標準事務費の設定要領
H19年10月
財政課
1 目的・趣旨
平成19年度同様、各事業ごとの予算額に拘泥することなく、各部・各課全体として日常業務に支障のない予算額を措置するという趣旨で、事務的経費を「標準事務費」として枠予算の形で設定し、予算編成作業の簡素化を図ることとする。
この趣旨を十分に理解され、必要性及び発注方法等もよく検討の上、より適正な執行及び経費の節減に努めていただきたい。
予算額は、過去の決算額等を基礎にして各部の枠を設定し、年度途中で不足が生じた場合に柔軟に対応するための予備枠を財政課に措置するので、各部・各課においては、いたずらに枠外予算を要求することなく、より政策的な議論に時間を割いていただきたい。
また、可能な限り枠内で対応していただき、枠外要求の必要がある場合においては、所要額の十分な精査に努めていただきたい。
なお、平成20年度の標準事務費は、標準事務費が平成13年度の制度創設以降7年を経過し、趣旨はすでに浸透していることを踏まえ、過去の執行状況等を勘案した各部の枠予算を設定することとするので、執行に当たっては今まで以上の節減に努めていただきたい。
2 基本的事項
(1) 各部ごとに普通旅費、需用費、役務費、使用料賃借料の4費目について、今後以下の計算式により算定した額を枠予算に設定する。
平成17年度決算額×α±β
<注>
平成17年度決算額:
・過年度からの繰越に係るもの
・枠外予算のうち経常的経費に当たるもの
・予備枠より執行したもの
の合計額
α:0.97(平成20年度算定の係数)
β:大規模な組織変更などの要因により、部間調整すべきもので財政課が調査して決定する額
<参考>
平成17年度決算額は、標準事務費制度創設5年目の決算額であり、制度の浸透が図られた結果と考える。当面、平成22年度までの3年間の算定に当たっては、平成17年度決算額を基礎として行う。
(2) 枠内であれば、事業間の振り分け、節の振り分けは、各部の裁量による。
(3) 新規事業を含めたすべての事業を対象とし、設定した枠内であれば、細部にわたる査定は行わない。
(4) 設定した枠以上の要求は、4の(1)によるものとする。
(5) 監査等において標準事務費対象節にかかる不適正執行が指摘された場合は、当該不適正執行額を標準事務費総額から控除する。
3 スケジュール
(1) 課長要求まで
各部は標準事務費を各課、各事業に振り分ける。振り分けに当たっては、できるだけ国庫補助等有利な財源のある事業を優先するものとする。
標準事務費だけで構成されるような生活費的な事業については、従来どおりまとめることも可能。要求書、要求内訳資料は、標準事務費を区分して記載する。(一覧表も標準事務費分及び枠外要求分を別途作成)
(2) 共通査定
枠外要求について各部の状況を確認。(事業振り、節振りについては査定しない。)
(3) 課長内示まで
ゼロ査定した事業に振られていた標準事務費はゼロ査定とする。ただし、課長調整で課の生活費的事業に当該ゼロ査定分の標準事務費を要求することは妨げない。
各部で事業間の振り替えが必要な場合は、課長調整で整理。
4 留意事項
(1) 標準事務費内外の取扱い
原則として、標準事務費の対象となる経費については、予備枠を含む標準事務費枠内で捻出するものとする。これにより難い場合は枠外要求することとするが、その例を示すと次のとおりである。枠外要求については厳しく査定する。
また、例示されているもの以外の枠外要求は特に厳しく査定する。
1) 従来からルール化・枠予算化されている経費
従来ルールにより算定された額と決算の差を枠外要求することにより同額の枠を確保するもの。
従来ルールとは、「交付税単価連動」「収入の*%」「定額**円」のような査定をいう。
2) 組織改変の取扱い
新設の課は元の課から標準事務費の配分を受けるものとする。また、事業を増やす必要があれば枠外要求することは妨げない。
3) その他枠外要求の例
臨時的な経費(数年に1回の受託事業、全国規模のイベント開催に限る。)
(2) 予備枠の取り扱い
標準事務費が不足する場合は、財政課所管の一般管理費各課の標準事務費で対応し、さらに不足するようであれば補正予算で対応する。
(3) 歳入欠陥執行の取扱い
標準事務費枠内に係るものについては、国庫交付決定減等による歳入欠陥執行を認める。(執行協議不要)
(4) 補正予算の取扱い
原則枠内とし、特定財源は一般財源で計上している標準事務費の財源振り替えとするが、実情に応じて枠外要求することは妨げない。
(5) 流用の取り扱い
標準事務費内の節の振り替えに係る流用の財政課への事前協議は不要とする。
(6) 特別会計の取扱い
対象外
標準事務費の設定要領(PDFファイル:8KB)