沖合底びき網漁が始まりました。例年、漁期始めの主な漁獲対象種となるハタハタをお目当てに市場調査を行いました。水産試験場では、ハタハタの漁況予測や漁場調査を行っているため、その答え合わせをすることも狙いです。
網代港では6隻の入港がありましたが、既に4隻は出港していました。荷下ろしの作業で忙しい中、船頭さんからお話を伺うことが出来ました。
初日の水揚げとしては、速報値で1,940箱と昨年1,600箱を上回っており、予測を上回るものでしたが、漁場は予想通りでした。また、サイズは規格3番~4番(体長15~18cm程度)が主体で予想よりも大きい個体が多かったです。
ただし、その後のハタハタの水揚げは、微妙とのこと。ハタハタからアカガレイ狙いに変わった船もあるそうです。そして、25~30入りのスルメイカが多い船では1隻で約30箱獲れていました。水産試験場の試験操業でも、スルメイカが多く獲れていたので、予想通りの結果でした。
そのほか、ソウハチガレイ、クロザコエビ(もさえび)、トゲザコエビ(がらもさ)、ノロゲンゲ(どぎ)、マダラ、エッチュウバイ(白ばい)、エゾボラモドキ(赤ばい)などが獲れていました。
次に、賀露港に行きました。4隻の入港がありましたが、こちらも足早に全船出港済みでした。ハタハタは速報値で1,500箱と昨年の2,000箱より少なかったです。また、サイズも網代港とほぼ同様でした。水揚げ初日以降は、昨年より多い時もあるとのこと。
賀露では、鳥取県オリジナルブランド「トロハタ」が獲れていました。鳥取県では、全長20cm以上の超大型のハタハタは「トロハタ」と呼び、ブランド化しています。そのほか、アカガレイ、ソウハチガレイ、ヒレグロ、タナカゲンゲなどが獲れていました。
水産試験場では、今漁期も、市場調査で漁獲動向や資源動向の把握に努めるとともに、市場日記で鳥取県の水産業の魅力発信にも役立てばと思います。皆様の安全な航海と大漁を祈っております。