地球は、太陽から届く日射が大気を素通りして地表面で吸収され、加熱された地表面から赤外線の形で熱が放射され、温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄など)がこの熱を吸収し、その一部を再び下向きに放射し地表面や下層大気を加熱するという仕組みにより生物の生存に適した気温に保たれている。この温室効果ガスの大気中濃度が増加すると、地表の気温が上昇することになり、ひいては地球規模で気温が上昇することを地球温暖化と呼んでいる。
地球温暖化が進むと、海水の膨張や氷河などの融解により海面が上昇したり、気候メカニズムの変化により異常気象が頻発する恐れがあり、ひいては自然生態系や生活環境、農業等に深刻な影響が出ると言われている。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書(2007年)では、世界の平均気温の上昇、海面上昇などから地球温暖化が起こっていると断定するとともに、人類起源の温室効果ガスの増加が温暖化の原因とほぼ断定されている。また、過去100年間(1906年~2005年)に世界平均気温が長期的に0.74℃上昇。最近50年間の長期傾向は、過去100年間のほぼ2倍になったと報告している。