防災・危機管理情報

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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成20年8月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。


(総論)

 景気は、このところ弱含んでいる。
    ・輸出は、弱含んでいる。生産は、緩やかに減少している。
    ・企業収益は、減少している。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。
    ・雇用情勢は、厳しさが残るなかで、このところ弱含んでいる。
    ・個人消費は、おおむね横ばいとなっている。
  先行きについては、当面、弱い動きが続くとみられる。なお、アメリカ経済や株式・為替市場の変動、原油価格の動向等によっては、景気がさらに下振れするリスクが存在することに留意する必要がある。
 政府は、「経済財政改革の基本方針2008」に基づき、改革への取組を加速・深化する。平成21年度予算編成に当たっては、改革努力を継続するとともに、財政健全化と重要課題への対応を両立させる。
 また、最近における原油、食料、飼料、原材料等価格の高騰の影響を踏まえ、水産業についての抜本的対策を含め、6月26日に取りまとめた原油等価格高騰対策を着実に実施する。
  民間需要主導の持続的な成長と両立する安定的な物価上昇率を定着させるため、政府と日本銀行は、上記基本方針に示されたマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、政策運営を行う。


(各論)

(1)消費・投資などの需要動向
   個人消費は、おおむね横ばいとなっている。消費者マインドは悪化しており、所得は弱含んでいる。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は、弱含んでいる。輸入は、横ばいとなっている。貿易・サービス収支の黒字は、減少している。

(2)企業活動と雇用情勢
  鉱工業生産は、輸出が弱含んでいることなどから、緩やかに減少している。第3次産業活動は、おおむね横ばいとなっている。企業収益は、減少している。また、企業の業況判断は、一段と慎重さが増している。倒産件数は、緩やかな増加傾向にある。雇用情勢は、厳しさが残るなかで、このところ弱含んでいる。

(3)物価と金融情勢
  国内企業物価は、素材価格の上昇により上昇している。消費者物価の基調を「生鮮食品、石油製品及びその他特殊要因を除く総合」でみると、緩やかに上昇している。株価(日経平均株価)は、12,700円台から13,600円台まで上昇し、その後12,900円台まで下落している。対米ドル円レートは、105円台から104円台まで円高方向で推移した後、108円台まで円安方向で推移している。



 

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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(6月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を下回った。ホームセンター・家電量販店販売額(6月)、乗用車新車新規登録台数(7月)は前年を上回った。
 建設等では、公共工事請負金額(7月)は前年を上回ったが、新設住宅着工戸数(7月) 、用途別着工建築物工事金額(7月)は前年を下回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(6月、季節調整済)が食料品・たばこ工業等の減により66.7で前月比2.8%低下した。また、大口需要電力実績(6月)のうち鉱工業も前年を下回った。

 雇用面では、新規求人倍率(7月)は、1.14倍(前月差0.13ポイント上昇、前年同月差0.04ポイント低下)であった。有効求人倍率(7月)は、0.68倍(前月差0.03ポイント低下、前年同月差0.09ポイント低下)と27か月続いて0.8倍を割り込んでいる。
  現金給与総額(6月)は前年を下回り、所定外労働時間(6月)は前年を上回った。


○需要面の動き


【個人消費】
 大型小売店販売額
(6月)は、全店舗計では50億4,855万円となり、前年同月比5.3%減と3か月続いて前年を下回り、店舗調整後でも前年同月比5.3%減(全国は前年同月比4.0%減)と3か月続いて前年を下回っている。
  なお、全店舗計の内訳では、百貨店が18億1,852万円(前年同月比10.1%減)、スーパーが32億3,003万円(前年同月比2.3%減)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(6月)は、32億2,077万円(前年同月比5.3%増)と4か月続いて前年を上回った。内訳では、ホームセンターが18億5,592万円 (前年同月比0.1%減)、家電量販店販売額が13億6,485万円(前年同月比13.5%増)であった。
 乗用車新車新規登録台数(7月)は、1,696台(前年同月比1.5%増)と3か月ぶりに前年を上回った。増加の内訳では、普通車の増加(前年同月比14.5%増)が大きかった。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数
(7月)は、214戸(前年同月比21.3%減)と3か月続いて前年を下回った。減少の内訳では、貸家の減少(前年同月比63.0%減)が大きかった。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額
(7月)は、11億3,993万円(前年同月比12.4%減)と4か月続いて前年を下回った。用途別では、卸売業、小売業用(前年同月比73.2%減)等が前年を下回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額
(7月)は、114億9,100万円(前年同月比28.8%増)と2か月ぶりに前年を上回った。発注者別内訳では、市町村の増(前年同月比129.8%増)が大きな割合を占めた。


○産業面の動き


【産業活動】
 鉱工業指数
(6月)は、生産指数(季節調整済)が66.7となり前月比は2.8%低下、原指数は、63.1となり前年同月比では2.1%上昇した。
  内訳を前月比で見ると、電気機械が映像機械器具等の生産増により6.3%の上昇、食料品・たばこが17.5%の低下、一般機械が2.3%の上昇、繊維が1.6%の低下となっている。
  在庫指数(季節調整済)は72.7と前月比0.4%の低下となった。

【電力】
 大口需要電力実績
(6月)は、143,918千kWh(前年同月比0.2%減)と10か月ぶりに前年を下回り、鉱工業もパルプ・紙等が減少し0.8%減少した。

【青果物卸売量】
 
鳥取市場の青果物卸売量(7月)は、野菜が1,362t(前年同月比8.9%増)と2か月ぶりに前年を上回り、果実も1,196t(前年同月比14.7%増)と2か月ぶりに前年を上回った。
  鳥取市場の鳥取県産青果物卸売量(7月)は野菜が453tで市場全体に占める割合は33.3%(前年同月差5.2ポイント上昇)、果実は685tで市場全体に占める割合は57.3%(前年同月差0.7ポイント低下)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量
(7月)は、6,063t(前年同月比23.5%減)と2か月続いて前年を下回った。


○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率
(7月)は、1.14倍(前月差0.13ポイント上昇、前年同月差0.04ポイント低下)であった。なお、新規求人数(7月)は、3,809人(前年同月比3.3%減)と10か月続いて前年を下回った。
 有効求人倍率(7月)は、0.68倍(前月差0.03ポイント低下、前年同月差0.09ポイント低下)と27か月続いて0.8倍を割っている。

【賃金】
 現金給与総額
(6月)は、425,607円(前年同月比2.2%減)と3か月ぶりに前年を下回った。そのうち、きまって支給する給与(6月)は、252,682円(前年同月比0.5%増)で5か月続いて前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間
(6月)は、9.6時間(前年同月比5.5%増)と5か月続いて前年を上回った。主力の製造業は0.7%減となった。〔産業別の前年同月比では、運輸業(前年同月比32.1%増)等で前年を上回り、建設業(前年同月比21.2%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高
(6月末)は、1兆9,120億円(前年同月比0.2%増)と2か月続いて前年を上回り、貸出金残高(6月末)は、1兆1,255億円(前年同月比1.0%減)と22か月続いて前年を下回った。

 


○参考

・ 鳥取県景気動向指数(6月)は、先行指数が4月50.0、5月50.0、6月43.8、一致指数が4月25.0、5月37.5、6月62.5、遅行指数が4月40.0、5月60.0、6月60.0となった。

・ 企業倒産 (7月)は、件数が14件で前年に比べて8件増加(前年同月比133.3%増)し、負債総額は24億5,200万円で前年に比べて17億6,900万円増加(前年同月比259.0%増)した。

・ 消費者物価指数(7月:鳥取市、総合、平成17年=100)は、102.5(前月比0.7%上昇、前年同月比3.3%上昇)となった。

 ・ 鳥取県の推計人口(8月1日現在)595,283人で、前月と比べて227人(0.04%)減少し、前年同月と比べて4,894人(0.82%)減少した。

・ 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成20年8月調査でみると、平成20年7~9月期は、平成20年4~6月期に比べると、景気、経常利益はきわめて不調であり、売上高は不調である。また、平成20年10~12月期は、平成20年7~9月期に比べると、景気、経常利益はやや不調となり、売上高はやや好調となる見通しとなっている。

 

 

  

最後に本ページの担当課    鳥取県 総務部 統計課
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