ細かな工事を実施することにより、県民生活の安全・安心と県内経済の活性化を図るとともに、国の補正予算に係る公共事業も見込みうる限り積極的に計上し、事業進捗を図り産業・雇用の下支えを行うことといたします。
次に、安心安全支え合う地域づくりについてであります。
子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの接種を促進し、がん及び感染症の予防を図るため、国の補正予算を活用して新たに「鳥取県ワクチン接種緊急促進基金」を設置するとともに、その一部を取り崩して、ワクチン接種を行う市町村に助成することといたします。これに関連し、議案第20号「鳥取県基金条例の一部を改正する条例の一部改正について」も提案いたします。
また、国の補正予算で創設された「住民生活に光をそそぐ交付金」を活用し、民間シェルターの整備支援などDV被害者対策や総合療育センターにおける重症心身障がい児の受入体制強化、農福連携など地域の特性を活かした倉吉養護学校の学習環境の充実等を行うことといたします。
この他、韓国ドラマの放送を契機に増加が見込まれる外国人観光客が県内観光地を周遊するためのリムジンバスの実験運行などへの支援、世界ジオパーク加盟を踏まえた山陰海岸ジオパークにおける自然歩道の案内板などの整備や山陰海岸学習館の体験学習機能の充実に要する経費等を計上した結果、今回の補正予算の総額は、159億9千万円余となり、補正後の予算総額は、3,608億7千万円余となるものであります。
以上、今回提案した付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願いいたします。