私たち人間が夏の夜寝苦しさを感じるのと同じように、水稲も夜の気温が高いと呼吸量が増加し、体力を消耗してしまいます。特に近年の夏は熱帯夜となることもしばしばあり、水稲は夏バテして本来籾に蓄えるべき養分を消費してしまうために、収量や品質の低下の要因となっています。
水稲の穂肥は、稲体の活力を維持して籾数を確保し、登熟(養分を籾に蓄えること)を向上させるために行われます。高温障害を回避することができ、収量・品質の向上が期待できます。
鳥取普及所では、積極的な穂肥施用を推進する一環として啓発チラシを作成しました。今後、生産者への配布等をとおして、管内の水稲農家への呼びかけを行っていきます。
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高密度播種栽培とは、1箱当たりの播種量を多くし、10a当たりの育苗箱数を減らす技術で、育苗に要する労力や資材費を軽減できます。特に、大規模生産者の方にはお勧めできる技術です。この栽培技術について、マニュアルを作成しましたので、ぜひご活用ください。
高密度播種苗移植栽培マニュアル(pdf:461KB)
水稲の環境負荷軽減栽培法の普及
緩効性肥料利用や土壌分析による施肥改善など効率的な施肥法の普及や、代かき時の濁水流出軽減(浅水代かき)など、水環境に配慮した栽培管理の普及定着への啓発活動を行っています。
浅水代かきパンフレット(PDF)
(浅水代かき研修会の様子)
米品質向上のための高温障害回避対策推進
夏期高温による米品質の低下を軽減するため、品質向上技術の普及を図っています。比較的品質の安定した中生品種「きぬむすめ」の作付け推進や品質・作柄向上にも取り組んでいます。