2月14日に青谷高校の「青谷学」文学歴史コースを履修している生徒さんによる研究発表を聴講しました。「青谷学」文学歴史コースでは、弥生時代の青谷上寺地遺跡を教材とした学習に取り組んでおり、青谷かみじち史跡公園準備室もそのお手伝いをしています。
研究発表の題目は「青谷上寺地遺跡出土人骨の考察‐殺傷痕のある少女人骨の問いかけるもの‐」。今年度行われた「鳥居龍蔵記念 全国高校生歴史文化フォーラム」で優秀賞を受賞した研究です。
青谷上寺地遺跡で発見された額に深い傷のある少女の骨を見て、「なぜ自分達と同じ年頃の少女が深い傷を負ったのか」という疑問に始まる研究で、弥生時代の争いなどに関する文献をたくさん調べ、銅鏃の刺さり方を検証したり、鳥取県内の遺跡から発見されている戦いの証拠を調査され、二つの仮説を示されました。一つは、争いに巻き込まれ、流れ矢に当たったため。もう一つは、寒冷だったと考えられている当時の気候に関連づけて、少女は海の安全や天候を占う者だったが、その占いが外れ、処刑されたのでは?というものでした。
1つの疑問に始まり、様々な角度から一人の少女の人生に迫った研究にドキドキしました!
発表者(生徒さんと担当の先生)
発表の様子