これより、本臨時議会に提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明いたします。
本議会に提案いたしました議案は、
予算関係1件
条例関係2件
その他の案件3件の合計 6件であります。
現在の厳しい雇用、経済情勢に地方として機動的に対処するため、県民の皆様から御意見、御要望を伺い緊急に鳥取県独自の雇用経済対策をとりまとめました。これは以下御説明申し上げますとおり、総事業規模約177億円、県予算規模約118億円にわたるものであり、一日も早く実施に移す必要があると考え、ここに異例の臨時議会を招集したものであります。
まず、議案第1号 平成20年度鳥取県一般会計補正予算につきましてその概要を御説明いたします。
はじめに、雇用の確保についてであります。現下の最大の課題は厳しさを増す雇用情勢であります。
昨年末から年始にかけ既存予算を最大限活用して、緊急に300人規模の雇用の場の提供を行ったところでありますが、年度末に向けて更に職を失う方が増えると見込まれますことから、追加対策を断行することが急務となっております。補正予算においては、新増設や経営革新により新たな雇用の確保を行う企業に奨励金を支給し、県内企業の雇用促進を図るほか、国の第二次補正予算を活用し雇用創出のための基金積立を行うとともに、その一部を取り崩して県の直接雇用をはじめとする雇用創出の取組を早急に行うこととしております。また、「鳥取県ふるさとハローワーク」に就業支援員を追加配置し就職支援体制を充実するなど今回約1000人規模の雇用創出を見込んでいるものであります。
その一環として、農林水産業の活性化・新規就労者確保を図ることといたしました。食の安全・安心、地産地消などへの関心の高まりは、豊かな農林水産資源を持つ本県にとって飛躍の契機ともなり得る可能性を秘めており、本県が雇用の受け皿として発展する途を開かなければなりません。このため、新規就農者の研修支援など農業、林業、水産業を通じた一連の施策を用意し、県内はもとより県外の求職者等のUJIターンを積極的に推進し、県内農林水産業活性化と新規就労者確保を図るものであります。なお、こうした取組について、財団法人ふるさと鳥取県定住機構とともに県内外に情報発信を行うことといたします。
次に、減速する県内経済への緊急対策についてであります。
まず、昨年の金融危機発生以降、緊急相談窓口の開設、新たな低利融資制度や特別利率の創設等、資金調達の円滑化に力を注いできたところでありますが、厳しさを増す県内企業の経営環境に鑑み、従来の資金より据置期間、借換可能額等を緩和した新たな借換資金を創設することとし、更なる資金調達の円滑化を図ろうとするものであります。
また、県民生活の安全・安心などに向けた事業の追加執行を積極的に行い、産業の下支えを図ることといたしました。道路、河川、砂防などの防災工事、維持補修工事等の県単独の公共事業、県有施設の老朽箇所の営繕工事など身近な工事を早期に発注し、県民生活の安全・安心と県内経済の活性化を図ろうとするものであります。あわせて、国の第二次補正予算に係る公共事業も見込みうる限り計上するとともに、新型インフルエンザ発生時の情報提供と対策を速やかに行うためのシステム構築を行うこととしております。
更に、1月9日からの大雪により被害を受けた農家への復旧支援にも緊急に取り組むことといたしました。
これらの施策に必要な予算を計上した結果、今回の補正予算の総額は、119億3千万円余となり、補正後の予算総額は、3,571億6千万円余となるものであります。
次に議案第2号 鳥取県基金条例の一部改正につきましては、国の第二次補正予算を受け、緊急に雇用機会の創出を図るため「鳥取県ふるさと雇用再生特別基金」及び「鳥取県緊急雇用創出事業臨時特例基金」を設置するとともに、市町村が実施する妊婦健康診査事業の拡充を支援する「鳥取県妊婦健康診査支援基金」を設置しようとするものであります。
議案第3号 鳥取県企業立地等事業助成条例の一部改正につきましては、製造業を営む中小企業が県内に工場等の新増設を行う場合の投資規模要件を臨時的に引き下げるなど助成条件の緩和を行い、県内における企業立地の促進及び雇用機会の拡大を図ろうとするものであります。
以上、今回提案した主な付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願いいたします。